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JP5565415B2 - 無線通信装置 - Google Patents
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Description

本発明は、電波による無線通信を行う無線通信装置に関する。特に、電子レンジが動作している環境下で通信を行った時に、電子レンジからの不要輻射の影響で通信距離が低下することを防ぐことのできる無線通信装置に関する。
電子レンジのマグネトロンは周波数2.45GHz付近で発振し、周囲の環境に対して不要輻射波を放射する。そのため、この周波数帯で無線通信を行う無線通信装置の通信距離が、電子レンジからの不要輻射の影響で極端に短くなる、或いは、無線通信装置の通信が不可能になるといった問題が発生する。
この問題を回避するための無線通信装置が提案されている。電子レンジは商用電源(AC100V、200V等)で動作しており、その交流周波数は50Hzまたは60Hzである。そして電子レンジの電圧は、周期的に電圧0Vの点(ゼロクロス点)を通り、このゼロクロス点付近でマグネトロンの発振が一時的に停止する。従来の無線通信装置は、このタイミングを検出して、ゼロクロス点に同期させて無線送信を行うものである(例えば、特許文献1〜3を参照)。
しかしながら従来の方法では以下のような課題がある。
(1)無線通信装置が商用電源に接続されていない場合には、そもそも無線通信装置でゼロクロス点を検出できない。
(2)商用電源に接続されている場合でも、ゼロクロス点を検出する回路を無線通信装置に追加する必要がある。
(3)対策通信(ゼロクロス点を狙った送信)を行うと、実効的な伝送速度が低下するため、電子レンジが動作していない時は対策通信を行わないほうがよい。しかしながら、従来の方法では、無線通信装置から電子レンジの動作状態は正確に把握できないため、妨害を受けないためには常に対策通信を行うことになる。
(4)電子レンジが動作している時に、対策通信を行わない場合でも、条件によっては通信が成功する場合がある。しかし従来の方法では一律的に対策通信を行うことになる。なお、上記の条件とは、無線通信機同士の距離が近い場合や、電子レンジの火力制御でマグネトロンの発振強度が下がったり、発振が一時的に停止したりした場合等である。
以上の様に、従来の方法では、ゼロクロス点のタイミングを狙って通信を行うため、商用電源と同期を取る必要があることや、電子レンジの動作状態を正確に把握する必要があるという課題があった。
特開2002−111603号公報 特開2002−319946号公報 特開2002−323222号公報
上記課題を解決するために、本発明は、ゼロクロス点のタイミングを狙って通信を行う必要がなく、商用電源と同期を取る必要や、電子レンジの動作状態を正確に把握する必要のない無線通信装置を得るものである。
本発明の無線通信装置は、送信データを複数のサブスロットに分割した後に、複数のサブスロットのうち所定数を含む複数のスロットを生成する送信データ作成部と、送信データ作成部で生成された複数のスロットを送信する送信部とを備えた無線通信装置であって、サブスロットの時間長Tが、商用交流電源の電圧変化を基にして定められる発振停止時間以下であることを特徴としている。
図1は、本発明の第1の実施の形態における無線通信装置の構成を示すブロック図である。 図2は、本発明の第1の実施の形態における送信パケットの構成を示す図である。 図3は、本発明の第1の実施の形態における、スロットを構成する要素であるサブスロットの構成を示す説明図である。 図4は、本発明の第1の実施の形態における、低雑音増幅器を前段に設けたスペクトラムアナライザの周波数Zero Spanモードを用いて、電子レンジの動作時に輻射される周波数2.46GHzの輻射波を測定したときの、輻射波強度の時間変化の例を示す図である。 図5は、本発明の第1の実施の形態における送信パケットの構成を示す説明図である。 図6は、本発明の第1の実施の形態における無線通信装置の送信動作を示すフローチャートである。 図7は、本発明の第2の実施の形態における無線通信装置の送信パケットの構成を示す説明図である。 図8は、本発明の第3の実施の形態における無線通信装置の送信パケットの構成を示す説明図である。 図9は、本発明の第4の実施の形態における無線通信装置の送信パケットの構成を示す説明図である。 図10は、本発明の第4の実施の形態における、無線通信装置の送信動作を示すフローチャートである。 図11は、本発明の第5の実施の形態における無線通信装置の送信パケットの構成を示す説明図である。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、この実施の形態によって本発明が限定されるものではない。
(第1の実施の形態)
図1は、本発明の第1の実施の形態における無線通信装置の構成を示すブロック図である。無線通信装置1は、高周波処理部2、変調部3、復調部4、制御部5、送信データ作成部6、受信データ解析部7およびアンテナ8を備える。
無線通信装置1は、データの送信機能と受信機能とを備えている。無線通信装置1が通信に用いる無線周波数は、2.4〜2.5GHzの範囲であり、通信チャンネルを変更することができる。無線通信装置301の変調方式はFSK方式であり、送信出力は10mWであり、データの伝送速度は250kbpsである。
無線通信装置1が送信する送信データは、後述のようにパケット構成をとるが、この送信データは送信データ作成部6で作成される。制御部5はマイクロコンピュータで構成され、送信データ作成部6で作成されたパケットの送信データに基づき、変調部3を制御して変調信号を生成する。変調信号は送信部である高周波処理部2で高周波信号に変換され、アンテナ8より送信される。
なお、制御部5はマイクロコンピュータで構成されるものとして説明したが、任意のデジタルロジック回路やアナログ回路を用いて構成してもよい。また、送信データ作成部6および受信データ解析部7も、マイクロコンピュータまたは任意の回路を用いて構成することができる。
一方、アンテナ8が受信した高周波信号は、受信部として機能する高周波処理部2で変調信号に変換され、復調部4において復調された後に、受信データ解析部7において解析される。復調部4および受信データ解析部7の動作も、制御部5によって制御される。
図2は、本発明の第1の実施の形態における、送信データ作成部6で作成される送信パケットの構成を示す図である。送信データを8分割(N=8)し、各分割データでサブスロットが構成され、このサブスロットが8個連なって、スロットが構成される。更にスロットが8個連なってパケットが構成される。無線通信装置1は、1つのパケットを単位として送信動作を行う。なお、Nは1パケットに含まれる元の送信データを分割するときの分割数を表している。
図3は、本発明の第1の実施の形態における、スロットを構成する要素であるサブスロットの構成を示す説明図である。各サブスロットは、先頭よりビット同期データ、フレーム同期データ、データ番号および伝送データで構成されている。
ビット同期データは、受信側でデータサンプリングのタイミングを検出するためのデータであり、1バイト長からなる。
フレーム同期データは、受信データのはじまり位置を特定するためのパターンであり、2バイト長からなる。
データ番号は、伝送データの内容を示す番号であり、受信側の無線通信装置でどのサブスロットを受信したか検出するためのデータである。データ番号は1バイト長からなり、図3に示した例では、4番目のスロットの3番目のサブスロットであることを表している。データ番号はサブスロット毎に異なった値をとる。
伝送データは、送信データを8分割した内の一つであり、伝送データが8個集まって一つの送信データを構成できる。
図2に示すように、サブスロットが8個連なってスロットを構成する。そして、スロットが8個連なってパケットを構成する。ここで、各スロットに含まれる送信データ(各サブスロットの伝送データ8個分を繋ぎ合わせたデータ)は同一であるが、これらスロットを構成するサブスロットの順番をスロット毎に異なって配置するものである。
図4は、本発明の第1の実施の形態における、低雑音増幅器を前段に設けたスペクトラムアナライザの周波数Zero Spanモードを用いて、電子レンジの動作時に輻射される周波数2.46GHzの輻射波を測定したときの、輻射波強度の時間変化の例を示す図である。
電子レンジは商用電源60Hz(または50Hz)で動作し、インバータ方式の場合には60Hzを両波整流した120Hzの電圧波形に対して、インバータのスイッチング(スイッチング周波数20kHz程度)を行っている。そのため、輻射波強度は、1/120秒(=8.33m秒)毎に電圧のゼロクロス点を通る。
電子レンジのマグネトロンは、このゼロクロス点付近の時間帯で発振を停止している。図4の例では、1.8m秒間の停止時間があり、この時間帯には、電子レンジからの輻射は実質的に無くなっていることがわかる。この1.8m秒間に無線通信装置1から送信された高周波信号は、電子レンジからの電力輻射の影響を受けずに、受信側の無線通信装置で受信される。
図5は、本発明の第1の実施の形態における送信パケットの構成を示す説明図である。ここでは、商用電源の周波数が60Hzの場合について説明する。なお、商用電源の周期T=16.7m秒である。
図5の例においては、送信データを8分割(N=8)し、スロット1からスロット8の各スロットにそれぞれ含まれる8個のサブスロット(1)〜(8)に割り振っている。サブスロットの時間長T=1.04m秒であり、条件T≦(T/2)/M、M=8の場合に相当する。この8個のサブスロットを繋げて一つのスロットを構成している。各スロットの時間長T=8.33m秒であり、T=T/2の関係にある。ここで、MはT/2時間に対するサブスロット時間長Tの割合を表しており、Mが大きい程、Tが短くなる。
図5の例において、最初のスロット(スロット1)は、(1)(2)(3)・・・(8)の順番でサブスロットが構成されており、次のスロット(スロット2)は(8)(1)(2)・・・(7)の順番でサブスロットが構成されている。つまりスロット毎にサブスロットの順番が異なる。その後に続くスロット3−8もそれぞれサブスロットの順番が異なる。
図5中に、電子レンジのマグネトロンが発振している時間(電子レンジの発振レベル)を表記した。マグネトロンの発振している時間帯は不要輻射が放射されるため受信側の無線通信装置が混信の影響を受けて、受信データにビットエラーが発生する可能性がある。しかし、商用電源のゼロクロス点付近に、発振が停止する時間帯が存在する。停止している時間長は電子レンジにより若干差があるが、1.5m秒〜2.5m秒の間である。このタイミング(発振停止時間帯)に受信したデータは、不要輻射の影響を受けないため、ビットエラーが生じず安定な受信が可能である。
最初のスロット(スロット1)では、サブスロット(7)がこの影響を受けないタイミングに該当している。次のスロット(スロット2)ではサブスロット(6)が、そして順番に、スロット3−8について、それぞれ、サブスロット(5)、(4)、(3)、(2)、(1)、(8)が発振停止時間帯に当たり、8個のスロットをすべて受信した時点で、(1)〜(8)までの全データが受信完了となる。これにより、無線通信装置1でゼロクロス点のタイミングが分からなくても、電子レンジの影響を回避して送信データの通信が可能となる。
このように、本実施の形態によれば、ゼロクロス点付近のタイミングで送信されるサブスロットのデータがゼロクロス点ごとに順次に入れ替わることにより、受信側で全データを受信できるため、電子レンジからの不要輻射の影響を回避して通信を行うことができる。
本実施の形態においては、同じデータを8回繰り返して送信するため、実効的な伝送レートが約1/8に低下するが、1パケット分を送信完了した時点で、確実に全ての送信データを伝送することができる。
図6は、本発明の第1の実施の形態における無線通信装置1の送信動作を示すフローチャートである。図6においては、1パケット分の送信動作を示している。先ず、送信データ作成部6で送信データが生成される(ステップS601)。これは、元の送信データをN分割し、N種類のサブスロットに振り分け、このN個のサブスロットを繋いでスロットとする。更に、複数のスロットを繋いでパケットとする処理である。
次に、送信データ作成部6で作成された送信データに基づいて、制御部5が変調部3を制御して、変調信号を生成する(ステップS602)。
そして、高周波処理部2が変調信号を高周波信号に変換し、増幅してアンテナ8より放射する(ステップS603)ことにより、送信動作が終了する。
なお、サブスロットの構成は、各サブスロットともビット同期データ、フレーム同期データを含むものとして説明を行ったが、パケットの前半または任意の箇所にビット同期データおよびフレーム同期データを配置し、サブスロットには含まない構成としてもよい。または、サブスロットには、ビット同期データおよびフレーム同期データを含まない構成としてもよい。
また、本実施の形態においては、送信データを8分割(N=8)として説明したが、本発明はこの例に限定されず、任意の分割数を取ることができる。
また、本実施の形態においては、電子レンジの発振停止時間帯に1〜2個のサブスロットが含まれるが、更に多くのサブスロットが含まれる様に、M値を大きくとってもよい。また、N=8、M=8としたが、NとMは必ずしも同じ値とする必要はなく、異なった値としてもよい。
また、一つのパケットに続けて、次のパケットを配置して送信することにより、大きな容量のデータを送信することができる。
また、サブスロット内のビット同期データ、フレーム同期データ、データ番号のデータ長は任意に選んでもよい。
(第2の実施の形態)
図7は、本発明の第2の実施の形態における無線通信装置の送信パケットの構成を示す説明図である。
無線通信装置1の構成は、第1の実施の形態と同様であるが、スロットの時間長の取り方が異なる。本実施の形態においては、T=T/2+Tの関係となるようにTを設定している。また、M=7としており、T=(T/2)/7=1.19m秒であり、これよりT=9.52m秒である。本実施の形態においては、条件:T≦(T/2)/M、M=4以上であることを満たしている。
本実施の形態では、各スロット1−7でサブスロットの順番を変える必要がない。全スロットとも、サブスロット(1)、(2)、(3)、(4)、(5)、(6)、(7)、(8)の順番で配置されている。そして、T=T/2+Tの関係を満たす様に設定したので、電子レンジの発振停止期間ごとに異なったサブスロットを受信することができる。図7では、スロットごとに、サブスロット(7)、(6)、(5)、(4)、(3)、(2)、(1)、(8)の順番に妨害無しで受信できている。
以上のようなパケットの構成とすることによっても、電子レンジの影響を回避して通信が可能となる。本実施の形態によっても、ゼロクロス点付近のタイミングで送信されるサブスロットのデータがゼロクロス点ごとにずれて替わることにより、受信側で全データを受信できるため、電子レンジからの不要輻射の影響を回避して通信を行うことができる。
なお、本実施の形態の送信動作のフローチャートは図6と同様であるが、送信データ作成部6で作成されるデータが第1の実施の形態とは異なっており、本実施の形態の方が各スロットの時間長Tが長くなっている。そのため第1の実施の形態の構成に比べて、各分割データの大きさを大きくすることができる。
(第3の実施の形態)
図8は、本発明の第3の実施の形態における無線通信装置の送信パケットの構成を示す説明図である。本実施の形態における無線通信装置の構成は、第1の実施の形態と同様であるが、スロットの時間長の取り方が異なる。
本実施の形態においては、T=T/2−Tの関係となるようにTを設定している。また、M=9としており、T=(T/2)/9=0.926m秒であり、これよりT=7.40m秒である。本実施の形態においては、条件:T≦(T/2)/M、M=8以上を満たしている。
本実施の形態の場合も、第2の実施の形態と同様に、各スロット1−9でサブスロットの順番を変える必要がない。全スロットとも、サブスロット(1)、(2)、(3)、(4)、(5)、(6)、(7)、(8)の順番で配置されている。そして、本実施の形態においては、T=T/2−Tの関係を満たす様に設定したので、電子レンジの発振停止期間ごとに異なったサブスロットを受信することができる。図8では、各スロット2−9について、サブスロット(1)、(2)、(3)、(4)、(5)、(6)、(7)、(8)の順番に受信できている。
本実施の形態においては、TがT/2よりも短いため、8個のサブスロットを全て妨害なく受信するためには、9個のスロットが必要である。これにより、電子レンジの影響を回避して通信が可能となる。本実施の形態によっても、ゼロクロス点付近のタイミングで送信されるサブスロットのデータがゼロクロス点ごとにずれて替わることにより、受信側で全データを受信できるため、電子レンジからの不要輻射の影響を回避して通信を行うことができる。
なお、本実施の形態における送信動作のフローチャートは図6と同様である。
本実施の形態では、1パケットに含まれるスロット数が第1の実施の形態および第2の実施の形態よりも増えているが、各スロット長が短くなっているためパケットの時間長は第1の実施の形態および第2の実施の形態と同等である。従って、データの伝送速度もほぼ同等とすることができる。
(第4の実施の形態)
図9は、本発明の第4の実施の形態における無線通信装置の送信パケットの構成を示す説明図である。本実施の形態の無線通信装置の構成は、第1の実施の形態と同様である。
本実施の形態は、無線通信装置1の送信動作を中断し、相手側の無線通信装置からの応答信号(ACK信号)の受信を行うための応答待ち受け時間を設けたものである。
本実施の形態では、伝送データを7分割(N=7)している。そして、図9に示したように、7個のサブスロットからなるスロットを送信した後に、送信を中止し、受信動作を行う応答待ち受け時間を設けている。受信信号は、復調部4で復調処理が行われ受信データ解析部7で解析が行われる。
電子レンジの不要輻射により、受信側の無線通信装置は妨害を受けるが、条件によっては妨害の影響が無いまたは小さいために、スロットに含まれる伝送データをビットエラー無しまたは少ないエラーで受信できる場合がある。若干のエラーは送信データに誤り訂正符号化処理を施しておくことにより、受信側の無線通信装置で訂正し、受信を成功させることが可能である。
この様な場合には、一つのスロットを受信しただけで全ての送信データを受信できるため、以降のスロットを受信する必要がない。そこで、受信側の無線通信装置は、無線通信装置1が応答待ち受け時間となっているタイミングで、応答パケット(AKC信号)を送信する。応答パケットには、受信が成功した事や、成功したサブスロット番号などを示す情報が含まれているものとする。
例えば、図9中の最初の応答パケットには、サブスロット(7)の受信に成功したという情報が含まれ、2番目の応答パケットには、サブスロット(7)と(6)の受信に成功したこと、3番目の応答パケットには、サブスロット(7)、(6)、(5)の受信に成功したという情報が含まれている。この様に応答パケットには、それ以前に成功した全てのサブスロット番号が記録されている。そして上記の場合には、不成功となったサブスロットがあるので、無線通信装置1は、次のスロットの送信を継続する。
また別の例として、最初の応答パケットに、サブスロット(1)〜(8)までの受信に成功したという情報が含まれていた場合には、無線通信装置1は、次のスロットの送信を中止し、このパケットの送信を完了することができる。
無線通信装置1は、上記応答パケットを受信することにより次のスロットを送信する必要がないことを判断し、次にスロットの送信を止めて、次のパケット(次の送信データ)の送信へと移行することが可能となる。
あるいは、無線通信装置1は、応答パケットから送信が成功したサブスロット番号を認識し、これにより不成功となったサブスロットを把握できるため、以降の送信スロットには不成功となったサブスロットを連ねて送信するなどの処置をとることができる。これにより、不成功となったサブスロットの受信成功率を上げることができる。そしてスロットの送信回数を減らして全送信データの伝送完了までの時間を短縮することができる。
本実施の形態によれば、電子レンジの影響が小さいときには、受信側の送受信機から受信成功を示す応答パケットが頻繁に送信されるため、次々に、次のパケット(次の送信データ)を送信することが出来、これにより実効的な伝送速度を大きくすることが可能となる。この場合には、本実施の形態の対策通信をおこなっても、対策通信を行わない通常通信の伝送速度に近い速度を得ることができる。
この様にして、電子レンジの影響が大きいときはスロットを繰り返し送信する対策通信を行い、影響が小さいときは対策通信を中断して伝送速度を上げるといった、適応型の動作を行うことが可能となる。
図10は、本発明の第4の実施の形態における、無線通信装置1の送信動作を示すフローチャートである。まず、送信データ作成部6で図9に示した送信データが生成される(ステップS1001)。次に、1スロットのデータ送信が行われる。送信データに基づいて、制御部5が変調部3を制御して、変調信号を生成する(ステップS1002)。そして、高周波処理部2が変調信号を高周波信号に変換し、増幅してアンテナ8より放射する(ステップS1003)。
次に、無線通信装置1は、1スロットのデータ送信の後に応答待ち受け時間を設けて受信動作を行う(ステップS1004)。このとき応答パケットを受信したら、受信データ解析部6は、応答パケットの内容を解析し、受信不成功となったサブスロットの有無を判断する(ステップS1005)。
解析結果で受信不成功となったサブスロットが無い場合には、パケット送信終了とする(ステップS1006)。
不成功となったパケットが有る場合には、次のスロットを送信する。このときの送信パケットは、予め決めてあったパケット内容でもよいが、応答パケットから判明した受信不成功となったサブスロットの内容を連ねて構成したスロットを送信することにより、スロットの送信回数を減らすことができる。
そして、受信データ解析部6が、各応答パケットから全てのサブスロットの伝送が成功したことを確認した時点で、パケット送信終了とする(ステップS1006)。一つのパケット送信が終了したら、次のパケットの送信を開始する(ステップS1007)。以降、同様の操作を繰り返すことにより、データ送信を継続することができる。
本実施の形態によれば、スロットを送信する毎に応答信号を受信する時間を設けたため、受信側の無線通信機がビット誤りなしあるいはビット誤りの影響が小さい状態で受信できたことを、送信側で応答パケットにより検知し、次に送信するスロットのデータ内容を変更することにより実効的な伝送速度を上げることができる。
(第5の実施の形態)
図11は、本発明の第5の実施の形態における無線通信装置の送信パケットの構成を示す説明図である。本実施の形態は、第4の実施の形態と比較して、無線通信装置1の応答待ち受け時間の時間長さTについて、T≧T/2としたものである。この様にTを設定することにより、時間T内に必ず電子レンジの発振が停止するので、応答パケットを確実に受信することができる。
そして、受信側の無線通信装置は、無線通信装置1が応答待ち受け時間となるタイミングに複数のスロットからなる応答パケットを送信する。図11において、応答パケットの時間長はTである。
応答パケットの各スロットには、無線通信装置1からのスロットの受信成功/不成功の情報、あるいは受信成功したサブスロットの番号の情報が含まれている。これにより、無線通信装置1は、どのサブスロットの伝送に成功したかを知ることができる。そして、無線通信装置1は、この情報を基にして、次に送信するスロットの内容を変更することができる。
例えば、無線通信装置1は、全サブスロットの送信が成功していた場合は、次のスロットの送信は中止し、次のパケットを送信することができる。また、特定のサブスロットのみが失敗していた場合は、該当するサブスロットを連ねたスロットを構成して送信することができる。
あるいは、無線通信装置1は、送信に成功したサブパケットの時間的な位置に基づいて電子レンジの発振停止タイミングを判定し、その発振停止タイミングに合わせて、送信に失敗したサブスロットが位置するようにスロットを構成して送信する。といった動作が可能となる。
図11に示した例では、最初のスロットでは、サブスロット(7)のタイミングで電子レンジの発振が停止している。そして、サブスロット(7)がビット誤り無しで受信できた場合には、受信側の無線通信装置からは、サブスロット(7)の受信が成功したことを示す情報を含んだ応答パケットが送信される。図11の例では、最初の応答待ち受け時間に送信される、応答パケットを構成する8個連なった応答スロット(ACKと記載)には、それぞれ同じ情報が含まれており、無線通信装置1は、どの応答スロットを受信しても同じ情報を得ることができる。
例えば、図11における、最初の応答パケットには8個の応答スロットが連なっているが、各応答スロットには、サブスロット(7)の受信に成功したという情報が含まれている。無線通信装置1は、この情報により、電子レンジの発振中は、応答スロットの受信に失敗しているが、発振が停止した時間帯に受信した応答スロットは受信に成功していること、具体的にはサブスロット(7)の送信に成功したことを知ることができる。
また例えば、無線通信装置1は、2番目の応答パケットを受信して全てのサブスロットの伝送に成功したことを知った場合には、次のスロットの送信を中止し、送信完了とする。
また例えば、無線通信装置1は、2番目の応答パケットを受信してサブスロット(7)以外のサブスロットの伝送に成功したことを知った場合は、次に送信するスロットに含まれるサブスロットを全てサブスロット(7)にして送信する。これにより、サブスロット(7)の伝送に成功する確率を上げることができる。
図11では、1番目の応答パケット中の6番目の応答スロット(太字のACKで記載)が、電子レンジの発振の影響を受けずに無線通信装置1で受信される。応答パケットを受信した無線通信装置1は、サブスロット(7)以外のサブスロットが不成功であることが分かるので、引き続き次のスロットを送信する。これを繰り返し、無線通信装置1は、全てのサブスロットの伝送が成功した時点で、スロットの送信を中止する。
本実施の形態と第4の実施の形態との違いは、本実施の形態では、電子レンジの影響が大きい環境下にあっても、確実に応答パケットを受信できるという点である。
第4の実施の形態においては、無線通信装置1が応答パケットの受信を失敗する可能性があった。特に無線通信装置1の近くに電子レンジが配置されている場合、受信側の無線通信装置で受信が成功していても、無線通信装置1で応答パケットが受信できず、そのため不必要にスロットを次々に送信してしまう可能性がある。しかし、本実施の形態によれば、電子レンジの発振が必ず停止するまでの間、応答待ち受け時間を延長しているので、応答パケットを確実に受信することができる。そして、不必要なスロットを送信することがない。
なお、本実施の形態の無線通信装置1の動作のフローチャートは図10と同様である。ただし応答待ち受け時間が延長されている点で異なっている。
なお、第1の実施の形態から第5の実施の形態においてはサブスロットの時間長Tを(T/2)/Mとして表したが、サブスロットの時間長はこれに限るものではなく、商用交流電源の電圧変化の周期を基にして種々様々に設定した、電子レンジの発振レベルの発振停止時間より短い所定時間Xとすることができる。
以上のように、本発明によれば、ゼロクロス点のタイミングを狙って通信を行う必要がなく、商用電源と同期を取る必要や、電子レンジの動作状態を正確に把握する必要のない無線通信装置を得ることができるので、電波による無線通信を行う無線通信装置、特に、電子レンジが動作している環境下で通信を行った時に、電子レンジからの不要輻射の影響で通信距離が低下することを防ぐことのできる無線通信装置等として有用である。
1 無線通信装置
2 高周波処理部
3 変調部
4 復調部
5 制御部
6 送信データ作成部
7 受信データ解析部
8 アンテナ

Claims (7)

  1. 送信データを複数のサブスロットに分割した後に、前記複数のサブスロットのうち所定数を含む複数のスロットを生成する送信データ作成部と、
    前記送信データ作成部で生成された前記複数のスロットを送信する送信部とを備えた無線通信装置であって、
    前記サブスロットの時間長T1が、商用交流電源の電圧変化を基にして定められ、不要輻射波を放射するマグネトロンの発振停止時間以下であり、
    前記スロットの時間長T2は前記発振停止時間よりも長いことを特徴とする無線通信装置。
  2. 前記送信データ作成部で生成される前記複数のスロットにおいて、前記複数のスロットに含まれるサブスロットの配列がそれぞれ異なることを特徴とする請求項1記載の無線通信装置。
  3. 前記スロットの時間長T2を、T2=T0/2(T0:商用交流電源の周期)としたことを特徴とする請求項2記載の無線通信装置。
  4. 前記スロットの時間長T2を、T2=T0/2+T1としたことを特徴とする請求項1記載の無線通信装置。
  5. 前記スロットの時間長T2を、T2=T0/2−T1としたことを特徴とする請求項1記載の無線通信装置。
  6. 他の無線通信装置からの応答信号を受信する受信部を更に備え、
    前記送信データ作成部は、前記複数のスロットのスロット間に送信動作を中止する応答待ち受け時間を設けるとともに、
    前記応答待ち受け時間に、前記受信部が受信した前記応答信号の内容に応じて、前記応答待ち受け時間後に送信するパケットの内容を変更することを特徴とする請求項1から5までのいずれか1項に記載の無線通信装置。
  7. 前記応答待ち受け時間を、T3≧T0/2(T3:応答待ち受け時間の長さ)としたことを特徴とする請求項6記載の無線通信装置。
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