従来、ノブS10を備え、自動車やオートバイをはじめとする各種車両に搭載される計器装置(計器)200が知られている(たとえば、特許文献1参照)。
図7は、従来の計器200の概略構成を示す図であり、図7(a)は、計器200の正面図であり、図7(b)は、図7(a)におけるVII−VII断面を示す図である。
図8は、従来の計器200の所定部分の拡大図であり、図8(a)は、ロータリースイッチ216が設けられている部分とこの周辺を示す図であり、図8(b)は、図7(a)におけるVIII−VIII断面を示す図であり、図8(c)は、弾性部材R10が設けられているノブS10の部分とこの周辺を示す図である。
なお、図7(b),図8は、計器200(ノブS10)が無操作の自然状態(常態)にある、つまり運転者が触れていない状態を示している。また、図7(b)において上側が運転席側であり、運転者は図7(b)の上方から計器200を視認するようになっている。
計器(車両用メータ)200は、図7(a)で示すように、所定情報として、例えば車速を表示するスピードメータからなる指針式表示部D1と、エンジン回転数を表示するタコメータからなる指針式表示部D2と、走行距離や燃料消費、外気温、時刻等の情報を表示する情報表示部D3と、これら指針式表示部D1,D2、情報表示部D3の照明色や情報表示部D3の表示情報をユーザーの操作に応じて調整または切り替え動作させるノブS10とを有する。
各指針式表示部D1,D2は、図7(b)で示すように、計器ムーブメントM10によって回転作動する指針201と、この指針201の指示対象となる目盛や文字、マーク等の指標部D11(図7(a)参照)が形成された表示盤202とで構成され、これら指針201及び表示盤202の背後には、それぞれに対応する複数の光源203が配置されている。
指針201は光源203の点灯によりその照射光を受けて発光可能な光透過材料により形成され、また表示盤202の指標部D11は光源203の点灯によりその照射光を受けて発光するよう光透過性材料により形成されている。また、情報表示部D3に対応する表示盤202箇所には、情報表示部D3の表示面を露出する開口部202aが形成されている。
情報表示部D3は、図示しない各種センサ等の検出信号(電気信号)に基づいて、前述した走行距離や燃料消費、外気温、時刻等の情報を表示する例えば液晶情報表示素子からなり、その背後には情報表示部D3を透過照明する光源204が配置されている。
各光源203,204は、例えば発光ダイオードからなり、表示盤202の背後に位置する硬質の回路基板205の前面側に装着され、この回路基板205を通じて点灯用電力の供給が行われるようになっている。また、回路基板205の背面側には、計器ムーブメントM10が装着され、回路基板205を通じて駆動用電力が供給されるようになっている。
回路基板205の前方側には、例えば白色系の遮光性合成樹脂からなる反射体兼フレーム体機能を有するケース体206が設けられており、このケース体206には、光源203を収納しそれらの光を表示盤202及び指針201側に案内する照明室が複数形成されている。
情報表示部D3に対応するケース体206の箇所及びその周囲には、空所が形成され、この空所に情報表示部D3を保持するホルダ207が配置され、このホルダ207の底部側に光源204が配置されている。
ケース体206の前方には、表示盤202を挟んで見返し部材208が配置されており、この見返し部材208には、各指針式表示部D1,D2を露出する窓部281が形成され、また見返し部材208の前方には、カバー209が配置されている。
カバー209は透明または半透明の合成樹脂からなり、各指針表示部D1,D2と情報表示部D3の前面を覆っている。カバー209には、ノブS10が貫通する孔291が設けられている。貫通孔291の近傍に各表示部D1,D2,D3側に突出する円筒状の壁292が設けられている。壁292の高さは、ノブS10の軸方向(図7(b)では上下方向)の移動する長さ(移動ストローク)より長く設定されている。
ノブS10は例えば黒色の合成樹脂からなり、略円柱状に成形され、ケース体206、表示盤202、見返し部材208、カバー209を通じて各表示部D1,D2,D3側からの外部に延びる第1の軸部210と、この第1の軸部210からその軸方向とは直交する外周方向(回路基板205の板面方向)に延びるフランジ部211と、このフランジ部211から連続して第1の軸部210と同軸方向に延びる第2の軸部212とを有している。
ノブS10の第1の軸部210は、カバー209の孔291からその端部が突出している。この突出した部分にてノブS10が操作されるようになっている。
また、ノブS10のカバー209の壁292に対応する部分全周には溝形状の凹部(リング状の凹部)253を設けられており、この凹部253に弾性部材R10を設けてある。この凹部253の弾性部材R10は、操作時や非操作時に、ノブS10が動かないように(がたつかないように)するために設けられているものである。弾性部材R10は運転者がノブS10を操作するときに触られることがなく、運転者は、硬質の合成樹脂からなるノブS10に触れて操作するので、しっかりとノブS10をつまんだり押したりすることができる。
弾性部材R10は、たとえば、その断面形状が丸形であるOリングで構成されている。また、弾性部材R10は、材質自体が摩擦抵抗の小さいものであり、たとえば、フッ素ゴム(FKM)にて構成されている。さらに、弾性部材R10が、凹部253内で回転可能になっている。
フランジ部211は円板状に形成され、図8(a)に示すように、フランジ部211と回路基板205との間には弾発部材213が配置されている。
弾発部材213は第2の軸部212の応力吸収部215の周囲を取り巻く金属性の圧縮コイルスプリングからなり、第1,第2の軸部210,212の軸線C10に沿って伸縮するようになっている。
また、弾発部材213はその弾性復帰力によってノブS10を常時、矢印A15方向に付勢しており、これによりフランジ部211は弾性復帰力によって矢印A16方向に押し上げられるが、フランジ部211に対向するケース体206にはフランジ部211側に延びる筒部261が形成されており、この筒部261と弾発部材213とによってフランジ部211は安定的に保持されている。
第2の軸部212は、その先端側の一部が隆起した隆起部214と、この隆起部214とフランジ部211との間に配置され隆起部214よりも径小に形成される応力吸収部215とを備えている。応力吸収部215は回路基板205に形成した孔部251を貫通して回路基板205の背面側に延び、応力吸収部215の先端側に位置する隆起部214にはロータリースイッチ216が嵌挿されている。ロータリースイッチ216は、端子225で回路基板205に形成した配線パターンに電気接続されている。また、ロータリースイッチ216の筐体は、回路基板205に一体的に設けられている。なお、ロータリースイッチ216の代わりにエンコーダを採用する場合もある。
このような構成において、ノブS10の第1の軸部210を回転操作すると、この第1の軸部210の回転操作とともに第2の軸部212が回転し、この第2の軸部212の回転により第2の軸部212の隆起部214がロータリースイッチ216(ロータリースイッチ216の入力軸)を回転させ、ロータリースイッチ216の抵抗値が変動するようになっている。
この抵抗値変動を、端子225を通じて検出信号として出力するようになっている。この検出信号は図示しない制御部に入力され、制御部を通じて光源203,204の照明輝度を制御し、これにより光源203,204の照明輝度が前記抵抗値変動に伴って変動し、この光源203,204の照明輝度の変動により指針201、表示盤202の指標部D11、情報表示部D3の輝度をユーザーの好みに応じて自由に設定(調整)可能になっている。
また、計器200では、ノブS10は、第1の軸部210の前述した回転操作により指針201、表示盤202の指標部D11、情報表示部D3の照明色を自由に調整できる機能を有すると共に、第1の軸部210の押動操作(図7(b)の下方への移動操作)により情報表示部D3の表示情報を切り替え動作させる機能を有している。
具体的には図8(b)に示すように、ノブS10の押動操作機構はノブS10と弾発部材213とスイッチ素子229とで構成される。ノブS10のフランジ部211には回路基板205側に延びてスイッチ素子229を作動させる押動部230が形成されている。
スイッチ素子229はタクトスイッチからなり、押動部230によってオン・オフ動作し、情報表示部D3の表示制御を行う前記制御部に切替信号を出力する作動部231を有し、この作動部231を通じて発せられた切替信号が前記制御部に入力されると、前記制御部は表示切替のための出力信号を情報表示部D3に出力し、これにより情報表示部D3に表示されている情報を切り替えたり、あるいは走行距離の表示をリセットするように構成されている。
この際、作動部231はノブS10を矢印A16方向に押動操作することによりオンして切替信号を出力し、ノブS10の押動を解除することによりノブS10が弾発部材213の前記弾性復帰力により元の位置に戻る(オフする)ようになっている。
そして、ノブS10のフランジ部211が弾発部材213とケース体206の筒部261との間で安定的に保持されるようになっている。なおこの場合、ノブS10の押動操作及び押動の解除時には第2の軸部212の隆起部214がロータリースイッチ216に対して嵌挿状態を維持しながらロータリースイッチ216内を第1,第2の軸部210,212の軸線C10に沿って矢印A15,A16方向に移動するようになっている。
計器200によれば、ノブS10のカバー209の壁292に対応する部分に弾性部材R10を設けたことにより、ノブS10とカバー209との接触による異音の発生を防止することができるようになっている。
なお、計器200では、弾性部材R10の材質がフッ素ゴムであったが、これに限定されるものではなく、例えば、通常のゴム(ニトリルゴム(NBR)やエチレンプロピレンゴム(EPDM)など)からなる弾性部材の表面にフッ素樹脂(4フッ化エチレン樹脂)の皮膜を形成したものが採用される場合がある。被膜に用いるフッ素樹脂としは、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)やテトラフルオロエチレン・ヘキサフルオロプロピレン共重合体(FEP)などが低摩擦性を得るために好ましい。また、フッ素ゴムからなる弾性部材の表面にフッ素樹脂の皮膜を形成したものが採用される場合もある。
また、弾性部材の表面に微細な凹凸を形成し、カバー209との接触面積を減らして、摩擦抵抗を小さくするように構成する場合もある。なお、微細な凹凸の形成方法としては、通常のゴムをハロゲン処理によってゴム表面を侵食して形成するものなどがある。
また、計器200では、ノブS10が、見返し部材208からカバー209側に伸びていたが、表示盤202からカバー209側に伸びる構成にする場合もある。
また、計器200では、ノブS10の回転操作によって操作されるロータリースイッチ216と、ノブS10の押動操作によって操作されるタクトスイッチ229の2つの異なる部品を使用していたがこれに限定されるものではなく、ノブS10の回転操作と押動操作によって操作されるスイッチを一つの部品に備えたものを使用する場合もある。
また、計器200では、ノブS10が、軸方向の押動操作と回転操作の2つの動作をこなすものであったが、これに限定されるものではなく、一方の動作のみのノブに適用する場合もある。また、ノブS10が、軸方向に引く動作のものである場合もある。
また、従来、ノブ(プッシュロッド)303を備え、自動車やオートバイをはじめとする各種車両に搭載されるコンビネーションメータ(計器)300が知られている(たとえば、特許文献2参照)。
図9は、従来の計器300の概略構成を示す図であり、図9(a)は、計器300の正面図であり、図9(b)は、図9(a)におけるIX−IX断面を示す図であり、図9(c)は、変形例に係る計器300の断面図であって図9(b)に対応した図である。
図9(b)において右側が運転席側であり、運転者は図9(b)の右方からコンビネーションメータ300を視認するようになっている。また、図9(b)では、リセットスイッチ301が無操作の自然状態にある、つまり運転者が触れていない状態を示している。
コンビネーションメータ300は、計器200と同様にして、自動車の運転席前方の運転者から視認可能な位置に配設され、その文字盤352上に、自動車に関する各種情報、たとえば走行速度、走行距離等を表示するようになっている。
コンビネーションメータ300は、図9(a)に示すように、自動車の累積走行距離を指示するオドメータA20、区間走行距離を指示するトリップメータB20、トリップメータB20のリセットスイッチ301および自動車の走行速度を指示する速度計F20のほか、図示されない各種計器や警告灯を備えている。
オドメータA10およびトリップメータB20は、液晶パネル253上に走行距離を数字で表示するようになっている。リセットスイッチ301は、トリップメータB20の指示値をリセットするためのものである。つまり指示値を「0」にするためのものである。速度計F30は、図示しないムーブメントにより指針357を回転させ、その回転角度により走行速度を指示するものである。
文字盤352は、透光性材質、たとえば無色透明なポリカーボネート等の薄板で構成されている。また、文字盤352には、指針357とともに速度計F20を構成して自動車の走行速度を指示するための目盛352a、数字352bが設けられている。
これらの目盛352a、数字352bは、文字盤352の表面(図9(b)において右側の面)あるいは裏面(図9(b)において左側の面)に印刷あるいはホットスタンプ等を施すことにより形成されている。
すなわち、目盛352a、数字352b以外の部分に不透光性を有する着色層を設けると共に、目盛352a、数字352bを透明なままとする、あるいは透光性着色層を設ける等の処理を施してある。
これにより、目盛352a、数字352bは、その背後(図9(b)において左側)に配置された光源である発光ダイオード355が発する光により透過照明されて発光表示される。一方、光源が消灯すると、目盛352a、数字352bは暗くなり上述した不透光性を有する着色層との明度差が小さくなりほとんど目立たなくなる。
また、文字盤352には、図9(b)に示すように、液晶パネル253を運転者により視認可能とするための窓部352gが設けられている。この窓部352gには、液晶パネル353がはめ込まれている。
文字盤352の裏側(図9(b)において左側)には、ハウジングであるケーシング305が配置されている。ケーシング305は、たとえば樹脂材料から形成され文字盤352を支持している。
ケーシング305の裏側(図9(b)において左側)には、プリント基板306が配置されている。プリント基板306は、たとえばガラスエポキシ基板等からなり、コンビネーションメータ300の電気回路部を形成している。
プリント基板306には、図9(b)に示すように、リセットスイッチ301のスイッチ部材であるタクトスイッチ302、液晶パネル353を発光表示させるバックライトとしての発光ダイオード354、および文字盤352を透過照明するための発光ダイオード355が実装されている。
また、プリント基板306には、距離センサ(図示せず)の検出信号に基づき走行距離を算出しオドメータA20およびトリップメータB20に表示するように液晶パネル353を駆動するとともにリセットスイッチ301からの信号に基づいてトリップメータB20の表示を初期化するコントローラ356が実装されている。
さらに、プリント基板306には、以上挙げた各部品のほかに、速度計F20の指針357駆動用のムーブメント(図示せず)等が実装されている。プリント基板306の背後(図9(b)において左側)には、リヤカバー359がプリント基板306を覆うように配置されている。
文字盤352の前面側(図9(b)において右側)には、図9(b)に示すように、透光性カバーとしての透明カバー358が見返し板(図示せず)を介して配置されている。
リセットスイッチ301は、図9(b)に示すように、タクトスイッチ302、プッシュロッド303、コイルばね304、ケーシング305およびケーシング305の一部である透明カバー358を備えて構成されている。
スイッチ部材であるタクトスイッチ302は、たとえば弾力性に富むゴム材に取り付けられた電気導体からなる接点を移動させて電気回路を開閉する構造のものである。
図9(b)で示すリセットスイッチ301では、タクトスイッチ302が図9(b)に示すような自然状態にあるとき、つまりプッシュロッド303により押し込まれていないときに、電気回路が開状態となり、プッシュロッド303が押し込まれた状態、つまりプッシュロッド303がタクトスイッチ302に押圧接触している状態のときに、電気回路が閉状態となる。タクトスイッチ302は、前述したように、コンビネーションメータ300の電気回路部を形成するプリント基板306に実装されている。
操作部材であるプッシュロッド303は、図9(b)に示すように、その一端がタクトスイッチ302に対応して配置されている。また、プッシュロッド303は、たとえば樹脂材料を型成形して作られ、運転者の操作に対して十分な剛性を有するように、言い換えると運転者の操作力で曲がることがないように形成されている。さらに、プッシュロッド303は、図9(b)に示すように、その軸部303aが、ケーシング305のガイド部であるガイド孔305aに操作者による操作方向(図9(b)における左右方向)に往復動自在に支持されている。
ケーシング305には、図9(b)に示すように、タクトスイッチ302と反対側(図9(b)において右側)にばね収容室305bが形成され、ばね収容室305b内には、ばね部材であるコイルばね304がプッシュロッド303の軸部303aと同軸上に配置されている。コイルばね304は、リセットスイッチ301が開状態のとき、つまり図9(b)に示す状態のときに、その自由長から押し縮めた状態で組み込まれており、いわゆる圧縮コイルばねとして作用するようになっている。
プッシュロッド303には、図9(b)に示すように、コイルばね304に当接してコイルばね304の弾性力を受けるためのばね押さえ部であるフランジ303bが設けられている。フランジ303bは、略円盤状に形成されている。
プッシュロッド303のタクトスイッチ302側先端部には、図9(b)に示すように、ストッパ303dが設けられている。ストッパ303dの直径寸法は、ケーシング305のガイド孔305aの直径寸法よりも大きく設定されている。これにより、プッシュロッド303の図9(b)の右側へ向かう移動は、ストッパ303dがケーシング305に当接して規制されるようになっている。なお、プッシュロッド303の図9(b)の左側へ向かう移動は、タクトスイッチ302内に設けられたストッパ(図示せず)により規制されるようになっている。
プッシュロッド303のフランジ303bのタクトスイッチ302と反対側には、図9(b)に示すように、ロッド部303fが略丸棒状に形成されている。プッシュロッド303の他端であるロッド部303fの先端は、透明カバー358の貫通孔358aを挿通して透明カバー358の外方(図9(b)の右方)へ延出されている。そして、操作者がロッド部303fの先端を9(b)の左方へ押すと、その操作力がロッド部303fを介してタクトスイッチ302へ伝達され、タクトスイッチ302が作動するようになっている。
コイルばね304は、ばね収容室305b内において、一端がケーシング305に当接し且つ他端がプッシュロッド303のフランジ303bに当接している。このため、プッシュロッド303は、コイルばね303の弾性力を受けて図9(b)における右方向に移動し、図9(b)に示すように、タクトスイッチ302から離れた位置で停止している。
そして、運転者が、コイルばね303の弾性力に抗しつつプッシュロッド303を図9(b)の左方向に押すと、プッシュロッド303は図9(b)の左方向へ移動し、タクトスイッチ302内に設けられたストッパ(図示せず)により規制されて停止するようになっている。
文字盤352の貫通孔352dの大きさは、図9(b)で示すように、プッシュロッド303よりもわずかに大きく設定されている。これにより、運転者からはプッシュロッド303のフランジ303bが視認されないので、コンビネーションメータ300の見映えを良好なものとすることができる。なお、プッシュロッド303の図9(b)の右側へ向かう移動はストッパ303bがケーシング305に当接して規制され、フランジ303bが文字盤352の裏面に当接することはない。すなわち、薄板から成る文字盤352にコイルばね304の弾性力が作用して文字盤352が撓むことはない。
透光性カバーである透明カバー358は、無色透明のアクリル樹脂あるいはポリカーボネート樹脂から略薄板状に形成されている。透明カバー358は、孔部としての貫通孔358aを備えている。この貫通孔358aに、上述したプッシュロッド303のロッド部303fが挿通している。
貫通孔358aは、図9(b)に示すように、プッシュロッド303に軸方向(図9(b)中の左右方向)に伸びる円筒部としてのガイド部358bに設けられている。ガイド部358bの内壁、すなわち貫通孔358aには、プッシュロッド303に向かって突出するように、言い換えると貫通孔358aの中心軸に向かって突出するように形成された環状の突起であるリップ部358cが設けられている。
リップ部358cは、図9(b)に示すように、その断面形状が略V字状に形成され且つガイド部358bの文字盤352側の端部近傍に設けられている。
ガイド部358bのリップ部358cは、図9(b)に示すように、プッシュロッド303の軸方向(図9(b)の左右方向)と直交させて形成されている。
プッシュロッド303のロッド部303fには、ガイド部358bに対応して、詳しくはリップ部358cに対応して、柔軟性を有する材質からなる環状の緩衝部材としてのダンパリング307が装着されている。
ダンパリング307は、ゴム材料から、図9(b)に示すように、環状に形成されてプッシュロッド303のロッド部303fに同軸状に配置されている。ダンパリング307の両端面は、図9(b)に示すように、プッシュロッド303の軸方向(図9(b)の左右方向)と直交させて形成されている。ダンパリング307の外表面はロッド部303の外表面と面一に形成されている。
ダンパリング307は、その形状および設置位置が、運転者の操作によりプッシュロッド303が軸方向に往復移動する時を含めて常にリップ部358cに当接可能であるように設定されている。すなわち、ダンパリング307の長さL20は、プッシュロッド303のストロークS30よりもわずかに長く設定されている。
これにより、自動車の走行時の振動により、プッシュロッド303が透明カバー358に対して相対運動した場合、必ずダンパリング307を透明カバー358のリップ部358cに衝突させることで打撃音の発生を防止することができる。
また、ガイド部358bは、ダンパリング307の外側(図9(b)の右側)端部が、常にガイド部358b内部にあるような形状に作られている。すなわち、ダンパリング307が最も外側(図9(b)の右側)にあるとき、つまりプッシュロッド303が操作されない自然状態のときにおいても、その外側端部は貫通孔358a内に存在するようになっている。
これにより、運転者がコンビネーションメータ300を見た際に、ダンパリング307は、常に貫通孔358a内に隠れて視認されず、プッシュロッド303は単一な部品として視認される。したがって、コンビネーションメータ300の見映えを良好なものとすることができるようになっている。
ここで、ダンパリング307のプッシュロッド303への固定方式としては、たとえば、予めプッシュロッド303に環状の溝部を設けておき、そこにゴム製のダンパリング307を弾性変形させつつ嵌合させる方式がある。あるいは、ダンパリング307を型成形で製作する際に、その型内に予めダンパリング307に対応した位置に環状溝部を設けたプッシュロッド303をセットして、いわゆるインサート成型する方式がある。
以上説明した、計器300の制御スイッチ(リセットスイッチ)301では、透明カバー358に設けた円筒状のガイド部358bに貫通孔358aを設けるとともに、貫通孔358aに貫通孔358aの中心軸に向かって突出するように形成された環状の突起であるリップ部358cを設けている。
また、貫通孔358aに挿通されるプッシュロッド303に、ゴム製のダンパリング307を装着するとともに、その形状および設置位置が、運転者の操作によりプッシュロッド303が軸方向に往復移動する時を含めて常にリップ部358cに当接可能であるように設定されている。
これにより、自動車の走行時の振動により、プッシュロッド303が透明カバー358に対して相対運動した場合、必ずダンパリング307を透明カバー358のリップ部358cに衝突させることで打撃音の発生を防止することができる。
ところで、計器300のリセットスイッチ301においては、プッシュロッド303の移動方向が、図9(b)に示すように、タクトスイッチ302に対して垂直、言い換えると平板状のプリント基板306の表裏面(厚さ方向の両面)に対して垂直に設定されているが、必ずしも垂直でない場合もある。たとえば、運転者によるリセットスイッチ301の操作性向上のため、すなわちプッシュロッド303の押し込み方向最適化のために、プッシュロッド303の移動方向を、タクトスイッチ302に対して垂直から若干傾斜させて設定してある場合もある。
図9(c)に示した計器300のリセットスイッチ301は、図9(b)に示した計器300のリセットスイッチ301において、スイッチ部材を変更している。すなわち、図9(c)に示した計器300のリセットスイッチ301は、タクトスイッチ302に替えて、プッシュスイッチ付き可変抵抗器308を備えており、それに関連してプッシュロッド303の形状等を変更してある。
プッシュスイッチ付き可変抵抗器308は、シャフト381の回転操作により一方の一組の端子(図示せず)間の抵抗値が連続的に変化し且つシャフト381の軸方向移動操作により他方の一組の端子間の導通・遮断が切り替えられるものである。
プッシュスイッチ付き可変抵抗器308において、シャフト381が運転者により軸方向移動操作されると、図9(b)で示す場合と同様に、トリップメータB20の表示が初期化されるようになっている。すなわちトリップメータB20の表示が「0km」に更新されるようになっている。
プッシュスイッチ付き可変抵抗器308において、シャフト381が運転者により回転操作されると、文字盤352の発光輝度、つまり速度計F20の目盛352a、数字352b、文字352cおよび指針357の発光輝度が変化するようになっている。
すなわち、コントローラ356は、プッシュスイッチ付き可変抵抗器308における一方の一組の端子(図示せず)間の抵抗値を検出し、それに応じて、発光ダイオード355および指針357照明用の光源への電流値を制御して、発光ダイオード355および指針357照明用の光源の明るさを変えるようになっている。
たとえば、シャフト381が左回転側端にあるときに、文字盤352および指針357の発光輝度が最低、あるいは完全に消灯状態となり、そこからシャフト381を右回転させるに連れて、文字盤352および指針357の発光輝度の発光輝度が徐々に高まり、シャフト381が右回転側端にあるときに、文字盤352および指針357の発光輝度が最高となる。これにより、運転者は、自動車のコンビネーションメータ300の周囲の明るさの変化に応じてコンビネーションメータ300の発光輝度が常に見易いレベルとなるように、コンビネーションメータ300の発光輝度を調節することができるようになっている。
シャフト(入力部)381には、図9(b)に示すように、プッシュロッド303が固定されている。両者(シャフト381とプッシュロッド303)は相対的に回転不能であり、プッシュロッド303が回転操作されると、シャフト381もプッシュロッド303と同じ角度だけ回転するようになっている。
プッシュロッド303がスイッチ部材であるプッシュスイッチ付き可変抵抗器308に直接固定されたことにより、図9(b)で示しているコイルばね304が廃止され且つケーシング305の形状は図9(c)に示すような形状に変更されている。
図9(c)に示した計器300のリセットスイッチ301においても、プッシュロッド303と透明カバー358との接触による異音発生を阻止しつつ良好な見映えが得られるリセットスイッチ301を実現することができる。
また、図9(図9(a),(b),(c))に示したリセットスイッチ301を備えるコンビネーションメータ300においては、オドメータA20およびトリップメータB20が同時に液晶パネル353に表示されているが、このような構成にすることなく、たとえばどちらか一方を表示し且つリセットスイッチ301を一回押圧操作するたびにオドメータA20も表示およびトリップメータB20の表示が交互に切り替えられる構成とする場合もある。
また、図9に示したリセットスイッチ301を備えるコンビネーションメータ300においては、制御スイッチ301を、自動車のコンビネーションメータ300に備えられるトリップメータB20の表示値初期化用のリセットスイッチ301に適用しているが、その用途はリセットスイッチ301に限定されるものではなく、コンビネーションメータ300に備えられる他の用途の制御スイッチに適用することもある。
さらには、制御スイッチ301の設置場所をコンビネーションメータ300内にすることなく、他の計器盤あるいは操作盤上にする場合もある。たとえば、コンビネーションメータ300から独立して配置された集中ウォーニングパネル内、あるいは空調機器の作動を調整するためのエアコン操作パネル内に設けることもある。
図1は、本発明の実施形態に係る計器1の要部の断面図であり、図2は、図1におけるII部の拡大図である。
計器1は、カバー13(計器200におけるカバー209、計器300における透明カバー358に相当するカバー)とノブ5(計器200におけるノブS10、計器300におけるプッシュロッド303に相当するノブ)との係合の態様が、従来の計器200や計器300と異なり、その他の点は、従来の計器200や計器300とほぼ同様に構成されており、また、ほぼ同様に変形可能になっている。
すなわち、計器1は、たとえば自動車の計器として使用されるものであり、スピードメータ、タコメータ、オドメータ、トリップメータ等を備えて構成されている。なお、スピードメータやタコメータが削除された構成であってもよい。また、オドメータ、トリップメータのいずれか一方のみを備えた構成であってもよい。
計器1は、たとえば、ノブ(操作ノブ)5と、ケース体7と、ケース体7に一体的に設けられた回路基板9と、ケース体7に一体的に設けられた表示盤11と、ケース体7に一体的に設けられた見返し部材(図示せず)と、ケース体7に一体的に設けられたカバー13とを備えて構成されている。計器1の表示部15は、所定の情報を表示するものであり、ケース体7や表示盤11に一体的に設けられたLCD等の表示素子で構成されており、表示盤11に設けられている貫通孔(図示せず)に設置されている。そして、表示部15がトリップメータやオドメータを構成している。なお、計器1の表示部が、トリップメータやオドメータの機能に加えて、指針式スピードメータ、指針式タコメータ等を備えていてもよい。
カバー13は、透明もしくは半透明な樹脂で構成されており、表示部15から前側(視認側;運転者側)に離れて、表示部15の前面(視認面)を覆っている。また、カバー13には、ノブ5を通すための貫通孔17が設けられている。
ノブ5は、長手方向(軸C1の延伸方向)の中間部にテーパ部19を備えた形状(たとえば棒状)に形成されている。また、ノブ5は、カバー13の貫通孔17を通過するように表示部15(表示部15の近傍における表示盤11の部位)から前側に延出している。すなわち、ノブ5は、表示盤11の部位から延出し、表示部15(表示盤11)とカバー13との間の空間21を通り、カバー13の貫通孔17を貫通して、カバー13からさらに前側に所定の長さだけ延出している。
そして、ノブ5は、常態(ノブ5に押し込みや引き出し等の何ら外力が加わっていない状態)では、貫通孔17の内周に突出して形成された、たとえばリング状の被係合部(リップ部)23に、テーパ部19が係合(接触)して、被係合部23で支持されている(図1、図2(a)参照)。
また、ノブ5が、前記常態から長手方向に所定の距離だけ移動したときに(たとえば、図2(a)に矢印A2で示すように、後側に押し込まれたときに)、貫通孔17と被係合部23との間に所定の間隙(リング状の間隙)25が形成されると共に(図2(b)参照)、表示部15の表示内容を変更するように構成されている。
表示内容の変更として、計器1における照度の変更、照明色の変更、トリップメータのリセット等を掲げることができる。また、表示内容の変更は、ノブ5を軸C1の方向に所定の距離だけ移動しただけでなされるように構成されているが、ノブ5を軸C1の方向に所定の距離だけ移動しておいて、軸C1を中心に回転することによって、表示内容の変更をするように構成されていてもよい。
ノブ5は、この基端部が、たとえば、図9(c)で示したものと同様にして、スイッチの例であるプッシュスイッチ付き回転抵抗器27の入力部29に固定されている。そして、ノブ5を押し込むことによって、ノブ5が、図1や図2(a)で示す常態から、カバー13等に対して相対的に左方向に所定の距離だけ(図2(b)で示すような位置まで)移動するようになっている。ノブ5の押し込みを止めると、ノブ5は、図1や図2(a)で示す常態の位置に戻るようになっている。
また、軸C1を中心にしてノブ5を回転することにより、プッシュスイッチ付き回転抵抗器27の抵抗の値が変わり、たとえば、表示部15の照度を変更することができるようになっている。プッシュスイッチ付き回転抵抗器27の筐体31は、回路基板9に一体的に設けられている。
なお、計器1では、ノブ5の基端部をプッシュスイッチ付き回転抵抗器27の入力部29に固定しているが、図7(b)、図8(a)、(b)、図9(b)で示すように、圧縮コイルバネを用いて、ケース体7や表示盤11で支持している構成であってもよい。
ところで、計器1では、カバー13の貫通孔17とノブ5とが、弾性部材33を介して、前記常態での係合をするように構成されている。また、計器1では、貫通孔17が、カバー13の本体部35にたとえば一体で設けられている筒状(たとえば円筒状)の部位37で形成されている。筒状部位37は、カバー本体部35の操作側(前側)に突出している。
計器1についてさらに詳しく説明する。
ノブ5は、円柱状の基端部側部位39と、円錐台状のテーパ部19と、円柱状の先端部側部位41とを備え樹脂等の材料で一体成形により形成されている。基端部側部位39とテーパ部19と先端部側部位41とはお互いが同軸であって、この順にならんでいる。基端部側部位39の外径は、先端部側部位41の外径よりも大きくなっており、テーパ部19と基端部側部位39との境界におけるテーパ部19の外径は、基端部側部位39と等しくなっており、テーパ部19と先端部側部位41との境界におけるテーパ部19の外径は、先端部側部位41と等しくなっている。
ノブ5は、基端部側部位39が後側に位置し、先端部側部位41が前側に位置するようにして、プッシュスイッチ付き回転抵抗器27の入力部29から延出している。これにより、テーパ部19の大径側が後側に位置し、テーパ部19の小径側が前側に位置していることになり、テーパ部19が前側に向かって傾斜していることになる。
また、テーパ部19の中間部(軸C1の延伸方向での中間部)には、リング状の溝43が形成されており、溝43にたとえばゴムで構成されたリング状の弾性部材33が嵌っている。これによって、テーパ部19の外径は、たとえば、溝43が存在しないような円錐台側面状になっている。
テーパ部19の溝43に弾性部材33を設置した状態では、たとえば、弾性部材33が僅かに弾性変形して、弾性部材33の内径や外径が僅かに大きくなっており、弾性部材33と溝43との間での接触圧とこの接触圧による摩擦力で、弾性部材33がノブ5に一体的に設けられている。
なお、テーパ部19の溝43に弾性部材33を設置した状態で、弾性部材33が弾性変形せず、たとえば、ノブ5に対して弾性部材33が回転(軸C1を中心にして回転)できる構成であってもよい。さらに、その回転を止めるために、接着材を用いて、弾性部材33ノブ5に固定してあってもよい。
カバー13(カバー本体部35)は、表示盤11と対向している板状の対向部45を備えて構成されており、板状の対向部45に筒状部位37が一体成形で設けられている。
カバー13をケース体7に設置しノブ5を設置した状態では、ノブ5の軸C1が筒状部位37の軸と一致している。筒状部位37は、カバー13の対向部45から前側に所定の距離だけ突出している。
筒状部位37の内周には、リング状の被係合部23が、筒状部位37の中心軸側に突出して設けられている。被係合部23は、カバー13と一体で成形されている。被係合部23の断面(軸C1を含む平面による断面)は、三角形状に形成されており、三角形の1辺が筒状部位37の内面に接触しており、三角形の他の1辺が後側を向いており、三角形のさらなる他の1辺が前側を向いている。
後側を向いている三角形の他の1辺の延長線と軸C1との交差角度は、鋭角になっており、前側を向いている三角形のさらなる他の1辺の延長線と軸C1との交差角度は、ほぼ直角になっている。また、後側を向いている三角形の他の1辺と前側を向いている三角形のさらなる他の1辺との境界は、尖っておらず半径の小さい円弧状に丸められている。
なお、被係合部23の断面が、図5で示すように、二等辺三角形状に形成されていてもよい。
被係合部23の内径は、たとえば、リング状の弾性部材33の外径の平均値とほぼ等しくなっている。すなわち、被係合部23の内径は、図2(a)に示す溝43の右側の端部47におけるテーパ部19外径よりも僅かに大きく、図2(a)に示す溝43の左側の端部49におけるテーパ部19外径よりも僅かに小さくなっている。
なお、リング状の被係合部23は、筒状部位37の後側の端部に設けられているが、リング状に被係合部23が、筒状部位37の中間部(軸C1の延伸方向における中間部)に設けられてでもよいし、筒状部位37の前側の端部に設けられていてもよい。
計器1における常態では、図2(a)で示すように、プッシュスイッチ付き回転抵抗器27から受ける力(図2(a)に矢印A2で示す方向とは逆の方向の力)で、弾性部材33の外周が、被係合部23の内周に接触している。そして、弾性部材33が被係合部23に押されて僅かに弾性変形している。これにより、ノブ5のガタツキが抑制されている。
前記常態から、ノブ5が所定の距離だけ左側に押し込まれると、図2(b)で示すように、弾性部材33の外周が被係合部23から離れて、ノブ5と被係合部23との間に間隙25が形成される。
図2(b)に示す状態でノブ5の押し込みを止めると、プッシュスイッチ付き回転抵抗器27から受ける復元力で、再び、図2(a)で示す常態に戻るようになっている。
計器1によれば、常態でノブ5がカバー13に支持されているので、ノブ5のガタツキを防止することができる。また、表示部15の表示内容を変更すべくノブ5を常態から所定距離だけ移動したときに、カバー13の貫通孔17との間に間隙25が形成されるので、ノブ5の操作力が小さくなりノブ5の操作性が向上する。
特許文献1、2に示されている計器200,300では、ノブS10,303のガタツキを防止するために、弾性部材R10,307が弾性変形してカバー209,358と弾性部材R10,307とがお互いに常に接触している。すなわち、与圧力をもって、弾性部材R10,307がカバー309,358に接触している。これにより、ノブS10,303を押し込みときに、ノブS10,303がカバー209,358に引っ掛かるおそれがある。
これに対して本実施形態に係る計器1では、常態では与圧力をもってノブ5がカバー13に支持されているものの、表示部15の表示内容を変更すべくノブ5を常態から所定距離だけ移動したときに、貫通孔17とノブ5(弾性部材33)との間に間隙25が形成されるので、ノブ5を軸C1の方向に移動するときにおける、ノブ5のカバー13への引っ掛かりを確実に防止することができる。
また、特許文献1、2に示されている計器200,300では、ノブS10,303の弾性部材R10,307がカバー209,358に常に接触するようにするために、カバー209,358のスタジアム形状がノブS10,303のストローク分以上必要になる。すなわち、ノブS10,303の弾性部材R10,307の寸法(ノブS10,303の押し込み方向であるノブS10,303の軸方向の寸法)を、ノブS10,303の押し込みストロークよりも大きくする必要があり、これによって計器200,300の見栄えが悪化するおそれがある。
これに対して本実施形態に係る計器1では、ノブ5の弾性部材33がカバー13に常に接触することはなく、表示部15の表示内容を変更すべくノブ5を常態から所定距離だけ移動したときに、貫通孔17との間に間隙25が形成されるようになっているので、弾性部材33の寸法(軸C1方向の寸法)を従来よりも短くすることができ、計器1の見栄えを良くすることができる。
また、計器1によれば、ノブ5のテーパ部19を用いて、常態でノブ5がカバー13に支持されるように構成されているので、常態でのノブ5の遊び(ガタツキ)を簡素な構成で防止できると共に、ノブ5の戻り時の引っ掛かりを防止することができる。
すなわち、押し込むことによって、表示部15の表示内容を変更するノブ5において、このテーパ部19が、後側で太く前側で細くなっており、常態でノブ5がカバー13のリング状の被係合部23に接触し、ノブ5を押し込んだときに、ノブ5とカバー13との間にリング状の間隙25が形成されるので、常態でのノブ5のガタツキが確実に防止されると共に、押し込んだノブ5が常態の位置に戻るときにテーパ部19がカバー13のリング状の被係合部23でガイドされ、ノブ5の戻り時の引っ掛かりを防止することができる。
また、計器1によれば、貫通孔17とノブ5とが、弾性部材33を介して、常態での係合をするように構成されているので、常態におけるカバー13とノブ5とのガタツキを一層確実に防止することができ、異音の発生を一層確実に防止することができる。
また、計器1によれば、貫通孔17がカバー13の本体部35(対向部45)に設けられている筒状部位37で形成されており、筒状部位37がカバー本体部35の操作側(前側)に突出しているので、筒状部位37が妨げになり、カバー13内(表示部15とカバー13との間の空間21内)に異物が浸入することを防止できる。
なお、図1や2に示す計器1で、弾性部材33や溝43をノブ5から削除した構成であってもよい。
また、計器1において、カバー13とノブ5との係合の態様を適宜変更してもよい。
図3は、変形例に係る計器1aにおけるカバー13とノブ5aとの係合の態様を示す図であって、図2に対応した図である。
図3に示す計器1aでは、図3(a)で示す常態において、ノブ5aにおける円柱状で大径の基端部側部位39aが、カバー13の被係合部23にたとえば接触して係合している。そして、図3(a)の示す状態から図3(a)で示す矢印A3の方向にノブ5aを所定の距離だけ押し込んだときに、図3(b)で示すように、ノブ5aの円柱状の小径の先端部側部位41aと被係合部23との間に間隙25が形成されるようになっている。
なお、ノブ5aの基端部側部位39aと先端部側部位41aとの間には、たとえば、長さの短いテーパ部19aが設けられている。また、図3で示す計器1aにおいて、常態で被係合部23に係合する基端部側部位39aの箇所に、図2で示す弾性部材33と同様な弾性部材を設けた構成であってもよい。
図4は、別の変形例に係る計器1bにおけるカバー13とノブ5bとの係合の態様を示す図であって、図2に対応した図である。
図4に示す計器1bでは、ノブ5bを押し込むことに代えて、ノブ5bを図4(a)に示す矢印A4の方向に引き出すことで、表示部15の表示内容を変えるように構成されている。
したがって、計器1bでは、被係合部23やノブ5bの形態が、図2(a)で示したものに対して、軸C1の延伸方向で逆勝手になっている。なお、図4(b)は、ノブ5bを引き出した状態を示している。
図5は、さらなる別の変形例に係る計器1cにおけるカバー13とノブ5cとの係合の態様を示す図であって、図2に対応した図である。
図5に示す計器1cでは、ノブ5cを図5(a)の矢印A5aの方向に押し込むこと、もしくは、ノブ5cを図5(a)の矢印A5bの方向に引き出すことで、表示部15の表示内容を変えるように構成されている。
計器1cのノブ5cは、円柱状の基端部側部位39cと、この基端部側部位とほぼ同じ外径である円柱状の先端部側部位41cと、基端部側部位39cや先端部側部位41cよりも外径が大きい円柱状の中間部位51と、基端部側部位39cと中間部位51との間に設けられた基端部側テーパ部19cと、先端部側部位41cと中間部位51との間に設けられた先端部側テーパ部19dとを備えて構成されている。また、中間部位51の中間部には、リング状の溝43cが設けられており、この溝43cの弾性部材33cが設置されている。
カバー13に設けられている筒状部位37の内周には、被係合部23cが設けられている。被係合部23cの断面は、たとえば、二等辺三角形状に形成されており、底辺が筒状部位37の内周に接触している。
そして、図5(a)に示す常態では、弾性部材33cが被係合部23cに接触して、ノブ5cが支持されている。前記常態から、矢印A5a,A5bの方向に所定の距離だけ移動することにより、基端部側部位39cもしくは先端部側部位41cが、被係合部23cのところに位置し、ノブ5cと被係合部23cとの間に間隙が形成されるようになっている。
なお、計器1cにおいて、図5(b)で示すように、ノブ5cの弾性部材33c、溝43を削除した構成であってもよい。
図6(a)は、さらなる別の変形例に係る計器1dにおけるカバー13とノブ5dとの係合の態様を示す図であって、図2に対応した図である。
図6(a)に示す計器1dでは、ノブ5dを図6(a)の矢印A6aの方向に押し込むことで、表示部15の表示内容を変えるように構成されている。
計器1dのノブ5dは、円柱状の基端部側部位39dと、この基端部側部位39dよりも外径の小さい円柱状の先端部側部位41dとを備えて構成されている。また、基端部側部位39dと先端部側部位41dとの境界部分にはリング状の弾性部材33dが設けられている。
カバー13に設けられている筒状部位37の内周には、リング状の被係合部23dが設けられている。
そして、図6(a)に示す常態では、弾性部材33dが被係合部23dに接触して、ノブ5dが支持されている。前記常態から、矢印A6aの方向に所定の距離だけ移動することにより、先端部側部位41dが、被係合部23dのところに位置し、ノブ5dと被係合部23dとの間に間隙が形成されるようになっている。
図6(b)は、さらなる別の変形例に係る計器1eにおけるカバー13とノブ5eとの係合の態様を示す図であって、図2に対応した図である。
図6(b)に示す計器1eでは、ノブ5eを図6(b)の矢印A6bの方向に押し込むことで、表示部15の表示内容を変えるように構成されている。
計器1eのノブ5eは、円柱状の基端部側部位39eと、この基端部側部位39eとほぼ同じ外径の円柱状の先端部側部位41eとを備えて構成されている。また、基端部側部位39dと先端部側部位41dとの境界部分にはリング状の溝43eが設けられており、この溝43eのリング状の弾性部材33eが設置されている。
カバー13に設けられている筒状部位37の内壁53は、後側で内径が大きく前側で内径が小さいテーパ状に形成されている。
そして、図6(b)に示す常態では、弾性部材33eが筒状部位37の内壁に接触して、ノブ5eが支持されている。前記常態から、矢印A6bの方向に所定の距離だけ移動することにより、弾性部材33eが筒状部位37の内壁から離れ、ノブ5eと被係合部23dとの間に間隙が形成されるようになっている。
なお、図6で示す計器1d,1eでは、ノブ5d,5eを常態から押し込むように構成してあるが、図4で示す場合と同様にして、ノブ5d,5eを常態から引き出すように構成してもよい。
なお、上述した計器1,1a,1b,1c,1dは、所定の情報を表示する表示部と、前記表示部の前面を覆っているカバーと、前記カバーに設けられた貫通孔と、前記貫通孔を通過するように前記表示部から延出しており、常態では長手方向の中間部が前記貫通孔に係合して支持されており、前記常態から長手方向に僅かな値の第1の所定の距離だけ移動したときに、前記貫通孔との間にリング状の間隙が形成され、この間隙を維持したまま前記常態から長手方向に前記第1の所定の距離よりも値が大きい第2の所定の距離だけさらに移動したときに、前記表示部の表示内容を変更するノブとを有する計器の例である。