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JP5573482B2 - 焼結機パレットの漏風箇所検知方法 - Google Patents
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Description

本発明は、鉄鉱石、炭材等の焼結原料を焼結するドワイトロイド(DL)型焼結機のパレットにおける漏風箇所を正確に検知する方法に関するものである。
従来から、鉄鉱石、炭材等の焼結原料をDL型焼結機で焼結し、高炉に装入する焼結鉱を製造する。
DL型焼結機は、図1に示すように、2つのスプロケット5の間に、無端状に連結されて回動(図中、矢印方向)するパレット1、パレット1上に、鉄鉱石、炭材等の焼結原料を層状に装入するホッパー3、パレット上に堆積した焼結原料に点火する点火炉4、及び、パレット1の下側で、空気を、焼結層と原料層を通して吸引するウインドボックス2で構成されている。ウインドボックス2は、一本の吸気管6に接続されている。
ウインドボックス2の上端には、ウインドボックス2とパレット1の間の気密性を維持するエアシールプレート(図示なし)が取り付けられている。パレット1の下端が、エアシールプレート上を摺動して、気密性をいじするが、エアシールプレートは磨耗するので、ウインドボックス2とパレット1の間に空隙ができ、外気がウインドボックス2内に侵入する。即ち、ウインドボックス2とパレット1の間で漏風が発生する。
また、漏風は、パレット1でも発生する。パレットが磨耗すると、パレット自体で漏風が発生するし、また、隣接するパレット間の間隔が、磨耗で拡大して漏風が発生する。
焼結機において生じる漏風は、焼結の進行に悪影響を及ぼし、生産性の低下につながるので、漏風の程度を、適確に検知して対策を講じることが重要である。それ故、これまで、種々の漏風検知方法が提案されている(例えば、特許文献1〜5、参照)。
例えば、特許文献5には、焼結機の排ガス処理系の排ガス流の上流側と下流側において、酸素濃度と温度を測定し、酸素濃度の差又は温度の差から漏風状態を検知することを特徴とする漏風検知方法が開示されている。
特許文献5の漏風検知方法は、(a)高精度で漏風率を測定でき、また、漏風量を定量化できるので、設備修理の判断が正確になる、(b)少ない漏風量(初期漏風)で漏風箇所を発見し、早急な対策を採ることができる、及び、(c)漏風率が大巾に減少し、排ガス吸引ブロワーの電力コストが低減する等の効果を奏するが、ウインドボックス内の広範囲での酸素濃度の測定であるため、パレット特定箇所の漏風を特定することが難しい。
回動するパレット上で、焼結を適確に行なうためには、焼結反応に必要な一定量の空気を必要とするが、焼結機に漏風が発生すると、必要量の空気を確保することができず、焼結反応が不安定となり、焼結鉱の品質が不均一となる。
漏風は、前述したように、エアシールプレートの摺動部の他、パレット自体及び隣接部でも生じる。出願人の実態調査結果によれば、漏風の20〜50%は、パレットの磨耗に起因する漏風である。
しかし、従来の漏風検知は、漏風箇所を区別せず、漏風箇所で生じる漏風を総量的に検知するものであり、この点で、パレット上の焼結の適確な制御に資するものではない。
出願人は、この点に鑑み、パレットで生じる漏風を検知する漏風検知装置を提案した(特許文献6及び7、参照)。特許文献6及び7の漏風検知装置は、パレット直下で、ウインドボックス上部の所定位置にレーザ式酸素濃度計を配置し、測定した酸素濃度とパレット位置に基づいて、漏風しているパレットを特定するものである。
特開昭56−105436号公報 特開昭58−189337号公報 特開昭60−48484号公報 特開昭61−195929号公報 特開平6−300459号公報 特開2009−275239号公報 特開2010−007904号公報
本発明は、ウインドボックス上部に配置したレーザ式酸素濃度計で、焼結層及び原料層を通して吸引した焼結ガス中の酸素濃度を、パレット直下で精度よく測定し、酸素濃度の変化から、回動するパレットにおける漏風箇所を検知するとともに、漏風対策を講じることを課題とし、該課題を解決する検知方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、パレットにおける漏風箇所を検知する手法について鋭意検討した。その結果、パレット毎に、パレット進行方向の酸素濃度を表示し、酸素濃度が変化する位置を特定すれば、漏風箇所を検知できることを見いだした。
また、本発明者らは、漏風箇所の酸素濃度の高低に基づけば、パレットの磨耗の程度を推測して、パレットの補修又は取替の時期を、適確に判断できることを見いだした。
本発明は、上記知見に基づいてなされたもので、その要旨は以下のとおりである。
(1)焼結機パレットにおける漏風箇所を、ウインドボックスで吸引した燃焼ガス中の酸素濃度に基づいて検知する検知方法において、
(i)ウインドボックスの上部に設けたパレット幅方向のレーザ式酸素濃度計で、回動するパレット直下の上記燃焼ガス中の酸素濃度を測定するとともに、レーザ式酸素濃度計の上を通過するパレットを識別し、
(ii-1)測定した酸素濃度を、識別したパレット順に、連続して、識別したパレット毎に表示し、
(ii-2)酸素濃度の増加位置から、パレットにおける漏風箇所が、パレットの隣接部及びパレットの中央部の一方又は両方であることを検知し、
(iii)上記漏風箇所の酸素濃度の高低により、パレットの補修又は取替の時期を判断することを特徴とする焼結機パレットの漏風箇所検知方法。
(2)前記パレットの識別を、パレットの側部に、パレット識別情報を内蔵する電子機器を取り付けて行うことを特徴とする前記(1)に記載の焼結機パレットの漏風箇所検知方法。
本発明によれば、焼結機パレットにおける漏風箇所を適確に検知することがで、さらに、検知結果に基づいて、パレットの磨耗の程度を適確に推測して、パレットの補修又は取替の時期を適確に判断することができる。その結果、焼結機の操業中、焼結原料の焼結に必要な空気を安定的に確保することができる。
焼結機の基本態様を示す図である。 ウインドボックスの上部にレーザ式酸素濃度計を設けた焼結機の態様を示す図である。(a)は、焼結機の上面態様を示し(原料供給ホッパーと点火炉は図示していない)、(b)は、焼結機の側面態様を示す。 図2(a)のA−A断面を示す図である。 測定したパレット毎の酸素濃度の一例を示す図である。 酸素濃度と漏風箇所の関係を模式的に示す図である。 パレット断面において漏風の可能性のある箇所を示す図である。 実施例で測定したパレット毎の酸素濃度((a):漏風対策前、(b):漏風対策後)を示す図である。
本発明について、図面に基づいて説明する。
図2に、ウインドボックスの上部にレーザ式酸素濃度計を設けた焼結機の態様を示す。図2に示す焼結機は、図1に示す焼結機と基本的に同じ構造のものである。図2(a)は、焼結機の上面態様を示し(原料供給ホッパー3と点火炉4は図示していない)、図2(b)は、焼結機の側面態様を示す。
図2に示す焼結機においては、点火炉4に近接するウインドボックス2の上部に、レーザ式酸素濃度計7が配置されている。レーザ式酸素濃度計7は、発光器9と受光器10からなり、受光器10は、酸素濃度表示装置8に接続されている。
図2には、レーザ式酸素濃度計7を、点火炉4に近接するウインドボックス2に配置する態様を示したが、本発明においては、漏風箇所を検知し得る酸素濃度を測定できればよいので、レーザ式酸素濃度計の配置位置は、特定のウインドボックス内に限定されない。
ただし、漏風は拡散するので、漏風箇所を適確に検知するために、レーザ式酸素濃度計は、パレットに近接して配置するのが好ましい。
配置するレーザ式酸素濃度計の個数は、酸素濃度を測定し、漏風箇所を検知できる限り1個でよいが、検知の確実性を高めるため、2個以上を配置してもよい。
図3に、図2(a)のA−A断面を示す。パレット1は、グレートバー1aを配列した底部と、側部1bで構成され、焼結原料15が収容されている。パレット1は、側部1bの両外側に、車輪11を備えている。車輪11が、ウインドボックス2の上部側壁2aの外側に取り付けた外枠13に設けた架台12aで支持する軌条12上を転動して、パレット1が回動する。
パレット1の下端部は、パレット1の回動に伴い、ウインドボックス2の上部側壁2aの上端面に取り付けられエアシールプレート14の上を、気密性を保持しつつ摺動する。
ウインドボックス2の上部側壁2aには、レーザ光Lを発する発光器9と、ウインドボックス2を横断したレーザ光Lを受ける受光器10が配置されて、レーザ式酸素濃度計7が構成されている。
レーザ式酸素濃度計7で、ウインドボックス2が吸引した焼結ガス中の酸素濃度を、パレット2の直下で測定する。酸素濃度を測定するパレット直下の位置は、前述したように、パレット底部に近いほど好ましい。
レーザ式酸素濃度計7で測定した酸素濃度は、酸素濃度表示装置8へ送信され(図2(a)、参照)、その推移が表示画面に表示される。この表示については後述する。
パレット1の側部1bには、レーザ式酸素濃度計7の上を通過するパレット1を識別するため、パレット識別情報を内蔵する電子機器16が取り付けられている。電子機器16として、IDタグを用いてもよい。その他、電子機器16として、バーコード(1次元コード)や、種々の2次元コード(QRコード、CPコード等、市販の各種コード)を用いることが可能である。非接触式の磁気カード、IDタグ、ICタグも使用可能である。
読取センサー17で、電子機器16から読み取ったパレット識別情報は、酸素濃度表示装置8へ送信される(図2(a)、参照)。測定した酸素濃度は、パレット識別情報を基にパレット毎に、酸素濃度表示装置8の表示画面に表示される。
図4に、パレット毎に測定した酸素濃度の一例を示す。図中、#01〜#10が、パレット識別情報である。図4から、次のことが解る。
(a)酸素濃度の推移が、パレット毎に異なっている。
(b)パレットの隣接部では、酸素濃度が高い。
(c)パレット隣接部の酸素濃度は、隣接部で異なっている。
(d)中央部で酸素濃度が高いパレットがある。
パレットは、焼結操業で磨耗するが、パレット間で磨耗の程度に差があり、その結果、漏風の程度に差が生じて、酸素濃度の分布が、パレット毎に異なると推測される。
パレットの隣接部で、ある程度の漏風が生じ、酸素濃度が高くなることは避けられないが、酸素濃度が極端に高いパレット隣接部では、パレットの磨耗により、空隙が拡大して、大きな漏風が生じていると推測される。中央部で酸素濃度が高いパレットでは、中央部で漏風が生じていると推測される。
以上のことに基づき、図5に、酸素濃度と漏風箇所の関係を模式的に示す。酸素濃度が高いところが、漏風箇所である。
パレット1xとパレット1yの隣接部xyと、パレット1yとパレット1zの隣接部yzにおいて漏風が発生しているが、隣接部xyの酸素濃度が、隣接部yzの酸素濃度よりも著しく高い場合、隣接部xyでは、パレット1xとパレット1yが、端部で大きく磨耗して間隙が大きくなり、漏風箇所S1となっているということができる。
また、パレット1xの中央部で酸素濃度が高い場合、中央部で、パレットの磨耗が大きく、中央部が漏風箇所S2となっているということができる。
このように、パレットの長さDpにわたり酸素濃度を測定することにより、回動するパレットにおいて、漏風箇所を検知することができる。漏風は、パレットの磨耗によるところが大きいから、酸素濃度が著しく高い漏風箇所があるパレットは、磨耗が著しいパレットである。
ここで、図6に、パレット断面において漏風の可能性が大きい箇所を示す。図に示すように、Sw、Sx、Sy、及び、Szが、漏風が起き得る箇所である。パレットの隣接部又は中央部で酸素濃度が高い場合、磨耗が進行し、Sw、Sx、Sy、及び、Szの1、又は、2以上の箇所で漏風が生じているといえるので、酸素濃度の高低によって、パレットの補修又は取替の時期を適確に判断することができる。
次に、本発明の実施例について説明するが、実施例の条件は、本発明の実施可能性及び効果を確認するために採用した一条件例であり、本発明は、この一条件例に限定されるものではない。本発明は、本発明の要旨を逸脱せず、本発明の目的を達成する限りにおいて、種々の条件を採用し得るものである。
(実施例)
レーザ式酸素濃度計を、点火炉に近接したウインドボックスに配置した焼結機(図2、参照)において、パレットが一周する間、レーザ式酸素濃度計で、ウインドボックスが吸引する燃焼ガス中の酸素濃度を測定した。酸素濃度の推移を、パレットの識別情報に基づいて酸素濃度表示装置の表示画面に表示した。
図7に、漏風対策前のパレット毎の酸素濃度((a)の曲線)と、漏風対策後のパレット毎の酸素濃度((b)の曲線)を併せて示す。酸素濃度の上昇から、連結したパレットにおける漏風箇所を、直ちに検知することができる。
パレット#5、#6、及び、#7は、両端の磨耗が大きいので、直ちに、新しいパレットと交換した。パレット#2は、中央部が磨耗しているが、酸素濃度の値から、磨耗の程度は小さいと判断して、補修して使用を続行した。その結果、漏風対策実施後の酸素濃度((b)の曲線)から、酸素濃度が低下したことが解る。
前述したように、本発明によれば、焼結機パレットにおける漏風箇所を適確に検知することがで、さらに、検知結果に基づいて、パレットの磨耗の程度を適確に推測して、パレットの補修又は取替の時期を適確に判断することができる。その結果、焼結機の操業中、焼結原料の焼結に必要な空気を安定的に確保することができる。したがって、本発明によれば、均質な焼結鉱を、生産性よく製造することが可能となるので、本発明は、鉄鋼産業において利用可能性が高いものである。
1、1x、1y、1z パレット
1a グレートバー
1b 側部
2 ウインドボックス
2a 上部側壁
3 ホッパー
4 点火炉
5 スプロケット
6 吸気管
7 レーザ式酸素濃度計
8 酸素濃度表示装置
9 発光器
10 受光器
11 車輪
12 軌条
12a 架台
13 外枠
14 エアシールプレート
15 焼結原料
16 電子機器
17 読取センサー
18 隣接部
L レーザ光
Dp パレット長さ
1 漏風箇所(隣接部)
2 漏風箇所(中央部)
Sw、Sx、Sy、Sz 漏風箇所

Claims (2)

  1. 焼結機パレットにおける漏風箇所を、ウインドボックスで吸引した燃焼ガス中の酸素濃度に基づいて検知する検知方法において、
    (i)ウインドボックスの上部に設けたパレット幅方向のレーザ式酸素濃度計で、回動するパレット直下の上記燃焼ガス中の酸素濃度を測定するとともに、レーザ式酸素濃度計の上を通過するパレットを識別し、
    (ii-1)測定した酸素濃度を、識別したパレット順に、連続して、識別したパレット毎に表示し、
    (ii-2)酸素濃度の増加位置から、パレットにおける漏風箇所が、パレットの隣接部及びパレットの中央部の一方又は両方であることを検知し、
    (iii)上記漏風箇所の酸素濃度の高低により、パレットの補修又は取替の時期を判断することを特徴とする焼結機パレットの漏風箇所検知方法。
  2. 前記パレットの識別を、パレットの側部に、パレット識別情報を内蔵する電子機器を取り付けて行うことを特徴とする請求項1に記載の焼結機パレットの漏風箇所検知方法。
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