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JP5525944B2 - 空調機制御装置および方法 - Google Patents
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Description

本発明は、空調機を制御する技術に係り、特にエネルギーの消費を低減することができる空調機制御装置および方法に関するものである。
空調制御では、例えば図12に示すように、部屋毎に個別の空調機(例えばビル用マルチ空調機など)を設置し、居住者がリモコンなどの操作手段を用いて、居住者の判断で個別空調機を操作する空調システムが実用化されている(例えば特許文献1参照)。図12の例では、部屋100−1,100−2の各々に熱交換式の個別空調機101−1,101−2が設けられている。図12において、102−1,102−2は部屋100−1,100−2から個別空調機101−1,101−2に空気(還気)を戻すダクト、103−1,103−2は個別空調機101−1,101−2によって冷却または加熱された空気(給気)を部屋100−1,100−2へ供給するダクト、104−1,104−2は給気の吹出口である。
一方で、セントラル空調システムでは、外気温度が低い冬期においては、外気を利用した冷房(外気冷房)が行なえるように構成されており、制御パラメータの調整についても効率化が図られている(特許文献2参照)。
以上のような空調システムでは、室内の空気を循環させることによる還気や、室外の空気を導入することによる外気を、空調機に取り込んで、加熱あるいは冷却の処埋を行なって、室内に吹き出すことで室内温度を制御する。
大規模建物の中の大空間では、形式的には1個の部屋であっても、床面積の大きさに応じて空調機を複数利用している。これらの空調機の合計の電力需要が過大となり、ピークカット(最大電力の抑制)が必要な場合には、空調機を適宜停止することも行なわれている。
特開2003−148790号公報 特許第3334073号公報
従来の空調システムでは、地球温暖化問題への対応として、省エネルギーを重視した目標室温設定(冷暖房設定)を行うようにしているが、このような目標室温設定を行う場合でも、設定した目標室温に室温を一致させるように厳密に制御する。そのため、室内居住者にとって空調効果が小さくなっている状態、すなわち、空調機を完全に停止しても室温が目標室温から大きく離れなくなっている状態であっても、空調機は動作する。この状態では、空気搬送動力などの、空調機の動作に使用されるエネルギーは、実質的に無駄なエネルギーと言える。
また、ピークカット(最大電力の抑制)が必要な場合に、空調機を適宜停止する方式では、エネルギーの消費が低減されることもある。しかし、複数の空調機に対して予め決められた順序でいずれかの空調機を停止するという手順なので、本来停止すべき空調機が動作を継続し、一方で停止すべきではない空調機が停止するということも起こり得る。この場合には、エネルギーの消費の低減とは言えない状況になる。
本発明は、上記課題を解決するためになされたもので、室内居住者にとって空調効果が小さくなっている状態で空調機が動作するという実質的に無駄なエネルギーの消費を低減することができる空調機制御装置および方法を提供することを目的とする。
また、本発明は、電力のピークカットが必要な場合に、空調機を適宜停止させることができ、エネルギーの消費を低減することができる空調機制御装置および方法を提供することを目的とする。
本発明の空調機制御装置は、空調機の負荷指標を求める負荷指標確定手段と、予め規定された閾値と前記負荷指標とを比較して、前記空調機が送風しているだけの状態か否かを判定する判定手段と、前記空調機が送風しているだけの状態と判定されたときに、前記空調機を停止させる空調機停止手段とを備え、複数の前記空調機のうち少なくとも1台が送風しているだけの状態と判定されたときに、前記負荷指標の順位を小さい順に決定する順位決定手段を備え、前記負荷指標確定手段は、被制御エリアから複数の前記空調機に戻る還気の温度を空調機毎に取得する還気温度取得手段と、複数の前記空調機から被制御エリアに供給される給気の温度を空調機毎に取得する給気温度取得手段と、前記還気と前記給気との温度差を空調機毎に算出する温度差算出手段と、複数の前記空調機の給気風量の情報を空調機毎に取得する風量情報取得手段と、前記温度差に前記給気風量を乗算して前記負荷指標を空調機毎に算出する負荷指標算出手段とから構成され、前記空調機停止手段は、送風しているだけの状態と判定された前記空調機のうち、空調機の総台数に対して予め規定された停止可能割合以下の台数の空調機を前記負荷指標が小さい順に停止させることを特徴とするものである。
また、本発明の空調機制御装置は、空調機の負荷指標を求める負荷指標確定手段と、予め規定された閾値と前記負荷指標とを比較して、前記空調機が送風しているだけの状態か否かを判定する判定手段と、前記空調機が送風しているだけの状態と判定されたときに、前記空調機を停止させる空調機停止手段と、前記空調機が送風しているだけの状態と判定されたときに、前記空調機が停止許容状態であることに関する情報を提示する提示手段を備え、前記負荷指標確定手段は、被制御エリアから前記空調機に戻る還気の温度を取得する還気温度取得手段と、前記空調機から被制御エリアに供給される給気の温度を取得する給気温度取得手段と、前記還気と前記給気との温度差を算出する温度差算出手段と、前記空調機の給気風量の情報を取得する風量情報取得手段と、前記温度差に前記給気風量を乗算して前記負荷指標を算出する負荷指標算出手段とから構成され、前記空調機停止手段は、被制御エリアの居住者または設備管理者の意思を確認して前記空調機を停止させることを特徴とするものである。
また、本発明の空調機制御方法は、空調機の負荷指標を求める負荷指標確定ステップと、予め規定された閾値と前記負荷指標とを比較して、前記空調機が送風しているだけの状態か否かを判定する判定ステップと、前記空調機が送風しているだけの状態と判定したときに、前記空調機を停止させる空調機停止ステップと、複数の前記空調機のうち少なくとも1台が送風しているだけの状態と判定したときに、前記負荷指標の順位を小さい順に決定する順位決定ステップとを含み、前記負荷指標確定ステップは、被制御エリアから複数の前記空調機に戻る還気の温度を空調機毎に取得する還気温度取得ステップと、複数の前記空調機から被制御エリアに供給される給気の温度を空調機毎に取得する給気温度取得ステップと、前記還気と前記給気との温度差を空調機毎に算出する温度差算出ステップと、複数の前記空調機の給気風量の情報を空調機毎に取得する風量情報取得ステップと、前記温度差に前記給気風量を乗算して前記負荷指標を空調機毎に算出する負荷指標算出ステップとからなり、前記空調機停止ステップは、送風しているだけの状態と判定した前記空調機のうち、空調機の総台数に対して予め規定された停止可能割合以下の台数の空調機を前記負荷指標が小さい順に停止させることを特徴とするものである。
また、本発明の空調機制御方法は、空調機の負荷指標を求める負荷指標確定ステップと、予め規定された閾値と前記負荷指標とを比較して、前記空調機が送風しているだけの状態か否かを判定する判定ステップと、前記空調機が送風しているだけの状態と判定したときに、前記空調機を停止させる空調機停止ステップと、前記空調機が送風しているだけの状態と判定したときに、前記空調機が停止許容状態であることに関する情報を提示する提示ステップとを含み、前記負荷指標確定ステップは、被制御エリアから前記空調機に戻る還気の温度を取得する還気温度取得ステップと、前記空調機から被制御エリアに供給される給気の温度を取得する給気温度取得ステップと、前記還気と前記給気との温度差を算出する温度差算出ステップと、前記空調機の給気風量の情報を取得する風量情報取得ステップと、前記温度差に前記給気風量を乗算して前記負荷指標を算出する負荷指標算出ステップとからなり、前記空調機停止ステップは、被制御エリアの居住者または設備管理者の意思を確認して前記空調機を停止させることを特徴とするものである。
本発明によれば、空調機の負荷指標を求め、予め規定された閾値と負荷指標とを比較して、空調機が送風しているだけの状態か否かを判定し、空調機が送風しているだけの状態と判定したときに、空調機を停止させることにより、室内居住者にとって空調効果が小さくなっている状態で空調機が動作するという実質的に無駄なエネルギーの消費を低減することができる。
また、本発明では、送風しているだけの状態と判定した空調機のうち、空調機の総台数に対して予め規定された停止可能割合以下の台数の空調機を負荷指標が小さい順に停止させることにより、実質的に無駄なエネルギーの消費を低減することができると共に、複数の空調機が同時に停止することを回避することができる。
また、本発明では、空調機が送風しているだけの状態と判定したときに、空調機が停止許容状態であることに関する情報を提示し、被制御エリアの居住者または設備管理者の意思を確認して空調機を停止させることにより、居住者または設備管理者の意思を反映させることができる。
また、本発明では、複数の空調機の負荷指標を求め、複数の空調機の消費電力を検出し、負荷指標の順位を小さい順に決定して、動作している空調機の消費電力の合計が総電力上限値を下回るまで負荷指標が小さい順に空調機を停止させることにより、電力のピークカットが必要な場合に、空調機を適宜停止させることができ、エネルギーの消費を低減することができる。
本発明の第1の実施の形態に係る空調機制御装置の構成を示すブロック図である。 本発明の第1の実施の形態に係る空調機の例を示す図である。 本発明の第1の実施の形態に係る空調機の別の例を示す図である。 本発明の第1の実施の形態に係る空調機制御装置の動作を示すフローチャートである。 本発明の第2の実施の形態に係る空調機制御装置の構成を示すブロック図である。 本発明の第2の実施の形態に係る空調機の例を示す図である。 本発明の第2の実施の形態に係る空調機制御装置の動作を示すフローチャートである。 本発明の第3の実施の形態に係る空調機制御装置の構成を示すブロック図である。 本発明の第3の実施の形態に係る空調機制御装置の動作を示すフローチャートである。 本発明の第4の実施の形態に係る空調機制御装置の構成を示すブロック図である。 本発明の第4の実施の形態に係る空調機制御装置の動作を示すフローチャートである。 従来の空調システムの構成を示す図である。
[発明の原理1]
室内居住者にとって空調効果が小さくなっている状態を判断するための指標として、負荷指標を利用できることに着眼した。負荷指標は、冷暖房能力の出力状態であり、空調機を通過する前後の空気の温度差と風量の積で決まる。したがって、基本的には「負荷指標=温度差×風量」と定義し、この指標が予め規定された閾値未満である場合は、実質的に室内に気流を発生させているだけに近い状態と見なして、空調機を停止すればよい。これにより、実質的に無駄なエネルギーの消費を低減することができる。
なお、風量が一定の空調機の場合は、「負荷指標=温度差×風量」という式において風量が定数になるのと同等なので、最も基本的には温度差のみで判断しても、負荷指標に基づく空調機動作と等価な動作を実現することができる。あるいは、負荷指標としての精度は落ちることになるが、空調機の制御出力(操作量信号)や膨張弁開度(熱媒流量を制御する弁の開度)を負荷指標として利用してもよい。空調機の制御出力、膨張弁開度のいずれの場合も、値が小さいほど負荷指標としての値も小さくなる。
また、空調機を停止させた場合の再起動方法としては、室温が目標室温から大きく離れた場合に空調機を再起動させるとか、あるいは空調機の停止から一定時間経過した場合に再起動させるとかいったように、予め条件を規定しておけばよい。
[発明の原理2]
大規模建物の中の大空間では、形式的には1個の部屋であっても、床面積の大きさに応じて空調機を複数利用する。この場合、負荷指標に応じて全ての空調機が、偶然にでもほぼ同時に停止すると、室内居住者にとっての空調効果が急激に減少することにもなり得る。そこで、大空間内の複数台の空調機が連携して動作することにより、同時に停止することを回避するのが好ましい。例えば、一定割合の台数までの空調機のみが停止するようにする。
電力のピークカットが必要な場合には、負荷指標が低い空調機から停止させていく。このピークカットにおいては、閾値とは無関係に、必要な台数だけ停止させるものとする。
[発明の原理3]
室内居住者にとって空調効果が小さくなっている場合であっても、省エネルギーを優先して自動的に空調機を停止するのであれば、室内居住者から不満が出る可能性が若干高くなる。そこで、室内居住者の意思を反映しやすくすることが好ましい。例えば、空調機を停止してもよい状態になったら、まずはその状況を室内居住者(あるいは室内居住者の許容性を予め把握している管理者)が認識できるように提示し、室内居住者あるいは管理者が停止することを許容する場合に、室内居住者あるいは管理者自身の操作で空調機を停止する。このとき、提示する情報の中に、搬送動力の節約による省エネルギー効果の情報を含めてもよい。また、情報の提示を一定時間継続している間に、室内居住者あるいは管理者が空調機の停止を拒否しない場合に、空調機を停止させるようにしてもよい。
[第1の実施の形態]
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。図1は本発明の第1の実施の形態に係る空調機制御装置の構成を示すブロック図である。本実施の形態は、上記発明の原理1に対応するものである。空調機制御装置は、被制御エリアから空調機に戻る還気の温度を取得する還気温度取得部1と、空調機から被制御エリアに供給される給気の温度を取得する給気温度取得部2と、還気と給気との温度差を算出する温度差算出部3と、空調機の給気風量の情報を取得する風量情報取得部4と、温度差に給気風量を乗算して空調機の負荷指標を算出する負荷指標算出部5と、予め規定された閾値と負荷指標とを比較して、空調機が送風しているだけの状態か否かを判定する判定部6と、空調機が送風しているだけの状態と判定されたときに、空調機を停止させる空調機停止部7と、被制御エリアの室温を取得する室温取得部8と、目標室温と室温との偏差に基づいて空調機を再起動する空調機再起動部9とから構成される。
次に、本実施の形態で対象とする空調機について説明する。図2に、外気と還気とを取り込み、外気と還気との混合気に対して熱交換を行ない、給気を送る空調機の例を示す。図2において、201は被制御エリアである空間200に給気を送る空調機、202は外気の取り入れ口、203は空間200から空調機201に空気(還気)を戻す還気ダクト、204は空調機201によって冷却または加熱された混合気(給気)を空間200へ供給する給気ダクト、205は給気の吹出口である。ここで、外気の温度をA[℃]、還気の温度をC[℃]、混合気の温度をB[℃]、給気の温度をD[℃]、室温をE[℃]とする。また、給気風量をR[m3/min]とする。負荷指標Lは以下のように計算できる。
L=|C−D|R ・・・(1)
図2の計装で例えば冷房を行なっている場合において、室内に発熱物があり、D[℃]の給気を室内に吹出すことで、室温をE[℃](D<E)に保っているとする。還気の温度はC[℃]であるが、壁面を通じて室外の貫流熱があることにより、C≒Dになり得る。このとき、A[℃]の外気についてもA≒Bになっているはずである。したがって、空調機201としては単に送風しているだけに近い状態であり、室内に気流を発生させているだけなので、空気搬送動力が実質的に無駄なエネルギー消費になり得る。
図3に、還気を取り込み、還気に対して熱交換を行ない、給気を送る空調機の例を示す。図3において、206は空間200に給気を送る空調機である。給気風量をR[m3/min]とすれば、負荷指標Lは式(1)で計算できる。
図3の計装で例えば冷房を行なっている場合において、室内に発熱物があり、D[℃]の給気を室内に吹出すことで、室温をE[℃](D<E)に保っているとする。還気はC[℃]であるが、壁面を通じて室外の貫流熱があることにより、C≒Dになり得る。すなわち、温度差C−Dが小さくなり、空調機206としては単に送風しているだけに近い状態であり、室内に気流を発生させているだけなので、空気搬送動力が実質的に無駄なエネルギー消費になり得る。
本実施の形態では、図2、図3に示したいずれの空調機の場合でも、以下のようにしてエネルギー消費を低減する制御を行うことができる。
図4は本実施の形態の空調機制御装置の動作を示すフローチャートである。還気温度取得部1は、還気ダクト203に取り付けられた温度センサ(不図示)によって計測された還気温度Cを取得する(図4ステップS100)。
給気温度取得部2は、給気ダクト204に取り付けられた温度センサ(不図示)によって計測された給気温度Dを取得する(ステップS101)。
温度差算出部3は、還気と給気との温度差|C−D|を算出する(ステップS102)。なお、温度差(C−D)の絶対値|C−D|を算出しているのは、冷房と暖房の両方を想定しているためである。すなわち、一般に冷房ではC>Dとなり、暖房ではC<Dとなるからである。
風量情報取得部4は、給気風量Rの情報を取得する(ステップS103)。空調機201,206が変風量空調機の場合、空調機制御装置の図示しない制御演算部は、給気温度設定値と給気温度Dとの偏差に基づいて、例えばPID演算によって操作量を求めると共に給気風量を演算し、演算した操作量を空調機201,206のバルブ(不図示)に出力してバルブ開度を制御し、また演算した風量の給気が空調機201,206から送り出されるように、空調機201,206のファン回転数を制御する。言うまでもなく、空調機201,206に供給される熱媒(冷水または温水)の量はバルブによって制御される。
一方、空調機201,206が定風量空調機の場合、空調機201,206のファン回転数は一定である。この場合、空調機制御装置の図示しない制御演算部は、給気温度設定値と給気温度Dとの偏差に基づいて、例えばPID演算によって操作量を求め、演算した操作量を空調機201,206のバルブに出力してバルブ開度を制御する。
空調機201,206が変風量空調機、定風量空調機のいずれの場合でも、風量情報取得部4は、制御演算部から給気風量Rの情報を取得することができる。
次に、負荷指標算出部5は、温度差算出部3が算出した温度差|C−D|に給気風量Rを乗算して、負荷指標Lを算出する(ステップS104)。
判定部6は、予め規定された閾値Tと負荷指標Lとを比較して、L<Tの場合に、空調機201,206が送風しているだけの状態と判定する(ステップS105)。
空調機制御装置は、以上のようなステップS100〜S105の処理を定期的に行う。そして、空調機停止部7は、空調機201,206が送風しているだけの状態と判定部6が判定したときに(ステップS105においてYES)、空調機201,206を一時的に停止させる(ステップS106)。
次に、空調機201,206の停止後、室温取得部8は、空間200に設置された温度センサ(不図示)から室温Eを取得する(ステップS107)。
空調機再起動部9は、目標室温SPと室温Eとの室温偏差|SP−E|を算出し、この室温偏差が予め規定された温度閾値Hを超えたかどうかを判定する(ステップS108)。室温取得部8と空調機再起動部9とは、ステップS107,S108の処理を定期的に行う。
そして、空調機再起動部9は、室温偏差が温度閾値Hを超えたときに、空調機201,206による調整が必要になったものと判断して、空調機201,206を再起動する(ステップS109)。なお、再起動の必要性が生じることは予め予想できるわけであるから、空調機201,206の停止から一定時間が経過したら、空調機再起動部9が空調機201,206を再起動するというように、単純な方法を採用してもよい。
以上のように、本実施の形態では、空調機の負荷指標を求め、予め規定された閾値と負荷指標とを比較して、空調機が送風しているだけの状態か否かを判定し、空調機が送風しているだけの状態と判定したときに、空調機を停止させることにより、室内居住者にとって空調効果が小さくなっている状態で空調機が動作するという実質的に無駄なエネルギーの消費を低減することができる。
[第2の実施の形態]
次に、本発明の第2の実施の形態について説明する。図5は本発明の第2の実施の形態に係る空調機制御装置の構成を示すブロック図であり、図1と同一の構成には同一の符号を付してある。本実施の形態は、上記発明の原理2に対応するものである。空調機制御装置は、被制御エリアから複数の空調機に戻る還気の温度を空調機毎に取得する還気温度取得部1aと、複数の空調機から被制御エリアに供給される給気の温度を空調機毎に取得する給気温度取得部2aと、還気と給気との温度差を空調機毎に算出する温度差算出部3aと、複数の空調機の給気風量の情報を空調機毎に取得する風量情報取得部4aと、温度差に給気風量を乗算して負荷指標を空調機毎に算出する負荷指標算出部5aと、予め規定された閾値と負荷指標とを比較して、空調機が送風しているだけの状態か否かを空調機毎に判定する判定部6aと、室温取得部8と、空調機再起動部9と、負荷指標の順位を小さい順に決定する順位決定部10と、送風しているだけの状態と判定された空調機のうち、空調機の総台数に対して予め規定された停止可能割合以下の台数の空調機を負荷指標が小さい順に停止させる順位基準停止部11とから構成される。
次に、本実施の形態で対象とする空調機について説明する。図6に、還気を取り込み、還気に対して熱交換を行ない、給気を送る複数の空調機の例を示す。本実施の形態では、被制御エリアである空間200aの床面積が図2、図3の空間200よりも広く、複数の空調機207−1〜207−4が利用される場合を想定している。図6において、203−1〜203−4は還気ダクト、204−1〜204−4は給気ダクト、205−1〜205−4は給気の吹出口である。なお、空調機207−1〜207−4は図2に示した例のように混合気に対して熱交換を行なうタイプのものであってもよい。
図7は本実施の形態の空調機制御装置の動作を示すフローチャートである。還気温度取得部1aは、複数の空調機207−1〜207−4についての還気温度、すなわち還気ダクト203−1〜203−4にそれぞれ取り付けられた各温度センサ(不図示)によって計測された還気温度C1〜C4[℃]を取得する(図7ステップS200)。
給気温度取得部2aは、複数の空調機207−1〜207−4についての給気温度、すなわち給気ダクト204−1〜204−4にそれぞれ取り付けられた各温度センサ(不図示)によって計測された給気温度D1〜D4[℃]を取得する(ステップS201)。
温度差算出部3aは、還気と給気の温度差|C1−D1|,|C2−D2|,|C3−D3|,|C4−D4|を空調機207−1〜207−4毎に算出する(ステップS202)。
風量情報取得部4aは、複数の空調機207−1〜207−4についての給気風量R1〜R4[m3/min]の情報を取得する(ステップS203)。第1の実施の形態と同様に空調機制御装置の図示しない制御演算部が空調機207−1〜207−4を制御するので、この制御演算部から給気風量R1〜R4の情報を取得することができる。
負荷指標算出部5aは、温度差算出部3aが算出した温度差に給気風量R1〜R4を乗算して、各空調機207−1〜207−4の負荷指標L1〜L4を以下のように算出する(ステップS204)。
L1=|C1−D1|R1 ・・・(2)
L2=|C2−D2|R2 ・・・(3)
L3=|C3−D3|R3 ・・・(4)
L4=|C4−D4|R4 ・・・(5)
判定部6aは、予め規定された閾値Tと負荷指標L1〜L4とを比較する(ステップS205)。そして、判定部6aは、負荷指標L1〜L4のうち少なくとも1つが閾値T未満の場合に、閾値T未満の負荷指標に対応する空調機が送風しているだけの状態と判定する。空調機制御装置は、以上のようなステップS200〜S205の処理を定期的に行う。
次に、順位決定部10は、空調機207−1〜207−4のうち少なくとも1台が送風しているだけの状態と判定されたときに(ステップS205においてYES)、負荷指標L1〜L4の順位を小さい順に決定する(ステップS206)。ここでは、負荷指標は小さい順にL1<L2<L3<L4であったとする。また、ステップS205の判定において、負荷指標L1〜L3が閾値T未満であったとする。
順位基準停止部11は、送風しているだけの状態と判定された空調機のうち、空調機の総台数に対して予め規定された停止可能割合以下の台数の空調機を負荷指標が小さい順に停止させる(ステップS207)。ここでは、予め規定された停止可能割合が50%であったとする。空調機207−1〜207−4の総台数は4台なので、空調機207−1,207−2を一時的に停止させることになる。
図7のステップS208〜S210の処理は、図4のステップS107〜S109と同じである。
本実施の形態では、第1の実施の形態と同様に実質的に無駄なエネルギーの消費を低減することができると共に、複数の空調機が同時に停止することを回避することができる。
[第3の実施の形態]
次に、本発明の第3の実施の形態について説明する。図8は本発明の第3の実施の形態に係る空調機制御装置の構成を示すブロック図であり、図1、図5と同一の構成には同一の符号を付してある。本実施の形態は、上記発明の原理2に対応するものである。空調機制御装置は、還気温度取得部1aと、給気温度取得部2aと、温度差算出部3aと、風量情報取得部4aと、負荷指標算出部5aと、空調機再起動部9aと、負荷指標の順位を小さい順に決定する順位決定部10aと、外部から複数の空調機の総電力上限値の情報を受信する電力要求受信部12と、複数の空調機の消費電力を検出する電力検出部13と、動作している空調機の消費電力の合計が総電力上限値を下回るまで負荷指標が小さい順に空調機を停止させる電力基準停止部14とから構成される。
本実施の形態で対象とする空調機は図6で説明したとおりなので、図6の符号を用いて説明する。
図9は本実施の形態の空調機制御装置の動作を示すフローチャートである。まず、図6に示した空間200aを含む建物の設備管埋システム(不図示)は、電力のピークカットが必要な場合、ピークカット要求を空調機制御装置に送信する。このピークカット要求には、空調機の総電力上限値Wt[W]を示す情報が含まれる。
ピークカット要求の受信後(図9ステップS300においてYES)、還気温度取得部1aと給気温度取得部2aと温度差算出部3aと風量情報取得部4aと負荷指標算出部5aとは、ステップS301〜S305の処理を行う。このステップS301〜S305の処理は、図7のステップS200〜S204と同じである。
電力検出部13は、各空調機207−1〜207−4の消費電力W1〜W4[W]を検出する(ステップS306)各空調機207−1〜207−4の消費電力W1〜W4は、消費電力を管理する外部の装置(不図示)から取得してもよいし、電力検出部13が例えば各空調機207−1〜207−4のファン回転数などの情報から計算するようにしてもよい。
順位決定部10aは、負荷指標L1〜L4の順位を小さい順に決定する(ステップS307)。ここでは、負荷指標は小さい順にL1<L2<L3<L4であったとする。
電力基準停止部14は、動作している空調機の消費電力の合計Wtotal[W]が総電力上限値Wt[W]を下回るまで負荷指標が小さい順に空調機を一時的に停止させる(ステップS308)。
空調機の停止後、空調機再起動部9aは、総電力上限に余裕ができたかどうかを判定する(ステップS309)。空調機再起動部9aは、電力のピークカット要求が更新されて、総電力上限値Wt[W]が前回値に対して高い値に更新され、この更新後の総電力上限値Wt[W]と現在動作している空調機の消費電力の合計Wtotal[W]との差が、停止中の空調機の停止前の消費電力よりも大きい場合、総電力上限に余裕ができたと判定する。そして、空調機再起動部9aは、動作している空調機の消費電力と再起動しようとする空調機の消費電力との合計が総電力上限値Wt[W]を下回る範囲で負荷指標が大きい順に停止中の空調機を再起動する(ステップS310)。
以上のように、本実施の形態では、電力のピークカットが必要な場合に、空調機を適宜停止させることができ、エネルギーの消費を低減することができる。
[第4の実施の形態]
次に、本発明の第4の実施の形態について説明する。図10は本発明の第4の実施の形態に係る空調機制御装置の構成を示すブロック図であり、図1、図5、図8と同一の構成には同一の符号を付してある。本実施の形態は、上記発明の原理3に対応するものである。空調機制御装置は、還気温度取得部1と、給気温度取得部2と、温度差算出部3と、風量情報取得部4と、負荷指標算出部5と、判定部6と、室温取得部8と、空調機再起動部9と、空調機が送風しているだけの状態と判定されたときに、空調機が停止許容状態であることに関する情報を提示する提示部15と、被制御エリアの居住者または設備管理者の意思を確認して空調機を停止させる意思準拠停止部16とから構成される。
本実施の形態で対象とする空調機は図2、図3で説明したとおりである。図11は本実施の形態の空調機制御装置の動作を示すフローチャートである。還気温度取得部1と給気温度取得部2と温度差算出部3と風量情報取得部4と負荷指標算出部5と判定部6とは、図11のステップS400〜S405の処理を行う。このステップS400〜S405の処理は、図4のステップS100〜S105と同じである。
提示部15は、空調機が送風しているだけの状態と判定部6が判定したときに(ステップS405においてYES)、空調機が停止許容状態であることと空調機の停止による削減電力(搬送動力の節約による省エネルギー効果)とを室内居住者(あるいは室内居住者の許容性を予め把握している設備管理者)に対して提示する(ステップS406)。情報の提示方法としては、室内に設置されたリモコン等の操作器に情報を表示させる方法や、操作器から情報を音声出力する方法などがある。
提示された情報を受け取った室内居住者あるいは管理者は、空調機の停止を許容する場合、操作器に対して空調機停止の操作を行う(ステップS407においてYES)。この操作に応じて、意思準拠停止部16は、空調機を一時的に停止させる(ステップS408)。
図11のステップS409〜S411の処理は、図4のステップS107〜S109と同じである。
なお、意思準拠停止部16は、ステップS406の情報の提示が一定時間継続されている間に、室内居住者あるいは管理者が空調機の停止を拒否しない場合に、空調機を一時的に停止させるようにしてもよい(ステップS408)。
また、本実施の形態は第2の実施の形態と組み合わせてもよい。すなわち、提示部15は、送風しているだけの状態と判定された空調機のうち、空調機の総台数に対して予め規定された停止可能割合以下の台数の空調機のみを、負荷指標の小さい順に停止許容状態の空調機として提示するようにしてもよい。
以上のように、本実施の形態では、空調機を停止するかどうかの判定に、室内居住者または設備管理者の意思を反映させることができる。
第1〜第4の実施の形態における空調機制御装置は、例えばCPU、メモリおよびインタフェースを備えたコンピュータとこれらのハードウェア資源を制御するプログラムによって実現することができる。CPUは、メモリに格納されたプログラムに従って第1〜第4の実施の形態で説明した処理を実行する。
本発明は、空調機のエネルギー消費を低減する技術に適用することができる。
1,1a…還気温度取得部、2,2a…給気温度取得部、3,3a…温度差算出部、4,4a…風量情報取得部、5,5a…負荷指標算出部、6,6a…判定部、7…空調機停止部、8…室温取得部、9,9a…空調機再起動部、10,10a…順位決定部、11…順位基準停止部、12…電力要求受信部、13…電力検出部、14…電力基準停止部、15…提示部、16…意思準拠停止部。

Claims (4)

  1. 空調機の負荷指標を求める負荷指標確定手段と、
    予め規定された閾値と前記負荷指標とを比較して、前記空調機が送風しているだけの状態か否かを判定する判定手段と、
    前記空調機が送風しているだけの状態と判定されたときに、前記空調機を停止させる空調機停止手段と
    複数の前記空調機のうち少なくとも1台が送風しているだけの状態と判定されたときに、前記負荷指標の順位を小さい順に決定する順位決定手段とを備え
    前記負荷指標確定手段は、
    被制御エリアから複数の前記空調機に戻る還気の温度を空調機毎に取得する還気温度取得手段と、
    複数の前記空調機から被制御エリアに供給される給気の温度を空調機毎に取得する給気温度取得手段と、
    前記還気と前記給気との温度差を空調機毎に算出する温度差算出手段と、
    複数の前記空調機の給気風量の情報を空調機毎に取得する風量情報取得手段と、
    前記温度差に前記給気風量を乗算して前記負荷指標を空調機毎に算出する負荷指標算出手段とから構成され、
    前記空調機停止手段は、送風しているだけの状態と判定された前記空調機のうち、空調機の総台数に対して予め規定された停止可能割合以下の台数の空調機を前記負荷指標が小さい順に停止させることを特徴とする空調機制御装置。
  2. 空調機の負荷指標を求める負荷指標確定手段と、
    予め規定された閾値と前記負荷指標とを比較して、前記空調機が送風しているだけの状態か否かを判定する判定手段と、
    前記空調機が送風しているだけの状態と判定されたときに、前記空調機を停止させる空調機停止手段と、
    前記空調機が送風しているだけの状態と判定されたときに、前記空調機が停止許容状態であることに関する情報を提示する提示手段とを備え、
    前記負荷指標確定手段は、
    被制御エリアから前記空調機に戻る還気の温度を取得する還気温度取得手段と、
    前記空調機から被制御エリアに供給される給気の温度を取得する給気温度取得手段と、
    前記還気と前記給気との温度差を算出する温度差算出手段と、
    前記空調機の給気風量の情報を取得する風量情報取得手段と、
    前記温度差に前記給気風量を乗算して前記負荷指標を算出する負荷指標算出手段とから構成され、
    前記空調機停止手段は、被制御エリアの居住者または設備管理者の意思を確認して前記空調機を停止させることを特徴とする空調機制御装置。
  3. 空調機の負荷指標を求める負荷指標確定ステップと、
    予め規定された閾値と前記負荷指標とを比較して、前記空調機が送風しているだけの状態か否かを判定する判定ステップと、
    前記空調機が送風しているだけの状態と判定したときに、前記空調機を停止させる空調機停止ステップと
    複数の前記空調機のうち少なくとも1台が送風しているだけの状態と判定したときに、前記負荷指標の順位を小さい順に決定する順位決定ステップとを含み、
    前記負荷指標確定ステップは、
    被制御エリアから複数の前記空調機に戻る還気の温度を空調機毎に取得する還気温度取得ステップと、
    複数の前記空調機から被制御エリアに供給される給気の温度を空調機毎に取得する給気温度取得ステップと、
    前記還気と前記給気との温度差を空調機毎に算出する温度差算出ステップと、
    複数の前記空調機の給気風量の情報を空調機毎に取得する風量情報取得ステップと、
    前記温度差に前記給気風量を乗算して前記負荷指標を空調機毎に算出する負荷指標算出ステップとからなり、
    前記空調機停止ステップは、送風しているだけの状態と判定した前記空調機のうち、空調機の総台数に対して予め規定された停止可能割合以下の台数の空調機を前記負荷指標が小さい順に停止させることを特徴とする空調機制御方法。
  4. 空調機の負荷指標を求める負荷指標確定ステップと、
    予め規定された閾値と前記負荷指標とを比較して、前記空調機が送風しているだけの状態か否かを判定する判定ステップと、
    前記空調機が送風しているだけの状態と判定したときに、前記空調機を停止させる空調機停止ステップと、
    前記空調機が送風しているだけの状態と判定したときに、前記空調機が停止許容状態であることに関する情報を提示する提示ステップとを含み、
    前記負荷指標確定ステップは、
    被制御エリアから前記空調機に戻る還気の温度を取得する還気温度取得ステップと、
    前記空調機から被制御エリアに供給される給気の温度を取得する給気温度取得ステップと、
    前記還気と前記給気との温度差を算出する温度差算出ステップと、
    前記空調機の給気風量の情報を取得する風量情報取得ステップと、
    前記温度差に前記給気風量を乗算して前記負荷指標を算出する負荷指標算出ステップとからなり、
    前記空調機停止ステップは、被制御エリアの居住者または設備管理者の意思を確認して前記空調機を停止させることを特徴とする空調機制御方法。
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