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JP5583322B2 - アミン官能化ゴム状ポリマーを合成するための触媒系 - Google Patents
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JP5583322B2 - アミン官能化ゴム状ポリマーを合成するための触媒系 - Google Patents

アミン官能化ゴム状ポリマーを合成するための触媒系 Download PDF

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Description

本発明は、タイヤトレッド用ゴム中に使用することができるゴム状ポリマーを合成するための有機リチウムアミン化合物を含有する触媒系に関する。
タイヤにとっては、良好なウェットスキッド抵抗(wet skid resistance)、低いローリング抵抗(rolling resistance)、引裂強さ、および良好な耐磨耗性を有することが望ましい。タイヤの耐摩耗性を、ウェットスキッド抵抗および牽引性(traction characteristics)の特徴を犠牲にすることなく改良することは伝統的に困難であった。これらの特性は、タイヤの製造に利用されるゴムの動的粘弾特性に大きく依存する。かかる粘弾特性は、主としてエラストマーの微細構造によって制御される。
ローリング抵抗を減少し、タイヤのトレッド耐摩耗性を改良するために、タイヤトレッドゴム配合物の製造においては、高反発を有するゴムが伝統的に使用されてきた。他方で、タイヤのウェットスキッド抵抗を増すために、大きなエネルギー損失を受けるゴムがタイヤのトレッドに一般に使用されてきた。これら2つの粘弾性的に矛盾した特性のバランスをとるために、さまざまなタイプの合成および天然ゴムの混合物がタイヤトレッドに標準的に利用される。例えば、スチレン−ブタジエンゴムおよびポリブタジエンゴムのさまざまな混合物が自動車のタイヤトレッド用のゴム状材料として一般に使用される。
例えば、スチレン−ブタジエンゴムについては、タイヤトレッド配合物に利用される場合、高濃度のビニル含量(1,2−微細構造)を有することが望ましいものと従来から一般的に考えられてきた。このために、スチレン−ブタジエンゴムは、1つまたは複数の変性剤を含む触媒系の存在下で行われる溶液重合によってしばしば合成される。高ビニル含量のゴム状ポリマーを提供することに対比して、高トランス微細構造含量を有するゴム状ポリマーもまた、より望ましいタイヤトレッド特性のバランスを提供し得るものと考えられる。
加えて、ゴム状ポリマーの特性およびそれに伴う、かかるゴム状ポリマーを利用するタイヤの特徴をさらに変更するまたは操作するために、さまざまな官能基をゴム状ポリマー中に組み込むことができる。残念ながら、これらのゴム状ポリマーを合成して配合するために使用するさまざまな化合物および化学物質の予測できない相互作用のために、全体的に見て望ましい性能の特徴を備えたタイヤを提供する有用な官能化されたゴム配合物を処方することは困難を伴い得る。
したがって、アミン官能化されていて高トランスまたは高ビニル微細構造含量を有するゴム状ポリマーを合成するための触媒系であって、このゴム状ポリマーが、他の性能特性(1つまたは複数)、例えば牽引性、を実質的に犠牲にすることなく、所望の耐摩耗性を提供することができる、そのようなゴム状ポリマーを合成するための触媒系を提供することが望まれる。
本発明の実施形態によれば、有機リチウムアミン化合物;および、1つまたは複数の、(a)アミノグリコールのIIa族金属塩およびグリコールエーテルのIIa族金属塩からなる群から選択することができるIIa族金属塩、(b)有機アルミニウム化合物、および/または(c)アミン化合物;ならびにその他の任意の極性改質剤(例えばアルコール、硫化物、およびホスフィンなど);を含む触媒系が提供される。
この触媒系は、1つまたは複数の異なるタイプの共役ジエンモノマーを、場合によってビニル芳香族モノマーと共に、アミン官能化されており、高トランスまたは高ビニル微細構造含量を有するスチレン−ブタジエンゴムなどのゴム状ポリマーへと重合する反応に触媒作用を及ぼす。本発明の触媒系を用いて合成されるアミン官能化ゴム状ポリマーは、タイヤトレッドゴム配合物の調製に有用であり、それは、特に上記トレッド配合物がシリカを含有する場合には改良された耐摩耗性および引裂抵抗特性を発揮することができる。
前述の理由により、アミン官能化されており、高トランスまたは高ビニル微細構造含量を有するゴム状ポリマーであって、その他の性能特性(1つまたは複数)、例えば牽引性、を実質的に犠牲にすることなく所望の耐摩耗性を提供する、ポリブタジエンゴム、スチレン−ブタジエンゴム、イソプレン−ブタジエンゴム、またはスチレン−イソプレン−ブタジエンゴムなどのゴム状ポリマーを合成するための、有機リチウムアミン化合物を含有する触媒系がかくして提供される。
有機リチウムアミン化合物;および、1つまたは複数の、(a)アミノグリコールのIIa族金属塩またはグリコールエーテルのIIa族金属塩などのIIa族金属塩、(b)有機アルミニウム化合物、および/または(c)アミン化合物;ならびにその他の任意の極性改質剤、例えばアルコール、硫化物、およびホスフィンなど;を含む、触媒系が提供される。この触媒系により、ポリブタジエンゴム、スチレン−ブタジエンゴム、イソプレン−ブタジエンゴム、またはスチレン−イソプレン−ブタジエンゴムなどのゴム状ポリマーが合成され、このゴム状ポリマーは官能化されていて高トランスまたは高ビニル微細構造含量を有しており、タイヤトレッドゴムに利用することができる。ここに、その重合は、一般的には以下でさらに詳細に論ずるように炭化水素溶媒中で行われる。
この触媒系の有機リチウムアミン化合物、すなわちアミン官能化された有機リチウム化合物は、次式:(I)(R)N−A−(CH−Liまたは(II)R’N−A−(CH−Liを有する化合物から選択される。式中、Rは、1個から12個の炭素原子を有する一価のヒドロカルビル基であって、式(I)においては同じものまたは異なるものであり;R’は、隣接する窒素と一緒になって、(1)2個から18個の環内の炭素原子を有する複素環芳香族アミン基であって、場合によっては前記環構造中に1つまたは複数のさらなる窒素原子を有する複素環芳香族アミン基または(2)2個から18個の環内の炭素原子を有する複素環非芳香族アミン基であって、場合によっては前記環構造中に1つまたは複数のさらなる窒素原子を有する複素環非芳香族アミン基を示し;Aは、フェニル基であり;そして、nは0から20である。一実施形態において、nは、0である。別の実施形態においては、nは、1から20である。さらに、当業者には理解されるはずであるが、窒素原子は、適切な場合は、例えば、硫黄、リン、または酸素により置換することができる。
式(I)についての一実施形態において、Rは同じものまたは異なるものであって1個から4個の炭素原子を有する一価のヒドロカルビル基であり、nは1から5である。別の実施形態において、Rは同じものまたは異なるものであって1個から3個の炭素原子を有する一価のヒドロカルビル基であり、nは2から4である。
式(II)についての別の実施形態において、複素環芳香族アミン基としては、例えば、環の一部として1つまたは複数の窒素原子を有する置換または非置換の3員、4員、5員、または6員環構造が挙げられ、nは1個から5である。
複素環芳香族アミン基の例としては、ピロール、キノリン、ピリジン、2−ピコリン、3−ピコリン、4−ピコリン、ピリダジン、ピリミジン、ピラジン、および当業者には知られているその他のものを挙げることができる。これらの化合物は縮合環構造を含むこともできる。
式(II)に対する別の実施形態において、その複素環非芳香族アミン基としては、例えば、環の一部として1つまたは複数の窒素原子を含み、nが1から5である置換または非置換の5員、6員、または7員環構造が挙げられる。さらに別の実施形態においては、その複素環非芳香族アミン基としては、例えば、環の一部として1つまたは複数の窒素原子を含む置換または非置換の6員または7員環構造が挙げられる。
複素環非芳香族アミン基の例としては、ピロリジン、ピペリジン、ヘキサメチレンイミン、ピペラジン、N,N−ジメチルピペラジン、N−メチルピペラジン、および当業者には知られているその他のものを挙げることができる。その複素環非芳香族アミン化合物は、縮合環構造を含有することもできる。
有機リチウムアミン開始剤化合物に関して、一例において、その複素環非芳香族アミン基は、環の一部として1個の窒素原子を有する非置換の7員環構造、すなわちヘキサメチレンイミン基であり、nが、0、2、または4のいずれかであり、その結果その有機リチウムアミン開始剤化合物は、ヘキサメチレンイミノフェニルリチウム、ヘキサメチレンイミノフェニルエチルリチウム、またはヘキサメチレンイミノ−フェニルブチルリチウムである。別の例において、その複素環非芳香族アミン基は、環の一部として1個の窒素原子を有する非置換の6員環構造、すなわちピペリジン基であり、nが、0、2、または4のいずれかであって、その結果その有機リチウムアミン開始剤化合物は、ピペリジノフェニルリチウム、ピペリジノフェニルエチルリチウム、またはピペリジノフェニルブチルリチウムである。別の例において、その複素環非芳香族アミン基は、環の一部として1個の窒素原子を含む非置換5員環構造、すなわち、ピロリジン基であり、nが、0、2、または4であって、その結果その有機リチウムアミン開始剤化合物は、ピペリジノフェニルリチウム、ピペリジノフェニルエチルリチウム、またはピペリジノフェニルブチルリチウムである。
式(I)の別の例においては、Rは、それぞれエチル基を示し、nは、0、2、または4のいずれかであって、その結果その有機リチウムアミン開始剤化合物は、ジエチルアミノフェニルリチウム、ジエチルアミノフェニルエチルリチウム、またはジエチルアミノフェニルブチルリチウムである。式(I)のさらに別の例においては、Rは、それぞれメチル基を示し、nは、0、2、または4のいずれかであって、その結果その有機リチウムアミン開始剤化合物は、ジメチルアミノフェニルリチウム、ジメチルアミノフェニル−エチルリチウム、またはジメチルアミノフェニル−ブチルリチウムである。触媒系における特定の開始剤の選択は、ポリマーに望まれる枝分かれの程度および弾性の程度、供給原料の性質などによって決定することができる。
有機リチウムアミン化合物は、有機モノリチウムとそこにフェニル基が結合しているアミン基とを反応させることによって調製することができる。その方法および手段は当業者に知られており、両方ともその全部を参照により本明細書に援用する米国特許第4935471号および同第5932662号に全体的に記載されている。上記の反応は、一般的には、不活性な希釈剤、例えば炭化水素または炭化水素と極性有機化合物との混合物中で行われる。この反応は、共役ジエンモノマー、例えばブタジエンなどの、可溶化モノマーが少量存在する中で行うことができる。
触媒系において使用されるIIa族金属塩は、アミノグリコールのIIa族金属塩またはグリコールエーテルのIIa族金属塩から選択することができる。アミノグリコールのIIa族金属塩は、構造式:
Figure 0005583322
によって表すことができ、
式中、R基は、同じものまたは異なるものであることができ、アルキル基(シクロアルキル基を含む)、アリール基、アルカリル(alkaryl)基またはアリールアルキル基を表し;式中、Mは、ベリリウム、マグネシウム、カルシウム、ストロンチウム、またはバリウムから選択されるIIa族金属を表し;式中、nは、2から約10までの整数を表し;式中、Aは、約1個から約6個までの炭素原子を含有するアルキレン基を表す。一例において、Mは、ストロンチウムまたはバリウムを表す。別の例において、Mは、バリウムを表す。一例において、Aは、2個から約4個までの炭素原子を含有するアルキレン基を表す。別の例において、Aは、2個から約4個までの炭素原子を含有するエチレン基を表す。Rがアルキル基を表す場合においては、そのアルキル基は、一般的には1個から約12個までの炭素原子を含有する。一例において、Rは、約1個から約8個までの炭素原子を含有するアルキル基または約4個から約8個までの炭素原子を含有するシクロアルキル基を表す。別の例において、Rは、約1個から約4個までの炭素原子を含有するアルキル基を表す。別の例において、nは、約2から約4までの整数を表す。Rがアリール基、アルカリル基、またはアリールアルキル基を表す場合において、そのアリール基、アルカリル基、またはアリールアルキル基は、一般的には、約6個から約12個までの炭素原子を含有する。
Rがシクロアルキル基を表す場合、IIa族金属塩は、構造式:
Figure 0005583322
であり、
式中、mは、4から約8までの整数を表し;式中、nは、2から約10までの整数を表し;式中、Mは、ベリリウム、マグネシウム、カルシウム、ストロンチウム、またはバリウムから選択されるIIa族金属を表し;式中、Aは、約1個から約6個までの炭素原子を含有するアルキレン基を表し、ここで基Aは、同じものまたは異なるものであり得る。一例において、mは、5から約7までの整数を表し、nは、約2から約4までの整数を表し、Aは、2個から約4個までの炭素原子を含有するアルキレン基を表す。別の例においては、Aは、エチレン基を表す。別の例において、Mは、ストロンチウムまたはバリウムを表す。さらに別の例においては、Mは、バリウムを表す。
Rがシクロアルキル基を表すバリウム塩のいくつかの代表的な例としては:
Figure 0005583322
および
Figure 0005583322
および
Figure 0005583322
が挙げられ、式中、Aは、エチレン基を表し、ここでAは、同じものまたは異なるものであってよく、式中、nは整数2を表す。
このバリウム塩は、また、酸素原子を含有するシクロアルキル基を含有することもできる。例えば、このバリウム塩は、構造式:
Figure 0005583322
のものであることができ、
式中、Aは、エチレン基を表し、ここで基Aは、同じものまたは異なるものであってよく、式中、nは整数2を表す。
グリコールエーテルのIIa族金属塩は、構造式:
Figure 0005583322
により表すことができ、
式中、Mは、ベリリウム、マグネシウム、カルシウム、ストロンチウム、またはバリウムから選択されるIIa族金属を表し;式中、nは、2から10までの整数を表し;式中、mは、1から6までの整数を表し;式中、xは、1から12までの整数を表す。一例において、nは、2から約4までの整数を表し、mは、2から8までの整数を表し、xは、1から8までの整数を表す。別の例において、nは、2から3までの整数を表し、mは、2から4までの整数を表し、xは、1から4までの整数を表す。別の例において、Mは、ストロンチウムまたはバリウムを表す。さらに別の例において、Mは、バリウムを表す。
別の実施形態において、IIa族金属塩は、構造式:
Figure 0005583322
のものであるジ(エチレングリコール)エチルエーテルのバリウム塩である。
別の実施形態において、IIa族金属塩は、
Figure 0005583322
である。
他の実施形態において、IIa族金属塩としては、トリ(エチレングリコール)エチルエーテルのバリウム塩およびテトラ(エチレングリコール)エチルエーテルのバリウム塩が挙げられる。
有機リチウム化合物対IIa族金属塩のモル比は、一般的には、約0.1:1から約20:1の範囲内である。一例において、そのモル比は、0.5:1から約15:1の範囲内である。別の例において、有機リチウム化合物対IIa族金属塩のモル比は、約1:1から約6:1の範囲内である。さらに別の例において、そのモル比は、約2:1から約4:1の範囲内である。
この有機リチウム化合物は、重合媒体中に、約0.01から約1.5phm(全モノマー100重量部当りの重量部)の範囲内の量で通常は存在する。一例においては、約0.01phmから約1.2phmの有機リチウム化合物を利用することができる。別の例においては、重合媒体中約0.025phmから約0.07phmの有機リチウム化合物を利用することができる。
触媒系の有機アルミニウム化合物は、構造式:
Figure 0005583322
によって表すことができ、
式中、Rは、アルキル基(シクロアルキルを含む)、アリール基、アルカリル基、アリールアルキル基、または水素から選択され;RおよびRは、アルキル基(シクロアルキルを含む)、アリール基、アルカリル基、またはアリールアルキル基から選択される。R、R、およびRは、例えば、1個から8個までの炭素原子を含有するアルキル基を表すことができる。利用することができる有機アルミニウム化合物のいくつかの代表的な例は、水素化ジエチルアルミニウム、水素化ジ−n−プロピルアルミニウム、水素化ジ−n−ブチルアルミニウム、水素化ジイソブチルアルミニウム、水素化ジフェニルアルミニウム、水素化ジ−p−トリルアルミニウム、水素化ジベンジルアルミニウム、水素化フェニルエチルアルミニウム、水素化フェニル−n−プロピルアルミニウム、水素化p−トリルエチルアルミニウム、水素化p−トリルn−プロピルアルミニウム、水素化p−トリルイソプロピルアルミニウム、水素化ベンジルエチルアルミニウム、水素化ベンジルn−プロピルアルミニウムおよび水素化ベンジルイソプロピルアルミニウム;トリメチルアルミニウム、トリエチルアルミニウム、トリ−n−プロピルアルミニウム、トリイソプロピルアルミニウム、トリ−n−ブチルアルミニウム、トリイソブチルアルミニウム、トリペンチルアルミニウム、トリヘキシルアルミニウム、トリシクロヘキシルアルミニウム、トリオクチルアルミニウム、トリフェニルアルミニウム、トリ−p−トリルアルミニウム、トリベンジルアルミニウム、エチルジフェニルアルミニウム、エチルジ−p−トリルアルミニウム、エチルジベンジルアルミニウム、ジエチルフェニルアルミニウム、ジエチル−p−トリルアルミニウム、ジエチルベンジルアルミニウムおよびその他のトリ有機アルミニウム化合物である。好ましい有機アルミニウム化合物としては、トリドデシルアルミニウム、トリ−n−オクチルアルミニウム、トリ−n−デシルアルミニウム、トリエチルアルミニウム(TEAL)、トリ−n−プロピルアルミニウム、トリイソブチルアルミニウム(TIBAL)、トリヘキシルアルミニウム、および水素化ジイソブチルアルミニウム(DIBA−H)が挙げられる。
一例において、有機アルミニウム化合物は、13個未満の炭素原子を有することができる。かかる有機アルミニウム化合物としては、トリメチルアルミニウム、トリエチルアルミニウム、トリ−n−プロピルアルミニウム、トリ−イソプロピルアルミニウム、トリ−イソブチルアルミニウム、トリ−t−ブチルアルミニウム、およびトリ−n−ブチルアルミニウムが挙げられる。
有機アルミニウム化合物対IIa族金属塩のモル比は、約0.1:1から約20:1の範囲内である。別の例においては、そのモル比は、約0.5:1から約15:1までである。別の例においては、有機アルミニウム化合物対IIa族金属塩のモル比は、約1:1から約8:1の範囲内である。さらに別の例においては、そのモル比は約2:1から約6:1の範囲内である。
有機アルミニウム化合物は、重合媒体中に、約1.2から2.0phm(全モノマー100重量部当りの重量部)の範囲内の量で通常は存在する。別の例においては約1.4phmから約1.8phmまでの有機アルミニウム化合物を利用することができる。
触媒系は、また、さらにアミンを含んでもよく、それは任意の適当なアミン化合物であり得る。一実施形態において、そのアミン化合物は、(1)環の一部として1つまたは複数の窒素原子を有する環構造を含む、複素環芳香族化合物または複素環非芳香族化合物;(2)少なくとも1つのアミノ基およびカルボキシル基またはヒドロキシル基から選択される基を含有する少なくとも1つの極性官能基により置換されている環構造を含む芳香族化合物;(3)ジアミン化合物;または(4)C〜C20アルキル基を含む脂肪族アミンから選択することができる。
環の一部として1つまたは複数の窒素原子を有する環構造によって定義される複素環芳香族化合物としては、例えば、環の一部として1つまたは複数の窒素原子を有する置換または非置換の3員、4員、5員、または6員環構造を挙げることができる。これらの化合物は、縮合環構造を含むことができる。複素環芳香族化合物の例としては、ピロール、キノリン、ピリジン、2−ピコリン、3−ピコリン、4−ピコリン、ピリダジン、ピリミジン、ピラジン、および当業者には知られているその他のものを挙げることができる。
環の一部として1つまたは複数の窒素原子を有する環構造によって定義される複素環非芳香族化合物としては、例えば、環の一部として1つまたは複数の窒素原子を有する置換または非置換の3員、4員、5員、または6員環構造を挙げることができる。これらの化合物は、縮合環構造を含むことができる。複素環非芳香族化合物の例としては、ピロリジン、ピペリジン、ピペラジン、N,N−ジメチルピペラジン、N−メチルピペラジン、および当業者には知られているその他のものを挙げることができる。
少なくとも1つのアミンおよび、カルボキシル基またはヒドロキシル基から選択される基を含有する少なくとも1つの極性官能基により置換されている環構造によって定義される芳香族化合物としては、例えば、置換された3員、4員、5員、または6員環を挙げることができ、かかる置換には、少なくとも1つのアミノ基、およびカルボキシル基またはヒドロキシル基から選択される基を含有する少なくとも1つの極性官能基が含まれる。一例において、そのアミンは第一級アミンである。これらの化合物は、また、縮合環構造を有することができる。芳香族化合物の例としては、p−アミノ安息香酸(PABA)、p−アミノフェノール(AP)、ならびに当業者には知られているその他のものを挙げることができる。
ジアミン化合物としては、脂肪族ジアミンまたは二環式キレートジアミン化合物を挙げることができる。この二環式キレートジアミン化合物は、一般に、2個の窒素原子を含有する少なくとも1つの環を有する2つの縮合環として定義することができる。例えば、二環式キレートジアミン化合物としては1,4−ジアザビシクロ[2.2.2]オクタン(DABCO)および当業者には知られているその他のものを挙げることができる。脂肪族ジアミンとしては、第一級、第二級、または第三級アミン、あるいはそれらの組み合わせが挙げられる。一例において、この脂肪族ジアミンは、エチレンジアミンまたは1,3−ジアミノプロパンなどの、脂肪族ビス−第一級ジアミンである。さらに別の実施形態においては、この脂肪族ジアミンは、N,N,N’,N’−テトラメチルエチレンジアミン(TMEDA)などの、脂肪族ビス−第三級ジアミンである。
脂肪族アミン、すなわちC〜C20アルキル基を含むモノアミンとしては、第一級、第二級、または第三級アミンを挙げることができる。一例において、この脂肪族アミンは、オクチルアミン、n−ブチルアミン、または当業者には知られているその他のものなどの第一級アミンである。
アミン化合物対IIa族金属塩のモル比は、約0.1:1から約20:1の範囲内である。別の例において、そのモル比は、約0.5:1から約15:1までである。別の例においては、アミン化合物対IIa族金属塩のそのモル比は、約1:1から約8:1の範囲内である。さらに別の例において、そのモル比は、約1:1から約6:1の範囲内である。
このアミン化合物は、重合媒体中に、約0.20から約8.00phm(全モノマー100重量部当りの重量部)の範囲内である量で通常は存在する。
カップリング剤もまた、ゴム状ポリマーを合成する場合にそのゴムのコールドフロー(cold flow)特性およびそれから製造されるタイヤのローリング抵抗を改善するために使用することができる。それによってより良好な加工性およびその他の有利な特性がまた、もたらされる。かかる目的に適する多種多様な化合物を採用することができる。適当なカップリング剤のいくつかの代表例としては、マルチビニル芳香族化合物、マルチエポキシド、マルチイソシアネート、マルチイミン、マルチアルデヒド、マルチケトン、マルチハロゲン化物、マルチ無水物、ポリアルコールとモノカルボン酸とのエステルであるマルチエステル、および一価アルコールとジカルボン酸とのエステルであるジエステルなどが挙げられる。
上で述べたように、この触媒系により、タイヤトレッドゴム、特にシリカ充填剤を含有するもののようなトレッドにおいて利用することができる、アミン官能化されており、高トランスまたは高ビニル微細構造含量を有するゴム状ポリマーが合成される。このゴム状ポリマーは、1,3−ブタジエン、イソプレン、2,3−ジメチルブタジエンなどの1つまたは複数の異なるタイプの共役ジエンモノマー、および場合によって、スチレン、α−メチルスチレン、p−t−ブチルスチレン、メチルビニルトルエン、p−ビニルトルエンを含む、ビニル、ジビニル、またはトリビニルベンゼンモノマーなどのビニル芳香族モノマーから合成することができる。一実施形態においては、該ゴム状ポリマーは、ホモポリマーである。別の実施形態においては、該ゴム状ポリマーは、ブタジエンから選択される少なくとも1つの重合モノマーとのコポリマーまたはターポリマーである。
一例において、モノマーは、1,3−ブタジエンであり、ポリブタジエンゴムすなわちホモポリマーを提供する。別の例においては、モノマーとしては、1,3−ブタジエンとスチレンまたは1,3−ブタジエンとイソプレンを含み、それぞれコポリマーであるスチレン−ブタジエンゴムまたはイソプレン−ブタジエンゴムを提供する。別の例においては、モノマーとして1,3−ブタジエン、イソプレン、およびスチレンを含み、スチレン−イソプレン−ブタジエンゴムすなわちターポリマーを提供する。本発明の目的のために、ゴム状ポリマーが高トランス微細構造含量を含む場合というのは、重合した共役ジエンモノマー(1,3−ブタジエンなど)中の、トランス微細構造(例えばトランス−1,4−ポリブタジエン)含量が、その全微細構造含量の約60%を超える場合である。同様に、ゴム状ポリマーが高ビニル微細構造含量を含む場合というのは、重合した共役ジエンモノマー(1,3−ブタジエンなど)中の、ビニル微細構造(例えばビニル−1,2−ポリブタジエン)含量が、その全微細構造含量の約60%を超える場合である。
重合は、1つまたは複数の芳香族、パラフィン系またはシクロパラフィン系化合物などの炭化水素溶媒中で一般的には行われる。その溶媒は、一般に、1分子当り4個から10個までの炭素原子を含有し、重合の条件下で液体である。適当な有機溶媒のいくつかの代表例としては、ペンタン、イソオクタン、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン、イソヘキサン、n−ヘプタン、n−オクタン、n−ヘキサン、ベンゼン、トルエン、キシレン、エチルベンゼン、ジエチルベンゼン、イソブチルベンゼン、石油エーテル、ケロセン、ミネラルスピリット、および石油ナフサの単独または混合物が挙げられる。溶液重合においては、一般的に、約5から約30重量パーセントのモノマーが重合媒体中に存在する。かかる重合媒体は、有機溶媒およびモノマーを含む。別の例において、その重合媒体は、約10から約25重量パーセントまでのモノマーを含有することができる。さらに別の例においては、その重合媒体は、約15から約20重量パーセントのモノマーを含有することができる。
共役ジエンモノマーおよびビニル芳香族モノマーから誘導されるコポリマーのゴムは、約2重量パーセントから約50重量パーセントまでのスチレンなどのビニル芳香族モノマー、および約50重量パーセントから約98重量パーセントまでの1,3−ブタジエンなどの共役ジエンモノマーを一般的には含有する。しかしながら、場合によっては、含まれるビニル芳香族モノマーの量は、約1重量パーセントの低さである。別の例においては、該コポリマーのゴムは、約3重量パーセントから約30重量パーセントまでのビニル芳香族モノマーおよび約70重量パーセントから約97重量パーセントまでの1,3−共役ジエンモノマーを含有する。
1つのモノマーがブタジエンである、2つの異なる共役ジエンモノマーから誘導されるコポリマーのゴムは、約50重量パーセントから約98重量パーセントの1,3−ブタジエンおよび約2重量パーセントから約50重量パーセントまでのイソプレンなどのその他の共役ジエンモノマーを一般的には含有する。しかしながら、場合によっては、含まれるその他の共役ジエンモノマーの量は、約1重量パーセントの低さである。
1つのモノマーがブタジエンである少なくとも2つの異なる共役ジエンモノマー、およびビニル芳香族モノマーから誘導されるターポリマーのゴムは、約50重量パーセントから約98重量パーセントまでの1,3−ブタジエンおよび約2重量パーセントから約50重量パーセントまでのビニル芳香族モノマーと、その他の共役ジエンモノマー例えばイソプレンなどを一般的に含有する。
コポリマーおよびターポリマーのゴムにおける反復単位の分布は、基本的にランダムである。本明細書で使用される用語「ランダム」とは、モノマーの反復単位の全体量の10パーセント未満が、5個を超える反復単位を含有する複数のブロック中にあることを意味する。言い換えると、90パーセントを超える反復単位が、5個以下の反復単位を含有する複数のブロック中にある。コポリマーおよびターポリマーは、また、それらのポリマー鎖を通して一貫した組成を有する傾向がある。言い換えると、そのポリマーの特定のモノマーの含量は、ポリマー鎖の始めから終わりまでほぼ同じである。例えば、このポリマー中の少なくとも100個の反復単位のセグメントは、ポリマーの全スチレン含量と、約10パーセントを超えて異なるスチレン含量を有することがない。
本発明の重合は、有機リチウムアミン化合物を含有する触媒系を、重合すべきモノマーを含有する重合媒体またはプレミックスに添加することによって開始される。その触媒系は、プレミックスに任意の望ましい量で加えることができる。一例において、その触媒系は、モノマー全体の100重量部当り約0.100mmolから約0.900mmolの量で提供される。別の例において、その触媒系は、全モノマー100重量部当り約0.200mmolから約0.700mmolの量で提供される。その重合は、当業者には知られているように、バッチ式、半連続的もしくは連続的技法を利用して行うことができる。
この重合は、モノマーの重合を実質的に完了することを可能にする十分な長さの時間にわたって行う。つまり、重合は、高い転化率が達成されるまで通常は行う。利用する重合温度は、約20℃から約180℃までの広い温度範囲にわたって変動させることができる。別の例においては、約40℃から約120℃の範囲内の温度を利用することができる。さらに別の例においては、重合温度は、約70℃から約100℃の範囲内であり得る。使用される圧力は、通常は、重合反応の条件下で実質的に液相を維持するのに十分なものである。
重合が完了した後、官能化されたゴム状ポリマーは、有機溶媒から回収することができる。ゴム状ポリマーは、有機溶媒および残留物から、デカンテーション、濾過、遠心分離、およびその他当業者に知られている手段により回収することができる。約1個から約4個の炭素原子を含有する低級アルコールをポリマー溶液に加えることによって、ポリマーを有機溶媒から沈殿させるのが望ましい手段であり得る。ポリマーセメントからセグメント化したポリマーを沈殿させるための適当な低級アルコールとしては、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール、ノルマルプロピルアルコール、およびt−ブチルアルコールが挙げられる。ポリマーセメントからゴムを沈殿させるための低級アルコールの利用は、また、有機リチウムアミン開始剤化合物のリチウム末端基を失活させて、リビングポリマーを「殺す」かまたは停止させる。重合は、また、その他の従来の非カップリングタイプの水、酸などの停止剤によるか、または、例えばカップリング剤により停止させることもできる。ポリマーが溶液から回収された後、ゴム中の揮発性有機化合物の量を減少させるために水蒸気蒸留を採用することができる。
この触媒系により製造されたゴム状ポリマーから誘導されたタイヤトレッド配合物にはいくつかの利点が存在する。例えば、この触媒系により製造された、ポリブタジエンゴム(PBD)、スチレン−ブタジエンゴム(SBR)、イソプレン−ブタジエンゴム(IBR)、またはスチレン−イソプレン−ブタジエンゴム(SIBR)は、例えば、天然ゴムとブレンドして、望ましいローリング抵抗、牽引性、引裂き抵抗および/またはトレッド耐磨耗性を発揮することができる乗用車用タイヤのためのトレッド配合物を製造することができる。
本記述に合致する触媒系の非限定の実施例およびそれらの用途について、以下に開示する。これらの実施例は、単に説明を目的としており、本発明の範囲またはそれを実施する方法を限定するものとみなすべきではない。当業者であればその他の例も認識するであろう。特に別段の指示がない限り、部および百分率は重量により示す。
実施例1
この実験においては、20%のスチレンおよび80%のブタジエンからなる約20%のモノマーを含有する2000gのヘキサンのプレミックスを、圧縮空気駆動式モーター、不活性窒素雰囲気を与えるための窒素導入管、および温度制御のための内部加熱/冷却コイルを備えた3.785リットル(1ガロン)のステンレス鋼の反応器に入れた。N,N−ジエチルアミノフェニルリチウムおよびN,N,N’,N’−テトラメチル−エチレンジアミン(TMEDA)を含む触媒系を、100gのモノマー混合物当り触媒0.40mmolの割合でプレミックスに加えた。N,N−ジエチルアミノフェニルリチウム対TMEDAのモル比は、1:2であった。
重合は、65℃で行い、その反応は、未反応モノマーの存在を検出するためにガスクロマトグラフィー(GC)を用いて監視した。重合が完了した後、エタノールを加えて重合を停止させた。そのポリマーセメントを次に反応器から取り出し、酸化防止剤で安定化させた。ヘキサンを蒸発させた後、得られたポリマーを真空オーブン中で乾燥させた。重合の間、有機リチウムアミン開始剤化合物のアミンは、当業者には理解されるように、ゴム状ポリマー中に化学的に結合されており、アミン官能化されたゴム状ポリマーを与えた。そのアミン官能化ゴム状ポリマーは、回収されて、例えば、示差走査熱量測定法(DSC)および核磁気共鳴分析法(NMR)を用いて完全に特徴付けされた。
生成したスチレン−ブタジエンは、−28℃にガラス転位温度(Tg)を有することが測定された。そのポリマーは、約250,000g/molの数平均分子量(Mn)を有していた。微細構造の含量は、約21%のトランス−1,4−ポリブタジエン含量、約17%のシス−1,4−ポリブタジエン含量、約65%の1,2−ポリブタジエン含量、および約20%のポリスチレン含量を含むことが測定された。
実施例2
この実施例においては、TMEDAの代わりに、エチルベンゼン中のジ(エチレングリコール)エチルエーテルのバリウム塩(BaDEGEE)の0.1M溶液3mLおよびヘキサン中のトリ−n−オクチルアルミニウム(TOA)の0.1M溶液3mLを、N,N−ジエチルアミノフェニルリチウムに、1:4:3のモル比(BaDEGEE/TOA/ジエチルアミノフェニルリチウムのモル比)となるように加えたこと以外は、実施例1において記載した手順を利用した。得られたスチレン−ブタジエンポリマーは、−72℃にTgを有することが測定された。微細構造の含量は、約79%のトランス−1,4−ポリブタジエン含量、約17%のシス−1,4−ポリブタジエン含量、約4%の1,2−ポリブタジエン含量、および約15%のポリスチレン含量を含むことが測定された。
実施例3
この実施例においては、約20%のモノマーを含有するプレミックスが、30%のスチレンおよび70%のブタジエンを含むものであった以外は、実施例1において記載した手順を利用した。得られたスチレン−ブタジエンポリマーは、−33℃にTgを有することが測定された。そのポリマーは、約300,000g/molの数平均分子量(Mn)を有していた。微細構造の含量は、約15%のトランス−1,4−ポリブタジエン含量、約20%のシス−1,4−ポリブタジエン含量、約65%の1,2−ポリブタジエン含量、および約30%のポリスチレン含量を含むことが測定された。
実施例4
この実施例においては、有機リチウムアミン化合物が、N,N−ジエチルアミノフェニルリチウムの代わりにピロリジノフェニルリチウムであったこと以外は、実施例1において記載した手順を利用した。ピロリジノフェニルリチウムおよびTMEDAを含有する触媒系を、プレミックスに、モノマー混合物100g当り触媒0.40mmolの割合で加えた。ピロリジノフェニルリチウム対TMEDAのモル比は、1:2であった。
得られたスチレン−ブタジエンポリマーは、−33℃にTgを有することが測定された。微細構造の含量は、約15%のトランス−1,4−ポリブタジエン含量、約15%のシス−1,4−ポリブタジエン含量、約70%の1,2−ポリブタジエン含量、および約20%のポリスチレン含量を含むことが測定された。
上記の触媒系を用いる溶液重合は、高トランスまたは高ビニル微細構造含量、および例えば望ましいガラス転位温度を有する、アミン官能化されたスチレン−ブタジエンゴムを生成した。上記実施例のかかるガラス転位温度は、より望ましい低温物性(low temperature properties)を示す。これらの低温物性は、このようなゴムを、タイヤにおける使用に適する良好な耐摩耗性および望ましい牽引性を備えたゴム配合物に変えることを可能にする。高トランスまたは高ビニル微細構造含量の存在、すなわち、ポリブタジエンの全微細構造の60%を超えるものがトランス−1,4−ポリブタジエンであるかビニル−1,2−ポリブタジエンであることは、例えばトラックのタイヤに望ましい耐久性を与えることができる望ましい引裂き特性を提供するために一般的には有利である。そのうえ、かかる結晶化可能な高トランスまたは高ビニルのポリマーは、押し出し成型時のトレッド配合物の収縮およびひずみがより低いことを受けてタイヤ製造装置内でトレッドのゴムを構成するのに役立ち得る。
したがって、アミン官能化ゴム状ポリマーは、付加的成分とさらに混ぜ合わせて、例えば上記の望ましい特性を有する、タイヤのためのタイヤトレッドに使用するためのゴム配合物を与えることができる。具体的に選択された添加剤、例えば、100%シリカ、100%カーボンブラック、およびそれらの混合物ならびに硬化剤などをゴム配合物中に供給することができる。活性剤、加硫遅延剤および加硫促進剤などの硬化助剤、ゴム加工油、粘着性付与樹脂を含む樹脂、可塑剤、脂肪酸、酸化亜鉛、ワックス、劣化防止剤、オゾン劣化防止剤、および素練り促進剤(peptizing agents)を含むその他の添加剤を必要な場合は添加することができる。これらのその他の添加剤は、ゴム配合物の意図した用途によって選択し、通常の量で使用する。
例えば、高トランスまたは高ビニル微細構造、シリカ、および硬化剤を有するアミン官能化ゴム状ポリマーを含有するゴム配合物は、グリーンゴム(green rubber)を形成するために、ゴム配合技術において一般に知られている方法、例えば上で掲げた量のさまざまな構成材料を、約135℃から約180℃までの範囲の温度で混合することなどによって配合することができる。そのグリーンゴムは、当技術分野で周知の方法によってタイヤトレッドにさらに成型し、タイヤ上で硬化させる(ここでは特に図示せず)ことができる。かかるゴム配合物は、他の性能特性(1つまたは複数)、例えば牽引性、を実質的に犠牲にすることなく望ましい耐磨耗性を与える。
本発明を、1つまたは複数のその実施形態について記述することによって説明し、その実施形態についてかなり詳細に記述してきたが、それらは添付されている特許請求の範囲をそのような細かいところまで減縮または多少なりとも限定することを意味するものではない。さらなる利点および修正が、当業者には容易に見えてこよう。本発明は、そのより広い態様において、それ故、示されかつ記述された特定の詳細部分、代表的な生成物および方法ならびに説明のための実施例には限定されない。したがって、全体的な本発明の概念の範囲から逸脱することなく、上記の詳細部分からのずれを生じさせることが可能である。

Claims (16)

  1. 式(II)R’N−A−(CH−Liによって示される有機リチウムアミン化合物(式中、R’は、隣接する窒素と一緒になって、(1)2個から18個の環内の炭素原子を有する複素環芳香族アミン基または(2)2個から18個の環内の炭素原子を有する複素環非芳香族アミン基を示し;Aは、フェニル基であり;nは、0から20である);および
    1つまたは複数の、(a)アミノグリコールまたはグリコールエーテルのIIa族金属塩、(b)有機アルミニウム化合物、または(c)アミン化合物;
    を含む1つまたは複数の異なるタイプの共役ジエンモノマーを、場合によってビニル芳香族モノマーと、重合するための触媒系。
  2. R’が2個から18個の環内の炭素原子を有する複素環芳香族アミン基を示す、請求項に記載の触媒系。
  3. R’が2個から18個の環内の炭素原子を有する複素環非芳香族アミン基を示す、請求項に記載の触媒系。
  4. 複素環非芳香族アミン基が、該環の一部として1個または複数の窒素原子を含む5員環、6員環または7員環構造を有する、請求項に記載の触媒系。
  5. 複素環非芳香族アミン基が、ピロリジン、ピペリジン、またはヘキサメチレンイミンであり、nが、0、2、または4であって、その結果有機リチウムアミン化合物が、ピロリジノフェニルリチウム、ピロリジノフェニルエチルリチウム、ピロリジノフェニルブチルリチウム、ピペリジノフェニルリチウム、ピペリジノフェニル−エチルリチウム、ピペリジノフェニルブチルリチウム、ヘキサメチレンイミノフェニルリチウム、ヘキサメチレンイミノフェニルエチルリチウムまたはヘキサメチレンイミノフェニル−ブチルリチウムである、請求項に記載の触媒系。
  6. nが1から20である、請求項1に記載の触媒系。
  7. アミン官能化されているゴム状ポリマーを合成するための触媒系の存在下で、1つまたは複数の異なるタイプの共役ジエンモノマーを、場合によってビニル芳香族モノマーと、重合することを含む方法であって、
    前記触媒系が、
    式(II)R’N−A−(CH−Liによって示される有機リチウムアミン化合物(式中、R’は、隣接する窒素と一緒になって、(1)2個から18個の環内の炭素原子を有する複素環芳香族アミン基または(2)2個から18個の環内の炭素原子を有する複素環非芳香族アミン基を示し;Aは、フェニル基であり;nは、0から20である);および
    1つまたは複数の、(a)アミノグリコールまたはグリコールエーテルのIIa族金属塩、(b)有機アルミニウム化合物、または(c)アミン化合物;を含む、
    前記方法。
  8. 触媒系の存在下で共役ジオレフィンモノマーを重合することが、ビニル芳香族モノマーを1つまたは複数の異なるタイプの共役ジオレフィンモノマーと重合することを含み、ここで、アミン官能化されているスチレン−ブタジエンゴムまたはスチレン−イソプレン−ブタジエンゴムを合成するために、ビニル芳香族モノマーがスチレンであり、1つまたは複数の異なるタイプの共役ジオレフィンモノマーがブタジエンまたはブタジエンとイソプレンである、請求項に記載の方法。
  9. 触媒系の存在下で共役ジオレフィンモノマーを重合することが、1つまたは複数の異なるタイプの共役ジオレフィンモノマーを重合することを含み、ここで、アミン官能化されているポリブタジエンゴムまたはイソプレン−ブタジエンゴムを合成するために、1つまたは複数の異なるタイプの共役ジオレフィンモノマーがブタジエンまたはブタジエンとイソプレンである、請求項に記載の方法。
  10. nが1から20である、請求項に記載の方法。
  11. アミン官能化されているゴム状ポリマーを合成するための触媒系の存在下で、1つまたは複数の異なるタイプの共役ジエンモノマーを、場合によってビニル芳香族モノマーと、重合することを含む方法によって得られるゴム状ポリマーを含有するゴム配合物を含むタイヤであって、
    前記触媒系が、
    式(II)R’N−A−(CH−Liによって示される有機リチウムアミン化合物(式中、R’は、隣接する窒素と一緒になって、(1)2個から18個の環内の炭素原子を有する複素環芳香族アミン基または(2)2個から18個の環内の炭素原子を有する複素環非芳香族アミン基を示し;Aは、フェニル基であり;nは、0から20である);および
    1つまたは複数の、(a)アミノグリコールまたはグリコールエーテルのIIa族金属塩、(b)有機アルミニウム化合物、または(c)アミン化合物;を含む、
    前記タイヤ。
  12. ゴム配合物が、シリカ充填剤、カーボンブラック充填剤、またはそれらの混合物をさらに含む、請求項11に記載のタイヤ。
  13. nが1〜20である、請求項11に記載のタイヤ。
  14. nが1〜5である、請求項11に記載のタイヤ。
  15. nが1〜5である、請求項1に記載の触媒系。
  16. nが1〜5である、請求項7に記載の方法。
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