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JP5528149B2 - レーザ加工装置およびレーザ加工方法 - Google Patents
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レーザ加工装置およびレーザ加工方法 Download PDF

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Description

本発明は、レーザ光を発振するレーザ発振器と、レーザ発振器から発振されるレーザ光を案内するとともに当該レーザ光を端面から外部に照射する光ファイバと、を備えたレーザ加工装置、および、このようなレーザ加工装置を用いたレーザ加工方法に関する。
従来から、ファイバ伝送光(光ファイバ25によって伝送されたレーザ光L)を加工光学系90によって結像し、当該加工光学系90を被加工基板60と相対的に移動させることにより加工を行う方法が知られている(図11参照)。このような方法を用いる場合、加工幅を拡大したり加工効率を上げたりするために、ファイバ伝送光の結像サイズを大きくしたり、シリンドリカルレンズなどで加工幅方向にビームを拡幅したり、加工点数を増やすなどの手法が用いられてきた。
しかしながら、ファイバ伝送光の結像サイズを大きくするためには、光ファイバ25のコアの径や結像レンズの結像倍率を大きなものに変更する必要がある。また、シリンドリカルレンズを用いる方法では、所望の加工幅に応じてそれぞれに適したシリンドリカルレンズに交換する必要がある。さらに、加工点数を増やす方法では、ファイバ伝送後の加工光学系の数およびそれらの加工光学系の移動手段を増やす必要がある。
このため、上述した従来の方法では、段取り変えに非常な手間がかかり非実用的であったり、部品点数が増えて装置の価格が高価となってしまったりするなどの問題があった。
また、分割レンズ・DOE光学系などを用いて複数の加工点を構成し、これらを回転させて加工する方法も知られている(特許文献1参照)。しかしながら、結像ビーム形状が円形でない、例えば矩形の場合には、分割レンズ・DOE光学系などを回転部95によって回転させることにより加工ピッチや加工幅を調整することはできるが(図12(a)(b)参照)、加工進行方向PDに対してビーム形状が変化するため、スクライブラインのエッジの直線性が損なわれるなどの問題がある(図12(b)参照)。
これらの問題の解決方法としては、複数のファイバ伝送光を用いて、光ファイバ25の端面の位置を結像レンズ(結像光学系)17の光軸に直交する面上で移動させることが考えられる(図13参照)。しかしながら、レーザ光Lを結像レンズ17で結像させる場合には、複数の光ファイバ25の端面を、結像レンズ17の光軸に直交する面上で単に移動させると(図13参照)、概ね平面状の被加工基板60上では収差で像にボケが生じてしまう。また、結像レンズ17の中心部分と周辺部分の結像性能差によって像面湾曲が生じてしまう(結像面が平面にならない)。
また、特許文献2で示されているように、被加工基板60上に複数のスクライブラインを形成する場合、複数のレーザ照射を同時に行い、複数のスクライブラインを同時に形成し、生産性を高めるようにする際に、比較的大きなピッチとなるのでレーザ光Lを結像レンズ17で結像する場合には結像レンズ17の大きさがより大きくなる。このため、収差によって被加工基板60上で形成される像にボケが生じてしまう不都合がより大きくなり、また、結像レンズ17の中心部分と周辺部分の結像性能差によって像面湾曲が生じてしまう不都合もより大きくなる。
特許第3293136号 特開2007−048835号公報
本発明は、このような点を考慮してなされたものであり、結像光学系の中心部分と周辺部分の結像性能差によって被加工基板上で像面湾曲が生じてしまうことを防止し、かつ、レーザ光の結像光学系による収差を小さくすることができるレーザ加工装置およびレーザ加工方法を提供することを目的とする。
本発明によるレーザ加工装置は、
被加工基板を保持する保持部と、
レーザ光を発振するレーザ発振器と、
前記レーザ発振器から発振されるレーザ光を案内するとともに当該レーザ光を端面から外部に照射する光ファイバと、
前記保持部および前記光ファイバの端面のうちの少なくとも一方を加工進行方向に沿って移動させる加工移動部と、
前記光ファイバに連結され、該光ファイバの端面を前記加工進行方向に直交する成分を含む方向に移動させるファイバ移動部と、
前記光ファイバの端面から照射されるレーザ光を前記被加工基板上で結像させる結像光学系と、を備え、
前記ファイバ移動部が、前記光ファイバの端面を、前記結像光学系から該結像光学系によるレーザ光の収差を補正する距離だけ離隔させた状態で移動させる。
本発明によるレーザ加工装置において、
前記ファイバ移動部は、前記光ファイバの端面を、前記結像光学系によるレーザ光の収差の最小となる仮想面上で移動させてもよい。
本発明によるレーザ加工装置において、
前記ファイバ移動部は、前記光ファイバの端面を、前記結像光学系によるレーザ光の収差の最小となる仮想面上の点における接平面上で移動させてもよい。
本発明によるレーザ加工装置において、
前記仮想面上の点は、前記光ファイバの端面の初期位置に対応する点であってもよい。
本発明によるレーザ加工装置において、
前記ファイバ移動部は、前記光ファイバの端面を、前記結像光学系によるレーザ光の収差の最小となる仮想面に近似させた段状の面であって前記結像光学系の光軸に直交する面を含む面上を移動させてもよい。
本発明によるレーザ加工装置において、
前記仮想面に近似させた段状の面は、前記光ファイバの端面の初期位置から前記結像光学系の光軸に直交する方向に延びる面を含んでもよい。
本発明によるレーザ加工装置において、
前記光ファイバが複数あり、
前記ファイバ移動部は、前記光ファイバの少なくとも一つの端面を移動させてもよい。
本発明によるレーザ加工装置において、
前記ファイバ移動部は、前記光ファイバを、該光ファイバの端面に直交する軸が前記結像光学系の光軸と平行な状態で維持されるように移動させてもよい。
本発明によるレーザ加工方法は、
光ファイバの端面を初期位置に位置づける工程と、
前記光ファイバによって、レーザ発振器から発振されるレーザ光を案内させるとともに当該レーザ光を端面から外部に照射させ、その後、当該レーザ光を結像光学系を通過させて被加工基板上で結像させる工程と、を備え、
前記光ファイバの端面を初期位置に位置づける工程において、該光ファイバの端面は、前記結像光学系から該結像光学系によるレーザ光の収差を補正する距離だけ離隔させた位置に位置づけられる。
本発明によるレーザ加工方法において、
前記光ファイバの端面を初期位置に位置づける工程において、該光ファイバの端面は、前記結像光学系から該結像光学系によるレーザ光の収差が最小となる距離だけ離隔させた位置に位置づけられてもよい。
本発明によるレーザ加工方法は、
前記光ファイバの端面を、前記結像光学系の光軸に直交する成分を含む方向に移動させる工程をさらに備え、
前記光ファイバの端面が、前記結像光学系によるレーザ光の収差が最小となる仮想面上で移動されてもよい。
本発明によるレーザ加工方法は、
前記光ファイバの端面を、前記結像光学系の光軸に直交する成分を含む方向に移動させる工程をさらに備え、
前記光ファイバの端面が、前記結像光学系によるレーザ光の収差が最小となる仮想面上の点における接平面上で移動されてもよい。
本発明によるレーザ加工方法は、
前記光ファイバの端面を、前記結像光学系の光軸に直交する成分を含む方向に移動させる工程をさらに備え、
前記光ファイバの端面が、前記結像光学系によるレーザ光の収差が最小となる仮想面に近似させた段状の面であって前記結像光学系の光軸に直交する面を含む面上を移動されてもよい。
本発明によれば、光ファイバの端面を、結像光学系から当該結像光学系によるレーザ光の収差を補正する距離だけ離隔させた状態で移動することができるので、結像光学系の中心部分と周辺部分の結像性能差によって被加工基板上で像面湾曲が生じてしまうことを防止し、かつ、レーザ光の結像光学系による収差を小さくすることができる。
本発明の第1の実施の形態によるレーザ加工装置の構成を示した側方図。 本発明の第1の実施の形態によるレーザ加工装置のファイバ保持筐体内の構成を示した上方平面図。 本発明の第1の実施の形態によるレーザ加工装置のファイバ保持筐体内の構成を示した側方図。 本発明の第1の実施の形態によるレーザ加工装置によって被加工基板を加工する態様を示した斜視図。 本発明の第1の実施の形態によるレーザ加工装置における光ファイバの端面の移動態様を示した正面図。 本発明の第1の実施の形態における被加工基板の加工態様を示した側方断面図。 被加工基板の層構成を示した側方断面図。 本発明の第2の実施の形態によるレーザ加工装置における光ファイバの端面の移動態様を示した正面図。 本発明の第3の実施の形態によるレーザ加工装置における光ファイバの端面の移動態様を示した正面図。 本発明の第3の実施の形態によるレーザ加工装置によって被加工基板を加工する態様を示した図。 従来のレーザ加工装置の一例によって被加工基板を加工する態様を示した斜視図。 従来のレーザ加工装置の別の例によって被加工基板を加工する態様を示した上方平面図。 光ファイバの端面を結像レンズの光軸に直交する面上で移動させた態様を示した正面図。
第1の実施の形態
以下、本発明に係るレーザ加工装置の第1の実施の形態について、図面を参照して説明する。ここで、図1乃至図7は本発明の第1の実施の形態を示す図である。
本実施の形態のレーザ加工装置は、ガラス基板(基板)61と、ガラス基板61に配置された薄膜62,63,64とを有する太陽電池に用いられる被加工基板60を加工するためのものである(図7参照)。このうち、薄膜は、ガラス基板61上に設けられた透明電極膜62と、この透明電極膜62上に設けられたSiなどを含む光電変換層63と、この光電変換層63上に設けられた裏面金属電極膜64とを有している。
レーザ加工装置は、図1に示すように、被加工基板60を保持する保持部1と、レーザ光Lを発振するレーザ発振器21と、レーザ発振器21から発振されるレーザ光Lを案内するとともに当該レーザ光Lを端面から外部に照射する複数(本実施の形態では4つ)の光ファイバ25と、光ファイバ25の端面を加工進行方向PD(図2参照)に沿って移動させる加工移動部35と、光ファイバ25の端面の薄膜に対する位置を検知する検知部(図4の符号41,42,43、参照)と、複数の光ファイバ25の各々に連結され、検知部からの情報に基づいて、光ファイバ25の端面を加工進行方向PDに直交する方向(後述する結像レンズ17の光軸に直交する成分を含む方向)に移動させるアクチュエータ(ファイバ移動部)10(図2参照)と、を備えている。
このうち、光ファイバ25の端面はファイバ保持筐体11内に配置されている。そして、加工移動部35によって、ファイバ保持筐体11が加工進行方向PDに沿って移動されることによって、光ファイバ25の端面が加工進行方向PDに沿って移動されることとなる。なお、図2に示すように、ファイバ保持筐体11内には、アクチュエータ10も配置されており、当該アクチュエータ10によってファイバ保持筐体11内で光ファイバ25の端面が移動されることとなる。
なお、本実施の形態では、ファイバ移動部としてアクチュエータ10を用いて説明するが、このアクチュエータ10としては圧電素子、リニアモータ、リニアコイル、シリンダなどを用いることができる。ところで、ファイバ移動部は、大きさが小さく、動作応答性、動作速度が速いものからなることが好ましい。また、アクチュエータ10を用いずにファイバ25の端面を手動で移動させてもよく、この場合には、例えば、後述する仮想面Vに相当する移動架台(トラック)上でファイバ25の端面を移動させればよい。
また、図2に示すように、アクチュエータ10の各々は、加工進行方向PDに沿って互いにずれた位置に配置されており、加工進行方向PDに対して直交する方向に光ファイバ25の端面を駆動するように構成されている。
なお、本実施の形態では、光ファイバ25の端面が加工進行方向PDに沿って移動される態様を用いて説明するが、光ファイバ25の端面が被加工基板60に対して相対的に移動されれば、これに限られることはない。例えば、保持部1が加工進行方向PDに沿って移動されてもよいし、保持部1と光ファイバ25の端面の両方が加工進行方向PDに沿って移動されてもよい。また、本実施の形態では、光ファイバ25の端面を加工進行方向PDに直交する方向に移動させる態様を用いて説明するが、移動方向が加工進行方向PDに直交する成分を含む方向であれば、これに限られることはない。例えば、光ファイバ25の端面を加工進行方向PDに対して斜め方向に移動させる態様でもよい。
上述した検知部は、図4に示すように、薄膜を撮影することで薄膜の画像を取得するCCDカメラなどからなる撮影部(データ取得部)41と、撮影部41によって撮影された薄膜の画像を処理する画像処理部(情報処理部)42と、画像処理部42によって処理された画像に基づいて光ファイバ25の端面の薄膜に対する位置を判断する判断部43と、を有している。
また、図1に示すように、レーザ発振器21と光ファイバ25との間には、レーザ発振器21から発振されたレーザ光Lを集光するための集光レンズ22が設けられている。また、図3に示すように、各光ファイバ25の端面の下方には、光ファイバ25の端面から照射されるレーザ光Lを被加工基板60上で結像させる結像レンズ(結像光学系)17が設けられている。
また、図2に示すように、アクチュエータ10にはファイバ駆動制御部20が接続されている。そして、このファイバ駆動制御部20は、光ファイバ25の端面から結像レンズ17までの距離として、当該結像レンズ17によるレーザ光Lの収差を補正する距離を算出する。そして、ファイバ駆動制御部20は、光ファイバ25の端面をアクチュエータ10によって、結像レンズ17から当該距離だけ離隔させた状態で移動させる。
より具体的には、ファイバ駆動制御部20は、結像レンズ17によるレーザ光Lの収差(とりわけ「像面湾曲」)の最小となる仮想面Vを算出するとともに、アクチュエータ10によって当該仮想面V上で光ファイバ25の端面を移動させる(図5参照)。なお、本願における仮想面Vは、結像レンズ17を通過したレーザ光Lの焦点によって形成される像面湾曲を、当該結像レンズ17の光軸に直交する面に対して面対称に反転させて形成される面のことを意味している。
ところで、ファイバ駆動制御部20は、仮想面Vをリアルタイムで計算して光ファイバ25の端面を移動させてもよいし、予め仮想面Vを計算しておいて記憶し、当該記憶に基づいて光ファイバ25の端面を移動させてもよい。
次に、このような構成からなる本実施の形態の作用について述べる。
まず、ガラス基板61と、当該ガラス基板61に配置された透明電極膜62とを有する被加工基板60が準備される(図6(a)参照)。その後、保持部1によって被加工基板60が保持される。このとき、本実施の形態では透明電極膜62がガラス基板61の下方に位置するようにして、保持部1によって被加工基板60が保持される。なお、これに限られることはなく、透明電極膜62がガラス基板61の上方に位置するようにして、保持部1によって被加工基板60が保持されてもよい。
次に、レーザ発振器21からレーザ光Lが発振される(図1参照)。そして、当該レーザ光Lが、集光レンズ22を通過した後、複数(本実施の形態では4つ)の光ファイバ25内を案内される。その後、光ファイバ25の端面から、レーザ光Lが外部に照射される。その後、当該レーザ光Lが、結像レンズ17を通過して透明電極膜62上で結像されて、当該透明電極膜62が加工されることとなる(図6(b)参照)。このとき、加工移動部35によって、光ファイバ25の端面が加工進行方向PDに沿って移動され、この結果、透明電極膜62が加工進行方向PDに沿って加工され、透明電極膜62に複数のTCOスクライブライン62が形成されることとなる。
次に、成膜装置によって、ガラス基板61に設けられた透明電極膜62上にSiなどを含む光電変換層63が形成される(図6(c)参照)。その後、再び、レーザ発振器21からレーザ光Lが発振される(図1参照)。そして、当該レーザ光Lが、集光レンズ22を通過した後、複数の光ファイバ25内を案内される。その後、光ファイバ25の端面から、レーザ光Lが外部に照射され、光電変換層63が加工されることとなる。
このときもやはり、加工移動部35によって、光ファイバ25の端面が加工進行方向PDに沿って移動され、この結果、光電変換層63が加工進行方向PDに沿って加工され、光電変換層63に複数のSiスクライブライン63が形成されることとなる(図6(d)参照)。
このように光電変換層63が加工進行方向PDに沿って加工される際、本実施の形態では、以下の工程が行われる。
まず、判断部43によって、既に加工された各TCOスクライブライン62(本実施の形態では4つのTCOスクライブライン62の各々)の位置が判断されるとともに、TCOスクライブライン62に対応する各光ファイバ25の端面(本実施の形態では4つの光ファイバ25の端面)の位置が判断される。そして、アクチュエータ10によって、複数の光ファイバ25の端面の各々を加工進行方向PDに直交する方向に移動せることで、各光ファイバ25の端面を当該光ファイバ25の端面に対応するTCOスクライブライン62に沿って移動させる。
ここで、本実施の形態によれば、ファイバ駆動制御部20によって、結像レンズ17によるレーザ光Lの収差の最小となる仮想面Vが算出されている。そして、複数の光ファイバ25の端面の各々を加工進行方向PDに直交する方向に移動させる際に、これら光ファイバ25の端面の各々を、結像レンズ17によるレーザ光Lの収差の最小となる仮想面V上で移動させることができる(図5参照)。このため、レーザ光Lの結像レンズ17による収差を最小限に抑えることができる。なお、光ファイバ25の端面の各々を仮想面V上で移動させるのに先立ち、当該光ファイバ25の端面の各々は仮想面V上の初期位置に位置づけられることとなる。
すなわち、光ファイバ25の端面を、単に、結像レンズ17の光軸に直交する面上で移動させる場合(図13参照)には、収差によって被加工基板60上で形成される像にボケが生じてしまう。これに対して、本実施の形態によれば、複数の光ファイバ25の端面の各々が、結像レンズ17によるレーザ光Lの収差の最小となる仮想面V上で移動されるので、収差によって被加工基板60上で形成される像にボケが生じてしまうことを防止することができる。
また、複数の光ファイバ25の端面の各々を、結像レンズ17によるレーザ光Lの収差の最小となる仮想面V上に位置づけることができるので、結像レンズ17の中心部分と周辺部分の結像性能差によって被加工基板60上で像面湾曲が生じてしまうことを防止することができる。
光電変換層63が加工され、当該光電変換層63にSiスクライブライン63が形成されると、次に、成膜装置によって、透明電極膜62に設けられた光電変換層63上に裏面金属電極膜64が形成される(図6(e)参照)。その後、再び、レーザ発振器21からレーザ光Lが発振される。そして、当該レーザ光Lが、集光レンズ22を通過した後、複数の光ファイバ25内を案内される。その後、光ファイバ25の端面から、レーザ光Lが外部に照射され、光電変換層63および裏面金属電極膜64が加工されることとなる(図6(f)参照)。
このときもやはり、加工移動部35によって、光ファイバ25の端面が加工進行方向PDに沿って移動され、この結果、光電変換層63および裏面金属電極膜64が加工進行方向PDに沿って加工され、光電変換層63および裏面金属電極膜64にメタルスクライブライン64が形成されることとなる。
なお、このように光電変換層63および裏面金属電極膜64が加工進行方向PDに沿って加工される際、本実施の形態では、Siスクライブライン63を形成する際と同様の工程が行われる。この点、Siスクライブライン63を形成する際の説明と重複する内容となることから、本願では記載を省略する。
ところで、上記では、データ取得部として薄膜を撮影することで薄膜の画像を取得する撮影部41を用いて説明した(図4参照)。しかしながら、これに限られることはなくデータ取得部として、例えばラインセンサやレーザスキャンなどを用いることができる。
また、上記では、アクチュエータ10が各光ファイバ25に連結され、光ファイバ25の端面の各々が加工進行方向PDに直交する方向に移動される態様を用いて説明したが、これに限られることはなく、複数の光ファイバ25のうちの一つが加工移動部35に対して加工進行方向PDに直交する方向に移動せず固定され、このように固定された光ファイバ25に対して、それ以外の光ファイバ25が加工進行方向PDに直交する方向に移動される態様を用いてもよい。なお、この場合には、固定された光ファイバ25の端面は加工移動部35の移動によって加工進行方向PDに直交する方向に移動されることとなる。
また、上記では結像レンズ17を一つで構成される態様を用いて説明したが、これに限られることはなく、結像レンズ17が複数のレンズにより構成されて、これら複数のレンズによってレーザ光Lを結像させてもよい。この場合には、結像レンズ17の構成を考慮して、ファイバ駆動制御部20が、結像レンズ17によるレーザ光Lの収差の最小となる仮想面Vを算出することとなる。
ところで、本実施の形態のような態様を用いない場合には、複数の結像レンズを組み合わせることで物理的に光学的な補正を行うことも考えられる。しかしながら、このように複数の結像レンズを組み合わせたとしても本実施の形態で達成することができるレベルの収差補正を行うことはできず、また、このように複数のレンズを組み合わせると非常に高額な装置となってしまう。これに対して、本実施の形態によれば精度良く収差補正を行うことができ、かつ、装置の価格を低価格に抑えることができる。
また、本実施の形態によれば、複数のスクライブライン62,63,64を同時に形成する場合であっても、光ファイバ25の端面を仮想面V上で移動させるだけで各レーザ光Lの収差を補正することができるので、被加工基板60の加工品質を均一にすることができる。また、スクライブライン62,63,64から構成される集積線の密度を高めるような近接照射においても、レーザ光Lのスポットのボケ、歪みなどを考慮することなく近接させることができる。
第2の実施の形態
次に、図8を用いて本発明の第2の実施の形態について説明する。第1の実施の形態は、光ファイバ25の端面を、結像レンズ17によるレーザ光Lの収差の最小となる仮想面V上で移動させる態様であった。これに対して、第2の実施の形態は、各光ファイバ25の端面を、結像レンズ17によるレーザ光Lの収差の最小となる仮想面Vの複数の点(本実施の形態では4つの点)における接平面上で移動させるものである。そして、接平面を形成する際に用いられる仮想面V上の点は、光ファイバ25の端面の初期位置に対応する点からなっている。なお、複数(本実施の形態では4つ)の接平面が生成される場合には、接平面のうち結像レンズ17に最も近い面上で光ファイバ25の端面が移動されることとなる(図8参照)。その他の構成は、第1の実施の形態と略同一である。
図8に示す第2の実施の形態において、図1乃至図7に示す第1の実施の形態と同一部分には同一符号を付して詳細な説明は省略する。
本実施の形態によれば、光ファイバ25の端面を、(結像レンズ17によるレーザ光Lの収差の最小となる仮想面Vに沿わせるのではなく)仮想面V上の所定の点における接平面上で移動させることができる。このため、第1の実施の形態ほど精度良く結像レンズ17によるレーザ光Lの収差を小さくすることはできないものの、簡単な制御で結像レンズ17によるレーザ光Lの収差をある程度小さくすることができる。このため、本実施の形態によれば、低コストに抑えつつ、レーザ光Lの収差を小さくできるレーザ加工装置を提供することができる。
なお、本実施の形態によっても、第1の実施の形態と同様の効果を奏することができるが、内容が重複するため、以下に示す主な効果以外の記載を省略する。
本実施の形態でも、ファイバ駆動制御部20によって、結像レンズ17によるレーザ光Lの収差の最小となる仮想面Vが算出されている。そして、複数の光ファイバ25の端面の各々を加工進行方向PDに直交する方向に移動させる際に、これら光ファイバ25の端面の各々を、結像レンズ17によるレーザ光Lの収差の最小となる仮想面V上の所定の点(4つの点)における接平面上で移動させることができる(図8参照)。このため、レーザ光Lの結像レンズ17による収差を小さくすることができる。
また、複数の光ファイバ25の端面の各々を、結像レンズ17によるレーザ光Lの収差の最小となる仮想面V上の所定の点(4つの点)における接平面上に位置づけることができるので、結像レンズ17の中心部分と周辺部分の結像性能差によって被加工基板60上で像面湾曲が生じてしまうことを防止することができる。
ところで、本実施の形態では、仮想面V上の4つの点における接平面を用いる態様で説明したが、これに限られることはなく、3つ以下の点における接平面を用いてもよいし、5つ以上の点における接平面を用いてもよい。
第3の実施の形態
次に、図9を用いて本発明の第3の実施の形態について説明する。第1の実施の形態は、光ファイバ25の端面を、結像レンズ17によるレーザ光Lの収差の最小となる仮想面V上で移動させる態様であった。これに対して、第3の実施の形態は、アクチュエータ10が、光ファイバ25の端面を、結像レンズ17によるレーザ光Lの収差の最小となる仮想面Vに近似させた段状の面であって結像レンズ17の光軸に直交する面を含む面上を移動させる。そして、仮想面Vに近似させた段状の面は、光ファイバ25の端面の初期位置から結像レンズ17の光軸に直交する方向に延びる面を含んでいる。その他の構成は、第1の実施の形態と略同一である。
図9に示す第3の実施の形態において、図1乃至図7に示す第1の実施の形態と同一部分には同一符号を付して詳細な説明は省略する。
本実施の形態によれば、各光ファイバ25の端面を、(結像レンズ17によるレーザ光Lの収差の最小となる仮想面Vに沿わせるのではなく)結像レンズ17によるレーザ光Lの収差の最小となる仮想面Vに近似させた段状の面であって結像レンズ17の光軸に直交する面(本実施の形態では2つの水平面)を含む面上を移動させることができる。このため、第1の実施の形態ほど精度良く結像レンズ17によるレーザ光Lの収差を小さくすることはできないものの、簡単な制御で結像レンズ17によるレーザ光Lの収差をある程度小さくすることができる。このため、本実施の形態によれば、低コストに抑えつつ、レーザ光Lの収差を小さくすることができるレーザ加工装置を提供することができる。
なお、本実施の形態によっても、第1の実施の形態と同様の効果を奏することができるが、内容が重複するため、以下に示す主な効果以外の記載を省略する。
本実施の形態でも、ファイバ駆動制御部20によって、結像レンズ17によるレーザ光Lの収差の最小となる仮想面Vが算出されている。そして、複数の光ファイバ25の端面の各々を加工進行方向PDに直交する方向に移動させる際に、これら光ファイバ25の端面の各々を、結像レンズ17によるレーザ光Lの収差の最小となる仮想面Vに近似させた段状の面であって結像レンズ17の光軸に直交する面(本実施の形態では2つの水平面)を含む面上で移動させることができる(図9参照)。このため、レーザ光Lの結像レンズ17による収差を小さくすることができる。
また、複数の光ファイバ25の端面の各々を、結像レンズ17によるレーザ光Lの収差の最小となる仮想面Vに近似させた段状の面であって結像レンズ17の光軸に直交する面を含む面上に位置づけることができるので、結像レンズ17の中心部分と周辺部分の結像性能差によって被加工基板60上で像面湾曲が生じてしまうことを防止することができる。
ところで、本実施の形態では、結像レンズ17の光軸に直交する2つの面を含む段状の面を用いる態様で説明したが、これに限られることはなく、結像レンズ17の光軸に直交する3つ以上の面を含む段状の面を用いてもよい。
第4の実施の形態
次に、図10を用いて本発明の第4の実施の形態について説明する。第1−第3の実施の形態は、既に加工されたスクライブライン62,63に新たなスクライブライン63,64を沿わせる態様でレーザ加工装置を用いたものであった。これに対して、本実施の形態では、複数の光ファイバ25の端面から照射されるレーザ光Lを加工進行方向PDに直交する方向で連続して連ねることによって一本の太いレーザ光Lを形成し、各光ファイバ25の位置を加工進行方向PDに直交する方向で変化させることで、形成されたレーザ光Lの幅を変化させる態様でレーザ加工装置を用いたものである。その他の構成は、第1−第3の実施の形態と略同一である。
図10に示す第4の実施の形態において、図1乃至図9に示す第1−第3の実施の形態と同一部分には同一符号を付して詳細な説明は省略する。
本実施の形態では、複数の光ファイバ25の端面から照射されるレーザ光Lを加工進行方向PDに直交する方向で連続して連ねることによって一本の太いレーザ光Lが形成される。そして、各光ファイバ25の位置を加工進行方向PDに直交する方向で変化させることで、形成されたレーザ光Lの幅を変化させることができる。このように、第1−第3の実施の形態の態様と比較して各光ファイバ25の端面の位置が近接している場合であっても、個々の光ファイバ25の端面の移動距離が大きいときには、収差を小さくすることによる効果を期待することができ、有益である。
なお、本実施の形態によれば、以下の効果を奏することができる。
本実施の形態でも、ファイバ駆動制御部20によって、結像レンズ17によるレーザ光Lの収差の最小となる仮想面Vが算出されている。そして、複数の光ファイバ25の端面の各々を加工進行方向PDに直交する方向に移動させる際に、これら光ファイバ25の端面の各々を、結像レンズ17によるレーザ光Lの収差の最小となる仮想面V上で移動させたり(図5参照)、結像レンズ17によるレーザ光Lの収差の最小となる仮想面V上の所定の点における接平面上で移動させたり(図8参照)、結像レンズ17によるレーザ光Lの収差の最小となる仮想面Vに近似させた段状の面であって結像レンズ17の光軸に直交する面を含む面上で移動させたり(図9参照)することができる。このため、レーザ光Lの結像レンズ17による収差を小さくすることができる。また、結像レンズ17の中心部分と周辺部分の結像性能差によって被加工基板60上で像面湾曲が生じてしまうことを防止することもできる。
また、本実施の形態によれば、アクチュエータ10の各々を駆動するだけでレーザ光Lの幅Dを自由に変化させることができるので、複数の大型の装置を用いることなくレーザ光Lの幅Dを変化させることができ、このような機能を持つレーザ加工装置を安価に製造することができる。
また、端面が円形状からなる光ファイバ25ではなく、光ファイバ25の端面が矩形状からなる態様を用いる場合には、薄膜62に形成されるスクライブラインの両縁の直線性を実現することができる(図10参照)。なお、光ファイバ25の端面を矩形状とすることは必ずしも必要ではなく、マスクを使用したり、光学的に成形したり、レーザ光Lを走査したりすることによってレーザ光Lの横断面を矩形状とすることができる。ただし、光ファイバ25の端面を矩形状とすることで、レーザ光Lを遮蔽したり走査させたりすることなくレーザ光Lの横断面を矩形状とすることができるので有益である。
ところで、特許文献1のように分割レンズ・DOE光学系を回転させて加工する方法を用いた場合であって、矩形状の端面からなる光ファイバ25を用いた場合には、加工進行方向PDに対してビーム形状が変化してしまい、スクライブラインのエッジの直線性が損なわれてしまう(図12(b)参照)。これに対して本実施の形態によれば、矩形状の端面からなる光ファイバ25を用いた場合であってもスクライブラインのエッジの直線性を保つことができ(図10参照)、矩形状の端面からなる光ファイバ25を用いるメリットを十分に生かすことができる。
1 保持部
10 ファイバ移動部(アクチュエータ)
17 結像レンズ(結像光学系)
20 ファイバ駆動制御部
21 レーザ発振器
25 光ファイバ
35 加工移動部
41 撮影部(データ取得部)
42 画像処理部(情報処理部)
43 判断部
60 被加工基板
61 ガラス基板(基板)
62 透明電極膜(薄膜)
62 TCOスクライブライン(加工済み線)
63 光電変換層(薄膜)
63 Siスクライブライン(加工済み線)
64 裏面金属電極膜(薄膜)
64 メタルスクライブライン(加工済み線)
L レーザ光
PD 加工進行方向
V 仮想面

Claims (12)

  1. 被加工基板を保持する保持部と、
    レーザ光を発振するレーザ発振器と、
    前記レーザ発振器から発振されるレーザ光を案内するとともに当該レーザ光を端面から外部に照射する光ファイバと、
    前記保持部および前記光ファイバの端面のうちの少なくとも一方を加工進行方向に沿って移動させる加工移動部と、
    前記光ファイバに連結され、該光ファイバの端面を前記加工進行方向に直交する成分を含む方向に移動させるファイバ移動部と、
    前記光ファイバの端面から照射されるレーザ光を前記被加工基板上で結像させる結像光学系と、を備え、
    前記ファイバ移動部は、前記光ファイバの端面を、前記結像光学系から該結像光学系によるレーザ光の収差を補正する距離だけ離隔させた状態で移動させることを特徴とするレーザ加工装置。
  2. 前記ファイバ移動部は、前記光ファイバの端面を、前記結像光学系によるレーザ光の収差の最小となる仮想面上で移動させることを特徴とする請求項1に記載のレーザ加工装置。
  3. 前記ファイバ移動部は、前記光ファイバの端面を、前記結像光学系によるレーザ光の収差の最小となる仮想面上の点における接平面上で移動させ
    前記仮想面上の点は、前記光ファイバの端面の初期位置に対応する点であることを特徴とする請求項1に記載のレーザ加工装置。
  4. 前記ファイバ移動部は、前記光ファイバの端面を、前記結像光学系によるレーザ光の収差の最小となる仮想面に近似させた段状の面であって前記結像光学系の光軸に直交する面を含む面上を移動させることを特徴とする請求項1に記載のレーザ加工装置。
  5. 前記仮想面に近似させた段状の面は、前記光ファイバの端面の初期位置から前記結像光学系の光軸に直交する方向に延びる面を含むことを特徴とする請求項に記載のレーザ加工装置。
  6. 前記光ファイバが複数あり、
    前記ファイバ移動部は、前記光ファイバの少なくとも一つの端面を移動させることを特徴とする請求項1乃至のいずれか1項に記載のレーザ加工装置。
  7. 前記ファイバ移動部は、前記光ファイバを、該光ファイバの端面に直交する軸が前記結像光学系の光軸と平行な状態で維持されるように移動させることを特徴とする請求項1乃至のいずれかに記載のレーザ加工装置。
  8. 光ファイバの端面を初期位置に位置づける工程と、
    前記光ファイバによって、レーザ発振器から発振されるレーザ光を案内させるとともに当該レーザ光を端面から外部に照射させ、その後、当該レーザ光を結像光学系を通過させて被加工基板上で結像させる工程と、を備え、
    前記光ファイバの端面を初期位置に位置づける工程において、該光ファイバの端面は、前記結像光学系から該結像光学系によるレーザ光の収差を補正する距離だけ離隔させた位置に位置づけられることを特徴とするレーザ加工方法。
  9. 前記光ファイバの端面を初期位置に位置づける工程において、該光ファイバの端面は、前記結像光学系から該結像光学系によるレーザ光の収差が最小となる距離だけ離隔させた位置に位置づけられることを特徴とする請求項に記載のレーザ加工方法。
  10. 前記光ファイバの端面を、前記結像光学系の光軸に直交する成分を含む方向に移動させる工程をさらに備え、
    前記光ファイバの端面は、前記結像光学系によるレーザ光の収差が最小となる仮想面上で移動されることを特徴とする請求項に記載のレーザ加工方法。
  11. 前記光ファイバの端面を、前記結像光学系の光軸に直交する成分を含む方向に移動させる工程をさらに備え、
    前記光ファイバの端面は、前記結像光学系によるレーザ光の収差が最小となる仮想面上の点における接平面上で移動され、
    前記仮想面上の点は、前記光ファイバの端面の初期位置に対応する点であることを特徴とする請求項に記載のレーザ照射方法。
  12. 前記光ファイバの端面を、前記結像光学系の光軸に直交する成分を含む方向に移動させる工程をさらに備え、
    前記光ファイバの端面は、前記結像光学系によるレーザ光の収差が最小となる仮想面に近似させた段状の面であって前記結像光学系の光軸に直交する面を含む面上を移動されることを特徴とする請求項に記載のレーザ加工方法。
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