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JP5577145B2 - ガス化発電システム - Google Patents
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JP5577145B2 - ガス化発電システム - Google Patents

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Description

本発明は、固体炭素質材料を加熱して可燃性ガスを生成するガス化炉と、前記可燃性ガスを供給して発電を行うエンジン発電装置とを備えるガス化発電システムに関し、特に、該ガス化発電システム中を流れる可燃性ガス中のススやタール、塵等の不純物に起因する駆動トラブルを起こすことなく、可燃性ガスの漏洩を防止可能な送風機に関する。
近年、森林や木材加工から発生する間伐材や端材等のように、現在、生存・生息している生物である現生生物に由来する資源、いわゆるバイオマスの有効利用が検討されている。そして、このようなバイオマスを含めた有機物(以下、「固体炭素質材料」とする)の利用技術の一つに、ガス化炉によってバイオガス等の可燃性ガス(一酸化炭素、水素、メタン等)を生成し、該可燃性ガスを用いてエンジン発電装置で発電を行うガス化発電システムがある。
該ガス化発電システムにおいて、前記可燃性ガスを生成するには、前記固体炭素質材料以外に、空気、酸素、水蒸気等の気体材料をガス化炉内に送り込む必要があるが、そのために、ガス化炉への入口に送風機を設置する技術が公知となっている(例えば、特許文献1参照)。該技術では、前記送風機にルーツ式ブロワのような容積型送風機を使用し、ガス化炉に供給する気体材料の流量を精度良く制御できるようにしている。
特開2008−63363号公報
しかしながら、前記技術では、前記容積型送風機は、ガス化炉入口に配置されていることから、圧力を上げてから気体材料をガス化炉内に導入する、いわゆる押込通風式の送風機として機能しており、ガス化炉内、及び該ガス化炉からエンジン発電装置までのガス流路内は、大気圧よりも高い正圧となっている。このため、ガス化発電システム内の各構成部材が、長期運転による熱サイクルや高温腐食等によって劣化してくると、構成部材の連結部の隙間等から可燃性ガスが漏出する、という問題があった。
そこで、前記容積型送風機を、いわゆる誘引通風式の送風機として、前記エンジン発電装置直前のガス流路内に配置し、ガス化炉内、及び該ガス化炉から送風機までのガス流路内を、大気圧よりも低い負圧に設定することにより、可燃性ガスの漏出を防止する対応が考えられる。しかし、この場合、可燃性ガス中の不純物が、ガス流路途中の構成装置、特に、前記送風機の駆動部に付着、膠着すると、送風機が動作不良を起こし、導入される気体材料が減って可燃性ガスの生成量も減少し、ガス化発電システムの発電効率が大きく低下する、という問題があった。
本発明の解決しようとする課題は以上の如くであり、次にこの課題を解決するための手段を説明する。
請求項1においては、固体炭素質材料を加熱して可燃性ガスを生成するガス化炉と、前記可燃性ガスを供給して発電を行うエンジン発電装置とを備えるガス化発電システムにおいて、前記ガス化炉からエンジン発電装置までの可燃性ガスのガス流路上で前記エンジン発電装置の直前に、誘引通風式の送風機を設けると共に、該送風機には、前記可燃性ガスから送風機内に付着した不純物を洗浄液によって除去する洗浄装置を併設し、前記送風機の上下部に前記可燃性ガスの吸込口と吐出口をそれぞれ設けて下向きのガス流を形成すると共に、前記吸引口の近傍には、前記洗浄装置から送風機に洗浄液を供給する注入口を開口し、前記吐出口の下流側には、洗浄後の汚液が流入する液溜まりを設け、前記洗浄装置は、前記液溜まりから戻り液路を介して汚液を流入し貯留する貯留槽と、該貯留槽から前記注入口までの送り液路の途中部に設ける洗浄ポンプとを備え、該洗浄ポンプにより、前記貯留槽で汚液から不純物と水を除去して再生した洗浄液を、前記送り液路を介して前記注入口に圧送することにより、送風機と貯留槽との間で洗浄液を循環させて送風機内の不純物を除去するものである。
請求項2においては、前記貯留槽において、前記送り液路の吸引部には、ストレーナを設け、該ストレーナは、貯留槽の底面よりも離間して上方に配置するものである。
請求項3においては、前記洗浄装置は、汚液中の水を、貯留槽から上方に延出する排水管を伝って、該排水管のドレン出口からオーバーフローさせるドレン機構を有し、前記排水管に水を取り込むドレン入口は、貯留槽の底面よりも離間して上方に配置するものである。
請求項4においては、前記洗浄液には水よりも比重の小さいものを使用して、前記貯留槽内の上下に洗浄液層と水層を形成すると共に、前記ドレン機構では、前記洗浄液層のみが前記ドレン入口の上縁部に与える第一圧力水頭と、該上縁部からドレン出口の下縁部までの排水管内の水が前記上縁部に与える第二圧力水頭とが略等しくなるように、前記下縁部の高さ位置を設定するものである。
請求項5においては、前記ガス化発電システムには、前記ガス化炉の動作を制御するコントローラを備え、前記ガス化炉の運転終了直後に、前記洗浄装置を作動させると共に、自動的に前記送風機をガス化炉運転中よりも低速で運転させる制御構成とするものである。
請求項6においては、前記ガス化発電システムには、前記ガス化炉の動作を制御するコントローラを備え、前記ガス化炉の運転開始前に前記ドレン機構を作動させる際は、前記ドレン出口に設けたオーバーフロー弁を開弁すると共に、前記貯留槽内の空気圧を大気中に逃がす大気開放弁を開弁する制御構成とするものである。
本発明は、以上のように構成したので、以下に示す効果を奏する。
請求項1により、可燃性ガス中の不純物による動作不良が送風機に発生することなく、該送風機により、ガス化炉と、該ガス化炉から送風機までのガス流路内を負圧に保持した状態で、ガス化炉内への気体材料の導入を行うことができ、構成部材の連結部の隙間等からの可燃性ガスの漏出を防止しつつ、該可燃性ガスの安定生成が可能となり、ガス化発電システムの発電効率が大きく向上する。
また、洗浄液を送風機の吸込口から吐出口に向かって流下させることにより、洗浄液が送風機内に溜まりにくくすると共に、流下してきた洗浄液をそのまま液溜まりに流入させることにより、洗浄液が液溜まりよりも下流側のガス流路に流出するのを防止することができ、洗浄液の回収効率を高めて洗浄コストの低減を図ることができる。
また、洗浄液を循環再利用することができ、洗浄コストの更なる低減を図ることができる。
請求項2により、不純物を吸い込むことにより、ストレーナが目詰まりを起こしたり、再生した洗浄液の純度が低下しないようにすることができ、洗浄装置の洗浄能力の低下を確実に防止できる。
請求項3により、不純物によりドレン入口が目詰まりしないようにすることができ、ドレン機構の排水能力の低下を確実に防止できる。
請求項4により、上層にある洗浄液層の下面がドレン入口の上縁部に下降するまでの間だけ、下層にある水層内の水を排水管を通ってドレン出口からオーバーフローさせて排水することができ、排水を自動的に停止するためのセンサや制御装置等が不要となって、装置コストの低減を図ることができる。
請求項5により、駆動部に付着、膠着した不純物を、ガス化炉の運転終了直後の余熱により、熱的に分離しやすくすると共に、送風機の低速運転により、洗浄液の飛散を防ぎつつ遠心力や機械的衝撃で不純物が分離しやすくし、洗浄装置の洗浄能力の向上が図れる。 請求項6により、オーバーフロー弁と大気開放弁の開弁だけの簡単操作で前記ドレン機構を作動させることができ、複雑なスイッチ装置が不要となって、更なる装置コストの低減を図ることができる。
本発明に関わるガス化発電システムの全体構成を示す模式図である。 洗浄装置の側面図である。 誘引ブロワにおけるブロワ部の側面断面図である。 貯留槽の側面断面図である。 ドレン機構の説明図であって、図5(a)はドレン抜き途中のドレン機構の側面断面図、図5(b)はドレン抜き終了時のドレン機構の側面断面図である。 洗浄装置の制御プロセスの説明図である。
以下に、本発明の実施の形態について詳細に説明する。まず、本発明に関わるガス化発電システム1の全体構成について、図1により説明する。
該ガス化発電システム1は、投入ホッパ2、投入コンベア3、ガス化炉4、サイクロン5、熱交換器6、冷却塔7、貯水槽8、スクラバー9、フィルター10、誘引ブロワ11、前処理ユニット12、エンジン発電装置13、余剰ガス燃焼装置15等で構成される。そして、前記ガス化炉4で生成された可燃性ガスとしてのバイオガスは、サイクロン5、熱交換器6、スクラバー9、フィルター10、誘引ブロワ11の順に流れ、該誘引ブロワ11の下流側では、エンジン発電装置13側と余剰ガス燃焼装置15側とに分岐して流れる。
前記投入ホッパ2には、固体炭素質材料としてのバイオマスが貯溜されており、投入ホッパ2内のバイオマスが投入コンベア3でガス化炉4内に投入される。ここで、前記固体炭素質材料には、家畜排泄物、食品廃棄物、紙、黒液、下水汚泥、木質系廃材・未利用材、農作物非食用部、資源作物等のバイオマス以外に、石炭等の化石燃料も用いられる。
前記ガス化炉4では、バイオマスが不完全燃焼されてバイオガスが生成される。そして、生成されたバイオガスは、ガス管16でサイクロン5に導入される。このバイオガスは、一酸化炭素を主成分とする可燃性ガスであり、前述したススやタール、塵等の不純物が含まれる。
前記サイクロン5では、バイオガスに含まれる比較的大きな塵等が、遠心分離によって除去される。サイクロン5で大きな塵等が除去されたバイオガスは、ガス管17で前記熱交換器6に導入される。
該熱交換器6内には、バイオガスが流れる図示せぬガス管が設けられており、該ガス管内のバイオガスが、洗浄水で洗浄、冷却されると共に、該ガス管の周囲を流れる冷却水でも冷却される。熱交換器6で洗浄、冷却されたバイオガスは、ガス管18で前記スクラバー9に導入される。
該スクラバー9内には、洗浄水が貯溜されており、バイオガスがスクラバー9内の洗浄水中を潜ることにより、洗浄、冷却される。スクラバー9で洗浄、冷却されたバイオガスは、ガス管25で前記フィルター10に導入される。
ここで、前記熱交換器6に供給される冷却水は、冷却塔7に貯溜されており、該冷却塔7内の冷却水が、配水管19で熱交換器6に導入される。そして、この配水管19内の冷却水は、ポンプ20によって熱交換器6側に圧送され、熱交換器6でバイオガスを冷却した後の冷却水は、配水管21で冷却塔7に回収されるようにしている。
更に、熱交換器6及びスクラバー9に供給される洗浄水は、前記貯水槽8に貯溜されており、該貯水槽8内の洗浄水は、配水管22で熱交換器6に導入されると共に、配水管22の途中部から分岐する配水管26でスクラバー9に導入される。そして、この配水管22内の洗浄水は、ポンプ23で熱交換器6側及びスクラバー9側に圧送され、熱交換器6でバイオガスを洗浄、冷却した洗浄水は、配水管24で貯水槽8に回収される一方、スクラバー9でバイオガスを洗浄、冷却した洗浄水は、配水管27で貯水槽8に回収される。
前記フィルター10では、バイオガスに含まれる比較的小さな塵等が、濾過によって除去される。フィルター10で小さな塵等が除去されたバイオガスは、ガス管49により、送風機としての前記誘引ブロワ11に導入される。
該誘引ブロワ11では、後述する構成によって、誘引ブロワ11より上流側のバイオガスが、ガス管63から前処理ユニット12を介してエンジン発電装置13に導入される。一方、余剰分のバイオガスは、前記ガス管63の途中部から分岐するガス管30で、余剰ガス燃焼装置15に導入される。そして、この誘引ブロワ11には、後述する洗浄装置60が併設されている。
前記エンジン発電装置13は、バイオガスを燃料とするガスエンジン、該ガスエンジンで駆動される発電装置等で構成される。本実施例のエンジン発電装置13は、前記発電装置で発電すると共に、前記ガスエンジンの排熱を給湯や空調等に利用するコージェネレーションシステムとしている。なお、エンジン発電装置13には、前処理ユニット12により不純物が除去されたバイオガスが供給される。
前記余剰ガス燃焼装置15では、前記ガス管30から送られてきた余剰分のバイオガスが燃焼される。
次に、前記誘引ブロワ11について、図2、図3により説明する。該誘引ブロワ11は、前記ガス化炉4で生成されたバイオガスを吸引・吐出するブロワ部41と、該ブロワ部41を駆動するモータ部42とにより構成され、該モータ部42と前記ブロワ部41とは、基台55に載置固定したブロワ台56上に固定されている。
このうちのブロア部41においては、ケーシング43内に側面視楕円状のブロワ室44が形成され、該ブロワ室44内には、2個のロータ45・46が一部噛合された状態で内設されると共に、第一ロータ45のロータ軸45aと第二ロータ46のロータ軸46aとは、前記ケーシング43によって互いに平行に支持されている。
前記ケーシング43の上部には、吸込口47が開口され、該吸引口47は、前記フィルター10の出側からの前記ガス管49に接続される一方、ケーシング43の下部で前記吸込口47の直下方には、吐出口48が開口され、該吐出口48は、側面視L字状に屈曲されたガス管50に接続されている。
前記モータ部42においては、前記ロータ軸45a・46aに平行に、モータ57から出力軸54が突出され、該出力軸54と前記ロータ軸45aには、それぞれ出力プーリ51と入力プーリ52が固設されると共に、該入力プーリ52と前記出力プーリ51との間には、ベルト53が巻回されている。
このような構成において、前記モータ57駆動すると、回転動力が、出力軸54、出力プーリ51、ベルト53、入力プーリ52を介してロータ軸45aに伝達され、該ロータ軸45a上の第一ロータ45が矢印58の方向に回転し、それに伴い、第二ロータ46が矢印59の方向に回転する。すると、前記ブロワ室44内で、ケーシング43の内壁とロータ45・46との間に閉じ込められたバイオガスは、吸込口47側から吐出口48側に移送され、吐出口48を通ってガス管50の垂直管部50a内に押し出される。
これにより、誘引ブロワ11上流側のバイオガスが吸入されて下流側に吐出される結果、ガス化発電システム1では、誘引ブロワ11よりも上流側は負圧となる一方、誘引ブロワ11よりも下流側は正圧となるため、誘引ブロワ11より上流側のバイオガスを誘引ブロワ11を介して下流側に誘引することができる。
次に、以上のような誘引ブロワ11に併設する前記洗浄装置60について、図2、図3により説明する。該洗浄装置60は、前記誘引ブロワ11内を洗浄した後の洗浄液と不純物等の混合液(以下、「汚液」とする)を、戻り液路66を介して流入させて貯留する貯留槽61と、該貯留槽61内で汚液から再生して得た洗浄液を、送り液路67を介して前記誘引ブロワ11に圧送する洗浄ポンプ62とを備えている。
前記戻り液路66の一端は、貯留槽61内に延出される一方、他端は、誘引ブロワ11からガス管50内を流れてきた汚液が流れ込む液溜まり64に接続されている。ここで、前記ガス管50の水平管部50bの終端には、フランジ50c・63aを介して、前記前処理ユニット12に連通する前記ガス管63が連結され、該ガス管63の途中部からは、支管部63bが分岐して下方に垂設されており、該支管部63bへの分岐入口の下方空間に前記液溜まり64が形成されている。そして、該液溜まり64から前記戻り液路66の前記他端との間に、貯留槽61内へのバイオガスの流入を遮断可能な汚液遮断弁68が介設されている。
更に、前記送り液路67の一端は、貯留槽61内に延出されて洗浄液中に浸漬される一方、他端は、誘引ブロワ11への吸込口47近傍のガス管49内に開口した注入口65に接続されている。そして、前記送り液路67の一端と前記洗浄ポンプ62との間には、再生した洗浄液の流れを遮断可能な洗浄液遮断弁69が介設されている。
このような構成において、前記遮断弁68・69を開弁した状態で洗浄ポンプ62が駆動すると、貯留槽61内で静置分離して再生された洗浄液が、送り液路67を通って注入口65から誘引ブロワ11内に供給される。
すると、洗浄液が、吸込口47から吐出口48に向かって、バイオガスよりケーシング43の内壁やロータ45・46に付着、膠着した不純物を洗い流しながら流下していき、汚液となって、ガス管50からガス管63の液溜まり64に流れ込む。該液溜まり64からの汚液は、前記戻り液路66を通って貯留槽61内に回収され、これを繰り返すようにして洗浄処理が行われる。そして、回収した汚液からは、貯留槽61内での静置分離によって洗浄液が再生される。
すなわち、固体炭素質材料を加熱して可燃性ガスであるバイオガスを生成するガス化炉4と、前記バイオガスを供給して発電を行うエンジン発電装置13とを備えるガス化発電システム1において、前記ガス化炉4からエンジン発電装置13までのバイオガスのガス流路上で前記エンジン発電装置13の直前に、誘引通風式の送風機である誘引ブロワ11を設けると共に、該誘引ブロワ11には、前記バイオガスから誘引ブロワ11内に付着した不純物を洗浄液によって除去する洗浄装置60を併設したので、バイオガス中の不純物による動作不良が誘引ブロワ11に発生することなく、該誘引ブロワ11により、ガス化炉4と、該ガス化炉4から誘引ブロワ11までのガス流路としての前記ガス管16・17・18・25・49内を負圧に保持した状態で、ガス化炉4内への気体材料の導入を行うことができ、構成部材の連結部の隙間等からのバイオガスの漏出を防止しつつ、該バイオガスの安定生成が可能となり、ガス化発電システム1の発電効率が大きく向上する。
更に、前記誘引ブロワ11の上下部に前記バイオガスの吸込口47と吐出口48をそれぞれ設けて下向きのガス流を形成すると共に、前記吸引口47の近傍には、前記洗浄装置60から誘引ブロワ11に洗浄液を供給する注入口65を開口し、前記吐出口48の下流側には、洗浄後の汚液が流入する液溜まり64を設けるので、洗浄液を誘引ブロワ11の吸込口47から吐出口48に向かって流下させることにより、洗浄液が誘引ブロワ11内に溜まりにくくすると共に、流下してきた洗浄液をそのまま液溜まり64に流入させることにより、洗浄液が液溜まり64よりも下流側のガス流路に流出するのを防止することができ、洗浄液の回収効率を高めて洗浄コストの低減を図ることができる。
加えて、前記洗浄装置60は、前記液溜まり64から戻り液路66を介して汚液を流入し貯留する貯留槽61と、該貯留槽61から前記注入口65までの送り液路67の途中部に設ける洗浄ポンプ62とを備え、該洗浄ポンプ62により、前記貯留槽61で汚液から不純物と水を除去して再生した洗浄液を、前記送り液路67を介して前記注入口65に圧送することにより、誘引ブロワ11と貯留槽61との間で洗浄液を循環させて誘引ブロワ11内の不純物を除去するので、洗浄液を循環再利用することができ、洗浄コストの更なる低減を図ることができる。
次に、前記貯留槽61、およびそのドレン機構70について、図2、図4、図5により詳しく説明する。前記貯留槽61は、有底角筒状の槽本体71と、該槽本体71の上部開口を閉塞する板状の蓋体72とから構成され、該蓋体72には、前記戻り液路66の一端を構成する液管66aが気密に挿嵌され、該液管66aの下端開口部が、前記槽本体71内に開放されている。同様に、前記送り液路67の一端を構成する液管67aも、前記蓋体72上面の立設部72aに気密に挿嵌されると共に、該液管67aの先端の吸引部67bには、汚液中の異物やゴミ等を分離・除去するストレーナ77が設けられている。更に、蓋体72には、貯留槽61内の汚液の上方空間を外部に開閉可能な大気開放弁80が設けられている。
ここで、本実施例では、洗浄液として前記不純物に対して優れた溶解性を示す油性の洗浄液を用いており、前記液管66aから貯留槽61内に流入した汚液は、長時間静置しておくと、油と水との比重差から、軽い洗浄液分が浮上して集まった洗浄液層74と、バイオガスに含まれる水分が前記洗浄液層74の下に下降して集まった水層75とに分離される。そして、汚液中で固体を多量に含んで最も比重の大きい不純物は、下層の水層75内を沈降して槽本体71の底面71a上に堆積し、不純物塊76を形成する。
前記ストレーナ77は、このうちの洗浄液層74内に配置されており、洗浄液のみを吸引部67bから吸い込めるようにしている。更に、前記ストレーナ77は、貯留槽61の底面71aとは離れた位置に配置されており、底面71a上の不純物塊76中の不純物が、前記洗浄ポンプ62作動時に発生するストレーナ77周囲の吸引流により誤って巻き込まれて、該吸引流と一緒にストレーナ77内に吸い込まれるのを、回避できるようにしている。
すなわち、前記貯留槽61において、前記送り液路67の吸引部67bには、ストレーナ77を設け、該ストレーナ77は、貯留槽61の底面71aよりも離間して上方に配置するので、不純物を吸い込むことにより、ストレーナ77が目詰まりを起こしたり、再生した洗浄液の純度が低下しないようにすることができ、洗浄装置60の洗浄能力の低下を確実に防止できる。
なお、本実施例では、ストレーナ77は、その下端の高さ位置を、前記洗浄液層74と水層75との間の二層界面78の近くに設定しているが、不純物吸い込み防止の観点からは、洗浄液層74の洗浄液表面74a近傍の高さ位置に設定するのが好ましい。
また、前記槽本体71の側壁には、側面視S字状の排水管73が連通されている。該排水管73は、槽本体71から水平に延出される下水平管部73aと、該下水平管部73aの先端から上方に延出される立設管部73bと、該立設管部73bの上端から再び水平に延出される上水平管部73cとから構成され、該上水平管部73cは、オーバーフロー弁79を介して外部に開閉できるようにしている。
このような構成において、前記下水平管部73aの基部が槽本体71内に開口して成るドレン入口73dの上縁部73fでは、次のような圧力バランスが成立している。
図2、図4に示すように、前記誘引ブロワ11の洗浄処理を行った後に、前記汚液遮断弁68・洗浄液遮断弁69・オーバーフロー弁79・大気開放弁80を全て閉弁した状態で汚液を静置すると、前述の如く、洗浄液層74と水層75の上下二層に分離すると共に、洗浄液層74上方には密閉空間が形成される。そして、該密閉空間内の内圧P1と、前記二層界面78から洗浄液表面74aまでの圧力水頭H1と、前記上縁部73fから二層界面78までの圧力水頭H3との合計が、前記上縁部73fから、前記上水平管部73c内のドレン出口73eの水表面75aまでの圧力水頭H2と略等しくなっている。
続いて、前記汚液遮断弁68・洗浄液遮断弁69は閉弁したままで、前記オーバーフロー弁79・大気開放弁80のみを開弁することにより、ドレン抜きを行う。すると、図5(a)に示すように、水層75内の水が、排水管73を通ってオーバーフロー弁79からオーバーフローして排水され、それに伴い、洗浄液表面74aは高さ位置84から下降し、排水管73内の水表面75aも高さ位置86から下降していく。
この際、貯留槽61内の洗浄液表面74aと、ドレン出口73eの水表面75aとには、同じ大気圧P0がかかることから、前記圧力水頭H1と圧力水頭H3との合計(H1+H3)が前記圧力水頭H2よりも大きい間は、排水が継続する。この際、二層界面78がドレン入口73dの上縁部73fまで下降する間は、水層75による圧力水頭H3は排水により徐々に減少していく一方、洗浄液層74による圧力水頭H1は、洗浄液の循環使用により洗浄液量が大きく変化しないことから、略一定に保たれている。
このようなドレン抜きにおいて、洗浄液層74内の洗浄液がドレン入口73dから排水管73内に取り込まれないようにしつつ、水層75内の水をできるだけ多く排水するには、図5(b)に示す如く、排水管73内の水表面75aがドレン出口73eの下縁部73gまで下降してドレン抜きが終了すると、二層界面78の下降も、ドレン入口73dの上縁部73fで停止するようにすればよい。つまり、上縁部73fからドレン出口73eの下縁部73gまでの圧力水頭H2(以下、「圧力水頭H2a」とする)が、前記圧力水頭H1と略等しくなるように、ドレン出口73eの下縁部73gの高さ位置hを設定すればよい。
この高さ位置hよりも下縁部73gが低いと、排水管73内の圧力水頭H2が小さすぎて、ドレン入口73dでは、洗浄液層74内の洗浄液までが排水管73内に浸入し、浸入した洗浄液はドレン出口73eから水と一緒にオーバーフローする。逆に、下縁部73gが高さ位置hよりも高いと、排水管73内の圧力水頭H2が大きすぎて、ドレン入口73dでは、水層75内の水が排水管73内に浸入できず、水を十分に排水できない。
このようにして、洗浄液表面74aが高さ位置84から高さ位置85まで下降して、ドレン入口73dの上縁部73fよりも上方の水を全て排水すると同時に、排水管73内の水表面75aが高さ位置86から高さ位置87まで下降して、ドレン出口73eからの水のオーバーフローを自動的に停止することができる。
更に、このような構成から成るドレン機構70において、その排水管73へのドレン入口73dは、貯留槽61の底面71aとは離れた位置に配置されており、底面71a上の前記不純物塊76中の不純物が、ドレン抜きの際に発生するドレン入口73d周囲の吸引流に巻き込まれ、ドレン入口73d内に吸い込まれるのを、回避できるようにしている。
すなわち、前記洗浄装置60は、汚液中の水を、貯留槽61から上方に延出する排水管73を伝って、該排水管73のドレン出口73eからオーバーフローさせるドレン機構70を有し、前記排水管73に水を取り込むドレン入口73dは、貯留槽61の底面71aよりも離間して上方に配置するので、不純物によりドレン入口73dが目詰まりしないようにすることができ、ドレン機構70の排水能力の低下を確実に防止できる。
更に、前記洗浄液には水よりも比重の小さいものを使用して、前記貯留槽61内の上下に洗浄液層74と水層75を形成すると共に、前記ドレン機構70では、前記洗浄液層74のみが前記ドレン入口73dの上縁部73fに与える第一圧力水頭である圧力水頭H1と、該上縁部73fからドレン出口73eの下縁部73gまでの排水管73内の水が前記上縁部73fに与える第二圧力水頭である圧力水頭H2aとが略等しくなるように、前記下縁部73gの高さ位置hを設定するので、上層にある洗浄液層74の下面である二層界面78がドレン入口73dの上縁部73fに下降するまでの間だけ、下層にある水層75内の水を排水管73を通ってドレン出口73eからオーバーフローさせて排水することができ、排水を自動的に停止するためのセンサや制御装置等が不要となって、装置コストの低減を図ることができる。
次に、以上のような構成を有する洗浄装置60の制御プロセスについて、図1、図2、図6により説明する。図1、図2に示すように、ガス化発電システム1には、前記ガス化炉4にガス化炉起動信号を送信してガス化炉4を起動・停止するコントローラ81が備えられており、該コントローラ81には、ガス化炉4の起動・停止を指示する動作信号を前記コントローラ81に送信する操作スイッチ83、前記誘引ブロワ11のモータ57に電力を供給するインバータ82、前記送り液路67を介して洗浄液を誘引ブロワ11に圧送する洗浄ポンプ62、及び前記汚液遮断弁68・洗浄液遮断弁69・オーバーフロー弁79・大気開放弁80の図示せぬ各ソレノイドが、接続されている。
このような構成において、図6に示すように、T1時点で、前記操作スイッチ83を「入」にすると、該操作スイッチ83から前記コントローラ81にガス化炉起動信号が送信されるが、タイマーによって、ガス化炉4への送信がT3時点まで遅延される。同時に、コントローラ81から前記オーバーフロー弁79・大気開放弁80の各ソレノイドに開弁信号が送信され、オーバーフロー弁79・大気開放弁80のみが開弁される。すると、前述したドレン機構70が作動して、排水管73から開状態のオーバーフロー弁79を介しての排水が可能となり、ドレン抜きが開始される。そして、T2時点に達するまでに、この排水は自動的に停止するようにしている。
T2時点になると、前記コントローラ81からオーバーフロー弁79・大気開放弁80の各ソレノイドに閉弁信号が送信され、オーバーフロー弁79・大気開放弁80が閉弁されてドレン抜きが終了する。
更に、時間が経過してT3時点になると、コントローラ81からガス化炉4にガス化炉起動信号が送信されてガス化炉4が起動し、ガス化運転が開始される。同時に、コントローラ81からインバータ82に通常運転信号が送信され、該インバータ82から前記誘引ブロワ11に電力が供給される。すると、誘引ブロワ11が通常運転され、該誘引ブロワ11より上流側のバイオガスが誘引されてエンジン発電装置13に導入される。
T4時点で、前記操作スイッチ83を「切」にすると、前記コントローラ81へのガス化炉起動信号は停止するが、タイマーによって、ガス化炉4への送信はT5時点まで継続される。
T5時点になると、コントローラ81からガス化炉4へのガス化炉起動信号の送信が停止し、ガス化運転が終了する。同時に、コントローラ81からインバータ82への通常運転信号の送信が停止し、該インバータ82から前記誘引ブロワ11への電力供給も止まり、エンジン発電装置13へのバイオガスの導入が停止する。
ガス化運転の終了直後、タイマーによって所定時間が経過してT6時点になると、コントローラ81からインバータ82に低速運転信号が自動的に送信され、該インバータ82から前記モータ57に通常運転時よりも小さい電力が供給され、誘引ブロワ11が、通常運転時よりも低速で運転される。この際、ガス化炉4が運転終了して間もないため、余熱が残留した状態にある。同時に、コントローラ81から前記汚液遮断弁68・洗浄液遮断弁69の各ソレノイドに開弁信号が送信されて、汚液遮断弁68・洗浄液遮断弁69のみが開弁される。これにより、洗浄装置60が作動して洗浄処理が開始される。
この状態でT7時点になると、コントローラ81から洗浄ポンプ62に運転信号が送信される。すると、該洗浄ポンプ62が起動し、前記貯留槽61内で静置分離により再生した洗浄液が送り液路67を介して誘引ブロワ11に圧送される。
T8時点になると、コントローラ81から洗浄ポンプ62への起動信号の送信が停止し、洗浄ポンプ62が停止する。
更に、時間が経過してT9時点になると、コントローラ81からインバータ82への低速運転信号の送信が停止し、該インバータ82から前記誘引ブロワ11への電力供給も止まり、該誘引ブロワ11が停止する。同時に、汚液遮断弁68・洗浄液遮断弁69が閉弁されて、全ての洗浄処理が終了する。
すなわち、前記ガス化発電システム1には、前記ガス化炉4の動作を制御するコントローラ81を備え、前記ガス化炉4の運転終了直後に、前記洗浄装置60を作動させると共に、自動的に送風機である誘引ブロワ11をガス化炉4運転中よりも低速で運転させる制御構成とするので、駆動部に付着、膠着した不純物を、ガス化炉4の運転終了直後の余熱により、熱的に分離しやすくすると共に、誘引ブロワ11の低速運転により、洗浄液の飛散を防ぎつつ遠心力や機械的衝撃で不純物が分離しやすくし、洗浄装置60の洗浄能力の向上が図れる。
更に、前記ガス化発電システム1には、前記ガス化炉4の動作を制御するコントローラ81を備え、前記ガス化炉4の運転開始前に前記ドレン機構70を作動させる際は、前記ドレン出口73eに設けたオーバーフロー弁79を開弁すると共に、前記貯留槽61内の空気圧を大気中に逃がす大気開放弁80を開弁する制御構成とするので、オーバーフロー弁79と大気開放弁80の開弁だけの簡単操作で前記ドレン機構70を作動させることができ、複雑なスイッチ装置が不要となって、更なる装置コストの低減を図ることができる。
本発明は、固体炭素質材料を加熱して可燃性ガスを生成するガス化炉と、前記可燃性ガスを供給して発電を行うエンジン発電装置とを備える、全てのガス化発電システムに適用することができる。
1 ガス化発電システム
4 ガス化炉
11 誘引ブロワ(誘引通風式の送風機)
13 エンジン発電装置
47 吸込口
48 吐出口
60 洗浄装置
61 貯留槽
62 洗浄ポンプ
64 液溜まり
65 注入口
66 戻り液路
67 送り液路
67b 吸引部
70 ドレン機構
71a 底面
73 排水管
73d ドレン入口
73e ドレン出口
73f 上縁部
73g 下縁部
74 洗浄液層
75 水層
77 ストレーナ
79 オーバーフロー弁
80 大気開放弁
81 コントローラ
h 高さ位置
H1 圧力水頭(第一圧力水頭)
H2 圧力水頭(第二圧力水頭)

Claims (6)

  1. 固体炭素質材料を加熱して可燃性ガスを生成するガス化炉と、前記可燃性ガスを供給して発電を行うエンジン発電装置とを備えるガス化発電システムにおいて、前記ガス化炉からエンジン発電装置までの可燃性ガスのガス流路上で前記エンジン発電装置の直前に、誘引通風式の送風機を設けると共に、該送風機には、前記可燃性ガスから送風機内に付着した不純物を洗浄液によって除去する洗浄装置を併設し、前記送風機の上下部に前記可燃性ガスの吸込口と吐出口をそれぞれ設けて下向きのガス流を形成すると共に、前記吸込口の近傍には、前記洗浄装置から送風機に洗浄液を供給する注入口を開口し、前記吐出口の下流側には、洗浄後の汚液が流入する液溜まりを設け、前記洗浄装置は、前記液溜まりから戻り液路を介して汚液を流入し貯留する貯留槽と、該貯留槽から前記注入口までの送り液路の途中部に設ける洗浄ポンプとを備え、該洗浄ポンプにより、前記貯留槽で汚液から不純物と水を除去して再生した洗浄液を、前記送り液路を介して前記注入口に圧送することにより、送風機と貯留槽との間で洗浄液を循環させて送風機内の不純物を除去する
    ことを特徴とするガス化発電システム。
  2. 前記貯留槽において、前記送り液路の吸引部には、ストレーナを設け、該ストレーナは、貯留槽の底面よりも離間して上方に配置することを特徴とする請求項1に記載のガス化発電システム。
  3. 前記洗浄装置は、汚液中の水を、貯留槽から上方に延出する排水管を伝って、該排水管のドレン出口からオーバーフローさせるドレン機構を有し、前記排水管に水を取り込むドレン入口は、貯留槽の底面よりも離間して上方に配置することを特徴とする請求項1または請求項2に記載のガス化発電システム。
  4. 前記洗浄液には水よりも比重の小さいものを使用して、前記貯留槽内の上下に洗浄液層と水層を形成すると共に、前記ドレン機構では、前記洗浄液層のみが前記ドレン入口の上縁部に与える第一圧力水頭と、該上縁部からドレン出口の下縁部までの排水管内の水が前記上縁部に与える第二圧力水頭とが略等しくなるように、前記下縁部の高さ位置を設定することを特徴とする請求項3に記載のガス化発電システム。
  5. 前記ガス化発電システムには、前記ガス化炉の動作を制御するコントローラを備え、前記ガス化炉の運転終了直後に、前記洗浄装置を作動させると共に、自動的に前記送風機をガス化炉運転中よりも低速で運転させる制御構成とすることを特徴とする請求項1から請求項4のうちのいずれか一項に記載のガス化発電システム。
  6. 前記ガス化発電システムには、前記ガス化炉の動作を制御するコントローラを備え、前記ガス化炉の運転開始前に前記ドレン機構を作動させる際は、前記ドレン出口に設けたオーバーフロー弁を開弁すると共に、前記貯留槽内の空気圧を大気中に逃がす大気開放弁を開弁する制御構成とすることを特徴とする請求項3から請求項5のうちのいずれか一項に記載のガス化発電システム。
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