JP5564426B2 - カルボン酸を産生するパスツレラ科のメンバー - Google Patents
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Description
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・ギャップエクステンド(ギャップを拡張するペナルティ):0.5
・データファイル(パッケージに含まれるスコアリングマトリックスファイル):EDNAFUL
と共に援用して算出された同一性(むしろ類似する配列について)などの、整列された配列の完全長に渡る残基の同一性を意味する。
a)特に、嫌気的条件下での、スクロースからのコハク酸の産生;
b)特に、嫌気的条件下での、マルトースからのコハク酸の産生;
c)特に、嫌気的条件下での、D-フルクトースからのコハク酸の産生;
d)特に、嫌気的条件下での、D-ガラクトースからのコハク酸の産生;
e)特に、嫌気的条件下での、D-マンノースからのコハク酸の産生;
f)特に、嫌気的条件下での、D-グルコースからのコハク酸の産生;
g)特に、嫌気的条件下での、D-キシロースからのコハク酸の産生;
h)特に、嫌気的条件下での、L-アラビノースからのコハク酸の産生;
i)キシリトール、イノシトールおよびソルビトールの不使用;
j)好気的および嫌気的条件下での増殖;
k)75 g/L以上の初期グルコース濃度での増殖;
l)アンモニア許容性。
a)吸収可能(同化可能)な炭素源を含む培地中で特許請求の範囲のいずれか1項で定義された細菌株をインキュベートし、二酸化炭素の存在下で、約10〜60℃もしくは20〜50℃もしくは30〜45℃の範囲の温度、5.0〜9.0もしくは5.5〜8.0もしくは6.0〜7.0のpHで該株を培養する工程;ならびに
b)該培地から、前記有機酸またはその塩もしくは誘導体を取得する工程、
を含む、前記プロセスに関する。
炭素源:グルコース、キシロースもしくはマルトースおよび/またはグリセロール(粗グリセロールなど)、
温度:30〜45℃、
pH:上記の塩基、好ましくはNa2CO3、NaHCO3、Mg(HCO3)2、Ca(HCO3)2またはMg(OH)2、MgCO3、Ca(OH)2、CaCO3などのHCO3 -源により制御される、6.0〜7.0、
供給気体:CO2、
である。
a)少なくとも1種の吸収可能な炭素源を含む培地中で細菌株をインキュベートし、所望の有機酸の形成を好む条件下で該株を培養する工程;
b)該培地から、該有機酸またはその塩もしくは誘導体を取得する工程;
を含み、
少なくとも1.0 g/g、もしくは1.0 g/gを超える、もしくは1.05 g/gを超える、もしくは1.1 g/gを超える、もしくは1.15 g/gを超える、もしくは1.20 g/gを超える、もしくは1.22 g/gを超える、もしくは1.24を超える、最大で1.28 g/gの収率係数YP/S、例えば、少なくとも0.6 g/g、少なくとも0.7 g/g、少なくとも0.75 g/g、少なくとも0.8 g/g、少なくとも0.85 g/g、少なくとも0.9 g/g、少なくとも0.95 g/g、少なくとも1.0 g/g、少なくとも1.05 g/g、少なくとも1.1 g/g、少なくとも1.15 g/g、少なくとも1.20 g/g、少なくとも1.22 g/g、もしくは少なくとも1.24 g/gの収率係数YP/Sで、少なくとも28 g/Lのグリセロールを少なくとも28.1 g/Lのコハク酸に変換することをさらに特徴とする、前記プロセスを提供する。例えば、28 g/Lのグリセロールを、最大で約40または最大で約35 g/Lのコハク酸に変換することができる。
a)少なくとも1種の吸収可能な炭素源を含む培地中で細菌株をインキュベートし、所望の有機酸の形成を好む条件下で該株を培養する工程;
b)該培地から、該有機酸またはその塩もしくは誘導体を取得する工程;
を含み、
少なくとも0.6 g gDCW-1h-1のコハク酸または少なくとも0.65もしくは少なくとも0.7 g gDCW-1h-1のコハク酸、または少なくとも0.75 g gDCW-1h-1のコハク酸、または少なくとも0.77 g gDCW-1h-1のコハク酸の特異的生産性収率で、スクロース、マルトース、D-フルクトース、D-グルコース、D-キシロース、L-アラビノース、D-ガラクトース、D-マンノース、および/またはグリセロールから選択される炭素源をコハク酸に変換することをさらに特徴とする、前記プロセスを提供する。
a)少なくとも1種の吸収可能な炭素源を含む培地中で細菌株をインキュベートし、所望の有機酸の形成を好む条件下で該株を培養する工程;
b)該培地から、該有機酸またはその塩もしくは誘導体を取得する工程;
を含み、
少なくとも2.2 g/(L h)、または少なくとも2.5、少なくとも2.75、少なくとも3、少なくとも3.25、少なくとも3.5もしくは少なくとも3.7 g/(L*h)のコハク酸のコハク酸に関する空時収率で、スクロース、マルトース、D-フルクトース、D-グルコース、D-キシロース、L-アラビノース、D-ガラクトース、D-マンノース、および/またはグリセロールから選択される炭素源をコハク酸に変換することをさらに特徴とする、前記プロセスを提供する。
a)少なくとも1種の吸収可能な炭素源を含む培地中で細菌株をインキュベートし、所望の有機酸の形成を好む条件下で該株を培養する工程;
b)該培地から、該有機酸またはその塩もしくは誘導体を取得する工程;
を含み、
少なくとも2.2 g/(L h)、または少なくとも2.5、少なくとも2.75、少なくとも3、少なくとも3.25、少なくとも3.5もしくは少なくとも3.7 g/(L*h)のコハク酸に関する空時収率で、スクロース、マルトース、D-フルクトース、D-グルコース、D-キシロース、L-アラビノース、D-ガラクトース、D-マンノース、および/またはグリセロールから選択される少なくとも28 g/Lの炭素源をコハク酸に変換することをさらに特徴とする、前記プロセスを提供する。
a)少なくとも1種の吸収可能な炭素源を含む培地中で細菌株をインキュベートし、所望の有機酸の形成を好む条件下で該株を培養する工程;
b)該培地から、該有機酸またはその塩もしくは誘導体を取得する工程;
を含み、
少なくとも0.6 g gDCW-1h-1のコハク酸または少なくとも0.65もしくは少なくとも0.7 g gDCW-1h-1のコハク酸、または少なくとも0.75 g gDCW-1h-1のコハク酸、または0.77 g gDCW-1h-1のコハク酸の特異的生産性収率および少なくとも2.2 g/(L h)、または少なくとも2.5、少なくとも2.75、少なくとも3、少なくとも3.25、少なくとも3.5もしくは少なくとも3.7 g/(L*h)のコハク酸に関する空時収率で、スクロース、マルトース、D-フルクトース、D-グルコース、D-キシロース、L-アラビノース、D-ガラクトース、D-マンノース、および/またはグリセロールから選択される炭素源をコハク酸に変換することをさらに特徴とする、前記プロセスを提供する。
a)コハク酸および/もしくはコハク酸塩、例えば、上記で定義されたアンモニウム塩の発酵生産、ならびに
b1)得られる遊離酸のTHFおよび/もしくはBDOおよび/もしくはGBLの直接触媒的水素化または
b2)得られる遊離コハク酸および/もしくはコハク酸アンモニウム塩の、その対応するジ-低級アルキルエステルへの化学的エステル化ならびにその後の該エステルのTHFおよび/もしくはBDOおよび/もしくはGBLへの触媒的水素化、
を含む前記プロセスに関する。
a)上記で定義されたコハク酸アンモニウム塩の発酵生産、および
b)自体公知の様式、例えば、WO-A-2006/066839(この書類は参照により本明細書に組み入れられるものとする)に記載のような、コハク酸アンモニウム塩のピロリドンへの化学的変換、
を含む前記プロセスに関する。
直接触媒的水素化を実施するための好適な実験条件はよく知られており、例えば、本明細書に組み入れられるものとする米国特許第4,550,185号に記載されている。
化学的エステル化、次いで、直接触媒的水素化を実施するための好適な実験条件はよく知られており、例えば、参照により本明細書に組み入れられるものとする欧州特許出願第06007118.0に記載されている。
反応蒸留を含んでもよいエステル化プロセスを、様々な設計において自体公知の装置を用いて実施することができる。
カラム温度:0〜300℃、特に、40〜250℃、または70〜200℃、
圧力:0.1〜6バール、特に、標準的な圧力、
滞留時間:数秒(例えば、1〜60秒)から数時間(例えば、1〜15時間)、より好ましくは、数分(例えば、5〜20分)から2時間。
本発明に従って調製されたSAエステルを、当業者には公知のプロセス、装置および触媒などの補助を用いて自体公知の様式で水素化する。
本発明に従って用いられる発酵を、攪拌発酵器、気泡カラムおよびループ反応器中で実施することができる。攪拌器の型および幾何学的設計を含む可能な方法の型に関する包括的な概説を、「Chmiel: Bioprozesstechnik: Einfuhrung in die Bioverfahrenstechnik, Band 1」に見出すことができる。このプロセスにおいては、利用可能な典型的な変形は、当業者には公知の以下の変形であるか、または、例えば、バイオマスの再利用を含むか、もしくは含まないバッチ式、供給バッチ式、反復供給バッチ式もしくは他の連続式発酵など、「Chmiel, Hammes and Bailey: Biochemical Engineering」で説明されている。良好な収率を達成するために、産生株に応じて、空気、酸素、二酸化炭素、水素、窒素または好適な気体混合物を用いる散布を行うことができる/行わなければならない。
(1)炭素源としてグリセロールを利用することができる、元々は第一胃から単離されたパスツレラ科のメンバーである細菌株ならびにその能力を保持するそれから誘導された変異株および突然変異株。
(2)グリセロールからコハク酸を産生する能力を有する、(1)に記載の株。
(3)配列番号1の16S rDNA;または少なくとも96、97、98、99もしくは99.9%の配列相同性を示す配列を有する、(1)または(2)に記載の株。
(4)配列番号2の23S rDNA;または少なくとも95、96、97、98、99もしくは99.9%の配列相同性を示す配列を有する、(1)〜(3)のいずれか1に記載の株。
(5)少なくとも1個の以下のさらなる代謝特性:
a)スクロースからのコハク酸の産生;
b)マルトースからのコハク酸の産生;
c)D-フルクトースからのコハク酸の産生;
d)D-ガラクトースからのコハク酸の産生;
e)D-マンノースからのコハク酸の産生;
f)D-グルコースからのコハク酸の産生;
g)D-キシロースからのコハク酸の産生;
h)L-アラビノースからのコハク酸の産生;
i)キシリトール、イノシトール、ソルビトールの不使用;
j)好気的および嫌気的条件下での増殖;
k)75 g/l以上の初期グルコース濃度での増殖;
l)70 g/l以上の初期グリセロール濃度での増殖;
m)アンモニア許容性、
を示す、(1)〜(4)のいずれか1に記載の株。
(6)スクロース、マルトース、D-フルクトース、D-グルコース、D-キシロース、L-アラビノース、D-ガラクトース、D-マンノース、および/またはグリセロールを、少なくとも0.5 g/gの収率係数YP/Sでコハク酸に変換する、(1)〜(5)のいずれか1に記載の株。
(7)少なくとも1個の以下の特徴:
a)少なくとも28 g/Lのグリセロールを、少なくとも1.0 g/gの収率係数YP/Sで少なくとも28.1 g/Lのコハク酸に変換すること;
b)スクロース、マルトース、D-フルクトース、D-グルコース、D-キシロース、L-アラビノース、D-ガラクトース、D-マンノース、および/またはグリセロールから選択される少なくとも1種の炭素源を、少なくとも0.6 g gDCW -1 h -1 のコハク酸の特異的生産性収率でコハク酸に変換すること;
c)スクロース、マルトース、D-フルクトース、D-グルコース、D-キシロース、L-アラビノース、D-ガラクトース、D-マンノース、および/またはグリセロールから選択される少なくとも1種の炭素源を、少なくとも2.2 g/(L h)コハク酸のコハク酸に関する空時収率でコハク酸に変換すること;
d)スクロース、マルトース、D-フルクトース、D-グルコース、D-キシロース、L-アラビノース、D-ガラクトース、D-マンノース、および/またはグリセロールから選択される少なくとも1種の炭素源の少なくとも28 g/Lを、少なくとも2.2 g/(L h)のコハク酸に関する空時収率でコハク酸に変換すること;
e)スクロース、マルトース、D-フルクトース、D-グルコース、D-キシロース、L-アラビノース、D-ガラクトース、D-マンノース、および/またはグリセロールから選択される少なくとも1種の炭素源を、少なくとも0.6 g gDCW -1 h -1 のコハク酸の特異的生産性収率および少なくとも2.2 g/(L h)のコハク酸に関する空時収率でコハク酸に変換すること、
を有する、(1)〜(6)のいずれか1に記載の株。
(8)コハク酸を産生する能力を有する受託番号DSM 18541を有するDSMZに寄託された細菌株DD1ならびにコハク酸を産生する少なくともその能力を保持するそれから誘導された変異株または突然変異株。
(9)有機酸またはその塩もしくは誘導体の発酵生産のための方法であって、
a)吸収可能な炭素源を含む培地中で(1)〜(8)のいずれか1に記載の細菌株をインキュベートし、所望の有機酸の形成を好む条件下で該株を培養する工程;および
b)該培地から、該有機酸またはその塩もしくは誘導体を取得する工程、
を含む、前記方法。
(10)発酵を、二酸化炭素の存在下で約10〜60℃の範囲の温度、5.0〜9.0のpHで行う、(9)に記載の方法。
(11)前記有機酸がコハク酸である、(9)または(10)に記載の方法。
(12)吸収可能な炭素源が、グリセロール、スクロース、マルトース、D-フルクトース、D-ガラクトース、D-マンノース、D-グルコース、D-キシロース、L-アラビノース、デンプンの分解産物、セルロース、ヘミセルロースおよびリグノセルロース;ならびにその混合物から選択される、(9)〜(11)のいずれか1に記載の方法。
(13)前記炭素源がグリセロールまたはグリセロールと、スクロース、マルトース、D-フルクトース、D-ガラクトース、D-マンノース、D-グルコース、D-キシロース、およびL-アラビノースから選択される少なくとも1種のさらなる炭素源との混合物である、(12)に記載の方法。
(14)吸収可能な炭素源の濃度を、5〜80 g/lの範囲の値に調整する、(9)〜(13)のいずれか1に記載の方法。
(15)コハク酸またはその塩もしくは誘導体の発酵生産のための方法であって、
a)少なくとも1種の吸収可能な炭素源を含む培地中で細菌株をインキュベートし、所望の有機酸の形成を好む条件下で該株を培養する工程;
b)該培地から該有機酸またはその塩もしくは誘導体を取得する工程;
を含み、少なくとも1個の以下の特徴:
c)少なくとも1.0 g/gの収率係数YP/Sでの、少なくとも28 g/Lのグリセロールの少なくとも28.1 g/Lのコハク酸への変換;
d)少なくとも0.6 g gDCW -1 h -1 のコハク酸の特異的生産性収率での、スクロース、マルトース、D-フルクトース、D-グルコース、D-キシロース、L-アラビノース、D-ガラクトース、D-マンノース、および/またはグリセロールから選択される少なくとも1種の炭素源のコハク酸への変換;
e)少なくとも2.2 g/(L h)のコハク酸のコハク酸に関する空時収率での、スクロース、マルトース、D-フルクトース、D-グルコース、D-キシロース、L-アラビノース、D-ガラクトース、D-マンノース、および/またはグリセロールから選択される少なくとも1種の炭素源のコハク酸への変換;
f)少なくとも2.2 g/(L h)のコハク酸に関する空時収率での、スクロース、マルトース、D-フルクトース、D-グルコース、D-キシロース、L-アラビノース、D-ガラクトース、D-マンノース、および/またはグリセロールから選択される少なくとも28 g/Lの少なくとも1種の炭素源のコハク酸への変換;
g)少なくとも0.6 g gDCW -1 h -1 のコハク酸の特異的生産性収率および少なくとも2.2 g/(L h)のコハク酸に関する空時収率での、スクロース、マルトース、D-フルクトース、D-グルコース、D-キシロース、L-アラビノース、D-ガラクトース、D-マンノース、および/またはグリセロールから選択される少なくとも1種の炭素源のコハク酸への変換、
をさらに特徴とする、前記方法。
(16)前記細菌株が、(1)〜(8)のいずれか1に記載の株である、(15)に記載の方法。
(17)断続的または連続的に実施される、(9)〜(16)のいずれか1に記載の方法。
(18)コハク酸および/またはコハク酸アンモニウム塩の製造のための方法であって、(9)〜(17)のいずれか1に記載のコハク酸の発酵生産ならびにアンモニアもしくはその水溶液、またはNH 4 HCO 3 、(NH 4 ) 2 CO 3 、NaOH、Na 2 CO 3 、NaHCO 3 、KOH、K 2 CO 3 、KHCO 3 、Mg(OH) 2 、MgCO 3 、MgH(CO 3 ) 2 、Ca(OH) 2 、CaCO 3 、Ca(HCO 3 ) 2 、CaO、CH 6 N 2 O 2 、C 2 H 7 Nおよびその混合物を用いるpHの制御を含む、前記方法。
(19)テトラヒドロフラン(THF)および/もしくは1,4-ブタンジオール(BDO)および/もしくはγ-ブチロラクトン(GBL)の製造のための方法であって、
a)(18)に記載のコハク酸および/もしくはコハク酸塩の発酵生産、ならびに
b1)得られた遊離酸のTHFおよび/もしくはBDOおよび/もしくはGBLへの直接触媒的水素化または
b2)得られた遊離コハク酸および/もしくはコハク酸塩のその対応するジ-低級アルキルエステルへの化学的エステル化ならびに該エステルのTHFおよび/もしくはBDOおよび/もしくはGBLへのその後の触媒的水素化、
を含む、前記方法。
(20)ピロリドンの製造のための方法であって、
a)(18)に記載のコハク酸アンモニウム塩の発酵生産、および
b)自体公知の様式でのコハク酸アンモニウム塩のピロリドンへの化学的変換、
を含む、前記方法。
(21)吸収可能な炭素源として用いられる前記グリセロールを、トリアシルグリセリドのエステル切断により得る、(13)〜(20)のいずれか1に記載の方法。
(22)グリセロールがバイオディーゼルの製造から得られた廃棄物である、(21)に記載の方法。
(23)有機ファインケミカルの発酵生産のための(1)〜(8)のいずれか1に記載の細菌株の使用。
(24)前記有機ファインケミカルがコハク酸またはその塩もしくは誘導体である、(22)に記載の使用。
本発明を、以下の実施例によりさらに詳細に説明する。以下の実施例は、例示目的のためのものであり、本発明の範囲を限定することを意図するものではない。
単離のために、サンプリング、富化培養、純粋な培養物の単離およびコハク酸(SA)産生に関する純粋な培養物の試験の工程を含む4工程の手法を用いた。
1.1. サンプリング
サンプルをウシの第一胃から、消化スラッジを都市下水プラントおよび搾りかすから、残りをワイン製造から取得した。これらの生息環境は、比較的高濃度の有機物質と酸素を含まないCO2に富む雰囲気を特徴とする。サンプル、その起源および取り扱いに関するより詳細な情報を以下に与える。
・培養培地を、オートクレーブ後に滅菌および無酸素CO2を供給した;
・嫌気ボックス(Meintrup DWS Laborgerate GmbH, Lahden-Holte, Germany)を、嫌気的条件下で実施する必要がある実験に用いた;
・寒天プレートのインキュベーションを嫌気ジャー中で行った。嫌気的条件を確保するために、Anaerocult(登録商標)A (Merck)を用いた。
富化培養物からの純粋な培養物の単離を、寒天プレート上での反復振とうにより達成した。
純粋な培養物を、SA産生について液体培養物中で試験した。糖の消費ならびにSAおよび副生成物の形成を、HPLCにより定量した。培養およびHPLC条件は、上記の節「富化培地」に記載のものと同じであった。
コハク酸2-+ H2O→プロピオン酸-+ HCO3 -(Janssen, 1991)。
純粋な培養実験におけるSA産生を示す最良の単離株(=純粋な培養物)およびその特性を、以下の表にまとめる。最も高いSA濃度(8.8 g/L)および空時収率(0.6 g/[L h])は、第一胃単離株であるDD1について達成された。
確立された手順は、第一胃、消化スラッジおよび搾りかすからのSA産生菌の富化にとって好適である。しかしながら、SAを産生する単離株は、接種材料として第一胃材料を含むSAを産生する富化培養物からのみ得られた。最も有望な単離株は、第一胃の細菌DD1である。それは、SA産生のためにグルコースとアラビノースを用いる。まだ最適化されていない条件下で、ほぼ9 g/LのSAが15 g/Lのアラビノースから産生される。図4は、光学顕微鏡を用いて撮られたDD1の写真を示す。
2個の寒天プレートに、DD1を新鮮に接種し、嫌気ジャー(Anaerocult A, Merck)中、37℃で一晩インキュベートした。バイオマスをプレートから取得し、20 g/Lのグルコースを含みMgCO3を含まない液体培地中に再懸濁して、OD600を約1.0に調整した。接種を、0.5 mLのこの細胞懸濁液を用いて実施した。培養を、20 g/Lのグルコースおよび30 g/LのMgCO3を含む50 mLの液体培地を含む、気密性ブチルゴムストッパー(Ochs GmbH, Bovenden/Lenglem, Germany)を有する100 mLの血清ボトル中で、かつ0.8バールの超過気圧を有するCO2雰囲気で実施した。血清ボトル(合計10個)を、37℃で、160 rpmの回転速度、および2.5 cmの振とう直径でインキュベートした。
MCBの1個のバイアルを用いて、50 mLの液体培地を含む、気密性ブチルゴムストッパー(上記参照)を有する100 mLの血清ボトルに50 g/Lのグルコースを接種した。インキュベーションを、振とうインキュベーター(回転速度:180 rpm、振とう直径:2.5 cm)中、37℃で10時間実施した。培養の終わりに、グルコース濃度は20 g/Lであり、pHは約6.5であった。0.5 mLアリコートの細胞懸濁液および0.5 mLの滅菌グリセロールを低温バイアルに充填し、混合し、WCBとして-80℃で保存した。純度のチェックはMCBについてと同じであった。HPLC条件は、実施例1に記載のものと同じであった。
DD1株の分類学上の特性評価を、以下に記載のように行う16Sおよび23S rDNA分析を介して実施した。
WCB(実施例2)の1個のバイアルを用いて、50 mLの液体培地を含む気密性ブチルゴムストッパー(上記参照)を有する100 mLの血清ボトルに、50 g/Lのグルコースを接種した(実施例2に記載の組成および調製)。インキュベーションを、37℃および170 rpm(振とう直径:2.5 cm)で15時間実施した。培養の終わりに、グルコース濃度は約17 g/Lに減少した(HPLCを介する測定、実施例1に記載の条件)。DD1の細胞形態を試験するために、1個の細胞を光学顕微鏡を用いて観察した。DD1のコロニー形態を特性評価するために、細胞懸濁液のループを、Brain Heart Infusionプレート(Bacto Brain Heart Infusion、12 g/LのBacto Agarで固体化された製品番号:237500、製品番号:214010;両方ともBecton, Dickinson and Companyによる)上にストリークし、37℃で好気的および嫌気的(Anaerocult A, Merck)にインキュベートした。
DD1による様々な炭素源の利用を、Leeら、2002aにより記載された条件下で試験した。
種培養物を増殖させるために、WCBの1個のバイアルを用いて、表9に記載されたが、20 g/Lのグルコースを含む50 mLの液体培地を含む、気密性ブチルゴムストッパー(上記参照)を有する100 mLの血清ボトルに、0.8バールの超過気圧を有するCO2雰囲気で接種した。インキュベーションを、37℃および160 rpm(振とう直径:2.5 cm)で13時間行った。細胞懸濁液を、5000 gで5分間遠心分離し(Biofuge primo R, Heraeus)、細胞ペレットを洗浄した後、炭素源もMgCO3も含まない50 mLの培地中に再懸濁して、グルコースを含まない接種材料を作製した(全工程を室温かつ嫌気的チャンバー中で行った)。
グリセロール、D-キシロース、L-アラビノース、D-ガラクトースおよびD-マンノースに関数するDD1のコハク酸(SA)生産性を、10 g/Lのそれぞれの炭素源(参照として10 g/Lのグルコース)を用いて血清ボトル試験において評価した。
培養培地の組成および調製は、実施例2(種培養)および実施例5(主培養)と同じであった。
50 g/Lのグルコースおよび30 g/LのMgCO3を含む液体培地中での種培養物の増殖を、実施例2に記載のように行った。グルコースを含まない接種材料の調製を、実施例5に記載のように実施した。
様々な粗グリセロール(C1〜C3)に関するDD1のSA生産性を、10 g/Lのそれぞれのグリセロール(参照として10 g/Lの純粋なグリセロール[P1])を用いる血清ボトル試験において評価した。
種培養物を、50 g/Lのグルコースを含む表12に記載の50 mLの培地を含む、気密性ブチルゴムストッパー(上記参照)を有する100 mLの血清ボトル中、0.8バールの超過気圧を有するCO2雰囲気中で増殖させた。接種を、1 mLのWCB(実施例2)を用いて行った。インキュベーションを、37℃および170 rpm(振とう直径:2.5 cm)で15時間実施した。培養の終わりに、グルコース濃度は約17 g/Lに低下した。
グルコースからのコハク酸および/またはコハク酸アンモニウム塩の発酵生産のための一般的な手法は、特定の初期グルコースレベルを有するNH3により制御された供給バッチ式培養であってよい。この設定には、前記株のNH3/NH4OHおよびグルコースの両方に対する許容性が必要である。これらの特性に関してDD1を試験するために、pH調節剤としてのNH4OHおよび変化するグルコースレベルを用いてバッチ式培養を実施した。
前培養物を、振とうインキュベーター(回転速度:160 rpm、振とう直径:2.5 cm)中、37℃で、50 mLの前培養培地を含む、気密性ブチルゴムストッパー(Ochs GmbH, Bovenden/Lenglern, Germany)を有する100 mLの血清ボトル中で嫌気的に増殖させた。前培養物の接種を、嫌気的チャンバー(MAKS MG 500、meintrup-dws)中、1 mLのDD1機能細胞バンクを用いて行った。接種の直後に、気体雰囲気(80%のN2、15%のCO2および5%のH2)を、約0.8バールの超過気圧を有する純粋なCO2により置換した。インキュベーションの16〜18時間後、2個のボトルを嫌気ボックス中にプールし、それぞれの場合、15 mLを用いて、CO2を一晩供給した300 mLの培養培地を含む発酵器(Sixfors, Infors, Switzerland)を接種して、無酸素条件を確保した。培養温度は37℃であり、6.5のpHを25%NH4OHを用いて維持した。CO2気流および攪拌器の速度を、それぞれ、0.1 L/分および500 rpmに調整した。グルコースの消費およびSAの産生を、実施例1に記載のようにHPLCにより定量した。
結果を図5に示す。
この実験においては、培養温度とpHを、75 g/Lのグルコースを含むNH4OH制御されたバッチ式培養において変化させた。
一定のグルコース濃度とは別に、培地組成および調製は、実施例8の「DD1のアンモニアおよびグルコースに対する許容性」に記載のものと同じであった。
試験した様々な培養温度およびpH値とは別に、培養およびHPLC分析の実験条件は、実施例8の「DD1のアンモニアおよびグルコースに対する許容性」に記載のものと同一であった。
結果を図6に示す。図6は、37℃およびpH 6.5での2つの試験が、低い変動性を示すグルコース消費とSA産生の両方に関して非常に類似していることを示す。この変動性に基づけば、pH 6.5で行った試験は、34.5〜39.5℃で、培養温度がプロセスの性能に影響しないことを示す。しかしながら、37℃での試験は、0.5単位でのpHの低下がSA生産性の明らかな低下を、0.5単位でのpHの増加がSA生産性のわずかな低下をもたらすことを示している。これらの結果に基づいて、DD1のさらなる培養を、pH制御が可能である場合、pH 6.5で行った。
DD1の富化および単離を、5 g/Lの酵母抽出物および5 g/Lのペプトンを含む培養培地中で実施した。従って、DD1を用いる第1の実験を、これらの化合物を含む培地中で行った。それらは原材料に関する費用に寄与し、さらなる不純物を誘導するため、それぞれ、酵母抽出物およびペプトンを減少させ、より安価なトウモロコシ浸出液(コーンスティープリカー)(Solulys L48L, Roquette)により置換した様々な培地組成を試験した。試験の初期培地組成を、図面(濃度を表す、すなわち、2、5、15もしくは25 g/L)および文字(それぞれの複合化合物、すなわち、酵母抽出物、ペプトンもしくはトウモロコシ浸出液を表す)により示す。
酵母抽出物およびペプトンの濃度のそれぞれの改変とは別に、さらなるトウモロコシ浸出液培地の組成および調製は実施例8の「DD1のアンモニアおよびグルコースに対する許容性」に記載のものと同じであった。グルコースのバッチ濃度は、全ての試験において50 g/Lであった。
実験条件は、実施例8の「DD1のアンモニアおよびグルコースに対する許容性」に記載のものと同一であった。全ての培養を37℃で実施し、発酵器中での培養を25%NH4OHを用いてpH 6.5に維持した。HPLC分析を、実施例8に記載のように実施した。
結果を図7に示す。試験「5Y5P」と「5Y」の比較は、SA産生に負に影響することなくペプトンを省略することができることを示している。CSLによる酵母抽出物の部分的置換は、コハク酸産生の低下をもたらさない(試験「5Y」対試験「2Y15C」)。しかしながら、CSLによる酵母抽出物の完全な置換は、中程度の生産性損失をもたらす。
発酵的SA生産は、嫌気的条件に依存するプロセスであるため、SA産生のためのDD1の培養を酸素の非存在下で実施する必要がある。しかしながら、DD1が酸素の存在も許容するかどうかを知ることが非常に重要である。この場合、前記株を好気的条件下で取り扱って、実験室での仕事をより容易に、かつより速くすることができる。従って、DD1株を、グルコースを含む振とうフラスコ実験において試験した。
培地の組成および調製は、表8に記載のものと同じであった。
嫌気的種培養物を、50 g/Lのグルコースおよび30 g/LのMgCO3を含む50 mLの培地を含有する気密性ブチルゴムストッパー(上記参照)を有する100 mLの血清ボトル中、37℃および160 rpm(振とう直径:2.5 cm)で0.8バールの超過気圧を有するCO2雰囲気で16時間増殖させた。接種を、1 mLのWCB(実施例2)を用いて実施した。7.5 mLのこれらの前培養物を用いて、好気的主培養物に接種した。
結果を図9に示す。この結果は、DD1株による好気的なグルコース消費を明確に示している。主生成物は酢酸および乳酸であり、これは「マンヘイミア・スクシニシプロデューセンス」MBEL 55Eの好気的に増殖させた細胞の支配的な生成物である(Leeら、2002a)。初期SAレベルを、嫌気的前培養物により導入し、15時間の培養後に広く消費させる。データは、DD1が酸素許容性であることを明確に示している。
DD1の最も近い関連株は、KAIST(上記参照)により単離された株である「マンヘイミア・スクシニシプロデューセンス」MBEL 55Eである。DD1と前記株とを比較するために、KAISTにより記載された培養実験(Leeら、2002aの図2bおよびLeeら、2002bの図3)を、DD1を用いて実施した。
種培養物を、振とうインキュベーター(回転速度:160 rpm、振とう直径:2.5 cm)中、39℃で50 mLの培地を含む気密性ブチルゴムストッパーを有する100 mLの血清ボトル中で嫌気的に増殖させた。種培養の接種を、嫌気的チャンバー(MAKS MG 500、meintrup-dws)中、1 mLのWCB(実施例2)を用いて実施した。接種の直後、気体雰囲気(80%N2、15%CO2および5%H2)を、約0.8バールの超過気圧を有する純粋なCO2により置換した。インキュベーションの9時間後、発酵器に30 mLを接種して、CO2を一晩供給して無酸素条件を確保した300 mLの培養培地を含む発酵器(Sixfors, Infors Switzerland)中での培養を開始した。培養温度を39℃および5 M NaOHを用いてpHを6.5に維持した。CO2気流を0.25 vvmに調整した。攪拌器の速度を500 rpmに調整した。グルコースの消費ならびにSAおよび副生成物の形成を、実施例1に記載のようにHPLCにより測定した。
結果を図10にまとめる。インキュベーションの5時間以内に、18.9 g/Lのグルコースが消費され、12.3 g/Lのコハク酸、4.5 g/Lの酢酸および3.3 g/Lの蟻酸がDD1により産生され、生成物のスペクトルがMBEL55Eの1つと類似することを示している。しかしながら、コハク酸に関するDD1について得られる空時収率は2.5 g/(L g)であり、MBEL55E株の1つよりも明らかに高い(1.8 g/[L h]、Leeら、2002b)。この収率は、0.7 gのコハク酸/グルコース1 gであり、MBEL55E株の1つと類似する。
DD1の発酵のために複合成分を含まない合成培地を用いて、下流のプロセッシングを改良し、費用効率的な発酵のための無駄のない合成培地を設計することが有利である。従って、合成培地をDD1のために設計する。一方、合成培地はまた、近い関連株マンヘイミア・スクシニシプロデューセンスのために公開されている(Songら、2008)。必須化合物および刺激化合物が、DD1の増殖について決定されている。この結果と、マンヘイミア・スクシニシプロデューセンスとを比較したところ、明らかな差異が観察され、DD1株にとって好適なより経済的な増殖培地に対する手掛かりが得られた。
DD1のための合成増殖培地は、他の細菌を用いる以前の組織内経験および単一省略実験を行うことにより、第一胃の細菌のための他の合成増殖培地と関連して開発された(NiliおよびBrooker, 1995、McKinlayら、2005)。
種培養物を、振とうインキュベーター(回転速度:160 rpm、振とう直径:2.5 cm)中、37℃で50 mLの培地を含む気密性ブチルゴムストッパーを有する100 mLの血清ボトルを用いて嫌気的に複合培地中で増殖させた。1回目の種培養の接種を、無菌条件下で1 mLのWCB(実施例2)を用いて好気的に実施した。接種の直後、好気性気体雰囲気を、約0.8バールの超過気圧を有する純粋なCO2により置換した。インキュベーションの8時間後、2 mlの1回目の種培養物を遠心分離し、2 g/Lの(NH4)2SO4、0.4 g/LのCaCl2・2H2O、0.4 g/LのMgCl2・6H2O、2 g/LのNaClおよび6 g/LのK2HPO4を含む滅菌洗浄溶液を用いて3回洗浄した後、2回目の種培養物を100 mLの血清ボトルに接種した。
結果を表16にまとめる。ビオチンおよび値アミンHClを省略する培地は増殖およびコハク酸産生を持続しないことが観察された。従って、ビオチンおよび値アミンHClは、DD1の増殖にとって必須化合物であることが示された。0.6 mg/L未満のビオチンの濃度は、DD1の増殖にとって十分であった。アミノ酸システインは、DD1の増殖にとって必須ではなかったが、これはシステインの省略がシステインを含有する対照と同様のコハク酸産生を誘導したからである。
炭素源としてのグリセロールの存在下でのDD1株の生産性を、以下の最適化された培地およびインキュベーション条件を用いてさらに分析した。
DD1を以下の様式で増殖させた。凍結保存溶液に由来する細胞を、BHI寒天プレート(Becton Dickinson)上にストリークした。細胞を擦り取り、新鮮なBHI培地中に懸濁し、37℃で5.5時間、嫌気的血清ボトル中でインキュベートした。細胞を、100 mLの血清ボトルを用いて、表17に記載の化合物を含む培地中に接種した。600 nmでの開始ODは0.1であった(1 mLパス中で決定)。培地成分1〜7を一緒にオートクレーブし、化合物8を血清ボトル中でオートクレーブし、化合物9および10を別々にオートクレーブし、最終培地に添加した。血清ボトルをブチルゴムストッパーを通してCO2で少なくとも3回散布し、0.8バールのCO2超過気圧で静置した。血清ボトルを200 rpmおよび37℃でインキュベートした。24時間後、血清ボトルを開け、代謝物を実施例1に記載のようにHPLCにより決定した。
以下の結果は表18に記載のように得られたものである。DD1は、24時間以内に28.4 g/Lのグリセロールから35.3 g/Lのコハク酸を産生し、1時間あたり1.47 g/Lのコハク酸の空時収率をもたらし、これはグリセロール代謝の他の書類化された例よりも優れている(Leeら、2001)。1Mグリセロールおよび1M CO2の1Mコハク酸への代謝回転が達成される場合、1.24 g/gの収率はグリセロール1 gあたり1.29 gのコハク酸の記載された理論的収率に近かった(SongおよびLee、2006)。
2つの炭素源の存在下でのDD1の生産性を決定した。DD1を、二糖類であるマルトースおよびグリセロールの存在下で同時に増殖させた。
凍結保存溶液に由来する細胞を、BHI寒天プレート(Becton Dickinson)上にストリークした。細胞を擦り取り、新鮮なBHI培地中に懸濁し、37℃で5.5時間、嫌気的血清ボトル中でインキュベートした。この培地は表19に記載されている。200 mLの血清ボトルを用いた。細胞を、0.1の開始ODで接種した(600 nmでPharmaciaの光度計を用いて1 mLパス中で決定)。血清ボトルを、ブチルゴムストッパーを通してCO2で少なくとも3回散布し、0.8バールのCO2超過気圧で静置した。血清ボトルを200 rpmおよび37℃でインキュベートした。
結果を表20にまとめる。インキュベーションの16時間以内に、DD1により、36.5 g/Lのグリセロールおよび11.2 g/Lのマルトースが消費され、57.54 g/Lのコハク酸、3.41 g/Lの酢酸および3.7 g/Lの蟻酸が形成される。コハク酸に関してDD1について得られた空時収率は3.4 g/(L h)であり、これはMBEL55E株およびアナエロビオスピリルム・スクシニシプロデューセンスについて以前に報告されたものよりも明らかに高く、文献(Leeら、2002b、Leeら、2001、SongおよびLee、2006)に記載の他の株よりも優れている。
1. 本発明のDD1株は非常に有望な特徴を有する:
・グリセロールに関する魅力的な生産性パラメーター(SA力価:最大57 g/L、3.4 g/(L h)のコハク酸の空時収率、0.77 g/(g DCW h)のコハク酸に関する特異的生産性および最大1.24 g/gの消費炭素の炭素収率);
・それぞれ、少なくとも75 g/Lおよび70 g/Lのグルコースおよびグリセロールレベルが許容される;
・D-グルコース、D-キシロース、L-アラビノース、D-ガラクトース、D-マンノースがSAに効率的に変換され、生物精製手法を用いるSA産生に対する好適性を示す;
・グリセロール、特に、バイオディーゼルプラントに由来する未精製の材料も、SA産生に効率的に用いられる;空時収率、特異的生産性および生成物/副生成物比は、D-グルコースおよび他の糖類よりも実質的に高く、かつ良好である;
・pH制御のためにNH3/NH4OHが許容され、従って、コハク酸および/またはコハク酸アンモニウム塩の産生が可能である;
・D-グルコース、D-キシロース、L-アラビノース、D-ガラクトース、D-マンノースがSAに効率的に変換され、生物精製手法を用いるSA産生に対する好適性を示す;
・グリセロール、特に、バイオディーゼルプラントに由来する未精製の材料も、SA産生に効率的に用いられる;空時収率、特異的生産性および生成物/副生成物比は、D-グルコースおよび他の糖類よりも実質的に高く、かつ良好である;
・別々の炭素源の組合せがコハク酸に効率的に変換され;
・好気的細胞培養が可能であり、これは研究室における株の一般的な取り扱いにとって、特に、さらなる株の開発にとって明らかに有利である;
・培養培地が生産性を損失することなく実質的に改良された。
1. 前記株は、THF/BDO/GBLおよびピロリドンに変換することができるコハク酸および/またはコハク酸塩、例えば、アンモニウム塩の産生に関する優れた能力を有する。
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Claims (21)
- 炭素源としてグリセロールを利用することができる、元々はウシの第一胃から単離されたパスツレラ科のメンバーである細菌株、または該細菌株から誘導された、炭素源としてグリセロールを利用する能力を保持する変異株もしくは突然変異株であって、グリセロールからコハク酸を産生する能力を有し、コハク酸を産生する能力を有する受託番号DSM 18541を有するDSMZに寄託された細菌株DD1、または該細菌株から誘導された、コハク酸を産生する少なくとも前記能力を保持する変異株もしくは突然変異株である、前記株。
- 配列番号1の16S rDNA;または配列番号1の配列に少なくとも96%の配列相同性を示す配列を含む16S rDNAを有する、請求項1に記載の株。
- 配列番号2の23S rDNA;または配列番号2の配列に少なくとも95%の配列相同性を示す配列を含む23S rDNAを有する、請求項1または2に記載の株。
- 少なくとも1個の以下のさらなる代謝特性:
a)スクロースからのコハク酸の産生;
b)マルトースからのコハク酸の産生;
c)D-フルクトースからのコハク酸の産生;
d)D-ガラクトースからのコハク酸の産生;
e)D-マンノースからのコハク酸の産生;
f)D-グルコースからのコハク酸の産生;
g)D-キシロースからのコハク酸の産生;
h)L-アラビノースからのコハク酸の産生;
i)キシリトール、イノシトール、ソルビトールの不使用;
j)好気的および嫌気的条件下での増殖;
k)75 g/l以上の初期グルコース濃度での増殖;
l)70 g/l以上の初期グリセロール濃度での増殖;
m)アンモニア許容性、
を示す、請求項1〜3のいずれか1項に記載の株。 - スクロース、マルトース、D-フルクトース、D-グルコース、D-キシロース、L-アラビノース、D-ガラクトース、D-マンノース、および/またはグリセロールを、少なくとも0.5 g/gの収率係数YP/Sでコハク酸に変換する、請求項1〜4のいずれか1項に記載の株。
- 少なくとも1個の以下の特徴:
a)少なくとも28 g/Lのグリセロールを、少なくとも1.0 g/gの収率係数YP/Sで少なくとも28.1 g/Lのコハク酸に変換すること;
b)スクロース、マルトース、D-フルクトース、D-グルコース、D-キシロース、L-アラビノース、D-ガラクトース、D-マンノース、および/またはグリセロールから選択される少なくとも1種の炭素源を、少なくとも0.6 g gDCW-1h-1のコハク酸の特異的生産性収率でコハク酸に変換すること;
c)スクロース、マルトース、D-フルクトース、D-グルコース、D-キシロース、L-アラビノース、D-ガラクトース、D-マンノース、および/またはグリセロールから選択される少なくとも1種の炭素源を、少なくとも2.2 g/(L h)コハク酸のコハク酸に関する空時収率でコハク酸に変換すること;
d)スクロース、マルトース、D-フルクトース、D-グルコース、D-キシロース、L-アラビノース、D-ガラクトース、D-マンノース、および/またはグリセロールから選択される少なくとも1種の炭素源の少なくとも28 g/Lを、少なくとも2.2 g/(L h)のコハク酸に関する空時収率でコハク酸に変換すること;
e)スクロース、マルトース、D-フルクトース、D-グルコース、D-キシロース、L-アラビノース、D-ガラクトース、D-マンノース、および/またはグリセロールから選択される少なくとも1種の炭素源を、少なくとも0.6 g gDCW-1h-1のコハク酸の特異的生産性収率および少なくとも2.2 g/(L h)のコハク酸に関する空時収率でコハク酸に変換すること、
を有する、請求項1〜5のいずれか1項に記載の株。 - 有機酸またはその塩もしくは誘導体の発酵生産のための方法であって、
a)吸収可能な炭素源を含む培地中で請求項1〜6のいずれか1項に記載の細菌株をインキュベートし、所望の有機酸の形成を好む条件下で該株を培養する工程;および
b)該培地から、該有機酸またはその塩もしくは誘導体を取得する工程、
を含む、前記方法。 - 発酵を、二酸化炭素の存在下で10〜60℃の範囲の温度および5.0〜9.0のpHで行う、請求項7に記載の方法。
- 前記有機酸がコハク酸である、請求項7または8に記載の方法。
- 吸収可能な炭素源が、グリセロール、スクロース、マルトース、D-フルクトース、D-ガラクトース、D-マンノース、D-グルコース、D-キシロース、L-アラビノース、デンプンの分解産物、セルロース、ヘミセルロースおよびリグノセルロース;ならびにその混合物から選択される、請求項7〜9のいずれか1項に記載の方法。
- 前記炭素源がグリセロールまたはグリセロールと、スクロース、マルトース、D-フルクトース、D-ガラクトース、D-マンノース、D-グルコース、D-キシロース、およびL-アラビノースから選択される少なくとも1種のさらなる炭素源との混合物である、請求項10に記載の方法。
- 吸収可能な炭素源の濃度を、5〜80 g/lの範囲の値に調整する、請求項7〜11のいずれか1項に記載の方法。
- コハク酸またはその塩もしくは誘導体の発酵生産のための方法であって、
a)少なくとも1種の吸収可能な炭素源を含む培地中で請求項1〜6のいずれか1項に記載の細菌株をインキュベートし、所望の有機酸の形成を好む条件下で該株を培養する工程;
b)該培地から該有機酸またはその塩もしくは誘導体を取得する工程;
を含み、少なくとも1個の以下の特徴:
c)少なくとも1.0 g/gの収率係数YP/Sでの、少なくとも28 g/Lのグリセロールの少なくとも28.1 g/Lのコハク酸への変換;
d)少なくとも0.6 g gDCW-1h-1のコハク酸の特異的生産性収率での、スクロース、マルトース、D-フルクトース、D-グルコース、D-キシロース、L-アラビノース、D-ガラクトース、D-マンノース、および/またはグリセロールから選択される少なくとも1種の炭素源のコハク酸への変換;
e)少なくとも2.2 g/(L h)のコハク酸のコハク酸に関する空時収率での、スクロース、マルトース、D-フルクトース、D-グルコース、D-キシロース、L-アラビノース、D-ガラクトース、D-マンノース、および/またはグリセロールから選択される少なくとも1種の炭素源のコハク酸への変換;
f)少なくとも2.2 g/(L h)のコハク酸に関する空時収率での、スクロース、マルトース、D-フルクトース、D-グルコース、D-キシロース、L-アラビノース、D-ガラクトース、D-マンノース、および/またはグリセロールから選択される少なくとも28 g/Lの少なくとも1種の炭素源のコハク酸への変換;
g)少なくとも0.6 g gDCW-1h-1のコハク酸の特異的生産性収率および少なくとも2.2 g/(L h)のコハク酸に関する空時収率での、スクロース、マルトース、D-フルクトース、D-グルコース、D-キシロース、L-アラビノース、D-ガラクトース、D-マンノース、および/またはグリセロールから選択される少なくとも1種の炭素源のコハク酸への変換、
をさらに特徴とする、前記方法。 - 断続的または連続的に実施される、請求項7〜13のいずれか1項に記載の方法。
- コハク酸および/またはコハク酸アンモニウム塩の製造のための方法であって、請求項7〜14のいずれか1項に記載のコハク酸の発酵生産ならびにアンモニアもしくはその水溶液、またはNH4HCO3、(NH4)2CO3、NaOH、Na2CO3、NaHCO3、KOH、K2CO3、KHCO3、Mg(OH)2、MgCO3、MgH(CO3)2、Ca(OH)2、CaCO3、Ca(HCO3)2、CaO、CH6N2O2、C2H7Nまたはその混合物を用いるpHの制御を含む、前記方法。
- テトラヒドロフラン(THF)および/もしくは1,4-ブタンジオール(BDO)および/もしくはγ-ブチロラクトン(GBL)の製造のための方法であって、
a)請求項15に記載のコハク酸および/もしくはコハク酸塩の発酵生産、ならびに
b1)得られた遊離酸のTHFおよび/もしくはBDOおよび/もしくはGBLへの直接触媒的水素化または
b2)得られた遊離コハク酸および/もしくはコハク酸塩のその対応するジ-低級アルキルエステルへの化学的エステル化ならびに該エステルのTHFおよび/もしくはBDOおよび/もしくはGBLへのその後の触媒的水素化、
を含む、前記方法。 - ピロリドンの製造のための方法であって、
a)請求項15に記載のコハク酸アンモニウム塩の発酵生産、および
b)自体公知の様式でのコハク酸アンモニウム塩のピロリドンへの化学的変換、
を含む、前記方法。 - 吸収可能な炭素源として用いられる前記グリセロールを、トリアシルグリセリドのエステル切断により得る、請求項11〜17のいずれか1項に記載の方法。
- グリセロールがバイオディーゼルの製造から得られた廃棄物である、請求項18に記載の方法。
- 有機ファインケミカルの発酵生産のための請求項1〜6のいずれか1項に記載の細菌株の使用。
- 前記有機ファインケミカルがコハク酸またはその塩もしくは誘導体である、請求項20に記載の使用。
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