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JP5487466B2 - 分析用デバイス - Google Patents
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本発明は、生物などから採取した液体の分析に使用する分析用デバイスに関する。
従来、生物などから採取した液体を分析する方法として、液体流路を形成した分析用デバイスを用いて分析する方法が知られている。分析用デバイスは、回転装置を使って流体の制御をすることが可能であり、遠心力を利用して、試料液の希釈、溶液の計量、固体成分の分離、分離された流体の移送分配、溶液と試薬の混合などを行うことができるため、種々の生物化学的な分析を行うことが可能である。
特表平7−500910号公報(図1)
試料液を取り込む方式によって分析用デバイスを分類すると、特許文献1に見られるようにシリンジによって適量を注入するタイプの他に、図12に示すように毛細管流路の開口部101を試料液溜まりに接触させて毛細管力で吸い上げるタイプが考えられる。
この図12に示した分析用デバイス100は、開口部101が分析用デバイス本体102から突出して形成された点着部103に設けられている。この分析用デバイス100は、図13に示すようにベース基板1とカバー基板2との貼り合わせで構成されている。
ベース基板1には、カバー基板2との貼り合わせ面1aに保持チャンバー3、試薬チャンバー4、流路5、測定チャンバー6、および流路7となる内部凹部が形成されている。試薬チャンバー4には、分析試薬(図示せず)が担持されている。カバー基板2によって前記内部凹部の各開口面を閉塞して、所定の大きさの間隙を有する空洞が形成され、毛細管力による試料液の移送や、所定量の液量を保持するなど、それぞれの機能が働くようになっている。8bは大気開放孔で、ベース基板1の側の出口8aの位置に対応してカバー基板2に形成されている。
点着部103は、ベース基板1の突起9とカバー基板2の突起10との接合で形成されており、分析用デバイス本体102からの突起9の突出長さL1と、分析用デバイス本体102からの突起10の突出長さL2とは同じに形成されている。点着部103の先端と前記保持チャンバー3との間は、図14と図15に示すようにベース基板1とカバー基板2との間に形成された供給用毛細管流路11によって接続されている。
試料液として血液の分析を実施する場合には、図16に示すように分析用デバイス100の姿勢を垂直にして、点着部103を受診者の指先12の血液溜まり13に接触させることによって、供給用毛細管流路11ならびに保持チャンバー3の毛細管力によって、試料としての血液が保持チャンバー3にまで吸い上げられる。
しかし、吸い上げられる血液のスピードが供給用毛細管流路11ならびに保持チャンバー3の姿勢によって左右され、点着部103を血液溜まり13に接触させている時間が短かかったり、姿勢が不適切な場合には、正確な分析を実施するために必要な血液を定量だけサンプリングできない問題がある。
本発明は、試料液溜まりに接触させて毛細管力で吸い上げるタイプの分析用デバイスにおいて、定量の試料液を吸い上げるのに必要な時間を短縮できる分析用デバイスを提供することを目的とする。
本発明の請求項1記載の分析用デバイスは、分析用デバイス本体から突出して形成された点着部において供給用毛細管流路の一端が開口し、前記供給用毛細管流路が前記分析用デバイス本体の内部に形成されたマイクロチャネル構造に接続され、前記点着部に付けられた試料液を前記供給用毛細管流路の毛細管力で吸い上げ、前記吸い上げた溶液にアクセスする読み取りに使用される分析用デバイスであって、前記点着部の先端を傾斜面に形成し、この傾斜面の面内において供給用毛細管流路の前記一端が開口しており、前記試料液を保持した面に前記傾斜面を押し当てた状態の前記供給用毛細管流路が鉛直方向に対して傾いた姿勢で試料液を吸い上げることを特徴とする。
本発明の請求項2記載の分析用デバイスは、請求項1において、前記傾斜面に、供給用毛細管流路の前記一端に連通する閉塞防止凹部を形成したことを特徴とする。
本発明の請求項3記載の分析用デバイスは、請求項1において、点着部が突出して形成された前記分析用デバイス本体は、前記マイクロチャネル構造となる内部凹部が形成されたベース基板と、前記ベース基板に接合されて前記内部凹部の開口面を閉塞するカバー基板とで構成され、前記点着部を形成する前記ベース基板における突出長さは、前記点着部を形成する前記カバー基板における突出長さよりも長く、前記点着部を形成する前記カバー基板における幅が前記点着部を形成する前記ベース基板における幅よりも狭いことを特徴とする。
本発明の請求項4記載の分析用デバイスは、請求項1〜請求項3の何れかにおいて、点着部の先端の前記傾斜面の角度が、30°〜45°であることを特徴とする。
この構成によると、点着部の先端を傾斜面に形成し、この傾斜面において供給用毛細管流路の前記一端が開口しているので、点着部の先端の傾斜面を受診者の指先に沿うように傾けた姿勢にしてサンプリングさせることになって、毛細管力による試料液の吸い上げ時の重力の影響を低減することができ、吸い上げスピードが上昇して短時間にして規定量の試料液をサンプリングできる。
以下、本発明の分析用デバイス101Aを図1〜図11に示す各実施の形態に基づいて説明する。
(実施の形態1)
図1〜図6は本発明の実施の形態1を示す。
なお、図12〜図14と同様の作用をなすものには同一の符号を付けて説明する。
図1と図2に示すように、ベース基板1とカバー基板2との貼り合わせで構成されている分析用デバイス100Aは、点着部103の先端が傾斜面14で形成されており、この傾斜面14において供給用毛細管流路11の一端が開口している点が、図12と図13に示した比較例とは異なっている。
図2に示すように、点着部103の先端を傾斜面14に形成しているために、ベース基板1の突起9とカバー基板2の突起10との接合で形成されている点着部103は、突起10の突出長さL2が、突起9の突出長さL1よりも短い。また、図3に示すように傾斜面14の角度θは鋭角で、具体的には、試料液が血液の場合には30°〜45°が好ましい。供給用毛細管流路11の一端である開口部101が傾斜面14で開口している様子を図3と図4に示す。
なお、この実施の形態1では、ベース基板1の突起9の前記開口部101の付近の幅W1とカバー基板2の突起10の前記開口部101の付近の幅W2は同じに形成されている。
また、供給用毛細管流路11,保持チャンバー3,流路5,7の壁面には親水処理が施されている。親水処理方法としては、プラズマ、コロナ、オゾン、フッ素等の活性ガスを用いた表面処理方法や、界面活性剤や親水性ポリマーによる表面処理が挙げられる。ここで、親水性とは水との接触角が90°未満のことをいう。
分析用デバイス100Aの具体的な大きさは、ベース基板1の厚みが15mm、カバー基板2の厚みが1mmで、分析用デバイス100Aは略80mm角で構成した場合、保持チャンバー3の深さは0.1mmである。試薬チャンバー4の深さは、0.3mm〜0.5mmと保持チャンバー3の深さより深く形成する。このように設定することにより、保持チャンバー3内に注入された血液は、毛細管力だけでは試薬チャンバー4に進まず、分析用デバイス100Aを回転して得られる遠心力を利用して、試料液を移送するためである。
供給用毛細管流路11、保持チャンバー3、流路5、流路7の深さは0.02mmから0.3mm未満で形成されているが、毛細管力で試料液が流れるのであれば、この寸法に限定されるものではない。一般的には、血液などの液体を測定し分析するので、0.02mmから0.3mm未満が望ましい。また、試薬チャンバー4、測定チャンバー6の深さは、0.3mm〜0.5mmで形成しているが、これは、サンプル溶液の量や、吸光度を測定するための条件(光路長、測定波長、サンプル溶液の反応濃度、試薬の種類等)によって調整可能である。そして測定チャンバー6に移送された試料液を光学的に測定する。
ベース基板1の突起9の幅W1とカバー基板2の突起10の幅W2は3〜5mm、点着部103の分析用デバイス本体102からの突出長さL1は5mmとしている。
このように構成したため、試料液として血液の分析を実施する場合には図5に仮想線で示す分析用デバイス100Aのように、姿勢を垂直にして、点着部103の先端を受診者の指先12の血液溜まり13に接触させても、前記傾斜面14で開口している供給用毛細管流路11の一端の開口部101が血液溜まり13に接触しないため、供給用毛細管流路11から保持チャンバー3に血液が吸い上げられない。
そこで図5に実線で示すように分析用デバイス100Aを傾けて、前記傾斜面14を指先12に沿わせると、前記傾斜面14で開口している開口部101が血液溜まり13に接触して、供給用毛細管流路11から保持チャンバー3に血液が吸い上げられる。
このように点着部101の先端形状を傾斜面14に形成したことによって、図16に示した比較例の場合に比べて供給用毛細管流路11の長さが、図6に示すように距離L3だけ短くなるとともに、この吸い上げ時の供給用毛細管流路11と保持チャンバー3の角度は、前記傾斜面14の角度θと同じく30°〜45°になっており、図16に示した比較例の場合のように供給用毛細管流路11と保持チャンバー3の角度が垂直の場合に比べて、吸い上げられる血液のスピードに影響する重力の大きさを低減することができ、定量の血液を保持チャンバー3にサンプリングするに要する時間を図16の比較例の場合よりも短縮することができる。
これによって、保持チャンバー3に保持される血液が定量に達しない不足状態になる事態の発生を低減することができ、保持チャンバー3に保持された血液を、遠心力によって測定チャンバー6に向かって移送し、測定チャンバー6における溶液に光学的にアクセスして分析する場合に、正確な分析を実施できる。
(実施の形態2)
図7と図8は本発明の実施の形態2を示す。
実施の形態1の場合、分析用デバイス100Aを受診者の指先12に図8(b)に示すように押し付け過ぎた場合には、前記傾斜面14で開口している開口部101が指先12によって閉塞されて血液の吸い上げ速度が低下することが考えられる。これに対して実施の形態2では、図7に示すように前記傾斜面14に、開口部101に連通する閉塞防止凹部15が形成されている点が実施の形態1とは異なる。具体的には、カバー基板2は実施の形態1と同じであるが、ベース基板1に閉塞防止凹部15が形成されている。
このように構成したため、分析用デバイス100Aを受診者の指先12に押し付け過ぎた場合であっても、図8(a)に示すように指先12が開口部101に接触しないように閉塞防止凹部15が作用するので、この場合であっても血液の吸い上げ速度の低下が発生しない。
(実施の形態3)
図9〜図11は本発明の実施の形態3を示す。
実施の形態1では、点着部103に前記傾斜面14を形成したため、傾斜面14を血液溜まり13に接触させた場合に、血液で濡れる面積が図14に示した比較例に比べて大きくなり、毛細管力によって供給用毛細管流路11に吸い上げられない血液がベース基板1の先端に残留してそこで固まることになるが、この実施の形態3ではベース基板1の先端に残留する血液を低減できる。
実施の形態1では、ベース基板1の突起9の幅W1とカバー基板2の突起10の幅W2は同じに形成されていたが、この実施の形態3では、点着部103の前記傾斜面14の傾きは同じで、カバー基板2の突起10の前記開口部101の付近の幅W2が、ベース基板1の突起9の基端の幅W1よりも狭く形成されている。図9ではカバー基板2の突起10の先端がベース基板1の突起9の中央付近に位置しており、供給用毛細管流路11の前記一端が、図10に示すように突起10の両側10R,10Lと、突起10の先端10Tとで開口している。
このように構成したため、図11(a)に示すように供給用毛細管流路11を介して保持チャンバー3に血液を毛細管力で吸い上げはじめて、ベース基板1の突起9に残留した血液13aは、ベース基板1の突起9よりも先端が細くなったカバー基板2の突起10の先端と、ベース基板1の突起9の間に形成されている供給用毛細管流路11から、ベース基板1のベース基板1の突起9の前記傾斜面14の部分に残留していた血液13aの大部分を図11(b)に示すように毛細管力でその殆どを吸い上げることができる。
なお、上記の各実施の形態において、点着部の傾きは鋭角になるほど分析用デバイス100Aを水平方向に傾けることができ、充填時間の短縮に効果がある。試料液が血液の場合の点着部103の傾きは30〜45°の範囲で効果を確認しているが、試料液によって45°以上でも充填時間に効果があるのであればこの角度に限定されるものではない。
上記の各実施の形態では、測定チャンバー6における溶液に光学的にアクセスする読み取りに使用される分析用デバイスの場合を例に挙げて説明したが、測定チャンバー6に電気化学式センサーを設けて溶液にアクセスする読み取りに使用される分析用デバイスの場合も同様である。
上記の各実施の形態では、毛細管力で保持チャンバー3に吸い上げた試料液を、遠心力で測定チャンバー6へまで移送する場合を例に挙げて説明したが、毛細管力を有する測定チャンバーに前記開口部101から直接に試料液を吸い上げて、測定チャンバーに入った検査対象に光学的にまたは電気的にアクセスする読み取りに使用される分析用デバイスの場合にも、点着部103の先端形状を傾斜面14に形成することによって、前記定量の試料液をサンプリングできて正確な分析を実現できる。
本発明の分析用デバイスは、電気化学式センサーや光学式センサーで生物学的流体の成分測定に有用である。
本発明の(実施の形態1)の分析用デバイスの外観斜視図 同実施の形態の分解斜視図 同実施の形態の要部の拡大図 同実施の形態の要部の平面図 同実施の形態の使用状態説明図 同実施の形態の使用状態の拡大図 本発明の(実施の形態2)の分析用デバイスの要部の拡大斜視図 同実施の形態の使用状態の拡大断面図と(実施の形態1)の使用状態の拡大断面図 本発明の(実施の形態3)の分析用デバイスの要部の拡大斜視図 同実施の形態の要部の平面図 同実施の形態の使用状態の平面図 毛細管流路の開口部を試料液溜まりに接触させて毛細管力で吸い上げるタイプの分析用デバイスの外観斜視図 図12に示した比較例の分解斜視図 同比較例の要部の拡大図 同比較例の要部の平面図 同比較例の使用状態説明図
符号の説明
100A 分析用デバイス
101 開口部
102 分析用デバイス本体
103 点着部
L1 突起9の突出長さ
L2 突起10の突出長さ
W2 突起10の幅
W1 突起9の幅
1 ベース基板
1a ベース基板のカバー基板2との貼り合わせ面
2 カバー基板
3 保持チャンバー
4 試薬チャンバー
5 流路
6 測定チャンバー
7 流路
8a ベース基板1の側の出口
8b 大気開放孔
9 ベース基板1の突起
10 カバー基板2の突起
10R,10L 突起10の両側
10T 突起10の先端
11 供給用毛細管流路
12 受診者の指先
14 傾斜面
15 閉塞防止凹部
θ 傾斜面14の角度

Claims (4)

  1. 分析用デバイス本体から突出して形成された点着部において供給用毛細管流路の一端が開口し、前記供給用毛細管流路が前記分析用デバイス本体の内部に形成されたマイクロチャネル構造に接続され、前記点着部に付けられた試料液を前記供給用毛細管流路の毛細管力で吸い上げ、前記吸い上げた溶液にアクセスする読み取りに使用される分析用デバイスであって、
    前記点着部の先端を傾斜面に形成し、この傾斜面の面内において供給用毛細管流路の前記一端が開口しており、前記試料液を保持した面に前記傾斜面を押し当てた状態の前記供給用毛細管流路が鉛直方向に対して傾いた姿勢で試料液を吸い上げる
    分析用デバイス。
  2. 前記傾斜面に、供給用毛細管流路の前記一端に連通する閉塞防止凹部を形成した
    請求項1記載の分析用デバイス。
  3. 点着部が突出して形成された前記分析用デバイス本体は、
    前記マイクロチャネル構造となる内部凹部が形成されたベース基板と、
    前記ベース基板に接合されて前記内部凹部の開口面を閉塞するカバー基板とで構成され、
    前記点着部を形成する前記ベース基板における突出長さは、前記点着部を形成する前記カバー基板における突出長さよりも長く、前記点着部を形成する前記カバー基板における幅が前記点着部を形成する前記ベース基板における幅よりも狭い
    請求項1記載の分析用デバイス。
  4. 点着部の先端の前記傾斜面の角度が、30°〜45°である
    請求項1〜請求項3の何れかに記載の分析用デバイス。
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