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JP5482846B2 - 溶融装置 - Google Patents
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Description

本発明は、ソルダペーストのリサイクルに用いる溶融装置に関するものである。
電子部品のはんだ付け方法としては、鏝付け法、フロー法、リフロー法等がある。このうち、リフロー法では、プリント基板の必要箇所にソルダペーストを印刷塗布し、電子部品を実装した後、リフロー炉のような加熱装置で熱を加えてソルダペーストを溶融し、はんだ付けする。
リフロー法に用いるソルダペーストは、微細なはんだ合金粒子とペースト状のフラックス成分及び有機溶剤とを混錬して生成したものである。一般にソルダペーストは円筒状のプラスチック容器に充填されて流通している。使用者は容器からソルダペーストをヘラですくい取り、プリント基板へ印刷塗布する。
ソルダペーストは、含有成分である有機溶剤の揮発により粘度が高くなると、印刷状態が劣化してしまう。従って、容器内のソルダペーストを全て使い切ることなく、開蓋から一定時間が経過したものについては廃却処分していた。しかし、産業廃棄物の削減の要請や金属市場の価格高騰等を背景として、廃棄するソルダペーストから再利用可能なはんだ合金粒子を抽出してソルダペーストをリサイクルする方法が注目されている。
ここで、ソルダペーストリサイクル方法としては、溶融法がある。溶融法とは、鉄製の大きな釜にソルダペースト及びプラスチック容器等を投入し、釜の下部からバーナーで加熱して釜の中に投入されたソルダペースト等を400〜500℃で溶融させるものである。400〜500℃で加熱すると、プラスチック容器及びソルダペーストはともに溶融するが、比重の違いを利用してはんだ合金成分だけを回収し、インゴット合金としてリサイクルしている。
また、ソルダペーストに含まれるフラックス成分は800℃以上の温度で焼却すればダイオキシンの発生を抑制できるため、加熱手段を用いて800℃以上でソルダペーストを溶融してリサイクルしている(例えば、特許文献1参照)。
特開平11−229048
しかし、従来のソルダペーストリサイクル方法では、フラックス成分等を含有した状態のソルダペーストを溶融していたため、ソルダペーストに混錬されているフラックス成分(重量比10%前後含有)が燃焼し、炭化して黒煙を発生したり、悪臭を発するという問題点があった。
本発明は、上述のような問題を解決するためになされたもので、黒煙や悪臭を発することなくソルダペーストをリサイクルする溶融装置を得るものである。
本発明に係る溶融装置は、加熱によりはんだ合金粒子を溶融するはんだ槽と、はんだ槽を覆うフードと、はんだ槽において溶融したはんだ合金粒子の表面に近接する部分に窒素をはんだ合金粒子の溶融温度以下の所定の温度に加熱して注入する窒素注入口とを備えることを特徴とする。
本発明に係る溶融装置は、はんだ合金粒子を溶融してソルダペーストをリサイクルするため、黒煙や悪臭の発生なくソルダペーストをリサイクルできる。
本発明の実施の形態1におけるソルダペーストリサイクル方法を示すフローチャートである。 本発明の実施の形態1におけるソルダペーストが急速冷凍により自己粉砕する様子を模式化した図である。 本発明の実施の形態1におけるソルダペーストからはんだ合金粒子を分離する工程を説明する図である。 本発明の実施の形態1における分離板の表面形状を示す平面図である。 本発明の実施の形態1におけるはんだ合金粒子を溶融してはんだ合金インゴットを生成する工程を説明する図である。 本発明の実施の形態2におけるはんだ合金粒子を溶融する工程を説明する図である。 本発明の実施の形態3におけるはんだ合金粒子を分離する工程を説明する図である。
本発明に係るソルダペーストリサイクル方法及び装置の実施の形態について、図面を参照して説明する。以下の各図において、同一符号は、同一または相当の構成を示す。
実施の形態1.
図1は本発明の実施の形態1におけるソルダペーストを再生はんだとしてリサイクルする方法を示すフローチャートである。図2は本発明の実施の形態1におけるソルダペーストが急速冷凍により自己粉砕する様子を模式化した図である。図2(a)は急速冷凍前のソルダペーストを示しており、図2(b)は急速冷凍後のソルダペーストを示している。図3は本発明の実施の形態1におけるソルダペーストからはんだ合金粒子を分離する工程を説明する図である。
本実施の形態1におけるソルダペーストリサイクル方法では、まず、ソルダペースト1を急速冷凍する(ステップS10)。急速冷凍することにより、ソルダペースト1に混錬されていたフラックス成分2及び有機溶剤10が急激に固体化及び膨張することで、混錬状態が崩壊し、はんだ合金粒子3が部分的に分離される(図2(b)参照)。急速冷凍により部分的にはんだ合金粒子3が分離された状態のソルダペーストを冷凍ソルダペースト1aと称する。
次に、冷凍ソルダペースト1aを細かく粉砕する(ステップS20)。ハンマーで砕く等冷凍ソルダペースト1aに物理的な衝撃を加えることや冷凍ソルダペースト1aを圧力容器に封入して高圧力を加えることで粉砕する。ステップS20では、冷凍ソルダペースト1aよりもはんだ合金粒子3が更に分離した状態のソルダペースト1bを生成する。このソルダペーストを粉砕ソルダペースト1bと称する。
次に、表面に溝のある分離板40を有する分離装置4を用いて、粉砕ソルダペースト1bからはんだ合金粒子3を分離して抽出する(ステップS30)。分離装置4は、分離板40を所定の角度に傾斜させて、所定の振動数・振幅で揺動させる。図3(a)に示すように、粉砕ソルダペースト1bを分離板40の上に配置する。このとき、分離板40の傾斜角度は15°〜30°が最適である。次に、図3(b)に示すように、分離装置4は分離板40を矢印の方向に揺動させて、はんだ合金粒子3とその他の成分(フラックス成分2及び有機溶剤10)とを分離する。はんだ合金粒子3はその他の成分と比較すると比重が大きいため、分離板40の傾斜面に沿って下方へと移動する。
分離板40の揺動について、振動数は10〜240Hz、振幅は1〜5mmの範囲で設定する。具体的な数値は、はんだ合金粒子3の粒径、フラックス成分2及び有機溶剤10の含有量によって決定する。例えば、はんだ合金粒子3の粒径が大きいほど、振動数を低く設定する。なお、分離板40の揺動の方向は、図3(b)の矢印で示す方向に限られたものではなく、上下方向や紙面に対して鉛直方向に分離板40を揺動させてもよい。
図4は本発明の実施の形態1における分離板40の表面形状を示す平面図である。粉砕ソルダペースト1bと接触する面にある溝の形状を示している。図4(a)は直線状の溝を示し、図4(b)は波状の溝を示し、図4(c)は鏃状の溝を示している。溝の形状及び寸法については、粉砕ソルダペースト1bの種類に基づき、最適なものを選択する。
図5は本発明の実施の形態1におけるはんだ合金粒子3を溶融してはんだ合金インゴット9を生成する工程を説明する図である。ステップS30においてはんだ合金粒子3を分離した後、抽出したはんだ合金粒子3をはんだ槽6に投入して溶融する(ステップS40)。はんだ槽6は、下部に出湯口7を有する加熱槽で、槽内には分離抽出したはんだ合金粒子3と同じ合金組成のはんだを溶融させている。溶融温度はその合金の融点より30〜70℃程高い温度である。例えば、鉛入り共晶はんだの場合、溶融温度は250℃に設定する。
はんだ槽6に投入されたはんだ合金粒子3は、溶融はんだ5と同様に完全に溶融した状態となる。出湯口7から完全溶融したはんだをインゴット型8に流し込み、適度な冷却をすることではんだ合金インゴット9を生成する(ステップS50)。
本発明の実施の形態1によれば、ソルダペースト1からフラックス成分2及び有機溶剤10を除去後に、はんだ合金粒子3を溶融してはんだ合金インゴット9を生成するため、黒煙の発生や悪臭の発生なくソルダペーストをリサイクルできる。
実施の形態2.
はんだ合金粒子3を溶融する工程において、実施の形態1でははんだ槽6を用いたが、本実施の形態2では溶融の環境条件を設定可能な溶融装置を用いる。図6は本発明の実施の形態2におけるはんだ合金粒子3を溶融する工程を説明する図である。
ソルダペースト1を急速冷凍する工程、はんだ合金粒子3を分離する工程、及び溶融はんだ5からはんだ合金インゴット9を生成する工程は、実施の形態1と同様であるため、説明を省略する。以下では、はんだ合金粒子3を溶融する工程について説明する。
溶融装置20は、はんだ槽6をフード21で覆い、溶融する物質を投入する投入口22、窒素を注入する窒素注入口23、フード21内部を排気するための排気穴24、及び出湯口7を備えている。溶融装置20は、窒素注入口23から窒素を注入することで、フード21内部の酸素濃度を調整することができる。溶融はんだ5の表面部分(空気接触面)は、酸化による不純物が発生し易い。そこで、溶融はんだ5の表面付近の酸素濃度を下げるため、窒素注入口23からフード21内に窒素を注入して、酸素濃度を500ppm以下にすることが望ましい。窒素注入口23を溶融はんだ5の表面に近い高さに設けることで、溶融はんだ5の表面付近の窒素濃度を高くする、即ち、溶融はんだ5の表面付近の酸素濃度を低くすることができる。
なお、窒素注入口23は、注入する窒素を加熱する構造を有する。この構造により、窒素注入口23から注入される窒素が、溶融はんだ5の表面部分の温度を低下させることがなくなり、溶融はんだ5の表面部分に不純物が発生するのを抑制することができる。窒素の加熱温度としては、80〜150℃くらいが適当である。
分離抽出したはんだ合金粒子3に微量ながらフラックス成分2が付着している場合には、はんだ合金粒子3の溶融により微量ながら黒煙や悪臭を発生することが考えられる。このような場合、排気穴24からフード21内に滞留する気体を排気することができる。
本発明の実施の形態2によれば、実施の形態1と同様に、ソルダペースト1からフラックス成分2及び有機溶剤10を除去後に、はんだ合金粒子3を溶融してはんだ合金インゴット9を生成するため、黒煙の発生や悪臭の発生なくソルダペーストをリサイクルできる。
また、本発明の実施の形態2によれば、溶融装置20を用いることで大気中よりも低酸素濃度の環境下においてはんだ合金粒子3の溶融を実施できるので、不純物の混入の少ない純度の高いはんだ合金インゴット9を生成することができる。
実施の形態3.
実施の形態1では、分離装置4の分離板40は単数であったが、本実施の形態3では、分離装置4は複数の分離板40a、40bを有し、各々の分離板40a、40bについて傾斜角度、振動数、振幅等を設定することができる。図7は本発明の実施の形態3におけるはんだ合金粒子3を分離する工程を説明する図である。
ソルダペースト1を急速冷凍する工程、はんだ合金粒子3を溶融する工程、及び溶融はんだ5からはんだ合金インゴット9を生成する工程は、実施の形態1または実施の形態2と同様であるため、説明を省略する。以下では、はんだ合金粒子3を分離する工程について説明する。
分離装置4は複数の分離板40a、40bを連結して備えている。分離板40a、40bは表面の溝形状が異なる組み合わせでもよい。また、分離装置4は複数の分離板40a、40bの傾斜角度、振動数、振幅を各々設定することができる。また、振動方向についても、各々設定することができる。
粉砕ソルダペースト1bに含まれるはんだ合金粒子3の粒径は一様ではない。分離装置4の各種パラメータ(分離板の振動数、振幅等)をはんだ合金粒子3の粒径に応じて最適な値に設定することが望まれる。例えば、分離板40aでは粒径が比較的大きなはんだ合金粒子3を分離するのに適した値に各種パラメータを設定し、分離板40bでは粒径が比較的小さなははんだ合金粒子3を分離するのに適した値に各種パラメータを設定する。これにより、異なる粒径のはんだ合金粒子3を的確に分離することができる。
なお、本実施の形態3では、分離装置4は複数の分離板40a、40bを備え、分離板40a、40bの傾斜角度等をそれぞれ設定可能としたが、必ずしも複数枚の分離板40a、40bが必要である訳ではない。分離板40a、40bの溝形状が同一のものを選択する場合は、分離装置4は複数枚の分離板40a、40bを備える必要はない。複数の分離板40a、40bの各々について各種パラメータを設定するのではなく、1枚の分離板40を用いて、はんだ合金粒子3を分離抽出する際に、異なる粒径に対応した各種パラメータに設定が変更できる構成であればよい。
本発明の実施の形態3によれば、実施の形態1と同様に、ソルダペースト1からフラックス成分2及び有機溶剤10を除去後に、はんだ合金粒子3を溶融してはんだ合金インゴット9を生成するため、黒煙の発生や悪臭の発生なくソルダペーストをリサイクルできる。
また、本発明の実施の形態3によれば、分離板の振動数、振幅、溝形状等を1種類ではなく複数種類設定可能であるため、異なる粒径のはんだ合金粒子3を的確に分離することができる。
1 ソルダペースト
1a 冷凍ソルダペースト
3 はんだ合金粒子
4 分離装置
6 はんだ槽
9 はんだ合金インゴット
20 溶融装置
21 フード
23 窒素注入口
40、40a、40b 分離板

Claims (2)

  1. 加熱によりはんだ合金粒子を溶融するはんだ槽と、
    前記はんだ槽を覆うフードと、
    前記はんだ槽において溶融したはんだ合金粒子の表面に近接する部分に窒素を前記はんだ合金粒子の溶融温度以下の所定の温度に加熱して注入する窒素注入口とを備え、
    前記窒素を注入することにより、大気よりも低酸素濃度の環境下で前記はんだ合金粒子を溶融することを特徴とする溶融装置。
  2. 表面に複数の溝を有する分離板を揺動させて冷凍したソルダペーストから分離して抽出したはんだ合金粒子を加熱により溶融する前記はんだ槽を備えることを特徴とする請求項1に記載の溶融装置。
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