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JP5559669B2 - Iii族窒化物単結晶の製造方法およびこれに用いる種結晶基板 - Google Patents
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JP5559669B2 - Iii族窒化物単結晶の製造方法およびこれに用いる種結晶基板 - Google Patents

Iii族窒化物単結晶の製造方法およびこれに用いる種結晶基板 Download PDF

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Description

本発明は、III族窒化物単結晶の育成方法およびこれに用いる種結晶基板に関するものである。
窒化ガリウム(GaN)結晶は、優れた青色発光素子材料として注目を集めており、発光ダイオードや光ピックアップ用の青紫色半導体レーザー素子として実用化されている。近年においては、携帯電話などに用いられる高速ICチップなどの電子デバイスを構成する半導体膜、緑色レーザー用基板、高輝度高効率LED用基板やパワーデバイス用基板としての開発が活発化している。
GaN
やAlN の種結晶膜をサファイアなどの単結晶基板上に堆積させてテンプレート基板を得、テンプレート基板上にGaN 単結晶を育成する方法が報告されている。
例えば、特許文献1(特開2004−182551)においては、テンプレート基板上に多数の多角形状の種結晶膜を形成し、その上にGaN単結晶をラテラルオーバーグロースさせている。
一方、サファイア等の基板上にMOCVD法で窒化ガリウム(GaN)種結晶膜を気相成長させ、その上に窒化ガリウム単結晶をフラックス法で成長させた場合、熱膨張差が原因で、育成した単結晶厚膜にクラックが発生する。このため、クラック防止策として、育成した単結晶を基板から自然剥離させることによって、単結晶に加わる応力を低減し、クラックを防止する技術が注目されている。
特許文献2(特開2005-12171)では、種結晶基板の表面に空隙を作製し、この部分から結晶成長させることにより、育成結晶との接触面積を減らし、冷却時の熱膨張差を利用して成長後の結晶を剥離させる。
同様に、種結晶膜をエッチングでパターニングして空隙を形成し、単結晶と基板との接触面積を減らした上で、単結晶育成後の冷却時の応力をトリガーにして単結晶を剥離させる方法がある(特許文献3;PCT/JP2010/060257:本出願時未公開)(特許文献4;PCT/JP2010/061740:本出願時未公開)(特許文献5:特開2009−18975)(特許文献6:WO2009/011407 A1)(特許文献7:特開2004-247711)(特許文献8:特開2009-120465)(特許文献9:特許-4396816)(特許文献10:特開2008-239365)。
特開2004−182551 特開2005-12171 PCT/JP2010/060257 PCT/JP2010/061740 特開2009−18975 WO2009/011407 A1 特開2004-247711 特開2009-120465 特許-4396816 特開2008-239365
上述したように、これまで様々な方法が提案されている。しかし、フラックス法によって育成される単結晶の品質を良好としつつ、かつ単結晶の剥離を促進することでクラックの発生を更に低減することが求められている。しかし、前記した方法を参考に、溝加工を施したテンプレート基板を種結晶基板に用い、ナトリウムフラックス法による結晶育成と剥離による自立化を試みたところ、クラックが生じることなく剥離が可能な場合もあったが、剥離しない場合や、剥離してもクラックが発生する場合も多く見られ、クラックのない結晶を再現よく得ることは困難であった。
本発明の課題は、表面加工を施したテンプレート基板を種結晶基板に用い、フラックス法で結晶成長を実施するに際して、クラックのない、基板から剥離された自立型の窒化物単結晶を再現性よく高い歩留まりで得る方法を提供することである。
本発明は、基板上にIII 族金属窒化物単結晶からなる種結晶膜を成膜し、この際基板に非育成面を形成する種結晶膜作製工程;および
種結晶膜上にフラックス法によってIII 族金属窒化物単結晶を育成する育成工程;
を有する方法であって、
基板が、基板の外縁に沿って全周にわたって設けられた外縁部と、この外縁部の内側に設けられた中央部とを含んでおり、中央部に種結晶膜からなる複数の帯状部が配列されており、外縁部の全周にわたって種結晶膜からなる複数の分離部が配列されており、外縁部の種結晶面積比率が中央部の種結晶面積比率よりも小さく、種結晶膜の間に非育成面が形成されており、フラックス法によって育成されたIII 族金属窒化物単結晶を基板から剥離させることを特徴とする、 III 族金属窒化物単結晶の製造方法に係るものである。
また、本発明は、基板、この基板上に成膜された、III 族金属窒化物単結晶からなる種結晶膜、および非育成面を備えており、種結晶膜上にフラックス法によってIII 族金属窒化物単結晶を育成し、フラックス法によって育成されたIII 族金属窒化物単結晶を基板から剥離させるための種結晶基板であって、
基板が、基板の外縁に沿って全周にわたって設けられた外縁部と、この外縁部の内側に設けられた中央部とを含んでおり、中央部に種結晶膜からなる複数の帯状部が配列されており、外縁部の全周にわたって種結晶膜からなる複数の分離部が配列されており、外縁部の種結晶面積比率が中央部の種結晶面積比率よりも小さく、前記種結晶膜の間に前記非育成面が形成されていることを特徴とする。
本発明者は、フラックス法によって育成した窒化物単結晶の剥離の再現性が悪い原因について、剥離が毎回同じように起こらないためと考えた。また、単結晶中のクラックの発生頻度が高い原因を、剥離が起こるタイミングが遅いためと考えた。そこで、より早いタイミングで、毎回同じように剥離を起こす方法を検討した結果、本発明に到達した。
すなわち、テンプレート基板上に成長した窒化物単結晶は、冷却過程で基板材質と窒化物単結晶との熱膨張率差により、徐々に応力が大きくなる一方で、基板の形状が歪む(反る)ことにより、剥離に必要な応力が緩和されてしまう。この結果、剥離のタイミングが揃わず、クラックを引き起こすものと考えた。
ここで、外縁部の種結晶と基板表面との接触面積(種結晶面積)を減らすことにより、外縁部においては、剥離に必要な応力が低下する。この結果、中央部が剥離するよりも先に、より低い応力集中で外縁部の窒化物単結晶の剥離が始まる。この剥離が始まるのと同時に、剥離した箇所では基板の形状の反りが緩和する。したがって、外縁部でまだ剥離していない領域に、より大きな応力集中が発生して、外周部から中心部に向かって、対称的に剥離が進行する。
これと共に、中央部では、帯状の種結晶膜が形成されており、帯状部の長手方向へと向かって整然と剥離が進行する。この結果として、単結晶の剥離の再現性がよく、かつクラック発生率が低下することを見いだした。
(a)は、参考形態に係る種結晶基板9を模式的に示す平面図であり、(b)は、(a)の正面図である。 本発明例に係る種結晶基板11を模式的に示す平面図である。 (a)〜(e)は、それぞれ、外縁部に形成された分離部の形状を示す例である。 本発明例に係る種結晶基板11Aを模式的に示す平面図である。 (a)は、基板1の表面1a上に種結晶膜2を形成した状態を模式的に示す断面図であり、(b)は、互いに離間された種結晶膜3を形成した状態を模式的に示す断面図である。 (a)は、図5の種結晶膜3上にIII 族金属窒化物単結晶4をフラックス法で育成した状態を模式的に示す断面図であり、(b)は、基板1から単結晶4を剥離させた状態を模式的に示す断面図である。 (a)は、基板1の表面1aに種結晶膜2を形成した状態を模式的に示す断面図であり、(b)は、凹部5および互いに離間された種結晶膜3を形成した状態を模式的に示す断面図である。 (a)は、図7の種結晶膜3上にIII 族金属窒化物単結晶4をフラックス法で育成した状態を模式的に示す断面図であり、(b)は、基板1から単結晶4を剥離させた状態を模式的に示す断面図である。 比較例で作製した種結晶基板のパターンを模式的に示す平面図である。
図1に示す参考例では、III 族金属窒化物単結晶からなる帯状の種結晶膜10を基板1の表面1c上に多数形成する。各帯状部は、例えば矢印A(B)方向へと向かって一次元的に延びている。隣接する帯状部3の間には非育成面1bが設けられている。各非育成面1bも矢印A(B)方向へと向かって延びている。
ここで、帯状の各種結晶膜10は一定方向へと向かって一次元的に延びており、その上に窒化物単結晶が育成される。したがって、育成後の降温時には、単結晶は種結晶膜の方向に沿って剥離するものと考えられる。しかし、現実には、本発明者の検討では、単結晶は一定方向に向かって剥離するわけではなく、微視的に見ると、様々な方向へと向かって、異なるタイミングで剥離することがわかった。つまり、帯状の単結晶膜10を一定方向へと向かって多数形成しても、その上にフラックス法で形成された単結晶膜の剥離の方向性を制御することが難しい。
図2は、本発明の実施形態に係る種結晶基板11を模式的に示す平面図である。
基板1の表面1cは、基板1の外縁1dに沿って全周にわたって設定されている外縁部13と、その内側に設定されている中央部12とに分割されている。中央部12においては、単結晶からなる帯状部19が多数形成されており、配列されている。隣接する帯状部19の間は帯状の非育成面1bによって離間されている。各帯状部19は、矢印A(B)方向に向かって延びている。また、外縁部13には、種結晶からなる所定形状の分離部が形成され、配列されている。各分離部は、互いに、非育成面によって離間されている。
図3(a)〜(e)は、それぞれ、外縁部に設けられる分離部の形状を示す例である。(a)では、分離部20は帯状をなしている。(b)では、分離部21は円形をなしている。(c)では、分離部22は三角形状をなしている。(d)では、分離部23は四辺形状をなしている。(e)では、分離部24は六角形状をなしている。
図4に示す種結晶基板11Aでは、基板1の表面1cは、基板1の外縁に沿って全周にわたって設定されている外縁部13と、その内側に設定されている中央部12とに分割されている。中央部12においては、単結晶からなる帯状部19が多数形成されており、配列されている。隣接する帯状部19の間は帯状の非育成面1bによって離間されている。各帯状部19は、矢印A(B)方向に向かって延びている。外縁部13には、種結晶からなる帯状部25が形成され、配列されている。各分離部25は、互いに、非育成面1eによって離間されている。また、本例では、各帯状部25は、矢印A(B)方向に向かって延びている。
非育成面とは、窒化物単結晶がフラックス法で直接成長しない面である。具体的には、非育成面は、基板の露出面であり、あるいは、基板上に成膜された他の膜(例えば酸化物薄膜層)の表面である。あるいは、基板上のIII 族金属窒化物単結晶膜が薄い場合や、凹部の底面にIII 族金属窒化物単結晶膜が形成されている場合には、そのIII 族金属窒化物単結晶上に窒化物単結晶がフラックス法で成長しないことがあるので、非育成面となる。
また、外縁部、中央部に設けられた種結晶の帯状部は、幅Wが略一定の細長い形状の種結晶膜を意味する。言うまでもなく、幅は設計上一定であれば良く、不可避的な製造誤差は許容される。
本発明において、外縁部の種結晶面積比率が中央部の種結晶面積比率よりも小さい。ここで、種結晶面積比率とは、(種結晶膜の面積)/(種結晶膜の面積+非育成面の面積)のことである。外縁部の種結晶面積比率とは、外縁部における(種結晶膜の面積)/(種結晶膜の面積+非育成面の面積)のことであり、(種結晶膜の面積+非育成面の面積)は外縁部の総面積に等しい。中央部の種結晶面積比率とは、中央部における(種結晶膜の面積)/(種結晶膜の面積+非育成面の面積)のことであり、(種結晶膜の面積+非育成面の面積)は中央部の総面積に等しい。
すなわち、中央部では複数の帯状部が配列されており、外縁部では複数の分離部が配列されている。そして、中央部と外縁部との間で種結晶の面積比率が異なっている。
基板の外形は限定されないが、円形、正多角形(例えば正三角形、正方形、正六角形、正八角形など)が実用的である。
外縁部の外側輪郭は、基板のエッジの形態に合った形状となる。外縁部の内側輪郭は、基板の外縁に相似の形状であるか、あるいは円形であることが好ましい。外縁部の幅WO(図2参照)が一定である場合には、外縁部の内側輪郭が基板の外縁に相似の形状となる。また、外縁部の内側輪郭が円形である場合には、中央部の外側輪郭が円形となる。
外縁部の幅WOの中央部の径WIに対する比率WO/WIは、外縁部からの剥離を促進するという観点からは、0.1以上が好ましく、0.2以上が更に好ましい。また、WO/WIは、広い面積にわたって高品質の膜を形成するという観点からは、1以下が好ましく、0.5以下が更に好ましい。ただし、外縁部の幅WOとは、全周にわたる外縁部の幅の平均値である。また、中央部の径WIとは、基板の中心Oから中央部の外側輪郭までの距離の全周にわたる平均値である。
外縁部における種結晶面積比率COの中央部における種結晶面積比率CIに対する比率CO/CIは、外縁部からの剥離を促進するという観点からは、0.91以下が好ましく、0.5以下が更に好ましい。また、外縁部において窒化物単結晶の育成を促進するという観点からは、CO/CIは、0.01以上が好ましく、0.1以上が更に好ましい。
外縁部の種結晶比率COは、外縁部からの剥離を促進するには、10%以下が好ましく、5%以下が更に好ましい。また、外縁部において窒化物単結晶の育成を促進するという観点からは、COは、0.1%以上が好ましく、1%以上が更に好ましい。
中央部における種結晶比率CIは、外縁部からの剥離を促進するには、20%以下が好ましく、15%以下が更に好ましい。また、中央部において窒化物単結晶の品質を向上させるという観点からは、CIは、5%以上が好ましく、10%以上が更に好ましい。
好適な実施形態においては、外縁部の全周にわたって、分離部が規則的に配列されている。これは、分離部が、外縁部の周方向に向かって一次元的に一定周期配列されていてよく、また、外縁部の周方向および径方向の二方向に向かって一定周期で配列されていてよい。
また、好適な実施形態においては、中央部において帯状部が規則的に配列されている。帯状部は、図2、図4に示すように、一方向へと向かって一定周期で配列されていてよく、あるいは、縦横の二方向に向かっていずれも一定周期で配列されていてよい。
外縁部、中央部において、帯状部の縦横比は限定されないが、平均値としては0.00005以上が好ましく、0.0005以上が更に好ましい。また、各種結晶膜の長手方向が同じであることが好ましい。
高品質の窒化物単結晶を種結晶膜上に育成するという観点からは、種結晶からなる帯状部の幅Wは、0.005〜0.2mmであることが好ましく、0.01〜0.1mmであることが更に好ましい。
外縁部における各分離部の面積は、中央部における各帯状部の面積よりも小さいことが好ましく、これによって外縁部における種結晶密度を低くしやすい。この観点からは、外縁部における各分離部の面積の,中央部における各帯状部の面積に対する比率は、外縁部全体の平均値としては、0.2以下であることが好ましい。外縁部における単結晶の育成を促進するという観点からは、外縁部における各分離部の面積の、中央部における各帯状部の面積に対する比率は、外縁部全体の平均値としては、0.01以上であることが好ましい。
次に、種結晶膜および非育成面の形態について例示する。
図5(a)に示すように、基板1の表面1aは平滑に加工されており、表面1a上に、よく配向された種結晶膜2が形成されている。
次いで、種結晶膜2を加工し、図5(b)に示すように、互いに離間された複数の種結晶膜3を形成する。隣接する種結晶膜3の間には非育成面1bが形成されている。
次に、図6(a)に示すように、種結晶膜3上にフラックス法によってIII 族金属窒化物単結晶4を形成する。この工程では、隣接する種結晶膜3上に形成された各単結晶4がつながり、基板1を被覆していく。
次いで、単結晶4の成長後の降温過程において、図6(b)に示すように、単結晶4が基板1から、自然に、あるいは少ない労力をもって容易にテンプレート基板から剥離するので、生産性がきわめて高くなる。
図7、図8は他の実施形態を示すものである。図7(a)に示すように、基板1の表面1aは平滑に加工されており、表面1aに種結晶膜2が形成されている。次いで、基板1の表面1aを加工し、図7(b)に示すように、互いに離間された複数の種結晶膜3を形成する。ただし、本例では、基板表面1aから内側へと向かって更に加工し、凹部5を形成する。従って、種結晶膜3は、凹部5間の突起8上に残留することになる。突起8には、成膜面1aが残留するとともに、側壁面8aが形成される。側壁面8aおよび凹部底面1bは、加工によって形成された加工面である。
次に、図8(a)に示すように、種結晶膜3上にフラックス法によってIII 族金属窒化物単結晶4を形成する。この工程では、隣接する種結晶膜3上に形成された各単結晶4がつながり、基板1を被覆していく。
次いで、単結晶4の成長後の降温過程において、図8(b)に示すように、単結晶4が基板1から、自然に、あるいは少ない労力をもって容易にテンプレート基板から剥離するので、生産性がきわめて高くなる。
基板1の厚さT(図5、図7参照)は0.8mm以上、1.2mm以下とすることが特に好ましく、これによって単結晶の基板からの自然剥離を促進できる。この観点からは、基板の厚さTは、0.9mm以上とすることが更に好ましく、また、1.1mm以下とすることが更に好ましい。
好ましくは、突起8の側壁面8aの長手方向と基板のa軸とがなす角度θが25°以下であり、更に好ましくは20°以下であり、一層好ましくは10°以下である。最も好ましくは、突起の側壁面の長手方向と基板本体のa軸とが平行である。
ここで、a軸とは、六方晶単結晶の<1 1
-2 0 >を示す。サファイア、窒化ガリウムともに、六方晶系なので、a1、a2、a3は等価であり、[2 -1 -1 0 ]、[1 1 -2 0 ]、[-1 2 -1 0 ]、[-2 1 1 0 ]、[-1 -1 2 0 ]、[1 -2 1 0 ]の6つは等価である。この6つのうち、a 軸は慣例で[1 1 -2 0 ]を用いることが多く、本願でいうa 軸はこのすべての等価な軸のことを意味し、[1 1 -2 0 ]と表記する場合でも、前記等価な軸をすべて含む。
基板の材質は特に限定されないが、サファイア、シリコン単結晶、SiC単結晶、MgO単結晶、スピネル(MgAl)、LiAlO、LiGaO、LaAlO,LaGaO,NdGaO等のペロブスカイト型複合酸化物を例示できる。また組成式
〔A1−y(Sr1−xBa〕〔(Al1−zGa1−u・D〕O(Aは、希土類元素である;Dは、ニオブおよびタンタルからなる群より選ばれた一種以上の元素である;y=0.3〜0.98;x=0〜1;z=0〜1;u=0.15〜0.49;x+z=0.1〜2)の立方晶系のペロブスカイト構造複合酸化物も使用できる。また、SCAM(ScAlMgO)も使用できる。
非育成面1bの形成方法は限定されない。特に、サンドブラストにより、溝入れ加工することで、低コストかつリソグラフィでは作製困難な深い溝(10ミクロン以上の深さ)を作製することができる。また、加工面が平滑かつ、加工歪みが残存し、エピレディで無ければ(すなわちGaN薄膜が成長しない表面状態であれば)良く、例えば、レーザー加工でもよく、プラズマエッチング、ダイシング(ダイヤモンドブレード)でもよい。
図7(b)及び図8(b)の凹部5の深さdは、育成単結晶の剥離を促進し、凹部からの基板1のクラック発生を防止するという観点からは、100
μm以下が好ましく、1μm以下がさらに好ましく、0.1μm以下が最も好ましい。サンドブラスト加工において、600〜800番のアルミナ砥粒を用いると、サファイア基板の加工速度がGaN薄膜に比べて数10倍遅く、凹部深さの調整に好適である。
種結晶膜を構成するIII 族金属窒化物単結晶は、Ga、Al、Inから選ばれた一種以上の金属の窒化物であり、GaN、AlN、GaAlN,GaAlInN等である。好ましくはGaN、AlN、GaAlNである。
種結晶膜の形成方法は、不純物濃度の制御性や膜厚均一性の観点からMOCVD法が好ましい。
種結晶膜の厚さは特に限定されない。種結晶膜のメルトバックを抑制するという観点からは、1μm以上であることが好ましく、5μm以上であることがさらに好ましい。また、下地膜を厚くすると、下地膜の形成に時間がかかるので、メルトバックしない程度のなるべく薄い膜厚が好ましい。この観点からは、種結晶膜の厚さを30μm以下とすることができる。
次いで、種結晶膜上にフラックス法によってIII 族金属窒化物単結晶を育成する。
フラックスの種類は、III 族金属窒化物単結晶を生成可能である限り、特に限定されない。好適な実施形態においては、ナトリウム金属とカルシウム金属との少なくとも一方を含むフラックスを使用し、ナトリウム金属を含むフラックスが特に好ましい。
フラックスには、目的とするIII 族金属窒化物単結晶の原料を混合し、使用する。このIII 族金属窒化物単結晶は、Ga、Al、In、Bから選ばれた一種以上の金属の窒化物であり、GaN、AlN、GaAlN,GaAlInN、BN等である。好ましくはGaN、GaAlNである。
フラックスを構成する原料は、目的とするIII 族金属窒化物単結晶に合わせて選択する。
ガリウム原料物質としては、ガリウム単体金属、ガリウム合金、ガリウム化合物を適用できるが、ガリウム単体金属が取扱いの上からも好適である。
アルミニウム原料物質としては、アルミニウム単体金属、アルミニウム合金、アルミニウム化合物を適用できるが、アルミニウム単体金属が取扱いの上からも好適である。
インジウム原料物質としては、インジウム単体金属、インジウム合金、インジウム化合物を適用できるが、インジウム単体金属が取扱いの上からも好適である。
III
族金属窒化物単結晶の育成温度や育成時の保持時間は特に限定されず、目的とするIII 族金属窒化物単結晶の種類やフラックスの組成に応じて適宜変更する。一例では、ナトリウムまたはリチウム含有フラックスを用いて窒化ガリウム単結晶を育成する場合には、育成温度を800〜1000℃とすることができる。
好適な実施形態においては、窒素ガスを含む混合ガスからなる雰囲気下でIII 族金属窒化物単結晶を育成する。雰囲気の全圧は特に限定されないが、フラックスの蒸発を防止する観点からは、10気圧以上が好ましく、30気圧以上が更に好ましい。ただし、圧力が高いと装置が大がかりとなるので、雰囲気の全圧は、200気圧以下が好ましく、100気圧以下が更に好ましい。
また、雰囲気中の窒素分圧も特に限定されないが、窒化ガリウム単結晶を育成する場合には10〜200気圧が好ましく、30〜100気圧が更に好ましい。窒化アルミニウム単結晶を育成する場合には、0.1〜50気圧が好ましく、1〜10気圧が更に好ましい。
雰囲気中の窒素以外のガスは限定されないが、不活性ガスが好ましく、アルゴン、ヘリウム、ネオンが特に好ましい。窒素以外のガスの分圧は、全圧から窒素ガス分圧を除いた値である。
本発明における実際の育成手法は特に限定されない。例えばるつぼ内でテンプレート基板をフラックス中に浸漬し、るつぼを耐圧容器に収容し、耐圧容器内に窒素含有雰囲気を供給しつつ加熱できる。また、テンプレート基板を所定位置に固定し、フラックスが収容されたルツボを上方向へと上昇させることにより、種結晶膜の表面にフラックスを接触させることができる。
(実施例1)
図4に示す形状の種結晶基板11Aを作製し、その上にフラックス法によって単結晶を育成した。
具体的には、φ3インチのサファイア基板を準備した。その表面において、中心Oからφ2インチの円形領域を中央部12とし、その外側の幅0.5インチのリング状領域を外縁部13とした。中央部12においては、帯状部19の幅を50μmとし、非育成部1bの幅を450μmとし、周期を500μmとし、長さを4000〜50800μm(平均39900μm)とした。帯状部19は中央部12の全体にわたって形成されている。中央部12における種結晶比率CIは10.00%である。また、外縁部13においては、帯状部20の幅を5μmとし、非育成部1bの幅を450μmとし、周期を455μmとし、長さを4000〜56700μm(平均20000μm)とした。帯状部25は外縁部13の全周にわたって形成されている。外縁部13における種結晶比率COは1.10%)である。種結晶膜の厚さは5μmである。
次に、原料として金属ガリウム(Ga)を30g、フラックスとして金属ナトリウム(Na)を40gおよび、前記テンプレート基板を育成容器内に秤量および収容した。育成条件は窒素圧力が4.0MPa、温度は870度にして、窒化ガリウム単結晶の育成を行った。育成終了後、フラックス中から成長したGaN基板およびテンプレート基板を取り出した。
同様の方法で、合計10回の育成を行った。育成したφ3インチGaN基板がテンプレート基板から剥離したサンプル数は10枚中10枚であり、クラックが発生したサンプル数は10枚中0枚であった。
(実施例2)
実施例1と同様にして窒化ガリウム単結晶を育成した。ただし、外縁部において、帯状部25の幅を5μmとし、長さを4000〜56700μm(平均20000μm)とし、隣接する帯状部の間の非育成部の幅を100μmとした。外縁部における種結晶比率COは4.76%である。育成終了後、フラックス中から成長したGaN基板およびテンプレート基板を取り出した。
同様の方法で、合計10回の育成を行った。育成したφ3インチGaN基板がテンプレート基板から剥離したサンプル数は10枚中10枚であり、クラックが発生したサンプル数は10枚中0枚であった。
(実施例3)
実施例1と同様にして窒化ガリウム単結晶を育成した。ただし、外縁部において、帯状部25の幅を5μmとし、長さを4000〜56700μm(平均20000μm)とし、隣接する帯状部の間の非育成部の幅を500μmとした。外縁部における種結晶比率COは0.99%である。育成終了後、フラックス中から成長したGaN基板およびテンプレート基板を取り出した。
同様の方法で、合計10回の育成を行った。育成したφ3インチGaN基板がテンプレート基板から剥離したサンプル数は10枚中10枚であり、クラックが発生したサンプル数は10枚中2枚であった。剥離性は極めて良いが、種結晶の面積が狭いことにより、外周部に成長したGaN結晶内部に粒界や異物が混入し、不均一に応力が集中してクラックが発生することがあった。
(実施例4)
実施例1と同様にして窒化ガリウム単結晶を育成した。ただし、外縁部において、帯状部25の幅を1μmとし、長さを4000〜56700μm(平均20000μm)とし、隣接する帯状部の間の非育成部の幅を1000μmとした。外縁部における種結晶比率COは0.10%である。育成終了後、フラックス中から成長したGaN基板およびテンプレート基板を取り出した。
これと同様の方法で、合計10回の育成を行った。育成したφ3インチGaN基板がテンプレート基板から剥離したサンプル数は10枚中10枚であり、クラックが発生したサンプル数は10枚中3枚であった。剥離性は良好であったが、種結晶の面積が狭いことにより、外周部に成長したGaN結晶内部に粒界や異物が混入し、不均一に応力が集中してクラックが発生することがあった。
(実施例5)
実施例1と同様にして窒化ガリウム単結晶を育成した。ただし、外縁部において、帯状部25の幅を6μmとし、長さを4000〜56700μm(平均20000μm)とし、隣接する帯状部の間の非育成部の幅を100μmとした。外縁部における種結晶比率COは5.66%である。育成終了後、フラックス中から成長したGaN基板およびテンプレート基板を取り出した。
これと同様の方法で、合計10回の育成を行った。育成したφ3インチGaN基板がテンプレート基板から剥離したサンプル数は10枚中8枚であり、クラックが発生したサンプル数は10枚中2枚であった。
(実施例6)
実施例1と同様にして窒化ガリウム単結晶を育成した。ただし、外縁部において、帯状部25の幅を20μmとし、長さを4000〜56700μm(平均20000μm)とし、隣接する帯状部の間の非育成部の幅を200μmとした。外縁部における種結晶比率COは9.09%である。育成終了後、フラックス中から成長したGaN基板およびテンプレート基板を取り出した。
これと同様の方法で、合計10回の育成を行った。育成したφ3インチGaN基板がテンプレート基板から剥離したサンプル数は10枚中7枚であり、クラックが発生したサンプル数は10枚中3枚であった。
(比較例1)
図1に示す形状の種結晶基板9Aを作製し、その上にフラックス法によって単結晶を育成した。
具体的には、φ3インチのサファイア基板を準備した。φ3インチのサファイア基板上に全面にわたって、種結晶の帯状部10を形成した。帯状部10の幅を50μmとし、長さを4000〜76200μm(平均59800μm)とし、非育成部bの幅を450μmとした。種結晶比率は基板表面の全体にわたって10.00%である。種結晶膜の厚さは5μmである。
次に、実施例1と同様にしてフラックス法で窒化ガリウム単結晶を育成した。そして、フラックスから、成長したGaN基板およびテンプレート基板を取り出した。
同様の方法で、合計10回の育成を行った。育成したφ3インチGaN基板がテンプレート基板から剥離したサンプル数は10枚中7枚であり、クラックが発生したサンプル数は10枚中10枚であった。剥離の起点となる箇所がないために、外周から均等に剥離が進行せず、不均一な応力集中が発生してクラックが発生した。
(比較例2)
実施例1と同様にして単結晶を育成した。ただし、中央部12においては、帯状部19の幅を5μmとし、非育成部1bの幅を200μmとし、長さを4000〜50800μm(平均39900μm)とした。帯状部19は中央部12の全体にわたって形成されている。中央部12における種結晶比率CIは2.44%である。また、外縁部13においては、帯状部25の幅を5μmとし、非育成部1eの幅を100μmとし、長さを4000〜56700μm(平均20000μm)とした。帯状部25は外縁部13の全周にわたって形成されている。外縁部における種結晶比率COは4.76%)である。種結晶膜の厚さは5μmである。
次いで、実施例1と同様にして窒化ガリウム単結晶をフラックス法で育成した。育成終了後、フラックス中から成長したGaN基板およびテンプレート基板を取り出した。
同様の方法で、合計10回の育成を行った。育成したφ3インチGaN基板がテンプレート基板から剥離したサンプル数は10枚中7枚であり、クラックが発生したサンプル数は10枚中10枚であった。
外周部、中心部ともに種結晶面積比率が低いので単結晶が剥離するが、中心領域の方が種結晶面積比率が低いために、外周から均等に剥離が進行せず、不均一な応力集中が発生してクラックが発生した。
(比較例3)
サファイア基板表面に特許文献2(特開2005-12171の図2(b))に示されるようなパターンを形成した。その他は実施例1と同様にして窒化ガリウム単結晶を育成した。
種結晶基板30および種結晶膜の平面的パターンを図9に模式的に示す。具体的には、φ3インチのサファイア基板1の中央に51×51mm角の領域を設定し、窒化ガリウム単結晶からなる帯状部29を多数形成した。ただし、各帯状部29の幅は5μmであり、非育成部1bの幅は45μmである。基板1の中心から2インチの円形領域13では、帯状部29が規則的に多数全体にわたって配列されており、種結晶面積比率は10.00%である。基板の外縁側の幅1インチの領域13内では、コーナーの4箇所で帯状部29が存在するが、大部分は種結晶膜が存在しない。外縁部13における種結晶面積比率は0.55%である。種結晶膜の厚さは5μmである。
次いで、実施例1と同様にして窒化ガリウム単結晶をフラックス法で育成した。育成終了後、フラックス中から成長したGaN基板およびテンプレート基板を取り出した。
同様の方法で、合計10回の育成を行った。育成したφ3インチGaN基板がテンプレート基板から剥離したサンプル数は10枚中10枚であり、クラックが発生したサンプル数は10枚中10枚であった。外周部が中心部よりも平均の種結晶面積比率は低いが、外周部の種結晶部が十字方向の4箇所に集中しているために、種結晶の集中領域の間は種結晶が全く存在しない領域となっている。そのため、その箇所の外周部と中心部の境界では再現よく剥離が始まらず、不均一な応力集中が発生してクラックが発生した。
(比較例4)
実施例1と同様にして窒化ガリウム単結晶を育成した。ただし、本例においては、φ3インチのサファイア基板の全体にわたって、半径25μmの円形の単結晶膜を多数形成した。隣り合う単結晶膜の間隔は90μmである。種結晶面積比率は10.02%である。種結晶膜の厚さは5μmである。
次いで、実施例1と同様にして窒化ガリウム単結晶をフラックス法で育成した。育成終了後、フラックス中から成長したGaN基板およびテンプレート基板を取り出した。
同様の方法で、合計10回の育成を行った。育成したφ3インチGaN基板がテンプレート基板から剥離したサンプル数は10枚中7枚であり、クラックが発生したサンプル数は10枚中10枚であった。

Claims (10)

  1. 基板上にIII 族金属窒化物単結晶からなる種結晶膜を成膜し、この際基板上に非育成面を形成する種結晶膜作製工程;および
    前記種結晶膜上にフラックス法によってIII 族金属窒化物単結晶を育成する育成工程;
    を有する方法であって、
    前記基板が、前記基板の外縁に沿って全周にわたって設けられた外縁部と、この外縁部の内側に設けられた中央部とを含んでおり、前記中央部に前記種結晶膜からなる複数の帯状部が配列されており、前記外縁部の全周にわたって前記種結晶膜からなる複数の分離部が配列されており、前記外縁部の種結晶面積比率が前記中央部の種結晶面積比率よりも小さく、前記種結晶膜の間に前記非育成面が形成されており、フラックス法によって育成された前記III 族金属窒化物単結晶を前記基板から剥離させることを特徴とする、 III 族金属窒化物単結晶の製造方法。
  2. 前記外縁部において、前記分離部が一定周期で配列されていることを特徴とする、請求項1記載の方法。
  3. 前記中央部において、前記帯状部が一定周期で配列されていることを特徴とする、請求項1または2記載の方法。
  4. 前記外縁部に設けられた前記分離部の寸法が、前記中央部に設けられた前記帯状部の寸法と異なることを特徴とする、請求項1〜3のいずれか一つの請求項に記載の方法。
  5. 前記外縁部に設けられた前記分離部の形状が、帯状、円状または正多角形状であることを特徴とする、請求項4記載の方法。
  6. 基板、この基板上に成膜された、III 族金属窒化物単結晶からなる種結晶膜、および非育成面を備えており、前記種結晶膜上にフラックス法によってIII 族金属窒化物単結晶を育成し、フラックス法によって育成された前記III 族金属窒化物単結晶を前記基板から剥離させるための種結晶基板であって、
    前記基板が、前記基板の外縁に沿って全周にわたって設けられた外縁部と、この外縁部の内側に設けられた中央部とを含んでおり、前記中央部に前記種結晶膜からなる複数の帯状部が配列されており、前記外縁部の全周にわたって前記種結晶膜からなる複数の分離部が配列されており、前記外縁部の種結晶面積比率が前記中央部の種結晶面積比率よりも小さく、前記種結晶膜の間に前記非育成面が形成されていることを特徴とする、種結晶基板。
  7. 前記外縁部において、前記分離部が一定周期で配列されていることを特徴とする、請求項6記載の種結晶基板。
  8. 前記中央部において、前記帯状部が一定周期で配列されていることを特徴とする、請求項6または7記載の種結晶基板。
  9. 前記外縁部に設けられた前記分離部の寸法が、前記中央部に設けられた帯状部の寸法と異なることを特徴とする、請求項6〜8のいずれか一つの請求項に記載の種結晶基板。
  10. 前記外縁部に設けられた前記分離部の形状が、帯状、円状または正多角形状であることを特徴とする、請求項9記載の種結晶基板。
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