JP5576218B2 - 地域内電力融通システム - Google Patents
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Description
特許文献1では、電力会社が分散して発電された自然エネルギーをすべて受け入れ、その電力を自由に分配できることを前提にしている。しかしその一方で、すべての分散電力を電力会社がいつでも受け入れることができなくなることが想定される。また、電力の価格の決定については公共の利益の観点から、あるいは、需給バランスの経済原理からのみ決定できるものではないと考えられる。従って、特許文献1のような大規模広域システムでは、電力の逆潮流ができる場所や時間が地区毎に異なってきた場合、全体で問題が解決できなくなる可能性がある。さらに、自然エネルギーの発電量と電力の需要量との調整を検討する際に、システム全体での解決策を考えなければいけなくなり、柔軟で早期の対策を立てにくくなる可能性がある。電力会社がすべての電力の逆潮流を受け入れる前提の上で、電力情報が適切に管理されるならば、地域ごとの料金設定の変更や条件による料金の設定等が可能となり、上記のような状況にも柔軟に対応することも可能であるが、電力の流れに制約が発生する場合、この前提が崩れる。また、特許文献2も、上記のような状況における電力の取引を想定したものではない。
本実施形態の地域内電力融通システムは、太陽電池発電や風力発電等の自然エネルギーによる発電設備と、電力を保存する蓄電設備とを備えた複数の建物により構成される地域、すなわち、電力クラスタ内において電力を相互に融通し、電力クラスタ内での電力自給率を高める。また、電力クラスタ内での相互の電力の融通を促進することによって、自然エネルギーの廃棄量を削減する。以下、同一のクラスタ内の住宅において相互に融通する電力を、「共有電力」と記載する。また、ここで融通とは、ある住宅において余剰の電力または蓄電している電力を、電力が不足している住宅に供給することである。
続いて、本実施形態による地域内電力融通システムの構成を説明する。
1つの電力クラスタである地域内の各住宅は、太陽電池11、蓄電池12、宅内電力分配器20、ホームゲートウェイ40を備える。ただし、同図ではホームゲートウェイ40や保護回路やスイッチ等については省略している。当該地域の地域変電所は、変圧器60、同期調整器61を備える。各住宅内の宅内電力分配器20は、地域変電所の変圧器60と商用低圧線により接続されるとともに、地域変電所の同期調整器61と共有低圧線により接続される。
住宅内に備えられたホームゲートウェイ40は、データ通信網である広域ネットワークNを介して、データセンタが保有するデータセンタ装置70及び電力取引プロバイダが保有する取引装置80と接続される。
同図に示すように宅内電力分配器20は、計測部21、通信インタフェース部22、整流器23、直流電圧変換器(以下、「DC/DC」と記載する。)31、32と、直流交流変換器(以下、「DC/AC」と記載する。)33、34と、スイッチ35、36、37、38、39を備えて構成される。DC/AC33、34は、同期調整器61内のインバータと同期している。この構成により、宅内電力分配器20は、スイッチ35、36、37、38、39を切替えることにより電力の流れを制御する。スイッチ35、36、37、38、39は、制御信号に従って、電子スイッチや電圧や位相を制御することにより流れを切替える機能を有するものであって、物理的に電線の接続や切断を行なう機構の部品である必要はない。図面では、説明のためスイッチの形状で表現している。
DC/DC31は、太陽電池11が発電した直流の電力の電圧を変換(変更)する。DC/DC32は、双方向の直流電圧変換器であり、蓄電池12に蓄電する直流の電力の電圧を変換するとともに、蓄電池12から放電される直流の電力の電圧を変換する。
DC/AC33は、双方向の直流交流変換器である。DC/AC33は、太陽電池11により発電され、DC/DC31により電圧が変換された直流の電力、または、蓄電池12から放電され、DC/DC32により電圧が変換された直流の電力を交流の電力に変換する。また、DC/AC33は、商用低圧線を介して送電された交流の商用電力、あるいは、共有低圧線を介して送電された交流の共有電力を直流の電力に変換する。DC/AC34は、太陽電池11により発電され、DC/DC31により電圧が変換された直流の電力、または、蓄電池12から放電され、DC/DC32により電圧が変換された直流の電力を交流の電力に変換する。
スイッチ36は、DC/DC32と、DC/AC34及びスイッチ37に接続される電力線を接続するか否かを切替える。DC/DC32と、DC/AC34及びスイッチ37に接続される電力線DC/AC34を接続する場合の切替方向を36a、接続しない場合の切替方向を36bとする。
スイッチ37は、DC/DC31及びスイッチ35に接続される電力線と、DC/AC34及びスイッチ36に接続される電力線を接続するか否かを切替える。DC/DC31及びスイッチ35に接続される電力線と、DC/AC34及びスイッチ36に接続される電力線を接続しない場合の切替方向を37a、接続する場合の切替方向を37bとする。
スイッチ38は、宅内機器や電気自動車などの電力負荷が接続される分電盤への電力の出力元をDC/AC34、あるいは、スイッチ39に切替える。スイッチ39側の切替方向を38a、DC/AC34側の切替方向を38bとする。
スイッチ39は、共有低圧線または商用低圧線のいずれをDC/AC33及びスイッチ38に接続される電力電とに接続するかを切替える。商用低圧線側に接続する場合の切替方向を39a、共有低圧線に接続する場合の切替方向を39bとする。
通信部41は、広域ネットワークNを介して他の装置とデータを送受信する。記憶部42は、各種データを記憶する。
更新部44は、宅内電力分配器20から計測データを受信して記憶部42に書き込むとともに、データセンタ装置70へ通知する。状態判断部45は、記憶部42に記憶されている計測データに基づいて、宅内電力分配器20における電力の流れの状態を表す動作モードを判断する。動作モードの詳細については後述する。状態通知部46は、状態判断部45が判断した動作モードをデータセンタ装置70に通知する。切替指示部47は、状態判断部45が判断した動作モード、あるいは、取引装置80から指示された動作モードに従って、宅内電力分配器20内の各スイッチの切替を指示する。リクエスト充電要求部48は、リクエスト充電の要求信号を送信する。リクエスト充電とは、住宅内の分電盤につながる分岐回路のコネクタに電気自動車などを接続して急速充電を行うことであり、商用電力の受電の定格を超えることもある。
通信部81は、広域ネットワークNを介して他の装置とデータを送受信する。記憶部82は、各種データを記憶する。
次に、宅内電力分配器20の動作モードについて説明する。
図8は、宅内電力分配器20の状態遷移を示す図である。
宅内電力分配器20の動作モードは、電力過剰状態、すなわち、(発電電力Pp)≧{(消費電力Pc)+(蓄電電力Ps)}である場合、充電中モード(SO1)、廃棄モード(SO2)、逆潮流モード(SO3)、共有送電モード(SO4)、リクエスト送電モード(SO5)の何れかの状態となる。また、電力不足状態、すなわち、(発電電力Pp)<{(消費電力Pc)+(蓄電電力Ps)}の場合、放電中モード(SU1)、商用受電モード(SU2)、共有受電モード(SU3)、共有充電モード(SU4)、リクエスト充電モード(SU5)の何れかの状態となる。
例えば、充電中モード(SO1)へ移行する場合、ホームゲートウェイ40の切替指示部47は、宅内電力分配器20に対してスイッチ35を切替方向35bに、スイッチ36を切替方向36aに、スイッチ37を接続線37bに、スイッチ38を切替方向38bに、スイッチ39を切替方向39bに切替えるよう指示する。
続いて、本実施形態による地域内電力融通システムにおいて適用する電力レートについて説明する。
電力を購入する場合の購入レートは電力レートrと等しく、以下のようになる。
(2)共有受電の場合、購入レート=0.2とする。つまり、余剰電力を分けてもらうレートとして低く設定する。
(3)共有充電の場合、購入レート=0.2とする。つまり、共有受電の場合と同一とする。
(4)リクエスト充電の場合、購入レート=0.3〜0.9とする。
実際の運用にあたっては、電力を販売する場合の販売レートはデータセンタと電力プロバイダの利ざやを加えて、購入レートに対して割り増しとすることが想定される。しかし、ここでは、説明をわかりやすくするために購入レート(電力レートr)と同一レートとする。また、電力の損失についても、ここでは言及されていないが、実際の運用時にはロスが発生するために販売量は購入量と一致しない。ここでも損失が発生するが、これについても、別の方法で回収されるものとして説明する。
(2)共有送電の場合、販売レート=0.2とする。つまり、余剰電力を低レートで販売する。
(3)廃棄の場合、販売レート=0とする。つまり、電力は販売されずに捨てられてしまうため0となる。
(4)リクエスト送電の場合、販売レート=0.3〜0.9とする。
続いて、リクエスト送電の販売レートの決定ルールについて説明する。
リクエスト送電とは、需要側が、電気自動車に急速充電をしたい場合に、他の住宅に電力の供給を要求することである。通常の充電は、共有受電モード(SU3)または、商用受電モード(SU2)の状態において可能である。共有受電モード(SU3)の場合は、安価であるが、余剰電力での充電となるので、充電の電流が保証できない。また、余剰電力がなくなると商用受電モード(SU2)に切り替わり割高となる。
各住宅の蓄電池12が蓄電している電力は、夜間など太陽電池11の発電がない時に使用される。そのため、翌日の天候が悪い場合には太陽電池11の発電量が減少し、蓄電池12が蓄電している電力を使用することが想定される。このとき、蓄電池12の残量がより多ければ、翌日の商用電力の購入が減少することになる。このように、翌日の天候が悪い場合には、蓄電池12からの放電はリスクが多くなる。よって、危険係数は、翌日の天候が悪けれれば大きくなる。さらに、危険係数は、その住宅の蓄電池12の蓄電電力の使用量の実績が多ければ大きくなる。
続いて、本実施形態による地域内電力融通システムの処理を示す。
図11は、地域内電力融通システムのホームゲートウェイ40の処理フローを示す図である。
一方、切替指示部47は、取引装置80から移行先の動作モードを受信した場合(ステップS105:NO、S140:YES)、ステップS135の処理を行なう。
なお、状態判断部45は、動作モードの更新があった場合にのみステップS125の処理を行い、状態データをデータセンタ装置70へ送信してもよい。
取引装置80の更新監視部84は、データセンタ装置70の記憶部72内の情報をモニタし、更新があったことを検出する(ステップS205)。更新監視部84は、記憶部72から更新された状態データ、計測結果通知データを読み出し、同一の設置場所識別情報が設定されている状態データ及び計測結果通知データを対応づけて記憶部82に書き込み、情報を更新する(ステップS210)。
動作モードを移行させる対象があった場合(ステップS220:YES)、状態移行判断部85は、記憶部82に記憶されている状態データ、計測結果通知データに基づいて、移行の対象となる住宅を選択し(ステップS225)、移行させる動作モードと、現在時刻と、選択した住宅の設置場所識別情報とからなる状態データを記憶部82に書き込む(ステップS230)。制御指示部86は、選択した設置場所識別情報により特定される住宅のホームゲートウェイ40に、移行先の動作モードを通知する(ステップS235)。このとき、レート通知部87は、移行先の動作モードに対応した電力レートr(販売レートまたは購入レート)を併せて通知する。
以下に、具体的な動作例について説明する。
昼間、ある住宅において、充電中モード(SO1)で、すなわち、太陽電池11が発電している状態、かつ、蓄電池12の残存容量SOCが1以下の状態で、蓄電池12が充電されている。宅内電力分配器20において、太陽電池11により発電された直流電力が整流器23を介してDC/DC31に出力され、DC/DC31は、入力された直流電力を所定の電圧に変換して出力する。DC/AC34は、DC/DC31から出力された直流電力の一部を交流電力に変換し、電力負荷に供給する。また、DC/DC32は、DC/DC31から出力された直流電力のうち電力負荷に消費されなかった直流電力の電圧を変換し、蓄電池12は、DC/DC2により電圧が変換された直流電力を蓄電する。
この切替により、宅内電力分配器20においては、太陽電池11により発電された直流電力が整流器23を介してDC/DC31に出力され、DC/DC31は、入力された直流電力を所定の電圧に変換して出力する。DC/AC34は、DC/DC31から出力された直流電力の一部を交流電力に変換し、電力負荷に供給する。また、DC/AC33は、DC/DC31から出力された直流電力のうち電力負荷に消費されなかった直流電力を交流電力に変換し、DC/DC33により交流電力に変換された電力は共有低圧線に送電される。
このとき宅内電力分配器20においては、蓄電池12に蓄電されている電力がDC/DC32に出力され、DC/DC32は、入力された直流電力を所定の電圧に変換して出力する。DC/AC34は、DC/DC32から出力された直流電力の一部を交流電力に変換し、電力負荷に供給する。
この切替により、宅内電力分配器20においては、商用低圧線から供給された交流電力が、電力負荷に供給される。
取引装置80の状態移行判断部85は、記憶部82から、共有受電モード(SU3)または共有充電モード(SU4)が設定されている状態データと同じ設置場所識別情報を含む計測データを特定する。そして、特定した計測データから受電電力を算出して合算し、地域において共有受電モード(SU3)または共有充電モード(SU4)の状態で受電されている電力の合計(以下、「合計消費余剰電力」と記載)を算出する。受電電力は、共有受電モード(SU3)の場合、消費電力Pcであり、共有充電モード(SU4)の場合、消費電力Pcと蓄電電力Psの合計である。
状態移行判断部85は、記憶部82から商用受電モード(SU2)が設定されている状態データを特定し、特定した状態データの中から1つを選択して設置場所識別情報を読み出す。選択は、ランダムに選択する、予め記憶部82に設置場所識別情報に対応して記憶されている優先順に選択する、あるいは、状態データと同じ設置場所識別情報により特定される計測データで示される消費電力Pcが多いあるいは少ないものを選択するなど、任意とすることができる。
状態移行判断部85は、記憶部82から共有受電モード(SU3)が設定されている状態データを特定し、特定した状態データの中から1つを選択して設置場所識別情報を読み出す。選択は、ランダムに選択する、予め記憶部82に設置場所識別情報に対応して記憶されている優先順に選択する、あるいは、状態データと同じ設置場所識別情報により特定される計測データで示される消費電力Pcが多いあるいは少ないものを選択するなど、任意とすることができる。
動作例1と同様に、昼間、ある住宅において、充電中モード(SO1)の状態、すなわち、太陽電池11が発電している状態、かつ、蓄電池12の残存容量SOCが1以下の状態で、蓄電池12を充電している。そして、残存容量SOCが1になった時点で逆潮流が可能であれば逆潮流モード(SO3)の状態に移行する。
つまり、ホームゲートウェイ40の状態判断部45は、充電中モード(SO1)において宅内電力分配器20から受信した計測データから、電力過剰状態、かつ、残存容量SOCが1であることを検出する。状態判断部45は、逆潮流が可能である場合、逆潮流モード(SO3)であると判断する。逆潮流が可能か否かの情報は、例えば、予め記憶部42に記憶さている逆潮流が可能な日時を示す情報を参照することによって、取引装置80へ問い合わせることによって、あるいは、取引装置80から自律的に送信される通知によって得ることができる。状態通知部46は、逆潮流モード(SO3)を設定した状態データをデータセンタ装置70へ送信し、データセンタ装置70の処理部73は、受信した状態データを記憶部72に書き込む。
このように、取引装置80は、電力線の状態を正常に保つために適切に動作の移行の制御を行う。
課金部88は、各住宅について、共有電力の購入価格から共有電力の販売価格を減算した価格によって課金価格を算出して課金データを作成し、記憶部82に書き込む。電力プロバイダは、この課金データに基づいて各住宅に請求を行なう。
現在、地域内において余剰電力が発生しており、宅内電力分配器20が共有受電モード(SU3)で動作している住宅がある。この住宅において、電気自動車の急速充電を行いたいため、リクエスト充電を要求する場合についての動作を説明する。
取引装置80の状態移行判断部85は、受信したリクエスト充電要求に設定されている要求電力量と、動作例1と同様に取得した合計供給余剰電力とを比較する。合計供給余剰電力の方が多い場合は残存容量SOCが100%であり、図9に示すようにこのときの販売レート、つまり、電力レートrは0.3である。購入レートも電力レートrと等しい。
また、リクエスト充電モード(SU5)において、宅内電力分配器20は、共有低圧線から受電した交流電力を、電気自動車へ供給する。
取引装置80の状態移行判断部85は、リクエスト送電モード(SO5)以外の動作モードと対応付けられている設置場所識別情報を記憶部82から読み出し、読み出した設置場所識別情報により特定される計測データによって残存容量SOCを算出する。このときの残存容量SOCを算出する際、式(3)におけるΣPdとして、計測データから得られる放電電力Pdの合計を用いてもよく、計測データから得られる放電電力Pdとリクエスト充電要求に設定されている要求電力量の合計を用いてもよい。そして、図9に示すルールに従って得られる販売レートが低い住宅から順番にリクエスト送電モード(SO5)に移行させる。つまり、販売レートは残存容量SOCと反比例するため、残存容量SOCが最も高い住宅から順にリクエスト送電モード(SO5)への移行を指示する。
さらにリクエスト充電の要求が増えて販売レートが0.9まで上がり、さらにリクエスト充電の要求が増えた場合、取引装置80はその要求を受け付けない。
そして、時刻t2において、さらにリクエスト充電の要求が発生する。このときの要求充電量の合計が、時刻t2における余剰電力より小さいため、販売レートは0.3のままである。
時刻t4において、さらにリクエスト充電の要求が発生する。時刻t3のときよりも低い残存容量SOCの住宅が選択されるため、販売レートはさらに上昇する。
時刻t5において、さらにリクエスト充電の要求が発生する。時刻t4のときよりも低い残存容量SOCの住宅が選択され、リクエスト充電用に供給可能な蓄電池12から提供可能な電力の容量は0となり、販売レートは上限の0.9となる。
時刻t7、t8において、順次リクエスト充電が完了し、リクエスト充電の供給可能予測電力は減少していく。しかし、太陽電池11によって発電された電気は、全てリクエスト充電に使用されるため、蓄電池12は蓄電されない。よって、販売レートは維持される。
時刻t9において、さらにリクエスト充電が完了し、リクエスト充電の要求電力は減少していく。時刻t9における要求電力量は、太陽電池11の発電量よりも小さいため、蓄電池12へ蓄電される。これにより残存容量SOCが上昇するため、販売レートは低下し、0.7となる。
以降、販売レート=0.7によって、新たなリクエスト充電が受付可能となる。
同様に、各住宅のリクエスト送電モード(SO5)における販売価格を以下のように算出する。つまり、課金部88は、記憶部82を参照して、リクエスト送電モード(SO5)における送電量を販売レートが変化するまでの期間毎に算出し、それぞれの期間について、当該期間の送電量から算出した基準価格に当該期間の販売レートを乗算した金額を求め、求めた金額を合計する処理を各住宅について行なう。
本実施形態によれば、地域内で電力の流れを制御し、地域内での電力売買を実現する。これにより、電力会社の逆潮流の受け入れ状況に応じて、地域内での電力取引を適切に実行することが可能となる。具体的には、太陽電池発電や風力発電等の自然エネルギーによる発電設備と、電力を保存する蓄電設備とを有する複数の建物により構成される電力クラスタ内において電力を相互に融通し、電力クラスタ内での電力自給率を高める。さらには、電力取引に公平感を持たせるために、通常モードとリクエストモードで異なる価格体系を設け、かつ余剰電力の状態や蓄電池の残存容量に応じた価格設定を行うことが可能となる。従って、以下を実現することができる。
(1)分散している自然エネルギーの廃棄を減らすことができる。
(2)低価格の電力を地域内で利用できる。
(3)低価格の電力で電気自動車への充電ができる。
(4)需要の緊急性と供給状況に応じて価格が決定するので、電力の有効な使い方が促進される。
なお、データセンタ装置70は、1つの地域(電力クラスタ)についての管理を行なってもよく、広域の複数の地域のデータを一括して管理してもよい。また、取引装置80は、1つの電力クラスタを単位として上記のような状態の監視制御と課金の管理を行う。つまり、取引装置80は、データセンタ装置70に記憶されるデータのうち、自装置が含まれる電力クラスタに関するデータのみを読み出し及び書き込みの対象とする。取引装置80は、複数の電力クラスタを管理しても良いが、電力クラスタ毎にレート設定や、優先順位の設定ルールもしくは、その他の状態遷移に係るルールの管理を個別に行う。
また、上記実施形態では、ホームゲートウェイ40の切替指示部47が動作モードに従って宅内電力分配器20のスイッチ35〜39の接続を指示しているが、宅内電力分配器20に切替指示部47を設け、ホームゲートウェイ40から動作モードを受信し、宅内電力分配器20においてスイッチ35〜39の接続先を決定するようにしてもよい。
また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD−ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムを送信する場合の通信線のように、短時間の間、動的にプログラムを保持するもの、その場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリのように、一定時間プログラムを保持しているものも含むものとする。また上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであっても良く、さらに前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるものであっても良い。
12…蓄電池(蓄電設備)
20…宅内電力分配器(電力分配装置)
21…計測部
22…通信インタフェース部
23…整流器
31、32…直流電圧変換器(DC/DC)
33、34…直流交流変換器(DC/AC)
35、36、37、38、39…スイッチ(切替部)
40…ホームゲートウェイ
41…通信部
42…記憶部
43…処理部
44…更新部
45…状態判断部
46…状態通知部
47…切替指示部
48…リクエスト充電要求部
60…変圧器
61…同期調整器
70…データセンタ装置
71…通信部
72…記憶部
73…処理部
80…取引装置
81…通信部
82…記憶部
83…処理部
84…更新監視部
85…状態移行判断部
86…制御指示部
87…レート通知部
88…課金部
Claims (11)
- 地域内の住宅の電力取引を管理する取引装置と、前記住宅のそれぞれに設置された発電設備、蓄電設備及び電力分配装置とからなる地域内電力融通システムであって、
前記電力分配装置は、
該電力分配装置が設置されている前記住宅において前記発電設備が発電した電力と、前記蓄電設備に蓄電または前記蓄電設備が放電する電力と、商用低圧線を介して電力会社から受電または前記電力会社へ逆潮流する電力と、共有低圧線を介して他の住宅から受電または他の住宅へ送電する電力と、電力負荷へ供給される電力の流れを切替える切替部と、
前記発電設備の発電電力、前記蓄電設備の蓄電電力または放電電力、前記電力負荷の消費電力を計測する計測部と、
電力の流れの切り替えを判断するために用いられるルールが設定された場合に、設定された前記ルールに従って前記計測部による計測結果に基づいて該電力分配装置における電力の流れを決定する状態判断部とを備え、
前記取引装置は、
記憶部に記憶され、電力の流れの切り替えを判断するために用いられるルールに従って、前記住宅の前記電力分配装置が備える前記計測部による計測結果に基づいて、前記電力分配装置における電力の流れを変更する対象の住宅と、変更後の電力の流れとを決定する状態移行判断部と、
前記状態移行判断部による決定に従って、前記変更後の電力の流れを、前記変更対象の住宅の前記電力分配装置に指示する制御指示部とを備え、
前記切替部は、前記状態判断部による決定、あるいは、前記制御指示部からの前記指示に従って電力の流れを切替える、
ことを特徴とする地域内電力融通システム。 - 前記状態移行判断部は、前記記憶部に記憶されている前記ルールに従って、前記住宅の前記電力分配装置における現在の電力の流れと、該電力分配装置が備える前記計測部による計測結果に基づいて、前記電力分配装置における電力の流れを変更する対象の住宅と、変更後の電力の流れとを決定する、
ことを特徴とする請求項1に記載の地域内電力融通システム。 - 前記状態移行判断部は、前記電力会社と取引する電力、または、前記地域内の住宅間で取引する電力の取引金額を算出するためのレートを、前記電力分配装置における前記電力の流れに基づいて決定する、
ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の地域内電力融通システム。 - 前記状態移行判断部は、前記計測結果に基づいて、前記住宅において前記発電設備が発電した電力のうち当該住宅の前記蓄電設備への蓄電及び電力負荷への供給に用いられなかった余剰電力があると判断した場合、前記共有低圧線を介して前記余剰電力を他の住宅へ送電するよう当該住宅の前記電力分配装置における電力の流れを決定し、前記計測結果に基づいて前記住宅において前記発電設備が発電した電力及び前記蓄電設備が放電する電力が当該住宅内の前記電力負荷への供給よりも少ないと判断した場合、前記共有低圧線を介して他の住宅からの余剰電力を受電するよう当該住宅の前記電力分配装置における電力の流れを決定する、
ことを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の地域内電力融通システム。 - 前記状態移行判断部は、前記発電設備が発電した電力及び前記蓄電設備が放電する電力が前記電力負荷への供給よりも少ないと判断した前記住宅が複数ある場合、当該複数の住宅の中から前記共有低圧線を介して他の住宅からの余剰電力を受電するよう指示する対象の前記住宅を所定の優先度に基づいて選択する、
ことを特徴とする請求項4に記載の地域内電力融通システム。 - 前記状態移行判断部は、前記発電設備が発電した電力及び前記蓄電設備が放電する電力が前記電力負荷への供給よりも少ないと判断した前記住宅が複数ある場合、当該複数の住宅の中で前記共有低圧線を介して他の住宅からの余剰電力を受電するよう電力の流れを指示する対象の住宅を時間によって切替える、
ことを特徴とする請求項4に記載の地域内電力融通システム。 - 前記状態移行判断部は、前記余剰電力が減少した場合、前記共有低圧線を介して他の住宅からの余剰電力を受電している前記住宅の前記電力分配装置において、前記商用低圧線を介して電力会社の電力を受電するよう電力の流れを決定する、
ことを特徴とする請求項4から請求項6のいずれか1項に記載の地域内電力融通システム。 - 前記状態移行判断部は、前記住宅における前記電力負荷への急速充電の要求を受信した場合、前記共有低圧線を介して前記余剰電力を受電するように前記急速充電を要求した前記住宅の前記電力分配装置における電力の流れを決定する、
ことを特徴とする請求項4から請求項7のいずれかの項に記載の地域内電力融通システム。 - 前記状態移行判断部は、前記計測結果に基づいて前記蓄電設備が蓄電されていると判断された前記住宅の前記電力分配装置において、前記共有低圧線を介して該蓄電設備から放電される電力を、前記急速充電を要求した前記住宅の前記電力分配装置へ送電するよう電力の流れを決定する、
ことを特徴とする請求項8に記載の地域内電力融通システム。 - 前記状態移行判断部は、前記蓄電設備の蓄電電力量に応じて前記電力の取引金額を算出するためのレートを決定する、
ことを特徴とする請求項9に記載の地域内電力融通システム。 - 前記急速充電の要求に応じて供給される電力の取引金額を算出するためのレートは、余剰電力の取引金額を算出するためのレートよりも高い、
ことを特徴とする請求項10に記載の地域内電力融通システム。
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