JP5514596B2 - 導電性分散液 - Google Patents
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Description
しかし、バインダー樹脂は絶縁体であるか、又は導電性が低いため、バインダーを用いて製造した導電膜は導電性を高くすることができなかった。
溶剤可溶型導電性高分子の長所としては、基材に塗布した際に、均一な導電膜の形成が可能で、基材との密着性が良好とすることができる、及び導電性高分子が可溶型なので、取り扱い時の高分子粒子の凝集の問題がない、という点が挙げられる。
1.下記(a)〜(d)を含み、下記式(1)を満たす導電性分散液。
(a)ハロゲン含有量が6000ppm以下であるプロトネーションされた置換又は未置換のポリアニリン
(b)炭素数3以上のアルコール性化合物
(c)フェノール性化合物
(d)導電性高分子微粒子
A/B≦0.4 (1)
(式中、Aは導電性分散液に含まれる前記プロトネーションされた置換又は未置換のポリアニリンの重量[g]であり、Bは導電性分散液に含まれる前記導電性高分子微粒子の重量[g]である。)
2.下記(a’)〜(d)を含み、下記式(1)を満たすハロゲン含有量が6000ppm以下である導電性分散液。
(a’)プロトネーションされた置換又は未置換のポリアニリン
(b)炭素数3以上のアルコール性化合物
(c)フェノール性化合物
(d)導電性高分子微粒子
A/B≦0.4 (1)
(式中、Aは導電性分散液に含まれる前記プロトネーションされた置換又は未置換のポリアニリンの重量[g]であり、Bは導電性分散液に含まれる前記導電性高分子微粒子の重量[g]である。)
3.下記(a)〜(e)を含み、下記式(2)を満たす導電性分散液。
(a)ハロゲン含有量が6000ppm以下であるプロトネーションされた置換又は未置換のポリアニリン
(b)炭素数3以上のアルコール性化合物
(c)フェノール性化合物
(d)導電性高分子微粒子
(e)酸性物質
C/D≧0.5 (2)
(式中、Cは導電性分散液に含まれる前記酸性物質が有する酸性官能基の総物質量[mol]であり、Dは導電性分散液に含まれる前記プロトネーションされた置換又は未置換のポリアニリンが有する窒素原子の総物質量[mol]である。)
4.下記(a’)〜(e)を含み、下記式(2)を満たすハロゲン含有量が6000ppm以下である導電性分散液。
(a’)プロトネーションされた置換又は未置換のポリアニリン
(b)炭素数3以上のアルコール性化合物
(c)フェノール性化合物
(d)導電性高分子微粒子
(e)酸性物質
C/D≧0.5 (2)
(式中、Cは導電性分散液に含まれる前記酸性物質が有する酸性官能基の総物質量[mol]であり、Dは導電性分散液に含まれる前記プロトネーションされた置換又は未置換のポリアニリンが有する窒素原子の総物質量[mol]である。)
5.前記酸性物質がスルホン酸化合物である3又は4に記載の導電性分散液。
6.下記式(6)を満たす1〜5のいずれかに記載の導電性分散液。
G/H≦0.5 (6)
(式中、Gは導電性分散液に含まれる水の重量[g]であり、Hは導電性分散液の総重量[g]である。)
7.下記式(3)を満たす1〜6のいずれかに記載の導電性分散液。
E:F=99:1〜60:40 (3)
(式中、Eは導電性分散液に含まれる前記炭素数3以上のアルコール性化合物の重量[g]であり、Fは導電性分散液に含まれる前記フェノール性化合物の重量[g]である。)
8.前記プロトネーションされた置換又は未置換のポリアニリンが、有機スルホン酸によってプロトネーションされた置換又は未置換のポリアニリンである1〜7のいずれかに記載の導電性分散液。
9.前記プロトネーションされた置換又は未置換のポリアニリンが、コハクスルホン酸誘導体によってプロトネーションされた置換又は未置換のポリアニリンである1〜8のいずれかに記載の導電性分散液。
10.前記フェノール性化合物が、1核1価フェノール性化合物である1〜9のいずれかに記載の導電性分散液。
11.前記導電性高分子微粒子がポリチオフェン系微粒子である1〜10のいずれかに記載の導電性分散液。
12.前記導電性高分子微粒子がポリ3,4−エチレンジオキシチオフェン及びポリスチレンスルホン酸からなる1〜11のいずれかに記載の導電性分散液。
13.1〜12のいずれかに記載の導電性分散液を用いて製造された導電性物品。
14.1〜12のいずれかに記載の導電性分散液を用いて製造されたコンデンサ。
15.13に記載の導電性物品及び/又は14に記載のコンデンサを含む物品。
(a)ハロゲン含有量が6000ppm以下であるプロトネーションされた置換又は未置換のポリアニリン
(b)炭素数3以上のアルコール性化合物
(c)フェノール性化合物
(d)導電性高分子微粒子
プロトネーションされたポリアニリンとは、プロトネーションされることによって導電性を示すポリアニリンである。即ち、プロトネーションされたポリアニリンとは、ポリアニリンとプロトン酸との複合体(エメラルディン塩)である。
ポリアニリンは、上記置換基を2種以上含んでもよい。
A−R1 (I)
(式中、Aは、スルホン酸(SO3H)、セレン酸(SeO3H)、ホスホン酸(PO3H)、カルボン酸(CO2H)、硫酸水素塩(SO3Na等)、セレン酸水素塩(SeO3Na等)、又はリン酸水素塩(PO3Na等)である。
R1はアルキル基、アルケニル基、アルコキシ基、アルカノイル基、アルキルチオ基、アルキルチオアルキル基、アルキルアリール基、アルキルスルフィニル基、アルコキシアルキル基、アルキルスルホニル基、アルコキシカルボニル基、カルボン酸、アルキルコハク酸である。尚、上記アルキル基及びアルコキシ基はそれぞれ炭素数1〜20である。)
アルキルベンゼンスルホン酸又はコハクスルホン酸誘導体でプロトネーションした場合、ポリアニリンの溶剤への溶解性を向上させることができる。
ポリアニリンのハロゲン含有量を6000ppm以下とすることにより、本発明の導電性分散液を基材に塗布した際に、金属を腐食させるおそれがない。
また、分子量分布は、例えば1.5〜10.0である。導電率の観点から、分子量分布は小さい方が好ましいが、溶剤への溶解性及び成形性の観点では、分子量分布が広い方が好ましい場合もある。
上記分子量及び分子量分布は、ゲルパーミエーションクロマトグラフ(GPC)により測定できる。
化学酸化重合に用いる溶媒としては、一般に、酸性水溶液、又は親水性有機溶剤と酸性水溶液の混合溶媒が用いられる。ポリアニリン複合体の製造においては、水不混和性有機溶剤と酸性水溶液との混合溶媒系を好適に利用することができる。
有機プロトン酸(I)又はその塩のモル比率が0.05より小さい場合は、重合の進行が遅くなり、結果的に電気伝導率の高い成形体が得られない。また、このモル比率が1より大きい場合は、重合後に水相との分離が困難になり、結果的に電気伝導率の高い成形体が得られない。
また、水不混和性有機溶剤と水との混合溶媒を使用した場合には、未反応の開始剤が有機相に混入するのを防止するため、水溶性の開始剤を使用することが好ましい。好ましい開始剤の具体例としては、例えば過硫酸アンモニウム、過硫酸ナトリウム、過硫酸カリウム、過塩素酸アンモニウム等が挙げられ、過硫酸アンモニウムが特に好ましい。
無機酸の例としては、塩酸、リン酸、硫酸、硝酸等が挙げられるが、塩酸を用いた場合では得られたポリアニリンにハロゲン元素である塩素が混入してしまう問題がある。従って、本発明に用いるポリアニリンの製造においては、ハロゲン元素を含有しない無機酸(1族〜16族及び18族のいずれかに属する元素のみからなる無機酸)、即ち、リン酸、硫酸、硝酸等が好ましく用いられる。ハロゲン元素を含有しないこれら無機酸を用いることで、ポリアニリン自体及び導電性分散液全体のハロゲン含有量を6000ppm以下とすることができる。
炭素数3以上のアルコール性化合物は、直鎖構造を有するアルコールであっても、分岐構造を有するアルコールでもよい。炭素数2以下のアルコール性化合物ではポリマーが不溶となるおそれがある。
炭素数3以上のアルコール性化合物は、好ましくは炭素数3〜6のアルコールである。アルコール性化合物が、炭素数3〜6のアルコールの場合、得られる導電性分散液は優れた溶解性及び導電性を得ることができる。
フェノール性化合物は、フェノール性水酸基を有する化合物であり、好ましくは1核1価フェノール性化合物である。ここで1核とは、化合物中に芳香環を1つだけ有することを意味する。1価とは、化合物中にフェノール性水酸基を1つだけ有することを意味する。
導電性高分子微粒子はπ共役系導電性高分子及びドーパントからなる。
π共役系導電性高分子の種類及びドーパントの種類に特に制限はない。工業的な観点からは、ポリチオフェン系高分子、ポリピロール系高分子、ポリアニリン系高分子等のπ共役系導電性高分子及び有機スルホン酸等のドーパントからなる微粒子が好ましく使用される。π共役系導電性高分子がポリチオフェン系高分子であるとき、導電性高分子微粒子はポリチオフェン系微粒子である。
π共役系導電性高分子は、特にポリチオフェン系高分子、その中でもポリ3,4−エチレンジオキシチオフェン(PEDOT)が、高い導電性及び高い透明性を備えるという観点で好ましい。ドーパントは、上記π共役系導電性高分子がPEDOTであるときには、ポリスチレンスルホン酸が好ましい。
即ち、導電性高分子微粒子は、好ましくはポリ3,4−エチレンジオキシチオフェン及びポリスチレンスルホン酸からなる。
尚、上記の導電性高分子微粒子は、本発明の導電性分散液には溶解せず、微粒子のまま分散している。
A/B≦0.4 (1)
(式中、Aは導電性分散液に含まれる前記プロトネーションされた置換又は未置換のポリアニリンの重量[g]であり、Bは導電性分散液に含まれる前記導電性高分子微粒子の重量[g]である。)
上記導電性高分子微粒子の分散液だけを用いて製膜した際に、上記導電性高分子微粒子以外の成分が全て揮発する、または上記導電性高分子微粒子以外の成分がほとんど全て揮発することがある。
このとき、π共役系導電性高分子及びドーパントからなる導電性高分子微粒子の重量[g]は、上記導電性高分子微粒子の分散液だけを用いて製膜した際に揮発せず残留する固形分の重量と実質的に同一となる。
A/Bの下限は特に制限されないが、例えば0.01である。A/B<0.01の場合では、所望の膜物性が発現しないおそれがある。
アルコール以外の水溶性有機の例としては、アセトン、テトラヒドロフランのような含酸素溶剤;ジメチルスルホキシド、ジメチルホルムアミドのような非プロトン性極性溶剤等が挙げられる。尚、アルコールも含めこれら有機溶剤は分散安定化剤としても機能できる。
分散媒の含有量は、分散液の安定性が確保できれば何ら制限はないが、通常、90〜99.9重量%の範囲が好適に用いられる。
(a’)プロトネーションされた置換又は未置換のポリアニリン
(b)炭素数3以上のアルコール性化合物
(c)フェノール性化合物
(d)導電性高分子微粒子
本発明の第1の導電性分散液と第2の導電性分散液は、上記以外の構成は同一である。
(a)ハロゲン含有量が6000ppm以下であるプロトネーションされた置換又は未置換のポリアニリン
(b)炭素数3以上のアルコール性化合物
(c)フェノール性化合物
(d)導電性高分子微粒子
(e)酸性物質
本発明の第1の導電性分散液と第3の導電性分散液は、上記以外の構成は同一である。
本発明の第3の導電性分散液は酸性物質を含むことにより、凝集体の生成を効果的に抑制することができる。
可溶性ポリアニリンと導電性高分子微粒子分散液を混合した際の凝集体の生成は、ポリアニリンの未ドープの窒素の影響であることが考えられる。この窒素は塩基性であり、当該塩基性を中和することで、安定な導電分散液が得られる。
酸性物質は、好ましくはブレンステット酸であり、より好ましくは有機スルホン酸である。但し、塩酸等のハロゲンを含む強酸は金属の腐食を招く懸念があることから、ハロゲンを含まない酸(1族〜16族及び18族のいずれかに属する元素のみからなる酸)がより好ましい。
C/D≧0.5 (2)
(式中、Cは導電性分散液に含まれる酸性物質が有する酸性官能基の総物質量[mol]であり、Dは導電性分散液に含まれるプロトネーションされた置換又は未置換のポリアニリンが有する窒素原子の総物質量[mol]である。)
C/Dの上限は特に制限されないが、例えば10である。酸性物質の添加量が非常に多い場合(つまりC/Dの値が10超の場合)では、添加した酸性物質が導電塗膜強度を低下させたり、あるいは基材を腐食する等の悪影響を与えるおそれがある。
Dについても同様である。置換又は未置換ポリアニリンは、1分子に複数の窒素原子を含有する。Dの「プロトネーションされた置換又は未置換のポリアニリンが有する窒素原子の総物質量(mol)」は、ポリアニリン1分子が有する複数の窒素原子の物質量の総和となる。例えば、導電性分散液中に含まれる全てのポリアニリンが1分子中に窒素原子を1000有する場合には、Dは導電性分散液中の全ポリアニリンの物質量の1000倍の値となる。
(a’)プロトネーションされた置換又は未置換のポリアニリン
(b)炭素数3以上のアルコール性化合物
(c)フェノール性化合物
(d)導電性高分子微粒子
(e)酸性物質
本発明の第3の導電性分散液と第4の導電性分散液は、上記以外の構成は同一である。
G/H≦0.5 (6)
G/H≦0.4 (7)
G/H≦0.3 (8)
(式中、Gは導電性分散液に含まれる水の重量[g]であり、Hは導電性分散液の総重量[g]である。)
E:F=99:1〜60:40 (3)
E:F=95:5〜70:30 (4)
E:F=95:5〜80:20 (5)
(式中、Eは導電性分散液に含まれる前記炭素数3以上のアルコール性化合物の重量[g]であり、Fは導電性分散液に含まれる前記フェノール性化合物の重量[g]である。)
上記分散液が炭素数3以上のアルコール性化合物及びフェノール性化合物を含まない場合には、或いは、上記分散液が炭素数3以上のアルコール性化合物及びフェノール性化合物をほとんど含まない場合には、式(3)、(4)及び(5)のEは上記導電液に含まれる炭素数3以上のアルコール性化合物の重量[g]を意味し、式(3)、(4)及び(5)のFは上記導電液に含まれるフェノール性化合物の重量[g]を意味する。
同様に、本発明の第3及び第4の導電性分散液は、(a)ハロゲン含有量が6000ppm以下であるプロトネーションされた置換又は未置換のポリアニリン(又は(a’)プロトネーションされた置換又は未置換のポリアニリン)、(b)炭素数3以上のアルコール性化合物、(c)フェノール性化合物、(d)導電性高分子微粒子、(e)酸性物質及び分散媒から実質的になっていてもよく、また、これら成分のみからなっていてもよい。
他の樹脂の例としては、ポリエステル、ポリアミド、ポリアクリレート、ポリエツレングリコール、ポリビニルアルコール、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂、フェノール樹脂等が挙げられる。
無機材料としては、強度、表面硬度、寸法安定性その他の特性向上の目的で添加され、例えば、シリカ、アルミナ、チタニア等の金属酸化物等が挙げられる。
硬化剤は、強度、表面硬度、寸法安定性その他の特性向上の目的で添加され、熱硬化剤、光硬化剤等が用いられる。
導電性物品としては、静帯電防止塗料、導電ペースト、防錆塗料、アクチュエータ、導電性繊維、透明導電膜、めっきの下地剤等を例示できる。
[ポリアニリン複合体1の製造]
エーロゾルOT(ジイソオクチルスルホコハク酸ナトリウム)1.8gをトルエン50mLに溶解し、窒素気流下においた500mLのセパラブルフラスコに溶液を入れ、さらにこの溶液に、1.8mLのアニリンを加えた。その後、1mol/lリン酸150mLを溶液に添加し、溶液温度を5℃に冷却した。溶液内温が5℃に到達した時点で、3.6gの過硫酸アンモニウムを1mol/lリン酸50mLに溶解した溶液を、滴下ロートを用いて2時間かけて滴下した。滴下開始から18時間、溶液内温を5℃に保ったまま反応を実施した。その後、トルエン125mLを追加し、反応温度を25℃まで上昇させ4時間、反応を継続した。その後、静置により二相に分離した水相側を分液し、トルエン相側をイオン交換水50mLで2回、1mol/lリン酸50mLで1回洗浄を行うことでポリアニリン複合体(プロトネーションされたポリアニリン)トルエン溶液を得た。
調製したポリアニリン複合体1を有機物塩素分−電量滴定法により塩素含有量を測定した結果、塩素含有量が10重量ppm定量下限以下であることを確認した。従って、ポリアニリン複合体1中の塩素含有量は、10重量ppm以下である。
[ポリアニリン複合体2の製造]
エーロゾルOT(ジイソオクチルスルホコハク酸ナトリウム)1.8gをトルエン50mLに溶解し、窒素気流下においた500mLのセパラブルフラスコに溶液を入れ、さらにこの溶液に、1.8mLのアニリンを加えた。その後、1N塩酸150mLを溶液に添加し、溶液温度を5℃に冷却した。
溶液内温が5℃に到達した時点で、3.6gの過硫酸アンモニウムを1N塩酸50mLに溶解した溶液を、滴下ロートを用いて2時間かけて滴下した。滴下開始から18時間、溶液内温を5℃に保ったまま反応を実施した。その後、トルエン125mLを追加し、反応温度を25℃まで上昇させ4時間、反応を継続した。その後、静置により二相に分離した水相側を分液し、トルエン相側をイオン交換水50mLで2回、1N塩酸50mLで1回洗浄を行うことでポリアニリン複合体(プロトネーションされたポリアニリン)トルエン溶液を得た。
調製したポリアニリン複合体2を有機物塩素分−電量滴定法により塩素含有量を測定した結果、塩素含有量が6200重量ppmであることを確認した。製造例1で得られたポリアニリン複合体1と比較して、塩素を多量に含むことがわかった。
イソプロピルアルコール(IPA)及びメタクレゾール(m−クレゾール)の70:30の混合溶剤にポリアニリン複合体1を溶解させ、ポリアニリン複合体1の濃度1重量%の均一溶液である導電液を調製した。この導電液5gに、PEDOT微粒子分散液(固形分濃度0.5%)を50g添加した。ここで固形分濃度とは、上記PEDOT微粒子分散液のみを用いて製膜した際に、揮発せず残留する成分の濃度を示す。得られた導電液は安定であり、沈殿等は確認されなかった。
この導電液を有機物塩素分−電量滴定法により塩素含有量を測定した結果、塩素含有量が10重量ppm定量下限以下であることを確認した。
尚、上記PEDOT微粒子分散液は、STARCK社製のCLEVIOSTMPをイソプロピルアルコールにて固形分濃度0.5重量%に希釈して用いた。CLEVIOSTMPの分散液は、固形分濃度が1.3%であり、分散媒は、99.6%以上が水である。従って、上記したように、式(3)、(4)及び(5)のEは上記導電液に含まれるイソプロピルアルコールの重量[g]を意味し、式(3)、(4)及び(5)のFは上記導電液に含まれるクレゾールの重量[g]を意味する。
PEDOT微粒子分散液の添加量を25gとした他は実施例1と同様にして導電液を調製した。その結果、得られた導電液は安定であり、沈殿等は確認されなかった。また、ガラス上に無色透明な均一膜が得られ、得られた塗膜の表面抵抗は、104.6Ω/□であった。
実施例1で用いたPEDOT微粒子分散液を、ガラスプレパラート上にバーコーダーにて塗工したが、塗膜にムラが生じ、均一な導電膜は得られなかった。また、得られた塗膜は極めて脆く、簡単にガラス上から剥離した。
PEDOT微粒子分散液の添加量を10gとした他は実施例1と同様にして導電液を調製した。しかし、PEDOT微粒子分散液を添加してすぐに凝集体が生じ、塗布ができなかった。
実施例1で用いたPEDOT微粒子分散液(固形分濃度0.5%)10g、及びアクリル系バインダー液(固形分濃度1・0%)10gを混合して導電液を調製した。得られた導電液は安定であり、沈殿等は確認されなかった。
尚、上記アクリル系バインダー液は、綜研化学株式会社製のエレコンドをイソプロパノールにて固形分濃度1.0%に希釈したものを用いた。
イソプロピルアルコール(IPA)及びクレゾールの70:30の混合溶剤にポリアニリン複合体1を溶解させ、ポリアニリン複合体1の濃度1重量%の均一溶液である導電液を調製した。CHN元素分析計にて元素分析の結果、導電液中の窒素原子の総物質量は、0.16mmolであった。調製した導電液5gに、パラトルエンスルホン酸(Aldrich社製)を0.014g(0.08mmol)添加し、よく混合した。
この混合液にさらに実施例1で用いたPEDOT微粒子分散液を10g添加した。得られた導電液は安定であり、沈殿等は確認されなかった。この導電液を有機物塩素分−電量滴定法により塩素含有量を測定した結果、塩素含有量が10重量ppm定量下限以下であることを確認した。
この導電性分散液を用い、ガラスプレパラート上にバーコーダーにて塗工し、得られた塗膜の表面抵抗を実施例1と同様にして評価したところ、105.5Ω/□であった。
パラトルエンスルホン酸の添加量を0.007g(0.04mmol)とした他は実施例3と同様にして導電液を調製した。しかしながら、この導電液を放置したところ、凝集体の生成が確認された。
Claims (10)
- 下記(a)〜(e)を含み、下記式(2)を満たす導電性分散液。
(a)ハロゲン含有量が6000ppm以下であるプロトネーションされた置換又は未置換のポリアニリン
(b)炭素数3以上のアルコール性化合物
(c)フェノール性化合物
(d)ポリ3,4−エチレンジオキシチオフェン及びポリスチレンスルホン酸からなる導電性高分子微粒子
(e)パラトルエンスルホン酸
C/D≧0.5 (2)
(式中、Cは導電性分散液に含まれる前記パラトルエンスルホン酸が有する酸性官能基の総物質量[mol]であり、Dは導電性分散液に含まれる前記プロトネーションされた置換又は未置換のポリアニリンが有する窒素原子の総物質量[mol]である。) - 下記(a’)〜(e)を含み、下記式(2)を満たすハロゲン含有量が6000ppm以下である導電性分散液。
(a’)プロトネーションされた置換又は未置換のポリアニリン
(b)炭素数3以上のアルコール性化合物
(c)フェノール性化合物
(d)ポリ3,4−エチレンジオキシチオフェン及びポリスチレンスルホン酸からなる導電性高分子微粒子
(e)パラトルエンスルホン酸
C/D≧0.5 (2)
(式中、Cは導電性分散液に含まれる前記パラトルエンスルホン酸が有する酸性官能基の総物質量[mol]であり、Dは導電性分散液に含まれる前記プロトネーションされた置換又は未置換のポリアニリンが有する窒素原子の総物質量[mol]である。) - 下記式(6)を満たす請求項1又は2に記載の導電性分散液。
G/H≦0.5 (6)
(式中、Gは導電性分散液に含まれる水の重量[g]であり、Hは導電性分散液の総重量[g]である。) - 下記式(3)を満たす請求項1〜3のいずれかに記載の導電性分散液。
E:F=99:1〜60:40 (3)
(式中、Eは導電性分散液に含まれる前記炭素数3以上のアルコール性化合物の重量[g]であり、Fは導電性分散液に含まれる前記フェノール性化合物の重量[g]である。) - 前記プロトネーションされた置換又は未置換のポリアニリンが、有機スルホン酸によってプロトネーションされた置換又は未置換のポリアニリンである請求項1〜4のいずれかに記載の導電性分散液。
- 前記プロトネーションされた置換又は未置換のポリアニリンが、コハクスルホン酸誘導体によってプロトネーションされた置換又は未置換のポリアニリンである請求項1〜5のいずれかに記載の導電性分散液。
- 前記フェノール性化合物が、1核1価フェノール性化合物である請求項1〜6のいずれかに記載の導電性分散液。
- 請求項1〜7のいずれかに記載の導電性分散液を用いて製造された導電性物品。
- 請求項1〜7のいずれかに記載の導電性分散液を用いて製造されたコンデンサ。
- 請求項8に記載の導電性物品及び/又は請求項9に記載のコンデンサを含む物品。
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