JP5487802B2 - 空気入りタイヤ - Google Patents
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Description
本発明は、転がり抵抗の増加を抑制しつつ、ロードノイズを低減する空気入りタイヤを提供することを目的とする。
前記カーカス層は、第1カーカスプライと第2カーカスプライとを備え、第2ゴム層は、第1カーカスプライと第2カーカスプライとの間に位置する。
第1ゴム層の一端は、前記ベルト層の端部よりもタイヤ径方向外側に位置し、トレッド面の最大外径位置からタイヤ最大幅位置までのタイヤ径方向の距離をLとすると、トレッド面の最大外径位置から第1ゴム層の他端までの距離が0.3L以上0.8L以下である。
第2ゴム層のタイヤ径方向内側の端は、タイヤ最大幅位置よりタイヤ径方向外側に位置する。
ここで、第1ゴム層の厚さの最大値は、1.5mm以上3.0mm以下であることが好ましい。
また、第1ゴム層は、前記トレッド部のタイヤ幅方向の接地端よりもタイヤ径方向内側に位置することが好ましい。
以下、第1の実施形態の乗用車用空気入りタイヤについて、詳細に説明する。本実施形態の空気入りタイヤは乗用車用として説明するが、他のカテゴリーの車両に用いることもできる。
まず、図1を参照して、本実施形態の空気入りタイヤの構造を説明する。図1は、本実施形態に係る空気入りタイヤのプロファイル断面図である。本実施形態の空気入りタイヤは、タイヤ赤道線CLに対して対称な構造である。
トレッド部Aは、タイヤ径方向の最も外側に位置し、空気入りタイヤを装着した車両が走行するとき、路面と接触する部分である。
カーカス層20は、空気入りタイヤの骨格材であり、カーカスコードをゴムで被覆したカーカスプライからなる。本実施形態のカーカス層20は、第1カーカスプライ22と第2カーカスプライ24とを備える。カーカス層20は、タイヤ赤道線CLを中心として、トレッド部Aの両側からショルダー部B、サイドウォール部Cを介してビード部Dに至り、ビード部Dにてタイヤ赤道線CL側からタイヤ幅方向外方に折り返される。
トレッド部Aにおいて、カーカス層20のタイヤ径方向外側には、ベルト層30が設けられている。ベルト層30は、複数のベルトを備える。本実施形態のベルト層30は、第1ベルト32と第2ベルト34とを備える。
ベルト層30のタイヤ径方向外側には、トレッドゴム40が設けられている。
サイドウォール部Cには、サイドゴム42が設けられている。
ビード部Dには、ビードコア50とビードフィラー52が設けられている。
また、本実施形態の空気入りタイヤは、サイドゴム42よりもタイヤ内側に第2ゴム層70を備える。具体的には、第2ゴム層70は、サイドゴム42と第2カーカスプライ24との間に設けられる。第2ゴム層70の100%モジュラスは、サイドゴム42の100%モジュラスよりも高い。例えば、第2ゴム層70の100%モジュラスは6.0MPa、サイドゴム42の100%モジュラスは2.0MPaである。なお、100%モジュラスは、JIS K6251に準拠して測定される値である。
これにより、ショルダー部Bの剛性を高めてタイヤのたわみを抑制することで、第1ゴム層60に起因する転がり抵抗の増加を抑制しつつ、ロードノイズを低減することができる。
図1に示されるように、トレッド面10の最大外径位置からタイヤ最大幅位置Mまでのタイヤ径方向の距離をLとする。このとき、トレッド面10の最大外径位置から第1ゴム層60の下端64(第1ゴム層60の他端)までの距離L1が0.3L以上0.8L以下であることが好ましい。L1が0.3L未満であると、ロードノイズを低減する効果が小さくなるためである。一方、L1が0.8Lよりも大きいと、転がり抵抗が増加するためである。本実施形態では、L1を0.5Lとする。
また、本実施形態においては、ベルト層30は、第1ベルト32と第2ベルト34とを備える構成としたが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、ベルト層30は、ベルトを1層だけ備えるものでもよいし、ベルトを3層以上備えるものでもよい。
次に、第2の実施形態の空気入りタイヤについて、詳細に説明する。図2は、本実施形態に係る空気入りタイヤのプロファイル断面図である。本実施形態の空気入りタイヤは、図1を参照して説明した第1の実施形態の空気入りタイヤと比較して、第2ゴム層70が設けられる位置が異なる点を除いて、第1の実施形態と同様である。
次に、第3の実施形態の空気入りタイヤについて、詳細に説明する。図3は、本実施形態に係る空気入りタイヤのプロファイル断面図である。本実施形態の空気入りタイヤは、図1を参照して説明した第1の実施形態の空気入りタイヤと比較して、第1ゴム層60と第2ゴム層70との位置関係が異なる点を除いて、第1の実施形態と同様である。
これにより、ショルダー部Bの剛性を高めてタイヤのたわみを抑制することで、第1ゴム層60に起因する転がり抵抗の増加を抑制しつつ、ロードノイズを低減することができる。
各空気入りタイヤをリムサイズ16×7JJのホイールに組み付け、空気圧220kPaの条件で排気量3000ccのセダンタイプの車両に装着し、舗装路面を速度80km/hで走行している時のロードノイズを、ドライバーが官能評価した。評価結果は、後述する従来例を100とする指数にて示した。ロードノイズ性能指数が高いほどロードノイズが小さく、騒音性能が優れていることを意味する。ロードノイズ性能指数が105以上の場合に、特に優位な効果があると判断した。
各空気入りタイヤをリムサイズ16×7JJのホイールに組み付け、空気圧220kPaに調整して転がり抵抗試験機に装着し、速度80km/hにて転がり抵抗を測定した。評価結果は測定値の逆数を用い、後述する従来例を100とする指数にて示した。転がり抵抗指数が大きいほど、転がり抵抗が小さいことを意味する。転がり抵抗指数が102以上の場合に、特に優位な効果があると判断した。
まず、従来例、実施例1、比較例1,2を用いて、第1ゴム層60と第2ゴム層70を設けたときの効果を調べた。
図4は、従来例の空気入りタイヤのプロファイル断面図である。従来例の空気入りタイヤは、図1を参照して説明した第1の実施形態の空気入りタイヤと比較して、第1ゴム層と第2ゴム層とを備えない点を除いて、第1の実施形態と同様である。
実施例1の空気入りタイヤは、図1を参照して説明した第1の実施形態と同様である。実施例1の第1ゴム層60の厚さの最大値は、2.0mmである。
比較例1の空気入りタイヤは、第2ゴム層70を備えない点を除いて、実施例1と同様である。
比較例2の空気入りタイヤは、第1ゴム層60を備えない点を除いて、実施例1と同様である。
表1の結果によると、実施例1は、比較例1,2に対して、ロードノイズの低減と転がり抵抗の低減を両立させることができる。これより、第1ゴム層60と第2ゴム層70とを設けることにより、転がり抵抗を増加させることなく、ロードノイズを低減できることが分かった。
次に、実施例2〜5を用いて、第1ゴム層60の厚さの最大値の効果を調べた。
実施例2〜5の空気入りタイヤは、以下の点を除いて、図1を参照して説明した第1の実施形態と同様である。実施例2〜5は、第1ゴム層60の厚さの最大値が互いに異なる。実施例2の第1ゴム層60の厚さの最大値は、1.0mmである。また、実施例3の第1ゴム層60の厚さの最大値は、1.5mmである。また、実施例4の第1ゴム層60の厚さの最大値は、3.0mmである。また、実施例5の第1ゴム層60の厚さの最大値は、3.5mmである。
表2の結果によると、第1ゴム層60の厚さの最大値が1.5mm以上3.0mm以下において、転がり抵抗の増加を抑制しつつ、ロードノイズを低減できることが分かった。これは、第1ゴム層60の厚さの最大値が1.5mm未満であると、ロードノイズを低減する効果が小さくなるためである。一方、第1ゴム層60の厚さの最大値が3.0mmよりも大きいと、転がり抵抗が増加するためである。
次に、実施例6〜9を用いて、トレッド面10の最大外径位置から第1ゴム層60の下端64までのタイヤ径方向の距離L1の効果を調べた。実施例6〜9の空気入りタイヤは、以下の点を除いて、図1を参照して説明した第1の実施形態と同様である。実施例6〜9は、第1ゴム層60の下端64の位置が互いに異なる。実施例6のL1は、0.2Lである。また、実施例7のL1は、0.3Lである。また、実施例8のL1は、0.8Lである。また、実施例9のL1は、0.9Lである。
表3の結果によると、トレッド面10の最大外径位置から第1ゴム層60の下端64までのタイヤ径方向の距離L1が0.3L以上0.8L以下である場合に、転がり抵抗の増加を抑制しつつ、ロードノイズを低減できることが分かった。これは、L1が0.3L未満であると、ロードノイズを低減する効果が小さくなるためである。一方、L1が0.8Lよりも大きいと、転がり抵抗が増加するためである。
次に、実施例10,11を用いて、トレッド面10の最大外径位置から第2ゴム層70の下端74までのタイヤ径方向の距離L2の効果を調べた。実施例10,11は、第2ゴム層70の下端74の位置が互いに異なる点を除いて、図1を参照して説明した第1の実施形態と同様である。実施例10のL2は、0.8Lである。また、実施例11のL2は、1.2Lである。
表4の結果によると、トレッド面10の最大外径位置から第2ゴム層70の下端74までのタイヤ径方向の距離L2が1.0L以下である場合に、転がり抵抗の増加をより抑制しつつ、ロードノイズをより低減できることが分かった。これは、L2が1.0Lよりも大きいと、ロードノイズを低減する効果が小さくなるためである。
次に、実施例12を用いて、第1カーカスプライ22と第2カーカスプライ24との間に第2ゴム層70を設けたときの効果を調べた。実施例12の空気入りタイヤは、L2を1.0Lとした点を除いて、図2を参照して説明した第2の実施形態に係る空気入りタイヤと同様である。
また、実施例13を用いて、第1ゴム層60と第2ゴム層70とを、タイヤ径方向において5mm以上重なるように設けたときの効果を調べた。実施例13の空気入りタイヤは、L2を1.0Lとした点を除いて、図3を参照して説明した第3の実施形態に係る空気入りタイヤと同様である。すなわち、図3に示す長さL3は7mmである。
実施例12の試験結果から、第1カーカスプライ22と第2カーカスプライ24との間に第2ゴム層70を備えることにより、転がり抵抗の増加を抑制しつつ、ロードノイズを低減できることが分かった。
また、実施例13の試験結果から、第1ゴム層60と第2ゴム層70とが、タイヤ径方向において5mm以上重なるように位置することにより、転がり抵抗の増加を抑制しつつ、ロードノイズを低減できることが分かった。
20 カーカス層
22 第1カーカスプライ
24 第2カーカスプライ
26 インナーライナー層
30 ベルト層
32 第1ベルト
34 第2ベルト
40 トレッドゴム
42 サイドゴム
50 ビードコア
52 ビードフィラー
60 第1ゴム層
62 第1ゴム層の上端
64 第1ゴム層の下端
70 第2ゴム層
72 第2ゴム層の上端
74 第2ゴム層の下端
A トレッド部
B ショルダー部
C サイドウォール部
D ビード部
E 接地端
M タイヤ最大幅位置
CL タイヤ赤道線
Claims (4)
- トレッド部からサイドウォール部を経てビード部に至るカーカス層と、トレッド部において前記カーカス層よりもタイヤ径方向外側に設けられるベルト層と、を備える空気入りタイヤであって、
タイヤ最大幅位置とトレッド部との間のタイヤ表面に設けられる、20℃におけるtanδがサイドゴムよりも高い第1ゴム層と、
前記サイドゴムよりもタイヤ内側に設けられる、100%モジュラスが前記サイドゴムよりも高い第2ゴム層と、を備え、
前記カーカス層は、第1カーカスプライと第2カーカスプライとを備え、
第2ゴム層は、第1カーカスプライと第2カーカスプライとの間に位置し、
第1ゴム層の一端は、前記ベルト層の端部よりもタイヤ径方向外側に位置し、
トレッド面の最大外径位置からタイヤ最大幅位置までのタイヤ径方向の距離をLとすると、トレッド面の最大外径位置から第1ゴム層の他端までの距離が0.3L以上0.8L以下であり、
第2ゴム層のタイヤ径方向内側の端は、タイヤ最大幅位置よりタイヤ径方向外側に位置する、ことを特徴とする空気入りタイヤ。 - 第1ゴム層の厚さの最大値は、1.5mm以上3.0mm以下である、請求項1に記載の空気入りタイヤ。
- 第1ゴム層は、前記トレッド部のタイヤ幅方向の接地端よりもタイヤ径方向内側に位置する、請求項1に記載の空気入りタイヤ。
- 第1ゴム層と第2ゴム層とは、タイヤ径方向において5mm以上重なるように位置する、請求項1乃至3のいずれかに記載の空気入りタイヤ。
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