図1および図2は、本発明の一実施形態にかかる化粧板付き基礎構造を示す断面図および斜視図である。これらの図において、基礎1は、住宅等の建物を支持するためのものであり、建物の1階部分の平面形状に対応した枠状のコンクリート材からなる。なお、基礎1の内部には多数の配筋等が存在するが、ここではその図示を省略している。
上記基礎1は、地面GL(ここでは土壌Gの表面)から上方に突出する状態で打設されており、その上端面には、木製の角材等からなる建物の土台2が、図外のアンカーボルト等を介して固定されている。さらに、土台2には、屋外側に突出するように土台水切り3が取り付けられている。
上記基礎1には、その外面(屋外側の面)を覆うように複数の化粧板5が取り付けられている。この化粧板5は、建物の基礎部分を装飾するためのもので、例えばGRC等のプレキャストコンクリート板や、石膏ボード、押出成形セメント板、陶磁器タイル等から構成される。また、これ以外の例として、金属製の板材(例えば金属ロールフォーミング板、アルミニウム製押出板など)や、樹脂製の板材を化粧板5として用いてもよい。
上記化粧板5は、1枚につき所定面積の矩形領域を覆うように形成されている。そして、基礎1の高さ方向および周方向に化粧板5が複数並べて配置されることにより、基礎1の外面がほぼ全周にわたり(ただし後述する上下間隔Hの範囲を除いて)、化粧板5によって覆われている。なお、図例では、周方向に並ぶ化粧板5どうしの隙間にシーリング6が施されているが(図2)、化粧板5どうしの隙間が小さく目立たない場合は、シーリング6を省略しても差し支えない。
後で詳しく説明する図3にも示すように、当実施形態では、基礎1の高さ方向に2枚の化粧板5が並べて配置されている。ただし、化粧板5の高さ寸法は、上下2枚合わせても基礎1の高さ(地面GLからの突出高さ)よりも小さく、基礎1の外面のうち地面GLに近い範囲については化粧板5によって覆われていない。これにより、化粧板5の最下辺部Ls、つまり、上下2枚の化粧板5のうち下側の化粧板5の下辺部と、地面GLとの間に、所定寸法の上下間隔H(図1)が確保されるようになっている。なお、この上下間隔Hに対応する基礎1の外面には、化粧用のモルタル4が施工されている。
上記化粧板5の最下辺部Lsと地面GLとの上下間隔Hは、最低限50mmであり、より好ましくは、80mm以上に設定される。このように、上下間隔Hを比較的広く確保するのは、土中に住む白蟻が建物の土台2まで這い上がるのを防止するためである。すなわち、白蟻の行動範囲は暗がりに限られるため、化粧板5の最下辺部Lsと地面GLとの上下間隔Hが小さい場合(特に、化粧板5が部分的に土中に埋まる状態で取り付けられているような場合)には、白蟻が化粧板5と基礎1の外面との隙間や、隣接する化粧板5どうしの隙間を通って這い上がり、建物の土台2まで侵入するおそれがある。
これに対し、化粧板5の最下辺部Lsと地面GLとの間にある程度の上下間隔Hが確保されている場合には、その上下間隔H分の高さを這い上がらなければ化粧板5に到達できない。上下間隔Hに対応する基礎1の外面(より詳しくは基礎1を覆うモルタル4の外面)は、光を遮断するものが何もないので、暗がりを好む白蟻にとっては行動しにくい範囲となる。このため、上記のように上下間隔Hを50mm以上、より好ましくは80mm以上に設定することで、白蟻の行動を制限し、化粧板5と基礎1との隙間等を通って白蟻が土台2まで這い上がることを防止することができる。
ただし、上記上下間隔Hをあまり大きくすると、化粧板5で覆われる基礎1の範囲が狭くなり、外観上好ましくない。このため、上記上下間隔Hは、150mm以下に設定される。例えば、基礎1の地面GLからの突出高さ(地面GLから基礎1の上端面までの距離)が、一般的な住宅において好ましい値とされる400mm以上である場合に、上記上下間隔Hを150mm以下とすれば、化粧板5で覆われる高さ範囲が350mm以上となる。この程度の範囲が化粧板5で覆われていれば、外観上特に違和感はなく、装飾性は充分に確保される。
以上のことから、上記化粧板5の最下辺部Lsと地面GLとの上下間隔Hは、50mm以上(より好ましくは80mm以上)かつ150mm以下に設定される。
図3は、上記化粧板5(高さ方向に並ぶ2枚の化粧板)を単独で示す断面図、図4は平面図である。化粧板5は、装飾上の要求から、断面視(化粧板5を厚み方向に切断する鉛直面に沿った断面視)で波型に形成されており、基礎1の外面(図3に想像線で示す)に沿って配置されるベース面部11と、ベース面部11よりも基礎1の面外方向(図3では左側)に突出する突面部10とを交互に有している。すなわち、複数のベース面部11が基礎1の高さ方向に所定の間隔を空けて複数設けられるとともに、隣接するベース面部11どうしをつなぐ複数の突面部10が面外方向に突出して設けられることで、断面視で波型形状の化粧板5が形成されている。各突面部10の内面(基礎1側の面)であって隣接するベース面部11どうしの間には、基礎1の外面と閉空間を形成する凹部13が形成されている。
ここで、当実施形態において、高さ方向に並べられる2枚の化粧板5は、それぞれ、突面部10とベース面部11とを3つずつ有する形状とされ、同一の高さ寸法を有している。この場合、化粧板5の最下辺部(化粧板5全体としての下辺部)Lsは、図示のように、下側の化粧板5が有する3つの突面部10のうち、最も下側の突面部10の下辺部となる。
図3に示すように、上記化粧板5(上側の化粧板5および下側の化粧板5)は、最も下方に位置する突面部10の裏側に、後述する取付金具20によって支持される支持受け部12を有しており、当該支持受け部12と、これと隣接するベース面部11との間には、後述するビス30の頭部が収容される収容凹部14が形成されている。また、各化粧板5において、最も上側のベース面部11と、上記支持受け部12とには、それぞれテーパ面11a,12aが形成されている。
再び図1および図2に戻って、化粧板5を基礎1に固定する構造について詳しく説明する。化粧板5は、化粧板5を位置決めおよび固定するための取付金具20(本発明にかかる取付具に相当)を用いて基礎1の外面に固定されている。さらに、化粧板5の突面部10の内面に形成された凹部13には接着剤18が充填されており、この接着剤18を用いた接着によっても、上記化粧板5が基礎1に固定されている。
上記接着剤18には、防蟻用の薬剤が含有されている。この接着剤18に含有される薬剤は、防蟻性を有するものであればよく、特にその種類は限定されないが、例えば、ピレスロイド様薬剤(シラフルオフェン、エトフェンプロックス等)、ピレスロイド系薬剤(ビフェントリン、サイパーメストン、デルタメスリン、パーメスリン、ペルメスリン、アレスリン、トラロメスリン等)、カーバメント系薬剤(プロボクスル、フェノブカルブ、セビン等)、クロルニコチル系薬剤(イミダクロプリド、アセタプリド、クロチアニシン等)、ニトロガニリン系薬剤(ジノテフラン等)、有機リン系殺虫剤(ホキシム、テトラクロクピンホス、フェニトロチオン、プロベタンホス等)、ピラゾール系薬剤(フィブロニル等)、クロルフェノール系薬剤(4−プロモ−2,5−ジクロルフェノール(BDCP)等)、フェニルピロール系(クロルフェナビル等)、ヒバ油、ウコン、カプリン酸、ヤシ油、パーム油等を挙げることができる。
なお、上述したように、当実施形態では、化粧板5の最下辺部Lsと地面GLとの間に50mm以上の上下間隔Hが確保されるので、化粧板5の設置高さまで白蟻が這い上がってくる可能性は低いが、万が一化粧板5の設置高さまで白蟻が到達した場合でも、化粧板5の裏側(化粧板5と基礎1との隙間)を通って土台2まで白蟻が這い上がることがないように、上記接着剤18に防蟻用の薬剤が含有されている。
図5および図6は、上記取付金具20を単体で示す断面図および正面図である。これらの図に示すように、取付金具20は、基礎1の外面(図5に想像線で示す)に沿って配置される平板状のベースプレート21と、ベースプレート21の下端部近傍から基礎1の面外方向(図5では左側)に突出するように設けられた支持部22とを有している。さらに、支持部22は、ベースプレート21から水平方向に延びる水平片22aと、この水平片22aの先端部から斜め上方または斜め下方に突出するように設けられた第1押さえ片22bおよび第2押さえ片22cとを有している。
上記ベースプレート21の上部の2箇所には、上記ビス30の軸部が挿通される挿通孔21aが形成されるとともに、ベースプレート21の略中央部分には、軽量化のための矩形状の切欠き21bが形成されている。
図7は、図1に示した上下2枚の化粧板5のうち、下側の化粧板5の下部を支持する取付金具20(下側の取付金具)の周辺を拡大して示す図である。本図に示すように、取付金具20は、そのベースプレート21の挿通孔21a(図5、図6)を通じて螺着されるビス30を介して基礎1の外面に固定されている。基礎1に固定された取付金具20は、その支持部22によって、化粧板5の下部(支持受け部12)を支持している。
より具体的には、取付金具20の支持部22における水平片22aの上面に上記支持受け部12の下端面が載置されるとともに、上記水平片22aから支持受け部12のテーパ面12aに沿って斜め上方に延びる第1押さえ片22bによって、上記支持受け部12が基礎1の面外方向(図中左側)に動かないよう押さえ付けられている。なお、この状態において、上記取付金具20を固定しているビス30の頭部は、上記支持受け部12の上方に形成された収容凹部14に収容される。
図8は、図1に示した上下2枚の化粧板5の間に取付けられている取付金具20(上側の取付金具20)の周辺を拡大して示す図である。この上側の取付金具20も、下側の取付金具20(つまり下側の化粧板5を支持する図7に示した取付金具20)と同一の形状を有している。すなわち、当実施形態では、場所にかかわらず、同じ形状の取付金具20が共通に使用される。
上記上側の取付金具20は、図7に示した下側の取付金具20と同様、ビス30によって基礎1の外面に固定されている。そして、この取付金具20を上下から挟むように、上側の化粧板5と下側の化粧板5とが上下に並べて配置されている。
具体的に、下側の化粧板5については、その上端部が、上記取付金具20の第2押さえ片22cによって基礎1側に押さえ付けられている。すなわち、取付金具20の支持部22のうち、その水平片22aから斜め下方に延びる第2押さえ片22cが、下側の化粧板5の上端部(最も上側のベース面部11)に設けられたテーパ面11aに沿って配置されることにより、当該化粧板5の上端部が基礎1の面外方向(図中左側)に動かないよう押さえ付けられている。これにより、下側の化粧板5は、その下端部が図7に示した取付金具20によって支持されていることと相俟って、基礎1に対し上下方向および面外方向に動かない状態に固定される。このとき、図示のように、取付金具20のベースプレート21の下辺部と、下側の化粧板5の下辺部(最下辺部Ls)とが、ほぼ同一の高さ位置になるように、取付金具20および化粧板5の寸法関係が設定されている。
一方、上側の化粧板5については、図7を用いて説明したのと同様、その支持受け部12が上記取付金具20の支持部22によって支持されている。加えて、上側の化粧板5には、図1に示すように、そのベース面部11を貫通して基礎1に螺着される固定用ビス31が取り付けられている。このように、上側の化粧板5は、その下端部を支持する取付金具20と、基礎1まで貫通して螺着される固定用ビス31とによって、基礎1の外面に固定されている。
さらに、先にも述べたとおり、上記各化粧板5は、その裏側の凹部13に充填された接着剤18を介して基礎1の外面に接着されることにより、基礎1に対し強固に固定されている。
次に、以上のような化粧板付き基礎構造の施工方法について説明する。
まず、化粧板5として、基礎1の外面の所望範囲を覆うのに必要な枚数の化粧板5を用意する。具体的には、基礎1の外面のうち、図1に示した上下間隔H(モルタル4を施工する部分)を除く領域の面積を計算し、その面積を覆うのに必要な枚数の化粧板5を用意する。
次いで、用意した複数の化粧板5を順次基礎1の外面に取り付けていくが、この化粧板5の取り付けは、下側の化粧板5から順に行う。例えば、図1および図2に示すように、基礎1の高さ方向に化粧板5を2枚取り付ける場合には、まず下側の化粧板5を取り付けて、その後に上側の化粧板5を取り付ける。以下に、この上下2枚の化粧板5の取付手順について詳しく説明する。
まず、図9に示すように、ビス30を用いて、基礎1の外面に取付金具20を取り付ける。すなわち、取付金具20に設けられている挿通孔21a(図5、図6)にビス30を挿通し、そのビス30を基礎1に螺着させることにより、取付金具20を基礎1に固定する。このとき、取付金具20のベースプレート21の下辺部と地面GLとの上下間隔H’が、50mm以上(より好ましくは80mm以上)かつ150mm以下になるように位置決めした上で、取付金具20を基礎1に固定する。
次いで、図10に示すように、上記取付金具20の上に化粧板5を載置する。具体的には、基礎1に固定された取付金具20の支持部22の上に、化粧板5の下部に設けられた支持受け部12を載置する。これにより、図7を用いて説明したように、化粧板5の支持受け部12の下端面が支持部22の水平片22aの上面に載置されるとともに、上記水平片22aから斜め上方に延びる第1押さえ片22bによって上記支持受け部12の面外方向への移動が規制され、化粧板5が仮固定される。このとき、化粧板5の裏側の凹部13には、予め接着剤18を充填しておく。この接着剤18は、その後の時間経過によって硬化し、化粧板5を基礎1に接着させる。
ここで、上述したように、取付金具20の支持部22の上に化粧板5を載置すると、化粧板5の最下辺部Lsの高さ位置は、上記取付金具20のベースプレートの下辺部の高さとほぼ一致する。このため、化粧板5の最下辺部Lsと地面GLとの上下間隔Hは、上述した取付金具20の下辺部と地面GLとの上下間隔H’(図9)と同一となり、この結果、化粧板5の最下辺部Lsと地面GLとの上下間隔Hとして、50mm以上150mm以下の寸法が確保される。
次いで、上記のようにして取付金具20上に取り付けた化粧板5(下側の化粧板)の上側に、図11に示すように、別の取付金具20(上側の取付金具)を取り付ける。具体的には、下側の化粧板5の上辺部に対応する高さ位置に、上記上側の取付金具20を、ビス30を用いて固定する。このとき、取付金具20のベースプレート21を、化粧板5の裏側の隙間、つまり化粧板5の最も上側のベース面部11と基礎1との隙間に差し込みつつ、さらに取付金具20の支持部22を上記ベース面部11の上端面に突き当てるようにして、取付金具20を位置決めし、その状態でビス30を用いて取付金具20を基礎1に固定する。これにより、図8にも示したように、化粧板5の上端部(最も上側のベース面部11に設けられたテーパ面11a)が、支持部22の水平片22aから斜め下方に延びる第2押さえ片22cによって押さえられ、下側の化粧板5の取り付けが完了する。
そして、図12に示すように、上記上側の取付金具20の上に、上記取り付け済みの化粧板5とは別の化粧板5(上側の化粧板)を取り付ける。その手順は、図10に示した下側の化粧板5を取り付ける手順と同様である。すなわち、上側の化粧板5の凹部13に予め接着剤18を充填しておいた状態で、当該化粧板5の支持受け部12を上記上側の取付金具20の支持部22の上に載置することにより、化粧板5を基礎1に仮固定する。これにより、図12に示すように、上側の取付金具20を上下から挟むように、上側の化粧板5と下側の化粧板5とが上下に並べて配置される。
ただし、上側の化粧板5を取り付ける作業の仕上げは、下側の化粧板5のときと異なり、化粧板5に固定用ビス31を直接取り付けることで行う。すなわち、図12に示すように、上側の化粧板5の上部に、化粧板5を貫通する状態で固定用ビス31を取り付け、その軸部を基礎1に螺着させることにより、上側の化粧板5を完全に基礎1に固定する。その後は、接着剤18が時間経過によって硬化することで、化粧板5が基礎1に接着される。
以上のような手順により、上下2枚の化粧板5の取り付けが完了する。そして、このような化粧板5の取付作業を、基礎1の外面における異なる周方向位置でも実施し、基礎1の外面をほぼ全周にわたって化粧板5で覆うようにする。このとき、取付金具20の取付高さを全て揃えるようにし、どの周方向位置においても、化粧板5の最下辺部Ls(下側の化粧板5の下辺部)と地面GLとの間に、50mm以上150mm以下の一律の上下間隔Hが確保されるようにする。なお、周方向に隣接する化粧板5どうしの隙間には、必要に応じてシーリング6(図2)を施す。
そして最後に、上記上下間隔Hに対応する基礎1の外面、つまり化粧板5の最下辺部Lsと地面GLとの間に位置する基礎1の外面に、化粧用のモルタル4(図1、図2)を施工する。以上により、化粧板付き基礎構造の施工が全て完了する。
次に、以上説明したような当実施形態の内容に基づいて、当実施形態の特徴的な構成およびそれによる作用効果についてまとめて説明する。
上記実施形態における化粧板付き基礎構造では、基礎1の外面のうち地面GLよりも上方に位置する所定範囲にのみ化粧板5が取り付けられ、当該化粧板5の最下辺部Lsと地面GLとの上下間隔Hが、50mm以上(より好ましくは80mm以上)かつ150mm以下に設定される。このような構成によれば、建物の基礎部分を化粧板5で装飾しつつ、白蟻による建物の被害を効果的に防止できるという利点がある。
すなわち、上記実施形態では、化粧板5の最下辺部Lsと地面GLとの上下間隔Hが50mm以上に設定されているため、土中の白蟻は、光を遮蔽するものがない場所(当実施形態ではモルタル4の外面)を50mm以上這い上がらなければ、化粧板5の設置高さまで到達することができない。白蟻の行動範囲は暗がりに限られるため、上記のように光を遮断するものがない場所を50mm以上這い上がることは、白蟻にとって困難であり、この点から、白蟻の化粧板5への到達が防止される。白蟻が一旦化粧板5に到達すると、化粧板5と基礎1の外面とのわずかな隙間(ここは白蟻が好む暗がりとなる)を通って、基礎1の上に設置された建物の土台2等に侵入するおそれがあるが、上記のように比較的大きな上下間隔Hを設けて白蟻の化粧板5への到達を防止するようにした場合には、白蟻の土台2等への侵入が未然に防止されるため、化粧板5による基礎部分の装飾を図りながら、白蟻による建物の被害を効果的に防止することできる。
特に、より好ましいケースとして、化粧板5の最下辺部Lsと地面GLとの上下間隔Hを、80mm以上に設定した場合には、白蟻が装飾板5まで到達することがさらに困難となるため、白蟻による被害をより確実に防止することができる。
また、化粧板5の最下辺部Lsと地面GLとの上下間隔Hを150mm以下に抑えるようにしたため、化粧板5で覆われる基礎1の範囲が狭くなり過ぎることが回避され、装飾性を良好に維持することができる。
また、上記実施形態では、化粧板5として、基礎1の外面に沿って配置されるベース面部11とベース面部11よりも基礎1の面外方向に突出する突面部10とを交互に有する波型形状のものを用いたため、例えば図2の斜視図を見るとよく理解できるように、化粧板5の外観を装飾性に優れたものにすることができる。
さらに、上記実施形態では、上記化粧板5の突面部10の内面に形成された凹部13に、化粧板5を基礎1の外面に接着するための接着剤18を充填したため、装飾性を向上させるために形成された化粧板5の凹凸を利用して、基礎1の外面と化粧板5との間に接着剤18を効率よく充填することができ、この接着剤18によって化粧板5をより強固に固定することができる。
特に、上記実施形態では、上記接着剤18に防蟻用の薬剤が含有されているので、化粧板5の設置高さまで万が一白蟻が到達した場合でも、化粧板5の裏側(化粧板5と基礎1の外面との隙間)を通って白蟻が建物の土台2等まで侵入することを防止でき、白蟻による被害をより確実に防止することができる。
また、上記実施形態では、上記化粧板5の最下辺部Lsと地面GLとの上下間隔Hに対応する基礎1の外面に、モルタル4が施工されているため、化粧板5が設置されない範囲をモルタル4の施工により平滑に仕上げることができ、基礎部分の外観をより効果的に向上させることができる。
また、上記実施形態では、基礎1に化粧板5を取り付ける手順として、まず、地面GLから50mm以上150mm以下だけ離れた高さに位置する基礎1の外面に、化粧板5を支持するための取付金具20を取り付け(図9)、その後、当該取付金具20の支持部22に化粧板5を載置する等により、化粧板5の最下辺部Lsと地面GLとの間に50mm以上150mm以下の上下間隔Hが確保される状態で、化粧板5を基礎1に取り付けるようにした(図10)。このようにすれば、取付金具20の基礎1への取付によって化粧板5の最下辺部Lsの高さを的確に規定することができ、化粧板5の最下辺部Lsと地面GLとの上下間隔Hを簡単かつ確実に所望の寸法(50mm以上150mm以下)に設定することができる。
また、上記実施形態では、基礎1の高さ方向に2枚の化粧板5を取り付けるために、上記取り付け済みの化粧板5(下側の化粧板)の上辺部に対応する高さ位置に、先に取り付けた取付金具20(下側の化粧板を支持している取付金具)と同じ形状の取付金具20を取り付け、この上側の取付金具20の上に、上記下側の化粧板5とは別の化粧板5(上側の化粧板)を載置する等により、上記上側の取付金具20を挟んで2枚の化粧板5を上下に並べて配置するようにした。このようにすれば、上下2枚の化粧板5の間に挟まれる取付金具20を用いて、2枚の化粧板5を精度よく基礎1に取り付けることができる。また、取付金具20として全て同じ形状のものを用いることができるので、化粧板5の取付費用を効果的に低減することができる。
次に、変形例について説明する。
上記実施形態では、基礎1の高さ方向に、同じ高さ寸法を有する2枚の化粧板5を並べて配置したが、基礎1の高さ(地面GLからの突出高さ)等との関係で、異なる高さ寸法を有する2枚の化粧板を並べて配置するようにしてもよい。
図13は、異なる高さ寸法の化粧板5を取り付ける場合の一例を示す図である。本図に示される変形例では、基礎1の屋外側に位置する土壌Gの上面に、コンクリートまたはモルタル等からなる犬走り50が施工されている。この場合、地面GLは、この犬走り50の表面となる。したがって、仮に基礎1の寸法が図1に示した実施形態の場合と同一であるとすると、基礎1の地面GLからの突出高さは、図1の実施形態よりも上記犬走り50の分だけ低くなる。この場合でも、化粧板5の最下辺部Lsと地面GLとの間には、50mm以上(より好ましくは80mm以上)かつ150mm以下の上下間隔Hを確保する必要がある。そこで、図13の例では、上下2枚の化粧板5のうち、下側の化粧板5の高さ寸法を、上側の化粧板5のそれよりも小さく設定することにより、上記上下間隔Hを50mm以上確保している。
なお、上記実施形態および図13の変形例のいずれの場合でも、基礎1の高さ方向に2枚の化粧板5を並べて配置したが、化粧板5の高さ方向の枚数は2枚に限らず、1枚のみであってもよいし、あるいは3枚以上であってもよい。
また、上記実施形態では、基礎1に取り付けられる上下2枚の化粧板5のうち、上側の化粧板5については、化粧板5を貫通して基礎1に螺着される固定用ビス31を用いて取り付けるようにしたが、このような方法に代えて、上側の化粧板5の上端部を係止して基礎1側に押さえ付ける金具等の部材を基礎1の上面部に取り付けることにより、上記化粧板5の固定を図るようにしてもよい。
また、上記実施形態では、化粧板5として断面視で波型形状の化粧板を用いたが、化粧板5の形状は装飾上の要求に合わせて適宜変更可能である。また、化粧板5の材質についても特に限定されない。
また、上記実施形態では、化粧板5の最下辺部Lsと地面GLとの上下間隔Hに対応する部分にモルタル4を施工したが、装飾上特に必要なければ、モルタル4は省略してもよい。