JP5493666B2 - 電縫鋼管の製造方法 - Google Patents
電縫鋼管の製造方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP5493666B2 JP5493666B2 JP2009230811A JP2009230811A JP5493666B2 JP 5493666 B2 JP5493666 B2 JP 5493666B2 JP 2009230811 A JP2009230811 A JP 2009230811A JP 2009230811 A JP2009230811 A JP 2009230811A JP 5493666 B2 JP5493666 B2 JP 5493666B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- welding
- gas
- plasma
- carbon
- erw
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Active
Links
Images
Description
そこで本発明者らが鋭意検討することによって、下記の構成を備えた発明を完成させた。
更に、本発明の電縫鋼管の製造方法は、先に記載の製造方法において、前記高周波電流の供給点と溶接点との間にて、前記突き合わせ面に前記炭素を塗布することを特徴とする。
本発明では、有機化合物ではなく、炭素を塗布することにしている。有機化合物を用いた場合、電縫溶接時に有機化合物が周囲の酸素と化合して二酸化炭素を生成させて還元雰囲気とするが、有機化合物を用いると二酸化炭素とともに水が生成し、この水によって突き合わせ面が酸化されるおそれがある。これに対して本発明では、突き合わせ面に炭素を塗布することで電縫溶接時における水分の生成を抑制するので、突き合わせ面における冷接やペネトレータの生成を防止して溶接欠陥を防止できる。
また、本発明では、電縫溶接時の入熱量を上記の範囲に規制することで、入熱量が不足して冷接欠陥が増大することがない。また、入熱量を規制することで入熱量が抑制され、これにより塗布した炭素が溶融金属とともに溶接部位から排出されることがなく、炭素によるペネトレーターの抑制効果を発揮させることができる。特に本発明では電気抵抗が高く、ジュール発熱を助長する炭素を表面に塗布しているので、溶接面の加熱効率を高められる。
まず、本実施形態の電縫鋼管の製造方法について、高周波コイルを使用して鋼板を加熱する場合を例にして説明する。図1(a)は本実施形態の電縫鋼管の製造方法を示す側面図であり、図1(b)はその平面図である。
高周波コイル2よりも鋼板の搬送方向10上流側において炭素を塗布する場合は、他の設備等との干渉等の物理的な制約が少なくなり、炭素の塗布を確実かつ容易に行える。
また、高周波コイル2と溶接点9との間において炭素を塗布する場合は、後述するプラズマガスの照射の際に、プラズマガス中に炭素を含有するガスを添加することで塗布が可能になり、塗布工程の簡素化を図ることが可能になる。
なお、給電距離lは、図1に示すように、高周波コイル4またはコンタクトチップと溶接点9との搬送方向10の沿った距離である。また、V収束角θは、溶接点9における突き合わせ面4、4間の角度である。
なお、ここでいう「溶接欠陥率」は、溶接面積に対するペネトレーター(酸化物に起因する溶接欠陥)の面積率である。また、「擬似層流」とは、プラズマジェットのプラズマコア部は層流で、プラズマ外側数mm(ミリメートル)が乱流である状態をいい、鋼管内面よりも遠方(鋼管の突合せ端面4よりも管内側)のプラズマジェットが乱流であるか、(擬似)層流であるかは問わない。
即ち、下記式(3)で算出される臨界溶接速度(V0)(m/min)での高周波電流及び高周波電圧の積をQm(kW)とし、溶接速度をV(mm/分)とし、前記鋼板の板厚の1/2をd(mm)とし、給電距離をl(mm)とし、V収束角をθ(°)としたとき、下記式(3)及び下記式(4)に基づき規定される入熱量Q(W)の範囲で電縫溶接を行うことが好ましい。
また、本発明では有機化合物ではなく、炭素を塗布することにしている。有機化合物を用いた場合、電縫溶接時に有機化合物が周囲の酸素と化合して二酸化炭素を生成させて還元雰囲気とするが、有機化合物を用いると二酸化炭素とともに水が生成し、この水によって突き合わせ面が酸化されるおそれがある。これに対して本発明では、突き合わせ面に炭素を塗布することで電縫溶接時における水分の生成を抑制するので、突き合わせ面における冷接やペネトレータの生成を防止して溶接欠陥を防止できる。
また、本発明では、電縫溶接時の入熱量を上記の範囲に規制することで、入熱量が不足して冷接欠陥が増大することがない。また、入熱量を規制することで入熱量が抑制され、これにより塗布した炭素が溶融金属とともに溶接部位から排出されることがなく、炭素によるペネトレーターの抑制効果を発揮させることができる。特に本発明では電気抵抗が高く、ジュール発熱を助長する炭素を表面に塗布しているので、溶接面の加熱効率を高められる。
以下、本発明の実施例及び本発明の範囲から外れる比較例を挙げて、本発明の効果について具体的に説明する。本実験例においては、表1に示す鋼成分を有する鋼板を使用し、前述した図1に示す方法で電縫鋼管を製造し、その溶接部の溶接欠陥の発生率を調査した。鋼板の板厚、溶接速度V、V0、高周波電流及び高周波電圧の積Qm、溶接入熱量Q、給電距離l、V収束角θを表2に示す。
また、突き合わせ面には、所定の厚みで炭素を塗布した。塗布方法は、カーボンスプレーを突き合わせ面に噴射する方法とした。炭素の塗布厚みを表2に併せて示す。
更に、破面における炭素粒子の残存の有無を、破面を目視で観察することで評価した。結果を表2に併せて示す。
一方、炭素の塗布厚みを4μm未満とした比較例(No.5、6)では、冷接が起こり、入熱量が本発明の範囲よりも高くなった比較例(No.3、4)では、ペネトレーターが発生し、いずれも溶接欠陥率が高くなっていることが分かる。
また、炭素の塗布厚みを6μm超とした比較例(No.7)では、破面に炭素の粒子が残存してしまい、欠陥になっていることが分かる。
更に、入熱量が本発明の範囲よりも低くなった比較例(No.1)では、冷接欠陥が発生していることが分かる。
本実験例においては、表1に示す鋼成分を有する鋼板を使用し、還元性プラズマ作動ガスとして、H2ガスとArガスと窒素ガスの混合ガスを使用して、前述した図3に示す方法で電縫鋼管を製造し、その溶接部の溶接欠陥の発生率を調査した。鋼板の板厚、溶接速度V、V0、高周波電流及び高周波電圧の積Qm、溶接入熱量Q、給電距離l、V収束角θを表3に示す。また、アノード内径、Arガス及びH2ガスの流量を表3に示す。なお、本実施例において、ガス流量はいずれも標準状態での流量である。
また、突き合わせ面には、所定の厚みで炭素を塗布した。塗布方法は、カーボンスプレーを突き合わせ面に噴射する方法とした。炭素の塗布厚みを表3に併せて示す。
本実験例においては、表1に示す鋼成分のうち、鋼種類Bの鋼板を使用し、前述した図1に示す方法でNo.25〜28の電縫鋼管を製造し、その溶接部の溶接欠陥の発生率を調査した。鋼板の板厚、溶接速度V、V0、高周波電流及び高周波電圧の積Qm、溶接入熱量Q、給電距離l、V収束角θを表5に示す。
なお、No.25及び27の突き合わせ面には、所定の厚みで炭素を塗布した。塗布方法は、カーボンスプレーを突き合わせ面に噴射する方法とした。炭素の塗布厚みを表5に併せて示す。
また、本実験例では溶接部の硬度を測定した。溶接部の硬度は、鋼管の溶接部の断面を露出させ、鋼管の内周面側から外周面側に向けて、露出させた溶接部の硬度を0.5mmの間隔で7カ所測定し、得られた測定値の平均値を硬度とした。硬度は、ビッカース硬度(Hv200)とした。結果を表5、図5及び図6に示す。図5及び図6には、各測定点における硬度を示す。
一方、図6に示すように、No.27及び28では、入熱量が適正な範囲を超えており、溶接条件として第3種の溶接条件となった。この条件における溶接部の硬度は、炭素を塗布したNo.27とNo.28とで差が見られなかった。
また、表5に示すように、No.26では、炭素が塗布されないことで冷接欠陥が発生した。更にNo.28では、入熱量が過多となりペネトレータが発生した。
Claims (4)
- 鋼板を管状に成形加工しつつ、その突き合わせ面を電縫溶接する電縫鋼管の製造方法において、
前記突き合わせ面に、4〜6μmの厚みで炭素を塗布し、電縫溶接時の脱炭層形成を防止するとともに、
カソードガス中でカソードとアノード間に電圧を印加することで生成するプラズマガスにアノードガスを吹き付けてフラズマ作動ガスとしてプラズマ噴射するカスケード型プラズマガンから、前記プラズマ作動ガスの成分を、H2ガス:2体積%以上50体積%未満
を含有し、残部がArガス及び不可避的不純物ガスからなるように、又は、残部がArガスにN2ガス、Heガス若しくはその両方が添加された混合ガス及び不可避的不純物ガスからなるように調整することで還元性を付与した還元性高温層流プラズマまたは還元性高温擬似層流プラズマを、前記電縫溶接の溶接点よりも溶接上流側で温度が650℃以上となる領域のうち少なくとも前記突合せ面に対して吹き付けつつ、
下記式(3)で算出される臨界溶接速度(V0)(m/min)での高周波電流及び高周波電圧の積をQm(kW)とし、溶接速度をV(mm/分)とし、前記鋼板の板厚の1/2をd(mm)とし、給電距離をl(mm)とし、V収束角をθ(°)としたとき、下記式(3)及び下記式(4)に基づき規定される入熱量Q(W)の範囲で電縫溶接を行うことを特徴とする電縫鋼管の製造方法。
- 前記高周波電流による加熱の前に、前記突き合わせ面に前記炭素を塗布することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の電縫鋼管の製造方法。
- 前記高周波電流の供給点と溶接点との間にて、前記突き合わせ面に前記炭素を塗布することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の電縫鋼管の製造方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2009230811A JP5493666B2 (ja) | 2008-10-03 | 2009-10-02 | 電縫鋼管の製造方法 |
Applications Claiming Priority (3)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2008258427 | 2008-10-03 | ||
| JP2008258427 | 2008-10-03 | ||
| JP2009230811A JP5493666B2 (ja) | 2008-10-03 | 2009-10-02 | 電縫鋼管の製造方法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JP2010105045A JP2010105045A (ja) | 2010-05-13 |
| JP5493666B2 true JP5493666B2 (ja) | 2014-05-14 |
Family
ID=42295001
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP2009230811A Active JP5493666B2 (ja) | 2008-10-03 | 2009-10-02 | 電縫鋼管の製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP5493666B2 (ja) |
Families Citing this family (5)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| CN104487199B (zh) * | 2012-08-31 | 2017-07-04 | 新日铁住金株式会社 | 等离子体保护电阻焊钢管的制造方法 |
| CN105543468B (zh) * | 2015-12-24 | 2017-12-29 | 燕山大学 | 一种脉冲电流辅助焊管高频焊接后焊缝组织细化的装置 |
| JP7188270B2 (ja) * | 2018-05-16 | 2022-12-13 | 日本製鉄株式会社 | 金属管の製造方法、金属管の製造装置及びプログラム |
| DE102020216163A1 (de) * | 2019-12-20 | 2021-06-24 | Sms Group Gmbh | Stumpfstoßlasertiefschweißverfahren |
| CN113305178B (zh) * | 2021-05-12 | 2023-02-03 | 首钢京唐钢铁联合有限责任公司 | 一种降低卷取设备电耗的方法、装置、介质及计算机设备 |
Family Cites Families (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS5823582A (ja) * | 1981-08-04 | 1983-02-12 | Sumitomo Metal Ind Ltd | 溶接管の製造方法 |
| JPS59137186A (ja) * | 1983-01-28 | 1984-08-07 | Sumitomo Metal Ind Ltd | 溶接管の製造方法 |
| JP4028861B2 (ja) * | 2004-07-16 | 2007-12-26 | 新日本製鐵株式会社 | 溶接部品質の優れた電縫鋼管の製造方法 |
| TW200900173A (en) * | 2007-03-02 | 2009-01-01 | Nippon Steel Corp | Method for producing steel conduit tube and high Si component or high Cr component steel conduit tube |
-
2009
- 2009-10-02 JP JP2009230811A patent/JP5493666B2/ja active Active
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JP2010105045A (ja) | 2010-05-13 |
Similar Documents
| Publication | Publication Date | Title |
|---|---|---|
| CN101104225B (zh) | 用于激光-电弧复合焊接渗铝金属工件的方法 | |
| KR101120124B1 (ko) | 전봉 강관의 제조 방법 및 고Si 또는 고Cr 함유 전봉 강관 | |
| JP6714580B2 (ja) | 2つのブランクを接合する方法、ブランク、及び得られた製品 | |
| KR20160086281A (ko) | 고온 와이어 레이저 클래딩 프로세스 및 그를 위해 사용되는 소모품 | |
| JP5493666B2 (ja) | 電縫鋼管の製造方法 | |
| MX2013000376A (es) | Metodo de soldeo hibrido con arco electrico/laser para partes de acero aluminizado utilizando elementos gammagenos y un gas que contiene mendo del 10% de nitrogeno u oxigeno. | |
| JP2019188473A (ja) | 多層構造のレーザホットワイヤ溶接 | |
| KR100957671B1 (ko) | 유사하지 않은 합금 강을 용접하기 위한 용접 필러 및 용접필러 이용 방법 | |
| RU2708715C1 (ru) | Способ гибридной лазерно-дуговой наплавки изделия из металла | |
| JP5316320B2 (ja) | 溶接部品質に優れた電縫鋼管の製造方法 | |
| JP4028861B2 (ja) | 溶接部品質の優れた電縫鋼管の製造方法 | |
| JP2010131637A (ja) | ガスシールドアーク溶接方法 | |
| JP4757696B2 (ja) | Uoe鋼管の製造方法 | |
| Otani | Titanium welding technology | |
| KR101294919B1 (ko) | 실드박스를 구비한 용접장치 | |
| Hamatani et al. | Development of Laminar Plasma Shielded HF-ERW Process: Advanced Welding Process of HF-ERW 3 | |
| JP5664835B2 (ja) | プラズマシールド電縫鋼管の製造方法 | |
| JP2008049362A (ja) | 亜鉛系めっき鋼板のレーザー溶接方法 | |
| JP7560001B1 (ja) | 狭開先ガスシールドアーク溶接方法 | |
| JP6168734B2 (ja) | 金属のプラズマ切断方法及び金属のプラズマ切断装置 | |
| JP6485463B2 (ja) | 電縫鋼管の製造方法 | |
| JPH0523869A (ja) | 溶接管の製造方法 | |
| JPS59137186A (ja) | 溶接管の製造方法 | |
| JP4504115B2 (ja) | ガスシールドアーク溶接用溶接ワイヤ | |
| JP2016179483A (ja) | 亜鉛めっき鋼板の溶接方法 |
Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20120209 |
|
| A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20130322 |
|
| A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20130625 |
|
| A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20130823 |
|
| TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
| A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20140204 |
|
| A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20140217 |
|
| R151 | Written notification of patent or utility model registration |
Ref document number: 5493666 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151 |
|
| S533 | Written request for registration of change of name |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533 |
|
| R350 | Written notification of registration of transfer |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350 |