JP5507531B2 - 磁気共鳴イメージング装置 - Google Patents
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Description
被検体である患者は、検査用ベッドに仰向けに寝た状態で、傾斜磁場コイルとRFコイルとで形成される円筒構造体内に入り撮影される。MRIの構造と原理の詳細については、例えば特許文献1や特許文献2に記載されている。
この傾斜磁場コイルの振動は、その内側のRFコイルにも伝達され、RFコイルの振動も従来以上に大きくなる可能性がある。
<<実施形態1>>
図8に、実施形態1に関わるRFコイルへ固定する基板の概略構造を示す。
図1に、本発明に係わる実施形態1の磁気共鳴イメージング装置の正面側から見た傾斜磁場コイルとRFコイル周辺部の概略構造を示す。図2には、図1のA−A線断面での概略構造を示す。
原子核としては、水素以外の炭素(C)、リン(P)、ナトリウム(Na)等のその他の原子核でもよい。
傾斜磁場コイル1は、外面が略円筒状を呈する一方、十分な被検体(患者)Pのスペースを確保するために、内面はRFコイル2を収納すべく略楕円筒状を呈している。別言すれば、傾斜磁場コイル1は、筒状の形状を有し、その中心軸に垂直な断面の内面が横長の扁平形状を呈している。
RFコイル2は、被検体PからのNMR信号を発生させるために高周波磁場を形成するとともに、被検体PからのNMR信号を検出する。
RFコイル2は、筒状の形状を有し、十分な被検体Pのスペースを確保するために、その中心軸に垂直な断面が横長の扁平形状を呈している。
RFコイル2は、銅箔7を貼ったガラスエポキシ等の薄膜のシート6sを、ボビン6の胴部6cの外周面に巻き付けて形成される。そして、RFコイル2の銅箔7には、所々にコンデンサ8やコイル9等の電子部品が接続されている。
図1、図2に示すように、傾斜磁場コイル1とRFコイル2は、それぞれの支持体3、4を介して、静磁場磁石5の筐体に固定される。
RFコイル2の外面(表面)に直接接続されたコンデンサ8やコイル9等の電子部品の接続信頼性を解析等により検討したところ、前記の従来の約十倍の振動が加わった場合でもその接続部には微小なひずみしか発生せず、断線する懸念は小さいことが明らかとなった。
実験は、図4に示す中央部に電子部品16を接続した従来のガラスエポキシ製の回路基板14、すなわち外形寸法が、100×50mm、厚さは標準厚である1.6mmの回路基板14を、ボルト15で4箇所固定し、これに加振機により周波数をスイープ(変化)させた振動を加えた場合の電子部品16の接続寿命を検討した。
試験した範囲では、回路基板14は600Hz近辺(図5のピーク(1)の580Hz)と3000Hz近辺(図5のピーク(2)の3140Hz)で共振点、つまり固有振動数を持つことが判明した。特に、600Hz付近の共振点(図5のピーク(1))では、入力加速度振幅100m/s2の場合、回路基板14は全振幅量約2mmの大きな振動が発生した。
入力加速度振幅100m/s2、●印の固定スパン90mmの場合、10回程度のスイープの実施で断線が発生した。前記の横断面形状が横長なRFコイル2の振動測定では、加振の周波数600Hz付近での振動加速度振幅は約100m/s2だった。
図7に示すような、加速度(a)により分布荷重w(単位長さ当りの荷重w)が負荷されたはりを考えた場合、材料力学の公式より、中央部の中立軸からの表面の位置h/2における応力σは次の式(1)で表される。
式(1)より、回路基板12の応力はその厚さhに反比例することが分る。
したがって、例えば厚さhを従来の1.6mmの2倍の約3mmとすれば、式(1)より応力σは1/2に低減され、加速度aを1/2に低減した場合に相当する。
そこで、図8に示すように、コンデンサ28やコイル29が実装(搭載)される回路基板12に塩化ビニル等の補強板19を貼り付ける(接触して設ける)ことでみかけ上の断面係数を高くし、回路基板12の振動に対する剛性を強化することが有効である。
さらに、貼り付けた補強板19が振動によりはがれてしまうことを防止するため、回路基板12のRFコイル2への4箇所での固定部k1、k2、k3、k4に加え、回路基板12の中央部付近にも固定部k5、k6を設けることが望ましい。
何故なら、各固定スパンは、振動の節間の距離となるので、中央部付近に固定部k5、k6を設けた場合、設けない場合に比較し、振動の節間の距離が短くなるからである。
例えば、Lを1/2(45mm)とすれば、式(1)から応力σはL2に比例するので、応力σは1/4に低減され、応力σが比例する加速度aを1/4に低減したと同等の効果が得られる。さらに、式(1)から応力σが反比例する回路基板厚さhを2倍にする対策と合わせて実施すれば、加速度を1/2×1/4の1/8に低減したと同じ効果が得られ、問題がない実績がある従来の振動レベルに近付けることができる。
回路基板12の厚さhを2倍にする対策(式(1)よりσが1/2となり、加速度aを1/2にしたことと同等の効果)と合わせて実施することにより、加速度を1/10に低減したと同等であり、従来と同等の加速度に低減した効果が得られる。
図8(a)に示すように、回路基板12をRFコイル2のボビン6の胴部6cの外方に突出する曲面上に安定して固定する必要がある。
そのため、回路基板12のRFコイル2の周方向の縁部に対向する補強板19の下部に、さらに図9に示す短冊状の2本の支持板20(20A、20B)を、粘着材21を介して、貼り付ける。粘着材21は、粘弾性的特性を有する粘着テープや接着材等であり、粘着材21による粘性減衰による減衰効果で、共振点(固有振動数)での振動ピークが抑制される効果がある。
図9に示す支持板20Aは、薄い板厚の細長い短冊状の長形状を呈しており、固定部k1、k5、k4の各位置にボルト10(図8参照)の雄ネジ部が挿通される挿通孔a1、a5、a4が貫設されている。
支持板20(20A、20B)、例えば塩化ビニル等の樹脂、ゴム等が用いられ、特に限定されない。しかし、支持板20は回路基板12に伝達される振動の減衰作用を有する材料が望ましい。
回路基板12の固定(k1〜k6)はボルト10やナットn等で、RFコイル2の中心軸に沿った支持板20(20A、20B)の長手方向の位置で行い、支持板20Aの両端部(k1、k4)と中央部(k5)、および、支持板20Bの両端部(k2、k3)と中央部(k6)の各3箇所以上で固定するのが好ましい。
なお、支持板20(20A、20B)は、固定部k1〜k6にそれぞれ独立して設ける図10に示す環状の支持板材30としてもよい。
図10では、支持板材30が環状の場合を例示したが、回路基板12とRFコイル2との間にクリアランスを形成できれば、その形状は限定されないのは勿論である。
なお、図8では回路基板12上の主な部品(コンデンサ28、コイル29)のみを示し、その他の部品や配線や配線パターン等は省略している。
回路基板12の取り付け位置は、RFコイル2が扁平形状のため、その上・下部は空きスペースが存在し、入出力端子の接続作業が容易で、スペースの観点から望ましい。一方、RFコイル2の両側部(図1の側部2s)は振動が発生した際に振動の節に成り易く、振動振幅が小さい傾向にあるので、回路基板12の防振の観点から望ましい。
これにより、より被検体(患者)Pのスペースが広い、横長な傾斜磁場コイル1の横断面内側形状とRFコイル2横断面形状を有する磁気共鳴イメージング装置Mを提供することができる。
次に、実施形態2の磁気共鳴イメージング装置Mについて説明する。
図11に、実施形態2に関わるRFコイルへ固定する回路基板の概略構造を示す。図11(a)は回路基板を被固定面側から見た平面図であり、図11(b)は図11(a)のD方向矢視図であり、図11(c)はRFコイル2の外周の接線方向に見た図11(a)のE方向矢視図である。
実施形態2における実施形態1と同様な構成要素には同一の符号を付して示し、詳細な説明を省略する。
補強板19の固定部k25、k26には、固定用ボルト10のボルト頭10tが回路基板22に突出しないよう、回路基板22の設置面側に、固定用ボルト10のボルト頭10tが収容されるザグリ(凹)部17が設けられている。
また、さらに回路基板22のRFコイル2への固定箇所を増やし、より強固に振動を抑制することが容易となり、その点でも有利である。
次に、実施形態3の磁気共鳴イメージング装置Mについて説明する。
実施形態3では、実施形態1の回路基板12に相当する回路基板32(32A、32B)を分割する構成としたものである。
図12に、実施形態3に関わるRFコイルへ固定する回路基板の概略構造を示す。図12(a)は回路基板を被固定面側から見た平面図であり、図12(b)は図12(a)のF方向矢視図であり、図12(c)はRFコイル2の外周の接線方向に見た図12(a)のG方向矢視図である。
これにより、ボビン6の変形の影響が、回路基板32A、補強板19A、支持板20A1、20B1と、回路基板32B、補強板19B、支持板20A2、20B2との分割された空間p1で開放されるようにしている。2枚の回路基板32A、32Bの間は配線52で結線され、電気的接続を図っている。
なお、実施形態3では、回路基板32、補強板19、支持板20A、20Bをそれぞれ2分割した場合を例示したが、2分割以上としてもよい。
前記実施形態では、回路基板12、22、32に補強板19を貼り付ける場合を例示したが、回路基板12、22、32の強度を高めたり、厚肉に形成することで、補強板19(19A、19B)を設けることなく構成してもよい。
以上、本発明の様々な実施形態を述べたが、その説明は典型的であることを意図したものである。そして、さらに多くの実施態様が本発明の範囲内で可能である。すなわち、本発明の範囲内で様々な変更と修正が可能である。
2 RFコイル
8、28 コンデンサ(電子部品)
9、29 コイル(電子部品)
12、22、32、32A、32B 回路基板(基板)
17 ザグリ部(凹部)
19 補強板
20 支持板(支持部材)
21 粘着材(第2の粘着材)
21a 粘着材(第1の粘着材)
30 支持板材(支持部材)
32、32A、32B 回路基板(分割される基板)
52 配線
h 厚さ(基板と補強板を合わせた厚さ)
k1〜k6、k21〜k26、ka31〜ka36、kb31〜kb36 固定部
ka31〜ka36、kb31〜kb36 固定部
L 固定スパン(基板の前記RFコイルへの固定部の(最小)間隔)
M 磁気共鳴イメージング装置
Claims (13)
- 磁気共鳴現象を用いる磁気共鳴イメージング装置であって、
筒形状の傾斜磁場コイルと、
前記傾斜磁場コイルの内方に設けられ、筒形状を有するとともにその中心軸方向に垂直な断面が扁平形状であるRFコイルと、
前記両コイル間の前記RFコイル表面上に固定され、複数の電子部品が接続される基板と、
前記基板における前記電子部品搭載面の反対側の面に、第1の粘着材を介して貼り付けられる補強板とを
備えることを特徴とする磁気共鳴イメージング装置。 - 請求項1に記載の磁気共鳴イメージング装置において、
前記基板における前記補強板の貼り付け面の反対側の面の前記RFコイルへの固定部位置に、第2の粘着材を介して貼り付けられる支持部材を備える
ことを特徴とする磁気共鳴イメージング装置。 - 請求項1または請求項2に記載の磁気共鳴イメージング装置において、
前記基板の前記RFコイル表面への固定部は前記基板の縁部と前記基板の中央部付近に設けられる
ことを特徴とする磁気共鳴イメージング装置。 - 磁気共鳴現象を用いる磁気共鳴イメージング装置であって、
筒形状の傾斜磁場コイルと、
前記傾斜磁場コイルの内方に設けられ、筒形状を有するとともにその中心軸方向に垂直な断面形状は扁平形状であるRFコイルと、
前記両コイルの間の前記RFコイル表面上に固定され、複数の電子部品が接続される基板と、
前記基板における前記電子部品搭載面の反対側の面の前記RFコイルへの固定部位置に、第2の粘着材を介して貼り付けられる支持部材とを
備えることを特徴とする磁気共鳴イメージング装置。 - 請求項4に記載の磁気共鳴イメージング装置において、
前記基板の固定部は前記基板の縁部と前記基板の中央部付近に設けられる
ことを特徴とする磁気共鳴イメージング装置。 - 請求項1または請求項2に記載の磁気共鳴イメージング装置において、
前記基板の固定部は前記基板の縁部に設けられ、前記補強板は前記基板の中央部付近で前記RFコイルと固定され、
前記補強板表面の固定部位置の何れかには、前記基板の固定用部材の頭部が収容される凹部が設けられる
ことを特徴とする磁気共鳴イメージング装置。 - 請求項1に記載の磁気共鳴イメージング装置において、
前記基板は前記補強板とともに2分割以上に分割され、前記各基板は電気的に接続され、
前記各基板の縁部は前記RFコイルと固定される
ことを特徴とする磁気共鳴イメージング装置。 - 請求項2に記載の磁気共鳴イメージング装置において、
前記基板は前記補強板、前記支持部材とともに2分割以上に分割されており、前記各基板は電気的に接続され、
前記各基板の縁部は前記RFコイルと固定される
ことを特徴とする磁気共鳴イメージング装置。 - 請求項4に記載の磁気共鳴イメージング装置において、
前記基板は前記支持板を伴って2分割以上に分割されており、前記各基板は電気的に接続され、
前記各基板の縁部は前記RFコイルと固定される
ことを特徴とする磁気共鳴イメージング装置。 - 請求項1から請求項3または請求項6から請求項8のいずれか1項に記載の磁気共鳴イメージング装置において、
前記基板の前記RFコイルへの固定部の間隔をLmmとし、前記基板と前記補強板を合わせた厚さをhmmとした場合、L2/hが500mm以下である
ことを特徴とする磁気共鳴イメージング装置。 - 請求項4、請求項5または請求項9のいずれか1項に記載の磁気共鳴イメージング装置において、
前記基板の固定部の間隔をLmmとし、前記基板の厚さをhmmとした場合、L2/hが500mm以下である
ことを特徴とする磁気共鳴イメージング装置。 - 請求項3または請求項5または請求項6から請求項9のいずれか1項に記載の磁気共鳴イメージング装置であって、
前記基板が固定される縁部は、コーナ部の4箇所である
ことを特徴とする磁気共鳴イメージング装置。 - 請求項1から請求項12のいずれか1項に記載の磁気共鳴イメージング装置であって、
前記傾斜磁場コイルは、その中心軸に垂直な断面の内面が横長の扁平形状を有する
ことを特徴とする磁気共鳴イメージング装置。
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