JP5560664B2 - 直流−直流変換回路の制御方法 - Google Patents
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Description
上記先願では、軽負荷時にはハードスイッチング方式、重負荷時には位相シフト方式でスイッチング素子を制御することにより、軽負荷時でもスイッチング素子のdv/dtが規定値を超えることのないように、安全に動作させるものである。なお、図5の符号1〜4はスイッチング素子(単に素子ともいう)であり、これら4個のデバイスでいわゆるフルブリッジ回路を構成する。
期間t3ではスイッチング素子2と3のゲート信号Gs2とGs3が同時にオンし、直流電源11→スイッチング素子3→変圧器9→インダクタ5→スイッチング素子2→直流電源11の経路で期間t1とは逆方向の電流が流れ、変圧器9の一次側には逆方向の電圧(−Ed)が印加される。
t4の期間では、t2期間と同様に全素子がオフするので共振動作となり、スイッチング素子の電圧Vs1〜Vs4はEd/2を中心に振動する。
このように、変圧器9の一次側には正負の電圧が印加され、その巻数比に比例する電圧が二次側に発生する。さらに、変圧器9の二次側電圧はダイオード7や8で整流され、インダクタ10やコンデンサ12で高周波成分が低減され、直流出力電圧がコンデンサ12の両端に得られる。
以上のように、スイッチング素子のターンオン時に、スイッチング素子には既に電圧が印加されている。このため、ターンオンと同時に寄生容量に蓄えられているエネルギーが消費されて損失が発生してしまう。例えば、スイッチング素子2のターンオン(t2→t3)によって素子2の寄生容量は短絡され、寄生容量に蓄えられていたエネルギーは放電されて消費される。このような動作が各素子において、スイッチングのたびに繰り返されることになる。
P=Cv2fs/2…(1)
Cはスイッチング素子の寄生容量、vはターンオン時に印加されているスイッチング素子の電圧、fsはスイッチング周波数を示す。つまり、ターンオン時における電圧vの2乗に比例して損失が増加することになる。
なお、重負荷では位相シフト制御方式に切り替えることで、スイッチング素子がターンオンする前に素子の電圧Vs1〜Vs4が零となり、零電圧スイッチング(ソフトスイッチング)が成立するので、上記のような問題は発生しない。
しかし、この特許文献1に記載されている擬似共振は、スイッチング素子を1個のみ用いた小容量向けの1石コンバータを対象とするもので、このような1石コンバータでは大きな出力電力を得るのは困難である。
また、この発明にいう大容量向けフルブリッジ構成の回路において、特許文献1のようにスイッチング素子のオンタイミングを変更すると、変圧器に印加される電圧時間積が正負で異なって偏磁し、過大な電流が流れて機器が破損するという問題が生じる。
前記第1の直列回路における上アームのスイッチング素子と前記第2の直列回路における下アームのスイッチング素子がともにオン状態となる第1のオン期間と、
前記第1の直列回路における下アームのスイッチング素子と前記第2の直列回路における上アームのスイッチング素子がともにオン状態となる第2のオン期間とが等しくなることを条件にして、
前記第1の直列回路における上アームのスイッチング素子と前記第2の直列回路における下アームのスイッチング素子がオフした後に、前記第1の直列回路における下アームのスイッチング素子と前記第2の直列回路における上アームのスイッチング素子がオンするまでの全スイッチング素子がオフ状態となる第1のオフ期間と、
前記第1の直列回路における下アームのスイッチング素子と前記第2の直列回路における上アームのスイッチング素子がオフした後に、前記第1の直列回路における上アームのスイッチング素子と前記第2の直列回路における下アームのスイッチング素子がオンするまでの全スイッチング素子がオフ状態となる第2のオフ期間とを、互いに異なるように設定することを特徴とする。
または、前記第1または第2の直列回路における下アームのスイッチング素子の電圧が極小値付近に達したときに、前記直列回路の下アームのスイッチング素子がオンするようにスイッチング周波数を調整することができる(請求項2の発明)。
あるいは、前記第1または第2の直列回路における上アームのスイッチング素子の電圧が極小値付近に達したときに、前記直列回路の上アームのスイッチング素子がオンするように前記第1および第2のオフ期間を調整するか、
または、前記第1または第2の直列回路における下アームのスイッチング素子の電圧が極小値付近に達したときに、前記直列回路の下アームのスイッチング素子がオンするように前記第1および第2のオフ期間を調整することができる(請求項3の発明)。
前記第1または第2の直列回路における上アーム(または下アーム)のスイッチング素子の電圧が極小値付近に達したときに、前記直列回路の上アーム(または下アーム)のスイッチング素子がオンし、
前記第1または第2の直列回路における下アーム(または上アーム)のスイッチング素子の電圧が極小値付近に達したときに、前記直列回路の下アーム(または上アーム)のスイッチング素子がオンするように、前記上アーム(または下アーム)のスイッチング素子のオフするタイミングを決定することができる(請求項4の発明)。
上記請求項1〜4のいずれかの発明においては、出力電力および出力電流の大きさに応じて、スイッチング素子のオンタイミング,オフタイミングまたはスイッチング周波数の少なくとも1つを変化させ、スイッチング素子の電圧が極小値付近に達したときにスイッチング素子がオンするように調整することができる(請求項5の発明)。
上記請求項1〜5のいずれかに記載の制御は、出力電力が所定値以下のときに行ない、出力電力が所定値を超えたときは位相シフト方式の制御を行なうことを特徴とする(請求項6の発明)。
これは、全てのスイッチング素子がオフするt2とt4の期間を調整し、スイッチング素子の電圧が極小値付近に達するときにターンオンするように設定する例である。例えば、Vs2が極小値付近に達したときにスイッチング素子2がターンオンするように、素子2のオンタイミングを調整する。ただし、変圧器に印加される正側と負側の電圧時間積が等しくないと、変圧器が偏磁して過大な電流が流れ回路装置が破損するため、t1=t3の条件を満たした上で、素子2のオンタイミングを調整する必要がある。
Vs1=Ed−Vs2…(2)
つまり、電圧Vs2が極小のときにEd とVs1の差が小さくなるので、素子2のターンオン時に素子1の寄生容量を充電する電流(図5の直流電源11→素子1の寄生容量→素子2→直流電源11の経路)が小さくなり、素子2のターンオン損失も低減される。
ここでは、素子2のオンタイミングとオフタイミングをずらすことで、t2とt4の比率を変化させる例について説明したが、その他のスイッチング素子の制御タイミングをずらしても、同様に動作させることができる。
ここでは、スイッチング素子の電圧が極小値付近に達するときにオンするように、スイッチング周波数を調整する。例えば、スイッチング周波数を高くするとt0〜t5がそれぞれ短くなり、逆にスイッチング周波数を低くするとt0〜t5がそれぞれ長くなる。しかし、スイッチング素子がオフしているt2やt4における、スイッチング素子の電圧の共振周期は回路定数や寄生成分で決定され、一定である。よって、スイッチング周波数を調整することで、スイッチング素子の電圧が極小値付近に達するときに素子がオンするように、ターンオンのタイミングを調整することができる。その結果、図1と同様の作用・効果がもたらされる。
図4では、図5に示すスイッチング素子1と4のオン期間を調整することで、請求項1と同様の作用・効果を得るようにしている。例えば、電圧Vs2が極小となるタイミングで素子2をオンさせるとともに、素子1の電圧Vs1が極小となるときに素子1がオンするように、素子2がオフするタイミングを調整する。ただし、このときの素子1の制御信号は、調整しない。
なお、ここでは素子2のオンタイミングとオフタイミングをずらすことで、素子1の電圧Vs1と素子2の電圧Vs2が極小値となるときに、それぞれの素子がオンするようにしているが、その他の素子2のオンタイミングとオフタイミングをずらすことでも同様の動作となり、同様の効果が得られることは言うまでも無い。
なお、オンタイミングとオフタイミングの調整は、一般的なデジタル制御やシフトレジスタを用いることなどにより、容易に実現可能である。
Claims (6)
- 2個のスイッチング素子を直列に接続した第1,第2の直列回路をそれぞれ直流電源と並列に接続し、前記第1の直列回路の内部接続点には変圧器の一次巻線の一端を接続し、前記第2の直列回路の内部接続点には前記一次巻線の他端を接続し、変圧器の二次巻線には整流素子を接続して直流出力を得る直流−直流変換回路にてハードスイッチング方式の制御を行なうにあたり、
前記第1の直列回路における上アームのスイッチング素子と前記第2の直列回路における下アームのスイッチング素子がともにオン状態となる第1のオン期間と、
前記第1の直列回路における下アームのスイッチング素子と前記第2の直列回路における上アームのスイッチング素子がともにオン状態となる第2のオン期間とが等しくなることを条件にして、
前記第1の直列回路における上アームのスイッチング素子と前記第2の直列回路における下アームのスイッチング素子がオフした後に、前記第1の直列回路における下アームのスイッチング素子と前記第2の直列回路における上アームのスイッチング素子がオンするまでの全スイッチング素子がオフ状態となる第1のオフ期間と、
前記第1の直列回路における下アームのスイッチング素子と前記第2の直列回路における上アームのスイッチング素子がオフした後に、前記第1の直列回路における上アームのスイッチング素子と前記第2の直列回路における下アームのスイッチング素子がオンするまでの全スイッチング素子がオフ状態となる第2のオフ期間とを、互いに異なるように設定することを特徴とする直流−直流変換回路の制御方法。 - 前記第1または第2の直列回路における上アームのスイッチング素子の電圧が極小値付近に達したときに、前記直列回路の上アームのスイッチング素子がオンするようにスイッチング周波数を調整するか、
または、前記第1または第2の直列回路における下アームのスイッチング素子の電圧が極小値付近に達したときに、前記直列回路の下アームのスイッチング素子がオンするようにスイッチング周波数を調整することを特徴とする請求項1に記載の直流−直流変換回路の制御方法。 - 前記第1または第2の直列回路における上アームのスイッチング素子の電圧が極小値付近に達したときに、前記直列回路の上アームのスイッチング素子がオンするように前記第1および第2のオフ期間を調整するか、
または、前記第1または第2の直列回路における下アームのスイッチング素子の電圧が極小値付近に達したときに、前記直列回路の下アームのスイッチング素子がオンするように前記第1および第2のオフ期間を調整することを特徴とする請求項1に記載の直流−直流変換回路の制御方法。 - 前記第1または第2の直列回路の内部接続点と前記変圧器との間にコンデンサを接続し、
前記第1または第2の直列回路における上アーム(または下アーム)のスイッチング素子の電圧が極小値付近に達したときに、前記直列回路の上アーム(または下アーム)のスイッチング素子がオンし、
前記第1または第2の直列回路における下アーム(または上アーム)のスイッチング素子の電圧が極小値付近に達したときに、前記直列回路の下アーム(または上アーム)のスイッチング素子がオンするように、前記上アーム(または下アーム)のスイッチング素子のオフするタイミングを決定することを特徴とする請求項1に記載の直流−直流変換回路の制御方法。 - 出力電力および出力電流の大きさに応じて、スイッチング素子のオンタイミング,オフタイミングまたはスイッチング周波数の少なくとも1つを変化させ、スイッチング素子の電圧が極小値付近に達したときにスイッチング素子がオンするように調整することを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の直流−直流変換回路の制御方法。
- 前記請求項1〜5のいずれか1項に記載の制御は、出力電力が所定値以下のときに行ない、出力電力が所定値を超えたときは位相シフト方式の制御を行なうことを特徴とする直流−直流変換回路の制御方法。
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