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JP5543978B2 - 吸引流体の回収装置 - Google Patents
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JP5543978B2 - 吸引流体の回収装置 - Google Patents

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Description

本発明は、手術ポンプにおける吸引流の制御に関し、より具体的には、眼科超微細手術システムにおいて使用されるカセット内の吸引流体流の制御に関する。
本項は、本開示に関する背景情報を提供するものであり、必ずしも従来技術を提供するものではない。
外科手術では、手術部位に連続的に流体を流すこと、そして手術部位から流体を吸引することが必要になることが多い。眼科超微細手術においては、手術部位から流体を吸引する際に手術カセットを使用してもよく、この手術カセット内に真空を適用して、吸引された流体を回収することができる。眼科手術で使用される手術カセットの容積は、特定の手術中に典型的に吸引される流体の量を保持するのに十分な大きさである必要がある。しかしながら、カセット容積が大きいと、効果的な吸引が行えるようその開始前に真空を増大させる際、望ましくない遅れを生ずる可能性がある。従来技術のシステムでは、手術中に回収される総容積よりもずっと小さい回収容積を提供することによって、この問題を克服していた。このような小さい回収容積では、手術中に数回、中身を抜く必要がある。小容積の中身を抜くために、典型的には、蠕動ポンプなどの第2のポンプが用いられていた。したがって、真空ポンプと蠕動ポンプの両方が必要となるため、このような手術カセットの使用は複雑である。
このため、第2のポンプを要することなく、吸引された流体の回収をより効果的に制御することが可能な、流体回収システムを提供することが望ましい。
本項は、本開示の一般的な概要を提供するものであり、その全ての範囲や全ての特徴の包括的開示ではない。本開示は、吸引流制御装置を含む眼科手術システムに関する。本開示の一態様によれば、吸引流制御装置が、密閉容積を画成しているハウジングを含んで提供される。このハウジングは、真空源に接続されるよう適合された少なくとも1つの真空ポートと、手術部位から流体を受け入れるための吸引ラインに接続されるよう適合された少なくとも1つの吸引ポートと、そして排出ポートとを有する。吸引流制御装置は、ハウジング内で回転するよう構成された構造体を含む。この回転構造体は、ハウジング内の密閉容積を少なくとも3つの回転式流体回収チャンバに分割する、少なくとも3つの羽根を有する。構造体の回転中、少なくとも1つの流体回収チャンバが、少なくとも1つの真空ポート、および、受け入れられる流体が通過する少なくとも1つの吸引ポートと連通し、そして少なくとも1つの他の流体回収チャンバが、同時に、流体が放出される際に通過する排出ポートと連通する。構造体が回転することにより、少なくとも3つの流体回収チャンバを用いて、吸引された流体を連続的に受入れおよび放出することができる。
本開示の他の態様によれば、少なくとも3つの羽根を備えた回転構造体を有する吸引流制御装置を用いて、吸引された流体を連続的に受入れおよび放出する方法が提供される。この少なくとも3つの羽根は、少なくとも1つの真空ポート、少なくとも1つの吸引ポート、および排出ポートに対して回転する、3つの回転式流体回収チャンバを画成する。この方法は、吸引流制御装置の少なくとも1つの真空ポートに、真空源を介して真空を適用するステップ、そして手術部位から流体を送出するための吸引ラインを介して、吸引ポートに流体を送出するステップを含む。この方法は、回転構造体により画成された流体回収チャンバが第1位置に回転するように、この回転構造体を連続的に回転させるステップをさらに含む。この方法はさらに、この構造体により画成された流体回収チャンバが第2位置に回転するよう回転構造体を回転させるステップ、そしてこの回転構造体を第3位置に回転させるステップを含む。このやり方においてこの方法は、第1、第2、および第3位置を通じた、構造体の連続的回転を提供する。具体的には、この構造体を第1位置へと回転させ、この位置で、第1流体回収チャンバは、この第1流体回収チャンバを完全に空にする第1真空ポートと連通し、第2流体回収チャンバは、第2真空ポートと、この第2流体回収チャンバ内に流体を供給する吸引ポートとに連通し、そして流体で満たされていた第3流体回収チャンバは、この第3流体回収チャンバから、例えばバッグなどの回収容器へと流体を抜くための排出ポートと連通している。この構造体はさらに第2位置へと回転し、この位置で、第1流体回収チャンバは、第2真空ポートと、この第1流体回収チャンバ内に流体を供給する吸引ポートとに連通し、流体で満たされた第2流体回収チャンバは、ここでこの第2流体回収チャンバから流体を抜くための排出ポートと連通し、そして第3流体回収チャンバは、この第3流体回収チャンバを完全に空にする第1真空ポートと連通している。この構造体はさらに第3位置へと回転し、この位置で、流体で満たされた第1流体回収チャンバは、この第1流体回収チャンバから流体を抜くための排出ポートと連通し、第2流体回収チャンバは、この第2流体回収チャンバを完全に空にする第1真空ポートと連通し、そして第3流体回収チャンバは、第2真空ポートと、この第3流体回収チャンバ内に流体を供給する吸引ポートとに連通している。
適用範囲のさらなる領域は、本書において提供される説明から明らかになるであろう。本概要における説明および具体例は、説明の目的のみを意図したものであり、本開示の範囲を限定することを意図したものではない。
本書において説明される図は、選択された実施形態の説明のためのみのものであって、可能性のある全ての実施を示したものではなく、また本開示の範囲を限定することを意図したものではない。
本開示の原理による、眼科手術システム用流体回収装置の第1の実施形態の一部を示す斜視図 図1の流体回収装置の一部の斜視図であって、羽根が時計方向に回転した後を示す図 図1の流体回収装置の一部の斜視図であって、羽根が時計方向にさらに回転した後を示す図 本開示の原理による、眼科手術システム用流体回収装置の第2の実施形態の一部を示す斜視図 本開示の原理にしたがって、吸引された流体の連続的受入れおよび放出を実現するために流体回収装置を制御する方法を説明するフローチャート
対応する参照符号は、図面のいくつかの図を通じて、対応する部分を示す。
ここで、添付の図面を参照し、実施形態例についてより十分に説明する。本実施形態に関する前述の説明は、図示および説明の目的で提供されたものであり、本発明を網羅することや限定することは意図されていない。特定の実施形態の個々の要素や特徴は、一般にその特定の実施形態に限定されたものではなく、適用可能な場合には、たとえ具体的に図示または説明されていなくても、交換することができるし、そして選択された実施形態で使用してもよい。同じものを色々な手法で変化させてもよい。このような変形は、本発明から逸脱したものと見なされるべきではなく、全てのこのような改変は、本発明の範囲内に含まれると意図される。
種々の実施形態において、手術部位から吸引された流体の流れと回収を制御する、吸引流制御装置が提供される。この吸引流制御装置は概して、少なくとも1つの真空ポート、少なくとも1つの吸引ポート、および排出ポートを有する、密閉容積を含む。少なくとも1つの真空ポートは、密閉容積の少なくとも一部に真空を適用するために、真空源に接続されるよう適合されている。少なくとも1つの吸引ポートは、手術部位から吸引ポートへと流体を送出するための吸引ラインに接続されるよう適合されている。吸引流制御装置は少なくとも3つの羽根を有する回転構造体を含み、この回転構造体が、ハウジング内に少なくとも3つの回転式流体回収チャンバを画成する。各回転式流体回収チャンバは、少なくとも1つの真空ポート、少なくとも1つの吸引ポート、および排出ポートに対して回転する。この少なくとも3つの流体回収チャンバは、少なくとも、第1位置、第2位置、および第3位置を通じて、連続して回転するように構成される。各流体回収チャンバは、ある1つの流体回収チャンバが、真空を適用する少なくとも1つの真空ポートと連通する第1位置、この1つの流体回収チャンバが、この流体回収チャンバ内へと送出される流体が通過する少なくとも1つの吸引ポートと連通する第2位置、そして回収された流体が、流体が放出される際に通過する排出ポートと連通する第3位置へと回転する。
図1を参照すると、眼科手術システム用吸引流制御装置の一実施の形態が図示されている。図1に示されているように、吸引流制御装置100は、密閉容積104を画成するハウジング102を含む。図1に示されているハウジング102は、円筒状のハウジングとして描かれており、このハウジングは、底面103、および、カバーすなわち上部(明瞭にするため図示なし)を有している。あるいは、ハウジング102は、その中に密閉容積を画成する、他の形状または設計を備えたものでもよい。ハウジング102は、第1真空ポート106および第2真空ポート108、少なくとも1つの吸引ポート110、および排出ポート112をさらに含む。図1に示した実施形態では、少なくとも2つの真空ポート106および108が示されているが、いくつかの用途においては、これに代えて、ハウジング102および/または密閉容積104が単一の真空ポート106を備えることもあり得る。真空ポート106および108は、密閉容積の少なくとも一部に真空を適用するための真空源(図示なし)に接続されるよう適合されている。吸引ポート110は、手術部位(図示なし)から流体を受け入れるための吸引ライン120に接続されるよう適合されている。排出ポート112は、例えば、重力送りの排出ポートでもよい。
典型的には、流体は、内部に真空が生成される流体回収カセットに接続し得る吸引ラインを通って、手術部位から吸引される。吸引された大量の流体を保持および含有するため、流体回収カセットは十分な容積を有していなければならない。手術を円滑に進めるよう、カセットに真空を適用するために採用されるポンプすなわち真空源は、カセット容積を十分短時間で空にすることができるものでなければならない。この時間を「真空立上げ時間」と呼ぶことができ、カセットに対するこの「真空立上げ時間」は、500mlの容積に対し、おおよそ1秒としてもよい。このカセットに真空を適用するために真空ポンプすなわち回転羽根式のポンプが使用される場合、短い真空排出時間を達成するために、ポンプの作業容積をカセット容積のサイズと同等にする必要がある。したがって、ポンプのサイズ、真空カセットのサイズ、および真空立上げ時間には関連が存在する。いくつかの用途では、非常に小型で低コストの真空ポンプを使用することが望ましいかもしれないが、そのためにはそれに対応して小容積の小型カセットが要求されることになる。真空カセットの容積が、手術中に収容されると予想される流体の量よりも小さい場合には、従来技術において既知の第2ポンプを用いて、この小容積の真空カセットの中身を連続的に抜く必要がある。そのため、小容積の真空カセットでは、2つのポンプを連係させるという、複雑でコストのかかる制御が必要となる。
上記の懸念に対処するために、吸引流制御装置100の第1の実施形態は、密閉容積104内で回転するように構成された回転構造体130をさらに含む。回転構造体130は、密閉容積104を3つの分かれた回転式流体回収チャンバA、B、およびCとして機能する領域に分割する、少なくとも3つの羽根132、134、および136を有する。ハウジング102と、底面103と、そして図示されていない上面とに接触している羽根132、134、および136のエッジは、手術中に各チャンバA、B、およびCを別々に空にしたり満たしたりできるよう、流体密封シールを形成するべきであることを理解されたい。
各流体回収チャンバは、真空ポート106、108に対して少なくとも第1位置すなわち開始位置まで回転し、この位置で流体回収チャンバの1つは、その流体回収チャンバに真空を適用する少なくとも1つの真空ポートと連通する。各流体回収チャンバA、B、およびCは、吸引ポート110に対して少なくとも第2位置までさらに回転し、この位置でその流体回収チャンバの1つは、流体が流体回収チャンバ内へと導かれる際に通過する吸引ポート110と連通する。各流体回収チャンバA、B、およびCは、真空ポート106および吸引ポート110を通過して第3位置までさらに回転し、この位置でその流体回収チャンバの1つは、放出される流体が通過する排出ポート112と連通する。少なくとも1つの流体回収チャンバが、吸引ポート110、および、少なくとも1つの真空ポート106または108、の両方と連通し、そして同時に少なくとも1つの他の流体回収チャンバが、排出ポート112と連通するように、真空ポート106および108、吸引ポート110、および排出ポート112は、ハウジング102内に回転構造体130に対して位置付けられる。前述したように、3つの羽根132、134、および136は、各流体回収チャンバ間で他の流体回収チャンバに対するシールを提供するため、ハウジング、底面103、および図示のない上面に対して、実質的にシールを形成する。
動作中、構造体130の回転(モータによる、図示なし)により、回転式流体回収チャンバAは図1に示すように第1位置へと移動し、ここで流体回収チャンバAは、真空ポート108を介して適用される真空により完全に空にされる。チャンバAは羽根136の位置が、吸引ポート110上に回転すなわち移動する寸前でもある。図示の流体回収チャンバBの位置は、チャンバBが流体で略満たされ、かつ吸引された流体の受入れを停止する寸前の位置である。流体回収チャンバCは排出ポート112と連通している位置にあり、この排出ポートを通ってチャンバC内の流体が放出される。吸引ポート110は図1に示すように、吸引された流体を、構造体130の回転中に少なくとも2つのチャンバ(例えばAおよびB)に同時に送出できるよう十分な大きさを有したものとしてもよく、こうすることで流体流の吸引を不連続にしないようにすることができる。
回転構造体130、そして羽根132、134、および136は、矢印122の方向に回転し続け、図2に示されているような第2位置に移動する。この第2位置において、チャンバAには依然として、真空ポート106および108の両方により真空が適用されている。吸引ポート110は吸引された流体のチャンバAへの送出を開始し、このチャンバAが、第2位置では、吸引された流体を受け入れる唯一のチャンバである。図2に示すように、チャンバBは吸引された流体で実質的に満たされており、そして羽根136が吸引ポート110を通過してしまったため、吸引された流体をこれ以上受け入れることはない。チャンバBは、羽根132が排出ポート112の真上にあることから、中身を抜く位置に到達する寸前でもある。図示のチャンバCは排出位置にあり、チャンバC内に存在していたと思われる流体の略全ては排出ポート112から既に流出した。チャンバCは、羽根134が回転して真空ポート108を通過すると到達する、真空排出位置の寸前でもある。
回転構造体130、そして羽根132、134、および136は、矢印122の方向に回転し続け、図3に示されている第3位置に移動する。チャンバCは、今は略空であり、そして真空ポート108により完全に空にされる。図示のチャンバBは中身を抜く位置にあり、吸引された流体がこの位置で排出ポート112から排出される。チャンバAは、真空ポート106を介して生成される真空により吸引ポート110から吸引される流体を受け入れ続ける。回転構造体130と羽根132、134、および136が回転を続けると、流体回収チャンバは図1に描かれている第1位置に戻り、そしてこのサイクルが繰り返される。すなわち、構造体130が連続的に回転することにより、少なくとも3つの回転式流体回収チャンバA、B、およびCを用いて、吸引された流体を連続的に受取り、かつ放出することができる。
図4を参照すると、吸引流制御装置200の別の第2の実施形態が図示されている。図4に描かれている吸引流制御装置200は、ハウジング全体の一部を形成する、内部ハウジング側壁202を示している。ハウジング側壁202は、少なくとも1つの真空ポート206、少なくとも1つの吸引ポート210、および排出ポート212を含む。真空ポート206は、吸引流制御装置200内の密封容積の少なくとも一部に真空を適用する真空源(図示なし)に接続されるよう適合されている。図4に示されている真空ポート206は、以下に説明するように、1以上のチャンバに対して真空を適用することが可能な細長い形状のものである。図4に描かれている実施形態では単一の細長い形状の真空ポート206が図示されているが、内部ハウジング側壁202は、これに代えて、2つの分かれた真空ポート(例えば、図1に示したポート106および108のような)を含むこともできる。吸引ポート210は、手術部位(図示なし)から流体を受け入れるための吸引ライン220に接続されるよう適合されている。排出ポート212は、例えば重力送りの排出ポートでもよい。
吸引流制御装置200は、ハウジング内に、ハウジング側壁202に隣接して、回転構造体230をさらに含む。回転構造体230は、少なくとも3つの羽根232、234、および236と密閉部材238とを有し、回転構造体230およびハウジングがカバーすなわち蓋(明瞭にするため図示なし)で覆われると、これらが一緒になって3つのチャンバが形成される。回転構造体230は、ハウジング内で、内部ハウジング側壁202、少なくとも1つの真空ポート206、少なくとも1つの吸引ポート210、および排出ポート212に対して回転するように構成される。回転構造体230は、少なくとも3つの回転羽根232、234、および236と、密閉部材238とを有し、そして図示のないカバーによって、3つの回転式流体回収チャンバA、B、およびCが形成される。各流体回収チャンバA、B、およびCは、真空ポート206に対して少なくとも第1位置まで回転し、この位置で流体回収チャンバの1つは、この流体回収チャンバの1つに真空を適用する真空ポート206と連通する。各流体回収チャンバA、B、およびCは、吸引ポート210に対して少なくとも第2位置までさらに回転し、この位置でその流体回収チャンバの1つは、流体が導かれる際に通過する少なくとも1つの吸引ポートと連通する。各流体回収チャンバA、B、およびCは、真空ポート206および吸引ポート210を通過して第3位置までさらに回転し、この位置でその流体回収チャンバの1つは、放出される流体が通過する排出ポート212と連通する。少なくとも1つの流体回収チャンバが、真空ポート206および吸引ポート210と連通し、かつ同時に少なくとも1つの他の流体回収チャンバが、この少なくとも1つの他の流体回収チャンバ内の流体が放出される際に通過する排出ポート212と連通するように、真空ポート206、吸引ポート210、および排出ポート212は位置付けられる。3つの羽根232、234、および236と密閉部材238は、内部ハウジング側壁202と図示のないカバーとともに真空のシールを形成し、それにより互いに対してシールされた3つの分かれた流体回収チャンバが提供されることに留意されたい。
動作中、回転式流体カセットチャンバA、B、およびCは、移動すなわち回転して、真空ポート206、吸引ポート210、および排出ポート212を順に通過する。構造体230の回転により、最初の回転式流体回収チャンバAは図4に示すような第1位置へと移動し、ここで流体回収チャンバAは、真空ポート206を介して適用される真空により完全に空にすることができる。チャンバAは、吸引ポート210上に回転すなわち移動する寸前でもある。図示の流体回収チャンバBの位置は、チャンバBが流体で略満たされ、かつ吸引された流体の受入れを停止する寸前の位置である。流体回収チャンバCは排出ポート212と連通している位置にあり、この排出ポートを通ってチャンバC内の流体が放出される。吸引ポート210は、吸引される流体を、構造体230の回転中に少なくとも2つのチャンバ(例えばAおよびB)に同時に送出できるよう十分な大きさを有したものとしてもよく、こうすることで流体流の吸引を不連続にしないようにすることができる。真空ポート206は、チャンバAおよびチャンバBの両方に同時に真空を適用することができるよう、細長い形状である。このため、真空ポート206から適用される真空によって、チャンバAの真空排出と、チャンバBにおける、吸引された流体の受取りとが可能になる。
回転構造体230は矢印222の方向に回転し続け、図2に示したものに類似した第2位置に移動する。この第2位置において、吸引ポート210は吸引された流体のチャンバAへの送出を開始する。チャンバBは、ポート210と連通していないため吸引された流体をもはや受け入れることはなく、また中身を抜く位置に到達する寸前でもある。チャンバCは中身を抜く位置、すなわち排出位置にあり、そしてチャンバC内の流体の略全ては排出ポート212から既に流出した。
回転構造体230は、図3に示したものに類似した第3位置へとさらに回転することができる。この第3位置において、チャンバAは吸引ポート210から吸引された流体を受け入れ、チャンバBは、吸引された流体が排出ポート212から排出される、中身を抜く位置にあり、そしてチャンバCは実質的に空であり、かつ既に排出ポート212とは連通していない。回転構造体230と羽根232、234、および236が回転を続けると、流体回収チャンバは図4に描かれている第1位置に戻り、そしてこのサイクルが繰り返される。すなわち、構造体230が連続的に回転することにより、少なくとも3つの回転式流体回収チャンバA、B、およびCを用いて、吸引された流体を連続的に受取り、かつ放出することができる。
さらに、上述した実施形態のいずれにおいても、少なくとも3つの流体回収チャンバを画成している構造体の回転を達成するため、その回転構造体に回転駆動機構(図示なし)を連結させてさらに含んでもよい。回転駆動機構を制御することにより、吸引流制御装置が1秒未満の真空立上げ時間を十分に達成するような速度で、この少なくとも3つの流体回収チャンバを画成している構造体を回転させることができる。さらに、チャンバのサイズは、最大流量と回転速度によって定まり得る。羽根の回転が速ければ速いほど、チャンバが吸引ポートに曝される時間が短くなり、その結果、吸引し得る液体の量が少なくなってチャンバをより小さくすることができる。チャンバのサイズは真空排出ステップとバランスを取ることが必要であり、このステップでは、チャンバが真空ポートと連通している時間を真空立上げ時間よりも長くしなければならない。
上記装置は、吸引された流体を連続的すなわち周期的に充填および排出することにより小型の真空カセット容積を達成し、そしてその結果、従来技術の大型の容積カセットと比較して、より小さい真空ポンプの使用を可能とする。同様に、上記装置では、加圧空気の消費が少ない、より小型のベンチュリポンプの使用も可能になるであろう。上記設計は、超小型の真空ポンプで、高真空および速い応答時間を得ることができる点で有益である。
上記実施形態を考慮すると、吸引流制御装置を制御する方法がさらに提供されることは明らかであろう。図5のフローチャートは、吸引流制御装置を用いて、吸引された流体の連続的受入れおよび放出を実現する方法の一実施の形態を示したものであり、この吸引流制御装置が、3つの回転式流体回収チャンバを画成している少なくとも3つの羽根を備えた回転構造体を有し、この3つの回転式流体回収チャンバは、真空ポート、吸引ポート、および排出ポートに対して回転する。この方法は、ステップ310に示すように、真空源を介し、吸引流制御装置の少なくとも1つの真空ポートに真空を適用するステップを含む。この方法は、ステップ320で、手術部位から流体を送出するための吸引ラインを介し、吸引ポートに流体を送出するステップをさらに含む。この方法はさらに、ステップ330で、回転構造体を、この構造体により画成された流体回収チャンバが第1位置に回転するように回転させるステップを含む。この方法はさらに、この構造体により画成された流体回収チャンバが第2位置に回転するよう、回転構造体を回転させるステップをステップ340で、そしてこの回転構造体を第3位置に回転させるステップをステップ350で含む。このやり方において本方法は、第1、第2、および第3位置を通じた、構造体の連続的回転を提供する。具体的には、この構造体を第1位置へと回転させ、この位置で、第1流体回収チャンバは、この第1流体回収チャンバを完全に空にする真空ポートと連通し、第2流体回収チャンバは、真空ポートと、この第2流体回収チャンバ内に流体を供給する吸引ポートとに連通し、そして流体で満たされていた第3流体回収チャンバは、この第3流体回収チャンバから流体を抜くための排出ポートと連通する。この構造体はさらに第2位置へと回転し、この位置で、第1流体回収チャンバは、真空ポートと、この第1流体回収チャンバ内に流体を供給する吸引ポートとに連通し、流体で満たされた第2流体回収チャンバは、この第2流体回収チャンバから流体を抜くための排出ポートと連通し、そして第3流体回収チャンバは、この第3流体回収チャンバを完全に空にする真空ポートと連通する。この構造体はさらに第3位置へと回転し、この位置で、流体で満たされた第1流体回収チャンバは、この第1流体回収チャンバから流体を抜くための排出ポートと連通し、第2流体回収チャンバは、この第2流体回収チャンバを完全に空にする真空ポートと連通し、そして第3流体回収チャンバは、真空ポートと、この第3流体回収チャンバ内に流体を供給する吸引ポートとに連通する。
上記から、本発明は吸引流体流制御の改良を実現し、これにより手術部位から吸引された流体の流れおよび回収を制御できることは明らかであろう。本発明は、本書では例を用いて説明されており、通常の当業者は種々の改変を作製することができるであろう。本発明の動作および構造は、前述の説明から明らかであろうと考えられる。上記で図示または説明された装置および方法は、好適なものとして特徴付けられたものであるが、以下の請求項において画成される本発明の精神および範囲から逸脱することなく、種々の変更および改変を加えることも可能である。
100 吸引流制御装置
102 ハウジング
104 密閉容積
106 第1真空ポート
108 第2真空ポート
110 吸引ポート
112 排出ポート
120 吸引ライン
130 回転構造体
132、134、136 羽根

Claims (19)

  1. 眼科超微細手術システム用の吸引流制御装置において、
    密閉容積を画成しているハウジングであって、真空源に接続されるよう適合された少なくとも2つの真空ポートと、手術部位から流体を受け入れるための吸引ラインに接続されるよう適合された少なくとも1つの吸引ポートと、そして排出ポートとを有する、該ハウジング、および、
    前記ハウジング内で回転するように構成された構造体であって、前記ハウジング内の前記密閉容積を少なくとも3つの回転式流体回収チャンバに分割する少なくとも3つの羽根を有する、該構造体、
    を備え、該構造体の回転中、少なくとも1つの流体回収チャンバが、前記少なくとも1つの吸引ポートおよび少なくとも1つの真空ポートと連通し、そして少なくとも1つの他の流体回収チャンバが、同時に、流体が放出される際に通過する前記排出ポートと連通し、前記構造体が回転することにより、前記少なくとも3つの回転式流体回収チャンバを用いて、吸引された流体を連続的に受入れおよび放出することができることを特徴とする吸引流制御装置。
  2. 前記少なくとも3つの流体回収チャンバを画成している前記構造体が、前記少なくとも2つの真空ポートと、流体が前記流体回収チャンバに導かれる際に通過する前記少なくとも1つの吸引ポートと、そして前記排出ポートとに対して、回転するものであることを特徴とする請求項1記載の吸引流制御装置。
  3. 少なくとも1つの流体回収チャンバが、前記吸引ポートと少なくとも2つの真空ポートとの両方と連通し、かつ少なくとも1つの他の流体回収チャンバが、同時に、前記排出ポートと連通するように、前記少なくとも2つの真空ポート、前記少なくとも1つの吸引ポート、および前記排出ポートが、前記ハウジング内において回転する前記構造体に対し位置付けられることを特徴とする請求項1記載の吸引流制御装置。
  4. 前記ハウジングが、共に密閉容積を画成する底部および上部を有する円筒状ハウジングから成るものであることを特徴とする請求項1記載の吸引流制御装置。
  5. 前記3つの羽根が前記円筒状ハウジングに対してシールを形成し、それにより各流体回収チャンバと他の流体回収チャンバとの間にシールが提供されることを特徴とする請求項4記載の吸引流制御装置。
  6. 前記少なくとも2つの真空ポートに真空が適用されることを特徴とする請求項1記載の吸引流制御装置。
  7. 前記吸引ポートが、前記構造体の回転中に、吸引された流体を少なくとも2つの流体回収チャンバに同時に導くことを可能とするのに十分な大きさであることを特徴とする請求項1記載の吸引流制御装置。
  8. 前記排出ポートが、重力送りの排出ポートを含むことを特徴とする請求項1記載の吸引流制御装置。
  9. 前記少なくとも3つの回転式流体回収チャンバを用いて、吸引された流体の連続的受入れおよび放出を提供するために、前記構造体が、前記少なくとも2つの真空ポートと、前記少なくとも1つの吸引ポートと、そして前記排出ポートとに対して、連続的に回転するように構成されていることを特徴とする請求項1記載の吸引流制御装置。
  10. 眼科超微細手術システムにおける手術カセット用の、吸引流制御装置を備えた手術カセットであって、
    真空源に接続されるよう適合された少なくとも1つの真空ポートと、手術部位から流体を受け入れるための吸引ラインに接続されるよう適合された少なくとも1つの吸引ポートと、そして排出ポートとを有する、密閉容積、および、
    前記密閉容積内で、前記少なくとも1つの真空ポートと、前記少なくとも1つの吸引ポートと、そして前記排出ポートとに対して、回転するように構成された回転構造体であって、前記密閉容積を少なくとも3つの回転式流体回収チャンバに分割する少なくとも3つの回転羽根を有する、該回転構造体、
    を備え、各流体回収チャンバが、少なくとも、第1位置、第2位置、および第3位置に回転するものであり、前記第1位置は、前記3つの回転式流体回収チャンバのうちの1つが、該流体回収チャンバに真空を適用する前記少なくとも1つの真空ポートと連通する位置であり、前記第2位置は、該1つの流体回収チャンバが、該流体回収チャンバに供給される流体が通過する前記少なくとも1つの吸引ポートと連通する位置であり、さらに前記第3位置は、該1つの流体回収チャンバが、該流体回収チャンバ内から放出される流体が通過する前記排出ポートと連通する位置であることを特徴とする手術カセット。
  11. 少なくとも1つの流体回収チャンバが、受け入れられる流体が通過する前記少なくとも1つの吸引ポート、および少なくとも1つの真空ポート、と連通し、かつ少なくとも1つの他の流体回収チャンバが、同時に、該少なくとも1つの他の流体回収チャンバ内から放出される流体が通過する前記排出ポートと連通することを特徴とする請求項10記載の手術カセット。
  12. 前記密閉容積が、共に密閉容積を画成する底部および上部を有する円筒状ハウジングから成るものであることを特徴とする請求項10記載の手術カセット。
  13. 前記3つの羽根が前記円筒状ハウジングに対してシールを形成し、それにより各流体回収チャンバと他の流体回収チャンバとの間にシールが提供されることを特徴とする請求項12記載の手術カセット。
  14. 前記吸引流制御装置の前記少なくとも1つの真空ポートに真空が適用されることを特徴とする請求項10記載の手術カセット。
  15. 前記吸引ポートが、前記回転構造体の回転中に、吸引された流体を少なくとも2つの流体回収チャンバに同時に導くことを可能とするのに十分な大きさであることを特徴とする請求項10記載の手術カセット。
  16. 前記排出ポートが、重力送りの排出ポートを含むことを特徴とする請求項10記載の手術カセット。
  17. 各流体回収チャンバが、前記密閉容積内に位置付けられた、前記少なくとも1つの真空ポート、前記少なくとも1つの吸引ポート、および前記排出ポートを実質的に通過して回転するものであることを特徴とする請求項10記載の手術カセット。
  18. 少なくとも1つの流体回収チャンバが、前記吸引ポートと少なくとも1つの真空ポートとの両方と連通し、かつ少なくとも1つの他の流体回収チャンバが、同時に、前記排出ポートと連通するように、前記少なくとも1つの真空ポート、前記少なくとも1つの吸引ポート、および前記排出ポートが、前記密閉容積内において前記回転構造体に対し位置付けられることを特徴とする請求項10記載の手術カセット。
  19. 前記少なくとも3つの回転式流体回収チャンバを用いて、吸引された流体の連続的受入れおよび放出を提供するために、前記回転構造体が、前記少なくとも1つの真空ポートと、前記少なくとも1つの吸引ポートと、そして前記排出ポートに対して、連続的に回転するように構成されていることを特徴とする請求項10記載の手術カセット。
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