JP5543537B2 - 圧電素子 - Google Patents
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Description
前記圧電セラミックス層の中央に比較して、前記圧電セラミックス層の前記第1の内部電極及び前記第2の内部電極にそれぞれに隣接する各領域の方が相対的にマンガン元素の存在量が多い。
前記圧電セラミックス層の中央に比較して、前記圧電セラミックス層の前記第1の内部電極及び前記第2の内部電極にそれぞれに隣接する各領域の方が相対的にマンガン元素の存在量が多い。
この構成の圧電素子では使用に伴う絶縁性能の低下が抑制される。
この構成の圧電素子では使用に伴う絶縁性能の低下がさらに抑制される。
この構成の圧電素子では、圧電効果を妨げることなく、使用に伴う絶縁性能の低下が抑制される。
また、上記圧電セラミックス層では、上記領域にマンガン元素を含有する結晶が偏在していてもよい。また、上記マンガン元素を含有する結晶は、MnOを母相とする結晶であってもよい。さらに、上記圧電セラミックス層におけるマンガンを含有する結晶の平均粒子径は0.1μm以上5μm以下であってもよい。
さらに、前記マンガン元素を含有する結晶は、MnOを母相とする結晶であってもよい。
この構成の圧電素子では、圧電効果を妨げることなく、使用に伴う絶縁性能の低下が抑制される。
この構成の圧電素子は、いわゆる積層構造を有するため、圧電特性に優れる。
この構成の圧電素子では、上記圧電セラミックスの上記厚さを上記の範囲で適宜決定することにより、入力電圧次第で圧電素子を駆動させるための電界強度を様々に変更することが可能となるため、当該電界強度の選択範囲が広くなる。
また、上記主相は、(LixNayK1−x−y)a(Nb1−zTaz)3(式中、0.04<x≦0.1、0≦y≦1、0≦z≦0.4、0.95≦a≦1.01であり、かつ、x+y<1である。)の組成式で表されてもよい。
この構成の圧電素子では、圧電特性の高い圧電組成物を主相として用いることにより、優れた圧電特性がえられる。
この構成の圧電素子は、上記圧電セラミックス相におけるマンガン元素含有相の作用により絶縁性に優れる。
この構成の圧電素子は、上記圧電セラミックス層が緻密かつ均一な組織を有するため、絶縁性能及び機械的強度に優れる。
この構成により製造された圧電素子では、使用に伴う絶縁性能の低下が抑制される。
まず、本実施形態に係る圧電素子に用いる圧電セラミックスの組成の検討結果について説明する。
本実施形態に係る圧電セラミックスとしては、アルカリ含有ニオブ酸系ペロブスカイト構造を主相とするものを用いた。具体的には、圧電セラミックスは、以下の組成式(1)で表される多結晶体として構成される。
(LixNayK1−x−y)a(Nb1−zTaz)O3 …(1)
本実施形態に係る圧電セラミックスとしては、上記の主相に対して副相が分散された構成を有していてもよい。副相としては、例えば、マンガン含有相や、シリコン含有相や、リチウム含有相や、アルカリ土類金属含有相、ジルコニウム含有相などが挙げられる。
副相としてマンガン含有相を分散させることにより、圧電セラミックスの絶縁特性を向上させることができる。一方、マンガン含相自体は圧電特性に寄与しないため、主相に対して副相であるマンガン含有相が多すぎると、圧電セラミックスの圧電特性が低下する。
副相としてシリコン含有相を分散させることにより、圧電セラミックスの焼結時における結晶粒成長を抑制することができる。したがって、副相としてシリコン含有相を分散させることにより、微細結晶の均一な組織の主相を有する圧電セラミックスが得られる。圧電セラミックスの結晶が微細化するほど、圧電セラミックスの単位体積あたりに占める粒界の量が多くなる。これにより、圧電セラミックスの絶縁特性が向上するとともに、機械的強度が向上する。一方、シリコン含有相自体は圧電特性に寄与しないため、主相に対して副相であるシリコン含有相が多すぎると、圧電セラミックスの圧電特性が低下する。シリコン含有相は、100モルの主相に対してシリコン元素が0.2モル以上3.0モル以下となる量であることが好適であることがわかっている。
圧電セラミックスの焼結時の焼結助剤としてLi2OやLi2CO3を用いることにより、圧電セラミックスの焼結性が向上することがわかっている。これは、具体的には、Li2OやLi2CO3に含まれるLiが焼結時におけるAサイトの元素の欠損を補うように作用するためである。
圧電セラミックスの焼結時の焼結助剤としてアルカリ土類金属含有酸化物を用いることにより、圧電セラミックスの焼結性が向上することがわかっている。これは、具体的には、当該酸化物に含まれるアルカリ土類金属が焼結時におけるAサイトの元素の欠損を補うとともに、Aサイトにおける価数の減少を補償するように作用するためである。ここで、アルカリ土類金属としては、Ca,Ba,Srのうちの少なくとも1つを採用可能である。
本実施形態に係る圧電セラミックスには、絶縁性低下の防止の目的で、ジルコニウム含有酸化物を添加することが可能である。ジルコニウム含有酸化物としては、例えば、ZrO2が挙げられる。
(圧電素子10の構成)
図2A及び図2Bは本実施形態に係る圧電素子10を示し、図2Aは斜視図であり、図2Bは図2AのA−A’線に沿った断面図である。
図3は本実施形態に係る圧電素子10の製造方法を示したフローチャートである。以下、各工程について説明する。なお、実際には、下記の各工程は、多数の圧電素子について1つのロットで処理することが可能である。しかし、以下の説明に用いる図4〜図6では、説明の便宜上、圧電素子10を1つずつ作製することを想定して示している。
まず、目的の組成となるように原料粉末の秤量を行なう。リチウムを含む原料粉末としては、例えば、炭酸リチウム(Li2CO3)を用いることができる。ナトリウムを含む原料粉末としては、例えば、炭酸ナトリウム(Na2CO3)や炭酸水素ナトリウム(NaHCO3)を用いることができる。カリウムを含む原料粉末としては、例えば、炭酸カリウム(K2CO3)や炭酸水素カリウム(KHCO3)を用いることができる。ニオブを含む原料粉末としては、例えば、五酸化ニオブ(Nb2O5)を用いることができる。タンタルを含む原料粉末としては、例えば、五酸化タンタル(Ta2O5)を用いることができる。
マンガン分散工程は、上記工程(S1)で得られたセラミックスシートに、図2Bに示すマンガンリッチ相11bを形成するための工程である。
内部電極塗布工程では、上記工程(S2)で得られた複合セラミックスシート111に、図2Bで示す内部電極12,13を形成するための工程である。
図6は、セラミックスシート積層工程を模式的に示した斜視図である。セラミックスシート積層工程では、上記工程(S3)で得られた、内部電極膜112が形成された複合セラミックスシート111を突出部112aが交互にY軸方向の反対側を向くように所定の層数だけ積層する。換言すると、積層されたセラミックスシート111の内部電極膜112の突出部112aは交互にZ軸を中心に180°向きが変わっている。
焼結工程では、上記工程(S4)で得られた一体化した積層体を焼結させる。具体的には、積層体をアルミナ製のサヤに収容して、300℃〜500℃程度に加熱して脱バインダ処理を行なった後に、大気雰囲気中において900℃〜1050℃で焼成する。これにより、積層体の焼結体(セラミックス焼結体)が得られる。
外部電極形成工程では、上記工程(S5)で得られたセラミックス焼結体に図2A及び図2Bに示す外部電極14,15を形成する。
分極処理工程では、上記工程(S6)で完成した圧電素子10を圧電アクチュエータ等として使用可能とするために、圧電素子10中の圧電セラミックス11を分極させる。分極処理は、圧電素子10の外部電極14,15間に高電界を印加することにより行なう。具体的には、圧電素子10を100℃のシリコーンオイル中に入れ、外部電極14,15間に3.0kV/mmの電界を15分間印加する。
図2A及び図2Bに示す圧電セラミックス11において、組成式(1)で表される主相100モルに対するマンガン元素のモル数をMn=0、0.2、0.3、0.4とした圧電セラミックスを作製した。ここで、Mn=0とした圧電セラミックスは本実施形態の比較例である。
図8A〜図8Dは圧電素子10の断面を示した画像であり、図8AはMn=0のとしたもの、図8BはMn=0.2としたもの、図8CはMn=0.3としたもの、図8DはMn=0.4としたものを示している。各画像中の等間隔で平行に延びる明色の線は内部電極12,13を示しており、明色の点はマンガン元素の存在を示している。
図9Aは、Mn=0、0.2、0.3、0.4とした圧電セラミックス10の圧電定数d33を示したグラフである。圧電定数d33の測定にはレーザードップラー変位計を用いた。全てのサンプルにおいて200pm/V以上の高い圧電定数d33が得られている。同様に、Mn≦2.0において190pm/V以上の高い圧電定数d33が得られている。
図9Bは、Mn=0、0.2、0.3、0.4とした圧電セラミックス10のDC絶縁寿命を示したグラフである。本実施形態におけるDC絶縁寿命とは、100℃において圧電素子10の外部電極14,15間に8kV/mmの直流高電場を印加し続けた際に、当該電場を印加し始めてから電流値が電流密度で1μA/cm2以上になるまでの時間の相対値である。図9Bでは、Mn=0におけるAC絶縁寿命の値を1とした規格化したプロットを示している。DC絶縁寿命の測定には、直流電流電圧計を用いた。
図9Cは、Mn=0、0.2、0.3、0.4とした圧電セラミックス10のAC絶縁寿命を示したグラフである。本実施形態では、100℃において圧電素子10の外部電極14,15間に8kV/mm、100Hzの交流高電場を印加して圧電素子10を駆動することによりAC絶縁寿命を評価した。本実施形態におけるAC絶縁寿命とは、圧電素子10が駆動不能となるまでの駆動回数の相対値である。図9Cでは、Mn=0におけるAC絶縁寿命の値を1とした規格化したプロットを示している。AC絶縁寿命の測定には、発振器、電圧増幅器、オシロスコープを用いた。
以上より、圧電セラミックス層が、組成式(1)で表される100モルの主相に対して、0.2モル以上2.0モル以下のマンガン元素を含む圧電素子10において、良好な圧電特性及び十分な絶縁寿命が得られることが確認された。
11…圧電セラミックス
11b…マンガンリッチ相
12,13…内部電極
14,15…外部電極
Claims (3)
- 第1の内部電極及び第2の内部電極と、前記第1の内部電極と前記第2の内部電極との間に配置された、マンガン元素を含有する結晶を有するセラミックスからなる圧電セラミックス層とを具備し、
前記圧電セラミックス層の中央に比較して、前記圧電セラミックス層の前記第1の内部電極及び前記第2の内部電極にそれぞれに隣接する各領域の方が相対的に前記マンガン元素の存在量が多い圧電素子。 - 請求項1に記載の圧電素子であって、
前記マンガン元素を含有する結晶は、MnOを母相とする結晶である
圧電素子。 - 第1の内部電極及び第2の内部電極と、前記第1の内部電極と前記第2の内部電極との間に配置された、アルカリ含有ニオブ酸系ペロブスカイト構造を主相とするセラミックスからなる圧電セラミックス層とを具備し、
前記圧電セラミックス層の中央に比較して、前記圧電セラミックス層の前記第1の内部電極及び前記第2の内部電極にそれぞれに隣接する各領域の方が相対的にマンガン元素の存在量が多い圧電素子。
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