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JP5531755B2 - コーティング組成物 - Google Patents
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JP5531755B2 - コーティング組成物 - Google Patents

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本発明は、液晶用またはEL用などの表示素子や、プリント配線板およびフレキシブル配線板などの電子回路基板を製造するために好適に用いられるコーティング組成物に関する。更に詳しくは、本発明はマイクロレンズをインクジェット法で形成する場合の下地基板を処理するのに適したコーティング組成物に関し、該組成物は、インクジェット用インクとして好適に用いることのできるものである。
かねてより、液晶ディスプレイ用導光板の一部を構成するマイクロレンズは、金型を使った射出成型により形成されていた。この方法では、導光板、より具体的にはその一部を構成するマイクロレンズの製品設計毎に異なる金型が必要であり、よって前記方法は少量多品種の生産を行うには非常にコストのかかる方法であった。
そこで近年、安価なマイクロレンズの製造方法として、インクジェット法によりマイクロレンズを形成する方法が提案されているが、当該方法により得られるマイクロレンズのパターン直径、パターン高さのばらつきが大きいことが課題であった。この問題を改善するために、基板を撥水処理することが提案されているが、従来の表面処理用コーティング組成物(例えば、特開2008−050549号公報に記載の組成物)には、マイクロレンズのパターン直径およびパターン高さのばらつきの幅を十分に小さくする観点から改良の余地がある。
特開2008−050549号公報
上記の状況の下、本発明の目的は、インクジェット法により、パターン直径およびパターン高さのばらつきが小さいマイクロレンズを形成することができるような、基板の表面処理が可能であるコーティング組成物を提供することにある。
本発明者等は、特定の溶媒に特定量溶解するポリマー、溶媒および界面活性剤を含有するコーティング組成物が、パターン直径と高さのばらつきの小さいマイクロレンズを形成するために施す基板の表面処理に有用であることを見出し、この知見に基づいて本発明を完成した。
さらに本発明は、このようなコーティング組成物から得られた皮膜及びその皮膜上にマイクロレンズが形成されてなる光学部品、該光学部品を使用した液晶ディスプレイなどを提供する。
すなわち本発明の要旨は、以下のとおりである。
[1]沸点が120〜300℃の溶媒100gに対して、25℃において1g以上溶解し、重量平均分子量が1,000以上のポリマー(A)、溶媒(B)および界面活性剤(C)を含有するコーティング組成物であって、
該組成物を基板上に塗布し、該基板上に形成された塗膜を150℃で5分乾燥して得ら
れた皮膜表面の、25℃で測定した水の接触角が90°以上であるコーティング組成物。
[2]界面活性剤(C)が熱架橋性官能基を有している、[1]に記載のコーティング組成物。
[3]界面活性剤(C)の熱架橋性官能基が、ヒドロキシ、カルボキシ、酸無水物基、アミノ、オキシラニル、オキセタニル、式(1)で表されるオキサゾリン基、式(2)で表されるオキサゾール基、アクリルおよびメタクリルからなる群より選ばれる少なくとも1種である、[2]に記載のコーティング組成物:
Figure 0005531755
(式(1)および(2)において、*は結合手である。)。
[4]界面活性剤(C)の熱架橋性官能基が、オキシラニルおよび/またはオキセタニルである、[2]または[3]に記載のコーティング組成物。
[5]ポリマー(A)が、熱架橋性官能基を有している、[1]〜[4]のいずれかに記載のコーティング組成物。
[6]ポリマー(A)の熱架橋性官能基が、ヒドロキシ、カルボキシ、酸無水物基、アミノ、オキシラニル、オキセタニル、式(1)で表されるオキサゾリン基、式(2)で表されるオキサゾール基、アクリルおよびメタクリルからなる群より選ばれる少なくとも1種である、[5]に記載のコーティング組成物:
Figure 0005531755
(式(1)および(2)において、*は結合手である。)。
[7]ポリマー(A)の熱架橋性官能基が、ヒドロキシ、カルボキシおよび酸無水物基からなる群より選ばれる少なくとも1種である、[5]または[6]に記載のコーティング組成物。
[8]ポリマー(A)が、カルボキシを有するラジカル重合性モノマー(a1)と、モノマー(a1)および酸無水物基を有するラジカル重合性モノマー(a2)以外のその他のラジカル重合性モノマー(a3)とのコポリマー(A1)、酸無水物基を有するラジカル重合性モノマー(a2)と、モノマー(a1)およびモノマー(a2)以外のその他のラジカル重合性モノマー(a3)とのコポリマー(A2)、またはモノマー(a2)とモノマー(a3)とのコポリマーの、モノマー(a2)由来の酸無水物基を、アルコール性水酸基を有する化合物(a4)で開環して得られるコポリマー(A3)である、[5]〜
[7]のいずれかに記載のコーティング組成物。
[9]カルボキシを有するラジカル重合性モノマー(a1)が、アクリル酸および/またはメタクリル酸である、[8]に記載のコーティング組成物。
[10]その他のラジカル重合性モノマー(a3)が、式(3)で表されるアクリレートまたはメタクリレートである、[8]または[9]に記載のコーティング組成物:
Figure 0005531755
(式(3)において、R1は水素またはメチルであり、R2は炭素数1〜20のアルキルである。)。
[11]その他のラジカル重合性モノマー(a3)がn−ブチルメタクリレートである、[8]〜[10]のいずれかに記載のコーティング組成物。
[12]アルコール性水酸基を有する化合物(a4)が、メタノール、エタノール、n−プロパノール、イソプロパノール、n−ブタノール、イソブタノール、tert−ブタノール、シクロヘキサノールおよびベンジルアルコールからなる群より選ばれる少なくとも1種である、[8]〜[11]のいずれかに記載のコーティング組成物。
「13」酸無水物基を有するラジカル重合性モノマー(a2)が、マレイン酸無水物である、[8]〜[12]のいずれかに記載のコーティング組成物。
[14]溶媒(B)が、溶媒(B)の全体100重量%に対して、沸点が120〜300℃の溶媒を50重量%以上含有している、[1]〜[13]のいずれかに記載のコーティング組成物。
[15]溶媒(B)が、溶媒(B)の全体100重量%に対して、25℃における表面張力が22〜48mN/mの溶媒を50重量%以上含有している、[1]〜[14]のいずれかに記載のコーティング組成物。
[16]さらに、エポキシ樹脂(D)を含有している、[1]〜[15]のいずれかに記載のコーティング組成物。
[17]さらに、ポリマー(A)、界面活性剤(C)およびエポキシ樹脂(D)以外の熱硬化性化合物(E)を含有している、[1]〜[16]のいずれかに記載のコーティング組成物。
[18]さらに、難燃剤(F)を含有している、[1]〜[17]のいずれかに記載のコーティング組成物。
[19]25℃における粘度が2〜30mPa・sである、[1]〜[18]のいずれかに記載のコーティング組成物。
[20][1]〜[19]のいずれかに記載のコーティング組成物を基板上に塗布し、基板上に形成された塗膜を乾燥して得られる表面撥水性皮膜。
[21][19]に記載のコーティング組成物をインクジェット法で基板上に塗布する工程1と、工程1で基板上に形成された塗膜を乾燥する工程2とを有する、表面撥水性皮膜の形成方法。
[22]基板と、該基板上に形成された[20]に記載の表面撥水性皮膜と、該皮膜の上に形成されたマイクロレンズとからなる光学部品。
[23][20]に記載の表面撥水性皮膜の上に、インクジェット法でドットパターンを形成する工程を有する、マイクロレンズの形成方法。
[24][22]に記載の光学部品を搭載した液晶ディスプレイ。
本発明のコーティング組成物から得られる皮膜上に、インクジェット法でマイクロレンズを形成すると、直径と高さのばらつきの小さいマイクロレンズを形成することができる。したがって、本組成物は高品位な光学部品を製造するのに有用である。
[1.本発明のコーティング組成物]
本発明のコーティング組成物は、上記ポリマー(A)、溶媒(B)および界面活性剤(C)を含有する。
また、本発明のコーティング組成物は、必要に応じてエポキシ樹脂(D)、ポリマー(A)、界面活性剤(C)およびエポキシ樹脂(D)以外の熱硬化性化合物(E)および難燃剤(F)等を含有してもよい。以下、上記各成分について説明する。
<1.1 ポリマー(A)>
本発明のコーティング組成物は、沸点が120〜300℃の溶媒100gに対して、25℃において1g以上、好ましくは3g以上溶解し、重量平均分子量が1,000以上、好ましくは1,000〜500,000のポリマー(A)を含む。重量平均分子量は、例えば、標準のポリスチレンには、分子量が500〜150,000のポリスチレン(例えばPolymer Laboratories製のPL2010−0102(S−M2−10)standard)を用い、カラムにはShodex PLgel MIXED−D(Polymer Laboratories製)を用い、移動相としてTHFを用いる条件で測定することができる。
前記沸点が120〜300℃の溶媒は、インクジェット用インクの溶媒として一般に用いられている溶媒の沸点である。25℃においてこの溶媒に溶解するのが1g未満のポリマーを含むコーティング組成物からは、均一な塗膜は得られず、それゆえ該塗膜から得られる皮膜も不均一なものとなり、したがって、その皮膜の上に形成されるマイクロレンズのパターン直径および高さのばらつきが大きくなる。
また、本明細書において重量平均分子量とは、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)により測定した標準ポリスチレン換算の重量平均分子量である。ポリマー(A)の重量平均分子量が1,000以上であると、得られる皮膜上に形成されるマイクロレンズの直径および高さのばらつきが小さい。一方ポリマー(A)の重量平均分子量が500,000を超えると、インクジェット法を用いて塗膜を形成する際の吐出性が低下す
る傾向がある。
本発明のコーティング組成物は前記の条件を満たすポリマー(A)を含んでいるため、該組成物から得られる皮膜上にインクジェット法で形成されたマイクロレンズの直径、高さのばらつきが小さい。
ポリマー(A)は、好ましくは酢酸ブチル、プロピオン酸ブチル、乳酸エチル、オキシ酢酸メチル、オキシ酢酸エチル、オキシ酢酸ブチル、メトキシ酢酸メチル、メトキシ酢酸エチル、メトキシ酢酸ブチル、エトキシ酢酸メチル、エトキシ酢酸エチル、3−オキシプロピオン酸メチル、3−オキシプロピオン酸エチル、3−メトキシプロピオン酸メチル、3−メトキシプロピオン酸エチル、3−エトキシプロピオン酸メチル、3−エトキシプロピオン酸エチル、2−オキシプロピオン酸メチル、2−オキシプロピオン酸エチル、2−オキシプロピオン酸プロピル、2−メトキシプロピオン酸メチル、2−メトキシプロピオン酸エチル、2−メトキシプロピオン酸プロピル、2−エトキシプロピオン酸メチル、2−エトキシプロピオン酸エチル、2−オキシ−2−メチルプロピオン酸メチル、2−オキシ−2−メチルプロピオン酸エチル、2−メトキシ−2−メチルプロピオン酸メチル、2−エトキシ−2−メチルプロピオン酸エチル、ピルビン酸メチル、ピルビン酸エチル、ピルビン酸プロピル、アセト酢酸メチル、アセト酢酸エチル、2−オキソブタン酸メチル、2−オキソブタン酸エチル、ジオキサン、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、エチレングリコールモノイソプロピルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノプロピルエーテルアセテート、ジプロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ジプロピレングリコールモノブチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、シクロヘキサノン、シクロペンタノン、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールメチルエチルエーテル、キシレン、アニソール、γ−ブチロラクトン、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチル−2−ピロリドン、又はジメチルイミダゾリジノン(以上の溶媒の沸点は120〜300℃である)100gに対して、25℃において1g以上溶解するポリマーであり、
ジエチレングリコールメチルエチルエーテルまたはγ−ブチロラクトン100gに対して、25℃において1g以上溶解するポリマーであることがより好ましい。
また、ポリマー(A)が、熱架橋性官能基を有しており、さらに後述する界面活性剤(C)が熱架橋性官能基を有していると、そのようなポリマー(A)および界面活性剤(C)を含有するコーティング組成物から得られる皮膜上に、インクジェット法で形成されるマイクロレンズの直径と高さのばらつきが非常に有効に小さくなるので好ましい。
前記熱架橋性官能基とは、加熱により他の官能基と新たな共有結合を形成する官能基のことであり、その具体例としては、ヒドロキシ、カルボキシ、酸無水物基、アミノ、オキシラニル、オキセタニル、式(1)で表されるオキサゾリン基、式(2)で表されるオキサゾール基、アクリルおよびメタクリル等を挙げることができる。
Figure 0005531755
式(1)および(2)において、*は結合手である。
これらの中でも、ポリマー(A)の熱架橋性官能基としては、特にヒドロキシ、カルボキシおよび酸無水物基が好ましい。
本発明において使用されるポリマー(A)は、このような熱架橋性官能基を一つ有していても、複数有していてもよい。
ポリマー(A)として具体的には、以下のコポリマー(A1)〜(A3)が好ましい。(A1)カルボキシを有するラジカル重合性モノマー(a1)と、該モノマー(a1)および酸無水物基を有するラジカル重合性モノマー(a2)以外のその他のラジカル重合性モノマー(a3)とのコポリマー
(A2)酸無水物基を有するラジカル重合性モノマー(a2)と、前記モノマー(a1)およびモノマー(a2)以外のその他のラジカル重合性モノマー(a3)とのコポリマー(A3)酸無水物基を有するラジカル重合性モノマー(a2)と前記その他のラジカル重合性モノマー(a3)とのコポリマーの、前記モノマー(a2)由来の酸無水物基を、アルコール性水酸基を有する化合物(a4)で開環して得られるコポリマー。
上記モノマー(a1)〜(a3)は、ラジカル重合性基を有しており、かつモノマー(a1)についてはカルボキシを有しており、モノマー(a2)については酸無水物基を有しており、モノマー(a3)については、モノマー(a1)にもモノマー(a2)にも該当しない化合物であればよい。
前記モノマー(a1)の具体例としては、アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、クロトン酸、ソルビン酸が挙げられ、これらの中でも、パターン直径および高さのばらつきの少ないマイクロレンズを形成する観点からは、アクリル酸およびメタクリル酸が好ましい。
前記モノマー(a2)の具体例としては、マレイン酸無水物、イタコン酸無水物、シトラコン酸無水物が挙げられ、これらの中でも、パターン直径および高さのばらつきの少ないマイクロレンズを形成する観点からは、マレイン酸無水物が好ましい。
前記モノマー(a3)の具体例としては、スチレン、式(3)で表されるアクリレートもしくはメタクリレート、N−フェニルマレイミド、N−シクロヘキシルマレイミド、酢酸ビニル、アクリロニトリルが挙げられる。
Figure 0005531755
式(3)において、R1は水素またはメチルであり、R2は炭素数1〜20のアルキルであり、炭素数2〜12のアルキルであることが好ましい。
上記の中でも、モノマー(a3)としては、スチレンおよびエチル(メタ)アクリレート、n−プロピル(メタ)アクリレート、イソプロピル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、iso−ブチル(メタ)アクリレート、tert−ブチル(メタ)アクリレートが好ましく、n−ブチルメタクリレートが特に好ましい。
また、上記のように、上記コポリマー(A3)は、モノマー(a2)とモノマー(a3)とのコポリマーの、前記モノマー(a2)由来の酸無水物基を、アルコール性水酸基を有する化合物(a4)で開環して得られるコポリマーである。
前記アルコール性水酸基を有する化合物(a4)の具体例としては、メタノール、エタノール、n−プロパノール、イソプロパノール、n−ブタノール、イソブタノール、tert−ブタノール、シクロヘキサノールおよびベンジルアルコール等を挙げることができる。これらの中でも、本発明のコーティング組成物から得られる皮膜上に形成されるマイクロレンズのパターン直径および高さのばらつきを小さくする観点からは、特にシクロヘキサノールが好ましい。
さらに、上記コポリマー(A1)〜(A3)の中では、前記マイクロレンズのパターン直径および高さのばらつきを小さくする観点から、コポリマー(A1)および(A3)が好ましく、コポリマー(A1)が特に好ましい。
ポリマー(A)の最も好ましい例として、コポリマー(A1)に該当する、アクリル酸および/またはメタクリル酸とn−ブチル(メタ)アクリレートとのコポリマーを挙げることができる。また、コポリマー(A3)の例として、スチレンとマレイン酸無水物とのコポリマーの、モノマー(a2)由来の酸無水物基を、シクロヘキサノールで開環したポリマーを挙げることができる。後者のポリマーは、川原油化(株)からSMA(登録商標)17352として市販されている。
以上説明したポリマー(A)は、前記のSMA17352のように市販されているものもあり、また上記のモノマーを公知慣用の条件に従って重合させることにより、容易に合成することができる。また、重量平均分子量の調整方法も公知である。
ポリマー(A)は、1種であっても、2種以上の混合物であってもよい。本発明のコーティング組成物におけるポリマー(A)の含有量は、本発明のコーティング組成物のコーティング方法によって適宜選択されるが、インクジェット法で塗布する場合は、コーティング組成物総量(100重量%)の0.01〜20重量%であることが好ましく、0.1〜10重量%であることがより好ましい。
<1.2 溶媒(B)>
本発明のコーティング組成物は、均一な皮膜を形成するため、また本発明のコーティング組成物をインクジェット法により塗布(吐出)する場合には、良好なジェッティング性を実現するために、溶媒(B)を含有する。
溶媒(B)は、本発明のコーティング組成物に含まれる溶媒(B)の全体100重量%に対し、沸点が120〜300℃の溶媒を50重量%以上含有することが、本発明のコーティング組成物のインクジェット法での塗布が容易であるために好ましい。また、前記溶媒の25℃における表面張力が22〜48mN/mであると、同様な観点からさらに好ま
しい。
このような沸点および表面張力の両者の条件を満たす溶媒の具体例としては、酢酸ブチル、プロピオン酸ブチル、乳酸エチル、オキシ酢酸メチル、オキシ酢酸エチル、オキシ酢酸ブチル、メトキシ酢酸メチル、メトキシ酢酸エチル、メトキシ酢酸ブチル、エトキシ酢酸メチル、エトキシ酢酸エチル、3−オキシプロピオン酸メチル、3−オキシプロピオン酸エチル、3−メトキシプロピオン酸メチル、3−メトキシプロピオン酸エチル、3−エトキシプロピオン酸メチル、3−エトキシプロピオン酸エチル、2−オキシプロピオン酸メチル、2−オキシプロピオン酸エチル、2−オキシプロピオン酸プロピル、2−メトキシプロピオン酸メチル、2−メトキシプロピオン酸エチル、2−メトキシプロピオン酸プロピル、2−エトキシプロピオン酸メチル、2−エトキシプロピオン酸エチル、2−オキシ−2−メチルプロピオン酸メチル、2−オキシ−2−メチルプロピオン酸エチル、2−メトキシ−2−メチルプロピオン酸メチル、2−エトキシ−2−メチルプロピオン酸エチル、ピルビン酸メチル、ピルビン酸エチル、ピルビン酸プロピル、アセト酢酸メチル、アセト酢酸エチル、2−オキソブタン酸メチル、2−オキソブタン酸エチル、ジオキサン、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、エチレングリコールモノイソプロピルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノプロピルエーテルアセテート、ジプロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ジプロピレングリコールモノブチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、シクロヘキサノン、シクロペンタノン、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールメチルエチルエーテル、キシレン、アニソール、γ−ブチロラクトン、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチル−2−ピロリドンおよびジメチルイミダゾリジノンを挙げることができる。
これらの中でも、本発明のコーティング組成物の良好なジェッティング性の観点から、特にジエチレングリコールメチルエチルエーテルおよびγ−ブチロラクトンが好ましい。
本発明のコーティング組成物に使用する溶媒(B)は、1種であっても2種以上の混合物であってもよい。また、本発明のコーティング組成物100重量%中における溶媒(B)の含有量は、通常70〜99.98重量%であり、好ましくは85〜99.8重量%である。
<1.3 界面活性剤(C)>
本発明のコーティング性組成物は、該組成物から得られる皮膜表面の撥水性を高めるために、界面活性剤(C)を含有する。前記皮膜上にパターン直径および高さのばらつきの小さいマイクロレンズをインクジェット法により作製するためには、撥水性が重要であるが、それだけでは足りず、前記界面活性剤(C)を前記組成物に含有させて前記皮膜の撥水性を高めることによって、初めてパターン直径および高さのばらつきの小さいマイクロレンズをインクジェット法により作製することができる。
前記界面活性剤(C)としては、シリコン系界面活性剤及びフッ素系界面活性剤などが好ましく用いられるが、特に、界面活性剤(C)が熱架橋性官能基を有し、かつ前記ポリマー(A)が熱架橋性官能基を有していると、本発明のコーティング組成物から得られる
皮膜上にインクジェット法で形成されたマイクロレンズの直径、高さのばらつきが特に小さくなるので非常に好ましい。
前記熱架橋性官能基とは前述のように、加熱により他の官能基と新たな共有結合を形成する官能基のことであり、その具体例としては、ヒドロキシ、カルボキシ、酸無水物基、アミノ、オキシラニル、オキセタニル、式(1)で表されるオキサゾリン基、式(2)で表されるオキサゾール基、アクリルおよびメタクリル等が挙げられる。
Figure 0005531755
上記式において、*は結合手である。
これらの熱架橋性官能基の中でも、本発明のコーティング組成物から得られる皮膜上にパターン直径および高さのばらつきの小さいマイクロレンズをインクジェット法により作製する観点からは、オキシラニル、オキセタニル、アクリルおよびメタクリルがより好ましく、オキシラニルおよびオキセタンがより一層好ましい。
本発明において使用される界面活性剤(C)は、このような熱架橋性官能基を一つ有していても、複数有していてもよい。
前記シリコン系界面活性剤およびフッ素系界面活性剤、ならびにこのような熱架橋性官能基を有する界面活性剤は、公知の方法によって容易に合成することができ、また市販もされている。たとえば、熱架橋性官能基としてエポキシを有する界面活性剤として、DIC(株)製RS−112Kが市販されている。
本発明のコーティング組成物に用いられる界面活性剤(C)は、1種の化合物であっても、2種以上の化合物の混合物であってもよい。
また界面活性剤(C)の含有量が、本発明のコーティング組成物総量(100重量%)の0.01〜10重量%であると、該組成物から得られる皮膜表面の撥水性が高いので好ましい。さらに、界面活性剤(C)の含有量が本発明のコーティング組成物総量の0.1〜5%であると、該組成物から得られる皮膜上にインクジェット法で形成されたマイクロレンズの直径、高さのばらつきが小さいので、より一層好ましい。
<1.4 エポキシ樹脂(D)>
本発明のコーティング組成物は、エポキシ樹脂(D)を含んでもよい。本発明のコーティング組成物がエポキシ樹脂(D)を含むと、本組成物から得られる皮膜の各種基板に対する密着性が向上するので好ましい。
エポキシ樹脂(D)としては、例えば、フェノールノボラック型、クレゾールノボラック型、ビスフェノールA型、ビスフェノールF型、水添ビスフェノールA型、水添ビスフェノールF型、ビスフェノールS型、トリスフェノールメタン型、テトラフェノールエタン型、ビキシレノール型もしくはビフェノール型エポキシ化合物;脂環式もしくは複素環式のエポキシ化合物;ジシクロペンタジエン型もしくはナフタレン型の構造を有するエポキシ化合物等が挙げられる。
また、エポキシ樹脂(D)としては、例えば、N,N,N’,N’−テトラグリシジル−m−キシレンジアミン、1,3−ビス(N,N−ジグリシジルアミノメチル)シクロヘキサン、N,N,N’,N’−テトラグリシジル−4,4’−ジアミノジフェニルメタンを挙げることもできる。
エポキシ樹脂(D)としては、各種の市販品を用いることができ、TECHMORE VG3101L(商品名;三井化学(株)製)、エピコート828、同834、同1001、同1004(商品名;ジャパンエポキシレジン社 製)、エピクロン840、同85
0、同1050、同2055、(商品名;DIC社 製)、エポトートYD−011、同
YD−013、同YD−127、同YD−128(商品名;東都化成社 製)、D.E.R.317、同331、同661、同664(商品名;ダウケミカル社 製)、アラルダイド
6071、同6084、同GY250、同GY260(商品名;チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社 製)、スミ−エポキシESA−011、同ESA−014、同ELA−1
15、同ELA−128(商品名;住友化学工業社 製)、A.E.R.330、同331、同661、同664(商品名;旭化成工業社 製)等のビスフェノールA型エポキシ化合
物;
エピコート152、同154(商品名;ジャパンエポキシレジン社 製)、D.E.R.431、同438(商品名;ダウケミカル社 製)、エピクロンN−730、同N−770
、同N−865(商品名;DIC社 製)、エポトートYDCN−701、同YDCN−
704(商品名;東都化成社 製)、アラルダイドECN1235、同ECN1273、
同ECN1299(商品名;チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社 製)、XPY307
、EPPN−201、EOCN−1025、EOCN−1020、EOCN−104S、RE−306(商品名;日本化薬社 製)、スミ−エポキシESCN−195X、同ES
CN−220(商品名;住友化学工業社 製)、A.E.R.ECN−235、同ECN−299(商品名;ADEKA社 製)等のノボラック型エポキシ化合物;
エピクロン830(商品名;DIC社 製)、JER807(商品名;ジャパンエポキ
シレジン社 製)、エポトートYDF−170(商品名;東都化成社 製)、YDF−175、YDF−2001、YDF−2004、アラルダイドXPY306(商品名;チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社 製)等のビスフェノールF型エポキシ化合物;
エポトートST−2004、同ST−2007、同ST−3000(商品名;東都化成社 製)等の水添ビスフェノールA型エポキシ化合物;
セロキサイド2021(商品名;ダイセル化学工業社 製)、アラルダイドCY175
、同CY179(商品名;チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社 製)等の脂環式エポキ
シ化合物;
YL−933(商品名;ジャパンエポキシレジン社 製)、EPPN−501、EPP
N−502(商品名;ダウケミカル社 製)等のトリヒドロキシフェニルメタン型エポキ
シ化合物;
YL−6056、YX−4000、YL−6121(商品名;ジャパンエポキシレジン社 製)等のビキシレノール型もしくはビフェノール型エポキシ化合物又はそれらの混合
物;
EBPS−200(商品名;日本化薬社 製)、EPX−30(商品名;ADEKA社 製))、EXA−1514(商品名;DIC社 製)等のビスフェノールS型エポキシ化
合物;
JER157S(商品名;ジャパンエポキシレジン社 製)等のビスフェノールAノボ
ラック型エポキシ化合物;
YL−931(商品名;ジャパンエポキシレジン社 製)、アラルダイド163(商品
名;チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社 製)等のテトラフェニロールエタン型エポキ
シ化合物;
アラルダイドPT810(商品名;チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社 製)、TE
PIC(商品名;日産化学工業社 製)等の複素環式エポキシ化合物;
HP−4032、EXA−4750、EXA−4700(商品名;DIC社 製)等の
ナフタレン含有エポキシ化合物;
HP−7200、HP−7200H、HP−7200HH(商品名;DIC社 製)等
のジシクロペンタジエン骨格を有するエポキシ化合物等が挙げられる。
これらのエポキシ樹脂の中でも、TECHMORE VG3101L(商品名;三井化学(株)製)を用いると、本発明のコーティング組成物から得られる皮膜の各種基板への密着性が高いので好ましい。
本発明のコーティング組成物に用いられるエポキシ樹脂(D)は、1種であっても、2種以上の混合物であってもよい。
またエポキシ樹脂(D)を使用する場合、エポキシ樹脂(D)の本発明のコーティング組成物における含有量は、上記ポリマー(A)100重量部に対して10〜50重量部であると、本発明のコーティング組成物から得られる皮膜の各種基板への密着性が高いので好ましい。
<1.5 ポリマー(A)、界面活性剤(C)およびエポキシ樹脂(D)以外の熱硬化性化合物(E)>
本発明のコーティング組成物は、例えば前記組成物から得られる皮膜の耐熱性を向上させるために、ポリマー(A)、界面活性剤(C)およびエポキシ樹脂(D)以外の熱硬化性化合物(E)を含んでもよい。本発明において、熱硬化性化合物(E)としては、熱硬化させることが可能な官能基を有する化合物であれば特に限定されず、該化合物の具体例として、ビスマレイミド、フェノール樹脂、メラミン樹脂、エポキシ硬化剤などが挙げられる。
熱硬化性化合物(E)を使用する場合、熱硬化性化合物(E)の本発明のコーティング組成物における含有量は、上記ポリマー(A)100重量部に対して10〜40重量部であると、得られる皮膜の耐熱性が高いので好ましい。
(1.5.1 ビスマレイミド)
ビスマレイミドとしては、例えば、下記一般式(6)で表される化合物が挙げられる。下記一般式(6)で表されるビスマレイミドは、例えばジアミンと酸無水物とを反応させて得られる化合物である。
Figure 0005531755
式(6)中、R10およびR12はそれぞれ独立に水素またはメチルであり、コーティング組成物から得られる皮膜の耐熱性が優れる点で、水素であることが好ましく、R11は下記一般式(7)で表される二価の基である。
Figure 0005531755
式(7)中、R13およびR14はそれぞれ独立に、連続しない任意のメチレンが酸素で置き換えられてもよい炭素数1〜18のアルキレン、置換基を有してもよい芳香環を有する二価の基、または置換基を有してもよいシクロアルキレンである。前記芳香環およびシクロアルキレンにおける置換基としては、例えば、カルボキシ、ヒドロキシ、炭素数1〜5のアルキル、炭素数1〜5のアルコキシが挙げられる。得られる皮膜の耐熱性が高い点で、R13およびR14はそれぞれ独立に下記何れかの式で表される二価の基であることが好ましい。
Figure 0005531755
式(7)中、Xは下記何れかの式で表される二価の基である。
Figure 0005531755
ビスマレイミドは1種で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
(1.5.2 フェノール樹脂)
フェノール樹脂としては、フェノール性水酸基を有する芳香族化合物とアルデヒド類との縮合反応により得られるノボラック樹脂、ビニルフェノールの単独重合体(水素添加物を含む)、ビニルフェノールとこれと共重合可能な化合物とのビニルフェノール系共重合体(水素添加物を含む)などが好ましく用いられる。
フェノール性水酸基を有する芳香族化合物としては、フェノール、o−クレゾール、m−クレゾール、p−クレゾール、o−エチルフェノール、m−エチルフェノール、p−エチルフェノール、o−ブチルフェノール、m−ブチルフェノール、p−ブチルフェノール、o−キシレノール、2,3−キシレノール、2,4−キシレノール、2,5−キシレノ
ール、3,4−キシレノール、3,5−キシレノール、2,3,5−トリメチルフェノール、3,4,5−トリメチルフェノール、p−フェニルフェノール、レゾルシノール、ホドロキノン、ヒドロキノンモノメチルエーテル、ピロガロール、ビスフェノールA、ビスフェノールF、テルペン骨格含有ジフェノール、没食子酸、没食子酸エステル、α−ナフトール、β−ナフトールなどが挙げられる。
アルデヒド類としては、ホルムアルデヒド、パラホルムアルデヒド、フルフラール、ベンズアルデヒド、ニトロベンズアルデヒド、アセトアルデヒドなどが挙げられる。
ビニルフェノールと共重合可能な化合物としては、(メタ)アクリル酸またはその誘導体、スチレンまたはその誘導体、無水マレイン酸、酢酸ビニル、アクリロニトリルなどが挙げられる。
フェノール樹脂の具体例としては、レヂトップPSM−6200(商品名;群栄化学社製)、ショウノールBRG−555(商品名;昭和高分子社製)、マルカリンカーMS−2P、マルカリンカーCST70、マルカリンカーPHM−C(商品名;丸善石油化学社製)が挙げられる。
フェノール樹脂は1種で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
(1.5.3 メラミン樹脂)
メラミン樹脂は、メラミンとホルムアルデヒドとの重縮合により製造された樹脂であれば特に限定されず、メチロールメラミン、エーテル化メチロールメラミン、ベンゾグアナミン、メチロールベンゾグアナミン、エーテル化メチロールベンゾグアナミン、およびそれらの縮合物などが挙げられる。これらの中でも、得られる皮膜の耐薬品性が良好である点で、エーテル化メチロールメラミンが好ましい。
メラミン樹脂の具体例としては、ニカラックMW−30、MW−30HM、MW−390、MW−100LM、MX−750LM(商品名;三和ケミカル社製)が挙げられる。
メラミン樹脂は1種で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
(1.5.4 エポキシ硬化剤)
本発明のコーティング組成物は、得られる皮膜の耐薬品性をより向上させる点で、エポキシ硬化剤を含有してもよい。エポキシ硬化剤としては、酸無水物系硬化剤、ポリアミン系硬化剤などが好ましい。
酸無水物系硬化剤としては、マレイン酸無水物、テトラヒドロフタル酸無水物、ヘキサヒドロフタル酸無水物、メチルヘキサヒドロフタル酸無水物、ヘキサヒドロトリメリット酸無水物、フタル酸無水物、トリメリット酸無水物などが挙げられる。
ポリアミン系硬化剤としては、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、テトラエチレンペンタミン、ジシアンジアミド、ポリアミドアミン(ポリアミド樹脂)、ケチミン化合物、イソホロンジアミン、m−キシレンジアミン、m−フェニレンジアミン、1,3−ビス(アミノメチル)シクロヘキサン、N−アミノエチルピペラジン、4,4’−ジアミノジフェニルメタン、4,4’−ジアミノ−3,3’−ジエチルジフェニルメタン、ジアミノジフェニルスルフォンなどが挙げられる。
エポキシ硬化剤は1種で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
<1.6 難燃剤(F)>
本発明のコーティング組成物は、難燃剤(F)を含有してもよい。難燃剤(F)を含有すると、得られる皮膜の難燃性が高いので好ましい。難燃剤(F)としては、難燃性を付与できる化合物であれば特に限定されないが、低有毒性、低公害性、安全性の観点から、有機リン系難燃剤を用いることが好ましい。
有機リン系難燃剤としては、トリフェニルホスフェート、トリクレジルホスフェート、トリキシレニルホスフェート、クレジルフェニルホスフェート、2−エチルヘキシルジフェニルホスフェート、9,10−ジヒドロ−9−オキサ−10−ホスファフェナントレン−10オキシド、10−(2,5−ジヒドロキシフェニル)−10H−9−オキサ−10−ホスファフェナントレン−10−オキシド、縮合9,10−ジヒドロ−9−オキサ−10−ホスファフェナントレン−10オキシドなどが挙げられる。
難燃剤(F)の中でも、コーティング組成物から得られる皮膜を高温状態にさらした場合でも難燃剤のブリードアウトがない点で、有機リン系難燃剤である下記式(F−1)で表される構造を有する化合物を用いることが好ましい。下記式(F−1)で表される構造を有する化合物としては、縮合9,10−ジヒドロ−9−オキサ−10−ホスファフェナントレン−10オキシドであるHFA−3003(商品名;昭和高分子社製)などの下記一般式(F−2)で表される化合物を用いることがより好ましい。
Figure 0005531755
Figure 0005531755
式中、mは0〜2の整数であり、nは1〜3の整数であり、m+nは3である。好ましくは、mは1または2であり、nは1または2であり、m+nは3である。
難燃剤(F)は1種で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。なお、以上説明した難燃剤(F)は公知の方法で製造することができ、また上記の昭和高分子社製のHFA−3003のように、市販もされている。
難燃剤(F)を用いる場合、本発明のコーティング組成物において、該難燃剤(F)の含有量は、ポリマー(A)100重量部に対して、20〜40重量部であると、他特性とのバランスが良く、かつ前記組成物から得られる皮膜が難燃性に優れる点で好ましい。
<1.7 本発明のコーティング組成物の粘度>
本発明のコーティング組成物の、E型粘度計で測定した25℃における粘度は、基板への塗布方法によって適宜選択される。本発明のコーティング組成物がスクリーン印刷で塗布される場合には、該組成物の25℃における粘度は1,000〜100,000mPa・sであることが好適であり、前記組成物をスリットコーターやダイコーターで塗布する場合には、該組成物の25℃における粘度は2〜1,000mPa・sであることが好適であり、前記組成物をインクジェット法で塗布する場合には、該組成物の25℃における粘度は1〜200mPa・sが好適である。インクジェット法で塗布を行う場合、本発明のコーティング組成物の25℃における粘度が1〜200mPa・sであると、インクジェット装置による吐出特性が良好となるので好ましい。
25℃における本発明のコーティング組成物の粘度は、前記組成物をインクジェット法により塗布する場合の、インクジェット装置による吐出特性の観点から、より好ましくは2〜30mPa・sである。
<1.8 本発明のコーティング組成物の調製方法>
本発明のコーティング組成物は、原料となる各成分を公知の方法により混合することで調製することができる。特に、本発明のインクは、前記(A)〜(C)成分および必要に応じて(D)〜(F)成分やその他の成分を混合し、得られた溶液をろ過して脱気することにより調製されることが好ましい。そのようにして調製された本発明のコーティング組成物は、インクジェット装置での吐出性に優れる。前記ろ過には、例えばフッ素樹脂製のメンブレンフィルターが用いられる。
<1.9 本発明のコーティング組成物の保存>
本発明のコーティング組成物は、−20〜20℃で保存すると、保存中の粘度変化(増加)が小さく、保存安定性が良好である。
<1.10 本発明のコーティング組成物の水の接触角>
以上説明したように、本発明のコーティング組成物からは、撥水性の高い皮膜が得られる。そして、本発明のコーティング組成物を基板上に塗布し、該基板上に形成された塗膜を150℃で5分乾燥して得られた皮膜表面の、25℃で測定した水の接触角は90°以上であり、好ましくは93〜115°である。
以上説明した(A)〜(C)成分を含有し、かつ前記皮膜表面の、25℃で測定した水の接触角が90°以上である本発明のコーティング組成物から得られる皮膜上には、パターン直径および高さのばらつきの小さいマイクロレンズを作製することができる。
すなわち、本発明のコーティング組成物においては、上記(A)〜(C)成分およびその他の任意成分が、前記皮膜表面の水の接触角の要件を満たすように選択される。前記皮膜表面の25℃で測定した水の接触角を90°以上とするためには、ポリマー(A)100重量部に対して界面活性剤(C)を1〜50重量部使用することが好ましく、また、界面活性剤(C)はシリコン系あるいはフッ素系界面活性剤であることが好ましい。
[2.インクジェット方法によるコーティング組成物の塗布]
本発明のコーティング組成物は、公知のインクジェット塗布方法を用いて塗布することができる。インクジェット塗布方法としては、例えば、インクに力学的エネルギーを作用させてインクをインクジェットヘッドから吐出(塗布)させる方法(いわゆるピエゾ方式)、及びインクに熱エネルギーを作用させてインクを塗布させる塗布方法(いわゆるバブルジェット(登録商標)方式)等がある。
インクジェット塗布方法を用いることにより、コーティング組成物を予め定められたパターン状に塗布することができる。これによって、必要な箇所だけに皮膜を形成することができ、またこの皮膜を利用して導光板を製造する場合には、後工程のマイクロレンズの製造は、インクジェット法により好適に実施することができるので、二つの工程を一つの装置で実施することができ、コストの削減となる。
本発明のコーティング組成物を用いて塗布を行うのに好ましい塗布ユニットとしては、例えば、これらの組成物を収容するインク収容部と、インクジェットヘッドとを備えたインクジェットユニットが挙げられる。インクジェットユニットとしては、例えば、塗布信号に対応した熱エネルギーをインクに作用させ、前記エネルギーによりインク液滴を発生させながら、前記塗布信号に対応した塗布(描画)を行うインクジェットユニットが挙げられる。
前記インクジェットヘッドとしては、例えば、金属及び/又は金属酸化物を含有する発熱部接液面を有するものが挙げられる。前記金属及び/又は金属酸化物の具体例としては、例えば、Ta、Zr、Ti、Ni、Al等の金属、及びこれらの金属の酸化物等が挙げられる。
本発明のコーティング組成物を用いて塗布を行うのに好ましい塗布装置としては、例えば、インクが収容されるインク収容部を有するインクジェットヘッドの室内のインクに、塗布信号に対応したエネルギーを与え、前記エネルギーによりインク液滴を発生させながら、前記塗布信号に対応した塗布(描画)を行う装置が挙げられる。
インクジェット塗布装置としては、インクジェットヘッドとインク収容部とが分離されているものに限らず、それらが分離不能に一体になったものを用いてもよい。また、インク収容部はインクジェットヘッドに対し分離可能又は分離不能に一体化されてキャリッジに搭載されるもののほか、装置の固定部位に設けられて、インク供給部材、例えばチューブを介してインクジェットヘッドにインクを供給する形態のものでもよい。
また、インクジェットヘッドの加熱温度は40〜120℃であることが好ましく、その加熱温度における本発明のコーティング組成物の粘度は、2〜30mPa・sであることが好ましい。
[3.表面撥水性皮膜の形成]
本発明の表面撥水性皮膜は、上述した本発明のコーティング組成物を公知の各種塗布方法により基板上に塗布した後に、該基板上に形成された塗膜を、通常40〜200℃で1〜30分、好ましくは60〜150℃で3〜20分乾燥することで得ることができる。前記の塗布方法としては、前述のように、本発明の表面撥水性皮膜を導光板の製造に用いる場合などは、インクジェット塗布法が好ましく、本発明のコーティング組成物(インクジェット塗布に適した粘度である必要がある)をインクジェット法で基板上に塗布し、前記基板上に形成された塗膜を乾燥して、本発明の表面撥水性皮膜を得ることが好ましい。
本発明のコーティング組成物に含まれるポリマー(A)および界面活性剤(C)が熱架橋性官能基を有する場合には、前記乾燥時の加熱により、熱架橋性官能基同士が反応し、塗膜表面に界面活性剤(C)の疎水性部分が並んだ構造が形成されると考えられる。そしてこのため、ポリマー(A)単独の硬化物よりも、界面活性剤(C)の存在により、皮膜の水接触角が高まると考えられる。しかも、界面活性剤(C)は熱架橋性官能基によってポリマー(A)または別の界面活性剤分子と架橋しており、皮膜から界面活性剤(C)がブリードアウトしにくいため、マイクロレンズを形成するための液滴が塗膜と接触した場
合でも安定した接触角を維持すると考えられる。
これらのことが、本発明のコーティング組成物から得られた皮膜の上に、パターン直径および高さのばらつきの小さいマイクロレンズを形成することの一因となっていると本発明者らは考えている。
また、本発明に使用できる、本発明のコーティング組成物が塗布される上記「基板」は、本発明のコーティング組成物が塗布される対象となり得るものであれば特に限定されず、その形状は平板状に限られず、曲面状であってもよい。
前記基板の材質は特に限定されないが、例えばポリエチレンテレフタレート(PET)およびポリブチレンテレフタレート(PBT)などのポリエステル系樹脂、ポリエチレンおよびポリプロピレンなどのポリオレフィン樹脂、ポリ塩化ビニル、フッ素樹脂、アクリル系樹脂、ポリアミド、ポリカーボネートおよびポリイミドなどのプラスチックフィルム、セロハン、アセテート、金属箔、ポリイミドと金属箔との積層フィルム、目止め効果があるグラシン紙、パーチメント紙、ならびに、ポリエチレン、クレーバインダー、ポリビニルアルコール、でんぷんまたはカルボキシメチルセルロース(CMC)などで目止め処理した紙およびガラスを挙げることができる。
これらの基板を構成する物質には、本発明の効果に悪影響を及ぼさない範囲において、さらに、顔料、染料、酸化防止剤、劣化防止剤、充填剤、紫外線吸収剤、帯電防止剤及び/又は電磁波防止剤などの添加剤を含有させてもよい。また、基板の表面の一部には、基板と異なる材質のカバーレイやソルダーレジスト膜が形成されていてもよい。
基板の厚さは特に限定されないが、通常、10μm〜10mm程度であり、使用する目的により適宜調整されるが、15μm〜5mmが好ましく、20μm〜2mmがさらに好ましい。
基板の皮膜を形成する面には、必要により撥水処理、コロナ処理、プラズマ処理、又はブラスト処理などの易接着処理を施したり、表面に易接着層やカラーフィルター用保護膜を設けたりしてもよい。
前記基板の用途は特に限定されないが、本発明のコーティング組成物から得られる皮膜上にインクジェット法でマイクロレンズを形成した場合、直径と高さのばらつきが小さくなるため、基板表面に本発明の表面撥水性皮膜を形成し、その皮膜の上に、例えばインクジェット法でドットパターンを形成することによって、マイクロレンズを形成する用途に用いられることが好ましい。このようにして、基板と、該基板上に形成された本発明の表面撥水性皮膜と、該皮膜の上に形成されたマイクロレンズとからなる光学部品を製造することができる。
このようなマイクロレンズの下地などとして機能する本発明の皮膜の厚みは特に限定されないが、通常1nm〜5μmである。
上記のようにして本発明の表面撥水性皮膜を用いて製造された光学部品は、例えば液晶ディスプレイ用の導光板として使用することができる。
さらに、プリント配線板およびフレキシブル配線板などの電子回路基板の製造工程においては、基板上に様々な金属配線やソルダーレジストなどが形成される。これらへの、電子回路基板の部材の形成材料の濡れ広がり方は異なるため、それを一定にするため、前記金属配線やソルダーレジストの上に薄い表面処理膜を形成することが広く行われている。
本発明の表面撥水性皮膜は、このような表面処理膜としても非常に有用である。
以下、実施例により本発明をさらに説明するが、本発明はこれらによって限定されるものではない。
<ポリマー(A)の合成例1>
攪拌器付4つ口フラスコにラジカル重合性モノマー(メタクリル酸およびn−ブチルメタクリレート)と重合開始剤を下記の重量で仕込み、2−ブタノンの還流温度で4時間加熱して重合を行った。
2−ブタノン 200.0g
メタクリル酸 25.0g
n−ブチルメタクリレート 75.0g
2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル) 2.0g。
反応液を室温まで冷却し、大量のヘキサン中に投入した。生成した沈殿を1.33×104Paの減圧下60℃で20hr減圧乾燥した後ミキサーで粉砕し、さらに1.33×
104Paの減圧下60℃で10hr減圧乾燥して82.3gの白色ポリマーを得た。
このポリマー1gをγ−ブチロラクトン(沸点は202℃)100gと混合攪拌したところ、10分後に完全に溶解した。このポリマーの重量平均分子量をGPC分析(ポリスチレン標準、展開液テトラヒドロフラン)により測定したところ、重量平均分子量は6,800であった。
<ポリマー(A)の合成例2>
攪拌器付4つ口フラスコにラジカル重合性モノマー(γ-メタクリロキシプロピルヘプ
タ(トリフルオロプロピル)-T8-シルセスキオキサンおよびメチルメタクリレート)と
重合開始剤を下記の重量で仕込み、2−ブタノンの還流温度で4時間加熱して重合を行った。
2−ブタノン 200.0g
γ-メタクリロキシプロピルヘプタ(トリフルオロプロピル)-T8-シルセスキオキサン
2.0g
メチルメタクリレート 98.0g
2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル) 2.0g。
反応液を合成例1と同様に処理し、74.6gの白色ポリマーを得た。このポリマー1gをγ−ブチロラクトン100gと混合攪拌したところ、10分後に完全に溶解した。このポリマーの重量平均分子量をGPC分析(ポリスチレン標準、展開液テトラヒドロフラン)により測定したところ、重量平均分子量は16,800であった。
<マイクロレンズ形成用インクジェットインクの調製>
エチレンオキシド変性(3モル)グリセリントリアクリレートであるA-GLY-3E(新中村化学工業(株)製)と、単官能(メタ)アクリレートであるn−ブチルメタクリレート(東京化成工業(株)製)と、光重合開始剤である2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルフォスフィンオキサイドであるDAROCUR TPO(商品名;チバ・ジャパン(株)製)と、重合禁止剤であるフェノチアジン(東京化成工業(株)製)とを下記組成割合にて混合・溶解した後、得られた溶液を1μmのPTFE製のメンブレンフィルターでろ過し、マイクロレンズ形成用インクジェットインクを調製した。
A-GLY-3E 350.00g
n−ブチルメタクリレート 200.00g
DAROCUR TPO 55.00g
フェノチアジン 0.28g。
E型粘度計(東機産業(株)製 TV−22、以下同じ)を用い、当該インクの25℃における粘度を測定した結果、12.3mPa・sであった。
[実施例1〜4、比較例1〜2]
下記表1に記載の配合で各成分を均一混合することにより、実施例1〜4、比較例1〜2のコーティング組成物を調製した。表中の数字は配合した重量(グラム)である。得られたコーティング組成物の25℃における粘度を測定した後、該組成物をインクジェットカートリッジに注入し、これをインクジェット装置(FUJIFILM Dimatix社製のDMP−2811)に装着し、10pl用のヘッドを用いて、吐出電圧(ピエゾ電圧)16V、ヘッド温度25℃、駆動周波数5kHz、塗布回数1回の吐出条件で、4cm角のガラス基板(厚さ:0.7mm)上に150μm間隔で1ドットずつ吐出した。
液滴はガラス上で濡れ広がり、ベタ膜が形成された。このガラス基板を50℃のホットプレート上で5分、さらに150℃のホットプレート上で5分乾燥し、表面撥水性皮膜が形成されたガラス基板を2枚ずつ得た。
得られた基板の1枚を使って、該基板上に形成された皮膜表面の水接触角を、協和界面化学社製のDropMaster500を用い、25℃にて、純水を用いて測定した。
次に、マイクロレンズ形成用インクジェットインクをインクジェットカートリッジに注入し、これをインクジェット装置(FUJIFILM Dimatix社製のDMP−2811)に装着し、10pl用のヘッドを用いて、吐出電圧(ピエゾ電圧)16V、ヘッド温度25℃、駆動周波数5kHz、塗布回数1回の吐出条件で、前記の水接触角の測定に使用したのとは別の、表面撥水性皮膜が形成されたガラス基板の前記皮膜上に150μm間隔で1ドットずつ吐出した。
このドットパターンが等間隔で形成されたガラス基板に、UV照射装置((株)ジャテック製のJ−CURE1500)を用いて紫外線を2000mJ/cm2のUV露光量で
照射することで、マイクロレンズが形成された評価基板を得た。
この評価基板のほぼ中央の10×10個(合計100個)のドットパターン(マイクロレンズ)について、その直径と高さをKLA−Tencor Japan株式会社製触針式膜厚計P−15を用いて測定し、最大値と最小値の差から、マイクロレンズの直径と高さのばらつきを評価した。
Figure 0005531755
表1で使用した使用した記号は、以下のものを表す。
SMA:川原油化(株)製SMA(登録商標)17352(25℃において100gのγ−ブチロラクトンに50g以上溶解、GPCで求めた重量平均分子量は5,300)
EDM:ジエチレングリコールメチルエチルエーテル
GBL:γ−ブチロラクトン
RS−112K:エポキシを有する界面活性剤であるDIC(株)製RS−112K
VG:三井化学(株)製TECHMORE(商標)VG3101L
PHM:フェノール樹脂である丸善石油化学(株)社製マルカリンカー(登録商標)PHM−C
HFA:昭和高分子(株)製HFA−3003。
表1に示す結果から明らかなように、本発明にかかるコーティング組成物から得られる皮膜上に形成されたマイクロレンズは、直径と高さのばらつきが小さい。したがって、本発明のコーティング組成物は、高品位の液晶ディスプレイ用導光板の製造に好ましく使用することができる。

Claims (14)

  1. (B)100gに対して、25℃において1g以上溶解し、重量平均分子量が1,000〜500,000のポリマー(A)、溶媒(B)および界面活性剤(C)を含有し、
    該ポリマー(A)が、少なくとも、熱架橋性官能基としてカルボキシを有し、かつ、
    カルボキシを有するラジカル重合性モノマー(a1)と、該モノマー(a1)および酸無水物基を有するラジカル重合性モノマー(a2)以外のその他のラジカル重合性モノマー(a3)とのコポリマー(A1)、および
    酸無水物基を有するラジカル重合性モノマー(a2)と、該モノマー(a1)および該モノマー(a2)以外のその他のラジカル重合性モノマー(a3)とのコポリマーの、該モノマー(a2)由来の酸無水物基を、アルコール性水酸基を有する化合物(a4)で開環して得られるコポリマー(A3)から選ばれる少なくとも1種であり、かつ、
    該その他のラジカル重合性モノマー(a3)が、スチレン、式(3)で表されるアクリレートまたはメタクリレートであり、
    Figure 0005531755
    (式(3)において、R1は水素またはメチルであり、R2は炭素数1〜20のアルキルである。)、
    該溶媒(B)が、溶媒(B)の全体100重量%に対して、沸点が120〜300℃であり、かつ、25℃における表面張力が22〜48mN/mである溶媒を50重量%以上含有し、
    該界面活性剤(C)が、オキシラニルおよび/またはオキセタニルである熱架橋性官能基を有するシリコン系界面活性剤、およびオキシラニルおよび/またはオキセタニルである熱架橋性官能基を有するフッ素系界面活性剤から選ばれる少なくとも1種である
    コーティング組成物であって、
    該組成物を基板上に塗布し、該基板上に形成された塗膜を150℃で5分乾燥して得られた皮膜表面の、25℃で測定した水の接触角が90°以上であるコーティング組成物。
  2. 前記ポリマー(A)100重量部に対して、前記界面活性剤(C)を1〜50重量部含む、請求項1に記載のコーティング組成物。
  3. 前記ポリマー(A)の含有量は、前記コーティング組成物100重量%の0.01〜20重量%であり、
    前記溶媒(B)の含有量は、前記コーティング組成物100重量%の70〜99.98重量%であり、
    前記界面活性剤(C)の含有量は、前記コーティング組成物100重量%の0.01〜10重量%である、請求項1または2に記載のコーティング組成物。
  4. 前記カルボキシを有するラジカル重合性モノマー(a1)が、アクリル酸および/またはメタクリル酸である、請求項1〜3のいずれか1項に記載のコーティング組成物。
  5. 前記その他のラジカル重合性モノマー(a3)が、スチレンまたはn−ブチル(メタ)アクリレートである、請求項1〜4のいずれか1項に記載のコーティング組成物。
  6. 前記アルコール性水酸基を有する化合物(a4)が、メタノール、エタノール、n−プロパノール、イソプロパノール、n−ブタノール、イソブタノール、tert−ブタノール、シクロヘキサノールおよびベンジルアルコールからなる群より選ばれる少なくとも1種である、請求項1〜5のいずれか1項に記載のコーティング組成物。
  7. 前記酸無水物基を有するラジカル重合性モノマー(a2)が、マレイン酸無水物である、請求項1〜6のいずれか1項に記載のコーティング組成物。
  8. 前記沸点が120〜300℃であり、かつ、25℃における表面張力が22〜48mN/mである溶媒が、ジエチレングリコールメチルエチルエーテルおよびγ−ブチロラクトンから選ばれる少なくとも1種である、請求項1〜7のいずれか1項に記載のコーティング組成物。
  9. さらに、エポキシ樹脂(D)を含有している、請求項1〜8のいずれか1項に記載のコーティング組成物。
  10. さらに、ポリマー(A)、界面活性剤(C)およびエポキシ樹脂(D)以外の熱硬化性化合物(E)を含有している、請求項1〜9のいずれか1項に記載のコーティング組成物。
  11. さらに、難燃剤(F)を含有している、請求項1〜10のいずれか1項に記載のコーティング組成物。
  12. さらに、エポキシ樹脂(D)、熱硬化性化合物(E)および難燃剤(F)を含有し、かつ、該熱硬化性化合物(E)が、ポリマー(A)、界面活性剤(C)およびエポキシ樹脂(D)以外であり、
    該エポキシ樹脂(D)の含有量は、前記ポリマー(A)100重量部に対して10〜50重量部であり、
    該熱硬化性化合物(E)の含有量は、前記ポリマー(A)100重量部に対して10〜40重量部であり、
    該難燃剤(F)の含有量は、前記ポリマー(A)100重量部に対して20〜40重量部である、請求項1〜8のいずれか1項に記載のコーティング組成物。
  13. 25℃における粘度が2〜30mPa・sである、請求項1〜12のいずれか1項に記載のコーティング組成物。
  14. 請求項1〜13のいずれか1項に記載のコーティング組成物を基板上に塗布し、基板上に形成された塗膜を乾燥して得られる表面撥水性皮膜。
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