以下に、本発明の一実施形態に係るメータパネル(表示装置)110について、図1乃至8を参照しながら詳細に説明する。
まず、図1を参照しながら、本発明に係るメータパネル110を搭載した自動二輪車100について概説する。
図1は、乗物の一例として示した、自動二輪車100を左側面から見た図である。自動二輪車100の一例として、サーキット場等で走行するスポーツタイプのものについて以下に説明するが、本願発明はスポーツタイプの自動二輪車100に限定されるものではない。本明細書における前後方向、左右方向、及び上下方向は、自動二輪車100に乗車する運転席から見たときを基準にして、自動二輪車100等の乗物の車長方向、車幅方向、及び車高方向を意味している。
図1において、自動二輪車100は前輪112と後輪114とを備え、前輪112は略上下方向に延びるフロントフォーク104の下部にて回転自在に支持されている。フロントフォーク104は、ステアリングヘッドに回動自在に支持されている。フロントフォーク104の上部には、左右方向に延在するバー型のステアリングハンドル118が取り付けられている。したがって、運転者がステアリングハンドル118を左右に揺動させることによって、フロントフォーク104を回転軸として、前輪112が操舵される。ステアリングハンドル118には、ブレーキレバーやアクセルグリップやクラッチレバー等が取付けられている。
ステアリングハンドル118の前方には、車速やエンジン回転数や燃料の量や水温等の乗物の状態を示す状態情報を表示するメータパネル110が設けられている。本発明に係る表示装置すなわちメータパネル110は、その左右方向の中央位置が、車体の左右方向の中央位置に位置するように、車体の前端部に搭載される。メータパネル110は、表示面が略平坦に形成されている。メータパネル110の表示面は、車体の前端部から後方に進むにつれて車体下方に傾斜している。また、メータパネル110の表示面は、車幅方向に延在している。メータパネル110の表示面は、シート122に着座した運転者の視線に対して大略直交するように配置されている。なお、発光表示デバイスとしてのメータパネル110の詳細は、後述する。
メータパネル110の前方には、走行時に受ける風を遮るための風防スクリーン119が設けられている。自動二輪車100に搭載された状態でのメータパネル110の上方領域には、メータパネル110の周囲を物理的に覆う屋根のような覆い体が配置されていないので、開放された空間が形成されている。当該開放空間により、メータパネル110の表示面には、太陽光がメータパネル110の上方から入射する可能性がある。この場合、メータパネル110の表示面が、太陽光で照明された表示面の明るさに対抗する程度の明るさを有することが要求される。特に自動二輪車100では、シート122に乗車する運転者の上方に覆い体が設けられていない場合が多い。シート122に着座した運転者の上方且つ後方が開放されることとなり、シート122に着座した運転者の後方に太陽が位置した場合には、太陽光の一部がメータパネル110の表示面に対して略垂直に入射する可能性がある。この場合、メータパネル110の表示面が、太陽光によって照明された表示面の明るさに負けない明るさを有することが要求される。
風防スクリーン119の下方には、フロントカウルが設けられている。フロントカウルの前方には、前方を照明するためのヘッドランプ117が取り付けられている。メインフレーム107の上には、燃料タンク120が設けられており、その後方には、シート122が配置されている。メインフレーム107には、スイングアーム111の前端部が軸支されており、スイングアーム111の後端部には後輪114が回転自在に支持されている。燃料タンク120の略直下には、エンジン116が搭載されている。エンジン116は、略鉛直方向に立設した直立4気筒4サイクルエンジンである。
次に、図2を参照しながら、本発明に係るメータパネル(表示装置)110について説明する。
図2は、自動二輪車100のシート122に着座した運転者によって視認されるメータパネル110の平面図である。図2に示したメータパネル110の上方には、主たる表示デバイスであるタコメータ表示デバイス20が設けられている。タコメータ表示デバイス20の左右方向の一方すなわち本実施形態では左側に、第一切換スイッチ12,第二切換スイッチ14が上下方向に並んでそれぞれ設けられている。タコメータ表示デバイス20の左右方向の他方すなわち本実施形態では右側に、乗物の周囲の明るさ(すなわち照度)を検出するための光センサ16が設けられている。
メータパネル110は、左右方向に延在する横長形状の筐体を有する。タコメータ表示面25は、筐体の上面に配置されて、左右方向に延在する横長形状に形成され、タコメータ表示面25の左右方向中央位置が筐体の左右方向中央位置に一致するように配置される。筐体の左右方向両端部と、タコメータ表示面25の左右方向両端部とは間隔をあけて形成され、筐体の左端とタコメータ表示面25の左端との間には切換スイッチ12,14が配置される。また、筐体の右端とタコメータ表示面25の右端との間には光センサ16が配置される。
光センサ16がタコメータ表示面25の左右方向に隣接して配置されることにより、光センサ16がタコメータ表示面25から離れた位置に配置される場合に比べて、光センサ16がタコメータ表示面25に入射する周囲の光の強さを精度良く検出することができる。
切換スイッチ12,14は、運転者によって操作されて、運転者の好みに応じた表示設定指令をメータパネル110に与えるための手段である。設定指令としては、表示モード切換、表示選択、表示決定等が用意されている。操作される切換スイッチ12,14や操作される時間等の多様な組合せが存在することで、多様な指令を与えることができる。なお、切換スイッチ12,14及び光センサ16の配置は単なる例示であって、それらが他の位置に配置されてもよい。
タコメータ表示デバイス(発光表示デバイス)20では、短冊状の発光領域である複数のセグメント(発光領域)22が左右方向に一列に並んで配置されることにより、発光表示面23が形成されている。各セグメント22は、左右方向の寸法と比較して上下方向の寸法が大きいように寸法構成されている。各セグメント22は、発光領域内で大略均一に発光するように構成されている。後述するCPU(制御部)2により、セグメント22のそれぞれの輝度及び発光数が可変に制御される。
具体的には、乗物の状態を示す状態情報の一つであるエンジン回転数が増加するにつれて、発光するセグメント22の数を増やすことで、エンジン回転数の変化を表示させることができる。発光するセグメント22によってエンジン回転数をバー状に非文字情報として表示している。さらに具体的には、エンジン回転数が増加するにつれて、発光するセグメント22と発光しないセグメント22との境界位置が左から右に変化する。これによって、エンジン回転数が高い場合には、発光表示面23において発光するセグメント22を合計した発光領域の左右方向寸法が長くなる。また、エンジン回転数が低い場合には、発光領域の左右方向寸法が短くなる。運転者は発光領域の左右方向長さの大小を認識することで、エンジン回転数の高低を視覚的に判断できる。
タコメータ表示面25は、発光表示面23と、発光表示面23の下方に配置された数字表示部24と、から構成されている。数字表示部24においては、区切りとなるエンジン回転数の位置に対して、該エンジン回転数を指示する数字がそれぞれ配置されている。
2000回転や3000回転等の区切りとなるセグメント22は、区切りを示す目印として、他のセグメント22よりも上下方向に長く寸法構成されている。したがって、本実施形態では、セグメント22は、上下方向に長い第一セグメント22xと、上下方向に短い第二セグメント22yと、によって構成されている。第一セグメント22xは、左右方向に間隔をあけて配置される。左右方向に離間した二つの第一セグメント22xの間に、一つ又は複数の第二セグメント22yが配置される。これにより、エンジン回転数の変化が視認しやすくなる。左端側の低回転表示領域(例えば3000r/min以下)を除く中回転表示領域及び高回転表示領域では、離間した二つの第一セグメント22xの間には、3つの第二セグメント22yが配置される。
本実施形態では、注目する第一セグメント22xが発光してからエンジン回転数が1000回転増加すると、その右側に離間配置された第一セグメント22xが発光する。また注目する第一セグメント22xが発光してからエンジン回転数が約250回転増加するごとに、注目する第一セグメント22xの右側に隣接する第二セグメント22yが左から右に順番に発光して、第二セグメント22yの発光数が増加する。低回転表示領域を除く中回転表示領域及び高回転表示領域において、二つの離間した第一セグメント22xの間に配置された3つの第二セグメント22yのうちで、中央の第二セグメント22yの発光領域の形状が、残余の二つの第二セグメント22yと部分的に異なっていてもよい。本実施形態では、中央の第二セグメント22yの近傍に、小さな発光領域(例えば円形状の目盛り)を設けてもよい。これにより、中央の第二セグメント22yが発光したことを容易に判断することができ、注目する第一セグメント22xが発光してからエンジン回転数が約500回転増加したことを容易に判断することができる。
また、低回転表示領域では、中回転表示領域及び高回転表示領域よりも、二つの離間した第一セグメント22xの間に配置される第二セグメント22yの数が少なく形成される。本実施形態では、低回転表示領域では、二つの離間した第一セグメント22xの間に一つの第二セグメント22yが配置される。このように、低回転数領域ではエンジン回転数を精密に表示することの重要度が低いので、二つの離間した第一セグメント22x間に配置される第二セグメント22yの数が少なく設定される。これにより、限られた左右方向寸法のなかで、精密な表示が要求される表示領域でのエンジン回転数の変化を細かく表示させることができる。高回転表示領域についても、二つの離間した第一セグメント22x間に配置される第二セグメント22yの数を少なく設定してもよい。本実施形態では、エンジンアイドリング状態において、少なくとも一つのセグメント22が発光するように設定される。
図9に例示した発光表示形態では、低回転表示領域のエンジン回転数(3000r/min未満)を、500r/minの単位でバー状に表示し、非低回転表示領域のエンジン回転数(3000r/min以上)を、250r/minの単位でバー状に表示するように、多数個(56個)のセグメント22が左右方向の全域にわたって並列配置されている。
低回転表示領域側のセグメント22は走行中での発光頻度が高いために、低回転表示領域近傍に光センサ16を配置すると、発光しているセグメント22からの光を光センサ16が受光してしまい、光センサ16の検出した明るさが実際の周囲の明るさよりも明るいと光センサ16が誤検出する可能性が高くなる。したがって、誤検出を防止するために、光センサ16を発光頻度の高いセグメント22から離れた位置に、言いかえれば、光センサ16を発光頻度の低いセグメント22の側に、配置することが好適である。図2に示した実施形態では、光センサ16が高回転表示領域の右端部に配置されている。
メータパネル110の下方の左右方向の中央部には、透過表示デバイスとしての液晶表示デバイス30がさらに設けられている。
液晶表示面35は、上記タコメータ表示面25で表示される情報以外の情報を表示する。例えば、車速、ギア位置、オドメータ、時刻、水温、走行モード、エラー情報などを液晶表示する。また液晶表示面35の左右両側には、点灯表示面42が設けられている。点灯表示面43は、表示部分が点灯することで、タコメータ表示面25、液晶表示面35で表示される情報以外の情報を表示する。例えばニュートラル表示、ハイビーム表示、左右指示器動作表示などを表示する。
図3は、図2に示したメータパネル110の背面図である。メータパネル110の背面には、フィルタ54で封止された複数の通気孔52が分散配置されている。通気孔52は、間仕切り56によって、底面視、半円弧形状に開口している。タコメータ表示デバイス20の背後において、通気孔52のうち少なくともいくつかが、上方領域で左右方向に複数並んで配置されている。これにより、タコメータ表示デバイス20で発生した熱気が、外部に逃げやすくなる。また、通気孔が上方領域以外(タコメータ表示デバイス20の背後以外)にも形成されることで、上方領域以外の通気孔が入口、上方領域の通気孔が出口となって、空気の流れを形成することができ、上記熱気が筐体内で滞留することを防ぐことができる。
各フィルタ54は、対応する半円弧状の通気孔52を覆うように下ケース50の底壁内面に貼付されている。フィルタ54は、空気や水蒸気のような気体成分を通過させることができるが、水滴のような液体の通過を遮断するような微細な孔を無数に有するシート体又は膜状体(例えば、ミクロテックスやゴアテックスという商品名で市販されている)である。したがって、フィルタ54は、メータパネル110の内部で発生した熱気を外部に逃がすとともに、外部の水滴がメータパネル110の内部に侵入することを防止するためのものである。また、メータパネル110の背面には、タコメータ表示デバイス20や液晶表示デバイス30等に対して、電流を供給したり各種信号の入出力を制御したりするための接続コネクタ58が配置されている。
図4は、メータパネル110の模式的断面図であり、図の右側が自動二輪車100の前側であり、図の左側が自動二輪車100の後側である。メータパネル110では、樹脂材料を射出成型することによって所定形状に加工した上ケース10及び下ケース50によって筐体を構成している。上ケース10の上面において、筐体の内部に設けられたタコメータ表示面等の表示面に対応する表示パネル部分は、透光性を有している。上ケース10及び下ケース50の繋ぎ目部分に防水パッキング62を介在させた状態でネジ等の固定具を用いて、上ケース10及び下ケース50を密閉固定することによって、筐体の防水性を確保している。
タコメータ表示デバイス22は、前記セグメント22を形成するとともに光学素子として機能するセグメント形成体26と、セグメント22毎に対応して設けられる複数の光源21と、光源21が設置される基板64と、を含んで構成される。光源21は、対応するセグメント22の直下にそれぞれ配置されて、左右方向に一列に並んで配置されている。各光源21は、輝度が制御可能であり、且つ、個別に発光又は非発光を切換可能であるものが用いられる。本実施形態では、LED(Light Emitting Diode)素子によって光源21が実現される。光源21は、セグメント22よりも小さい出射面から光を放射する。出射面から出射された光は、セグメント22の方に、すなわち上方に、進むにつれて、設定される放射角で広がる。
セグメント形成体26では、光源21から放射された光が、対応するセグメント22から出射することにより、セグメント22が発光しているように見える。具体的には、セグメント形成体26は、光源21から放射された光が透過する光学素子によって形成され、光源21からの光が入射する入射面と、内部を透過した光が外方に出射する出射面と、入射面と出射面との間に形成されて光が透過する透過部分と、を備えている。セグメント形成体26のそれぞれに対して、光源21が対向配置されている。セグメント形成体26の入射面は、対応する光源21から放射された光の大部分が入射することが好ましい。セグメント形成体26の出射面は、上述したセグメント22の発光表示面23の一部分を構成している。
セグメント形成体26は、入射面に入射した光が透過部分を透過することによって、入射面に入射した光を集光し、出射面全体を大略均一に発光させるための光学素子である。このようなセグメント形成体26により、光源21からの拡散光を予め定める発光方向に集光させて、メータパネル110の外方へ光を導くことで、セグメント22が短冊状に発光したセグメント表示を実現できる。本実施形態では、セグメント形成体26は、セグメント22毎に集光機能を有する複数の光学素子が左右方向に並んで一体化した構成にすることができる。当該構成のセグメント形成体26は、樹脂材料を成形加工することにより一つの部品として形成可能である。
光源21をセグメント22のそれぞれに対して設けることで、一つのセグメント22における発光輝度が大きくなる。また、セグメント形成体26を用いることで、光源21の発光領域よりも大きい発光領域を持ったセグメント22を得ることができ、視認性を向上させることができる。また、基板64の上に整列配置された光源21のそれぞれが、どのような色で発光し、どのように配置するかは、後で詳細に説明するように、適宜に選択される。
また、液晶表示面35を形成する液晶パネル33を背後から照明するためのバックライト光源31が、基板64の上に配置されている。バックライト光源31から放射された光は、液晶パネル33の液晶セグメント37を透過して、運転者に視覚される。液晶パネル33の周囲に配置されたニュートラル表示灯等の絵文字部や、エンジン回転数に関する数字表示部24等を背後から照明するための光源であるランプ40が、基板64の上に配置される。基板64の上には、タコメータ表示デバイス20を制御するLED駆動回路6、液晶パネル33を制御する液晶駆動回路8、ランプ40を制御する点灯駆動回路が適宜に配置される。液晶パネル33、バックライト光源31、ランプ40、液晶駆動回路8及び点灯駆動回路は、タコメータ表示デバイス20における発熱部分よりも下方に配置されることが好ましい。
図4に示した断面図では、タコメータ表示デバイス20や液晶表示デバイス30等の表示デバイスが大略水平方向と平行方向に延在するように図示されているが、メータパネル110が自動二輪車100に搭載されたときには、タコメータ表示面25や液晶表示面35等の表示面が、例えば水平面に対して約56度の角度をなすように傾斜配置される。当該傾斜配置では、タコメータ表示デバイス20は、液晶表示デバイス30よりも上方に位置している。したがって、上方に位置するタコメータ表示デバイス20から発生した熱が、上方に向かうために、下方に位置する液晶表示デバイス30の側に伝わりにくくなっている。
図5に示すように、メータパネル110は、CPU(中央処理装置)2と、メモリ4と、LED駆動回路6と、タコメータ表示デバイス20と、液晶駆動回路8と、液晶表示デバイス30と、切換スイッチ12,14と、光センサ16と、バックライト光源31と、ランプ40と、を備えている。CPU(中央処理装置)2を中心にしてメモリ4等の関連デバイス6,8,12,14,16,20,30,31,40が電気的に接続されている。
制御手段としてのCPU2は、メータパネル110においてやり取りされる各種の信号の入力や出力を制御する。制御手段としてのCPU2は、イグニッションスイッチのオンによりROMに記憶された制御プログラムを実行するが、その実行に必要な各種のデータや信号をRAMから読み込む。
メモリ4は、例えばEEPROMやフラッシュメモリ等の不揮発性の半導体メモリによって構成されて各種の制御プログラムや初期設定値を記憶しているROMと、各種センサからのデータや制御プログラムや設定内容をワークメモリとして一時的に記憶しているRAMと、を備えている。
LED駆動回路6は、タコメータ表示デバイス20の一部を構成する、複数個のセグメント22の光源21のうち、いずれの光源21を発光又は非発光にするかを制御する回路である。液晶駆動回路8は、各種の状態情報を液晶表示デバイス30に表示させるために液晶を駆動させるための回路である。
切換スイッチ12,14は、乗物の運転者による輝度設定指令の入力を行うための操作部であって、輝度設定指令をCPU2に出力する。したがって、切換スイッチ12,14は、モード切換を行ったり、設定内容を変更したりする際に使用される。なお、切換スイッチ12,14は、押しボタン式に限らず、例えばタッチパネル式のスイッチであってもよい。
CPU2には、乗物状態制御用のECU(エンジン・コントロール・ユニット)70が電気的に接続されている。乗物状態制御用のECU70は、状態取得部として、電気的に接続されて乗物の各種の状態情報を検出するセンサ(エンジン回転数センサ72,ギア位置センサ74,車速センサ76,水温センサ78等)から得られた各種の状態情報に関する信号をCPU2に出力する。すなわち、乗物状態制御用のECU70は、エンジン回転数、ギア位置、車速、水温等の状態情報をCPU2に出力する。
調光用の光センサ16は、フォトトランジスタのような光電変換素子であり、光センサ16の周囲で検出された照度に対応した光電流を生じ、周囲の明るさ(すなわち検出された照度)に関する信号をCPU2に出力する。光センサ16で検出された照度が大きいほど、光センサ16から出力される出力値が大きくなる。メモリ4は、所定の第一しきい値及び第二しきい値を記憶している。CPU2は、光センサ16からの出力値が第一しきい値以下であると暗い低照度状態と判断し、第一しきい値を超えて第二しきい値以下であると中程度に明るい中照度状態と判断し、第二しきい値を超えると明るい高照度状態と判断する。CPU2は、光センサ16で検出された照度に応じてセグメント22の輝度を変化させるように、LED駆動回路6に指令を与える。具体的には、CPU2は、光センサ16で検出された照度が低照度状態から高照度状態に変化すると、周囲の明るさが暗い低照度状態から明るい高照度状態に変化したと判断し、セグメント22の輝度が大きくなるように制御する。CPU2は、例えば、光センサ16で検出された照度が300lx(ルクス)より低いと夜間やトンネル内のような低照度状態であり、照度が300乃至2800lx(ルクス)であると早朝や夕方や曇天のような中照度状態であり、照度が2800lx(ルクス)より高いと昼間のような高照度状態であると、それぞれ判断する。
したがって、本発明に係るメータパネル110によれば、周囲の明るさに応じてタコメータ表示デバイス20の発光表示面23が適切な輝度で発光するので、例えば、昼間の明るい太陽光に負けないような輝度で発光表示面23が発光することができ、夜間では不必要に高い輝度で発光表示面23が発光しないようにできることに加えて、発光表示面23の良好な視認性により運転者が乗物状態の変化を直感的且つ即座に把握できるという効果を奏する。
CPU2は、走行中の乗物状態が所定の走行時報知条件を満足した場合に、所定の走行時報知条件を満たさない場合に比べて、発光表示面23におけるセグメント22の発光数以外の表示形態を異ならせることができる。例えば、エンジン回転数が所定値以上になると、発光している一群のセグメント22の全てを点滅させることができる。ここで、所定値とは、変速比を低くすることが適当であると見込まれるエンジン回転数であって、例えば11000r/min(一分当たりのエンジン回転数)に設定される。これにより、エンジン回転数が変速切換えに相当するシフトアップ回転数に達すると、発光している一群のセグメント22が点滅するので、運転者は、シフトアップの報知がなされていることを容易に知ることができる。なお、発光している一群のセグメント22の数がエンジン回転数に対応して規定されているので、エンジン回転数の表示と、シフトアップ報知とを一つの表示デバイスで実現することができる。
次に、図6を参照しながら、本発明の一実施形態に係るメータパネル110の動作について説明する。
ステップS100において、イグニッションスイッチがオンになると、本発明の一実施形態に係るメータパネル110におけるタコメータ表示デバイス20の通常表示動作がスタートし、ステップS104に進んで、スタートアップ用の特別なグラフィカルな表示がなされる。スタートアップ用の特別なグラフィカルな表示とは、具体的には、タコメータ表示デバイス20の発光表示面23において、エンジン回転数の表示とは異なる別の表示を一定時間行わせることである。例えば、イグニッションスイッチのオン・オフを判断したときから経過した時間の長さに応じてセグメント22の発光数が徐々に増加するようにしたり、セグメント22の発光数が徐々に減少するようにしたりすることができる。このように、スタートアップを開始してから所定時間の間、セグメント22の発光数が変化するような表示を行わせる。所定時間が経過すると、ステップS108に進む。
ステップS108において、メモリ4に保存されていて表示に必要な設定値の読み取りを行い、ステップS110に進む。ここで、メモリ4に保存されている設定値とは、例えば、後述するタコメータ表示デバイス20のシフトアップ報知表示の点滅条件、タコメータ表示デバイス20のシフトアップ報知表示を行わせるときのエンジン回転数、及び、タコメータ表示デバイス20の輝度変化規則等である。イグニッションスイッチがオフであるならば、ステップS126に進んで当該タコメータ発光表示モードを終了する。
ステップS110において、光センサ16により周囲の照度情報を取得する。光センサ16から検出された周囲の照度情報に基づいて、自動二輪車100の置かれている環境が、夜間やトンネル内のような低照度状態、早朝や夕方や曇天のような中照度状態、又は昼間のような高照度状態のいずれに該当するかをCPU2が判断する。そして、CPU2は、セグメント22の発光する輝度を、検出された周囲の照度状態に対応した輝度となるように設定する(ステップS112)。
ステップS114において、エンジン回転数センサ72によりエンジン回転数情報を取得する。そして、ステップS112で設定された輝度であり且つ所定の発光表示形態によって、バーグラフによりエンジン回転数を表示する(ステップS115)。例えば、エンジン回転数センサ72により検出されたエンジン回転数情報に応じた個数のセグメント22が、所定の輝度及び発光色で発光する。
ステップS116において、検出されたエンジン回転数が設定されたシフトアップ条件のエンジン回転数以上であるか否かが判断される。検出されたエンジン回転数が設定されたシフトアップ条件のエンジン回転数に達していないならば、上記ステップS115と同じ非点滅の表示形態を維持する(ステップS118)。検出されたエンジン回転数が設定されたシフトアップ条件のエンジン回転数以上であるならば、発光中のセグメント22を点滅させることによって、エンジン回転数が設定されたシフトアップ条件のエンジン回転数以上であることを運転者に報知して、ギアのシフトアップ時期を表示する(ステップS120)。
ステップS122において、イグニッションスイッチがオフであるか否かを判断する。イグニッションスイッチがオフでないならば、ステップS110に戻って、上述した周囲照度を取得すること、ステップS112でのセグメント22の輝度を調整すること、ステップS115でのエンジン回転数を表示すること、及び、ステップS120でのシフトアップ時期を表示すること等を繰り返す。
ステップS122において、イグニッションスイッチがオフであるならば、タコメータ表示デバイス20の通常表示動作が終了する(ステップS126)。なお、いずれのステップでもイグニッションスイッチがオフにされたならば、タコメータ表示デバイス20の通常表示動作が終了する。
したがって、本発明に係るメータパネル110の発光表示形態によれば、周囲の明るさに応じて発光表示面23が適切な輝度で発光するので、運転者が最適な明るさに調光された発光表示面23を見ることができる。発光表示面23の良好な視認性により運転者が乗物の状態変化を直感的且つ即座に把握できる。さらに、検出されたエンジン回転数が所定のエンジン回転数になると、ギアのシフトアップの実行を促すような表示形態になるので、運転者が乗物状態の変化を迅速且つ的確に把握できる。
なお、液晶表示デバイス30の液晶表示面35も、上記タコメータ表示デバイス20の発光表示面23の調光制御と同様に、光センサ16から検出された周囲の照度情報に基づいて、発光表示面23の調光と連動して調光制御することができる。発光表示面23の調光と同様に、液晶表示面35の調光制御は、高照度状態と中照度状態とを含む非低照度状態、及び、低照度状態の各状態に対応した2つの明るさ設定を有する。非低照度状態では、低照度状態に比べて明るく設定される。液晶表示面35の調光を発光表示面23の調光と連動させることにより、運転者に違和感を与えることを防止することができる。液晶表示面35の明るさ制御は、バックライト光源31の輝度を変化させる制御や、液晶セグメント37の透過状態を変化させる制御により行うことができる。
次に、図9を参照しながら、タコメータ表示デバイス20での発光表示形態について詳細に説明する。
図9の(A)に例示した発光表示形態において、低域のエンジン回転数(8000r/min未満)に対応した発光領域22aでは、セグメント22が第一色に(例えば黄色に)発光するように構成されている。中域のエンジン回転数(8000r/min以上で14000r/min未満)に対応した発光領域22bにおいては、セグメント22が第一色と異なる第二色に(例えば橙色に)発光するように構成されている。高域のエンジン回転数(14000r/min以上)に対応した発光領域22cにおいては、セグメント22が第一色及び第二色と異なる第三色に(例えば赤色に)発光するように構成されている。
図9の(B)に例示した発光表示形態において、低・中域のエンジン回転数(14000r/min未満)に対応した発光領域22dでは、セグメント22が第一色に(例えば白色に)発光するように構成されていてもよい。そして、高域のエンジン回転数(14000r/min以上)に対応した発光領域22cにおいては、セグメント22が第一色と異なる第二色に(例えば赤色に)発光するように構成されている。
なお、乗物の状態情報であるエンジン回転数に応じたセグメント22の発光表示形態(発光色や発光領域や発光パターン)は、上記例示に限定されるものではなく、以下に説明するように、様々な変形例を採用することができる。
表示すべきエンジン回転数の領域毎に、セグメント22を異なった複数の色で発光させることで、走行中に表示されるエンジン回転数の視認性をさらに向上させることができる。特に、エンジン回転数が増加するにつれて、セグメント22の発光色を赤色に近づくように設定することは、感覚的な視認性を向上させるが、セグメント22の発光色については任意の色を選択可能である。また、本実施形態では、エンジン回転数の領域毎に表示色を3段階又は2段階に変化させたが、4段階以上で変化させてもよい。また、光源21それ自身の発光色が変化可能であれば、エンジン回転数に応じて発光すべきセグメント22の全体の発光色を変更させてもよい。セグメント22の発光色についても、上記以外の色を用いてもよい。
また、セグメント22の発光色については、太陽光に近い白色以外の有彩色のほうが好ましい。これにより、セグメント22が白色で発光する場合に比べて、日中での視認性が向上する。また、エンジン回転数が低域から高域に変化するにつれて、明度(黄色→橙色→赤色になるにつれて明度が低くなる)を低くすることで、高回転域を認識しやすくなる。
図9に例示した発光表示形態では、光源21として単色(例えば黄色、橙色、赤色、白色)で発光するLEDを使用しているので、対応するセグメント22は、当該単色で発光・表示する(単色発光型の表示パターン)。セグメント22の発光色の変形例として、光の三原色である赤色・緑色・青色の3つの光源21を組み合わせて用いることによって、対応するセグメント22は所望の色で発光・表示する(多色発光型の表示パターン)こともできる。
図9に例示した発光表示形態を別の見方をすると、表示可能な最低のエンジン回転数(1000r/min)から検出されたエンジン回転数までの全てのセグメント22が発光してバーグラフのように表示している(バーグラフ型の表示パターン)。セグメント22の発光領域の変形例として、検出されるエンジン回転数を指示するセグメント22だけが発光する(幅狭指針型の表示パターン)、又は、検出されるエンジン回転数を指示するセグメント22と、それより低エンジン回転数側の数個分のセグメント22とが発光する(幅広指針型の表示パターン)こともできる。
また、図9に例示した発光表示形態を別の見方をすると、表示可能な最低のエンジン回転数(1000r/min)から検出されるエンジン回転数までに対応した全てのセグメント22がある色で発光し、それより高エンジン回転数側のセグメント22が発光していない(部分発光型の表示パターン)。タコメータ表示デバイス20の発光表示形態の変形例として、表示可能な最低のエンジン回転数(1000r/min)から検出されるエンジン回転数までに対応した全てのセグメント22が同時に点滅する(全部点滅型の表示パターン)こともできる。あるいは、表示可能な最低のエンジン回転数(1000r/min)から検出されるエンジン回転数までに対応した全てのセグメント22がある色で発光し、それより高エンジン回転数側のセグメント22が別の色で発光する(異色全部発光型の表示パターン)こともできる。さらに、検出されるエンジン回転数を指示するセグメント22だけが、又は、検出されるエンジン回転数を指示するセグメント22と、それより低エンジン回転数側の数個分のセグメント22とが、高輝度に発光して、それ以外に発光しているセグメント22が低輝度で発光する(高輝度発光型の表示パターン)こともできる。
本実施形態では、以下の表1に示すように、周囲の明るさ変化に応じたセグメント22の輝度変化を示す変化規則を複数個記憶している。すなわち、本実施形態では、3つの輝度変化規則がメモリ4に記憶されている。各変化規則は、周囲の明るさ(高照度状態、中照度状態、低照度状態)に応じたセグメント22の輝度(カンデラ/平方メートル)が設定される。
輝度変化規則毎に用いられて周囲の明るさ(照度)に対応する輝度設定値をまとめると、表1のようになる。表1に示された数値は例示であって、他の数値であってもよい。いずれの輝度変化規則においても、周囲の明るさが明るくなる(すなわち、周囲の照度が高くなる)につれて、セグメント22の輝度が大きくなる傾向に設定される。また、周囲の明るさ(照度)が同じであっても輝度変化規則が異なれば、セグメント22の輝度が異なるように設定されている。
切換スイッチ12,14の操作によって、三つの輝度変化規則のうちから一つを選択して輝度設定指令を入力することができる。CPU2は、選択された輝度変化規則に従い、光センサ16の出力に基づいて、セグメント22の輝度を制御する。これにより、輝度変化規則が一つしか設けられていない場合に比べて、運転者の好みに応じた輝度が設定されて、利便性が向上する。また、いずれかの輝度変化規則を選択するだけで、高照度状態、中照度状態、低照度状態のそれぞれに対応した輝度が設定されるので、入力作業が容易になる。
また、本実施形態では、以下の表2に示すように、周囲の明るさ変化に応じた液晶表示デバイス30の液晶表示面35の調光制御規則を複数個記憶している。すなわち、本実施形態では、2段階で調光する3つの調光制御規則がメモリ4に記憶されている。各調光制御規則は、2段階の周囲の明るさ(非低照度状態、低照度状態)に応じた2段階の液晶表示面35の明るさ(第一調光制御規則の非低照度状態を基準にして、そのときの明るさを100%としたときの相対的な明るさ)が設定される。
調光制御規則毎に用いられて周囲の明るさ(照度)に対応する明るさ設定値をまとめると、表2のようになる。表2に示された数値は例示であって、他の数値であってもよい。いずれの調光制御規則においても、周囲の明るさが明るくなる(すなわち、周囲の照度が高くなる)につれて、液晶表示面35の明るさが大きくなる傾向に設定される。また、周囲の明るさ(照度)が同じであっても調光制御規則が異なれば、液晶表示面35の明るさが異なるように設定されている。
また、本実施形態では、運転者の操作により、ステップS116におけるシフトアップ条件のエンジン回転数が変更可能にメモリ4に記憶されている。シフトアップ条件のエンジン回転数は、初期状態では、例えば11000r/minに設定される。本実施形態では、シフトアップ条件のエンジン回転数が、9500乃至1300r/minの範囲で、250r/min刻みの値で、運転者の好みに応じて変更可能に設定される。さらに、シフトアップ条件のエンジン回転数以上になったときにセグメント22が点滅する点滅周期は、初期状態では、例えば7Hzに設定される。本実施形態では、シフトアップ条件の点滅周期が、3Hz、7Hz、0Hz(非点滅状態)のいずれかを、運転者の好みに応じて変更可能である。これらのシフトアップ条件のエンジン回転数や点滅周期について、初期状態の数値及び運転者により選択された数値がメモリ4に記憶される。
次に、図7を参照しながら、本発明の一実施形態に係るメータパネル110の設定変更について説明する。
ステップS200において、イグニッションスイッチがオンであり且つ所定の切換スイッチ12,14の操作が行われると、本発明の一実施形態に係るメータパネル110でのタコメータ設定変更モードがスタートする。
例えば、第一切換スイッチ12と第二切換スイッチ14とを同時に所定時間以上で長めに押すことによって、通常の表示画面と設定変更画面との間を相互に移動することができる。
設定変更画面に移動した上で、例えば、第一切換スイッチ12を所定時間未満で短めに押す(すなわち短押しする)ことによって、タコメータ表示デバイス20のシフトアップ報知表示における発光バリエーション(点滅周期を3Hz又は7Hzに変更したり、点滅動作をオフにしたりすること)を適宜に変えることができる。
また、設定変更画面に移動した上で、第一切換スイッチ12を所定時間以上で長めに押す(すなわち長押しする)ことによって、タコメータ表示デバイス20の輝度調整モードに入ることができる。そして、第二切換スイッチ14を所定時間未満で短めに押すことによって、タコメータ表示デバイス20の輝度変化規則の変更を行うことができる。
また、設定変更画面に移動した上で、第二切換スイッチ14を所定時間未満で短めに押す(すなわち短押しする)ことによって、タコメータ表示デバイス20のシフトアップ報知表示を行わせるときのエンジン回転数を適宜に変更することができる。
ステップS204において、メモリ4に保存されている設定値の読み取りを行う。ここで、メモリ4に保存されている設定値とは、例えば、タコメータ表示デバイス20における、シフトアップ報知表示の点滅条件、シフトアップ報知表示を行わせるときのエンジン回転数、及び、輝度変化規則である。
ステップS208において、切換スイッチ12,14の操作の有無が判断される。切換スイッチ12,14の操作が行われているならば、ステップS210において、車速センサ76からの信号に基づいて、自動二輪車100が停止状態にあるか否かを判断する。自動二輪車100が停止状態にあるならば、次のステップS212に進むが、自動二輪車100が停止状態にないならば、ステップS208に進んで当該タコメータ設定変更モードを終了する。
ステップS212において、タコメータ表示デバイス20の輝度変化規則の設定値及び/又はシフトアップインジケータ(エンジン回転数や表示形態)に関する設定値を変更することができる。これらの設定が終了すると、変更された設定値をメモリ4に保存する(ステップS214)。
例えば、ステップS212において、第一切換スイッチ12を所定時間以上で長めに押すことで、タコメータ表示デバイス20の輝度変化規則を変更することができる。第二切換スイッチ14を所定時間未満で短めに押すことで、前記三つの輝度変化規則の中からいずれか一つを選択することにより、セグメント22が発光するときの輝度を変更することができる。
また、ステップS212において、第一切換スイッチ12を所定時間以上で長めに押すことなく、第二切換スイッチ14を所定時間未満で短めに押すことにより、シフトアップインジケータ用エンジン回転数を設定することができる。第二切換スイッチ14を所定時間未満で短めに押すことにより、シフトアップ報知表示を行わせるときのエンジン回転数を、所定の刻み値で変更することができる。
また、ステップS212において、第一切換スイッチ12を所定時間未満で短めに押すことにより、シフトアップインジケータ用点滅パターンを設定することができる。第一切換スイッチ12を所定時間未満で短めに押すことにより、シフトアップ報知表示の点滅パターンを選択することができる。
ステップS212において、切換スイッチ12,14を所定時間以上で長めに押すことにより、ステップS213に移り、ステップS213において切換終了スイッチの操作の有無が判断される。ステップS214において、ステップS212において変更された設定値がメモリ4に保存される。
ステップS224において、タコメータ設定変更モードが終了して、通常の表示画面に戻る。なお、いずれのステップにおいても、イグニッションスイッチがオフになったり、切換スイッチ12,14を操作しない時間が所定時間経過したりすると、タコメータ設定変更モードが終了して、通常の表示画面に戻る。
上述した操作方法は、あくまでも一例であり、他の操作方法により、モードの切換、設定値の変更や決定を行うことができる。
次に、液晶表示デバイス30の液晶表示面35の構成及び表示形態について、図8を参照しながら説明する。
液晶表示面35の左右方向の中央部には、3桁のデジタル数字を有する主表示部32が配置されている。主表示部32は、検出されている車速又はギア位置のいずれか一方を切り換えて表示し、液晶表示面35の中で最も大きく寸法構成されている。したがって、主表示部32の視認性が最も優れている。3桁のデジタル数字のうち、左側に位置するデジタル数字の左上部分が切り欠かれており、切り欠かれた部分には、GEARというギア位置を表す文字が表記されている。主表示部32におけるギア位置を示す数字は、主表示部32の3桁のデジタル数字のうち、いずれか一つのデジタル数字を使って表示される。また、3桁のデジタル数字のうち、右側に位置するデジタル数字の右上には、km/h及びmphという車速単位を表す文字が表記されている。
液晶表示面35の上方の左右方向の左側には、6桁のデジタル数字を有する第一サブ表示部43が配置されている。第一サブ表示部43は、検出されている積算走行距離(オドメータ)、区間走行距離(トリップメータ)又はラップタイムのいずれか一つを切り換えて表示する。
液晶表示面35の上方の左右方向の右側には、1桁のデジタル数字を有するギア位置表示部36が配置されている。ギア位置表示部36は、検出されているギア位置をデジタル表示する。
ギア位置表示部36の左右方向の右側には、走行モード表示部47が設けられている。走行モード表示部47は、例えば、標準モードや、標準モードに比べて出力の大きいパワーモードや、標準モードに比べて燃費に優れているエコモードのような三つの運転モードのうち、いずれの運転モードにあるかを表示する。
液晶表示面35の下方の左右方向の左側には、3桁のデジタル数字を有する温度表示部43が配置されている。温度表示部43は、検出されている水温をデジタル表示する。右側に位置するデジタル数字の右側には、°C及び°Fという温度単位を表す文字が表記されている。
液晶表示面35の下方の左右方向の右側には、4桁のデジタル数字を有する第二サブ表示部34が配置されている。第二サブ表示部34は、検出されている時刻又は車速のいずれか一方を切り換えて表示する。4桁のデジタル数字のうち、右側に位置するデジタル数字の右側には、km/h及びmphという車速単位を表す文字が表記されている。
また、液晶表示面35には、上記表示部以外にも、燃料エンプティインジケータやABS警告灯等の様々な絵文字部が適宜配置される。
次に、液晶表示面35における表示形態を例示する。
切換スイッチ12,14の切換操作により、第一の表示形態(通常走行用表示モード)と第二の表示形態(サーキット走行用表示モード)との間で適宜に切り換えられて、以下に説明するような情報が液晶表示面35に表示される。なお、特に言及しない表示部においては、表示形態の切換操作と無関係に、所定の情報が常に表示されている。
図8の(A)に示すように、第一の表示形態(通常走行用表示モード)に係る主表示部32と第二サブ表示部34とギア位置表示部36とにおいては、それぞれ、検出されている車速と時刻とギア位置とが表示される。
図8の(B)に示すように、第二の表示形態(サーキット走行用表示モード)に係る主表示部32と第二サブ表示部34とにおいては、それぞれ、検出されているギア位置と車速とが表示される。なお、ギア位置表示部36は、何も表示されていない非表示の状態になっている。
液晶表示デバイス30での上記表示形態によれば、走行モード毎に最も必要な状態情報が、液晶表示面35の中で最も視認しやすい主表示部32に表示される。すなわち、通常走行用表示モードであれば車速が、サーキット走行用表示モードであればギア位置が、それぞれ主表示部32に表示される。したがって、運転者が乗物状態の変化を迅速且つ的確に把握できるという非常に良好な視認性を提供するという効果を奏する。
次に、図10を参照しながら、光源21周りの変形例について説明する。
図10は、変形例に係るタコメータ表示デバイス20の要部を模式的に示した説明図である。(A)は斜視図であり、(B)は(A)のX視図であり、(C)は(A)のY視図である。
当該変形例では、図10の(A)に示すように、複数個の第一列側光源21sと第二列側光源21tとが、千鳥状に配置されている。図10の(C)に示されているように、隣接する二つの第一列側光源21sの間に、一つの第二列側光源21tが配置されている。
第一列側光源21s、第二列側光源21tのそれぞれに対面するように、第一列側セグメント形成体26s、第二列側セグメント形成体26tの小開口面側が配置されている。第一列側セグメント形成体26s、第二列側セグメント形成体26tの大開口面側が、それぞれ、発光表示面23としての第一列側セグメント22s、第二列側セグメント22tを構成している。第一列側セグメント形成体26sと第二列側セグメント形成体26tとは、同じ形状であって、180度の角度で回転配置したものである。
複数個の第一列側光源21sと第二列側光源21tとを千鳥状に配置することにより、タコメータ表示デバイス20の左右方向の横幅が短くなり、メータパネル110の左右方向の横幅も短くなる。したがって、メータパネル110の小型化という効果を奏する。
光源21s,21tを高輝度で発光させるためにそれらに大電流を流す必要があるが、大電流を流すことによって発熱量が増大して、光源21s,21tが熱的ダメージを受けてしまう。LED素子を千鳥状に配置することは、全てのLED素子を横一列に整列配置した場合よりも、隣接する光源21s,21tの離間距離(第一列側セグメント形成体26sと第二列側セグメント形成体26tとの距離、隣接する第一列側セグメント形成体26s同士の距離、及び、隣接する第二列側セグメント形成体26t同士の距離)が長くなるために、光源21s,21tが熱的ダメージを受けにくくなる。したがって、光源21s,21tの熱的ダメージを低減させるためにも、図7に示した千鳥状の配置構成が有効である。
なお、上述した実施形態では、自動二輪車100がサーキット場などで走行するスポーツタイプのものとして説明しているので、運転者が走行中に必要とし且つ走行中の視認性が良好である乗物状態を示す情報すなわち状態情報は、エンジン回転数である。したがって、主たる表示対象としてのエンジン回転数を表示するための主たる発光表示デバイスは、タコメータ表示デバイス20となる。他の状態情報としては、車速を挙げることができる。主たる表示対象が車速であるならば、主たる表示デバイスとしての発光表示デバイス(タコメータ表示デバイス20)には、車速が表示される。その結果、他の副次的表示デバイスとしての液晶表示デバイス30には、エンジン回転数が表示されることになる。
また、上述した実施形態においては、走行時報知条件の一例として、シフトアップ条件について説明したが、シフトアップ条件以外の走行時報知条件としては、時報、センサエラー情報、燃料計、イモビキー紛失、ABS作動状態、トラクションコントロール作動状態等である。さらに、所定の走行時報知条件を満たしたときに行われる発光表示形態の変化(セグメント22の発光数以外の他の発光表示形態)の一例として、セグメント22を点滅させることを例示したが、他の態様であってもよい。所定の走行時報知条件を満たしたときに行われる発光表示形態の変化(他の発光表示形態)として、例えば、発光動作を行っているセグメント22の発光色や輝度や点滅周期を変化させたり、セグメント22の発光を一個飛ばしにしたり、アイドル回転数に対応する低エンジン回転数側のセグメント22の発光色や輝度や点滅周期を変化させたり、することができる。
本実施形態では、本発明のメータパネル110を自動二輪車100の表示装置として搭載した例を示したが、これに限定されることなく、他の乗物に搭載することができる。特に、本発明のメータパネル110は、メータパネル110を上方から覆う天井が設けられておらずに乗物が上方に開放されているオープンライド型の乗物、すなわち太陽光がタコメータ表示面25や液晶表示面35等の表示面に直接に入射するような乗物に好適に用いることができる。オープンライド型の乗物として、例えばオープンカー、バギー車、不整地走行車のほか、自動三輪車、自転車、船舶、小型滑走艇などを挙げることができる。オープンライド型の乗物については、乗物周囲の明るさの変化に応じて、タコメータ表示面25や液晶表示面35等の表示面に周囲から入射する光の光量が大きく変動する。したがって、タコメータ表示面25や液晶表示面35等の表示面の明るさを変化させることによる効果が、より大きく得られる。
また、本発明のメータパネル110は、同様の理由から、太陽光の入射を防ぐ日除け壁がタコメータ表示面25や液晶表示面35等の表示面の周囲に存在しない表示装置、例えば表示面と表示装置の筐体上端面とが略面一に形成されて表示装置の上方が開放された状態で取付けられる表示装置、に対して好適に用いられる。
本実施形態では、セグメント22は、輝度を制御することのできる光源から放射された光を集光する光学素子を含んで構成されている。また、セグメント22の輝度は、光源の輝度を制御することで調光される。セグメント22の光源は、自発光し且つ輝度を制御可能である光源であればよい。当該光源は、無機材料からなるLED素子以外であってもよく、例えば有機EL(エレクトロルミネッセンス)素子や、微小な電球や蛍光灯であってもよい。また、本実施形態のセグメント成形体26は、光源から放射された光を集光する透光性材料により構成されているが、これに限られるものではない。例えば、セグメント成形体26自体が、輝度を制御することのできる光源により実現されてもよい。また、セグメント成形体26は、光透過率を制御することのできる構成、例えば液晶素子で実現されてもよく、光源から放射された光の透過率を変化させることで、セグメント22の輝度を変化させてもよい。なお、光源としてLED素子を用いることは、他の光源を用いる場合に比べて、小型にすることができ且つ太陽の強い入射光に抗する高い輝度を得ることができるので、メータパネル110の光源として好適である。
本実施形態では、設定された基準値に対する検出された数値の差が正の方向に大きくなるほどにセグメント22の発光数を増加させているが、これに限定されるものではない。例えば、設定された基準値に対する検出された数値の差が負の方向に大きくなるほどにセグメント22の発光数を増加させてもよい。例えば、発光/非発光を反転させた構成にして、アイドリング状態のエンジン回転数でセグメント22の発光数が多く、エンジン回転数が高くなるにつれてセグメント22の発光数が少なくなるようにしてもよい。このように、本発明では、設定された基準値に対する検出された数値の差を変化量として表示するように構成してもよい。
本実施形態では、発光表示面23に表示させる状態情報として、エンジン回転数又は車速を示したが、これに限定されるものではなく、他の状態情報であってもよい。表示させる状態情報は、例えば、燃料量、変速比、運転者が予め設定した時点からの走行時間又は走行距離であってもよい。発光表示面23に表示される状態情報は、セグメント22の発光数により、比較的瞬時に視認されるので、サーキット走行などで必要とされる状態情報を表示することが好ましい。例えば、走行距離に基づいて算出される周回数を表示するようにしてもよい。
本実施形態では、変速比の変更を促すために所定のエンジン回転数以上になると、セグメント22を点滅させている。セグメント22の点滅以外に発光色を異ならせてもよい。また、セグメント22の発光色の変化と点滅とを同時に行わせてもよい。これにより、変速比の変更時期を運転者に確実に知らせることができる。また、変速比の変更のほか、燃料量が所定値以下となった場合や、エンジン回転数センサ72等の乗物状態検出センサに異常が生じた場合に、発光数以外の表示形態で発光表示面23に表示するようにしてもよい。また、運転者が予め設定した時点からの走行時間又は走行時間が所定値に達した場合に、発光表示面23に表示してもよい。
一つの発光表示面23において、セグメント22の発光数によって表示される第一の状態情報のほかに、セグメント22の発光数以外によって示される第二の状態情報を表示させることができる。これにより、発光表示面23の設置数が不必要に増えることを防止できる。また、セグメント22の発光数以外の表示形態が複数個あり、それらが一つの発光表示面23で共存できるならば、複数の状態情報を一つの発光表示面23で実現することができる。所定の走行報知条件を満たした場合に、所定の走行条件を満たさない場合に比べて、発光表示面23での表示形態を異ならせてもよい。
本願において一列に並んで配置されるという表現は、左右方向に直線状に並んで配置される場合や、左右方向に円弧状に並んで配置される場合を含んでいる。円弧状に並んで配置することは、直線状に並んで配置する場合に比べて、左右方向の寸法が大きくなることを防止し、セグメント22の発光面積を増やすことができる。状態変化が大きくなるにつれて、左右方向の一側から数えたときのセグメント22の発光数が増加する。本実施形態では、光センサ16は、左右方向の一側で発光するセグメント22の近傍を除く位置に配置され、左右方向の他側の近傍に配置される。具体的には、光センサの受光部は、左右方向の中央部よりも他側に寄った位置に配置され、さらに具体的には、発光頻度の低いセグメント22の他側(図2の右側)の端部に配置されている。
本実施形態では、切換スイッチ12,14は、左右方向に延在するセグメント22のうち、一側のセグメント22の近傍に配置されている。具体的には、切換スイッチ12,14は、左右方向の中央部よりも一側に寄った位置に配置され、さらに具体的には、発光頻度の高いセグメント22の一側(図2の左側)の端部に配置されている。エンジンを始動させたとき、左右方向の一側のセグメント22が発光した状態となる。したがって、発光したセグメント22が、切換スイッチ12,14を照明するための明かりとなり、夜間における切換スイッチ12,14の操作が容易になる。
本実施形態では、周囲の明るさに応じて変化するセグメント22の輝度を、メモリ4に記憶されている設定値によって規定しているが、これに限らず、周囲の明るさに基づいてセグメント22の輝度を算出する算出式を記憶し、当該算出式からセグメント22の輝度を規定するようにしてもよい。例えば、第二輝度変化規則では、第一輝度変化規則の数値に対して25%減じた数値とし、第三輝度変化規則では、第一輝度変化規則の数値に対して50%減じた数値とするようにしてもよい。また、本実施形態では、周囲の明るさに応じて、セグメント22の輝度を、3段階で変化させているが、2段階で変化させたり、3段階以上で変化させたりすることもできる。また、運転者の好みに応じてセグメント22の輝度を設定可能としたが、これに限らず、輝度変化規則について予め固定されていてもよい。
なお、本願において、セグメント22の輝度という表現は、セグメント22の発光表示面23における明るさの度合いのことであり、光源の輝度という表現は、光源の単位面積当たりの明るさのことである。