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JP5546966B2 - 押込み試験システム - Google Patents
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JP5546966B2 - 押込み試験システム - Google Patents

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Description

本発明は、押込み試験システムに関する。
従来、材料試験機として、先端に圧子を備える圧子軸を試料の表面に押し込んでくぼみを形成させ、押込み深さ(圧子の変位量)を変位計によって計測し、その変位量と圧子に負荷する荷重との関係から、試料の硬さ等の物性値を測定する押込み試験機が知られている。
この押込み試験機には、回動可能に軸支される荷重レバーの一端に圧子を備え、フォースモータが付与する駆動力で荷重レバーを回動させ、圧子を試料の表面に押し込んでくぼみを形成するレバー型の押込み試験機が存在する。
押込み試験機では、上記物性値を低測定力領域で正確に測定するために、圧子の変位量をナノメートルオーダーで計測する必要がある。
ところが、ナノメートルオーダーの計測領域においては、外部(例えば、押込み試験機を設置する床)の振動に起因して、圧子に負荷される荷重や圧子の変位量が変動してしまい、精確な計測を行うことが出来ないおそれがあった。
また、レバー型の押込み試験機では、低測定力領域及びナノメートルオーダーの変位領域において、荷重レバーを含めた可動部の慣性モーメントと支点剛性およびその重心と支点の微細な位置ずれに起因し、外部の僅かな回転振動によって、荷重レバーが回転運動して、上記荷重や圧子の変位量が変動し易いという問題もあった。
ここで、例えば、特許文献1には、除振台上に取り付けられたXYステージなどの機器の動作による回転振動を制御するための精密機器用の能動制御装置が開示されている。
この能動制御装置は、振動に対し保護すべき精密機器等の保護対象を搭載する除振台に設置され、除振台は支持機構により防振支持されており、除振台に固定されトルクを発生する回転アクチュエータと、回転アクチュエータに接続され除振台に対し相対的に回転方向に運動するフライホイールとを有し、回転アクチュエータがフライホイールを回転方向に駆動する際に発生する駆動反力により除振台にトルクを加える回転質量ユニットと、駆動指令信号に応じて回転アクチュエータを駆動する駆動回路とを備え、保護対象に伝達される有害振動を低減させるものである。
特開2001−304332号公報
しかしながら、上記特許文献1に記載の発明は、フライホイールの回転駆動を緻密に制御する必要があり、制御が難しいものであった。
本発明の課題は、簡単な制御で振動に起因する計測誤差を確実に防止できる押込み試験システムを提供することである。
上記課題を解決するために、
請求項1に記載の発明は、
押込み試験機と、
軸を支点として回動する回動体が回動することにより測定を行う前記押込み試験機を載置し、設置面から前記押込み試験機への振動の伝達を抑制するための除振台と、を備える押込み試験システムであって、
前記押込み試験機は、
先端部に圧子を備え、軸を支点として回動する前記回動体としてのレバーと、
前記レバーを回動させて試験力を付与する試験力付与手段と、を備え、
前記除振台は、
前記押込み試験機が載置される除振機能を有するベースと、
前記ベース上に配され、前記設置面からの回転方向の振動に起因して前記ベースが振動する際の角加速度を検出する検出手段と、
前記ベース上に配され、慣性力を発生させる慣性力発生手段と、
前記検出手段により検出された角加速度に基づいて、当該角加速度により発生する力を打ち消す慣性力を前記慣性力発生手段に発生させる制御手段と、
を備え
前記慣性力発生手段は、
前記ベースに載置される支持フレームと、
前記支持フレームの上部及び下部に配され、互いに平行且つ反対向きの等しい大きさの力を発生させる2つの加振機と、を備え、
前記制御手段は、前記検出手段により検出された角加速度に基づいて、当該角加速度により発生する力を打ち消す慣性力を前記2つの加振機に発生させることを特徴とする。
また、請求項に記載の発明は、請求項1に記載の押込み試験システムにおいて、
前記検出手段は、所定距離離間して設けられた2つの加速度センサを備え、
前記2つの加速度センサからの出力値の差分量に応じて角加速度を検出することを特徴とする。
本発明によれば、設置面からの回転方向の振動に起因してベースが振動する際の角加速度を検出する検出手段と、慣性力を発生させる慣性力発生手段と、検出手段により検出された角加速度に基づいて、当該角加速度により発生する力を打ち消す慣性力を慣性力発生手段に発生させる制御手段と、を備える構成だけで、ベースに作用する設置面からの回転方向の振動を低減させることができ、簡単な制御で、振動に起因する計測誤差を確実に防止することができる。
また、ベースに、検出手段と、慣性力発生手段と、制御手段と、を設けるだけなので、設置作業が容易である。
本発明に係る押込み試験システムの要部構成を示す模式図である。 図1の押込み試験システムにおける押込み試験機のレバー部分を示す上面図である。 図1の押込み試験システムにおける押込み試験機の制御構成を示すブロック図である。 本発明に係る押込み試験機システムによる計測誤差防止処理を説明するためのフローチャートである。 本発明の除振台と、既存のアクティブ型の除振台の除振効果の比較データである。
以下、図を参照して、本発明に係る押込み試験システムについて、詳細に説明する。
本実施形態における押込み試験システム100は、例えば、図1に示すように、測定装置である押込み試験機10と、押込み試験機10を載置する除振台50と、を備えている。
(押込み試験機)
本実施形態の押込み試験機10は、圧子4に付与する試験力(荷重)と、圧子4の押込み深さとを連続してモニター可能なレバー型の計装化押込み試験機である。
押込み試験機10は、試料Sに試験力を付与する試験機本体1と、試験機本体1の各部を制御する制御部20と、表示部30と、操作部40と、を備えて構成される。
試験機本体1は、例えば、試料Sが載置される基台2と、基台2に回動可能に軸支される荷重レバー(回動体)3と、荷重レバー3の一端側の下面に備えられる圧子4と、荷重レバー3の一端側の上面に備えられる変位センサ可動部5aと、荷重レバー3の他端側に備えられる第1フォースモータ(試験力付与手段)6と、基台2に回動可能に軸支される基準レバー7と、基準レバー7の一端側の下面に着脱可能に備えられるコンタクタ8と、基準レバー7の一端側下面とコンタクタ8の間に介装されるロードセル9と、基準レバー7の一端側の上面に備えられる変位センサ固定部5bと、基準レバー7の他端側に備えられる第2フォースモータ11と、基準レバー7の他端側に当接するストッパ12と、等を備える。
基台2は、後述の除振台50上に設置され、試料Sを載置する載置部2aと、試料Sの位置調整のためのXYZステージ2bと、荷重レバー3及び基準レバー7を軸支するレバー支持部2dと、等を備える。
基台2は、地盤の揺れ等に起因した床の振動により左右方向に回転振動する。
このとき、当該基台2が設置された除振台50には、基台2の回転振動により作用するトルクを打ち消すための力が後述の慣性力発生装置80により付与されるようになっており、試験機本体1は、除振台50上に設けられることで、上記の回転振動の影響を、上述の除振台50の作用によって排除可能となっている。これにより、計測誤差の防止を図ることができる。
載置部2aは、荷重レバー3の回動によって圧子4が試料Sに押し付けられるように、圧子4の下方に試料Sを載置し、その試料Sが試験測定中にずれないように支持する。
XYZステージ2bは、上下方向、左右方向、前後方向に移動可能に構成されており、載置部2aに載置された試料Sの位置を調整可能にする。
レバー支持部2dは、基台2の上面に備えられ、回動軸2eによって荷重レバー3を回動可能に軸支し、荷重レバー3とほぼ同じ軸心を有する回動軸2fによって基準レバー7を回動可能に軸支する。
荷重レバー3は、試験機本体1の略中央部においてレバー支持部2dの回動軸2eによって回動可能に軸支されており、荷重レバー3の一端側の下面に圧子4を備えている。また、荷重レバー3の他端側の上面に第1フォースモータ6を備えている。さらに、荷重レバー3は、それぞれボルトに2つのナットを貫通させた、いわゆるダブルナット機構からなる重心調整部2g,2hを備え、2つのナット同士を締緩させてボルトの遊び量を調整することにより、荷重レバー3の左右方向,上下方向の重心位置のずれの調整(荷重レバー3の支点に一致させること)を可能にしている。
第1フォースモータ6は、例えば、フォースコイル6aとマグネット6bとにより構成されており、マグネット6bがつくる磁界とフォースコイル6aに流れる電流との電磁誘導に応じて発生する力を駆動力として用い、荷重レバー3を回動させて、荷重レバー3の一端側を押し下げたり、押し上げたりする。そして、第1フォースモータ6の駆動によって、荷重レバー3の一端側を押し下げるようにして、圧子4に荷重を負荷し、その圧子4を試料Sの表面に押し付ける試験力を付与することが可能になっている。
また、荷重レバー3の一端側の上面には変位センサ可動部5aが備えられており、この変位センサ可動部5aは、荷重レバー3によって押し上げられたり押し下げられたりする圧子4と連動して上下に移動する。
基準レバー7は、荷重レバー3とほぼ同じ軸心を有するようにレバー支持部2dの回動軸2fによって回動可能に軸支されており、基準レバー7の一端側の下面にロードセル9を備え、その下にコンタクタ8を着脱可能に備えている。また、基準レバー7の他端側の上面に第2フォースモータ11を備えている。
なお、基準レバー7は、図2に示すように、上面視した際に、荷重レバー3の周囲を囲うように配されており、略枠形状を有している。
第2フォースモータ11は、例えば、フォースコイルとマグネットとにより構成されており、マグネットがつくる磁界とフォースコイルに流れる電流との電磁誘導に応じて発生する力を駆動力として用い、基準レバー7を回動させて、基準レバー7の一端側を押し下げたり、押し上げたりする。そして、試験時にこの第2フォースモータ11の出力を調節するようにして、基準レバー7の駆動を調整することで、コンタクタ8を試料Sに押し付ける荷重を一定にすることが可能となる。
また、基準レバー7の一端側の上面には、荷重レバー3の変位センサ可動部5aが移動した際の変位量を検出する変位センサ固定部5bが備えられている。
変位センサ可動部5aは、例えば、断面視略コ字形状を呈する電極板であり、変位センサ固定部5bは、略コ字形状を呈する変位センサ可動部5aに挟まれるように離間して配される電極板である。そして、この変位センサ可動部5aと変位センサ固定部5bとによって、圧子変位センサ5が構成される。
具体的には、圧子変位センサ5は、圧子4の移動量(変位量)を静電容量方式で計測するセンサであって、変位センサ可動部5aと変位センサ固定部5bとの距離に応じて変化する電極板間の静電容量に基づき、圧子4の変位量を計測する。
つまり、圧子変位センサ5は、変位センサ固定部5bに対する変位センサ可動部5aの変位を計測するようにして、圧子4の変位量を計測するようになっている。なお、圧子変位センサ5は、計測した圧子4の変位量に関するデータ(信号)を制御部20に出力する。
コンタクタ8は、基準レバー7の一端側の下面に備えられており、荷重レバー3の一端側の下面に備えられている圧子4の先端部の位置基準となる部材である。
ロードセル9は、基準レバー7の一端側の下面に備えられており、圧子4が押し下げられる際に当接する基準レバー7の一端により押圧される押し付け力を測定し、基準レバー7が試料Sに押し付けられる荷重を測定するセンサである。このロードセル9は、測定した荷重に関するデータ(信号)を制御部20に出力する。
なお、コンタクタ8は、圧子4を試料Sに押し付ける測定手法によっては、荷重レバー3の移動の妨げになることなどがあるので、その場合に取り外すことができるように、コンタクタ8は、基準レバー7の一端側の下面に着脱可能に配設されている。
ストッパ12は、基準レバー7の基準位置を規定するように、基準レバー7の他端側上面に当接する部材である。
このストッパ12は、例えば、マイクロメータヘッドからなり、送りねじを回すことで高さ調整が可能となっている。つまり、ストッパ12の高さ調整を行うことによって、ストッパ12に当接する基準レバー7の回動角度を調節したり、ストッパ12が基準レバー7に当接しないように調節したりすることができる。
表示部30は、例えば、液晶表示パネルであって、制御部20から入力される表示信号に従って、試験結果等、各種表示画面の表示処理を行う。
操作部40は、例えば、キーボードなどの操作キー群であって、ユーザにより操作されると、その操作に伴う操作信号を制御部20に出力する。なお、操作部40は、必要に応じてマウスやタッチパネルなどのポインティングデバイスや、リモートコントローラなど、その他の操作装置を備えるようにしてもよい。
そして、この操作部40は、例えば、ユーザが試料Sの押込み試験時の指示入力を行う際に操作される。
制御部20は、図3に示すように、CPU(Central Processing Unit)21と、RAM(Random Access Memory)22と、記憶部23を備えている。
制御部20は、システムバスなどを介して、XYZステージ2b、圧子変位センサ5、ロードセル9、第1フォースモータ6、第2フォースモータ11、表示部30、操作部40等と接続している。
CPU21は、例えば、記憶部23に記憶される押込み試験機10に備えられる各種機能を実行するための処理プログラムに従って、各種制御処理を行う。
RAM22は、例えば、CPU21によって実行される処理プログラムなどを展開するためのプログラム格納領域や、入力データや処理プログラムが実行される際に生じる処理結果などを格納するデータ格納領域などを備えている。
記憶部23は、例えば、押込み試験機10で実行可能なシステムプログラムや、そのシステムプログラムで実行可能な各種処理プログラム、これら各種処理プログラムを実行する際に使用されるデータ、CPU21によって演算処理された各種処理結果のデータなどを記憶する。なお、プログラムは、コンピュータが読み取り可能なプログラムコードの形で記憶部23に記憶されている。
(除振台)
除振台50は、押込み試験機1の基台2と設置面である床上部との間に配置され、設置面からの基台2への振動(基台2の左右方向の回転振動)の伝達を抑制する。
除振台50は、例えば、図1に示すように、ベース51と、検出手段60(第1加速度センサ61,第2加速度センサ62、角加速度算出部63)と、制御手段70(振動モニタ71、駆動信号生成部72)と、慣性力発生装置80(支持フレーム81、加振機82a,82b)と、を備えて構成される。
なお、本実施形態の除振台50は、公知の除振台であるベース51に、検出手段60、制御手段70、及び慣性力発生装置80を設けた構成である。
ベース51は、設置面上に配され、その上面に押込み試験機10が載置される。
ベース51としては、公知のパッシブ形或いはアクティブ型などの除振台が適用可能である。
検出手段60は、ベース51上に配され、設置面からの回転方向の振動に起因して除振台50が振動する際に角加速度を検出する。
具体的に、検出手段60は、第1加速度センサ61,第2加速度センサ62と、角加速度算出部63と、を備えている。
第1加速度センサ61,第2加速度センサ62は、例えば、ベース51の上面に所定距離Lだけ離間して設けられた加速度センサである。なお、第1加速度センサ61,第2加速度センサ62の設置位置は、ベース51上であればどこであっても良い。
この第1加速度センサ61,第2加速度センサ62は、ベース51が振動した際に、各々の位置における基台2の振動による加速度を計測する。そして、上記計測された加速度の信号は、角加速度算出部63に入力されるように構成されている。
角加速度算出部63は、例えば、バッファ部631A,631Bと、オフセット632A,632Bと、差動アンプ部633と、を含んで構成されるアナログ回路である。
この角加速度算出部63には、第1加速度センサ61,第2加速度センサ62よりそれぞれ出力される加速度の信号が入力され、バッファ部631A,631Bにて上記信号を安定させ、オフセット632A,632Bにて上記信号の直流成分を除去する。さらに、角加速度算出部63は、差動アンプ部633にて、オフセット632A,632Bより出力されるそれぞれの加速度の信号の差分量を算出することにより、ベース51の回転振動による角加速度を検出する。
そして、上記検出した角加速度の信号は、振動モニタ71と駆動信号生成部72とに入力される。
このように、本実施形態においては、角加速度算出部63は、2つの加速度センサ(第1加速度センサ61,第2加速度センサ62)からの出力値の差分量に応じて角加速度を検出する。
制御手段70は、上記の検出手段60により検出された角加速度に基づいて、当該角加速度により発生する力を打ち消す慣性力を慣性力発生装置80に発生させる。
具体的に、制御手段70は、振動モニタ71と、駆動信号生成部72と、を備えて構成される。
振動モニタ71は、例えば、RMS(Root-Mean-Square)値を算出することで、角加速度算出部63により検出された角加速度をモニタリングする。
振動モニタ71は、回転振動が試験に影響を与えないレベルであるか監視すること、及び試料Sの質量が大きく変わって除振台50の慣性モーメントが変化し角加速度のモニタリングした値が上昇した場合に、ゲインを自動的にゆっくり変更してその値を最小にするためのものである。
駆動信号生成部72は、例えば、図1に示すように、増幅部721と、信号調整部722と、を含んで構成されるアナログ回路である。
この駆動信号生成部72は、角加速度算出部63より入力される角加速度の信号を、増幅部721にて、上記信号に所定の増幅等の処理を行って駆動信号を生成し、信号調整部722にて、電流増幅等の処理を行って、慣性力発生装置80へ出力する。
ここで、駆動信号は、角加速度算出部63より入力される角加速度に基づいて、慣性力発生装置80が除振台50に付与する力でベース51の回転振動を打ち消すように生成される。つまり、基台2はベース51に固定されているので回転振動は生ぜず基台2の回転振動の影響による試験時の計測誤差を排除することができる。
具体的には、駆動信号は、振動モニタ71のモニタリングした値が最小となるように定められる。
慣性力発生装置80は、慣性力発生手段として、ベース51上に配され、慣性力を発生させる。
具体的に、慣性力発生装置80は、ベース51に載置される支持フレーム81と、支持フレーム81の上部及び下部に配される2つの加振機82a,82bと、から構成される。
支持フレーム81は、その上部及び下部に、同一な2つの加振機82a,82bが水平且つ互いに逆向きとなるように載置可能な構造を有するものであれば、如何なる構成であっても良い。
2つの加振機82a,82bは、それぞれ、駆動信号生成部72にて生成される駆動信号に応じた力に相当する電流を発生させ、互いに平行且つ反対向きの等しい大きさの一対の力を発生させる。
具体的に、2つの加振機82a,82bのそれぞれは、例えば、フォースコイルとマグネットとにより構成されており、マグネットがつくる磁界とフォースコイルに流れる電流との電磁誘導に応じて力を発生する。このとき、2つの加振機82a,82bは、互いに逆向きに配置されているため、互いに平行且つ反対向きの等しい大きさの一対の力を発生させることとなる。
ここで、一般に、大きさが等しく、互いに平行で反対向きの二つの力が一つの物体の異なる作用点に働くとき、この二つの力を1対として取り扱い、偶力という。この1対の力は物体の重心の並進運動に影響を与えず、物体の回転運動のみを引き起こす。つまり、基台2が外部の振動に起因して左右方向に回転振動した場合、慣性力発生装置80により、荷重レバー3に及ぼされるトルクを打ち消すための力が発生する。
(計測誤差防止処理)
次に、本発明の押込み試験システム100における、外部の振動による計測誤差防止処理について、図4に示すフローチャートに基づき説明する。
まず、ユーザにより押込み試験システム100に電源が入れられる(START)。
次いで、床の振動により、基台2が回転振動すると、第1加速度センサ61,第2加速度センサ62は、各々の位置における基台2の加速度を計測する(ステップS1)。
次いで、角加速度算出部63は、ステップS1にて計測された加速度の信号が入力されると、各々の加速度の差分量より基台2の回転振動による角加速度を算出する(ステップS2)。
次いで、駆動信号生成部72は、ステップS2にて算出された角加速度の信号に基づいて、慣性力発生装置80を駆動する駆動信号を生成する(ステップS3)。
次いで、慣性力発生装置80は、ステップS3にて生成された駆動信号に基づいて、角加速度に応じた力に相当する電流を発生させることにより慣性力を発生し、この慣性力を除振台50に付与する。(ステップS4)。
次いで、ユーザにより除振機能を終了させるか否かの判断がなされ(ステップS5)、終了させない場合(ステップS5:NO)には、上記ステップS1に戻って以降の処理が繰り返される一方、終了させる場合(ステップS5:YES)には、ユーザにより押込み試験システム100の電源が切られ、本処理が終了する。
ここで、図5に、本実施形態の除振台50と、既存のアクティブ型の除振台との除振効果の比較データを示す。
なお、図5において、横軸は、振動数[Hz]であり、縦軸は、ベース上の振動/床振動である。
図5から、本実施形態における除振台50を使用した場合には、既存のアクティブ型の除振台を使用した場合と比較して、ベース上の振動が減少していることがわかる。
以上のように、本実施形態の押込み試験システム100によれば、ベース51上に、設置面からの回転方向の振動に起因してベース51が振動する際の角加速度を検出する検出手段60と、慣性力を発生させる慣性力発生装置80と、検出手段60により検出された角加速度に基づいて、当該角加速度により発生する力を打ち消す慣性力を慣性力発生装置80に発生させる制御手段70と、を備える構成だけで、ベース51に作用する設置面からの回転方向の振動を低減させることができ、簡単な制御で、振動に起因する計測誤差を確実に防止することができる。
また、ベース51に、検出手段60と、慣性力発生装置80と、制御手段70と、を設けるだけなので、設置作業が容易である。
また、本実施形態の押込み試験システム100によれば、慣性力発生装置80は、ベース51に載置される支持フレーム81と、支持フレーム81の上部及び下部に配され、互いに平行且つ反対向きの等しい大きさの力を発生させる2つの加振機82a,82bと、を備え、制御手段70は、検出手段60により検出された角加速度に基づいて、当該角加速度により発生する力を打ち消す慣性力を2つの加振機82a,82bに発生させる構成である。
このため、慣性力発生装置80は、簡易な構成であり、既存の加振機を組み合わせるのみで作成することができるので安価に製造できる。
また、本実施形態の押込み試験システム100によれば、検出手段60は、所定距離L離間して設けられた加速度センサ61、62を備え、この加速度センサ61、62からの出力値の差分量に応じて角加速度を検出する構成である。
このため、検出手段60は、簡易な構成であり、既存の加速度センサを組み合わせるのみで作成することができるので安価に製造できる。
また、上記実施形態においては、検出手段60は、第1加速度センサ61,第2加速度センサ62と、角加速度算出部63と、を備え、上述のように、第1加速度センサ61,第2加速度センサ62より計測される加速度の差分量から角加速度を検出する構成を例示して説明したが、検出手段はかかる構成に限られるものではなく、1つの角加速度計(図示省略)をベース51の上面に設け、ベース51の回転振動による角加速度を直接計測するものであってもよい。この場合、角加速度計より計測される角加速度の信号は、図1に示される角加速度算出部63に入力されず、振動モニタ71、駆動信号生成部72に直接入力されるように構成される。
100 押込み試験システム
10 押込み試験機(測定装置)
1 試験機本体
2 基台
2a 載置部
2b XYZステージ
2e 回動軸
2f 回動軸
3 荷重レバー(回動体)
4 圧子
5 圧子変位センサ
6 第1フォースモータ(試験力付与手段)
7 基準レバー
11 第2フォースモータ
50 除振台
51 ベース
60 検出手段
61 第1加速度センサ
62 第2加速度センサ
63 角加速度算出部
631A,631B バッファ部
632A,632B オフセット
633 差動アンプ部
70 制御手段
71 振動モニタ
72 駆動信号生成部
721 増幅部
722 信号調整部
80 慣性力発生装置(慣性力発生手段)
81 支持フレーム
82a,82b 加振機
S 試料

Claims (2)

  1. 押込み試験機と、
    軸を支点として回動する回動体が回動することにより測定を行う前記押込み試験機を載置し、設置面から前記押込み試験機への振動の伝達を抑制するための除振台と、を備える押込み試験システムであって、
    前記押込み試験機は、
    先端部に圧子を備え、軸を支点として回動する前記回動体としてのレバーと、
    前記レバーを回動させて試験力を付与する試験力付与手段と、を備え、
    前記除振台は、
    前記押込み試験機が載置される除振機能を有するベースと、
    前記ベース上に配され、前記設置面からの回転方向の振動に起因して前記ベースが振動する際の角加速度を検出する検出手段と、
    前記ベース上に配され、慣性力を発生させる慣性力発生手段と、
    前記検出手段により検出された角加速度に基づいて、当該角加速度により発生する力を打ち消す慣性力を前記慣性力発生手段に発生させる制御手段と、
    を備え
    前記慣性力発生手段は、
    前記ベースに載置される支持フレームと、
    前記支持フレームの上部及び下部に配され、互いに平行且つ反対向きの等しい大きさの力を発生させる2つの加振機と、を備え、
    前記制御手段は、前記検出手段により検出された角加速度に基づいて、当該角加速度により発生する力を打ち消す慣性力を前記2つの加振機に発生させることを特徴とする押込み試験システム
  2. 前記検出手段は、所定距離離間して設けられた2つの加速度センサを備え、
    前記2つの加速度センサからの出力値の差分量に応じて角加速度を検出することを特徴とする請求項1に記載の押込み試験システム
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