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JP5529274B2 - 真空コンディショニングアセンブリおよび真空コンディショニング方法 - Google Patents
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真空コンディショニングアセンブリおよび真空コンディショニング方法 Download PDF

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Description

本発明は、コンディショニングアセンブリと、流体ディスペンサなどの物品を真空状態でコンディショニングする方法とに関する。こうしたコンディショニングアセンブリは、真空状態でコンディショニングする対象の物品が配置される気密筐体を有する。本発明の効果的な用途は、化粧品の分野、さらには、医薬品または食品の分野にも見出される。
クリーム、ジェル、ローションなどの化粧品をディスペンサの中で真空状態においてコンディショニングすることは、化粧品の分野では公知のことである。こうしたディスペンサは貯蔵器を有し、当該貯蔵器上にはディスペンサポンプまたは弁が設置されており、これをユーザが1本又は複数本の指を用いて動作させることで、流体が放出される。放出は定量とすることもできる。具体的には、真空ポンプで生じさせた真空状態が存在する筐体の中で、流体ディスペンサの充填および/または封止を行うことが知られている。真空状態で充填を行うことで、流体に気泡が入り込まないことが保証される。真空状態での封止作業は、真空が存在する筐体の中で充填した貯蔵器に、封止状態でポンプまたは弁を設置する作業から成る。これにより、貯蔵器内部で流体と接触する空気が皆無または極少量となることが保証される。こうした方法を取る目的は、空気との接触で劣化し易い流体の保存状態を向上させることである。流体が空気の影響を受けやすいほど、筐体内部の真空状態のレベルも高くする。つまり、いくつかの特定の流体については、高いレベルの真空状態が存在する筐体の中でコンディショニング作業(包装および/または封止)を行うことが必須となる。逆に言えば、空気の影響を受けにくい流体もあるが、そうした流体でも、空気の薄い環境でコンディショニングを行うのが好ましい。更には、空気と接触しても悪影響を受けない流体もあるが、こうした流体を真空状態でコンディショニングしたからといって害はない。よって、適用する真空レベルは、コンディショニング対象の流体に応じて変えればよい(高いレベルの真空、部分真空、低いレベルの真空)。
従来の真空筐体に関する問題は、定期的な保守作業を必要とする高価な機械である真空ポンプを使用する必要がある、という点にある。現在に至るまで、化粧品の分野では、流体ディスペンサのコンディショニングを行う筐体内部に真空状態を生成する作業では、真空ポンプが必須となっている。
英国特許第2 322 851号明細書
本発明の目的は、流体ディスペンサのコンディショニングが行われる筐体内部で、真空ポンプを用いることなく真空状態または吸引力を生じさせることの可能なコンディショニングアセンブリを提案することによって、従来技術の上記の問題を解消することである。当然のことながら、本発明の対象は、流体ディスペンサのコンディショニングには限定されず、真空状態でのコンディショニングを行う必要のある物品全てに及ぶ。
上記目的の達成のために、本発明が提案するのは、流体ディスペンサなどの物品のコンディショニングを真空状態(高いレベルの真空、部分真空、低いレベルの真空)で行うためのコンディショニングアセンブリであって、真空状態でのコンディショニングの対象となる物品を収容する気密性の筐体を有し、筐体は、内部で移動可能なコンディショニング要素を有し、当該筐体は吸引チャンバに接続しており、当該吸引チャンバは内部にピストンを有し、当該ピストンは吸引チャンバの容積を変化させることができ、コンディショニング要素とピストンとは一緒に移動させられる作りとなっており、吸引チャンバの容積を大きくする方向にピストンが移動することで筐体内に吸引力が生じること、を特徴とするコンディショニングアセンブリである。
効果的な構成として、コンディショニング要素は押圧要素を成し、当該押圧要素は、筐体に吸引力がかかる状態になると物品への軸方向の圧力を加えるように作られている。1回のコンディショニング作業の中で、真空状態が筐体内部で実現され、流体ディスペンサが設置される(固定/封止される)。そして、これは、真空ポンプや追加のエネルギーを用いずに行われる。筐体内部でコンディショニング要素を移動させるのに用いられる力は、更に、吸引チャンバの内部でピストンを移動させるのにも用いられ、当該ピストンの移動により、筐体内部で吸引力が生じる。吸引力が生じた後、コンディショニング要素はストロークの終わりに達し、低いレベルの真空状態、部分真空、または高いレベルの真空状態が存在する筐体内で、ディスペンサのコンディショニング作業が実行される。「部分真空」との用語は、大気圧よりも低い気圧を意味すると解釈すべきである(大気圧自体が低い気圧値になる場合もある)。ただし、「部分真空」は、高いレベルの真空状態と考えるべきではない。本発明の場合、例えば約0.4気圧(atm)で、平均的な真空状態に達したと言える。
本発明の効果的な特性によれば、ピストンおよびコンディショニング要素は両方とも、弾性戻し手段によって休止位置に押しやられ、ピストンおよびコンディショニング要素が休止位置にある時、吸引チャンバの容積は最小、効果的な構成としてはゼロとなり、筐体の容積は最大となる。また、効果的な構成として、コンディショニング要素は筐体の容積を変化させることができ、その変化は、吸引チャンバの容積の増加量が筐体の容積の減少量よりも大きく、それによって、吸引チャンバおよび筐体の両方で吸引力を生じさせる、というものであること、とする。この構成により、コンディショニング要素が筐体の容積を小さくするのと同時に、それを上回る速さで、ピストンが吸引チャンバの容積を大きくする。その結果、筐体から外に空気を吸い出す吸引力が生じる。これにより部分真空の状態を実現することができる。この真空状態は比較的高いレベルのものとすることもできる。吸引チャンバの容積を筐体の容積に比べて大幅に大きくすることで、高いレベルの真空状態を実現することができるであろう。一例として、ピストン用のスライドシリンダを形成するチャンバを設け、当該スライドシリンダの径をコンディショニング要素の筐体の径よりも大きくする、というやり方が考えられる。
本発明の実際的な実施例では、筐体は、物品が配置される下側部分と、下側部分と封止接触することで筐体を形成する上側部分とを有し、下側部分と上側部分とは、軸に沿って互いに相対的に移動することが可能であり、コンディショニング要素は、軸に沿って移動できる形で上側部分内に位置しており、ピストンはスライド移動可能な形で吸引チャンバに設置されており、軸に沿ってスライド移動すること、とする。また、効果的な構成として、スリーブによって吸引チャンバが形成されており、ピストンと、スリーブと、筐体の上側部分とが互いに組み合わされることでベース本体を形成すること、とする。この構成により、コンディショニングアセンブリの相対的な移動は全て、1本の軸に沿って生じることになる。コンディショニングアセンブリの各種構成要素の相対的な移動により、先ず筐体を形成することができ、その後、真空状態または吸引力を生じさせることができ、最終的には、真空状態が存在する筐体の内部で流体ディスペンサを設置することができる。
別の実際的な特徴として、ピストンとコンディショニング要素とは一体に接続されて単一の部分となっており、共通の駆動部材によって、弾性戻し手段の力に逆らう形で、軸に沿って一緒に移動させられること、とする。また、効果的な構成として、コンディショニングアセンブリは、弾性戻し手段の力に逆らう形でベース本体内を上下移動可能な可動部を有し、当該可動部に、コンディショニング要素とピストンと共通の駆動部材とが形成されていること、とする。従って、コンディショニングアセンブリは、基本的に2つの別個の部品によって構成されている。すなわち、物品を収容する下側部分に対して相対移動可能なベース本体、そして、ベース本体および下側部分の両方に対して相対移動可能な可動部である。弾性戻し手段によって、可動部を休止位置に戻すことができる。
本発明の別の効果的な特性として、筐体はダクトを介して吸引チャンバに接続されており、当該ダクトは選択的に吸引チャンバを筐体に接続することができる。こうした構成であれば、一例として、真空状態でアセンブリをコンディショニングする作業を行うことなく、コンディショニングアセンブリを単にアセンブリプレスとして使用することもできる。あるいは、気密筐体で同時に真空状態や吸引力を生じさせるプレス装置として使用することもできる。
非常に効果的な特徴として、チャンバはピストン用のスライドシリンダを形成しており、当該ピストンシリンダは通気孔を有し、ピストンがストロークの終わりに通気孔に到達することで、チャンバおよび筐体が大気圧に戻される。
別の実際的な特徴として、ヘッドがすでに貯蔵器上の最終設置位置に達した状態でも、ピストンのストロークを通気孔まで継続させることのできる差動ストローク装置を、筐体または要素が有すること、とする。
また、変形例の実施の形態として、ピストンは予め決められた吸引ストローク上を移動し、コンディショニング要素は予め決められたコンディショニングストローク上を移動し、ピストンとコンディショニング要素とは、コンディショニングストロークと一致する限られたストロークにおいてのみ、互いに固定された状態となること、とする。この構成では、ピストンはコンディショニング要素に接続されることはなく、両者はピストンのストロークの最後に接触するのみであり、それによって、ピストンはコンディショニング要素をコンディショニングストローク上で移動させる。つまり、ピストンとコンディショニング要素とは、一緒に移動させられる作りにはなっておらず、単に一時的に一緒に移動するのみである、と言うことができる。
本発明は更に、上述したいずれかのコンディショニングアセンブリを用いて、物品のコンディショニングを真空状態において行う方法、を定義する。
本発明の思想は、可動要素が動作する気密筐体の中で真空状態を生じさせるにあたって、コンディショニングアセンブリの要素の移動を利用することにより、追加のエネルギーや操作を不要にする、というものである。こうした要素には、従来のアセンブリプレスの機能や、更には、適当な物品のコンディショニングに必要な他の機能も実行させることができる。例として、可動要素は、ネジ留め、圧着、熱シール、ピンチ(pinch)、変形などの働きをする。
本発明によるコンディショニングアセンブリを示す断面図である。 (a)〜(d)はそれぞれ、図1のコンディショニングアセンブリを、その動作サイクルのいずれかの段階において示す図である。 本発明のコンディショニングアセンブリの変形例の実施の形態を示す概略断面図である。
以下、非限定的な例として示すコンディショニングアセンブリについて、実施の形態及び動作方法を示す添付図面を参照しながら、本発明についてより詳細に説明する。
先ず、図1を参照して、本発明のコンディショニングアセンブリの構造および動作を詳細に説明する。より具体的に言えば、本コンディショニングアセンブリは、物品D(化粧品および医薬品の分野に見られる流体ディスペンサ)のコンディショニングを目的に作られている。こうした分野の流体ディスペンサは、従来の構成では、流体を格納する貯蔵器Rと、当該貯蔵器に封止状態で設置されたディスペンサヘッドTとを有する。ディスペンサヘッドTは、従来の構成では、直接的に又は留めリングを用いて貯蔵器に設置されるディスペンサ部材(ポンプや弁)を有する。ディスペンサ部材の上には押下部材がある。1本又は複数本の指を用いて当該押下部材を軸方向移動させることで、ディスペンサ部材が駆動され、それによって流体が放出されることになる。放出は定量的に行うこともできるが、必須ではない。更に、ディスペンサヘッドTに保護キャップを装着して、当該保護キャップで押下部材を覆うことにしてもよい。化粧品または医薬品の投与用に作られた流体ディスペンサにとって、こうした設計は完全に従来通りのものである。しかしながら、本発明は、この種のディスペンサのコンディショニングに限定されるものではなく、より広い範囲の物品に適用できる。すなわち、部分真空、またはより高いレベルの真空状態においてコンディショニングする必要のある物品であれば、全てに適用される。
本発明のコンディショニングアセンブリは基本的に、下側筐体部分5、ベース本体1、そして可動部2から成る。そして、それらの構成要素に、戻し手段として働く戻しバネ4が、ダクト3と共に加えられており、ダクト3はベース本体1に設置されている。下側筐体部分5、ベース本体1、そして可動部2については、金属製とするのが好ましく、機械加工、組立ておよび/または成形という方法で製造するのが効果的である。
下側筐体部分5は、底面壁と、側壁と、Oリング52を備えた頂上環状自由端部とを有するカップの形をしている。下側筐体部分5は、コンディショニング操作を必要とする物品Dを収容するためのものである。本発明では、以下のような場合を考えている。すなわち、物品(流体ディスペンサ)のコンディショニングが、ディスペンサヘッドTを貯蔵器R上に封止状態で設置する目的で必要となり、この作業が真空状態において行われる。そこで、図1に見られるように、下側筐体部分5によって形成されたカップの中に、貯蔵器Rが収容される。貯蔵器Rは下側筐体部分5から外に突き出している。これはディスペンサヘッドTも同様であるが、ディスペンサヘッドTの場合は、単に貯蔵器の上に置かれているだけであり、封止状態で接触しているわけではない。
ベース本体1は上側筐体部分11を有し、当該上側筐体部分11には、下側筐体部分5のOリング52と封止接触する環状の底部自由端部12が形成されている。上側筐体部分11は下側筐体部分5に向けて移動させることができるが、その逆も可能である。2つの筐体5、11は、封止接触の状態になると、一体となって、外部から隔絶された気密筐体を形成する。本実施の形態における上側筐体部分11は中空の細長い管の形を取り、この管には、コンディショニング対象の物品Dを収容するのに充分な内径を有するハウジングが形成されている。この形状により、上側筐体部分11によって形成された管にディスペンサヘッドTを簡単に嵌め込むことができる。上側筐体部分11の側面には、ダクト3を接続する孔13が設けられている。上側筐体部分11のうち、底部自由端部12とは反対側の端部には、外向きに突出した環状カラー14が形成されている。上側筐体部分11の内部に形成されたハウジングは、上側筐体部分11の底部自由端部12からカラー14まで延びている。カラー14にはOリングJ1が設けられているが、その機能については後で説明する。カラー14は、その外周縁部でスリーブ15に接続されており、当該スリーブ15の内部には、上側筐体部分11のハウジングよりも径の大きいスライドシリンダ16が形成されている。スリーブ15には、通気孔17と、ダクト3が接続される孔18とが形成されている。つまり、上側筐体部分11はダクト3によってスリーブ15に接続されている。効果的な構成として、ダクトを取り外し可能または閉鎖可能とすることで、上側筐体部分11とスリーブ15との間の連通を選択的に遮断または確立することができる。スリーブ15には更に、内側に延びる肩部19が形成されている。肩部19には、OリングJ2が設けられた貫通開口部が形成されている。カラー14および肩部19が存在することで、スリーブ15内部にはサイズの変化しない空間が形成されている。
可動部2はコンディショニング要素21を有し、これは、図に示す実施の形態では押下要素となっている。それ以外に、ネジ留め、圧着、熱シール、折り曲げ(folding)などを実現する要素を設けても、本発明の範囲から逸脱することはない。コンディショニング要素21は上側筐体部分11の内部を移動可能である。OリングJ1があるため、こうした移動は封止状態で行われる。つまり、コンディショニング要素21は、スリーブ15内に形成された空間から上側筐体部分11を封止状態で隔絶する役目を果たす。可動要素21は、その上側端部においてピストン22に接続されている。ピストン22は、スリーブ15によって形成されたシリンダ16の内部をスライド移動するが、Oリング23の存在によって、封止状態を保ちながらスライド移動することができる。ピストン22の上方には、スラスト伝達ロッド24が延びており、当該スラスト伝達ロッド24の上には、軸方向の圧力が加えられる受けプレート25が載っている。ロッド24は、肩部19に設けられたOリングJ2内部を封止状態でスライド移動する。戻しバネ4は、ロッド24の囲む形で嵌められており、一方でプレート25の下側に接し、もう一方で肩部19に接する。その結果、戻しバネ4は、可動部2をベース本体1に対して休止位置に押しやることになる。当該休止位置は図1に示す位置である。この位置では、ロッド24は最大限スリーブ15の外に延びており、ピストン22は肩部19に当接している。そして、コンディショニング要素21は、スリーブ15内に最大限引き込まれている。その結果、図に見られるように、環状スペースAが、スリーブ15の内部に、コンディショニング要素21を囲む形に形成されている。環状スペースAは、上はピストン22によって、下はカラー14によって閉じられている。にもかかわらず、スリーブ15に形成された通気孔17によって、環状スペースAは自由に外部に連通している。そのため、環状スペースAは常に大気圧になっている。忘れてはいけないのは、環状スペースAが上側筐体部分11に連通していない点であり、これは、コンディショニング要素21に外側から封止スライド接触するOリングJ1が存在することによる。
図1に示す休止位置では、ピストン22は肩部19に当接している。しかし、容易に理解される通り、プレート25を押さえれば、ピストン22はスリーブ15内部を下向きに移動させられ、シリンダ16内部を封止状態でスライド移動する。そうして、OリングJ2とピストンOリング23との間に空間が形成される。当該空間が吸引チャンバを形成し、吸引チャンバは、孔18、ダクト3、孔13を介して上側筐体部分11と連通する。言い換えれば、吸引チャンバCの容積が大きくなると、上側筐体部分11に入っている空気が吸い出されることになる。そして、上側筐体部分11が下側筐体部分5と封止接触の状態にあって気密筐体を形成している状態で、吸引チャンバCの容積が大きくなると、気密筐体内部で真空状態または吸引力が生じさせられる。当該気密筐体については、図1には示されておらず、参照記号も付いていない。まだ形成されていないからである。
ここからは、図2(a)、2(b)、2(c)、2(d)を参照しながら、図1のコンディショニングアセンブリの動作サイクル全体を詳述する。図2(a)は単に、上側筐体部分11の底部自由端部12を下側筐体部分5のOリング52に接触させた結果を示すものである。可動部2はベース本体1に対しては移動していない。言い換えると、コンディショニング要素21は上側筐体部分11に対しては静止したままである。下側筐体部分5と上側筐体部分11との相対的な移動は、単に、内部に部分真空が生じる筐体Eを生成するだけのものである。物品D(すなわち流体ディスペンサ)は、組立の完了していない状態で筐体E内部に配置されており、貯蔵器Rの内部は筐体Eと直接連通している。図2(a)に示す状態から、軸方向の圧力がプレート25に加わり始め、ベース本体1に対して可動部2を移動させる。これは、同時にいくつかの効果を生じる。プレート25はスリーブ15に近づき、それによって戻しバネ4を圧縮する。より具体的に言えば、ピストン22が肩部19から離れて吸引チャンバCが形成され、その容積は大きくなっていく。対照的に、環状スペースAの容積は小さくなり、通気孔17を通して空気が放出される。最後に、コンディショニング要素21は筐体Eの中へと移動し、その動作容積を小さくする。コンディショニング要素21については、OリングJ1と封止スライド接触しながら筐体E内部をスライド移動する、一種のピストンを構成するとも考えられるであろう。結果として、コンディショニング要素21の移動によって筐体Eの容積は変化する。吸引チャンバCの容積が大きくなることで、ダクト3を介して、筐体Eの内部で吸引力が生じる。筐体Eの容積に対する吸引チャンバCの最大容積は、所望の真空レベルに応じて決定される。吸引チャンバの容積を筐体Eよりも相当大きくなるよう設定すれば、高いレベルの真空状態が生じる。ここで図2(b)に戻ると、ピストン22はまだカラー14に当接してはいないが、すでにディスペンサDのヘッドTには接触していることが見て取れる。よって、プレート25を押し続ければ、それによって、貯蔵器RにヘッドTを強く押しつけ、ディスペンサDを封止状態で組み立てることができる。従って、ディスペンサの組立は、筐体Eが最も高いレベルの真空状態に置かれている間に行われる。そうして、吸引チャンバCの容積が最大になると、環状スペースAの容積はゼロ(またはゼロ近く)にまで小さくなる。チャンバC内の真空状態は最高レベルに達すると、ダクト3を介してチャンバCに通じている筐体Eの内部でも同じことが起こる。さらにプレート25を押さえ続けると、可動部2は、戻しバネ4の力に逆らって、図2(c)に示すように、ベース本体1の内部でストロークの終わりに達する。留意すべき点として、ここで、ピストン22は通気孔17より下の位置に来ている。これは、チャンバCが直接外部に連通し、それによって大気圧に戻ることを意味する。同じことは筐体Eにも当てはまる。この時点での筐体Eはダクト3を介してスペースAにつながっているからである。これは、弁の制御を行わなくとも、ストロークの終わりには必ず、自動的に大気圧に戻ることを意味する。当然のことながら、大気圧に戻るタイミングを、ヘッドTが貯蔵器R上に最終的に設置された直後とすることが重要である。
真空状態でのコンディショニングを確実に行いながら、ピストンのストロークを通気孔の位置まで継続させるためには、通気孔にピストンが達する前に、ディスペンサヘッドと貯蔵器との間で封止を実現しておく必要がある。一例として、最終設置位置に到達する前にディスペンサヘッドと貯蔵器との間で封止が確立できるようにする。上記の構成では、ヘッドが貯蔵器R上の最終設置位置に達したタイミングで、ピストンは通気孔に到達する。好適な変形例では、コンディショニング要素21に差動ストローク装置26を設けてもよい。この差動ストローク装置26については、コンディショニング要素21の自由端に形成し、ディスペンサヘッドTと接するようにする。当該装置は、ヘッドTがすでに貯蔵器R上の最終設置位置に達した後も、ピストン22のストロークを通気孔17の位置まで継続させることを可能にする。差動ストローク装置26は弾性手段27から成る。これは、一例としてバネの形を取り、貯蔵器にディスペンサヘッドTを設置するのに必要な押し当て力(bearing force)より大きい剛性を有する。ディスペンサヘッドを貯蔵器へ設置する作業の間、弾性手段は働かず、ピストンを通気孔に到達させるための最終ストロークの間だけ、弾性手段には力が加わる。また、同様の装置を下側筐体部分5に設けることも可能である。こうした構成により、吸引チャンバCおよび筐体Eが大気圧に戻った後は、プレート25に加える力を緩めて筐体を開くだけで、最終組立完了状態のディスペンサを取り出すことができる。
留意すべき点として、本発明のコンディショニングアセンブリには単一の軸Xが定められており、コンディショニングアセンブリの構成要素の全てが、当該軸Xに沿って移動する。その結果、単にプレート25を押さえるだけで、筐体Eを形成し、コンディショニング要素21を移動させ、吸引チャンバCの生成し、その容積を大きくすることができる。言い換えると、吸引チャンバCを生成し、その容積を大きくするにあたっては、コンディショニング要素21を移動させるための操作や動作を除き、いかなる追加の操作も動作も必要ない。従って、吸引チャンバCが追加されても、流体貯蔵器へのディスペンサヘッドの設置に用いられる従来の組立プレス(assembly press)の動作が困難になることはない。これは、ピストン22とコンディショニング要素21とを一緒に移動させるからである。吸引力は瞬時に生じ、コンディショニング要素21と必ず同期するため、コンディショニングアセンブリの動作速度が吸引チャンバCの存在による影響を受けることはない。必ず同期するのは、前記コンディショニング要素21がピストン22と一体に作られているからである。
ここからは、本発明のコンディショニングアセンブリの変形例の実施の形態を示す図3を参照する。この変形例の実施の形態の全体的な構造は、図1のコンディショニング用構造に非常に近い、または類似している。同図からは、筐体Eが、内部にディスペンサDが置かれる下側筐体部分5と、当該下側筐体部分5と封止接触させることのできる上側筐体部分11とを有し、これら2つの部分が一体化して筐体Eを形成していること、が見て取れる。筐体Eは、やはり吸引チャンバCに接続されており、当該吸引チャンバCの容積は図3ではゼロとなっている。吸引チャンバCにはピストン22が入っており、当該ピストン22によって吸引チャンバCの容積を変化させることができる。ピストン22は共通の駆動部材24、25に固定されており、駆動部材24、25に力を加えることにより、吸引チャンバC内部でピストンが移動させられる。ピストン22の下にはスペースAが形成されており、スペースAは通気孔17を介して外部に連通している。従って、スペースAは常に大気圧にある。コンディショニングアセンブリは更に、筐体Eを閉じるコンディショニング要素21を有し、当該コンディショニング要素21はディスペンサDのディスペンサヘッドTに作用するものである。具体的には、コンディショニング要素は、ディスペンサDの貯蔵器Rの上にディスペンサヘッドTを永続的な封止状態で設置することを目的とする。コンディショニング要素21はバネ4bによって休止位置に押しやられている。コンディショニング要素21は更に、後述する機能を有する補償バネ4cを有する。対称的に、ピストン22はバネ4aによって休止位置に押しやられている。休止位置にある時、吸引チャンバCの容積はゼロまたは最小であり、その一方で、スペースAの容積は最大となる。また、バネ4bによってコンディショニング要素が休止位置に押しやられている時、筐体Eの容積は最大となる。
図1の実施の形態と異なり、ピストン22はコンディショニング要素21に固定されてはいない。これら2つの部品がスペースAで互いから隔てられている点に留意すべきである。こうした構成であるため、軸Xに沿って駆動部材24、25に力が加えられた際には、ピストン22が下向きに移動して吸引チャンバCの容積は大きくなり、スペースAの容積は小さくなる。このようにして、チャンバCの内部に吸引力が生じ、当該吸引力は内部ダクト3を介して筐体Eに通じる。そうして、筐体Eに吸引力が加わる状態となる。そして、ピストン22がコンディショニング要素21に向かって進むにつれ、吸引力は大きくなる。ピストン22がコンディショニング要素21と接触する時、圧縮チャンバCおよび筐体Eの内部の吸引力は最大となる。そこからピストン22を動かし続けると、コンディショニング要素21は下方向に押され、それによってディスペンサヘッドTに加わる圧力が生じ、ディスペンサヘッドTは貯蔵器Rに設置されることになる。ストロークの最後では、ピストン22に設けられた弁28が開いて、吸引チャンバCは大気圧に戻る。弁28は吸引チャンバCをスペースAに選択的に連通させるが、スペースAは通気口17を介して外部に通じている。
言い換えると、ピストン22は吸引ストローク上を移動し、コンディショニング要素22はピストン22のストロークとは異なるコンディショニングストローク上を移動する。ストロークが異なるのは、これら2つの要素が永続的な形で互いに固定されているわけではないからである。ただし、ピストン22がコンディショニング要素21と接触している間、両者のストロークは一致する。その場合、これら2つの構成要素は一緒に移動させられるからである。
コンディショニング要素21からディスペンサヘッドTに過度の力が加わるのを避けるために、ピストン22から加わる力は、補償バネ4cを介してコンディショニング要素21に伝えられる。ただし、この特徴は必須ではない。
ピストン22をコンディショニング要素21とは分離した形で有する構成により、コンディショニング要素のストロークを大幅に短くすることができるので、高いレベルの吸引力を生じさせることが可能となる。そして、これにより、筐体Eの高さを、特にその上側筐体部分11において、大きく下げることができる。
本発明の範囲から逸脱することなしに、本発明のコンディショニングアセンブリについて、更に別の実施の形態を考えることも可能である。本発明の範囲とは、ピストンを移動させることでチャンバに吸引力を生じさせ、当該チャンバは、内部で流体ディスペンサなどの物品のコンディショニングを行う筐体に連通する、というものである。ピストンは、そのストロークの少なくとも一部において、コンディショニング要素に固定されている。
本発明によれば、従来のコンディショニング設備(押圧、ネジ留め、圧着、熱シール、そして、より一般的なコンディショニングを行う設備)を本発明のコンディショニングアセンブリに置き換えるにあたって、設備の環境を変更する必要も、追加の付属品(例えば、真空ポンプなど)を加える必要もない。

Claims (14)

  1. 流体ディスペンサなどの物品(D)のコンディショニングを真空状態で行うためのコンディショニングアセンブリであって、真空状態でのコンディショニングの対象となる物品(D)を収容する気密性の筐体(E)を有し、
    筐体(E)は、内部で移動可能なコンディショニング要素(21)を有し、当該筐体(E)は吸引チャンバ(C)に接続しており、当該吸引チャンバ(C)は内部にピストン(22)を有し、当該ピストン(22)は吸引チャンバ(C)の容積を変化させることができ、
    コンディショニング要素(21)とピストン(22)とは一緒に移動させられる作りとなっており、吸引チャンバ(C)の容積を大きくする方向にピストン(22)が移動することで筐体(E)内に吸引力が生じること、
    を特徴とするコンディショニングアセンブリ。
  2. ピストン(22)およびコンディショニング要素(21)は両方とも、弾性戻し手段(4,4a,4b)によって休止位置に押しやられ、ピストン(22)およびコンディショニング要素(21)が休止位置にある時、吸引チャンバ(C)の容積は最小、効果的な構成としてはゼロとなり、筐体(E)の容積は最大となること、
    を特徴とする請求項1に記載のコンディショニングアセンブリ。
  3. コンディショニング要素(21)は筐体(E)の容積を変化させることができ、その変化は、吸引チャンバ(C)の容積の増加量が筐体(E)の容積の減少量よりも大きく、それによって、吸引チャンバ(C)および筐体(E)の両方で吸引力を生じさせる、というものであること、
    を特徴とする請求項1または2に記載のコンディショニングアセンブリ。
  4. 筐体(E)は、物品(D)が配置される下側部分(5)と、下側部分(5)と封止接触することで筐体(E)を形成する上側部分(11)とを有し、
    下側部分(5)と上側部分(11)とは、軸(X)に沿って互いに相対的に移動することが可能であり、コンディショニング要素(21)は、軸(X)に沿って移動できる形で上側部分(11)内に位置しており、ピストン(22)はスライド移動可能な形で吸引チャンバ(C)に設置されており、軸(X)に沿ってスライド移動すること、
    を特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載のコンディショニングアセンブリ。
  5. スリーブ(15)によって吸引チャンバ(C)が形成されており、ピストン(22)と、スリーブ(15)と、筐体の上側部分(11)とが互いに組み合わされることでベース本体(1)を形成すること、
    を特徴とする請求項4に記載のコンディショニングアセンブリ。
  6. ピストン(22)とコンディショニング要素(21)とは一体に接続されて単一の部分となっており、共通の駆動部材(24,25)によって、弾性戻し手段(4)の力に逆らう形で、軸(X)に沿って一緒に移動させられること、
    を特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載のコンディショニングアセンブリ。
  7. 弾性戻し手段(4)の力に逆らう形で、ベース本体(1)内を上下移動可能な可動部(2)を有し、当該可動部(2)に、コンディショニング要素(21)とピストン(22)と共通の駆動部材(24,25)とが形成されていること、
    を特徴とする請求項5または6に記載のコンディショニングアセンブリ。
  8. ピストン(22)は予め決められた吸引ストローク上を移動し、コンディショニング要素(21)は予め決められたコンディショニングストローク上を移動し、ピストンとコンディショニング要素とは、コンディショニングストロークと一致する限られたストロークにおいてのみ、互いに固定された状態となること、
    を特徴とする請求項1乃至7のいずれかに記載のコンディショニングアセンブリ。
  9. 筐体(E)に吸引力が加わる状態となった後、物品(D)に軸方向の圧力を加えるように作られた押下要素を、コンディショニング要素(21)が構成すること、
    を特徴とする請求項1乃至8のいずれかに記載のコンディショニングアセンブリ。
  10. チャンバ(C)はピストン(22)用のスライドシリンダ(16)を形成しており、当該スライドシリンダ(16)の径はコンディショニング要素(21)の位置における筐体(E)の径よりも大きいこと、
    を特徴とする請求項1乃至9のいずれかに記載のコンディショニングアセンブリ。
  11. チャンバ(C)はピストン(22)用のスライドシリンダ(16)を形成しており、当該スライドシリンダ(16)は通気孔(17)を有し、ピストンがストロークの最後で通気孔に到達することで、チャンバ(C)および筐体(E)は大気圧に戻されること、
    を特徴とする請求項1乃至10のいずれかに記載のコンディショニングアセンブリ。
  12. 筐体(E)はダクト(3)を介して吸引チャンバ(C)に接続されており、当該ダクト(3)は吸引チャンバ(C)を筐体(E)に接続する機能を有すること、
    を特徴とする請求項1乃至11のいずれかに記載のコンディショニングアセンブリ。
  13. ヘッド(T)がすでに貯蔵器(R)上の最終設置位置に達した状態でも、ピストン(22)のストロークを通気孔(17)まで継続させることのできる、差動ストローク装置(26)を更に有すること、
    を特徴とする請求項1乃至12のいずれかに記載のコンディショニングアセンブリ。
  14. 請求項1乃至13のいずれかに記載のコンディショニングアセンブリを用いて、物品(A)のコンディショニングを真空状態において行う方法。
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