図1は、本発明による第1実施形態のキャパシタ充電制御装置100を示す概略構成図である。
キャパシタ充電制御装置100は、オルタネータ1と、バッテリ2と、電装品3と、スタータモータ4と、コントローラ5と、接地線6と、電線70〜74と、キャパシタ111,112と、キャパシタの電圧検出センサ111a,112aと、キャパシタの接続形態を切り替える切り替えスイッチ10,11及び12と、を有する。
オルタネータ1は、機械エネルギーを電気エネルギーに変換する発電機である。オルタネータ1は、ベルトを介して車両を駆動するエンジンによって駆動される。オルタネータ1の発電電圧VALTは、エンジンの回転数によって変化する。そこでオルタネータ1には、図示は省略するがオルタネータ1の発電電圧VALTを適正に制御するレギュレータが備えられる。本実施形態においてオルタネータ1の発電電圧VALTの目標電圧は第1発電電圧Vaと第2発電電圧Vbとの2通りある。ここで第1発電電圧Vaは、第2発電電圧Vbよりも大きい。第2発電電圧Vbは第1発電電圧Vaの半分よりも大きい。そしてオルタネータ1は、制動回生時にバッテリ2及びキャパシタ111,112に電力を供給する。
ところでオルタネータ1は電気回路において電力源となる。オルタネータ1の負極は接地線によって車両に接地される。オルタネータ1の正極には長い電線70が設けられ、電線70から分岐してオルタネータ1に近い側からバッテリ2、電装品3、接地線6及びスタータモータ4が配置される。そして電線70と接地線6との分岐に切り替えスイッチ10が設けられる。電線70とスタータモータ4との分岐に切り替えスイッチ11が設けられる。また電線70とスタータモータ4との分岐をA地点とし、A地点で電線70は、2本の電線71,72に分流する。電線71にはキャパシタ111が設けられ,電線72にはキャパシタ112が設けられる。キャパシタ111,112の正極はA地点側に配置される。そして電線71,72は、キャパシタ111,112の負極側で下流のB地点で合流する。さらにキャパシタ111の負極側の電線71とキャパシタ112の正極側の電線72とを結ぶ電線73が設けられ、電線71と電線73との分岐に切り替えスイッチ12が設けられる。そしてB地点より下流に電線74が設けられ、接地される。
切り替えスイッチ10、11及び12は、それぞれ2点の接点を有する。切り替えスイッチ10はオルタネータ1から延びる電線70を分断するように設けられ、端子10a,10bを接点とする。端子10aは電線70に設けられ、端子10bは接地線6に設けられる。切り替えスイッチ11はA地点に設けられ、端子11a,11bを接点とする。端子11aはスタータモータ4に設けられ、端子11bは電線72に設けられる。切り替えスイッチ12は電線71と電線73との分岐に設けられ、端子12a,12bを接点とする。端子12aは電線73に設けられ、端子12bは電線71に設けられる。切り替えスイッチ10,11及び12は、2つの接点のどちらかに接続されるか又はどちらの接点にも接続されないかを後述するコントローラ5によって制御される。そして切り替えスイッチ10,11及び12によってキャパシタ111,112の接続形態を変える。
バッテリ2は、二次電池で鉛蓄電池である。バッテリ2は、正極を電線70に接続し、負極を接地する。バッテリ2は、オルタネータ1が発電した電気を蓄電する。バッテリ2に蓄電される電気は、電装品3やスタータモータ4に供給される。
電装品3は、ヘッドランプ、エアコン、ワイパーといった電気で作動するものである。電装品3は電力を消費するので電気回路において抵抗となる。電装品3は、正極を電線70に接続し、負極を接地する。
スタータモータ4は、バッテリ2の電気によってエンジンを始動する。スタータモータ4は、エンジン始動時にエンジンのクランクシャフトについているフライホイールのリングギヤに噛みこんでクランクシャフトを回転させる。スタータモータ4は、正極を端子11aに接続し、負極を接地する。
コントローラ5は、キャパシタ111,112の電圧検出センサ111a,112aの検出信号と、レギュレータからのオルタネータ1の発電電圧VALTの信号に基づいて、切り替えスイッチ10〜12を制御する。またコントローラ5は、レギュレータを介してオルタネータ1の発電電圧VALTの目標電圧を設定する。コントローラ5は、中央演算装置(CPU)、読み出し専用メモリ(ROM)、ランダムアクセスメモリ(RAM)及び入出力インタフェース(I/Oインタフェース)を備えたマイクロコンピュータで構成される。コントローラ5を複数のマイクロコンピュータで構成してもよい。
キャパシタ111,112は、蓄電装置である。キャパシタ111,112は、電気を電気のまま充放電することが可能である。キャパシタ111,112は切り替えスイッチ11,12によって直列接続、並列接続及び単独接続にできるように電気回路が設けられる。
ここで車両のエンジン始動時及び通常走行時におけるキャパシタ充電制御装置100の状態を説明する。エンジンを始動するとき、コントローラ5は切り替えスイッチ10を端子10aに接続し、切り替えスイッチ11を端子11aに接続する。このとき切り替えスイッチ12は端子12aにも端子12bにも接続しない状態である。これによりスタータモータ4とオルタネータ1及びバッテリ2とが接続される。そしてスタータモータ4は、バッテリ2に充電されている電力によってエンジンを始動する。
次に車両が通常走行でキャパシタ111,112が充電された状態である場合は、コントローラ5は切り替えスイッチ10を端子10aに接続し、切り替えスイッチ11を端子11bに接続し、切り替えスイッチ12を端子12bに接続する。これはキャパシタ111,112を並列接続した状態である。そして電装品3は、キャパシタ111,112から電力供給される。また車両が通常走行でキャパシタ111,112が充電されていない状態である場合は、コントローラ5は上記の状態(並列接続の状態)から切り替えスイッチ10を端子10bに切り替える。そして電装品3は、オルタネータ1やバッテリ2から電力供給される。
またアイドルストップ機能のある車両において、アイドルストップから再始動する場合は、コントローラ5は切り替えスイッチ10を端子10aに接続し、切り替えスイッチ11を端子11aに接続し、切り替えスイッチ12を端子12aに接続する。これはキャパシタ111,112を直列接続した状態である。そしてスタータモータ4は、キャパシタ111,112に充電されている電力によってエンジンを始動する。
本発明は、車両にブレーキが働いて制動回生エネルギーを得られる車両の状態を想定している。コントローラは、複数のキャパシタの接続形態を変えて制動回生エネルギーを回収する。コントローラは、複数のキャパシタを直列に接続して直列充電した後に、少なくともひとつのキャパシタを単独で接続して単独充電して、さらに複数のキャパシタを並列に接続して並列充電する。以下では、図2を参照して本実施形態の制御について具体的に説明する。なお本実施形態では、単独充電時にキャパシタ111,112の両方を充電する例を示す。図2は、複数のキャパシタの充電制御装置100の動作を説明するフローチャートである。
ステップS1において、コントローラ5は、キャパシタ111の電圧検出センサ111aによってキャパシタ111の電圧Vc111を検出する。またコントローラ5は、キャパシタ112の電圧検出センサ112aによってキャパシタ112の電圧Vc112を検出する。
ステップS2において、コントローラ5は、キャパシタ111の電圧Vc111及びキャパシタ112の電圧Vc112の合計電圧が、第1発電電圧Vaよりも小さいか否かを判定する。電圧Vc111,Vc112の合計電圧が第1発電電圧Vaよりも小さい場合はステップS21に処理を移行する。電圧Vc111,Vc112の合計電圧が第1発電電圧Va以上の場合はステップS3に処理を移行する。
ステップS21において、コントローラ5は、オルタネータ1の発電電圧VALTが第1発電電圧Vaになるように設定する。
ステップS22において、コントローラ5は、キャパシタ111,112を直列に接続して充電する。このときの切り替えスイッチ10〜12の状態については後述する。
ステップS3において、コントローラ5は、キャパシタ111の電圧Vc111が第2発電電圧Vbよりも小さいか否かを判定する。電圧Vc111が第2発電電圧Vbよりも小さい場合はステップS31に処理を移行する。電圧Vc111が第2発電電圧Vb以上の場合はステップS4に処理を移行する。
ステップS31において、コントローラ5は、オルタネータ1の発電電圧VALTが第2発電電圧Vbになるように設定する。
ステップS32において、コントローラ5は、キャパシタ111をオルタネータ1に対して単独で接続して充電する。このときの切り替えスイッチ10〜12の状態については後述する。
ステップS4において、コントローラ5は、キャパシタ112の電圧Vc112が第2発電電圧Vbよりも小さいか否かを判定する。電圧Vc112が第2発電電圧Vbよりも小さい場合はステップS41に処理を移行する。電圧Vc112が第2発電電圧Vb以上の場合はステップS5に処理を移行する。
ステップS41において、コントローラ5は、オルタネータ1の発電電圧VALTが第2発電電圧Vbになるように設定する。
ステップS42において、コントローラ5は、キャパシタ112をオルタネータ1に対して単独で接続して充電する。このときの切り替えスイッチ10〜12の状態については後述する。
ステップS5において、コントローラ5は、キャパシタ111の電圧Vc111及びキャパシタ112の電圧Vc112が、それぞれ第1発電電圧Vaよりも小さいか否かを判定する。電圧Vc111が第1発電電圧Vaよりも小さく、かつ電圧Vc112も第1発電電圧Vaよりも小さい場合はステップS51に処理を移行する。電圧Vc111が第1発電電圧Va以上で、かつ電圧Vc112も第1発電電圧Va以上の場合は処理を抜ける。
ステップS51において、コントローラ5は、オルタネータ1の発電電圧VALTが第1発電電圧Vaになるように設定する。
ステップS52において、コントローラ5は、キャパシタ111,112を並列に接続して充電する。このときの切り替えスイッチ10〜12の状態については後述する。
次に図3〜図6を参照して、キャパシタ111,112を直列接続、単独接続及び並列接続にするときの切り替えスイッチ10〜12の状態を説明する。図中の矢印は電気の流れを示す。
図3は、キャパシタ111,112を直列接続して充電するときの切り替えスイッチ10〜12の状態を示す図である。切り替えスイッチ10は、端子10aに接続される。切り替えスイッチ11は、端子11aにも端子11bにも接続されない。切り替えスイッチ12は、端子12aに接続される。これによりキャパシタ111,112は直列に接続される。矢印で示すようにオルタネータ4で発電された電気は、電線70からA地点で電線71に連続してキャパシタ111を通り、電線73から下流の電線72に連続してキャパシタ112を通ってB地点へと流れる。
図4は、キャパシタ111を単独接続して充電するときの切り替えスイッチ10〜12の状態を示す図である。切り替えスイッチ10は、端子10aに接続される。切り替えスイッチ11は、端子11aにも端子11bにも接続されない。切り替えスイッチ12は、端子12bに接続される。これによりキャパシタ112に電流は流れず、キャパシタ111はオルタネータ1に対して単独で接続される。矢印で示すようにオルタネータ4で発電された電気は、電線70からA地点で電線71に連続してキャパシタ111を通って、そのまま電線71からB地点へと流れる。
図5は、キャパシタ112を単独接続して充電するときの切り替えスイッチ10〜12の状態を示す図である。切り替えスイッチ10は、端子10aに接続される。切り替えスイッチ11は、端子11bに接続される。切り替えスイッチ12は、端子12aにも端子12bにも接続されない。これによりキャパシタ111に電流は流れず、キャパシタ112はオルタネータ1に対して単独で接続される。矢印で示すようにオルタネータ4で発電された電気は、電線70からA地点で電線72に連続してキャパシタ112を通って、そのまま電線72からB地点へと流れる。
図6は、キャパシタ111,112を並列接続して充電するときの切り替えスイッチ10〜12の状態を示す図である。切り替えスイッチ10は、端子10aに接続される。切り替えスイッチ11は、端子11bに接続される。切り替えスイッチ12は、端子12bに接続される。これによりキャパシタ111,112は並列に接続される。矢印で示すようにオルタネータ4で発電された電気は、電線70からA地点で電線71及び電線72に分流され、それぞれキャパシタ111及びキャパシタ112を通って再びB地点で合流して流れる。
図7は、本実施形態のキャパシタの充電制御について説明するタイムチャートである。なおフローチャートとの対応を分かりやすくするためにステップ番号にSを付して併記する。
制動回生の開始直後は、キャパシタ111,112ともに充電されていない状態なので、キャパシタ111の電圧Vc111及びキャパシタ112の電圧Vc112はゼロである。オルタネータ1は発電しているので、電圧Vc111,Vc112の合計電圧は、第1発電電圧Vaよりも小さい(S3でYes)。制動回生が開始されて時刻t1まで、オルタネータ1の発電電圧VALTは、第1発電電圧Vaに設定される(図7(C);S21)。そしてキャパシタ111,112を直列に接続する(図7(B))。電圧Vc111,Vc112の合計電圧が第1発電電圧Vaになるまで、キャパシタ111,112を同時に充電する(S22)。このとき減速加速度は、充電が進むにつれて小さくなる。この減速加速度の振り幅を減速ショックといい、減速ショックが大きいと制動力とは反対向きの慣性力を運転者が感じてしまう(図7(A))。
時刻t1で、電圧Vc111,Vc112の合計電圧は第1発電電圧Vaと一致する(S2でNo)。キャパシタ111,112は同一容量なので各電圧Vc111,Vc112は電圧Vaの半分程度となる。このときキャパシタ111の電圧Vc111は第2発電電圧Vbよりも小さい(S3でYes)。時刻t1から時刻t2までは、オルタネータ1の発電電圧VALTは、第2発電電圧Vbに設定される(図7(C);S31)。そしてキャパシタ111の電圧Vc111が第2発電電圧Vbになるまでキャパシタ111を単独で充電する(S32)。このとき減速加速度は、キャパシタ111の電圧Vc111が電圧Vaの半分程度から電圧Vbに変化する分だけ大きくなる。(図7(A))。
時刻t2で、キャパシタ111の電圧Vc111は、第2発電電圧Vbと一致する(S3でNo)。このときキャパシタ112の電圧Vc112は第2発電電圧Vbよりも小さいままである(S4でYes)。時刻t2から時刻t3までは、オルタネータ1の発電電圧VALTは、第2発電電圧Vbに維持される(図7(C);S41)。そしてキャパシタ112の電圧Vc112が第2発電電圧Vbになるまでキャパシタ112を単独で充電する(S42)。このとき減速加速度は、キャパシタ112の電圧Vc112が電圧Vaの半分程度から電圧Vbに変化する分だけ大きくなる(図7(A))。
時刻t3で、キャパシタ112の電圧Vc112は、第2発電電圧Vbと一致する(S4でNo)。このときキャパシタ111の電圧Vc111及びキャパシタ112の電圧Vc112は、第1発電電圧Vaよりも小さい(S5でYes)。時刻t3から時刻t4までは、オルタネータ1の発電電圧VALTは、第1発電電圧Vaに設定される(図7(C);S51)。そしてキャパシタ111,112を並列に接続する(図7(B))。電圧Vc111,Vc112が第1発電電圧Vaになるまで、キャパシタ111,112を同時に充電する(S52)。このとき減速加速度は、電圧Vc111,Vc112が電圧Vbから電圧Vaに変化する分だけ大きくなる(図7(A))。
図11は、従来のキャパシタの充電制御効果について説明するタイムチャートである。従来の制御では、オルタネータ1の発電電圧VALTは、一定で第1発電電圧Vaに設定される(図11(C))。そして時刻t1で、キャパシタの接続を直列接続から並列接続に直接切り替える(図11(B))。時刻t1において、キャパシタ111の電圧Vc111及びキャパシタ112の電圧Vc112は電圧Vaの半分程度である。直列接続から並列接続に切り替えることで、電圧Vc111,Vc112は電圧Vaの半分程度から電圧Vaに変化する。減速加速度は、この変化分だけ大きくなる(図11(A))。
本実施形態によれば、制動回生時に複数のキャパシタ111,112を充電するとき、キャパシタ111,112の接続形態を直列接続からキャパシタひとつずつをオルタネータ1に対して単独で接続する単独接続に切り替える。そして単独接続から並列接続へと切り替える。直列接続から並列接続に直接切り替えるのではなく、間に単独接続を介するので、キャパシタ111,112の電圧変化が小さい。よって従来に比べて減速加速度のピーク値を下げることができる。
またキャパシタ111,112をひとつずつ単独充電するときには、オルタネータ1の発電電圧VALTを第1発電電圧Vaから第2発電電圧Vbに下げる。これによりオルタネータ1の発電電圧VALTとキャパシタ111の電圧Vc111との電位差が小さくなり、減速ショックが小さくなる。オルタネータ1の発電電圧VALTとキャパシタ112の電圧Vc112との電位差も同様に小さくなるので、減速ショックが小さくなる。
またキャパシタを直列充電、単独充電及び並列充電のいずれにするかは、オルタネータ1の発電電圧VALTとキャパシタ111,112の電圧Vc111,Vc112との大小関係によって決める。そして徐々にキャパシタ111,112の充電量を増やしていく。これにより、キャパシタ111,112の充電能力と減速加速度とを良好なバランスで充電することができる。
さらに、例えばオルタネータ1の発電電圧VALTの目標電圧となる第1発電電圧Vaは、キャパシタを持たない一般車両の回生電圧の値に設定する。そして第2発電電圧Vbは、バッテリ2の電圧の値に設定する。これによりキャパシタ111,112を直列充電又は並列充電するときはオルタネータ1の発電電圧VALTは第1発電電圧Vaに設定されるのでバッテリ2も同時に充電される。しかしキャパシタ111,112を単独充電するときはオルタネータ1の発電電圧VALTは第2発電電圧Vbに設定されるのでバッテリ2の電圧と等しい。そのためバッテリ2には充電せず、キャパシタ111,112のみで充電できる。バッテリ2の充電は化学反応を伴うが、キャパシタ111,112の充電はダイレクトに電気を電気のまま貯める。キャパシタ111,112の充電はバッテリ2の充電に比べてエネルギー損失が小さい。よって、第2発電電圧Vbをバッテリ2の電圧と同等にすることで、単独充電の場合にキャパシタ111,112を優先して充電することができる。これにより充電のときのエネルギー損失を低減できる。
またヘッドライド等のライトに通常走行時に供給される電圧は、バッテリ2の電圧と同等である。ライトは電圧が変わるとチラつきなどが生じ、視覚に違和感が生じる。制動回生時の供給電圧は、従来は第1発電電圧Vaであったが、本実施形態では単独充電の場合には第2発電電圧Vbとなる。第2発電電圧Vbをバッテリ2の電圧と同等にすると、制動回生時であっても単独充電の場合はライトのチラつきを通常走行時と同じにできるので、視覚に違和感を生じにくい。
以上の効果が得られることから、本実施形態では制動時に急な制動力が生じることがなく、運転性を改善できる。また燃費を向上させることができる。
(第2実施形態)
第2実施形態は、第1実施形態のキャパシタの単独接続による充電を、1つのキャパシタについて複数回に分割して充電する場合の制御である。
図8は、本実施形態のキャパシタ充電制御装置100の動作を説明するフローチャートである。本実施形態特有の単独接続の制御であるステップS99,ステップS100について説明する。その他は第1実施形態と同様である。
ステップS99において、コントローラ5は、キャパシタ111,112の電圧Vc111,Vc112のどちらかが第2発電電圧Vbよりも小さいか否かを判定する。電圧Vc111が第2発電電圧Vbよりも小さい、又は電圧Vc112が第2発電電圧Vbよりも小さい場合はステップS100に処理を移行する。電圧Vc111が第2発電電圧Vb以上で、かつ電圧Vc112も第2発電電圧Vb以上の場合はステップS5に処理を移行する。
図9を参照してステップS100の処理について説明する。図9は、本実施形態におけるキャパシタの単独接続による分割充電制御処理について説明するフローチャートである。第1実施形態においてひとつのキャパシタの単独充電は1回で完了させるのに対して、本実施形態では複数回に分けて完了させる。
ステップS101において、コントローラ5は、キャパシタ111の電圧Vc111が第2発電電圧Vbの所定パーセント(ここでは80%を例示する)の電圧よりも小さいか否かを判定する。電圧Vc111が第2発電電圧Vbの80%の電圧よりも小さい場合はステップS102に処理を移行する。電圧Vc111が第2発電電圧Vbの80%の電圧以上の場合はステップS201に処理を移行する。
ステップS102において、コントローラ5は、オルタネータ1の発電電圧VALTが第2発電電圧Vbになるように設定する。
ステップS103において、コントローラ5は、キャパシタ111をオルタネータ1に対して単独で接続して充電する。このときの切り替えスイッチ10〜12の状態は第1実施形態で述べた図4の状態である。
ステップS201において、コントローラ5は、キャパシタ112の電圧Vc112が第2発電電圧Vbの80%の電圧よりも小さいか否かを判定する。電圧Vc112が第2発電電圧Vbの80%の電圧よりも小さい場合はステップS202に処理を移行する。電圧Vc112が第2発電電圧Vbの80%の電圧以上の場合はステップS3に処理を移行する。
ステップS202において、コントローラ5は、オルタネータ1の発電電圧VALTが第2発電電圧Vbになるように設定する。
ステップS203において、コントローラ5は、キャパシタ112をオルタネータ1に対して単独で接続して充電する。このときの切り替えスイッチ10〜12の状態は第1実施形態で述べた図5の状態である。
ステップS101〜S103及びステップS201〜S203において、キャパシタ111,112をそれぞれ80%の充電状態にする。そしてステップS3〜S32及びステップS4〜S42で残り20%を充電する。ステップS3〜S32及びステップS4〜S42の制御は第1実施形態と同じである。
図10は、本実施形態のキャパシタの充電制御について説明するタイムチャートである。ここでは第1実施形態と異なる時刻t1から時刻t5までについて説明する。制動開始から時刻t1及び時刻t5から時刻t6は、それぞれ第1実施形態の直列接続及び並列接続の場合と同じである。なおフローチャートとの対応を分かりやすくするためにステップ番号にSを付して併記する。
時刻t1から時刻t2までは、キャパシタ111の電圧Vc111が第2発電電圧Vbの80%の電圧よりも小さい(S101でYes)。このときオルタネータ1の発電電圧VALTは、第2発電電圧Vbに設定される(図10(C);S102)。そしてキャパシタ111の電圧Vc111が第2発電電圧Vbの80%の電圧になるまでキャパシタ111を単独で充電する(S103)。
時刻t2から時刻t3までは、キャパシタ112の電圧Vc112が第2発電電圧Vbの80%の電圧よりも小さい(S201でYes)。このときオルタネータ1の発電電圧VALTは、第2発電電圧Vbに維持される(図10(C);S202)。そしてキャパシタ112の電圧Vc112が第2発電電圧Vbの80%の電圧になるまでキャパシタ112を単独で充電する(S203)。
時刻t3から時刻t4までは、キャパシタ111の電圧Vc111が第2発電電圧Vbの80%の電圧以上でVbよりも小さい(S3でYes)。オルタネータ1の発電電圧VALTは、第2発電電圧Vbに設定される(図10(C);S31)。そしてキャパシタ111の電圧Vc111が第2発電電圧Vbになるまでキャパシタ111を単独で充電する(S32)。すなわち1回目の充電の残り20%を充電する。
時刻t4から時刻t5までは、キャパシタ112の電圧Vc112が第2発電電圧Vbの80%の電圧以上でVbよりも小さい(S4でYes)。オルタネータ1の発電電圧VALTは、第2発電電圧Vbに設定される(図10(C);S41)。そしてキャパシタ112の電圧Vc112が第2発電電圧Vbになるまでキャパシタ112を単独で充電する(S42)。すなわち1回目の充電の残り20%を充電する。
本実施形態によれば、単独充電においてキャパシタ111の充電状態が80%に達したときに、次のキャパシタ112に切り替える。そして同じようにキャパシタ112の充電状態が80%に達したときに、再びキャパシタ111に切り替えて残りの20%を充電する。そしてキャパシタ111の充電が完了したらキャパシタ112に切り替えて同様に残りの20%を充電して単独充電を終える。これにより、第1実施形態のように一回で単独充電を完了させるときに比べて、キャパシタ111,112の電圧変化が小さくなる。よって減速加速度のピーク値をさらに抑えることができる。またキャパシタ111,112はそれぞれ80%充電された後に再び残りの20%を充電しているので、回生エネルギー量は落ちない。本実施形態では、回生エネルギー量を落とさずに減速加速度を平滑化できる。
以上説明した実施形態に限定されることなく、その技術的思想の範囲内において種々の変形や変更が可能であり、それらも本発明の技術的範囲に含まれることが明白である。
例えば実施形態において、キャパシタを2つ設ける場合を示したが、3つ以上設けても同様である。例えば第1実施形態において、キャパシタの数だけ個別に単独充電すれば同様の効果が得られる。またエンジンを前提としたが、ハイブリット車や電気自動車にも適用できる。車輪を駆動させるモータはオルタネータと同様の役割を果たす。
第2実施形態において、ひとつのキャパシタに対して2回単独充電をする場合を説明したが、2回に限らず3回以上にわけても構わない。充電の割合は1回目から徐々に小さくなるように自由に設定すればよい。キャパシタの充電状態が100%になる前に別のキャパシタに充電を切り替えれば減速加速度を平滑化できる。