JP5543181B2 - 外気冷房型電算室用空気調和機 - Google Patents
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Description
ところで、近時、エネルギーの使用量を改善するために、サーバーの動作温熱環境が長時間30℃近くでも連続稼働が可能なサーバーに改良され、年間を通じて大部分の期間を熱源での冷却運転を行わないで、外気そのものでサーバーが設置された電算室の冷房が可能なようになってきた。
本発明の空気調和機は、サーバーの動作温熱環境の向上に伴い、外気そのものでサーバーが設置された電算室の冷房が可能であることに着目して、従来、電算室では行われなかった外気冷房を有効に利用して、サーバーを配置した電算室において省エネが図れるようにした電算室用空気調和機を提供しようとするものである。
請求項2の発明は、請求項1に記載の電算室用空気調和機において、前記2系統の冷却コイルのうち、一方の外気の一部を冷却コイルで冷却した空気と、他方の外気をバイパスにした空気を混合することを特徴とする。
請求項3の発明は、請求項2に記載の電算室用空気調和機において、少なくとも外気が電算室に適する雰囲気と所定の絶対湿度範囲内であって、温度が低くエンタルピーが高い場合には、外気の一部を冷却した空気と、バイパスした外気とを混合することを特徴とする。
請求項4の発明は、請求項1乃至3のいずれかに記載の電算室用空気調和機において、前記2系統の第1冷却コイルと第2冷却コイルとは上端側が互いに接近し下端側が離れたハの字状に配置されることを特徴とする。
すなわち、請求項2から4は、実施例において、空気線図(図3)でのエリアFの範囲で、導入外気温度OAが還気RA或いは排気EAの温度の上限値(「所定値」:本実施例では35℃)よりも低い場合であって、サーバーの動作温度環境から許容される還気のエンタルピーの上限値(「第1所定値」:本実施例では、外気OAのエンタルピーが63[kJ/kg(DA)])よりも大きい場合、及び、導入外気温度OAの前記上限値(本実施例では35℃)よりも高い場合であって、サーバーの動作温度環境の室内温度のエンタルピーの上限値(「第2所定値」:エリアDのエンタルピーの上限値:本実施例では、外気OAのエンタルピーが53[kJ/kg(DA)])よりも大きい場合には、外気OAを導入しないことを特徴とする。
また、請求項2及び3の電算室用空気調和機によれば、請求項2の効果に加えて、一方の外気の一部を冷却コイルで冷却した空気と、他方の外気をバイパスにした空気を混合するので、他方の冷却コイルを稼働する必要がなく、効率の良い運転が可能となる。
更に、請求項4の電算室用空気調和機によれば、請求項1乃至3の電算室用空気調和機の効果に加えて、独立した冷却コイルをハの字に配置するので、自明のことならが、冷却コイルの高さを低くでき、2系統の冷房系統をコンパクトにすることができる。
本発明の好適な電算室用空気調和機およびそのシステムの参考例を、図面に沿って説明する。
図2は、本発明の電算室或いはデーターセンターにおける空気調和機の概要を示す図である。
電算室1(データーセンター)と隣接して冷房空調施設2が配置され、電算室1の内部は、発熱体を有するICT(Information and Communication Technology)装置等の電子装置を収納した複数のラック列(図2では4列を図示)が並列に配置され、ラック3には上下に高発熱の電子装置であるサーバー31が配置され、各サーバー31の前面パネル311には冷気Cを吸い込む吸込孔が設けられ、背面パネル312には内蔵ファン313が設けられており、対向するラック3列間の空間が冷却空間領域C1と排熱空間領域H1とに交互に配置されており、冷却空間領域Cが存在するラック3列間の床には貫通した長孔を有するグリル床4が敷き詰められ、グリル床4の床下空間41は互いに連結されていてチャンバー(空気通路)を形成している。
また、冷却空間領域C1の天井51はラック3の上部32と密接しており、排熱空間領域H1の天井52はチャンバー(空気通路)53が形成され、還気ダクト61、共通還気吸込口611と排気ダクト63の排気吸込口631に連通している。
また、第1還気ダクト61の上流側には共通還気吸込口611が、下流側には第1還気開口613が設けられ、第2還気ダクト62の上流側には共通還気吸込口611の下流側には第2還気開口623が設けられ、排気ダクト63の上流側には排気吸入口631が、下流側には戸外に向けて排気口633が設けられ、外気ダクト64の上流側には戸外に向けて外気取入口641が、下流側にはフィルター71に向けて外気開口643が設けられている。
熱源のA系統の第1冷水配管(A系統)81は第1冷却コイル72に接続され、熱源のB系統の第2冷水配管(B系統)82は第2冷却コイル73に接続され、加湿のための加湿水配管83は水気化式加湿器74に、それぞれバルブ811(V2A),821(V2B),831(VM)を介して接続している。
外気OAがエリアD内である場合は、外気をそのまま電算室1へ給気し、暖まった空気Hは全てそのまま戸外に排気する。図3のDに示すように、このエリアDの外気OAの雰囲気が電算室1の最適状態で、湿度60%以下で、温度が約18℃乃至26℃で、絶対湿度0.006乃至0.010[kJ/kg(DA)]で囲まれる範囲である。
この場合の空調機の稼働状態を図4で説明する。
図4において、外気を取り入れるため外気開閉ダンパ(MDO)642と、排気開閉ダンパ(MDE)632とを開にし、他の全て閉とする。すなわち、冷水や加湿の供給は必要がなく、戸外の外気OAは外気取入口641から取り込まれ、空調機7に連通する外気開口643からフィルター71を通過し、送風ファン75により吹き出し口751から床下空間41及びグリル床4から電算室1のサーバー31を冷却する。冷却後の暖まった空気Hは天井52の開口から天井のチャンバー53を通過して全てが排気吸込口631から排気ダクト63を介して、排気EAを排気開口633から戸外に放出される。
この状態では、電算室1に供給する全ての空気SAは外気OAをそのまま給気するので、稼働するのは送風ファン75だけである。
エリアCの外気OAの雰囲気は、図3のCに示すように、絶対湿度0.010[kJ/kg(DA)]以下で温度が約18℃以上の場合には湿度60%以上で、温度が約18℃以下の場合には0.010[kJ/kg(DA)]以上で囲まれる範囲である。このように、外気OAがエリアC内の場合は、外気OAはエリアDに比べて、概略には、温度が低く湿度が高いので、温度を上げる必要がある。すなわち、温度が上がれば湿度は低くなる。
この場合に、外気はそのままで、電算室1内からバイパスを通して送風ファン75の経路を形成する第2還気開閉ダンパ(MDR2)622を開にして、還気RAと外気OAとの混合割合を調整することで、エリアD内と同じ空気の状態にできる。また、還気の一部は排気EAとして排気開口633から戸外に放出する。
この場合の空調機の稼働状態を図5で説明する。
図5において、外気を取り入れるため外気開閉ダンパ(MDO)642と、排気開閉ダンパ(MDE)632と、第2還気開閉ダンパ(MDR2)622とを開にし、他の全て閉とする。すなわち、冷水や加湿の供給は必要がなく、戸外の外気OAは外気取入口641から取り込まれ、空調機7に連通する外気開口643からフィルター71を通過し、第2還気開閉ダンパ(MDR2)622からのバイパスされた還気とを混合し、送風ファン75により吹き出し口751から床下空間41及びグリル床4から電算室1のサーバー31を冷却する。冷却後の暖まった空気Hは天井52の開口から天井のチャンバー53を通過して一部は還気RAとなって循環し、一部は排気吸込口631から排気ダクト63を介して、排気開口633から戸外に放出される。
この状態でも、電算室1に供給する空気SAは、外気OAと還気RAの混合で賄うので、稼働するのは送風ファン75だけである。
エリアEの外気OAの雰囲気は、図3のEに示すように、絶対湿度0.010[kJ/kg(DA)]以下で、温度が約35℃以下であり、エンタルピーが53kJ/kg(DA)よりも大きい範囲である。このように外気OAがエリアE内の場合は、外気OAの温度が還気RAの上限(35℃)より低いので外気OAを第1冷却コイル72(又は、バックアップの第2冷却コイル73)で冷却し給気する。冷却コイル72には冷水量を制御する制御弁811(又は、821)が介在しており、この制御弁811により給気SAの空気の状態をエリアD内と同じに調整する。
この場合の空調機の稼働状態を図6で説明する。
図6において、外気OAを取り入れるための外気開閉ダンパ(MDO)642と、排気EAのための排気開閉ダンパ(MDE)632と、前記の冷水量を制御する制御弁811(又は、821)を開にして、他の全てを閉にする。
すなわち、戸外の外気OAは外気取入口641から取り込まれ、空調機7に連通する外気開口643からフィルター71を冷却コイル72を通過し、送風ファン75により吹き出し口751から床下空間41及びグリル床4から電算室1のサーバー31を冷却する。冷却後の暖まった空気Hは天井52の開口から天井のチャンバー53を通過して排気吸込口631から排気ダクト63を介して、排気EAを排気開口633から戸外に放出される。
この状態は、冷却コイル72(又は73)が稼働するが、還気RAよりも外気OAの温度が低いのでこの外気OAを利用することで、冷却コイル72(又は第2冷却コイル73)の負荷が軽減される。
外気OAがエリアFの場合は、図3のFに示すように、外気OAの温度が35℃(所定値)よりも低い場合であって、外気のエンタルピーが63[kJ/kg(DA)](第1所定値)よりも大きい場合、及び、外気OAの温度が所定値(35℃)よりも高い場合で外気OAのエンタルピーが53kJ/kg(DA))(第2所定値)よりも大きい場合には外気OAを導入しない。
すなわち、参考例の空気線図(図3)でのエリアFの範囲であって、導入外気温度OAが還気RA或いは排気EAの温度の上限値(「所定値」:本参考例では35℃)よりも低い場合であって、サーバーの動作温度環境から許容される還気のエンタルピーの上限値(「第1所定値」:本参考例では、外気OAのエンタルピーが63[kJ/kg(DA)])よりも大きい場合、及び、導入外気OA温度の前記上限値(本参考例では35℃)よりも高い場合であって、サーバーの動作温度環境の室内温度のエンタルピーの上限値(「第2所定値」:エリアDのエンタルピーの上限値:本参考例では、外気のエンタルピーが54[kJ/kg(DA)])よりも大きい場合には、外気OAを導入せず、外気OAの導入をやめ還気RAのみを循環させ冷却コイル72(又は73)で冷却して、エリアDの空気の状態にして給気する。
この場合の空調機の稼働状態を図7で説明する。
図7において、外気OAを取り入れるための外気開閉ダンパ(MDO)642と排気EAのための排気開閉ダンパ(MDE)632とは閉じる。そして、前記の冷水量を制御する制御弁811(又は、821)を開にするとともに、第1還気開閉ダンパ(MDR1)612を開にし、空調機7に連通する第1還気開口613からフィルター71を冷却コイル72(又は73)を通過させて所定温度に冷房して、送風ファン75により吹き出し口751から床下空間41及びグリル床4から電算室1のサーバー31を冷却する。冷却後の暖まった空気Hは天井52の開口から天井のチャンバー53を通過して再び全部が還気となって循環する。
この状態だけは、従来の電算室1の冷房と同じであり、空調エネルギーも変わらない。
エリアBの外気OAの雰囲気は、図3のBに示すように、エンタルピーが約33kJ/kg(DA)以上から53kJ/kg(DA)以下で、絶対湿度0.006[kJ/kg(DA)]以下で囲まれる範囲と、室温が約26℃以上でエンタルピーが約53kJ/kg(DA)以下で囲まれる範囲である。
外気OAがエリアBの場合は、空気が乾燥しすぎているので、冷却コイルは稼働させないが、外気OAを水気化式加湿で加湿冷却する。このように、加湿量を制御することで、給気する空気の状態をエリアD内と同じに調整する。なお、外気OAの温度が所定値(35℃)よりも高い場合であっても、乾燥していれば、すなわち、外気のエンタルピーが63kJ/kg(DA)(所定値)よりも小さい場合には、水気化式加湿器74が稼働するので、電算室1の温度を低下させることができるからである。
この場合の空調機の稼働状態を図8で説明する。
図8において、外気OAを取り入れるための外気開閉ダンパ(MDO)642と排気EAのための排気開閉ダンパ(MDE)632を開け、更に、水気化式加湿器74の制御弁831を開け、他のダンパや制御弁等は全て閉じる。
すなわち、戸外の外気OAは外気取入口641から取り込まれ、空調機7に連通する外気開口643からフィルター71と冷却コイル72を通過し、これに水気化式加湿器74により所望の湿気が付与されて、送風ファン75により吹き出し口751から床下空間41及びグリル床4から電算室1のサーバー31を冷却する。冷却後の暖まった空気Hは天井52の開口から天井のチャンバー53を通過して排気吸込口631から排気ダクト63を介して、排気EAを排気開口633から戸外に放出される。
この状態でも、電算室1に供給する全ての給気SAは、外気OAを加湿して給気するので、稼働するのは水気化式加湿器74と送風ファン75だけである。
エリアAの外気OAの雰囲気は、図3のAに示すように、低温の場合でエンタルピーが約33kJ/kg(DA)以下で、絶対湿度0.006[kJ/kg(DA)]以下で囲まれる範囲である。
外気OAがエリアAの場合は、外気OAと還気RAとを混合して、その混合割合を調整し、水気化式加湿を通過する前の空気の状態をエリアB内の状態にし、外気OAと還気RAを混合した空気を水気化式加湿器74で加湿冷却することで、加湿後の空気の状態をエリアD内の空気の状態に調整する。
この場合の空調機の稼働状態を図9で説明する。
図9において、外気OAを取り入れるための外気開閉ダンパ(MDO)642と排気EAのための排気開閉ダンパ(MDE)632とは開け、更に、水気化式加湿器74の制御弁831と第1還気開閉ダンパ(MDR1)612とを開け、他のダンパや制御弁等は全て閉じる。
すなわち、戸外の外気OAは外気取入口641から取り込まれ、空調機7に連通する外気開口643と電算室1からの第1還気開口613とで外気OAと還気RAを所定比率で混合して、フィルター71と冷却コイル72を通過させ、これに水気化式加湿器74により所望の湿気が付与されて、送風ファン75により吹き出し口751から床下空間41及びグリル床4から電算室1のサーバー31を冷却する。冷却後の暖まった空気Hは天井52の開口から天井のチャンバー53を通過して、一部は還気RAとなって循環し、一部は排気吸込口631から排気ダクト63を介して、排気EAを排気開口633から戸外に放出される。
この状態でも、電算室1に供給する空気SAは、外気OAと還気RAとを混合し、加湿して給気するので、稼働するのは水気化式加湿器74と送風ファン75だけである。
エリアGの外気OAの雰囲気は、図3のGに示すように、エンタルピーが約64kJ/kg(DA)以下で、絶対湿度0.010[kJ/kg(DA)]以上で囲まれる範囲である。
外気OAがエリアGの場合は、外気OAのエンタルピーが還気RAの上限より小さいので、外気OAを冷却コイル72(又は73)で冷却湿減した空気とバイパス路の還気RAとを混合して給気する。外気OAを冷却湿減することでエリアC内と同じ空気の状態に調整し、バイパス還気RAとの混合割合を調整することでエリアD内と同じ空気の状態にする。
この場合の空調機の稼働状態を図10で説明する。
図10において、外気OAを取り入れるための外気開閉ダンパ(MDO)642を開き、冷却コイル72(又は73)で冷却減湿してエリアC内の状態にし、還気バイパス路の第2還気ダクト62での第2還気開閉ダンパ(MDR2)622を開いて還気RAと混合して、エリアD内と同じ空気の状態にして、送風ファン75により吹き出し口751から床下空間41及びグリル床4から電算室1のサーバー31を冷却する。冷却後の暖まった空気Hは天井52の開口から天井のチャンバー53を通過して、一部は還気RAとなって循環し、一部は排気吸込口631から排気ダクト63を介して、排気EAを排気開口633から戸外に放出される。
この状態でも、外気OAを有効に利用して、冷却コイル72(又は第2冷却コイル73)の負荷を軽減している。
(1)外気OAの状態が図3の空気線図上のエリアDにある場合には、外気OAで電算室の冷房が出来るので省エネである。
(2)外気OAの状態が水気化式加湿器74で加湿冷却するエリアA,Bにある場合には、熱源の冷却水を使用せずに外気OAで電算室1の冷房が出来るので省エネを図ることが出来る。
(3)外気OAの状態がバイパス回路の還気RAを使用するエリアC,Gにある場合には、冷却コイル72(又は73)、水気化式加湿器74を通過する空気量を減らし空気側の抵抗を減少することが出来る。したがって、同量の空気を電算室1に送風していても空気側の抵抗が減少するので送風機動力の削減が図れ省エネとなる。
したがって、外気OAの状態が図3の空気線図のエリアA、B,C、Dにある場合には熱源の運転は不要である。外気OAの状態がエリアC,Gにある場合にはバイパス回路の還気を使用して送風機動力の削減が出来る。
ところで、東京近郊では、年間を通じた外気の状態の大部分がエリアA、B,C,D、Gにあるので、本発明の空調機を使用することにより、外気OAの状態がエリアA,B、C、D,Gにある場合には省エネが図れることから、年間を通じた省エネは極めて大きくなる。
図11は、本発明の電算室或いはデーターセンターにおける空気調和機の概要を示す図である。
電算室1(データーセンター)と隣接して冷房空調施設2が配置され、電算室1の内部は、発熱体を有する電子装置を収納した複数のラック3の列が並列に配置され、ラック3には上下に電子装置であるサーバ31が配置され、各サーバ31の前面パネル311には冷気Cを吸い込む吸込孔が設けられ、背面パネル312には内蔵ファン313が設けられており、対向するラック3列間の空間が冷却空間領域C1と排熱空間領域H1とに交互に配置されており、冷却空間領域C1が存在するラック3列間の床には貫通した長孔を有するグリル床4が敷き詰められ、グリル床4の床下空間41は互いに連結されていてチャンバー(空気通路)を形成している。
また、冷却空間領域C1の天井51はラック3の上部32と密接しており、排熱空間領域H1の天井52はチャンバー(空気通路)53が形成され、第一還気ダクト61還気吸込口611と排気ダクト63の排気吸込口631に連通している。
また、電算室1から還気を循環させる経路として第1還気ダクト61及び第2還気ダクト62を接続し、還気を戸外に排気する排気ダクト63を接続している。各経路中にはそれぞれ独立して風量が制御可能な第1還気開閉ダンパ(MDR1)612、第2還気開閉ダンパ(MDR2)622、還気開閉ダンパ(MDE)632が設けられている。すなわち、空気通路の上流は互いに隔てられ、それぞれ戸外から外気を取り入れ独立して制御可能な開閉ダンパをダクト経路に有する外気ダクトが接続される。
さらに、第1還気ダクト61の上流側には共通還気吸込口611が、下流側には第1還気開口613が設けられ、第2還気ダクト62の下流側には第2還気開口623が設けられ、排気ダクト63の上流側には排気吸入口631に下流側には戸外に向けて排気口633が設けられている。
熱源のA系統の独立した第1冷水配管81は第1冷却コイル72に接続され、熱源のB系統の独立した第2冷水配管82は第2冷却コイル73に接続され、加湿のための加湿水配管83は加湿器74a,74bに、それぞれ制御弁(バルブ)811,821,831a,831bを介して接続している。
ここで、独立したA系統の冷水が冷却コイル72に供給される場合は、フィルター71b、水気化式加湿器74b、冷却コイル73より形成される経路がバイパス経路となり、また、独立したB系列の冷水が冷却コイル73に供給される場合は、フィルター71a、水気化式加湿器74a、冷却コイル72より形成される経路がバイパス経路となる。
したがって、独立した2つの熱源・配管・冷却コイルのA系統とB系統は、外気或いはその一部を独立して空調が可能である。
外気OAがエリアD内である場合は、外気をそのまま電算室1へ給気し、暖まった空気Hは全てそのまま戸外に排気する。
この場合の空調機の稼働状態を図12で説明する。
図12において、外気を取り入れるための2系列の第1外気開閉ダンパ(MDO1)652及び第2外気開閉ダンパ(MDO2)662、排気開閉ダンパ(MDE)632とを開にし、他の全て閉とする。すなわち、冷水や加湿の供給は必要がなく、戸外の外気OAは外気取入口641から取り込まれ、空調機7に連通する第1外気開口653及び第2外気開口663からフィルター71a,71bを通過し、送風ファン75により吹き出し口751から床下空間41及びグリル床4から電算室1のサーバ31を冷却する。冷却後の暖まった空気Hは天井52の開口から天井のチャンバー53を通過して全てが排気吸込口631から排気ダクト63を介して、排気EAを排気開口633から戸外に放出される。
この状態では、電算室1に供給する全ての空気SAを外気OAで賄うので、送風ファン75の稼働だけである。また、2系統の第1外気開閉ダンパ(MDO1)652、第2外気開閉ダンパ(MDO2)662、及び、2つのフィルター71a,71bを使用するので、空気の搬送抵抗が少なくなり、送風ファン75の負荷も軽減される。
外気OAがエリアC内の場合は、外気OAはエリアDに比べて、概略には、温度が低く湿度が高いので、温度を上げる必要がある。そして、温度が上がれば湿度は低くなる。
この場合に、外気OAはそのままで、還気RAとの混合割合を調整することで、エリアD内と同じ空気の条件にできる。還気RAの一部は排気EAとして排気開口633から戸外に排出する。
この場合の空調機の稼働状態を図13で説明する。
図13において、外気を取り入れるための独立した2系列の第1外気開閉ダンパ(MDO1)652及び第2外気開閉ダンパ(MDO2)662と、排気開閉ダンパ(MDE)632と、第1還気開閉ダンパ(MDR1)612及び第2還気開閉ダンパ(MDR2)622とを開にし、他の全て閉とする。すなわち、冷水や加湿の供給は必要がなく、戸外の外気OAは外気取入口641から取り込まれ、空調機7に連通する第1外気開口653及び第2外気開口663、更に、フィルター71a,71bを通過し、やはり2系統の第1還気開閉ダンパ(MDR1)612及び第2還気開閉ダンパ(MDR2)622からの換気とを混合し、送風ファン75により吹き出し口751から床下空間41及びグリル床4から電算室1のサーバ31を冷却する。冷却後の暖まった空気Hは天井52の開口から天井のチャンバー53を通過して一部は還気RAとなって循環し、一部は排気吸込口631から排気ダクト63を介して、排気EAを排気開口633から戸外に放出される。
この状態でも、電算室1に供給する空気SAは、外気OAと還気RAとを混合して給気するので、稼働するのは送風ファン75だけである。また、2系統の第1外気開閉ダンパ(MDO1)652、第2外気開閉ダンパ(MDO2)662、及び、2つのフィルター71a,71bを使用し、更に、2系統の第1還気ダクト61及び第2還気ダクト62と第1還気開閉ダンパ(MDR1)612及び第2還気開閉ダンパ(MDR2)622を使用するので、空気の搬送抵抗が少なくなり、送風ファン75の負荷も軽減される。
外気OAがエリアE内の場合は、外気OAの温度が還気RAの上限(35℃)より低いので外気OAを第1冷却コイル72(又は、バックアップの第2冷却コイル73)で冷却し給気する。冷却コイル72には冷水量を制御する制御弁811(又は、821)が介在しており、この制御弁811により給気SAする空気の状態をエリアD内と同じに調整する。
この場合の空調機の稼働状態を図14で説明する。
図14において、外気OAを取り入れるための第1外気開閉ダンパ(MDO1)652(又は、第2外気開閉ダンパ(MDO2)662)と、排気EAのための排気開閉ダンパ(MDE)632と、前記の冷水量を制御する制御弁811(又は、821)を開にして、他の全てを閉とする。
すなわち、戸外の外気OAは外気取入口641から取り込まれ、空調機7に連通する第1外気開口653(又は、第2外気開口663)からフィルター71a(又は、フィルター71b)を冷却コイル72(又は、第2冷却コイル73)を通過し、送風ファン75により吹き出し口751から床下空間41及びグリル床4から電算室1のサーバ31を冷却する。冷却後の暖まった空気Hは天井52の開口から天井のチャンバー53を通過して排気吸込口631から排気ダクト63を介して、排気EAを排気開口633から戸外に放出される。
この状態は、冷却コイル72(又は73)が稼働するが、還気RAよりも外気OAの温度が低いのでこの外気OAを利用するので、冷却コイル72(又は、第2冷却コイル73)の負荷が軽減される。
ただし、エリアE内でも外気温がそれほど高くない場合には、外気の一部を冷水を供給しない系列の冷却コイル73の配置された通路をバイパス経路として使用し、この外気をバイパス(第2外気開閉ダンパ(MDO2)662)したものを、外気の一部を制御弁811を開けて冷却コイル72で冷却してエリアCの状態にしたものとを混合してエリアD内と同じになるように調整してもよい。
外気OAがエリアFの場合(図3:外気OAの温度が35℃(所定値)よりも低い場合であって、外気のエンタルピーが63[kJ/kg(DA)](第1所定値)よりも大きい場合、及び、外気OAの温度が所定値(35℃)よりも高い場合であって外気のエンタルピーが63kJ/kg(DA))(第2所定値)よりも大きい場合)は、外気OAの温度が還気RAの上限より高いか、且つ、外気OAのエンタルピーが還気RAの上限より大きいので外気OAの導入をやめ、還気RAのみを循環させ冷却コイル72(又は73)で冷却して、エリアDの空気の状態にして給気する。
この場合の空調機の稼働状態を図15で説明する。
図15において、外気OAを取り入れるための第1外気開閉ダンパ(MDO1)652及び第2外気開閉ダンパ(MDO2)662と排気EAのための排気開閉ダンパ(MDE)632とは閉じる。そして、前記の冷水量を制御する制御弁811(又は、821)を開にするとともに、第1還気開閉ダンパ(MDR1)612(又は第2還気開閉ダンパ(MDR2)622)を開にし、空調機7に連通する第1還気開口613からフィルター71a(又は71b)を冷却コイル72(又は73)を通過させて所定温度に冷房して、送風ファン75により吹き出し口751から床下空間41及びグリル床4から電算室1のサーバ31を冷却する。冷却後の暖まった空気Hは天井52の開口から天井のチャンバー53を通過して再び全部が還気となって循環する。
この状態だけは、従来の電算室1の冷房と同じであり、空調エネルギーも変わらない。
外気OAがエリアBの場合は、空気が乾燥しすぎているので、冷却コイルは稼働させないが、外気OAを水気化式加湿で加湿冷却する。このように、加湿量を制御することで、給気する空気の状態をエリアD内と同じに調整する。
この場合の空調機の稼働状態を図16で説明する。
図16において、外気OAを取り入れるための第1外気開閉ダンパ(MDO1)652(又は、第2外気開閉ダンパ(MDO2)662)と排気EAのための排気開閉ダンパ(MDE)632とは開け、更に、水気化式加湿器74a(又は、74b)の制御弁831a(又は、831b)を開け、他のダンパや制御弁等は全て閉じる。
すなわち、戸外の外気OAは外気取入口641から取り込まれ、空調機7に連通する第1外気開口653からフィルター71aと冷却コイル72を通過し、これに水気化式加湿器74aにより所望の湿気が付与されて、送風ファン75により吹き出し口751から床下空間41及びグリル床4から電算室1のサーバ31を冷却する。冷却後の暖まった空気Hは天井52の開口から天井のチャンバー53を通過して排気吸込口631から排気ダクト63を介して、排気EAを排気開口633から戸外に放出される。
この状態でも、電算室1に供給する空気SAは、外気OAを加湿して給気するので、稼働するのは水気化式加湿器74と送風ファン75だけである。
外気OAがエリアAの場合は、外気OAと還気RAとを混合して、その混合割合を調整し、水気化式加湿を通過する前の空気の状態をエリアB内の状態にし、水気化式加湿器74a(又は、74b)で加湿冷却することで、加湿後の空気の状態をエリアD内の空気の状態に調整する。
この場合の空調機の稼働状態を図17で説明する。
図17において、外気OAを取り入れるための第1外気開閉ダンパ(MDO1)652(又は第2外気開閉ダンパ(MDO2)662)と排気EAのための排気開閉ダンパ(MDE)632とは開け、更に、水気化式加湿器74a(又は74b)の制御弁831a(又は831b)と第1還気開閉ダンパ(MDR1)612(又は第2還気開閉ダンパ(MDR2)662)とを開け、他のダンパや制御弁等は全て閉じる。
すなわち、戸外の外気OAは外気取入口641から取り込まれ、空調機7に連通する第1外気開口653(又は第2外気開口663)と電算室1からの第1還気開口613(又は第2還気開口623)とで外気OAと還気RAを所定比率で混合して、フィルター71a(又は71b)と冷却コイル72(又は73)を通過させ、これに水気化式加湿器74a(又は74b)により所望の湿気が付与されて、送風ファン75により吹き出し口751から床下空間41及びグリル床4から電算室1のサーバ31を冷却する。冷却後の暖まった空気は天井52の開口から天井のチャンバー53を通過して、一部は還気RAとなって循環し、一部は排気吸込口631から排気ダクト63を介して、排気EAを排気開口633から戸外に放出される。
この状態でも、電算室1に供給する空気SAは、外気OAと還気RAを混合し加湿して給気するので、稼働するのは水気化式加湿器74a(又は74b)と送風ファン75だけである。
外気OAがエリアGの場合は、外気OAのエンタルピーが還気RAの上限より小さいので、外気OAを冷却コイル72(又は73)で冷却減湿した空気とバイパス路の還気RAとを混合して給気する。外気OAを冷却減湿することでエリアC内と同じ空気の状態に調整し、バイパス還気RAとの混合割合を調整することでエリアD内と同じ空気の状態にする。
この場合の空調機の稼働状態を図18で説明する。
図18において、外気OAを取り入れるため第1外気開閉ダンパ(MDO1)652(又は、第2外気開閉ダンパ(MDO2)662)を開き、冷却コイル72(又は73)で冷却減湿してエリアC内の状態にし、第2還気ダクト62での第2還気開閉ダンパ(MDR2)622を開いて還気RAと混合して、エリアD内と同じ空気の状態にして、送風ファン75により吹き出し口751から床下空間41及びグリル床4から電算室1のサーバ31を冷却する。冷却後の暖まった空気Hは天井52の開口から天井のチャンバー53を通過して、一部は還気RAとなって循環し、一部は排気吸込口631から排気ダクト63を介して、排気EAを排気開口633から戸外に放出される。
この状態でも、外気OAを有効に利用して、冷却コイル72(又は第2冷却コイル73)の負荷を軽減している。
(1)外気OAの状態が図3の空気線図上のエリアDにある場合には、外気OAで電算室1の冷房が出来るので省エネである。
(2)外気OAの状態が水気化式加湿器74で加湿冷却するエリアA,Bにある場合には、熱源の冷却水を使用せずに外気OAで電算室1の冷房が出来るので省エネを図ることが出来る。
(3)外気OAの状態がエリアCにある場合は、熱源の冷却水を使用せずに、外気OAとバイパス還気RAの混合で電算室1の冷房が出来るので省エネとなる。また、還気RAは、冷却コイル72(又は73)、水気化式加湿器74aを通過する空気量を減らし空気側の抵抗を減少することが出来る。したがって、同量の空気を電算室1に送風していても空気側の抵抗が減少するので送風機動力の削減が図れ省エネとなる。
(4)外気OAの状態がエリアGにある場合には、外気OAのみを熱源の冷却水を使用して冷却し、バイパス還気RAと混合するため、冷却コイル72(又は73)、水気化式加湿器74aを通過する空気量を減らし空気側の抵抗を減少させることが出来る。したがって、同量の空気を電算室1に送風していても空気側の抵抗が減少するので送風機動力の削減が図れ省エネとなる。
以上のように、外気OAの状態が図3の空気線図のエリアA、B,C、Dにある場合には熱源の運転は不要である。外気OAの状態がエリアC,Gにある場合にはバイパス回路の還気を使用して送風機動力の削減が出来る。
ところで、東京近郊では、年間を通じた外気の状態の大部分がエリアA、B,C,D、Gにあるので、本発明の空調機を使用することにより、外気OAの状態がA、B,C,D、Gにある場合には、省エネが図ることが可能であることから、年間を通じた省エネは極めて大きくなる。
(5)冷房空気の流れが独立した第1冷却コイル72と第2冷却コイル73の2系統あるので、1方の独立した冷房系統(A系統81)が故障した場合には、空気駆動動力が増えるが、もう1方の独立した冷房系統(B系統82)を駆動させ、その間に故障を修理することができ、バックアップ用の冷房系統を有効に活用することができる。
例えば、参考例及び実施例1において、第1還気ダクト61と第2還気ダクト62の電算室1の還気吸込口は、共通の共通還気吸込口611としたが、それぞれ別々に設けてもよいことは勿論であり、同様に、実施例1において、第1外気開閉ダンパ652と第2外気開閉ダンパ662のダクトの外気取入口641を共通としたが、それぞれ別々に設けてもよいことは勿論である。
また、参考例ではフィルターや加湿器を冷却コイルの下流に配置したが、実施例1のように上流に配置してもよく、逆に、実施例1では冷却コイルの下流に配置してもよい。更に、実施例1でのバイパスは稼働していない冷却コイルを意味するが、参考例のように冷却コイルの下流に開口を配置するようにしてもよい。
H・・暖気、H1・・排熱空間領域
1・・ 電算室(データーセンター)、
2・・冷房空調施設、
3・・ラック、31・・サーバー、
311・・サーバー前面パネル、312・・サーバー背面パネル、
313・・サーバー内蔵ファン、32・・ラック上部
4・・グリル床、41・・床下空間(チャンバー)
51、52・・天井、53・・チャンバー(空気通路)
61・・第1還気ダクト、611・・共通還気吸込口、
612・・第1還気開閉ダンパ(MDR1)、613・・第1還気開口、
62・・第2還気ダクト、622・・第2還気開閉ダンパ(MDR2)、
623・・第2還気開口、
63・・排気ダクト、631・・排気吸込口、
632・・排気開閉ダンパ(MDE)、633・・排気開口、
64・・外気ダクト、641・・外気取入口、
642・・外気開閉ダンパ(MDO)、643・・外気開口、
652・・第1外気開閉ダンパ(MDO1)、653・・第1外気開口、
662・・第2外気開閉ダンパ(MDO2)、663・・第2外気開口、
7・・空調機、71,71a、71b・・フィルター、
72・・第1冷却コイル、73・・第2冷却コイル、
74(74a,74b)・・水気化式加湿器、
75・・送風ファン、751・・吹き出し口、76・・隔壁、
81・・第1冷水配管(A系統)、811・・制御弁(V2A)、
82・・第2冷水配管(B系統)、821・・制御弁(V2B)、
83・・加湿水配管、831・・制御弁(VM)、
831a,831b・・制御弁(VMB)
Claims (3)
- 外気を導入する外気ダクトと、独立して稼働可能な2系統の冷却コイルとを並列して設けた電算室用空気調和機であって、
前記2系統の第1冷却コイルと第2冷却コイルとはそれぞれの空気通路の上流は互いに隔てられ、それぞれ戸外から外気を取り入れ独立して制御可能な開閉ダンパをダクト経路に有する外気ダクトが接続され、
前記2系統の冷却コイルのうち、冷水を供給しない系列の冷却コイルの配置された通路をバイパス経路として使用し、該バイパスにした空気と、他の外気の一部を冷却コイルで冷却した空気とを混合するようにしたことを特徴とする電算室用空気調和機。 - 少なくとも外気が電算室に適する雰囲気と所定の絶対湿度範囲内であって、温度が低くエンタルピーが高い場合には、外気の一部を冷却した空気と、バイパスした外気とを混合することを特徴とする請求項1に記載の電算室用空気調和機。
- 前記2系統の第1冷却コイルと第2冷却コイルとは上端側が互いに接近し下端側が離れたハの字状に配置されることを特徴とする請求項1又は2に記載の電算室用空気調和機。
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