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JP5500615B2 - 冷凍機冷却水温度安定化による省エネルギー制御運転方法 - Google Patents
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冷凍機冷却水温度安定化による省エネルギー制御運転方法 Download PDF

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本発明は、冷房用の冷水を供給する熱源システムにおける、吸収式冷凍機、電動式冷凍機(以下、単に冷凍機と称す)の冷却水温度安定化による省エネルギー制御運転方法に関するものである。
吸収式冷凍機、電動式冷凍機、及び周辺機器で構成され、冷房用の冷水を供給する熱源システムにおいて、吸収式冷凍機又は電動式冷凍機で発生する熱を冷却し、熱を回収した冷却水は、冷却塔にて冷却水の一部を蒸発させることで冷却水温度を下げ、再び冷凍機に流入する。一般的に使用されている冷却塔は、冷却水の蒸発潜熱を利用した冷却であるため、冷却可能温度はその周辺の湿球温度に影響される。冷却塔で冷却する冷却水の目標温度は、吸収式冷凍機又は電動式冷凍機入口での要求仕様である、冷却水入口温度32℃又は31℃であり、この要求仕様温度は、日本国内では1年を通した最大湿球温度時(例えば28℃)でも冷却塔で冷却可能な冷却水温度としている。いい換えると、日本国内においては1年のほとんどの期間で、湿球温度がこの最大湿球温度以下であるため、冷却水温度を32℃又は31℃より低い温度に低下させることが可能なのである。
一方で吸収式冷凍機、電動式冷凍機は、冷却水温度を低下させることで、機内を循環する冷媒又は熱媒体の温度が下がり、動力負荷の減少(電動式)又は熱負荷の減少(吸収式)を行っても、冷房に使用する冷水を冷やす能力が変わらない。いい換えると同じ冷房能力を得るにも、少ない動力負荷又は熱負荷で運転可能となり、効率が改善される。
これらのことから、冷却塔周辺の湿球温度に応じて、冷却水温度を制御して、冷却水温度の低下が可能な場合には冷却水温度を低下させて(吸収式冷凍機、又は電動式冷凍機の安全運転に支障を来たさない範囲で低下させて)、吸収式冷凍機又は電動式冷凍機の運転効率を改善させることが可能で、吸収式冷凍機、電動式冷凍機の運転動力となるエネルギー消費量(電気、ガス、蒸気、油など)の削減が可能となるため、冷房用の冷水を供給する熱源システムにおいて、従来の制御システムより大幅な省エネルギー運転が可能となる。
従来から、多機能湿度調節器として、目標とする湿度値と乾球・湿球温度から算出した相対湿度を比較しながら湿度制御を行うことにより、湿度の急激な変化を制御するようにしたものが知られている(例えば、特許文献1参照)。また、冷却塔の運転方法とこの冷却塔として、乾球温度を計測する温度計と、その相対湿度を測定する乾式の湿度計を設けて、冷却塔の送風機の回転方向を正逆制御するようにしたものが知られている(例えば、特許文献2参照)。また、恒温恒湿装置として、乾球温度、湿球温度、相対湿度、露点温度の4つの指標の少なくとも2つの入力により、残りの少なくとも1つを演算する演算装置を備えたものが知られている(例えば、特許文献3参照)。
また、恒温恒湿装置として、目標乾球温度、目標湿球温度及び目標相対湿度の雰囲気指標のうち少なくとも2つの値の入力に基づき冷却装置の冷却能力を制御するようにしたものが知られている(例えば、特許文献4参照)。また、湿潤温度制御優先式温湿度統合コントローラとして、乾球温度センサーのみならず湿潤温度センサーを備える空気調和システム用コントローラとする構成のものが知られている(例えば、特許文献5参照)。さらに、屋内温度調節器として、室内に湿度センサーと温度センサーとを設け、湿潤温度値を乾球温度と共に用いて、温度値と湿度値の両方の関数である単一の誤差信号を生成し、これによって、温度調節システムの異常サイクルなしで室内温度と室内湿度の両方を制御するようにしたものが知られている(例えば、特許文献6参照)。また、冷凍機の冷却水制御方法として、合計消費電力が最小となるように、冷却水の変温度、変流量、冷却塔の変風量制御を行う制御システムが知られている(例えば、特許文献7参照)。
特開2002−364883号公報(第1頁、図2) 特開2002−213898号公報(第1頁、図1) 特開2001−33079号公報(第1頁、図3) 特開2001−33078号公報(第1頁、図1) 特表2004−524495号公報(第1頁、図1) 特表平8−510348号公報(第1頁、図1) 特開2005−257221号公報(第2頁、図3)
解決しようとする問題点は、冷凍機のまわりの温度、湿度に応じて、省エネルギーに最適の冷却水温度に安定化させることができない点である。すなわち、不安定なファン回転が冷却水温度ハンチングを発生させる点である。
本発明は、吸収式冷凍機、電動式冷凍機の運転効率改善のために、湿球温度を逐次計測して、その時の湿球温度と冷却塔の能力に応じた冷却水温度となるように、冷却塔の冷却可能温度を求め、この値により冷却塔ファンモータの回転数を制御して、所定の冷却水温度で安定して変動が少なく、冷凍機が安定して運転できるように制御することを最も主要な特徴としている。
本発明の方法においては、外気温度(乾球温度)及び相対湿度を計測するセンサーを設け、センサーによる計測データから湿球温度を算出し、算出結果を利用して計測地域周辺の湿球温度を推定し、推定した湿球温度、冷却塔の冷却能力、冷却塔に掛かる負荷状況から、冷却可能な冷却水温度を算出して、その算出温度を下限値として、循環する冷却水温度の設定値を自動的に変更し、冷却塔ファンモータの回転数を制御して、吸収式冷凍機、電動式冷凍機などの冷却水を必要とする冷凍機の運転時に、所定の冷却水温度に制御した冷却水を循環するようにし、冷房運転時の冷却水温度の変動を押さえて、冷却水を必要とする冷凍機に掛かる外乱要素(冷却水温度の変動)を軽減して、冷凍機の運転に影響を与える冷却水温度の変動を押さえ、冷却水による冷却を必要とする冷凍機の制御の安定性を増して、省エネルギー運転に寄与することを目的として構成されている。
本発明の冷凍機冷却水温度安定化による省エネルギー制御運転方法は、冷凍機を運転するに際し、乾球温度と相対湿度を計測して湿球温度を演算により求めた計測結果、冷却塔の最大能力、冷却塔の部分負荷運転時の能力、及びそれぞれの能力データを用いて求められる冷却塔の冷却可能温度を求め、冷却水を必要とする冷凍機を運転している時に、冷却塔の冷却ファンモータの回転数を連続的に制御して、循環する冷却水の温度が安定するようにして、冷凍機の運転を安定させて制御の変動幅を減らし、省エネルギー運転に寄与することを特徴としている。
上記の方法において、演算により求めた湿球温度及び冷却塔の能力データから算出した、部分負荷運転時の冷却可能温度を求め、冷却水温度が安定するように冷却塔ファンモータの回転数を連続的に制御することがある。また、演算結果により求めた冷却水温度を下限として、自動設定した冷却水温度になるように、冷却塔ファンモータの回転数を変化させることがある。また、冷凍機出入口の冷水温度差の変化に併せて冷房負荷割合を算出し、その割合に応じて冷却水流量を変化させ、予め設定した冷却塔の最大能力、冷却塔の部分負荷運転時の能力から、その時に冷却可能な冷却水温度を算出し、冷却塔ファンモータの回転数を連続的に変化させ、算出した冷却水温度に近づけ、冷却水温度を安定させることがある。
本発明は上記のように構成されているので、つぎのような効果を奏する。
(1)冷却塔ファンの回転数を、最大回転数から最小回転数までの範囲で連続して制御して、冷却塔ファンモータのON−OFF動作を減らすことにより、冷却水温度が安定して変動幅が小さくなる。このように、冷却水温度が安定することにより、冷却水温度ハンチングが防止され、冷却水で冷却されている冷凍機の運転が安定して、冷水出口温度が安定するために、エネルギー使用量の変動も小さくなり、オーバーインプットやオーバーシュートによる無駄なエネルギー消費が押えられる。
(2)湿球温度から導き出された、設定可能な温度範囲内で、運転状況に合わせて自動的に循環する冷却水の温度を設定することにより、冷却水を必要とする冷凍機(吸収式冷凍機又は電動式冷凍機(回転式、往復動式、スクリュー式))を運転する際の冷却水温度を安定させることが可能となり、冷凍機で冷却された負荷側に供給される冷水の温度を安定させることが可能となる。冷水供給温度が安定するため、冷凍機の駆動に必要となるエネルギー(電気、ガス、蒸気、油)の供給も安定し、エネルギーロスが防止できるので、熱源システム全体の効率アップに寄与する。
冷凍機の冷却水温度を安定させるという目的を乾球温度と相対湿度を計測して湿球温度を演算により求めた計測結果、冷却塔の最大能力、冷却塔の部分負荷運転時の能力、及びそれぞれの能力データを用いて求められる冷却塔の冷却可能温度を求め、冷却水を必要とする冷凍機を運転している時に、冷却塔の冷却ファンモータの回転数を連続的に制御することにより実現した。
以下、本発明の実施の形態について説明するが、本発明は下記の実施の形態に何ら限定されるものではなく、適宜変更して実施することができるものである。
図1は、本発明の実施の第1形態による冷凍機冷却水温度安定化による省エネルギー制御運転装置を示し、図2はその制御フローを示し、図3は図2に示す制御フローの装置構成例を示している。
図1に示すように、冷房用の冷水を供給するための熱源システムは、冷凍機10と、この冷凍機10に冷却水を供給するための冷却水ポンプ12と、前記冷凍機10からの冷却水を冷却するための冷却塔14とを少なくとも備えている。18は冷水ポンプ、22はファンモータの駆動信号接続用端子、24は冷却ファン、26は冷却塔ファンモータである。なお、冷却塔ファンモータ26の制御器は制御盤34内に搭載されている。
このように構成された熱源システムにおいて、乾球温度センサー28及び相対湿度センサー30が接続された湿球温度演算器32と、この演算器32に接続された制御盤34と、演算器32と制御盤との間に設けられた冷却可能温度演算器36と、冷凍機10の冷却水入口ライン38に設けられた冷却水温度センサー40とを備え、制御盤34と冷却塔ファンモータ26が接続されている。冷却可能温度演算器36では、冷却塔能力、冷却塔の部分負荷特性データから冷却可能温度が算出され、冷却水設定温度Tcw℃が決められる。
このように構成された装置において、図1〜図3に示すように、吸収式冷凍機又は電動式冷凍機のいずれかの冷凍機10を運転するに際し、乾球温度と相対湿度を入力して湿球温度を演算器32により求めた計測結果、冷却塔14の最大能力、冷却塔14の部分負荷運転時の能力、及びそれぞれの能力データを用いて演算器36により求められる冷却塔の冷却可能温度を演算し、冷却水を必要とする冷凍機を運転している時に、冷却塔の冷却ファンモータ26の回転数を連続的に制御して、循環する冷却水の温度が安定するようにして、冷凍機の運転を安定させて制御の変動幅を減らし、省エネルギー運転を行う。また、演算により求めた湿球温度及び冷却塔の能力データから算出した、部分負荷運転時の冷却可能温度を求め、冷却水温度が安定するように冷却塔ファンモータ26の回転数を連続的に制御するようにしてもよい。また、演算結果により求めた冷却水温度を下限として、自動設定した冷却水温度になるように、冷却塔ファンモータ26の回転数を変化させるようにしてもよい。さらに、冷凍機出入口の冷水温度差の変化に併せて冷房負荷割合を算出し、その割合に応じて冷却水流量を変化させ、予め設定した冷却塔の最大能力、冷却塔の部分負荷運転時の能力から、その時に冷却可能な冷却水温度を算出し、冷却塔ファンモータ26の回転数を連続的に変化させ、算出した冷却水温度に近づけ、冷却水温度を安定させるようにしてもよい。
つぎに、湿球温度による冷却水温度設定が温度安定に寄与することを示す実験例について記す。冷凍機として、クロスフロー100RTの吸収式冷凍機を用い、つぎの条件で実験を行った。結果を図4に示す。
(1)外気湿球温度:約3℃(約3℃WB)(外気温度センサー(乾球温度センサー28)、相対湿度センサー30からの算出される温度)
(2)熱源負荷40% (冷凍機を循環する冷水の出入口温度差から算出される負荷信号から求める負荷率)
(3)冷却水流量50% (負荷信号と同じ信号を用いて制御する冷却水の循環水量。下限値を50%に設定)
(4)冷却可能温度16℃(冷却塔14の最大能力及び冷却塔の運転特性データから求める)
上記の条件において、16℃まで冷却水温度を下げることが可能な冷却塔と判断(算出)されれば、冷却塔のファンモータ26の回転数を制御して、循環する冷却水の設定温度を17℃(冷却可能温度より若干上回る温度)にすることにより、ファンの回転数が安定し、結果として循環する冷却水温度が安定する。
仮に、同じ条件の時に、循環する冷却水の設定温度を32℃とすると、冷却塔14の冷却能力に余裕(アプローチが広がる)が生じて、冷却水温度が下がりすぎるため、冷却塔のファンモータ26の回転数(速度)を、定格値の約20%程度まで下げ、なおかつ、冷えすぎを防止するためにファンモータ26の発停制御を繰り返すことになる。このとき、循環する冷却水の温度を安定させることが困難になる。
逆に、設定温度を下げてアプローチを狭くすると、冷却塔の能力と冷却水設定温度とのバランスがよくなり、冷却塔のファンモータ26の回転数が定格値の約40%になって、インバータ(INV)制御ファンモータの回転は安定して運転できる範囲に入り、この時、循環する冷却水の温度は安定する。冷却塔ファンモータの回転数(速度)は、定格値の23%以下では回転が不安定になる例を確認しており、不安定なファンの回転が、冷却水温度をハンチングさせることを確認している。
冷却塔ファンモータ26の回転数制御のみで所定の温度(設定値17℃)に近づき、設定温度と冷却塔で冷却される冷却水温度との差が近くなって、冷却塔出口の冷却水温度が安定する。冷却塔ファンモータの回転数制御で、冷却水温度を所定の温度(設定値32℃)に近づけようとすると、冷却塔が持つ冷却能力から冷却される冷却水温度と、冷却水の設定温度との差が大きくなって、冷却塔ファンモータの回転数制御だけでは制御てきなくなり、ファンモータの発停制御も同時に行う必要がある。ファンモータの発停制御を行うと、冷却塔で冷却される冷却水の温度が大きく変動することになり、冷凍機を安定させて運転しようとする場合には好ましくない外乱となる。
本発明の実施の第1形態による冷凍機の冷却水温度安定化による省エネルギー制御運転方法を実施する装置の系統的概略構成図である。 図1に示す装置の制御フロー図である。 図2に示す制御フローの装置構成例を示す説明図である。 実験結果を示し、湿球温度による冷却水温度設定が温度設定に寄与することを示す線図である。
符号の説明
10 冷凍機
12 冷却水ポンプ
14 冷却塔
18 冷水ポンプ
22 ファンモータの駆動信号接続用端子
24 冷却ファン
26 冷却塔ファンモータ
28 乾球温度センサー
30 相対湿度センサー
32 湿球温度演算器
34 制御盤
36 冷却可能温度演算器
38 冷却水入口ライン
40 冷却水温度センサー

Claims (1)

  1. 吸収式冷凍機を運転するに際し、乾球温度と相対湿度を計測して湿球温度を演算することにより求めた計測結果、並びに冷却塔の最大能力及び冷却塔の部分負荷運転時の能力の特性データを用いて求められる冷却塔の冷却可能温度を演算し、この冷却可能温度演算値及び冷凍機への冷却水入口温度計測値を制御盤に入力し、冷却可能温度を下限として冷却可能温度以上の温度に自動設定した冷却水温度になるように前記制御盤で冷却塔ファンモータの回転数を制御し、その際に、自動設定する冷却水温度を冷却可能温度に近づけることで、冷却塔アプローチを狭くし、冷却塔ファンモータのON−OFF動作を減らして冷却塔の能力と冷却水設定温度とのバランスのよい安定した連続的な冷却塔ファンモータ制御にすることで、冷却水を必要とする冷凍機を運転している時に、冷凍機と冷却塔との間を循環する冷却水の温度が安定するようにして、省エネルギー運転に寄与することを特徴とする冷凍機冷却水温度安定化による省エネルギー制御運転方法
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