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JP5586982B2 - 建物 - Google Patents
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JP5586982B2 - 建物 - Google Patents

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本発明は、建物に関する。
従来、建物には、水平方向に間隔を置かれた、それぞれが上下方向に伸びる第1部材及び第2部材と、前記第1部材と前記第2部材との間に配置され、一端部が前記第1部材に固定され、他端部が前記第2部材に固定された、積層ゴムと呼ばれるダンパーとを含むものがある(特許文献1参照)。前記第1部材及び前記第2部材のそれぞれは柱であり、地震時に前記第1部材と前記第2部材とが水平力を受けてこれらに振動エネルギーが作用したとき、前記第1部材は前記第2部材に対して僅かに上下方向にずれ、前記第2部材は前記第1部材に対して僅かに上下方向にずれ、前記ダンパーは前記第1部材と前記第2部材とからせん断力を受けて変形する。これにより前記振動エネルギーは低減される。
特開平11−62316号公報
ところで、前記第1部材と前記第2部材とが前記水平力を受けたとき、前記第1部材及び前記第2部材のそれぞれは、主に曲げ変形することもあり、主にせん断変形することもある。前記第1部材及び前記第2部材のそれぞれが主に曲げ変形した場合、前記第2部材に対する前記第1部材の上下方向のずれ及び前記第1部材に対する前記第2部材の上下方向のずれのそれぞれは比較的大きく、前記ダンパーが前記第1部材と前記第2部材とから受ける前記せん断力は比較的大きい。このため、前記ダンパーは前記せん断力を受けて効果的に変形することができ、前記振動エネルギーを効果的に低減させることができる。
他方、前記第1部材及び前記第2部材のそれぞれが主にせん断変形した場合、前記第1部材が前記第2部材に対して上下方向にずれることは殆どなく、前記第2部材が前記第1部材に対して上下方向にずれることは殆どなく、前記ダンパーが前記第1部材と前記第2部材とから受ける前記せん断力は非常に小さい。このため、前記ダンパーは前記せん断力を受けて効果的に変形することができず、前記振動エネルギーを効果的に低減させることができない。
本発明の目的は、地震時に、水平方向に間隔を置かれた、それぞれが上下方向に伸びる第1部材及び第2部材が水平力を受けて、これらに振動エネルギーが作用したとき、前記第1部材及び前記第2部材のそれぞれが曲げ変形したか、せん断変形したかに拘わらず、前記振動エネルギーを確実に低減させることができるようにすることである。
本発明は、一端部が第1部材に固定されたダンパーの他端部に斜材の一端部が固定され、第2部材に斜材の他端部が取り付けられていることにより、地震時に前記第1部材と前記第2部材とが水平力を受けてこれらに振動エネルギーが作用したとき、前記第1部材及び前記第2部材のそれぞれが曲げ変形したか、せん断変形したかに拘わらず、前記ダンパーが前記斜材から外力を受けて効果的に変形できるようにする。これにより、前記振動エネルギーを確実に低減させることができるようにする。
本発明に係る建物は、水平方向に間隔を置かれた、それぞれが上下方向に伸びる第1部材及び第2部材と、上下方向に間隔を置かれた、前記第1部材及び前記第2部材のそれぞれから水平方向に伸びる複数の梁と、前記第1部材と前記第2部材との間に配置され、一端部が前記第1部材に固定されたダンパーと、一端部が前記ダンパーの他端部に固定され、他端部が前記第2部材に取り付けられた斜材とを含み、前記ダンパーは前記第1部材から水平に伸びる複数の梁の1つと同じ高さに位置し、また、前記斜材の他端部は前記第2部材から水平に伸びる複数の梁の1つと同じ高さに位置する
地震時に前記第1部材と前記第2部材とが水平力を受けてこれらに振動エネルギーが作用し、前記第1部材及び前記第2部材のそれぞれが曲げ変形した場合、前記第1部材は前記第2部材に対して僅かに上下方向にずれ、前記第2部材は前記第1部材に対して僅かに上下方向にずれる。このとき、前記斜材は前記第1部材に対して僅かに上下方向にずれ、前記ダンパーは前記斜材と前記第1部材とからせん断力を受けて変形する。これにより前記振動エネルギーは低減される。また、前記第1部材及び前記第2部材のそれぞれが曲げ変形することにより、前記ダンパーの前記他端部と前記第2部材に対する前記斜材の前記他端部の取付け位置との間の距離が変化して前記斜材は前記ダンパーの前記他端部と前記第2部材とから軸力を受ける。このとき、前記ダンパーの前記他端部は前記斜材からその軸線方向の外力を受け、前記ダンパーに前記外力の上下方向成分が作用する。このため、前記ダンパーに前記外力の上下方向成分が作用することによっても、前記ダンパーはせん断変形し、前記振動エネルギーは低減される。
前記第1部材及び前記第2部材のそれぞれが曲げ変形した場合、前記第2部材に対する前記第1部材の上下方向のずれ及び前記第1部材に対する前記第2部材の上下方向のずれのそれぞれは比較的大きく、前記第1部材に対する前記斜材の上下方向のずれは比較的大きい。このため、前記ダンパーが前記斜材と前記第1部材とから受ける前記せん断力は比較的大きく、前記ダンパーは前記せん断力を受けて効果的に変形することができる。これに加え、前記ダンパーの前記他端部が前記斜材からその軸線方向の外力を受け、前記ダンパーに前記外力の上下方向成分が作用することによっても、前記ダンパーはせん断変形することができる。このため、前記振動エネルギーを効果的に低減させることができる。
前記第1部材と前記第2部材とが前記水平力を受けて前記第1部材及び前記第2部材のそれぞれがせん断変形した場合、前記第1部材が前記第2部材に対して上下方向にずれることは殆どなく、前記第2部材が前記第1部材に対して上下方向にずれることは殆どない。このため、前記第1部材に対する前記斜材の上下方向のずれは比較的小さく、このずれにより前記ダンパーが前記斜材と前記第1部材とから受ける前記せん断力は比較的小さい。しかし、前記第1部材及び前記第2部材のそれぞれがせん断変形することにより、前記ダンパーの前記他端部と前記第2部材に対する前記斜材の前記他端部の取付け位置との間の距離が変化して前記斜材は前記ダンパーの前記他端部と前記第2部材とから軸力を受け、前記ダンパーの前記他端部は前記斜材からその軸線方向の外力を受ける。このため、前記ダンパーに前記外力の上下方向成分が作用して前記ダンパーはせん断変形する。これにより前記振動エネルギーは低減される。
このように、地震時に前記第1部材と前記第2部材とが前記水平力を受けたとき、前記第1部材及び前記第2部材のそれぞれが曲げ変形したか、せん断変形したかに拘わらず、前記ダンパーは前記斜材から外力を受けて効果的にせん断変形することができる。これにより前記振動エネルギーを確実に低減させることができる。
前記ダンパーは、水平方向に間隔を置かれた、相対する第1端部プレート及び第2端部プレートであって前記第1部材に結合された第1端部プレート及び前記斜材の前記一端部に結合された第2端部プレートと、前記第1端部プレートと前記第2端部プレートとの間に水平方向に間隔を置いて配置され、それぞれが前記第1端部プレート及び前記第2端部プレートのそれぞれに平行な複数のゴムシートであって一方の最外側のゴムシートが前記第1端部プレートに固定され、他方の最外側のゴムシートが前記第2端部プレートに固定された複数のゴムシートと、隣接する2つのゴムシートの間に各ゴムシートに平行に配置され、前記ゴムシートに固定された内部プレートと、各ゴムシートをその厚さ方向に貫く第1貫通穴と、前記内部プレートをその厚さ方向に貫く第2貫通穴と、前記第1貫通穴と前記第2貫通穴とを経て水平方向に伸び、前記第1端部プレートと前記第2端部プレートとに固定された棒状部材とを有するものとすることができる。
前記ダンパーは、水平方向に隔てられた2つの端部を有する、水平面に対して垂直な鋼板であって一端部が前記第1部材に結合され、他端部が前記斜材の前記一端部に結合された鋼板と、該鋼板の中央部に上下方向に間隔を置いて設けられ、それぞれが、水平方向に伸びる細長い形状を有する複数の貫通穴とを有するものとすることができる。
前記建物は、水平方向に間隔を置かれた、それぞれが上下方向に伸びる第1部材及び第2部材と、上下方向に間隔を置かれた、前記第1部材及び前記第2部材のそれぞれから水平方向に伸びる複数の梁と、前記第1部材と前記第2部材との間に配置され、一端部が前記第1部材に固定された第1ダンパーと、前記第1部材と前記第2部材との間に配置され、一端部が前記第2部材に固定された第2ダンパーであって前記第1ダンパーと異なる高さに位置する第2ダンパーと、一端部が前記第1ダンパーの他端部に固定され、他端部が前記第2ダンパーの他端部に固定された斜材とを含み、前記第1ダンパーは前記第1部材から水平方向に伸びる複数の梁の1つと同じ高さに位置し、また、前記第2のダンパーは前記第2部材から水平方向に伸びる複数の梁の1つと同じ高さに位置するものとすることができる。
本発明に係る、水平方向に間隔を置かれた2つの建物の間に配置され、地震時に前記建物に作用する振動エネルギーを吸収する振動エネルギー吸収装置は、一端部が一方の建物に固定されたダンパーと、一端部が前記ダンパーの他端部に固定され、他端部が他方の建物に取り付けられた斜材とを含む。
地震時に前記一方の建物と前記他方の建物とが水平力を受けてこれらに振動エネルギーが作用したとき、前記一方の建物及び前記他方の建物のそれぞれが曲げ変形した場合及び前記一方の建物及び前記他方の建物のそれぞれがせん断変形した場合のいずれにおいても、前記ダンパーと前記他方の建物に対する前記斜材の取付け位置との間の距離が変化して前記斜材は前記ダンパーと前記他方の建物とから軸力を受ける。このとき、前記ダンパーは前記斜材からその軸線方向の外力を受け、前記ダンパーに前記外力の上下方向成分が作用する。これにより、前記ダンパーはせん断変形し、前記振動エネルギーは低減される。
本発明によれば、一端部が第1部材に固定されたダンパーの他端部に斜材の一端部が固定され、第2部材に斜材の他端部が取り付けられているため、地震時に前記第1部材と前記第2部材とが水平力を受けてこれらに振動エネルギーが作用したとき、前記第1部材及び前記第2部材のそれぞれが曲げ変形した場合及び前記第1部材及び前記第2部材のそれぞれがせん断変形した場合のいずれにおいても、前記ダンパーは前記斜材からその軸線方向の外力を受け、前記ダンパーに前記外力の上下方向成分が作用する。これにより前記ダンパーは効果的にせん断変形することができる。このため、前記第1部材及び前記第2部材のそれぞれが曲げ変形したか、せん断変形したかに拘わらず、前記振動エネルギーを確実に低減させることができる。
本発明の第1実施例に係る建物の正面図。 図1の線2における建物の拡大図。 本発明の第1実施例に係る建物に用いるダンパーの部分断面図。 第1部材及び第2部材のそれぞれが曲げ変形した状態における、本発明の第1実施例に係る建物の正面図。 第1部材及び第2部材のそれぞれがせん断変形した状態における、本発明の第1実施例に係る建物の正面図。 本発明の第2実施例に係る建物の拡大図。 本発明の第3実施例に係る建物の正面図。 本発明の第4実施例に係る建物の正面図。 本発明の第5実施例に係る建物の正面図。 本発明の第6実施例に係る建物の正面図。 図10の線11における建物の水平断面図。
図1に示すように、建物10が構築されており、該建物は、水平方向に間隔を置かれた、それぞれが上下方向に伸びる第1部材12及び第2部材14と、第1部材12と第2部材14との間に配置され、一端部16が第1部材12に固定されたダンパー18と、一端部20がダンパー18の他端部22に固定され、他端部24が第2部材14に取り付けられた斜材26とを含む。第1部材12及び第2部材14のそれぞれは、鉄筋コンクリートからなる柱である。
ダンパー18の他端部22に第1ガセットプレート28が固定されており、斜材26の一端部20は第1ガセットプレート28を介してダンパー18の他端部22に固定されている。斜材26の一端部20は、第1ガセットプレート28を介してダンパー18の他端部22に固定されている図1に示した例に代え、第1ガセットプレート28を介さずに直接ダンパー18の他端部22に固定されていてもよい。
建物10は、第1部材12と第2部材14との間に配置され、第2部材14に固定された第2ガセットプレート30であってダンパー18と異なる高さに位置する第2ガセットプレート30を有し、斜材26の他端部24は第2ガセットプレート30を介して第2部材14に取り付けられている。第2ガセットプレート30は、図1に示したように、ダンパー18より高い位置にあってもよいし、ダンパー18より低い位置にあってもよい。斜材26は、例えば、H形鋼又は溝形鋼であり、普通鋼からなる。
図2、3に示すように、ダンパー18は、いわゆる鉛プラグ入り積層ゴムである。ダンパー18は、水平方向に間隔を置かれた、相対する第1端部プレート32及び第2端部プレート34であって第1部材12に結合手段36により結合された第1端部プレート32及び斜材26の一端部20に第1ガセットプレート28を介して結合された第2端部プレート34と、第1端部プレート32と第2端部プレート34との間に水平方向に間隔を置いて配置され、それぞれが第1端部プレート32及び第2端部プレート34のそれぞれに平行な複数のゴムシート38と、隣接する2つのゴムシート38の間に各ゴムシートに平行に配置された内部プレート40とを有する。第1端部プレート32、第2端部プレート34及び内部プレート40のそれぞれは鋼製である。
第1端部プレート32は、間隔を置かれた複数の貫通穴42を有し、結合手段36は、一端部が第1部材12の内部に固定された、第1部材12の内部からその外方へ水平方向に伸びるボルト44であって第1部材12の外方において各貫通穴42を貫くボルト44と、該ボルトの他端部に螺合されたナット46とからなる。第1ガセットプレート28は第2端部プレート34に固定されている。
一方の最外側のゴムシート38及び他方の最外側のゴムシート38はそれぞれ第1端部プレート32及び第2端部プレート34に固定され、内部プレート40は、隣接する2つのゴムシート38のそれぞれに固定されている。ダンパー18は、各ゴムシート38をその厚さ方向に貫く第1貫通穴48と、内部プレート40をその厚さ方向に貫く第2貫通穴50と、第1貫通穴48と第2貫通穴50とを経て水平方向に伸び、第1端部プレート32と第2端部プレート34とに固定された棒状部材52とを有する。棒状部材52は鉛からなる。
地震時に第1部材12と第2部材14とが水平力を受けてこれらに振動エネルギーが作用したとき、図4に示すように、第1部材12及び第2部材14のそれぞれが主に曲げ変形する又は第1部材12及び第2部材14のそれぞれにより構成された架構が主に曲げ変形することがある。第1部材12及び第2部材14のそれぞれが曲げ変形することにより、第1部材12は第2部材14に対して僅かに上下方向にずれ、第2部材14は第1部材12に対して僅かに上下方向にずれる。このとき、斜材26は第1部材12に対して僅かに上下方向にずれ、ダンパー18は斜材26と第1部材12とからせん断力を受ける。これにより、ダンパー18の棒状部材52はせん断変形して塑性化し、前記振動エネルギーは低減される。また、第1部材12及び第2部材14のそれぞれが曲げ変形することにより、ダンパー18の他端部22と第2ガセットプレート30との間の距離が変化して斜材26はダンパー18の他端部22と第2ガセットプレート30とから軸力を受ける。このとき、ダンパー18の他端部22は斜材26からその軸線方向の外力を受け、ダンパー18に前記外力の上下方向成分が作用する。このため、ダンパー18に前記外力の上下方向成分が作用することによっても、ダンパー18の棒状部材52はせん断変形して塑性化する。これにより前記振動エネルギーは低減される。
第1部材12及び第2部材14のそれぞれが曲げ変形した場合、第2部材14に対する第1部材12の上下方向のずれ及び第1部材12に対する第2部材14の上下方向のずれのそれぞれは比較的大きい。このため、第1部材12に対する斜材26の上下方向のずれは比較的大きく、ダンパー18が斜材26と第1部材12とから受ける前記せん断力は比較的大きい。これにより、ダンパー18は前記せん断力を受けて効果的に変形することができる。これに加え、ダンパー18の他端部22が斜材26からその軸線方向の外力を受け、ダンパー18に前記外力の上下方向成分が作用することによっても、ダンパー18は変形することができる。このため、前記振動エネルギーを効果的に低減させることができる。
地震時に第1部材12と第2部材14とが前記水平力を受けたとき、第1部材12及び第2部材14のそれぞれが主に曲げ変形する図4に示した例に代え、図5に示すように、第1部材12及び第2部材14のそれぞれが主にせん断変形することもある。この場合、第1部材12が第2部材14に対して上下方向にずれることは殆どなく、第2部材14が第1部材12に対して上下方向にずれることは殆どない。このため、第1部材12に対する斜材26の上下方向のずれは比較的小さく、このずれによりダンパー18が斜材26と第1部材12とから受ける前記せん断力は比較的小さい。しかし、第1部材12及び第2部材14のそれぞれがせん断変形することにより、ダンパー18の他端部22と第2ガセットプレート30との間の距離が変化して斜材26はダンパー18の他端部22と第2ガセットプレート30とから軸力を受け、ダンパー18の他端部22は斜材26からその軸線方向の外力を受ける。これにより、ダンパー18に前記外力の上下方向成分が作用し、ダンパー18の棒状部材52はせん断変形して塑性化し、前記振動エネルギーは低減される。
このように、地震時に第1部材12と第2部材14とが前記水平力を受けたとき、第1部材12及び第2部材14のそれぞれが曲げ変形したか、せん断変形したかに拘わらず、ダンパー18は斜材26から外力を受けてせん断変形することができる。これにより前記振動エネルギーを確実に低減させることができる。
ところで、図1に示した例では、斜材26の一端部20がダンパー18を介して第1部材12に取り付けられているが、仮に、斜材26の一端部20がダンパー18を介さずに第1部材12に取り付けられている場合、第1部材12と第2部材14とが前記水平力を受けて斜材26が第1部材12と第2部材14とから軸力を受けたとき、第1部材12は斜材26からその軸線方向の外力を受ける。前記外力は比較的大きく、第1部材12が負担する荷重は比較的大きい。これに対して、斜材26の一端部20がダンパー18を介して第1部材12に取り付けられている場合、第1部材12と第2部材14とが前記水平力を受けて斜材26がダンパー18の他端部22と第2ガセットプレート30とから軸力を受けたとき、ダンパー18の他端部22が斜材26からその軸線方向の外力を受け、ダンパー18に前記外力の上下方向成分が作用してダンパー18がせん断変形するため、ダンパー18が前記外力の上下方向成分に対して強く抵抗することはなく、前記外力はダンパー18から第1部材12に伝わり難い。このため、第1部材12が負担する荷重を低減させることができる。
第1部材12及び第2部材14のそれぞれは、鉄筋コンクリート製である図1に示した例に代え、鉄骨鉄筋コンクリート製でもよいし、鋼製でもよい。第1部材12及び第2部材14の双方が柱である図1に示した例に代え、第1部材12及び第2部材14の双方が耐震壁でもよいし、第1部材12及び第2部材14のうち一方が柱であり、他方が耐震壁でもよい。
棒状部材52は、塑性変形して前記振動エネルギーを吸収できればよく、鉛からなる上記の例に代え、錫からなるものでもよい。ダンパー18は、鉛プラグ入り積層ゴムである図2に示した例に代え、鉛プラグ入り積層ゴムと同程度の振動エネルギー吸収性能を有する、いわゆる高減衰積層ゴムでもよい。この場合、ダンパー18は、第1端部プレート32と、第2端部プレート34と、ゴムシート38と、内部プレート40とを有するが、棒状部材52を有しない。
ダンパー18は、鉛プラグ入り積層ゴムである図2に示した例に代え、図6に示すように、いわゆる鋼製スリットダンパーでもよい。この場合、ダンパー18は、水平方向に隔てられた2つの端部54、56を有する、水平面に対して垂直な鋼板58と、該鋼板の中央部60に上下方向に間隔を置いて設けられ、それぞれが、水平方向に伸びる細長い形状を有する複数の貫通穴62とを有する。鋼板58の一端部54は第1部材12に結合され、鋼板58の他端部56は斜材26の一端部20に第1ガセットプレート28を介して結合されている。
鋼板58の一端部54にベースプレート64が固定されており、該ベースプレートは結合手段66により第1部材12に結合されている。ベースプレート64は、間隔を置かれた複数の貫通穴68を有し、結合手段66は、一端部が第1部材12の内部に固定された、第1部材12の内部からその外方へ水平方向に伸びるボルト70であって第1部材12の外方において各貫通穴68を貫くボルト70と、該ボルトの他端部に螺合されたナット72とからなる。第1ガセットプレート28は鋼板58の他端部56に固定されている。
地震時にダンパー18が斜材26と第1部材12とから前記せん断力を受けたとき、鋼板58はせん断変形する。また、地震時にダンパー18の他端部22が斜材26から前記外力を受けたとき、ダンパー18に前記外力の上下方向成分が作用して鋼板58はせん断変形する。これにより前記振動エネルギーは低減される。
斜材26の他端部24は、図1に示した例では、ダンパーを介さずに第2部材14に取り付けられているが、これに代え、図7に示す例では、ダンパー(第2ダンパー)74を介して第2部材14に取り付けられている。この場合、建物10は、ダンパー(第1ダンパー)18に加え、第1部材12と第2部材14との間に配置され、一端部76が第2部材14に固定された第2ダンパー74であって第1ダンパー18と異なる高さに位置する第2ダンパー74を有する。
第2ダンパー74の他端部78に第2ガセットプレート30が固定されており、斜材26の他端部24は第2ガセットプレート30を介して第2ダンパー74の他端部78に固定されている。斜材26の他端部24は、第2ガセットプレート30を介して第2ダンパー74の他端部78に固定されている図7に示した例に代え、第2ガセットプレート30を介さずに直接第2ダンパー74の他端部78に固定されていてもよい。
第2ダンパー74は鉛プラグ入り積層ゴムである。第2ダンパー74は、水平方向に間隔を置かれた、相対する第1端部プレート32’及び第2端部プレート34’であって第2部材14に結合手段36’により結合された第1端部プレート32’及び斜材26の他端部24に第2ガセットプレート30を介して結合された第2端部プレート34’と、第1端部プレート32’と第2端部プレート34’との間に水平方向に間隔を置いて配置され、それぞれが第1端部プレート32’及び第2端部プレート34’のそれぞれに平行な複数のゴムシート(図示せず)と、隣接する2つのゴムシートの間に各ゴムシートに平行に配置された内部プレート(図示せず)とを有する。第1端部プレート32’、第2端部プレート34’及び前記内部プレートのそれぞれは鋼製である。
第1端部プレート32’は、間隔を置かれた複数の貫通穴(図示せず)を有し、結合手段36’は、一端部が第2部材14の内部に固定された、第2部材14の内部からその外方へ水平方向に伸びるボルト44’であって第2部材14の外方において各貫通穴を貫くボルト44’と、該ボルトの他端部に螺合されたナット46’とからなる。第2ガセットプレート30は第2端部プレート34’に固定されている。
一方の最外側のゴムシート(図示せず)及び他方の最外側のゴムシート(図示せず)はそれぞれ第1端部プレート32’及び第2端部プレート34’に固定され、前記内部プレートは、隣接する2つのゴムシートのそれぞれに固定されている。第2ダンパー74は、各ゴムシートをその厚さ方向に貫く第1貫通穴(図示せず)と、前記内部プレートをその厚さ方向に貫く第2貫通穴(図示せず)と、前記第1貫通穴と前記第2貫通穴とを経て水平方向に伸び、第1端部プレート32’と第2端部プレート34’とに固定された、鉛からなる棒状部材(図示せず)とを有する。
地震時に第1部材12と第2部材14とが前記水平力を受けて第1部材12及び第2部材14のそれぞれが曲げ変形した場合、第1部材12が第2部材14に対して僅かに上下方向にずれ、第2部材14が第1部材12に対して僅かに上下方向にずれることにより、斜材26は第2部材14に対して僅かに上下方向にずれ、第2ダンパー74は斜材26と第2部材14とからせん断力を受ける。これにより、第2ダンパー74の前記棒状部材はせん断変形して塑性化し、前記振動エネルギーは低減される。また、第1部材12及び第2部材14のそれぞれが曲げ変形した場合及び第1部材12及び第2部材14のそれぞれがせん断変形した場合のいずれにおいても、第1ダンパー18の他端部22と第2ダンパー74の他端部78との間の距離が変化して斜材26は第1ダンパー18の他端部22と第2ダンパー74の他端部78とから軸力を受ける。このとき、第2ダンパー74の他端部78は斜材26からその軸線方向の外力を受け、第2ダンパー74に前記外力の上下方向成分が作用して第2ダンパー74の前記棒状部材はせん断変形し、塑性化する。これにより前記振動エネルギーは低減される。
前記棒状部材は、塑性変形して前記振動エネルギーを吸収できればよく、鉛からなる上記の例に代え、錫からなるものでもよい。第2ダンパー74は、鉛プラグ入り積層ゴムである図7に示した例に代え、高減衰積層ゴムでもよいし、鋼製スリットダンパーでもよい。第2ダンパー74が鋼製スリットダンパーである場合、第2ダンパー74は、水平方向に隔てられた2つの端部を有する、水平面に対して垂直な鋼板(図示せず)と、該鋼板の中央部に上下方向に間隔を置いて設けられ、それぞれが、水平方向に伸びる細長い形状を有する複数の貫通穴(図示せず)とを有する。前記鋼板の一端部は第2部材14に結合され、前記鋼板の他端部は斜材26の他端部24に結合されている。地震時に第2ダンパー74が斜材26と第2部材14とから前記せん断力を受けたとき、前記鋼板はせん断変形する。また、地震時に第2ダンパー74の他端部78が斜材26から前記外力を受けたとき、第2ダンパー74に前記外力の上下方向成分が作用して前記鋼板はせん断変形する。これにより前記振動エネルギーは低減される。
図8に示す例では、建物10は、第1ダンパー18と、第2ダンパー74とに加え、第1部材12と第2部材14との間に配置され、一端部80が第2部材14に固定された第3ダンパー82であって第1ダンパー18より低い高さに位置する第3ダンパー82を有する。また、建物10は、下端部20が第1ダンパー18の他端部22に固定され、上端部24が第2ダンパー74の他端部78に固定された斜材(第1斜材)26に加え、上端部84が第1ダンパー18の他端部22に固定され、下端部86が第3ダンパー82の他端部88に固定された第2斜材90を含む。第1斜材26の上端部24は、図8に示した例では、第2ダンパー74を介して第2部材14に取り付けられているが、これに代え、第2ダンパー74を介さずに第2部材14に取り付けられていてもよい。また、第2斜材90の下端部86は、図8に示した例では、第3ダンパー82を介して第2部材14に取り付けられているが、これに代え、第3ダンパー82を介さずに第2部材14に取り付けられていてもよい。
建物10は、第1部材12から水平方向外方(図8における左方)に間隔を置かれた柱92と、第1部材12と柱92との間に間隔を置いて設けられた上方の梁94及び下方の梁96と、上方の梁94と下方の梁96との間に設けられた中間の梁98とを有し、上方の梁94、下方の梁96及び中間の梁98はそれぞれ第2ダンパー74、第3ダンパー82及び第1ダンパー18と同じ高さに位置する。
図9に示す例では、第1部材12及び第2部材14のそれぞれは、上半部12a、14aと、下半部12b、14bとを有し、建物10は、第1部材12の上半部12aと第2部材14の上半部14aとの間に配置され、一端部16が第1部材12の上半部12aに固定された第1ダンパー18と、第1部材12の上半部12aと第2部材14の上半部14aとの間に配置され、一端部76が第2部材14の上半部14aに固定された第2ダンパー74であって第1ダンパー18より高い高さに位置する第2ダンパー74と、下端部20が第1ダンパー18の他端部22に固定され、上端部24が第2ダンパー74の他端部78に固定された第1斜材26とを含む。また、建物10は、第1部材12の上半部12aと第2部材14の上半部14aとの間に配置され、一端部80が第2部材14の上半部14aに固定された第3ダンパー82であって第1ダンパー18より低い高さに位置する第3ダンパー82と、上端部84が第1ダンパー18の他端部22に固定され、下端部86が第3ダンパー82の他端部88に固定された第2斜材90とを含む。第1部材12の下半部12bと第2部材14の下半部14bとの間には斜材とダンパーとが配置されていない。
図10に示す例では、建物10は、第1部材12と第2部材14との間に配置され、一端部が第1部材12に固定された第4ダンパー100であって第2ダンパー74と同じ高さに位置する第4ダンパー100と、第1部材12と第2部材14との間に配置され、一端部が第2部材14に固定された第5ダンパー102であって第1ダンパー18と同じ高さに位置する第5ダンパー102と、上端部が第4ダンパー100の他端部に固定され、下端部が第5ダンパー102の他端部に固定された第3斜材104とを含む。
この場合、第1ダンパー18は、図11に示すように、第1水平方向(図11における左右方向)と直交する第2水平方向(図11における上下方向)における第1部材12の中心から一方の側(図11における下方)へ隔てられており、第2ダンパー74は前記第2水平方向における第2部材14の中心から前記一方の側へ隔てられている。第4ダンパー100は第1部材12の中心から他方の側へ(図11における上方)隔てられており、第5ダンパー102は第2部材14の中心から前記他方の側へ隔てられている。
10 建物
12 第1部材
14 第2部材
16 ダンパーの一端部
18 ダンパー(第1ダンパー)
20 斜材の一端部
22 ダンパーの他端部
24 斜材の他端部
26 斜材(第1斜材)
32 第1端部プレート
34 第2端部プレート
40 内部プレート
48 第1貫通穴
50 第2貫通穴
52 棒状部材
54 鋼板の一端部
56 鋼板の他端部
58 鋼板
60 鋼板の中央部
62 貫通穴
74 第2ダンパー
76 第2ダンパーの一端部
78 第2ダンパーの他端部

Claims (4)

  1. 水平方向に間隔を置かれた、それぞれが上下方向に伸びる第1部材及び第2部材と、
    上下方向に間隔を置かれた、前記第1部材及び前記第2部材のそれぞれから水平方向に伸びる複数の梁と、
    前記第1部材と前記第2部材との間に配置され、一端部が前記第1部材に固定されたダンパーと、
    一端部が前記ダンパーの他端部に固定され、他端部が前記第2部材に取り付けられた斜材とを含
    前記ダンパーは前記第1部材から水平方向に伸びる複数の梁の1つと同じ高さに位置し、また、前記斜材の他端部は前記第2部材から水平方向に伸びる複数の梁の1つと同じ高さに位置する、建物。
  2. 前記ダンパーは、水平方向に間隔を置かれた、相対する第1端部プレート及び第2端部プレートであって前記第1部材に結合された第1端部プレート及び前記斜材の前記一端部に結合された第2端部プレートと、
    前記第1端部プレートと前記第2端部プレートとの間に水平方向に間隔を置いて配置され、それぞれが前記第1端部プレート及び前記第2端部プレートのそれぞれに平行な複数のゴムシートであって一方の最外側のゴムシートが前記第1端部プレートに固定され、他方の最外側のゴムシートが前記第2端部プレートに固定された複数のゴムシートと、
    隣接する2つのゴムシートの間に各ゴムシートに平行に配置され、前記ゴムシートに固定された内部プレートと、
    各ゴムシートをその厚さ方向に貫く第1貫通穴と、
    前記内部プレートをその厚さ方向に貫く第2貫通穴と、
    前記第1貫通穴と前記第2貫通穴とを経て水平方向に伸び、前記第1端部プレートと前記第2端部プレートとに固定された棒状部材とを有する、請求項1に記載の建物。
  3. 前記ダンパーは、水平方向に隔てられた2つの端部を有する、水平面に対して垂直な鋼板であって一端部が前記第1部材に結合され、他端部が前記斜材の前記一端部に結合された鋼板と、
    前記鋼板の中央部に上下方向に間隔を置いて設けられ、それぞれが、水平方向に伸びる細長い形状を有する複数の貫通穴とを有する、請求項1に記載の建物。
  4. 水平方向に間隔を置かれた、それぞれが上下方向に伸びる第1部材及び第2部材と、
    上下方向に間隔を置かれた、前記第1部材及び前記第2部材のそれぞれから水平方向に伸びる複数の梁と、
    前記第1部材と前記第2部材との間に配置され、一端部が前記第1部材に固定された第1ダンパーと、
    前記第1部材と前記第2部材との間に配置され、一端部が前記第2部材に固定された第2ダンパーであって前記第1ダンパーと異なる高さに位置する第2ダンパーと、
    一端部が前記第1ダンパーの他端部に固定され、他端部が前記第2ダンパーの他端部に固定された斜材とを含み、
    前記第1ダンパーは前記第1部材から水平方向に伸びる複数の梁の1つと同じ高さに位置し、また、前記第2ダンパーは前記第2部材から水平方向に伸びる複数の梁の1つと同じ高さに位置する、建物。
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