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JP5535866B2 - 耐火建築物の耐火被覆施工方法 - Google Patents
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JP5535866B2 - 耐火建築物の耐火被覆施工方法 - Google Patents

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Description

本発明は、機械式立体駐車場等の耐火建築物における主要構造部となる柱や外壁等を耐火被覆するために用いる耐火建築物の耐火被覆施工方法に関するものである。
機械式立体駐車場等に用いられる建築物の1つの形式として、複数の柱と、該各柱に掛け渡した桁材により骨組みとなる構造体を形成し、且つ該構造体を取り囲むように外壁を設けてなる構成とした鉄骨造の建築物がある。又、この種の鉄骨造の建築物では、外壁を構築するための外壁材として、特殊塗装鋼板等の薄い鋼板製の外壁材が用いられることがある。
図6は鉄骨造の建築物の一例として、機械式立体駐車場を示すもので、かかる機械式立体駐車場を建築する場合は、先ず、機械式立体駐車場の四隅となる位置に立設させた柱部材1と、該柱部材1間に取り付けた図示しない梁部材により骨組構造体3を形成する。次に、上記骨組構造体3の内側に、図示しない機械式駐車装置を設ける。
次いで、隣接する柱部材1の外側に、胴縁部材(桁材)2を多段に掛け渡すようにブラケット等の所要の取付手段を介して取り付ける。
その後、外壁材として、所定の幅寸法で上下方向に所要寸法延びる薄い鋼板製の波板状のパネル4を、上記胴縁部材2の四方の側面に沿わせて水平方向に並べて配置すると共に、該各パネル4に個別に取り付けてあるフック5を介して上記骨組構造体3の最下段の胴縁部材2に順次係止させた後、上記各フック5を胴縁部材2にビス止めして上記各パネル4を胴縁部材2に固定する。
しかる後、上記骨組構造体3の各コーナー部6において隣接する2枚のパネル4に、該各パネル4の端部間の隙間を埋めるためのコーナー材としての隅包板7を、外側から上記2枚のパネル4に所要量ずつ重なるように配置すると共に、該隅包板7をねじ部材8により上記胴縁部材2に取り付けて、上記骨組構造体3の各コーナー部6に配置された4つの隅包板7と、該各隅包板7の間を繋ぐ各パネル4からなる最下段の外壁9を完成させ、以下同様の手順で、順次上段の外壁9を完成させるようにしてある(たとえば、特許文献1参照)。
ところで、建築基準法における耐火建築物には、学校、体育館、病院等の他、機械式立体駐車場等の自動車車庫も含まれる。このため、機械式立体駐車場においても建築基準法の耐火建築物の基準を満たすために、建築基準法上に規定されている主要構造部としての柱や外壁等を耐火被覆して耐火構造にする必要がある。
そのため、上記図6に示した機械式立体駐車場のような薄い鋼板製のパネル4及び隅包板7からなる外壁9を備えた鉄骨造の建築物を耐火構造とする場合は、建築基準法上の主要構造部となる柱部材1や外壁9の内面に、耐火被覆を設ける必要がある。
上記のような建築物の柱や外壁等を耐火被覆する手法としては、柱や完成した外壁に対し、ポンプにより圧送されるロックウール等を含有する吹付け用耐火被覆材を、ホース等を介して吹付けて、上記柱や外壁の内面に、上記吹付け用耐火被覆材を所要の厚さ、密度で付着させるようにする吹付け方式の耐火被覆施工方法が、複雑な形状のものや不定形なものに適用し易いという観点から広く一般的に採用されている(たとえば、特許文献2参照)。
なお、耐火建築物の主要構造部を耐火被覆する施工方法の他の例としては、たとえば、図7に示すように、天井スラブ11に取り付けるためのH形断面の鉄骨梁12を、上記天井スラブ11と当接する上部フランジ面12aと、上部フランジのエッジ面12bと、鉄骨梁12の両端支持部12cとを残してフェルト状(シート状)の耐火被覆材13で予め被覆した後、上記天井スラブ11に取り付けるようにすることが提案されている(たとえば、特許文献3参照)。
特許2878006号公報 特開2006−26499号公報 特開2005−179905号公報
ところが、近年、機械式立体駐車場では、建屋をコンパクトにすることが求められるようになってきており、そのために、上記図6に示したような機械式立体駐車場の建屋では、コーナー部6において、柱部材1とその外側に配置されている外壁9との間隔が狭くなる傾向にある。
このように機械式立体駐車場の建屋のコーナー部6における柱部材1と外壁9との間隔が狭くなると、該機械式立体駐車場について、上記特許文献2に記載された吹付け方式の耐火被覆施工方法を用いて耐火被覆を施工しようとする場合、上記柱部材1と外壁9との隙間に吹付け用耐火被覆材を吹付けるためのホース等を挿入することが困難になるというのが実状である。
そのために、建屋のコーナー部6では、外壁9の内面や、柱部材1における外壁9に臨む側面に、吹付け用耐火被覆材を吹付け施工して所要の厚さ、密度で付着させるための作業が実施し難くなることから、該コーナー部6の耐火被覆の施工に時間を要してしまい、よって、上記機械式立体駐車場全体の耐火被覆を施工するための作業時間が嵩んでしまう。
又、建屋のコーナー部6での上記吹付け用耐火被覆材を吹付ける作業は、狭い隙間での作業になるため、該吹付け用耐火被覆材の吹付け量の管理にも手間がかかる。
なお、上記特許文献3に記載されたものは、H形断面の鉄骨梁12を予めフェルト状の耐火被覆材13で被覆した後、天井スラブ11に取り付けるようにするものであるため、内側に耐火被覆材を取り付けたコーナー材に隣接する外壁材に対し、耐火被覆材を吹付けるようにするような考えのものではなく、又、このような考えを示唆するものでもない。
しかも、上記特許文献3に示されたフェルト状の耐火被覆材13は、シート形状であるため、上記H形断面の鉄骨梁12のような単純な形状の部材に巻き付ける場合に適しているとしても、複雑な形状のものに適用するには加工が必要になる。更に、上記フェルト状の耐火被覆材13は、複雑な形状のものや不定形なものに適用し易いという利点が広く一般的に知られている吹付け用耐火被覆材に比してコストが嵩む。よって、特許文献3に示されたものは、上記フェルト状の耐火被覆材13を、薄い鋼板製のパネルとコーナー材を組み合わせて形成されるような複雑な構造の建築物の外壁の耐火被覆に適用する考えを何ら示唆するものではない。
そこで、本発明は、耐火建築物におけるコーナー部に設置された柱部材と、その外側に設けられる外壁との間隔が狭くても、該耐火建築物に対する耐火被覆の施工を短時間で行うことができ、且つ吹付け用耐火被覆材の吹付け量の管理に要する手間を減らすことができるようにするための耐火建築物の耐火被覆施工方法を提供しようとするものである。
本発明は、上記課題を解決するために、請求項1に対応して、耐火建築物のコーナー部となる位置に立設させた柱部材を耐火構造とし、上記耐火建築物のコーナー部となる位置に配置するコーナー材を、予め内面に耐火被覆材を取り付けた状態として上記コーナー部に配置するようにし、上記各コーナー材に連結して外壁を構成する外壁材に上記各コーナー材を連結して外壁を構築し、次いで、上記外壁の内面における上記コーナー材に取り付けてある耐火被覆材により被覆された部分を除く領域に、吹付け用耐火被覆材を吹付けて、上記外壁の内面を、上記コーナー材に取り付けてある耐火被覆材と上記吹付け用耐火被覆材により全面に亘り被覆する方法とする。
又、上記構成において、コーナー材の両側端部に、外壁材の端部に設けてある係合部に係合させるための係合部をそれぞれ設けて、該各係合部を含むコーナー材の内面に耐火被覆材を取り付けるようにする。
本発明の耐火建築物の耐火被覆施工方法によれば、以下の如き優れた効果を発揮する。
(1)耐火建築物のコーナー部となる位置に立設させた柱部材を耐火構造とし、上記耐火建築物のコーナー部となる位置に配置するコーナー材を、予め内面に耐火被覆材を取り付けた状態として上記コーナー部に配置するようにし、上記各コーナー材に連結して外壁を構成する外壁材に上記各コーナー材を連結して外壁を構築し、次いで、上記外壁の内面における上記コーナー材に取り付けてある耐火被覆材により被覆された部分を除く領域に、吹付け用耐火被覆材を吹付けて、上記外壁の内面を、上記コーナー材に取り付けてある耐火被覆材と上記吹付け用耐火被覆材により全面に亘り被覆するようにしてあるので、耐火建築物のコーナー部において柱部材と外壁との隙間を通しての吹付け用耐火被覆材の吹付けによる耐火被覆の施工が最も困難なコーナー材の内面に対する吹付けによる耐火被覆の施工作業を省略することができ、これにより、耐火建築物の主要構造部に対して行う耐火被覆の施工を短時間に行うことができる。又、吹付け用耐火被覆材の吹付け量の管理にかかる手間も減らすことができる。
(2)又、外壁の内面におけるコーナー材に取り付けてある耐火被覆材により被覆された部分を除く領域に対して吹付け用耐火被覆材を吹付けるようにしてあるので、外壁の内面に吹付けて付着させた吹付け用耐火被覆材と、上記コーナー材に予め取り付けてある耐火被覆材との間に隙間が生じる虞を容易に且つ確実に防ぐことができる。更に、柱部材を耐火構造にしてあると共に、コーナー材には耐火被覆材を取り付けるようにしてあるので、建築現場で用いる吹付け用耐火被覆材の量を減らすことが可能になる。
(3)上記(1)(2)により、本発明の耐火被覆施工方法は、コーナー部において柱部材とその外側に配置されている外壁との間隔が狭く設定される傾向にある機械式立体駐車場の建屋のような耐火建築物の耐火被覆の施工に適したものとすることができる。
(4)コーナー材の両側端部に、外壁材の端部に設けてある係合部に係合させるための係合部をそれぞれ設けて、該各係合部を含むコーナー材の内面に耐火被覆材を取り付けるようにすることにより、コーナー材に取り付ける耐火被覆材の面積を広く取ることができるため、耐火建築物の主要構造部に対して行う耐火被覆の施工をより短時間に行うことができる。しかも、コーナー材の内面を予め全面に亘って耐火被覆材により被覆した状態で外壁の構築に供することができるようになるため、建築現場で用いる吹付け用耐火被覆材の量をより減らすことができ、又、該コーナー材の内面に対して上記耐火被覆材を取り付ける作業に要する手間及び時間の低減化を図る効果が期待できる。
本発明の耐火建築物の耐火被覆施工方法の実施の一形態を示すフローチャートである。 図1の耐火被覆施工方法の手順を示すもので、柱部材にシート状の耐火被覆材を巻き付けた状態を示す概略平面図である。 図1の耐火被覆施工方法における図2に続く手順として、胴縁部材に外壁材であるパネルを取り付けた状態を示す概略平面図である。 図1の耐火被覆施工方法における図3に続く手順として、コーナー材を取り付けた状態を示す概略平面図である。 図1の耐火被覆施工方法における図4に続く手順として、外壁の内面に吹付け用耐火被覆材を吹付け施工した状態を示す概略平面図である。 機械式立体駐車場の一例を示すもので、コーナー部分の概略平面図である。 従来の耐火建築物における主要構造部の耐火被覆施工方法の他の例を示す概略斜視図である。
以下、本発明を実施するための形態を図面を参照して説明する。
図1乃至図5は本発明の耐火建築物の耐火被覆施工方法の実施の一形態として、耐火建築物としての機械式立体駐車場の建屋に対する耐火被覆施工に適用する場合の例を示すもので、以下のようにしてある。
すなわち、本発明の耐火建築物の耐火被覆施工方法は、図6に示した機械式立体駐車場と同様に、先ず、機械式立体駐車場の四隅となる位置に柱部材1をそれぞれ立設させた後、該各柱部材1に、シート状(フェルト状)の耐火被覆材14を取り付ける。
次に、上記柱部材1間に梁部材18を取り付けて、該柱部材1と梁部材18からなる骨組構造体3を構成し、次いで、上記柱部材1に、胴縁部材2を図示しないブラケットを介して多段に掛け渡した後、上記骨組構造体3の外側に、予め内面にシート状(フェルト状)の耐火被覆材15を取り付けた状態で機械式立体駐車場の建屋の各コーナー部6と対応する個所に配置させる薄い鋼板製のコーナー材16と、該各コーナー材16同士の間に複数枚ずつ並べて配置した外壁材としての薄い鋼板製の波板状のパネル4からなる外壁9を構築する。
しかる後、上記各コーナー材16と各パネル4により構築された上記外壁9の内面における上記各コーナー材16の上記シート状の耐火被覆材15で予め被覆された個所を除く部分の全面に対し、ロックウール等を含有する吹付け用耐火被覆材17を吹付け施工するようにする。
詳述すると、各柱部材1にシート状の耐火被覆材14を取り付ける工程は、図2に示す如く、機械式立体駐車場の四隅となる位置にそれぞれH形鋼の如き柱部材1を立設させた状態のときに、各柱部材1に後の工程で取り付ける図2に二点鎖線で示す如き梁部材18及び胴縁部材2と干渉する部分、並びに、該胴縁部材2を該各柱部材1に取り付けるための図示しないブラケットの設置個所と干渉する部分を切り欠いてあるシート状(フェルト状)の個別の耐火被覆材14を、各柱部材1にそれぞれ全周に亘り巻き付けて取り付けるようにする。
上記耐火被覆材14の対応する柱部材1への巻き付け方法は、たとえば、図2に示すように、柱部材1の一方(図2では骨組構造体3の内方)のフランジ1aの中央部分からフランジ面に平行に巻き初め、該一方のフランジ1aの端部で屈曲させた後、柱部材1のウェブに平行に巻き進め、次に、他方のフランジ1bの端部で屈曲させて、該他方のフランジ1b面に平行に巻き進め、次いで、該他方のフランジ1bの端部で屈曲させて、柱部材1のウェブに平行に巻き進め、しかる後、上記一方のフランジ1aの端部で屈曲させ、該耐火被覆材14の巻き付け始端部位置まで巻き進めることにより行うようにしてあり、耐火被覆材14の柱部材1への巻き付け状態が、図2に示す如く、平面視でロ字状になるようにして、耐火被覆材14が柱部材1から脱落してしまうのを防ぐようにしてある。又、上記耐火被覆材14の柱部材1への固定は、接着剤や、周知の多数の固定ピンを用いたいわゆるピン溶接工法、塩ビ被覆亀甲金網等を用いたいわゆる金網結束工法等により行うようにしてある。
上記したように、機械式立体駐車場の四隅となる位置に立設させた柱部材1の全てに対する耐火被覆材14の巻き付けが終了すると、次に、図2に二点鎖線で示したように、上記各柱部材1同士の間に、梁部材18を取り付けて骨組構造体3を構成し、更に、隣接する柱部材1の外側に胴縁部材2を図示しないブラケットを介して多段に掛け渡して取り付ける。なお、上記胴縁部材2は、後の工程で機械式立体駐車場の建屋の各コーナー部6と対応する個所に配置するコーナー材16内面のシート状の耐火被覆材15と干渉しない長さに設定してあるものとする。
次いで、図3に示すように、図6に示したと同様の薄い鋼板製の波板状の外壁材としての波板状のパネル4を、上記骨組構造体3の四方の側面に沿わせて水平方向に並べて配置すると共に、隣接するパネル4の突合せ端部同士を、該各パネル4の幅方向の一端側と他端側にそれぞれ設けてある雄形状の係合部4aと雌形状の係合部4bとを互いに係合させながら、該各パネル4に個別に取り付けてあるフック5を介して上記胴縁部材2に順次係止させた後、上記各フック5を胴縁部材2にビス止めすることで、上記各パネル4を対応する胴縁部材2に固定する。なお、この際、上記骨組構造体3のコーナー部6に最も接近して配置される各パネル4については、該各パネル4のコーナー部6寄りのすべての端部が、図3に示すように、後述するコーナー材16の両側端部に設ける雌形状の係合部16a(図4参照)に対して外側から係合可能な雄形状の係合部4aになるようにしてある。
又、上記骨組構造体3のコーナー部6に最も接近して配置される各パネル4におけるフック5の取付位置は、図3に示す如く、該各パネル4における柱部材1と対面する部分から外れた位置になるようにして、該フック5が柱部材1に取り付けてある耐火被覆材14と干渉しないようにしてある。(図3では、図示する便宜上、各柱部材1の間の梁部材18(図2参照)の記載は省略してある。後述する図4、図5も同様。)
又、上記コーナー材16は、平面形状を上記骨組構造体3の各コーナー部6において隣接するパネル4の端部間の隙間を埋める略L字形状とし、且つ上記骨組構造体3のコーナー部6に最も接近して配置される各パネル4のコーナー部6寄り端部に設けてある雄形状の係合部4aを内側(骨組構造体3に近接する側)から受けるための雌形状の係合部16aが両側端部に設けてあり、このコーナー材16の内面側に、図4に示すように、上記柱部材1に巻き付けたのと同様のシート状(フェルト状)の耐火被覆材15を、工場や建築現場等で接着剤等により予め全幅に亘り貼り付けておく。
その後、内面にシート状の耐火被覆材15を取り付けた状態としてある上記コーナー材16を、上記骨組構造体3の各コーナー部6に配置させる。この際、上記骨組構造体3のコーナー部6に最も接近して配置される各パネル4のコーナー部6寄りの端部を外側へ撓ませた状態で上記コーナー材16をコーナー部6に配置するか、あるいは、上記コーナー材16を、上記骨組構造体3のコーナー部6に最も接近して配置される各パネル4に対して上下方向の片側からスライドさせるようにしてコーナー部6に配置することで、上記コーナー材16の両側端部の雌形状の係合部16aに対し、上記骨組構造体3のコーナー部6に最も接近して配置されている各パネル4のコーナー部6寄り端部の雄形状の係合部4aを係合させるようにする。次いで、この状態で、上記コーナー材16を、その両側の各パネル4に接合して該各パネル4を介して上記胴縁部材2に対して固定することにより、上記各コーナー材16と、それぞれのコーナー材16同士の間を繋ぐ複数枚のパネル4からなる外壁9を組み立てるようにする。以下同様の手順で、順次上段の外壁9を組み立て、上記機械式立体駐車場の建屋の外壁9を構築する。
しかる後、上記構築された外壁9の内面における上記各コーナー材16の上記シート状の耐火被覆材15で予め被覆された個所を除く部分の全面、すなわち、各パネル4の内面の全面に対し、図5に示す如く、図示しないポンプで圧送させた上記吹付け用耐火被覆材17を、図示しないホース等を介して吹付け施工し、外壁9を構築している該各パネル4の内面に、上記吹付け用耐火被覆材17を所要の厚さ、密度になるように付着させるようにする。この際、上記骨組構造体3のコーナー部6に最も接近して配置されている各パネル4の内面に上記吹付け用耐火被覆材17を吹付けるときには、上記各コーナー材16に貼り付けてあるシート状の耐火被覆材15の端部にも密着するように吹付けるようにすることで、上記各パネル4の内面に吹付けた吹付け用耐火被覆材17と、コーナー材16に取り付けてある耐火被覆材15との間に隙間が生じないようにする。
以上により、上記外壁9の内面を、上記各コーナー材16に取り付けてある上記シート状の耐火被覆材15と、上記各パネル4の内側に付着させた吹付け用耐火被覆材17によって全面に亘って覆うようにして、耐火被覆を完成するようにする。
このように、本発明の耐火建築物の耐火被覆施工方法によれば、耐火建築物としての機械式立体駐車場の建屋の四隅の各コーナー部6となる位置に立設させた柱部材1に、シート状の耐火被覆材14をそれぞれ全周に亘り巻き付けて耐火構造とし、その後、該各柱部材1の外側で、内面に予め耐火被覆材15を貼り付けた状態のコーナー材16と、パネル4を用いて外壁9を構築するようにしてあるため、該構築された外壁9の内面側に吹付け用耐火被覆材17を吹付け施工する際には、上記機械式立体駐車場の建屋のコーナー部6において柱部材1と外壁9との隙間を通しての吹付け用耐火被覆材17の吹付け施工が最も困難となるコーナー材16の内面に対する吹付け施工による耐火被覆の工程を省略することができる。したがって、耐火建築物である上記機械式立体駐車場の建屋における主要構造部全体に対する耐火被覆の施工を短時間に行うことができる。しかも、上記したように、コーナー部6において吹付け用耐火被覆材17の吹付け施工が最も困難となるコーナー材16の内面に対する吹付け施工が不要なため、上記吹付け用耐火被覆材17の吹付け量の管理にかかる手間も減らすことができる。
又、柱部材1とコーナー材16に耐火被覆材14と15を取り付けるようにしてあるので、建築現場で吹付け施工に用いる吹付け用耐火被覆材17の量を減らすことができる。
更に、柱部材1には、予めシート状の耐火被覆材14を全周に亘り巻き付けるようにしてあるので、該柱部材1に対する吹付け用耐火被覆材17の吹付け施工も省略することができる。
更に又、各パネル4に対しては、吹付け用耐火被覆材17を吹付けることにより耐火被覆を施工するようにしてあるので、パネル4に吹付けられた上記吹付け用耐火被覆材17と、コーナー材16に貼り付けた耐火被覆材15との間に隙間が生じる虞を容易に且つ確実に防止することができる。
又、コーナー材16の両側端部には、パネル4端部の雄形状の係合部4aを内側から受けるための雌形状の係合部16aがそれぞれ設けてあるので、該各係合部16aを含むコーナー材16の内面の全面に、上記シート状の耐火被覆材15を貼り付けることができて、該コーナー材16の内面に対する上記シート状の耐火被覆材15の貼り付ける作業に要する手間及び時間の低減化を図る効果が期待できる。
以上により、本発明の耐火建築物の耐火被覆施工方法は、建屋のコンパクト化が図られることに伴って、コーナー部6において柱部材1とその外側に配置されている外壁9との間隔が狭くなる傾向にある機械式立体駐車場の耐火被覆の施工に適したものとすることができる。
なお、本発明は上記実施の形態のみに限定されるものではなく、上記実施の形態では、耐火建築物の一例としての機械式立体駐車場の建屋における主要構造部に対して耐火被覆を施工する場合について説明したが、建築物のコーナー部に立設された柱部材1の外側で、コーナー材16とパネル4の如き外壁材からなる外壁9を構築するようにしてある耐火建築物であれば、機械式立体駐車場以外のいかなる使用目的、いかなる形式の耐火建築物の主要構造部に対して耐火被覆を施工する場合にも適用してよい。
又、上記実施の形態では、柱部材1をH形鋼とした場合について説明したが、柱部材1は他の構造鋼でもよい。
外壁9の構築を開始する前に柱部材1に取り付ける耐火被覆材14は、前記したように、柱部材1の全周に亘って巻き付けることが好ましいが、柱部材1における耐火建築物のコーナー側に臨む側面(後の工程で構築する外壁9に対峙する側面)のみに耐火被覆材14を取り付けた状態として、その外側で外壁9を構築し、その後、柱部材1の残りの部分の耐火被覆を、外壁9のパネル4の内面と同様の吹付け用耐火被覆材17の吹付け施工により行うようにしてもよい。更に、柱部材1における少なくとも耐火建築物のコーナー側に臨む側面に確実に取り付けることができるようにしてあれば、外壁9の構築を開始する前に柱部材1に取り付ける耐火被覆材は、板状やその他、シート状(フェルト状)以外のいかなる形状、形式の耐火被覆材を用いるようにしてもよい。
更に、外壁9を構築する場合の手順としては、コーナー材16を任意のブラケットを介して骨組構造体3の各コーナー部に固定しておいてから、後から外壁材としてのパネル4を、胴縁部材2及び上記コーナー材16に取り付けるようにしてもよい。又、コーナー材16の内面にシート状の耐火被覆材15の取り付けを容易にできるようにするという観点から考えると、該コーナー材16の両側端部には、前記したように隣接して配置される外壁材としてのパネル4の端部に設けてある雄形状の係合部4aを内側(骨組構造体3に近接する側)から受けるための雌形状の係合部16aを備えることが望ましいが、隣接して配置されるパネル4の端部と係合させて該パネル4と連結できるようにしてあれば、図示した雌形状の係合部16a以外のいかなる形状の係合部を設けるようにしてもよい。なお、コーナー材16の両側端部に設けてある係合部と、隣接するパネル4の端部に設けてある対応する係合部とを係合させることに伴って、パネル4の端部の係合部の方がコーナー材16の係合部よりも内側(骨組構造体3に近接する側)に配置されるようになる場合は、外壁9の構築前に上記コーナー材16の内面に予め貼り付けるシート状(フェルト状)の耐火被覆材15を、上記コーナー材16における両側端部の係合部を除く位置にのみ貼り付けるようにすればよい。このようにしても、外壁9の構築後に該外壁9の内面に対して吹付け用耐火被覆材17を吹付け施工することにより、上記コーナー材16の内面に貼り付けてあるシート状の耐火被覆材15と、吹付け施工された吹付け用耐火被覆材17とからなる耐火被覆を、外壁9の内面全面を覆う状態で設けることができる。
骨組構造体3のコーナー部6に最も接近して配置される各パネル4は、該各パネル4のコーナー部6寄りのすべての端部が、図3に示すように、雄形状の係合部4aになるようにしてあるものとして示したが、すべてのパネル4を、幅方向の一端側と他端側にそれぞれ雄形状の係合部4aと雌形状の係合部4bを備えてなるものとし、骨組構造体3のコーナー部6に近接して配置されたパネル4のコーナー部6寄りの端部に設けられている雌形状の係合部4bと、コーナー材16に設けてある雌形状の係合部16aとの間を、幅方向両端部に上記パネル4における雄形状の係合部4aと同様の雄形状の係合部を備えた図示しない調整用のパネルを介して連結することで、外壁9を構築するようにしてもよい。
パネル4は、各コーナー材16同士の間を繋いで耐火建築物の外壁9を構築できるようにしてあれば、波板状としてある凹凸形状は図示した以外の任意の凹凸形状としてもよく、更には、波板状以外の任意の板状のパネル4を採用してもよい。又、パネル4の両端部に設ける雄形状と雌形状の係合部4aと4bは、隣接するパネル同士で互いに係合できる形状としてあれば、図示した以外の任意の形状にしてもよい。
吹付け用耐火被覆材17を吹付ける工法は、乾式工法、半乾式工法、湿式工法等から耐火被覆を施工する条件に応じて適宜選択すればよいこと、その他本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。
1 柱部材
4 パネル(外壁材)
4a 雄形状の係合部
6 コーナー部
14 耐火被覆材
15 耐火被覆材
16 コーナー材
16a 雌形状の係合部
17 吹付け用耐火被覆材

Claims (2)

  1. 耐火建築物のコーナー部となる位置に立設させた柱部材を耐火構造とし、上記耐火建築物のコーナー部となる位置に配置するコーナー材を、予め内面に耐火被覆材を取り付けた状態として上記コーナー部に配置するようにし、上記各コーナー材に連結して外壁を構成する外壁材に上記各コーナー材を連結して外壁を構築し、次いで、上記外壁の内面における上記コーナー材に取り付けてある耐火被覆材により被覆された部分を除く領域に、吹付け用耐火被覆材を吹付けて、上記外壁の内面を、上記コーナー材に取り付けてある耐火被覆材と上記吹付け用耐火被覆材により全面に亘り被覆するようにすることを特徴とする耐火建築物の耐火被覆施工方法。
  2. コーナー材の両側端部に、外壁材の端部に設けてある係合部に係合させるための係合部をそれぞれ設けて、該各係合部を含むコーナー材の内面に耐火被覆材を取り付けるようにする請求項1記載の耐火建築物の耐火被覆施工方法。
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