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JP5554652B2 - シートシャッター - Google Patents
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JP5554652B2 - シートシャッター - Google Patents

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Description

本発明は、建物の出入り口を開閉するシートシャッターに関する。特には、シートの帯電を防止できるように加工したシートシャッターに関する。
シートシャッターは建物の外壁や内壁の出入り口を開閉するものである。シートは軽量であって高速での開閉が可能であるため、出入り口の開時間が短く、シートで画された空間の間の熱や空気の流出が起こりにくい。このため、二つの空間の間の密閉性を向上させることができるので、断熱性や防塵性が要求される冷凍室や冷蔵室といった低温の倉庫や食品加工工場、電子部品生産工場、病院等に設置されている。
一般に、シートシャッターのシートの上辺は、ローターパイプに接続されており、ローターパイプを回転させてシートを巻き上げ・巻き下げる。シートは、一般に合成樹脂や強化繊維、防燃材などの比較的絶縁性の高い材料で作製されている。このようなシートシャッターを精密部品の生産工場等の比較的乾燥した雰囲気下に設置した場合、ローターパイプに巻かれているシートが巻き下げられる際に、巻き下げられるシートとローターパイプに残っているシートとの間に静電気が発生し、巻き下げられるシートが約1000V以上に帯電する場合がある。このようにシートに高い電位が存在すると、放電が起こって、電子デバイスの破壊や測定機などの精密機器の機能障害、電磁波障害、可燃性物質への引火などの問題に繋がる場合もありうる。そこで、シートの放電特性の一つの目標として、帯電電位が最高で±1000Vであり、かつ、2秒以内に100V以下に減衰することが要求される。
シートの帯電防止、もしくは、静電気の除去対策の一つとして、シートの側辺からレールボックスへ電荷を逃がす試みはあった。しかし、シートの側辺とレールボックスとは、シート昇降時に相当な速度で摺動するので、摺動接触部の損耗・騒音などが新たな問題となる。
本発明は上記の点に鑑みてなされたものであって、シートの帯電防止対策、もしくは、静電気除去対策を施したシートシャッターを提供することを目的とする。
本発明のベースとなるシートシャッターは、 建物の開口において上げ下げされ該開口を開閉するシートと、 該シートの上端部を巻き上げ・巻き下げする、導電性材料からなるローターパイプと、 該ローターパイプの回転駆動手段と、 前記シートの幅方向両端部を上下にスライド可能に案内するレールボックスと、を備えるシートシャッターであって、 前記シートに、導電性の線又はテープからなる放電ラインが配設されており、 該放電ラインが前記ローターパイプを介して接地されている。
本発明によれば、シートに放電ラインを配設し、この放電ラインをローターパイプに導通させて同パイプを介して接地する。これにより、シートに帯電した電位を放電ラインとローターパイプを介して速やかに逃がすことができ、シートの帯電を防止できる。詳しくは後述するように、シートの帯電電位が高いのは、主に上部と中央部である。そこで、シートの上部に近いローターパイプを介して放電することが特に好ましい。
なお、シートの上部と中央部とは、シート全開時にもローターパイプに巻き付けられている上端部を除いた、シートの上辺から1500mm程度以下の部分である。
シート材質の導電性を改善した場合、シートの厚み方向にも十分な導電性を有するので、シート自体が帯電しにくい。また、シートがローターパイプに巻き付けられた状態において、巻き外側のシートに発生した電荷は、同シートに形成された放電ラインからシートの厚み方向に流れ、ローターパイプに放電される。この場合は、放電ラインの端部をローターパイプに直接接触させる必要はない。なお、放電ラインをローターパイプに直接接触させる方が好ましいのは当然のことである。
さらに、 前記シートの中段部・上段部において、前記放電ラインの各ライン間の間隔が、表面抵抗が500MΩ以下となるように設定されていることが好ましい。
本発明においては、シートの表面抵抗率が1012Ω/m以下であることが好ましい。この値から、表面抵抗値が、十分な除電性能が発揮されると思われる500MΩ以下となる距離は500mm以下となる。そこで、放電ラインの各ライン間の間隔が500mm以下となるように、各ラインを配設することが好ましい。こうすれば、シート開閉時にシートが帯電しにくくなるとともに、例え1000V程度に帯電したとしても、帯電電位を2秒以内、たとえば0.5秒以内で100V以下に低下させることができる。
以上の説明から明らかなように、本発明のシートシャッターは、シートに、ローターパイプを介して接地される放電ラインを設けたので、シートに帯電した電荷が放電ラインを介して逃げる。このため、シートの帯電を防止できるとともに、帯電した電荷を速やかに逃がすことができる。したがって、精密部品工場などのシートの帯電が問題となる環境下に設置できるシートシャッターを提供できる。また、摺動接触部品のような余分な部品を取り付ける必要もないので、メンテナンスの手間等が増えることもない。
本発明のシートシャッターのシートの構造を示す図であり、図1(A)は正面図、図1(B)は側面図、図1(C)は放電ライン貼付部を拡大して示す側面図である。 本発明のシートシャッターの全体の構造を示す図であり、図2(A)は正面図、図2(B)は側面図である。 本発明のシートシャッターのレールボックスの構造を示す横断面図である。 本発明のシートシャッターの帯電特性を計測した結果を示す図であり、図4(A)はシートの測定箇所を示す正面図、図4(B)は帯電電圧の計測結果を示すグラフ、図4(C)は減衰時間の計測結果を示すグラフである。 比較例のシートシャッターの帯電特性を計測した結果を示す図であり、図5(A)はシートの測定箇所を示す正面図、図5(B)は帯電電圧の計測結果を示すグラフ、図5(C)は減衰時間の計測結果を示すグラフである。 本発明のシートシャッターのシート表面電位を計測した結果を示すグラフであり、図6(A)は計測点Aの計測結果、図6(B)は計測点Bの計測結果、図6(C)は計測点Cの計測結果を示す。 比較例のシートシャッターのシート表面電位を計測した結果を示すグラフであり、図7(A)は計測点Aの計測結果、図7(B)は計測点Bの計測結果、図7(C)は計測点Cの計測結果を示す。 本発明のシートシャッターのシートの変形例を示す正面図である。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。
図1、図2、図3を参照してシートシャッターの構造を説明する。
図2に示すように、シートシャッター1は、建物の開口において上げ下げされ開口を開閉するシート3と、シート3の上端部を巻き上げ・巻き下げる駆動機構5と、シート3の幅方向両端部を上下にスライド可能に案内する左右のレールボックス7L、7Rと、各レールボックス7の上端間に掛け渡された本体ボックス9と、左右の柱11などからなる。
図2(B)において、シート3の左側を正面側、右側を裏面側ともいう。
駆動機構5は、ローターパイプ6とローターパイプ6を回転させる減速機付きモータ(図示されず)を備え、本体ボックス9内に配置されている。ローターパイプ6は、アルミニウム等の導電性材料で作製される。
シート3は、図1(A)に示すように、幅がローターパイプ6とほぼ同じで、ローターパイプ6の回転方向に長い長方形の形状である。この例では、シート3の幅は2m、長さは2.5mである。シート3は、比較的軽量で導電性の高い材料(例えば、導電性処理が施された合成樹脂、プラスチック強化繊維、防燃材など)で作製される。このようなシートとして、例えば、平岡織染株式会社製のシャッター用シートを使用できる。このシートは、ポリエステル平織製の基布の両面に塩化ビニル接着処理層を形成し、同処理層の外面に塩化ビニルフィルム層を形成し、さらに同層の外面にアクリル・フッ素防汚処理層を形成したものである。同シートの表面抵抗率は1012Ω/m以下であり、厚さ方向の電気抵抗値は10MΩ以下である。
図1(B)に示すように、シート3の下辺は袋状に折り返されており、この折り返し部3a内に鉄製の下段パイプ13が挿入されている。下段パイプ13は、シート3の幅方向に延びる補強部材である。さらに、シート3の一方の面(この例では裏面)には、同じく補強部材として鉄製の中段パイプ15が固定されている。この例では、3本の中段パイプは一定の間隔(一例で65cm)を隔てて配置されている。中段パイプ15は、図1(C)に示すように、パイプ15をシート片4で巻き、シート片4の両端部をシート3に溶着することにより固定されている。これらのパイプ13、15は、シート3の幅方向の強度を補強すると同時に、巻き下げ時のウェイトとなる。
シート3は、上辺でローターパイプ6に固定されている。ローターパイプ6がモータによって駆動されて回転すると、シート3はローターパイプ6に沿って巻き上げ・巻き下げされる。シート3の開閉速度は一例で1m/s程度である。なお、図1(A)に示すように、シート3の上端部3b(上辺からローターパイプ6の外周を一周した程度の高さHの部分、この例では上辺から約940mmの部分)は、シート3が巻き下げられて開口が全閉した状態でも、ローターパイプ6に巻き回されたままである。
図1(A)に示すように、シート3の正面側の面(ローターパイプ6の表面に直接触れる側の面)には、導電性のテープが貼付された放電ライン20が配設されている。導電性テープは、例えば、難燃導電性布粘着テープ(2191FR(住友スリーエム社製))を使用できる。この導電性布テープは、ポリエステル繊維にニッケルメッキされた導電性布の片面に、アクリル製導電性粘着剤を塗布した構造を有する。同テープの接触抵抗率は、10〜10Ω/sq25mmである。この例では、接触抵抗値は、金メッキした黄銅製の電極(1in)の電極間にテープを置き、一方の電極に2kgの荷重をかけて、電極間に直流100mAの電流を流したときの電圧を計測する。抵抗値は、計測した電圧を100mAで割って求めたものである。
この例では、放電ライン20は、1本の縦ライン21と、3本の横ライン22A、22B、22Cとからなる。
縦ライン21は略T字型であり、短い横ライン部21aと、長い縦ライン部21bを有する。横ライン部21aは、シート3の幅方向中央の上端(ローターパイプ6との接続部)のやや下方を横方向に延びている。縦ライン部21bは、シート3の幅方向中央の上端(ローターパイプ6との接続部)から下方に延びて横ライン部21aと交差し、さらに下端の折り返し部3aまで延びている。
各横ライン22は、シート3の上端部3b(シート全閉時にもローターパイプ6に巻き回されている部分)の下方の面に、両側端間を延びている。詳細には、図1(C)に示すように、各横ラインは、中段パイプ15を取り付けるためのシート片4とシート本体3との溶着部4aの反対側の面に取り付けられている。同溶着部4aはシート3が重なった部分であって長さ方向に湾曲しにくいので、同部4aに取り付けることにより、テープが剥がれにくくなる。このように、この例では、横ライン22は、中段パイプ15とほぼ同じ位置(シート3の長さが2.5mの場合、シート3の下縁から780mm、650mm及び610mmの位置)に取り付けられる。
前述のように、シート3の上端部3bは、シート全閉時にもローターパイプ6に巻き付けられたままであるので、同部に配設されている縦ライン21の横ライン部21aと縦ライン部21bの上部は、常にローターパイプ6に接触している。ローターパイプ6は軸受やモータを介して実質的に接地されているので、縦ライン21は、ローターパイプ6等を介して接地されていることになる。そして、各横ライン22は縦ライン21に交点で導通しているので、放電ライン20の各ライン21、22はローターパイプ6を介しては接地されていることになる。
なお、前述のようにシート3の表面抵抗率は1012Ω/m以下である。この値から、表面抵抗値が、十分な除電性能が発揮されると思われる500MΩ以下となる距離は500mm以下となる。そこで、放電ライン20の各ライン間の間隔が500mm以下となるように、各ラインを配設することが好ましい。
なお、前述のように、シート3の上端部3bはシート3が巻き下げられた状態でもローターパイプ6に巻き付けられているので、この上端部3bに配設されている縦ライン部21bがローターパイプ6に接触して導通していれば、必ずしも横ライン部21aを設ける必要はない。
図3に示すように、左右レールボックス7L、7Rは、断面形状が方形の中空の柱である。レールボックス7の左右対向する内側壁には、上下に延びるガイド用スリット7aが開けられている。ガイドスリット7aの両側の縁には、上下方向に延びるガイド17が取り付けられている。ガイド17は、導電性材料(例えばステンレス)で作製されている。下段パイプ13及び中段パイプ15の左右端は、スリット7aから両ガイド17間に入り込んでいる。
左右レールボックス7L、7Rにはセンサ(図示されず)が備えられている。センサがシート3の下降中に人や搬送車を検知すると、駆動機構5が作動してシート3が自動的に巻き上げ動作を行い、センサの検知が終了すると巻き下げ動作をする。
図2に示すように、左右の柱11は、本体ボックス9とレールボックス7の裏側の面に沿って固定されている。この柱11は型鋼などからなる部材であって、本体ボックス9、左右レールボックス7を床面上に直立に保持する。
本発明のシートシャッター1においては、シート3自体の電気抵抗率が比較的低いので、シート3が帯電したとしてもその帯電電位は低い。また、その電荷は放電ライン20を通ってローターパイプ6に逃げる。前述のようにローターパイプ6は実質的に接地されているので、シート4の電荷が接地されることとなり、シート3の帯電を防ぐことができる。
また、シート3の開閉時に、シート3の側辺はレールボックス7内を昇降するが、その際、図3に示すように、シート3の側辺部及び放電ライン20の横ライン22の両端は、レールボックス7のガイド17と摺動する。ガイド17は導電性材料で作製されているため、シート3の電位が直接ガイド17を介して接地されることや、放電ライン20からガイド17を介して接地されることも期待できる。
次に、図4、図5を参照して、放電ライン20が実際にシート3の帯電特性に与える影響を実験した結果を説明する。
この例では、図1のシートシャッターと同じシートを用いて、図4(A)に示すように、有効開口サイズ(幅4100mm、高さ3000mm)の範囲内に、縦ライン1本と横ライン4本とからなる放電ラインを形成した。縦ラインの上端はローターパイプに導通している。
計測箇所は、図4(A)に示すように、放電ラインの各ラインで画された区画内の3箇所(合計28箇所)である。詳細には、各区画の長さ方向の中央を通る横線(S1〜S4)と、各区画の幅を4分割する線(A〜G)との交点(28箇所)である。各計測箇所に電位計(静電電荷測定器スタチロンDZ3、シシド静電気社製)を取り付けて、開閉動作後(初期状態をシャッター開とする)のシートの正面側の面(巻き付け時の外側の面)の帯電時のピーク電圧(V)と、ピーク電圧から100Vまで減衰するのに要した時間(s)を計測した。計測雰囲気は、気温27.3℃、湿度43%であった。
比較例として、本発明のシートシャッターと同じシートを使用して、図5(A)に示すように、放電ラインを設けていないシートシャッターにおいて、同じ計測箇所で電位を計測した。計測雰囲気は、気温23.7℃、湿度48%であった。
図4(B)、(C)に本発明のシートシャッターの各計測点の計測結果のグラフ、図5(B)、(C)に比較例のシートシャッターの各計測点の計測結果のグラフを示す。各図の(B)は帯電電圧、(C)は減衰時間を示す。各グラフのX軸は幅方向位置、Y軸は長さ方向位置、Z軸は電位(V)又は時間(s)を示す。
この例では、初期状態(シャッター開)から、通常のシャッター速度でシートを全閉した後で全開させる動作(開閉動作)を1回行った後の各計測箇所の電位を計測した。
図4(B)、(C)を参照して本発明のシートシャッターの計測結果を説明する。
図4(B)に示すように、各計測箇所において帯電電圧は0.002〜0.005kV以下と低い。シートの上部(S1ライン、S2ラインの辺り)では、下部に比べてやや高いが0.005kV以下と十分に低い。
この結果により、図4(C)に示すように、減衰時間は全ての計測箇所で0sである。
図5(B)、(C)を参照して比較例のシートシャッターの計測結果を説明する。
図5(B)に示すように、各計測箇所において帯電電圧は0.002〜0.23kVである。この例でも、シートの上部(S1ライン、S2ラインの辺り)では、下部に比べてやや高く、最上のS1ラインでは全ての計測箇所で0.2kV以上であり、その下のS2ラインでは0.15kV付近である。ただし、最も下のS4ラインでは、0.002〜0.005kV以下と十分に低い。
図5(C)に示すように、シートの上部では、減衰時間が10秒以上と長くなっている。
これらの結果から、以下のことが分かる。
(1)本発明の導電性を改良したシートを使用した場合、放電ラインを設けなくともシート開閉時の帯電電位を±1000V以下に抑えることができる。
(2)ただし、放電ラインを設けない場合は、除電特性が十分でなく、減衰時間が10秒以上である。
(3)導電性を改良したシートを使用し、かつ、放電ラインを設けた場合、帯電電位は最大で±0.05kV程度と十分に低く、減衰時間は0秒である。
(4)シートの上部は、下部よりも帯電電位が高い。この理由は、シートを降下させた際に、剥離によって静電気が発生するが、この状態でシートを降下させ続けると電荷が上部に蓄積されるためと考えられる。そこで、放電ラインを、この上部に近いローターパイプに導通させることにより、電位が高い部分の電荷を速やかに逃がすことができると考えられる。
次に、図1、図6、図7を参照して、図1のシートシャッターにおいて、開閉動作を繰り返した際の帯電特性を計測した結果を説明する。
図1のシートシャッター1のシート3の正面側の面に電位計(静電電荷測定器スタチロンDZ3、シシド静電気社製)を取り付けて、シートシャッターを開閉動作した際(初期状態をシャッター開とする)のシート3の表面電位を計測した。計測箇所は、縦ライン21と一番上の横ライン22A及び二番目の横ライン22B間の区画の中央(A点)、縦ライン21と二番目の横ライン22B及び三番目の横ライン22C間の区画の中央(B点)、及び、縦ライン21と三番目の横ライン22C及びシート3の下辺の間の区画の中央(C点)、の3箇所とした。計測雰囲気は、温度26.9℃、湿度53%であった。
比較例として、本発明のシートシャッターと同じシートを使用して、放電ラインを設けていないシートシャッターにおいて、同じ計測箇所で電位を計測した。
図6に本発明のシートシャッターの各計測点の計測結果のグラフ、図7に比較例のシートシャッターの各計測点の計測結果のグラフを示す。各図の(A)はA点、(B)はB点、(C)はC点を示す。グラフの横軸は時間(s)、縦軸は電位(V)を示す。
初期状態(シャッター開)から、通常のシャッター速度でシートを全閉した後で全開させる動作(開閉動作)を繰り返して電位を計測した。開閉動作の間隔は、帯電電位が±100Vまで減衰する間隔とした。
図6を参照して本発明のシートシャッターの計測結果を説明する。
A点においては、図6(A)に示すように、初期状態(シート開状態)では電位はほぼ0Vである。一度の開閉動作において、シートは徐々にマイナスに帯電し始め、−500V程度に達した後、すぐに0Vに戻る。−500Vから0Vに戻るまでの時間は約0.5秒であった。開閉動作を6回繰り返してもほぼ同様の結果が得られた。なお、帯電電位が−700V程度の場合もあるが、その場合でも、約0.5秒以内に0Vに復帰した。
B点においても、図6(B)に示すように、A点とほぼ同様の結果が得られた。つまり、一度の開閉動作において、シートは徐々にマイナスに帯電し始め、−500V程度に達した後、0Vに戻る。−500Vから0Vに戻るまでの時間は約0.5秒であった。開閉動作を5回繰り返してもほぼ同様の結果が得られた。
C点においては、図6(C)に示すように、初期状態(シート開状態)では電位はほぼ0Vであり、開閉動作を行っても、シートはほとんど帯電しなかった。帯電した場合でも、最大で−100V程度であり、この場合も、約0.5秒程度で0Vに復帰している。
図7を参照して比較例シートシャッターの計測結果を説明する。
A点においては、図7(A)に示すように、初期状態(シート開状態)では電位はほぼ0Vである。一度の開閉動作において、シートは急激にマイナスに帯電し始め、−1000Vに達する。その後、徐々に減衰するが、約20秒経過しても−300V程度に帯電したままであった。このため、−300V程度に減衰した後で、開閉動作を行った。開閉動作を繰り返してもほぼ同様の結果が得られた。
なお、グラフにおいて、各開閉動作における電位の変化の前に現れている急激な電位変化はノイズである。
B点においては、図7(B)に示すように、A点とほぼ同様の結果が得られた。
C点においては、図7(C)に示すように、一度の開閉動作において、シートは急激にマイナスに帯電し始め、−500Vに達し、その後、ほとんど減衰せず、約20秒経過しても−500V程度に帯電したままであった。開閉動作を繰り返してもほぼ同様の結果が得られた。
以上の結果から、次のことがわかる。
(1)本発明のシートシャッター1は、従来のシートシャッターに比べて、巻き下げ時のシート3の帯電電位が低く、帯電した電位の減衰時間も早い。一つの目標値である、帯電電位が最高で±1000Vで、2秒以内に100Vに低下する要求を満足している。
(2)シート3の上部(ローターパイプ6に常に巻き付けられている上端部を除く)ほど、帯電電位が高い。
次に、本発明のシートシャッターの放電ラインの変形例を図8を参照して説明する。
図8(A)に示すシート3Aの放電ライン20は、1本の縦ライン21と4本の横ライン22からなる。縦ライン21は、図1のシートシャッターと同様に、横ライン部21aと縦ライン部21bとからなり、シートの幅方向の中央を延びるように配設されている。 一方、一番上の横ライン22Aは、一番上の中段パイプ15の取り付け位置よりも200mm上の位置に配設されている。2番目の横ライン22Bは、一番上の中段パイプ15の取り付け位置に配設されている。3番目の横ライン22Cは、2番目の横ライン22Bから500mm下方の位置に配設されている。4番目の横ライン22Dは、3番目の横ライン22Cから1000mm下方の位置に配設されている。
前述のように、帯電電位はシート3の上部ほど高いので、この例では、シート3の上部に集中して横ライン22を配設した。
図8(B)に示すシート3Bの放電ライン20は、2本の縦ライン21と1本の横ライン22からなる。縦ライン21A、21Bの間隔は1000mmで、シート3の幅方向中央に対して対象な位置に、シート3Bの上端から下端の押し返し部まで延びている。各縦ライン21の上端は、横ライン22によって導通されている。
このように、シート3Bの有効開口部に縦ライン21のみを配設しても、目標とする電荷減衰効果を得ることができる。
1 シートシャッター 3 シート
4 シート片 5 駆動機構
7 レールボックス 9 本体ボックス
11 柱 13 下段パイプ
15 中段パイプ 17 ガイド
20 放電ライン 21 縦ライン
22 横ライン

Claims (4)

  1. 建物の開口において上げ下げされ該開口を開閉するシートと、
    該シートの上端部を巻き上げ・巻き下げする、導電性材料からなるローターパイプと、
    該ローターパイプの回転駆動手段と、
    前記シートの幅方向両端部を上下にスライド可能に案内するレールボックスと、
    を備えるシートシャッターであって、
    前記シートの表面に、導電性の粘着テープからなる放電ラインが貼付により配設されており、
    該放電ラインが前記ローターパイプを介して接地されていることを特徴とするシートシャッター。
  2. 前記放電ラインは、前記シートの上下方向に延び前記ローターパイプの表面に接触する縦ラインと、前記シートの横方向に延び前記縦ラインとの交点で同通する横ラインと、を有することを特徴とする請求項1記載のシートシャッター。
  3. 前記シートの表面抵抗率は10 12 Ω/m 以下であり、
    前記シートの中段部・上段部において、前記放電ラインの各ライン間の間隔が、表面抵抗が500MΩ以下となるように設定されていることを特徴とする請求項1又は2に記載のシートシャッター。
  4. 前記シートには、横方向に延びる補強部材である中段パイプが付設されており、
    前記横ラインが、前記中段パイプを取り付けるためのシート片とシート本体との溶着部の反対側の面に取り付けられていることを特徴とする請求項2又は3に記載のシートシャッター。
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