JP5493465B2 - 有機薄膜太陽電池 - Google Patents
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Description
陰極、陽極、およびp型半導体材料とn型半導体材料が混合されたバルクヘテロジャンクション層を有する有機光電変換素子を備える有機薄膜太陽電池であって、
前記陰極と陽極の間に、少なくとも下記一般式(1)で表される部分構造を有する化合物を含有する層を有し、
当該一般式(1)で表される部分構造を有する化合物を含有する層が、バルクヘテロジャンクション層であることを特徴とする有機薄膜太陽電池が提供される。
2.陰極、陽極、およびp型半導体材料とn型半導体材料が混合されたバルクヘテロジャンクション層を有する有機光電変換素子であって、前記陰極と陽極の間に、少なくとも下記一般式(1)で表される部分構造を有する化合物を含有する層を有することを特徴とする有機光電変換素子。
3.前記一般式(1)で表される部分構造を有する化合物を含有する層が、前記バルクヘテロジャンクション層であることを特徴とする前記2に記載の有機光電変換素子。
7.前記一般式(2)で表される部分構造を有する化合物におけるQで表される原子が炭素原子であることを特徴とする、前記6記載の有機光電変換素子。
有機エレクトロニクス素子とは、有機物からなる薄膜層から電気に有用な特性を得る素子のことである。たとえば電気を流すと発光する有機エレクトロルミネッセンス素子や、光を照射すると発電する有機光電変換素子および電流量・電圧量を制御することができる有機薄膜トランジスタ素子などを挙げることができる。本発明においては、有機エレクトロルミネッセンス素子および有機光電変換素子、中でも有機光電変換素子において好ましく用いることができる。以下、有機光電変換素子から説明する。
図1は、バルクヘテロジャンクション型の有機光電変換素子からなる太陽電池の一例を示す断面図である。図1において、バルクヘテロジャンクション型の有機光電変換素子10は、基板11の一方面上に、陽極12、正孔輸送層17、バルクヘテロジャンクション層の光電変換部14、電子輸送層18及び陰極13が順次積層されている。
本発明は、p型半導体材料として前記一般式(1)で表される部分構造を有する本発明の材料を用いることが好ましい。
本発明のバルクヘテロジャンクション層に用いられるn型半導体材料としては、特に限定されないが、例えば、フラーレン、オクタアザポルフィリン等、p型半導体の水素原子をフッ素原子に置換したパーフルオロ体(パーフルオロペンタセンやパーフルオロフタロシアニン等)、ナフタレンテトラカルボン酸無水物、ナフタレンテトラカルボン酸ジイミド、ペリレンテトラカルボン酸無水物、ペリレンテトラカルボン酸ジイミド等の芳香族カルボン酸無水物やそのイミド化物を骨格として含む高分子化合物等を挙げることができる。
電子受容体と電子供与体とが混合されたバルクヘテロジャンクション層の形成方法としては、蒸着法、塗布法(キャスト法、スピンコート法を含む)等を例示することができる。このうち、前述の正孔と電子が電荷分離する界面の面積を増大させ、高い光電変換効率を有する素子を作製するためには、塗布法が好ましい。また塗布法は、製造速度にも優れている。
本発明の有機光電変換素子10は、バルクヘテロジャンクション層と陰極との中間に電子輸送層18を形成することで、バルクヘテロジャンクション層で発生した電荷をより効率的に取り出すことが可能となるため、これらの層を有していることが好ましい。
本発明の有機光電変換素子10は、バルクヘテロジャンクション層と陽極との中間には正孔輸送層17を、バルクヘテロジャンクション層で発生した電荷をより効率的に取り出すことが可能となるため、これらの層を有していることが好ましい。
エネルギー変換効率の向上や、素子寿命の向上を目的に、各種中間層を素子内に有する構成としてもよい。中間層の例としては、正孔ブロック層、電子ブロック層、正孔注入層、電子注入層、励起子ブロック層、UV吸収層、光反射層、波長変換層などを挙げることができる。
本発明に関わる光電変換素子においては、少なくとも陽極と陰極とを有する。また、タンデム構成をとる場合には中間電極を用いることでタンデム構成を達成することができる。なお本発明においては主に正孔が流れる電極を陽極と呼び、主に電子が流れる電極を陰極と呼ぶ。
本発明の陽極は、好ましくは380〜800nmの光を透過する電極である。材料としては、例えば、インジウムチンオキシド(ITO)、SnO2、ZnO等の透明導電性金属酸化物、金、銀、白金等の金属薄膜、金属ナノワイヤー、カーボンナノチューブ用いることができる。
陰極は導電材単独層であっても良いが、導電性を有する材料に加えて、これらを保持する樹脂を併用しても良い。陰極の導電材としては、仕事関数の小さい(4eV以下)金属、合金、電気伝導性化合物及びこれらの混合物を電極物質とするものが用いられる。このような電極物質の具体例としては、ナトリウム、ナトリウム−カリウム合金、マグネシウム、リチウム、マグネシウム/銅混合物、マグネシウム/銀混合物、マグネシウム/アルミニウム混合物、マグネシウム/インジウム混合物、アルミニウム/酸化アルミニウム(Al2O3)混合物、インジウム、リチウム/アルミニウム混合物、希土類金属等が挙げられる。これらの中で、電子の取り出し性能及び酸化等に対する耐久性の点から、これら金属とこれより仕事関数の値が大きく安定な金属である第二金属との混合物、例えば、マグネシウム/銀混合物、マグネシウム/アルミニウム混合物、マグネシウム/インジウム混合物、アルミニウム/酸化アルミニウム(Al2O3)混合物、リチウム/アルミニウム混合物、アルミニウム等が好適である。陰極はこれらの電極物質を蒸着やスパッタリング等の方法により薄膜を形成させることにより、作製することができる。また、膜厚は通常10nm〜5μm、好ましくは50〜200nmの範囲で選ばれる。
また、前記図3のようなタンデム構成の場合に必要となる中間電極の材料としては、透明性と導電性を併せ持つ化合物を用いた層であることが好ましく、前記陽極で用いたような材料(ITO、AZO、FTO、酸化チタン等の透明金属酸化物、Ag、Al、Au等の非常に薄い金属層またはナノ粒子・ナノワイヤーを含有する層、PEDOT:PSS、ポリアニリン等の導電性高分子材料等)を用いることができる。
基板側から光電変換される光が入射する場合、基板はこの光電変換される光を透過させることが可能な、即ちこの光電変換すべき光の波長に対して透明な部材であることが好ましい。基板は、例えば、ガラス基板や樹脂基板等が好適に挙げられるが、軽量性と柔軟性の観点から透明樹脂フィルムを用いることが望ましい。本発明で透明基板として好ましく用いることができる透明樹脂フィルムには特に制限がなく、その材料、形状、構造、厚み等については公知のものの中から適宜選択することができる。例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)変性ポリエステル等のポリエステル系樹脂フィルム、ポリエチレン(PE)樹脂フィルム、ポリプロピレン(PP)樹脂フィルム、ポリスチレン樹脂フィルム、環状オレフィン系樹脂等のポリオレフィン類樹脂フィルム、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン等のビニル系樹脂フィルム、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)樹脂フィルム、ポリサルホン(PSF)樹脂フィルム、ポリエーテルサルホン(PES)樹脂フィルム、ポリカーボネート(PC)樹脂フィルム、ポリアミド樹脂フィルム、ポリイミド樹脂フィルム、アクリル樹脂フィルム、トリアセチルセルロース(TAC)樹脂フィルム等を挙げることができるが、可視域の波長(380〜800nm)における透過率が80%以上である樹脂フィルムであれば、本発明に係る透明樹脂フィルムに好ましく適用することができる。中でも透明性、耐熱性、取り扱いやすさ、強度及びコストの点から、二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム、二軸延伸ポリエチレンナフタレートフィルム、ポリエーテルサルホンフィルム、ポリカーボネートフィルムであることが好ましく、二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム、二軸延伸ポリエチレンナフタレートフィルムであることがより好ましい。
本発明の有機光電変換素子は、太陽光のより効率的な受光を目的として、各種の光学機能層を有していて良い。光学機能層としては、たとえば、反射防止膜、マイクロレンズアレイ等の集光層、陰極で反射した光を散乱させて再度発電層に入射させることができるような光拡散層などを設けても良い。
本発明に係る電極、発電層、正孔輸送層、電子輸送層等をパターニングする方法やプロセスには特に制限はなく、公知の手法を適宜適用することができる。
また、作製した有機光電変換素子10が環境中の酸素、水分等で劣化しないために、有機光電変換素子だけでなく有機エレクトロルミネッセンス素子などで公知の手法によって封止することが好ましい。例えば、アルミまたはガラスでできたキャップを接着剤によって接着することによって封止する手法、アルミニウム、酸化ケイ素、酸化アルミニウム等のガスバリア層が形成されたプラスチックフィルムと有機光電変換素子上10を接着剤で貼合する手法、ガスバリア性の高い有機高分子材料(ポリビニルアルコール等)をスピンコートする方法、ガスバリア性の高い無機薄膜(酸化ケイ素、酸化アルミニウム等)または有機膜(パリレン等)を真空下で堆積する方法、及びこれらを複合的に積層する方法等を挙げることができる。
次に、以上説明したバルクヘテロジャンクション型の有機光電変換素子10を応用した光センサアレイについて詳細に説明する。光センサアレイは、前記のバルクヘテロジャンクション型の有機光電変換素子が受光によって電流を発生することを利用して、前記の光電変換素子を細かく画素状に並べて作製し、光センサアレイ上に投影された画像を電気的な信号に変換する効果を有するセンサである。
次に有機エレクトロニクス素子の第2の例として、有機エレクトロルミネッセンス素子(有機EL素子、有機エレクトロルミネッセンス素子ともいう)について説明する。
(i)陽極/発光層/電子輸送層/陰極
(ii)陽極/正孔輸送層/発光層/電子輸送層/陰極
(iii)陽極/正孔輸送層/発光層/正孔阻止層/電子輸送層/陰極
(iv)陽極/正孔輸送層/発光層/正孔阻止層/電子輸送層/陰極バッファー層/陰極
(v)陽極/陽極バッファー層/正孔輸送層/発光層/正孔阻止層/電子輸送層/陰極バッファー層/陰極
(vi)陽極/正孔輸送層/第1発光層/電子輸送層/中間電極/正孔輸送層/第2発光層/電子輸送層/陰極
ここで、発光層は、少なくとも発光色の異なる2種以上の発光材料を含有していることが好ましく、単層でも複数の発光層からなる発光層ユニットを形成していてもよい。また、発光スタック自体が複数個積層された、タンデム構成((vi)の構成)であっても良い。また、正孔輸送層には正孔注入層、電子阻止層も含まれる。
発光層は、電極または電子輸送層、正孔輸送層から注入されてくる電子及び正孔が再結合して発光する層であり、発光する部分は発光層の層内であっても発光層と隣接層との界面であってもよい。前記発光層は、含まれる発光材料が前記要件を満たしていれば、その構成には特に制限はない。また、同一の発光スペクトルや発光極大波長を有する層が複数層あってもよい。
ガラス基板上に、インジウム・スズ酸化物(ITO)透明導電膜を110nm堆積したもの(シート抵抗13Ω/□)を、通常のフォトリソグラフィ技術と塩酸エッチングとを用いて2mm幅にパターニングして、透明電極を形成した。
上記有機光電変換素子1の作製において、p型半導体材料を比較化合物1に代えて、表1に記載した本発明の例示化合物に変更した以外は、比較の有機光電変換素子1と同様にして有機光電変換素子2〜6を得た。
上記作製した光電変換素子に、ソーラーシミュレーター(AM1.5Gフィルタ)の100mW/cm2の強度の光を照射し、有効面積を4.0mm2にしたマスクを受光部に重ね、短絡電流密度Jsc(mA/cm2)及び開放電圧Voc(V)、曲線因子(フィルファクター)FFを、同素子上に形成した4箇所の受光部をそれぞれ測定し、平均値を求めた。またJsc、Voc、FFから式1に従ってエネルギー変換効率η(%)を求めた。
<比較の有機光電変換素子11の作製>
比較の有機光電変換素子1の作製と同様に、Baytron P4083(スタルクヴィテック社製)を30nmの膜厚で製膜・焼成した。
上記有機光電変換素子11の作製において、電子輸送層・正孔ブロック層としてバソキュプロインに代えて、表2に記載した本発明の例示化合物に変更した以外は、比較の有機光電変換素子11と同様にして有機光電変換素子12〜14を得た。
11 基板
12 陽極
13 陰極
14 バルクヘテロジャンクション層(光電変換部)
14p p層
14i i層
14n n層
14′ 第1の光電変換部
15 電荷再結合層
16 第2の光電変換部
17 正孔輸送層
18 電子輸送層
20 光センサアレイ
21 基板
22 陽極
23 陰極
24 光電変換部
24a バッファ層
24b 光電変換層
Claims (7)
- 陰極、陽極、およびp型半導体材料とn型半導体材料が混合されたバルクヘテロジャンクション層を有する有機光電変換素子を備える有機薄膜太陽電池であって、
前記陰極と陽極の間に、少なくとも下記一般式(1)で表される部分構造を有する化合物を含有する層を有し、
当該一般式(1)で表される部分構造を有する化合物を含有する層が、バルクヘテロジャンクション層であることを特徴とする有機薄膜太陽電池。
(式中、Qは炭素、珪素、ゲルマニウム、チタン、スズから選ばれる4価の原子を表す。Z1は置換または無置換の含窒素芳香族6員環を表し、Z2は置換または無置換の芳香族炭化水素環または芳香族複素環を表す。R1及びR2はそれぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、それぞれ置換または無置換のアルキル基、シクロアルキル基、アリール基、ヘテロアリール基から選ばれる置換基を表す。) - 前記一般式(1)におけるZ2で表される芳香族環が、含窒素芳香族6員環であることを特徴とする、請求項1記載の有機薄膜太陽電池。
- 前記一般式(2)で表される部分構造を有する化合物におけるQで表される原子が炭素原子であることを特徴とする、請求項3記載の有機薄膜太陽電池。
- 前記一般式(2)で表される部分構造を有する化合物におけるX1で表される原子が窒素原子であることを特徴とする請求項3又は4記載の有機薄膜太陽電池。
- 前記一般式(1)又は(2)で表される部分構造を有する化合物が、低分子化合物であることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項記載の有機薄膜太陽電池。
- 前記一般式(1)又は(2)で表される部分構造を有する化合物を含有する層が、溶液塗布法によって作製されたことを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項記載の有機薄膜太陽電池。
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