JP5489441B2 - 画像形成方法 - Google Patents
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Description
また、低極性の溶剤をインク全重量に対して30%以上含有させた水系インクを使用す
ることでカールを抑制する方法が知られている(例えば、特許文献2参照)。
更に、カール防止剤として特定のアミド化合物を含むインクが提案されている(例えば、特許文献3参照)。
本発明は、インクの間欠吐出性に優れた画像形成方法を提供することを目的とし、該目的の達成を課題とする。
SP値27.5以下の水溶性溶剤を70質量%以上含む(a)水溶性溶剤、(b)色材、及び(c)水を少なくとも含むインク組成物と、複数の液滴吐出素子、前記複数の液滴吐出素子にそれぞれ供給路を介して連通する共通流路及び前記複数の液滴吐出素子に還流路を介して連通する前記共通循環路を有し、前記共通流路から前記複数の液滴吐出素子にインク組成物が供給され、前記共通循環路に循環するインク循環装置を備えた画像形成装置とを用いて、前記インク組成物を吐出して記録媒体上に画像を形成する画像形成方法であって、
前記SP値27.5以下の水溶性溶剤が、
分子量が100〜210であり、下記一般式(1)で表される構造を有する第1の水溶性有機溶剤と、
分子量が240〜900であり、下記一般式(3)で表される化合物および下記一般式(4)で表される化合物からなる群より選択される少なくとも一つを含む、第2の水溶性有機溶剤とを含むことを特徴とする画像形成方法。
(式中、Rは炭素数2〜5のアルキレンオキシ基を表し、k、l、m、nはそれぞれアルキレンオキシ基の繰り返し数を示す整数を表し、k+l+m+n=0〜50である)
前記一般式(4)で表される化合物のRがプロピレンオキシであることを特徴とする上記<1>に記載の画像形成方法。
<3>
前記第1の水溶性溶剤と前記第2の水溶性溶剤の重量比が1:2〜2:1であること特徴とする上記<1>または<2>に記載の画像形成方法。
<4>
前記(a)水溶性溶剤の総量が、インク組成物全質量の10〜30質量%であることを特徴とする上記<1>〜<3>のいずれか1項に記載の画像形成方法。
<5>
前記記録媒体が、原紙とカオリン及び/又は重炭酸カルシウムを含むコート層とを有する塗工紙であることを特徴とする<1>〜<4>のいずれか1項に記載の画像形成方法。
<6>
前記記録媒体が、アート紙、コート紙、軽量コート紙、又は微塗工紙であることを特徴とする<5>に記載の画像形成方法。
<7>
前記インク組成物は前記共通流路から前記供給路を介してノズルを有する前記複数の液滴吐出素子に供給され、前記ノズルから吐出されなかった前記インク組成物は前記還流路を介して前記共通循環路に循環することを特徴とする上記<1>〜<6>のいずれか1項に記載の画像形成方法。
前記共通流路と前記共通循環路の液体の圧力差を変化させることによって、前記インク組成物の供給量を制御することを特徴とする上記<1>〜<7>のいずれか1項に記載の画像形成方法。
<9>
前記インク循環装置の前記供給路が前記圧力室に接続され、前記還流路が前記圧力室と前記ノズルを連通するノズル流路に接続されることを特徴とする上記<1>〜<8>のいずれか1項のいずれか1項に記載の画像形成方法。
<10>
前記(b)色材が、カプセル化顔料であることを特徴とする<1>〜<9>のいずれか1項に記載の画像形成方法。
本発明は前記構成とすることにより、インクの間欠吐出性、及び形成された画像のカールの発生の抑制可能な画像形成方法を提供することができる。更に、耐擦性においても優れた画像形成方法とすることができる。
本発明におけるインクは、SP値27.5以下の水溶性溶剤を70質量%以上含む(a)水溶性溶剤、(b)色材、及び(c)水を少なくとも含む。
本発明は、特定の水溶性溶剤を特定量以上含有することにより、カールの発生を顕著に抑制することができる。
本発明におけるインク(以下、インク組成物ともいう。)は、単色の画像形成のみならず、フルカラーの画像形成に用いることができる。フルカラー画像を形成するために、マゼンタ色調インク、シアン色調インク、及びイエロー色調インクを用いることができ、また、色調を整えるために、更にブラック色調インクを用いてもよい。また、イエロー、マゼンタ、シアン色調インク以外のレッド、グリーン、ブルー、白色インクやいわゆる印刷分野における特色インク(例えば無色)等を用いることができる。
本発明における水溶性溶剤は、SP値27.5以下の水溶性溶剤であれば、特に限定されず用いることができるが、中でも、下記の第1の水溶性有機溶剤と第2の水溶性有機溶剤を含むことが好ましい。
尚、本発明において水溶性溶剤又は水溶性有機溶剤とは、100gの水に対して5g以上溶解する溶剤又は有機溶剤を意味する。
なお、データの記載がないものについては、R.F.Fedors,Polymer Engineering Science,14,p147(1967)に記載の方法で計算した値を本発明におけるSP値とした。
本発明における水溶性溶剤はその全溶剤中にSP値27.5以下の水溶性溶剤を70質量%以上含む必要があるが、前記SP値27.5以下の水溶性溶剤の中でも、分子量が100〜210で下記一般式(1)で表される構造を有する第1の水溶性有機溶剤と、分子量が240〜900で下記一般式(2)で表される構造を有する第2の水溶性有機溶剤とを含むことが好ましい態様である。
本発明において、前記2種の水溶性有機溶剤を含むことにより、インクジェット専用紙以外の普通紙、汎用コート紙等にインクジェット方式で画像記録した場合であっても、カールの発生を顕著に抑制し、インクの保存安定性、吐出安定性を向上させることができる。
ここで糖アルコールに由来する基とは、糖アルコールから水酸基を少なくとも一つ取り除いて形成される基を意味する。糖アルコールから除かれる水酸基の位置は特に制限はなく、異なる位置から水酸基が取り除いて形成された2種以上の基からなる混合物であってもよい。また、2以上の水酸基が取り除かれた2価以上の基であってもよい。
更に一般式(2)においてmは3〜20の整数を表すが、インクの吐出安定性の観点から、3〜12であることが好ましい。
また、第2の水溶性有機溶剤の分子量は240〜900であることが好ましく、250〜800であることがより好ましい。分子量が900を超えるとインクの粘度が上昇する傾向となり、吐出安定性が低下したり、インクの保存安定性が低下したりする場合がある。また分子量が240未満の場合、吐出安定性が低下したり、インクの保存安定性が低下したりする場合がある。
尚、水溶性有機溶媒の分子量は、水溶性有機溶媒が単一の化合物からなる場合には構造式から算出される分子量を意味し、水溶性有機溶媒が複数の化合物の混合物である場合には数平均分子量を意味する。
まず、一般式(3)で表される化合物について以下に説明する。
l+m+nが3未満だとカール抑制力が小さく、また15を超えると吐出性が悪化する。
上記の中でも、l+m+nが3〜12が好ましく、3〜10がより好ましい。
上記一般式(3)中、AOは、エチレンオキシ及び/又はプロピレンオキシを表すが、中でも、プロピレンオキシ基が好ましい。
前記(AO)l、(AO)m、及び(AO)nの各AOはそれぞれ同一でも異なってもよい。
本発明において一般式(3)で表される水溶性有機溶剤は、カール抑制、保存安定性及び吐出安定性の観点から、AOはプロピレンオキシで、l+m+nが3〜10であることが好ましい。
本発明においてk〜nの総和が0であるとは、一般式(4)で表される水溶性有機溶剤が、ジグリセリンであることを意味する。また一般式(4)で表される水溶性有機溶剤において、k〜nの総和が1であるとは、ジグリセリンの4つの水酸基のうちいずれか1つから水素原子が取り除かれてヒドロキシアルキル基が置換した水溶性有機溶剤であることを意味し、k〜nの総和が2であるとは、ジグリセリンの4つの水酸基のうち2つから水素原子が取り除かれてヒドロキシアルキル基がそれぞれ置換した水溶性有機溶剤であるか、ジグリセリンの4つの水酸基のうち1つから水素原子が取り除かれてヒドロキシアルキルオキシアルキル基が置換した水溶性有機溶剤であることを意味する。
本発明においては、カール抑制、保存安定性、および画像変形抑制の観点から、R1が水素原子またはメチル基であって、k+l+m+n=4〜40であることが好ましい。
ジエチレングリコールモノエチルエーテル(DEGmEE)(22.4)
ジエチレングリコールモノブチルエーテル(DEGmBE)(21.5)
ジエチレングリコールジエチルエーテル(DEGdEE)(16.8)
トリエチレングリコールモノブチルエーテル(TEGmBE)(21.1)
プロピレングリコールモノエチルエーテール(PGmEE)(22.3)
ジプロピレングリコール(DPG)(27.1)
ジプロピレングリコールモノメチルエーテル(DPGmME)(21.3)
トリプロピレングリコール(TPG)(24.7、例えばPP−200(三洋化成工業(株)製))
ヘプタオキシプロピレングリコール(SP値21.2、例えば、PP−400(三洋化成工業(株)製))、
1,2−ヘキサンジオール(27.4)等を挙げることができる。
トリオキシプロピレングリセリルエーテル(26.4、例えばGP−250(三洋化成工業(株)製))
ヘキサオキシプロピレングリセリルエーテル(23.2、例えばGP−400(三洋化成工業(株)製))
ノナオキシプロピレングリセリルエーテル(SP値21.7、例えば、GP−600(三洋化成工業(株)製))
ヘキサデカオキシプロピレングリセリルエーテル(20.2、例えばGP−1000(三洋化成工業(株)製))
ジオキシエチレンジオキシプロピレンブチルエーテル(20.1、例えば50HB−55(三洋化成工業(株)製))
ペンタオキシエチレンペンタオキシプロピレンブチルエーテル(19.7、例えば50HB−100(三洋化成工業(株)製))
デカオキシエチレンヘプタオキシプロピレンブチルエーテル(19.0、例えば50HB−260(三洋化成工業(株)製))
ドデカオキシエチレンドデカオキシプロピレンブチルエーテル(SP値18.8、例えば、50HB−400(三洋化成工業(株)製))、
デカオキシエチレントリアコンタオキシプロピレンブチルエーテル(SP値18.7、例えば、PE−62(三洋化成工業(株)製))、
ペンタコサオキシエチレントリアコンタオキシプロピレンブチルエーテル(SP値18.8、例えば、PE−64(三洋化成工業(株)製))。
等を挙げることができる。
POP(4)ジグリセリルエーテル(SP値26.1、例えばSC−P400(阪本薬品工業(株)製))、
POP(9)ジグリセリルエーテル(SP値22.7、例えばSC−P750(阪本薬品工業(株)製))、
POE(20)ジグリセリルエーテル(SP値22.4、例えばSC−E1000(阪本薬品工業(株)製))、
POE(40)ジグリセリルエーテル(SP値21.0、例えばSC−E2000(阪本薬品工業(株)製))
等を挙げることができる。
また、前記第1の水溶性有機溶媒の含有量と第2の水溶性有機溶媒の含有量の質量比は1:2〜2:1であるが、カール抑制効果の観点から、2:3〜3:2であることが好ましく、1:1であることがより好ましい。
第3の水溶性有機溶剤を含むことで、乾燥防止効果、湿潤効果または浸透促進効果を、より効果的に得ることができる。
グリセリン(40.97)、ジエチレングリコール(DEG)(30.62)、トリエチレングリコール(TEG)(27.79)、トリメチロールプロパン(28.79)
また浸透促進効果は、インクを紙により良く浸透させる効果を意味し、水溶性有機溶剤が好適に使用される。
本発明のインク組成物における全水溶性有機溶剤の含有量としては、インクの保存性と吐出性の観点から、インク組成物の全質量に対して、1〜40質量%であることが好ましく、5〜30質量%であることがより好ましく、10〜25質量%であることが更に好ましい。
本発明におけるインク組成物は、少なくとも1種の色材(以下、「着色剤」ということがある)を含有する。前記色材としては、着色により画像を形成する機能を有するものであればよく、顔料や染料、着色微粒子を使用することができる。中でも水分散性顔料が好ましい。
(1)カプセル化顔料、即ち、ポリマー微粒子に顔料を含有させてなるポリマーエマルジョンであり、より詳しくは、親水性水不溶性の樹脂で顔料を被覆し顔料表面の樹脂層にて親水化することで顔料を水に分散したものである。
(2)自己分散顔料、即ち、表面に少なくとも1種の親水基を有し、分散剤の不存在下で水分散性及び水溶性の少なくともいずれかを示す顔料、より詳しくは、主にカーボンブラックなどを表面酸化処理して親水化し、顔料単体が水に分散するようにしたものである。
(3)樹脂分散顔料、即ち、重量平均分子量50,000以下の水溶性高分子化合物により分散された顔料である。
(4)界面活性剤分散顔料、即ち、界面活性剤により分散された顔料である。
中でも好ましい例として、(1)カプセル化顔料と(2)自己分散顔料を挙げることができ、特に好ましい例として、(1)カプセル化顔料を挙げることができる。
上記樹脂の中、アニオン性アクリル系樹脂は、例えば、アニオン性基を有するアクリルモノマー(以下、アニオン性基含有アクリルモノマーという)と、更に必要に応じてこれらのモノマーと共重合し得る他のモノマーを溶媒中で重合して得られる。アニオン性基含有アクリルモノマーとしては、例えば、カルボキシル基、スルホン酸基、ホスホン基からなる群から選ばれる1個以上のアニオン性基を有するアクリルモノマーが挙げられ、これらの中でもカルボキシル基を有するアクリルモノマーが特に好ましい。
カプセル化顔料は、上記した成分を用いて、従来の物理的、化学的方法によって製造することができる。本発明の好ましい態様によれば、特開平9−151342号、特開平10−140065号、特開平11−209672号、特開平11−172180号、特開平10−25440号、または特開平11−43636号に開示されている方法によって製造することができる。
前記転相法とは、例えば、自己分散能または溶解能を有する樹脂と顔料との混合溶融物を水に分散させる、自己分散化(転相乳化)方法をいう。ここで、混合溶融物とは、溶解せず混合した状態、また溶解して混合した状態、またはこれら両者の状態のいずれの状態をも含むものをいう。「転相法」のより具体的な製造方法は、特開平10−140065号に開示されているものと同様であってよい。
自己分散型顔料を着色剤として含有するインクは、通常の顔料を分散させるために含有させる前述のような分散剤を含む必要が無いため、分散剤に起因する消泡性の低下による発泡がほとんど無く吐出安定性に優れるインクが調製しやすい。
自己分散型顔料の表面に結合される分散性付与基としては、−COOH、−CO、−OH、−SO3H、−PO3H2及び第4級アンモニウム並びにそれらの塩が例示でき、これらは、原料となる顔料に物理的処理または化学的処理を施すことで、分散性付与基または分散性付与基を有する活性種を顔料の表面に結合(グラフト)させることによって製造される。前記物理的処理としては、例えば真空プラズマ処理等が例示できる。また前記化学的処理としては、例えば水中で酸化剤により顔料表面を酸化する湿式酸化法や、p−アミノ安息香酸を顔料表面に結合させることによりフェニル基を介してカルボキシル基を結合させる方法等が例示できる。
本発明においては、次亜ハロゲン酸及び/または次亜ハロゲン酸塩による酸化処理、またはオゾンによる酸化処理により表面処理される自己分散型顔料を好ましい例として挙げることができる。自己分散型顔料としては市販品を利用することも可能であり、マイクロジェットCW−1(商品名;オリヱント化学工業(株)製)、CAB−O−JET200、CAB−O−JET300(以上商品名;キャボット社製)等が例示できる。
本発明において用いられる顔料としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、有機顔料、無機顔料のいずれであってもよい。
前記有機顔料としては、例えば、アゾ顔料、多環式顔料、染料キレート、ニトロ顔料、ニトロソ顔料、アニリンブラック、などが挙げられる。これらの中でも、アゾ顔料、多環式顔料などがより好ましい。前記アゾ顔料としては、例えば、アゾレーキ、不溶性アゾ顔料、縮合アゾ顔料、キレートアゾ顔料、などが挙げられる。前記多環式顔料としては、例えば、フタロシアニン顔料、ぺリレン顔料、ぺリノン顔料、アントラキノン顔料、キナクリドン顔料、ジオキサジン顔料、インジゴ顔料、チオインジゴ顔料、イソインドリノン顔料、キノフラロン顔料、などが挙げられる。前記染料キレートとしては、例えば、塩基性染料型キレート、酸性染料型キレート、などが挙げられる。
前記無機顔料としては、例えば、酸化チタン、酸化鉄、炭酸カルシウム、硫酸バリウム、水酸化アルミニウム、バリウムイエロー、カドミウムレッド、クロムイエロー、カーボンブラック、などが挙げられる。これらの中でも、カーボンブラックが特に好ましい。なお、前記カーボンブラックとしては、例えば、コンタクト法、ファーネス法、サーマル法などの公知の方法によって製造されたものが挙げられる。
上記の顔料は、単独種で使用してもよく、また上記した各群内もしくは各群間より複数種選択してこれらを組み合わせて使用してもよい。
本発明において、カプセル化顔料あるいは樹脂分散顔料で用いられる分散剤としては、ノニオン性化合物、アニオン性化合物、カチオン性化合物、両性化合物等が使用できる。
例えば、α,β−エチレン性不飽和基を有するモノマーの共重合体等が挙げられる。α,β−エチレン性不飽和基を有するモノマーの例としては、エチレン、プロピレン、ブテン、ペンテン、ヘキセン、酢酸ビニル、酢酸アリル、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、クロトン酸エステル、イタコン酸、イタコン酸モノエステル、マレイン酸、マレイン酸モノエステル、マレイン酸ジエステル、フマル酸、フマル酸モノエステル、ビニルスルホン酸、スチレンスルホン酸、スルホン化ビニルナフタレン、ビニルアルコール、アクリルアミド、メタクリロキシエチルホスフェート、ビスメタクリロキシエチルホスフェート、メタクリロキシエチルフェニルアシドホスフェート、エチレングリコールジメタクリレート、ジエチレングリコールジメタクリレート、スチレン、α−メチルスチレン、ビニルトルエン等のスチレン誘導体、ビニルシクロヘキサン、ビニルナフタレン、ビニルナフタレン誘導体、芳香族基を置換してもよいアクリル酸アルキルエステル、アクリル酸フェニルエステル、芳香族基を置換してもよいメタクリル酸アルキルエステル、メタクリル酸フェニルエステル、メタクリル酸シクロアルキルエステル、クロトン酸アルキルエステル、イタコン酸ジアルキルエステル、マレイン酸ジアルキルエステル、ビニルアルコール、並びに上記化合物の誘導体等が挙げられる。
本発明における分散剤は、重量平均分子量で2,000〜60,000のものが好ましい。本発明の分散剤は、顔料に対する添加量比率が、質量比で10%以上100%以下の範囲が好ましい。分散剤添加量としては、20%以上70%以下がより好ましく、更に好ましくは、40%以上50%以下である。
本発明におけるインク組成物は少なくとも1種の界面活性剤を含有することができる。界面活性剤の添加によってインク組成物の表面張力を調整することができる。界面活性剤としてはノニオン、カチオン、アニオン、ベタイン界面活性剤のいずれであってもよい。界面活性剤の添加量は、インクジェットで良好に打滴するために、本発明のインクの表面張力を20〜60mN/mに調整する量が好ましく、より好ましくは20〜45mN/m、更に好ましくは25〜40mN/mに調整できる量である。
本発明における界面活性剤としては、分子内に親水部と疎水部を合わせ持つ構造を有する化合物等が有効に使用することができ、アニオン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤、両性界面活性剤、ノニオン性界面活性剤のいずれも使用することができる。更には、上記高分子物質(高分子分散剤)を界面活性剤としても使用することもできる。
ノニオン性界面活性剤の具体例としては、例えば、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンオクチルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンオレイルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル、オキシエチレン・オキシプロピレンブロックコポリマー、t−オクチルフェノキシエチルポリエトキシエタノール、ノニルフェノキシエチルポリエトキシエタノール等が挙げられ、これらの1種、又は2種以上を選択することができる。
カチオン性界面活性剤としては、テトラアルキルアンモニウム塩、アルキルアミン塩、ベンザルコニウム塩、アルキルピリジウム塩、イミダゾリウム塩等が挙げられ、具体的には、例えば、ジヒドロキシエチルステアリルアミン、2−ヘプタデセニル−ヒドロキシエチルイミダゾリン、ラウリルジメチルベンジルアンモニウムクロライド、セチルピリジニウムクロライド、ステアラミドメチルピリジウムクロライド等が挙げられる。
本発明におけるインク組成物に添加する界面活性剤の量は、特に限定されるものではないが、1質量%以上であることが好ましく、より好ましくは1〜10質量%、更に好ましくは1〜3質量%である。
本発明におけるインク組成物は、少なくとも1種のポリマー粒子を含有することができる。ポリマー粒子を含有することでインク定着性を向上させることができる。
本発明におけるポリマー粒子としては、例えば、熱可塑性、熱硬化性あるいは変性のアクリル系、エポキシ系、ポリウレタン系、ポリエーテル系、ポリアミド系、不飽和ポリエステル系、フェノール系、シリコーン系、又はフッ素系の樹脂、塩化ビニル、酢酸ビニル、ポリビニルアルコール、又はポリビニルブチラール等のポリビニル系樹脂、アルキド樹脂、フタル酸樹脂等のポリエステル系樹脂、メラミン樹脂、メラミンホルムアルデヒド樹脂、アミノアルキド共縮合樹脂、ユリア樹脂、尿素樹脂等のアミノ系材料、あるいはそれらの共重合体又は混合物などのアニオン性基を有する樹脂の粒子が挙げられる。これらのうち、アニオン性のアクリル系樹脂は、例えば、アニオン性基を有するアクリルモノマー(アニオン性基含有アクリルモノマー)及び必要に応じて該アニオン性基含有アクリルモノマーと共重合可能な他のモノマーを溶媒中で重合して得られる。前記アニオン性基含有アクリルモノマーとしては、例えば、カルボキシル基、スルホン酸基、及びホスホン基からなる群より選ばれる1以上を有するアクリルモノマーが挙げられ、中でもカルボキシル基を有するアクリルモノマー(例えば、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、エタアクリル酸、プロピルアクリル酸、イソプロピルアクリル酸、イタコン酸、フマル酸等)が好ましく、特にはアクリル酸又はメタクリル酸が好ましい。
本発明における水不溶性ポリマーにおいては、液体組成物としたときの凝集速度と定着性の観点から、水不溶性ポリマーが固体状態で分散された分散状態となりうる水不溶性ポリマーであることが好ましい。
また、縮合系ポリマーと縮合系ポリマーを構成するモノマーの好適な例としては、特開2001−247787号公報に記載されているものを挙げることができる。
本発明において前記親水性基は、自己分散促進の観点、形成された乳化又は分散状態の安定性の観点から、解離性基であることが好ましく、アニオン性の解離基であることがより好ましい。前記解離性基としては、カルボキシル基、リン酸基、スルホン酸基などが挙げられ、中でも、インク組成物を構成した場合の定着性の観点から、カルボキシル基が好ましい。
解離性基含有モノマーとしては、例えば、不飽和カルボン酸モノマー、不飽和スルホン酸モノマー、不飽和リン酸モノマー等が挙げられる。
上記解離性基含有モノマーの中では、分散安定性、吐出安定性の観点から、不飽和カルボン酸モノマーが好ましく、アクリル酸及びメタクリル酸がより好ましい。
特に、酸価は、25以上であると自己分散性の安定性が良好になり、100以下であると凝集性が向上する。
また前記重合性基は、縮重合性の重合性基であっても、付加重合性の重合性基であってもよい。本発明においては水性媒体中での粒子形状安定性の観点から、付加重合性の重合性基であることが好ましく、エチレン性不飽和結合を含む基であることがより好ましい。
なお、「(メタ)アクリレート」は、アクリレート又はメタクリレートを意味する。
本発明においては、自己分散状態の安定性、芳香環同士の疎水性相互作用による水性媒体中での粒子形状の安定化、粒子の適度な疎水化による水溶性成分量の低下の観点から、15質量%〜90質量%であることがより好ましく、15質量%〜80質量%であることがより好ましく、25質量%〜70質量%であることが特に好ましい。
前記アルキル基含有モノマーとしては、例えば、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、イソプロピル(メタ)アクリレート、n−プロピル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、t−ブチル(メタ)アクリレート、ヘキシル(メタ)アクリレート、エチルヘキシル(メタ)アクリレート等のアルキル(メタ)アクリレート;ヒドロキシメチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシペンチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシヘキシル(メタ)アクリレート等の水酸基を有するエチレン性不飽和モノマー;ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート等のジアルキルアミノアルキル(メタ)アクリレート;N−ヒドロキシメチル(メタ)アクリルアミド、Nーヒドロキシエチル(メタ)アクリルアミド、N−ヒドロキシブチル(メタ)アクリルアミド等のN−ヒドロキシアルキル(メタ)アクリルアミド;N−メトキシメチル(メタ)アクリルアミド、N−エトキシメチル(メタ)アクリルアミド、N−(n−,イソ)ブトキシメチル(メタ)アクリルアミド、N−メトキシエチル(メタ)アクリルアミド、N−エトキシエチル(メタ)アクリルアミド、N−(n−、イソ)ブトキシエチル(メタ)アクリルアミド等のN−アルコキシアルキル(メタ)アクリルアミド等の(メタ)アクリルアミド等が挙げられる。
また、水不溶性ポリマーは、ポリマーの親疎水性制御の観点から、芳香族基含有(メタ)アクリレートモノマーに由来する構成単位を共重合比率として15〜80質量%と、カルボキシル基含有モノマーに由来する構成単位と、アルキル基含有モノマーに由来する構成単位(好ましくは、(メタ)アクリル酸のアルキルエステルに由来する構造単位)とを含むことが好ましく、フェノキシエチル(メタ)アクリレートに由来する構造単位及び/又はベンジル(メタ)アクリレートに由来する構造単位を共重合比率として15〜80質量%と、カルボキシル基含有モノマーに由来する構成単位と、アルキル基含有モノマーに由来する構成単位(好ましくは、(メタ)アクリル酸の炭素数1〜4のアルキルエステルに由来する構造単位)とを含むことがより好ましく、更には加えて、酸価が25〜100であって重量平均分子量が3000〜20万であることが好ましく、酸価が25〜95であって重量平均分子量が5000〜15万であることがより好ましい。
B−02:フェノキシエチルアクリレート/ベンジルメタクリレート/イソブチルメタクリレート/メタクリル酸 共重合体(30/35/29/6)
B−03:フェノキシエチルメタクリレート/イソブチルメタクリレート/メタクリル酸 共重合体(50/44/6)
B−04:フェノキシエチルアクリレート/メチルメタクリレート/エチルアクリレート/アクリル酸 共重合体(30/55/10/5)
B−05:ベンジルメタクリレート/イソブチルメタクリレート/メタクリル酸 共重合体(35/59/6)
B−06:スチレン/フェノキシエチルアクリレート/メチルメタクリレート/アクリル酸 共重合体(10/50/35/5)
B−07:ベンジルアクリレート/メチルメタクリレート/アクリル酸 共重合体(55/40/5)
B−08:フェノキシエチルメタクリレート/ベンジルアクリレート/メタクリル酸 共重合体(45/47/8)
B−09:スチレン/フェノキシエチルアクリレート/ブチルメタクリレート/アクリル酸 共重合体(5/48/40/7)
B−10:ベンジルメタクリレート/イソブチルメタクリレート/シクロヘキシルメタクリレート/メタクリル酸 共重合体(35/30/30/5)
B−11:フェノキシエチルアクリレート/メチルメタクリレート/ブチルアクリレート/メタクリル酸 共重合体(12/50/30/8)
B−12:ベンジルアクリレート/イソブチルメタクリレート/アクリル酸 共重合体(93/2/5)
B−13:スチレン/フェノキシエチルメタクリレート/ブチルアクリレート/アクリル酸 共重合体(50/5/20/25)
B−14:スチレン/ブチルアクリレート/アクリル酸 共重合体(62/35/3)
B−15:メチルメタクリレート/フェノキシエチルアクリレート/アクリル酸 共重合体(45/51/4)
B−16:メチルメタクリレート/フェノキシエチルアクリレート/アクリル酸 共重合体(45/49/6)
B−17:メチルメタクリレート/フェノキシエチルアクリレート/アクリル酸 共重合体(45/48/7)
B−18:メチルメタクリレート/フェノキシエチルアクリレート/アクリル酸 共重合体(45/47/8)
B−19:メチルメタクリレート/フェノキシエチルアクリレート/アクリル酸 共重合体(45/45/10)
工程(1):ポリマー(水不溶性ポリマー)、有機溶媒、中和剤、及び水性媒体を含有する混合物を、攪拌する工程
工程(2):前記混合物から前記有機溶媒を除去する工程
該混合物の攪拌方法に特に制限はなく、一般に用いられる混合攪拌装置や、必要に応じて超音波分散機や高圧ホモジナイザー等の分散機を用いることができる。
アルコール系溶媒としては、イソプロピルアルコール、n−ブタノール、t−ブタノール、エタノール等が挙げられる。ケトン系溶媒としては、アセトン、メチルエチルケトン、ジエチルケトン、メチルイソブチルケトン等が挙げられる。エーテル系溶媒としては、ジブチルエーテル、ジオキサン等が挙げられる。これらの溶媒の中では、メチルエチルケトン等のケトン系溶媒とイソプロピルアルコール等のアルコール系溶媒が好ましい。また、油系から水系への転相時への極性変化を穏和にする目的で、イソプロピルアルコールとメチルエチルケトンを併用することも好ましい。該溶剤を併用することで、凝集沈降や粒子同士の融着が無く、分散安定性の高い微粒径の自己分散性ポリマー粒子を得ることができる。
なお、ポリマー粒子の平均粒子径及び粒径分布は、ナノトラック粒度分布測定装置UPA−EX150(日機装(株)製)を用いて、動的光散乱法により体積平均粒径を測定することにより求められるものである。
ポリマー粒子(特に自己分散性ポリマー粒子)は、1種単独又は2種以上を混合して用いることができる。
本発明におけるインク組成物は、その他の添加剤を含有してもよい。その他の添加剤としては、例えば、紫外線吸収剤、褪色防止剤、防黴剤、pH調整剤、防錆剤、酸化防止剤、乳化安定剤、防腐剤、消泡剤、粘度調整剤、分散安定剤、キレート剤等の公知の添加剤が挙げられる。
インク組成物の粘度は、例えば、ブルックフィールド粘度計を用いて測定することができる。
本発明において、上記インク組成物と接触することで凝集体の形成が可能な反応液(以下、「処理液」ともいう。)を上記インク組成物と共に用いることができる。特に、本発明の画像形成方法において、インク組成物を付与する前にインクジェット記録媒体に予め付与することにより、反応液とインク組成物とを接触させて、インクの凝集体形成を高速に行うことができる。
前記反応液のインクジェット記録媒体への付与は、インク組成物付与の前後のいずれにおいても可能である。
本発明において、反応液のpHは、インク組成物の凝集速度の観点から、1〜6であることが好ましく、2〜5であることがより好ましく、3〜5であることがさらに好ましい。本発明における処理液は、酸性化合物の少なくとも1種を含んで構成することができる。酸性化合物としては、リン酸基、ホスホン酸基、ホスフィン酸基、硫酸基、スルホン酸基、スルフィン酸基またはカルボキシル基を有する化合物、あるいはその塩を使用することができる。中でも、水性インク組成物の凝集速度の観点から、リン酸基またはカルボキシル基を有する化合物であることがより好ましく、カルボキシル基を有する化合物であることがさらに好ましい。
処理液の酸性化合物の含有量としては、凝集効果の観点から、処理液の全質量に対して、5〜95質量%であることが好ましく、10〜80質量%であることがより好ましい
また、処理液の表面張力としては、インク組成物の凝集速度の観点から、20〜60mN/mであることが好ましく、20〜45mN/mであることがより好ましく、25〜40mN/mであることがさらに好ましい。
記録媒体としては、取扱い性、搬送の点で、坪量が50〜250g/m2であるものが好ましい。より好ましくは、70〜150g/m2である。
即ち、本発明は、前記インク組成物と特定の画像形成装置を用いることにより、インク組成物の間欠吐出性に優れた画像形成方法を提供するものである。
本発明における画像形成装置は、複数の液滴吐出素子、前記複数の液滴吐出素子にそれぞれ供給路を介して連通する共通流路及び前記複数の液滴吐出素子に還流路を介して連通する前記共通循環路を有し、前記共通流路から前記複数の液滴吐出素子にインク組成物が供給され、前記共通循環路に循環するインク循環装置を備えることを特徴とする。
前記構成とすること以外は、特に限定されず公知のその他の装置を備える画像形成装置とすることができる。
本発明の画像形成方法は、前記構成とすることにより、使用するインク組成物は常に循環されるため、待機していて使用していないノズルにおいてもノズル近傍のインク組成物粘度が高くなることなく、吐出不良を防止することができる。特に、前述のインク組成物を用いて、間欠吐出した際の不良を顕著に防止することができる。
本発明における画像形成装置の一実施形態であるインクジェット記録装置のインク循環系について説明する。
図1に示すように、インクジェット記録装置10のインク循環系は、記録ヘッド50(50A)、インクタンク100、サブタンク102、溶媒濃度検出器104、溶媒添加装置106、及び脱気装置108から主に構成され、インクタンク100からサブタンク102を介して記録ヘッド50にインク供給が行われ、記録ヘッド50に形成される複数のノズル64からそれぞれインク滴が吐出されるとともに、記録ヘッド50に供給されたインクの一部はヘッド内部を循環してサブタンク102に戻される。
以下、各部の構成について説明する。
また、振動板66上の圧電素子68を覆うように保護カバー67が設けられており、共通流路52内のインクに対する圧電素子68やその他配線部材(不図示)の絶縁保護が図られている。
P1>P2>P3の関係が成立するように各圧力P1、P2、P3が設定又は制御されているとき、共通流路52の上流側から下流側に向かうインクの流れが形成されるとともに、共通流路52から供給路60、圧力室58、ノズル流路62、還流路72を経由して共通循環路70に向かうインクの流れが形成される。なお、一般的に共通流路52の流路断面積は大きく、その流体抵抗は小さいため、第1及び第2の供給口54、56間の圧力差△Pは数百〜数kPa程度である。
本発明における画像形成装置の一実施形態であるインクジェット記録装置のインク循環系の作用を図5を用いて説明する。
インクの流れは、下記表1のようになる。
循環における流れは、共通流路(供給側)と共通循環路(循環側)の液体の圧力差によって生じる。また、吐出における流れは圧力素子(アクチュエータ)の発生圧力によって生じる。この急激な流れは、イナータンスの大きな供給路と循環路には殆んど流れが発生しない。
〜インク組成物の調製〜
[顔料(色材)分散液の調製]
(ポリマー分散剤P−1の調製)
攪拌機、冷却管を備えた1000mlの三口フラスコにメチルエチルケトン88gを加え窒素雰囲気下で72℃に加熱し、ここにメチルエチルケトン50gにジメチル2,2’−アゾビスイソブチレート0.85g、ベンジルメタクリレート60g、メタクリル酸10g、メチルメタクリレート30gを溶解した溶液を3時間かけて滴下した。滴下終了後、さらに1時間反応した後メチルエチルケトン2gにジメチル2,2’−アゾビスイソブチレート0.42gを溶解した溶液を加え、78℃に昇温し4時間加熱した。得られた反応溶液は大過剰量のヘキサンに2回再沈殿し、析出した樹脂を乾燥してポリマー分散剤P−1を96g得た。
得られた樹脂の組成は1H−NMRで確認し、GPCより求めた重量平均分子量(Mw)は44600であった。さらに、JIS規格(JISK0070:1992)記載の方法により、このポリマーの酸価を求めたところ、65.2mgKOH/gであった。
ピグメントブルー15:3(大日精化株式会社製 フタロシアニンブル−A220)を10部と、上記で得られたポリマー分散剤P−1を5部と、メチルエチルケトンを42部と、1mol/L NaOH水溶液を 5.5部と、イオン交換水87.2部とを混合し、ビーズミルで0.1mmΦジルコニアビーズを使い、2〜6時間分散した。
得られた分散物を減圧下55℃でメチルエチルケトンを除去し、さらに一部の水を除去することにより、顔料濃度が10.2質量%のシアン分散液を得た。
上記のようにして、色材としてのシアン分散液を調液した。
反応容器に、ジョンクリル537(濃度45.9%、BASFジャパン社製)を2353g、オレイン酸ナトリウム1080g、イオン交換水167gの混合溶液を調液した。得られた混合溶液を13000rpm、60分間の遠心処理を行い、上澄み液を回収した。
得られた回収液の一部を120℃で2時間真空乾燥し、固形分量を測定したところ、回収液中の固形分濃度(樹脂微粒子分散物の濃度)は31%であった。
上記で得られた色材(シアン分散液)を用いて、下記インク組成となるように各成分を混合して、インク組成物を調液した。調液したインク組成物をプラスチック製ディスポーザブルシリンジに詰め、PVDF5μフィルター(ミリポア社製Millex−SV、直径25mm)で濾過して、インク1とした。
シアン顔料(ピグメントブルー15:3) : 4%
ポリマー分散剤 P−1 : 2%
ジエチレングリコールモノエチルエーテル : 5%
(第1の水溶性有機溶剤、和光純薬製)
サンニックスGP−250(ニューポールGP−250) :10%
(第2の水溶性有機溶剤、三洋化成工業(株)製)
オルフィンE1010(日信化学製、界面活性剤) : 1%
イオン交換水 :78%
下記表の組成になるように各成分を混合して前処理液を調液した。
(インクジェット記録装置)
インクジェット記録装置は、下記の設定条件に設定された図1に記載のインクジェット記録装置を用いた。但し、溶媒濃度検出器104、溶媒添加装置106、フィルタ140を用いない装置を用いた。
<設定条件>
・サブタンク102内のインク温度:25℃
・フィルタ122:メッシュサイズ5μm
・ヘッドユニット51:ノズル径18μm、120dpi、1ユニット2cmの長さ
・圧電素子68:チタン酸ジルコン酸鉛(ピエゾ)
・共通流路52を流れるインク量:2〜4ml/sec
表4に記載の記録媒体を500mm/秒で所定方向に直線的に移動可能なステージ上に固定し、これに上記で得た処理液をワイヤーバーコーターで約5g/m2の塗布量となるように塗布し、塗布直後に50℃で2秒間乾燥させた。
その後、前記インクジェット記録装置を、固定配置し、記録媒体を副走査方向に定速移動させながらインク液滴量2.4pL、吐出周波数24kHz、解像度1200dpi×600dpiの吐出条件にて、シアンインクをライン方式で吐出し、シアン色の画像を印字した。
画像の印字直後、50℃で3秒間乾燥させ、更に60℃に加熱された一対の定着ローラ間を通過させ、ニップ圧0.20MPa、ニップ幅4mmにて定着処理を実施し、評価サンプルを得た。
なお、定着ローラは、内部にハロゲンランプが内装されたSUS製の円筒体の芯金の表面がシリコーン樹脂で被覆された加熱ロールと、該加熱ローラに圧接する対向ロールとで構成されたものである。
(間欠吐出性評価)
上記で得られたインク組成物を用いて、以下のようにしてインクの間欠吐出性を評価した。尚、評価環境は、25℃50%RHであった。
上記インクジェット記録装置を用い、上記インク組成物を1分間連続吐出して上記画像形成方法にて画像形成した後に、60分間吐出を休止した。その後に、再度画像を形成した。
評価は、下記評価項目の合否に基づき、下記評価基準で判定した。画像ムラは光学顕微鏡を用いて目視観察した。尚、吐出率とは、「(吐出が認められるノズル数/全ノズル数)×100(%)」とした。
(1)吐出率が全ノズルの90%以上である。
(2)吐出の曲がりが認められるノズルが全ノズルの10%未満である。
(3)ベタ画像において画像ムラが見られない。
A:3項目とも合格の場合
B:2項目が合格の場合
C:2項目以上が不合格の場合
上記インク組成物を用いて50%ベタ画像を印画した後に、25℃60%RHに調整した室内において24時間放置した。得られたサンプルについて、下記の耐擦性の評価を行った。
2cm四方の50%ベタ画像を印画した直後、記録していない記録媒体(記録に用いたものと同じ記録媒体)を重ねて荷重150kg/m2をかけて10往復擦り、記録画像についた傷と、前記記録していない記録媒体(未使用サンプル)の白地部分へのインクの転写度合いを目視で観察し、下記の評価基準にしたがって評価した。
−評価基準−
A:インクの転写は全くなかった。
B:記録画像に僅かに傷が認められるが、インクの転写はほとんど目立たなかった。
C:記録画像の傷が顕著である、及び/又はインクの転写が顕著である。
表4に記載の記録媒体(例えば、特菱アート(三菱製紙(株)製))をカールしたときに長辺が弧を描くように5×50mmに裁断したサンプルに、塗布バーを用いて4g/m2の塗布量でインク組成物をそれぞれ塗布した。
その後、下記のようにしてサンプルの曲率を測定し、下記評価基準に従ってカール性を評価した。その結果を表4に示す。
インク組成物を塗設した後のサンプルの曲率Cを、25℃、相対湿度50%の環境下で測定した。尚、カール値は、カールを半径Rの円の弧とみなして下記式1のように表わされる。
C=1/R(m) (式1)
AA:塗布して1時間後のサンプルの曲率Cが20を超えなかった。
A:塗布して1日後のサンプルの曲率Cが20を超えなかった。
B:塗布して7日後のサンプルの曲率Cが20を超えなかった。
C:塗布して7日後のサンプルの曲率Cが20を超えていた。
実施例1におけるインク1の調製において、水溶性有機溶剤および樹脂微粒子の含有量を下記表4に示すように変更した以外はインク1と同様にして、インク2〜インク16を作製した。
上記により作製したインク2〜16を用いて、下記表4に記載の記録媒体及びインク循環装置によるインク循環の有無条件で実施例1と同様に評価し、結果を表4に示した。
Claims (10)
- SP値27.5以下の水溶性溶剤を70質量%以上含む(a)水溶性溶剤、(b)色材、及び(c)水を少なくとも含むインク組成物と、複数の液滴吐出素子、前記複数の液滴吐出素子にそれぞれ供給路を介して連通する共通流路及び前記複数の液滴吐出素子に還流路を介して連通する前記共通循環路を有し、前記共通流路から前記複数の液滴吐出素子にインク組成物が供給され、前記共通循環路に循環するインク循環装置を備えた画像形成装置とを用いて、前記インク組成物を吐出して記録媒体上に画像を形成する画像形成方法であって、
前記SP値27.5以下の水溶性溶剤が、
分子量が100〜210であり、下記一般式(1)で表される構造を有する第1の水溶性有機溶剤と、
分子量が240〜900であり、下記一般式(3)で表される化合物および下記一般式(4)で表される化合物からなる群より選択される少なくとも一つを含む、第2の水溶性有機溶剤とを含む
ことを特徴とする画像形成方法。
(一般式(1)中、R 1 は水素原子または炭素数1〜4のアルキル基を表し、A 1 はエチレンオキシ基およびプロピレンオキシ基から選ばれる少なくとも1種を表し、nは1〜3の整数を表す。)
(一般式(3)中、l、m、及びnは、それぞれ独立に、1以上の整数で、かつ、l+m+n=3〜15を表す。AOは、プロピレンオキシを表す。)
(一般式(4)中、Rは炭素数2〜5のアルキレンオキシ基を表し、k、l、m、nはそれぞれアルキレンオキシ基の繰り返し数を示す整数を表し、k+l+m+n=0〜50である) - 前記一般式(4)で表される化合物のRがプロピレンオキシであることを特徴とする請求項1に記載の画像形成方法。
- 前記第1の水溶性溶剤と前記第2の水溶性溶剤の重量比が1:2〜2:1であること特徴とする請求項1または請求項2に記載の画像形成方法。
- 前記(a)水溶性溶剤の総量が、インク組成物全質量の10〜30質量%であることを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の画像形成方法。
- 前記記録媒体が、原紙とカオリン及び/又は重炭酸カルシウムを含むコート層とを有する塗工紙であることを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載の画像形成方法。
- 前記記録媒体が、アート紙、コート紙、軽量コート紙、又は微塗工紙であることを特徴とする請求項5に記載の画像形成方法。
- 前記インク組成物は前記共通流路から前記供給路を介してノズルを有する前記複数の液滴吐出素子に供給され、前記ノズルから吐出されなかった前記インク組成物は前記還流路を介して前記共通循環路に循環することを特徴とする請求項1〜請求項6のいずれか1項に記載の画像形成方法。
- 前記共通流路と前記共通循環路の液体の圧力差を変化させることによって、前記インク組成物の供給量を制御することを特徴とする請求項1〜請求項7のいずれか1項に記載の画像形成方法。
- 前記インク循環装置の前記供給路が前記圧力室に接続され、前記還流路が前記圧力室と前記ノズルを連通するノズル流路に接続されることを特徴とする請求項1〜請求項8のいずれか1項に記載の画像形成方法。
- 前記(b)色材が、カプセル化顔料であることを特徴とする請求項1〜請求項9のいずれか1項に記載の画像形成方法。
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