JP5524466B2 - 中性風味デザートベース - Google Patents
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Description
この理由として「液状ベース」のpHが酸性領域でなくなると、強い殺菌条件が必要となる。そのような過酷な加熱条件で殺菌を行うと、ペクチンが加熱により分解を受けるため好ましい食感のミルクプリン風のゲルをつくらなくなってしまうためである。なお、デザートベースのpHが4.6以上になると、食品衛生法の規定から、いわゆるレトルト殺菌(120℃4分間以上)が必要となる。
このような問題を避けるため、クエン酸ソーダなどのpH調整剤を添加してpHを低下させると、酸味が強くなり中性の風味が損なわれるばかりでなく、LMペクチンと牛乳中のカルシウムイオンとの反応性が高くなりすぎて均質なゲルとはならないという問題が生じる。
(1)クエン酸塩、リン酸塩などのpH調整剤を一切添加していない
(2)クエン酸などの酸の添加量が極めて少ない(0.1%〜0.2%)
その結果として、保存性に優れ、且つ、テクスチャーおよび風味(中性のフレーバー)が良好なデザートベースが容易に調製できるという利点がある。
デザートベースの食品としての保存性は殺菌条件で決まる。デザートベースがpH4.6以上では食品衛生法の規定から、レトルト殺菌(120℃4分以上の加熱)をしなければならない。このようなpHの高い状態で高温加熱すると、デザートベース中のLMペクチンが分解されてしまいゲルを形成しなくなる。デザートベースのpHを4.0以下にすると、有害菌が増殖しなくなるため過酷な殺菌は必要がなくなり、95℃15分程度の湯殺菌で保存性が保たれる。本発明では、上記理由によりデザートベースのpHを4.0以下に規定した。
本発明で使用するLMペクチンはDE(エステル化度)が22〜38のペクチンを好適に使うことができる。LMペクチンは、一般にはDEが50以下のペクチンを指し、DEによりカルシウムとの反応性が異なる。DEが低くなるほどカルシウムなど二価金属イオンとの反応性は高くなりゲル形成能が高くなる。反応性が高くなると、瞬間的にゲル形成をしてしまうため、全体に均一なゲルとはならず、食感の悪いテクスチャーとなる。本発明ではLMペクチンとして、DEが22〜38、さらに好適にはDEが28〜32のものを用いることが望ましい。
1.ペクチンと糖だけ調製すると:デザートベースのpHは4.6 ⇒ レトルト殺菌の必要がある ⇒ ペクチンが破壊される
2.さらにクエン酸を添加してpH4.0にする ⇒ 湯殺菌でよい ⇒ 牛乳と混合すると不均質なゲルとなる。
3.さらにソルビトールおよび/またはキシリトールを添加してpHを4.0にする ⇒ 湯殺菌でよい ⇒ 牛乳と混合すると均質なゲルとなる。
本発明での中性風味のフレーバーとは紅茶、ココア、コーヒー、抹茶、バナナ、メープル、カスタードなどを指し、これらの、そのもの、あるいは濃縮エキス、濃縮果汁、を好適に使用することができる。
本発明で使用する糖類は、グラニュー糖、上白糖、三温糖、液糖など、いずれの糖も使用することができ特に制約はない。
本発明で使用する酸とは、食品の製造または加工の過程で、酸味および酸度の付与・増強、若しくは味質の調和・調整等、主として酸味による味覚の向上改善のために使用される食品添加物及びその製剤を言う。クエン酸(結晶)、クエン酸(無水)、コハク酸、酢酸、酒石酸、乳酸、フマル酸、DL−リンゴ酸などのほか、化学合成品以外の添加物としてイタコン酸、α−ケトグルタル酸などが挙げられる。このうち、本発明では、クエン酸、乳酸、酢酸、リンゴ酸、コハク酸、酒石酸の少なくとも一種類以上の酸を好適に使用することができる。
このベースのpHは4.0であった。次に、上記ベースを合成樹脂製のパウチに充填密封して容器入りデザートベースとし、95℃、15分の熱水中に浸漬して加熱殺菌処理を施した。その後、上記ベースを常温まで冷却した。冷却後デザートベースを、10℃の牛乳100重量部に加え、スプーンで約30秒間攪拌し、ミルクデザート200重量部を得た。このミルクデザートのpHは6.0であった。配合および評価結果を表1に示す。
このデザートベースのpHは4.0であった。次に、上記デザートベースを合成樹脂製のパウチに充填密封して容器入りデザートベースとし、95℃、15分の熱水中に浸漬して加熱殺菌処理を施した。その後、上記デザートベースを常温まで冷却した。冷却後デザートベースを、10℃の牛乳100重量部に加え、スプーンで約30秒間攪拌し、ミルクデザート200重量部を得た。このミルクデザートのpHは6.1であった。
配合および評価結果を表1に示す。
このベースのpHは4.0であった。次に、上記ベースを合成樹脂製のパウチに充填密封して容器入りデザートベースとし、95℃、15分の熱水中に浸漬して加熱殺菌処理を施した。その後、上記デザートベースを常温まで冷却した。冷却後デザートベースを、10℃の牛乳100重量部に加え、スプーンで約30秒間攪拌し、ミルクデザート200重量部を得た。このミルクデザートのpHは5.9であった。
配合および評価結果を表1に示す。
このベースのpHは4.0であった。次に、上記ベースを合成樹脂製のパウチに充填密封して容器入りデザートベースとし、95℃、15分の熱水中に浸漬して加熱殺菌処理を施した。その後、上記デザートベースを常温まで冷却した。冷却後デザートベースを、10℃の牛乳100重量部に加え、スプーンで約30秒間攪拌し、ミルクデザート200重量部を得た。このミルクデザートのpHは6.2であった。
配合および評価結果を表1に示す。
グラニュー糖13.0重量部、LMペクチン(カーギル社製)1.5重量部、無水クエン酸0.1重量部、紅茶エキス(東京フードテクノ株式会社)5.0重量部、及び水80.4量部を混合して、デザートベース100重量部を得た。
このベースのpHは4.0であった。次に、上記ベースを合成樹脂製のパウチに充填密封して容器入りデザートベースとし、95℃、15分の熱水中に浸漬して加熱殺菌処理を施した。その後、上記ベースを常温まで冷却した。冷却後デザートベースを、10℃の牛乳100重量部に加え、スプーンで約30秒間攪拌し、ミルクデザート200重量部を得た。このミルクデザートのpHは6.0であった。
配合および評価結果を表2に示す。
マルチトール液製品(Bx75、物産フードサイエンス)17.30重量部、LMペクチン(カーギル社製)1.5重量部、無水クエン酸0.1重量部、紅茶エキス(東京フードテクノ株式会社)5.0重量部、及び水75.9重量部を混合して、デザートベース100重量部を得た。
このベースのpHは4.0であった。次に、上記ベースを合成樹脂製のパウチに充填密封して容器入りデザートベースとし、95℃、15分の熱水中に浸漬して加熱殺菌処理を施した。その後、上記ベースを常温まで冷却した。冷却後デザートベースを、10℃の牛乳100重量部に加え、スプーンで約30秒間攪拌し、ミルクデザート200重量部を得た。このミルクデザートのpHは6.1であった。
配合および評価結果を表2に示す。
エリスリトール(物産フードサイエンス)13.0重量部、LMペクチン(カーギル社製)1.5重量部、無水クエン酸0.1重量部、紅茶エキス(東京フードテクノ株式会社)5.0重量部、及び水80.4重量部を混合して、デザートベース100重量部を得た。
このベースのpHは4.0であった。次に、上記ベースを合成樹脂製のパウチに充填密封して容器入りデザートベースとし、95℃、15分の熱水中に浸漬して加熱殺菌処理を施した。その後、上記ベースを常温まで冷却した。冷却後デザートベースを、10℃の牛乳100重量部に加え、スプーンで約30秒間攪拌し、ミルクデザート200重量部を得た。このミルクデザートのpHは6.1であった。
配合および評価結果を表2に示す。
本発明の効果を定量的なテクスチャー測定で示す。
<測定方法>
(1)ビーカー(100ml)にデザートベース溶液50gと牛乳50gを注ぎ、スパチュラで30秒間撹拌する。(図1)
なお、デザートベースの温度を20℃、牛乳の温度を10℃とする。
(2)一分間静置後、このデザートベースと牛乳を混合したビーカーに6枚羽根のセンサー(FL100)を挿入して、回転粘度計(Haake VT550)により回転数4.78rpmで一定に回転させたときのセンサーにかかるトルク(応力)を測定する。
測定結果を図2に示す。図中の実線は実施例1、破線は比較例1である。縦軸は応力を表し値が大きいほど硬い食感を示す。横軸はセンサーの回転時間である。もしゲル状であれば、センサーを挿入して回転を始めると、ゲルが破壊するまで応力が上昇し、ゲルが破壊した点で応力が減少する。その結果、応力がピークとなって現れる。また、横軸の応力のピークが表れる時間がテクスチャー評価に重要なパラメータである。応力ピークが5秒以下に現れる場合は、非常にもろいテクスチャーのゲルで、一方5秒以上の場合は均質で良好なテクスチャーのゲルである。実施例1では応力のピークが5.51秒で、比較例1では3.73秒と低い値であった。この結果からもソルビトール添加することにより均質なゲルが形成されていることが明瞭に観察された。
Claims (3)
- ソルビトールおよび/またはキシリトール、LMペクチン、中性フレーバー、および酸より構成され、pHが4.0以下に調整されたデザートベース。
- さらに、糖を含むことを特徴とする請求項1記載のデザートベース。
- 前記酸がクエン酸、乳酸、酢酸、リンゴ酸、コハク酸、酒石酸の少なくとも一種類以上である請求項1または請求項2に記載のデザートベース。
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