<窒素添加レス・オゾン発生器>
この発明の実施の形態で述べるオゾンガス供給システムで用いる窒素添加レス・オゾン発生器を図1ないし図4について説明する。図1は窒素添加レス・オゾン発生器を中心としたガス系統の構成を示すブロック図である。
なお、狭義では窒素添加量が10ppm以上1000ppm以下の高純度酸素原料ガスを用いたオゾン発生器を「窒素添加抑制・オゾン発生器」と呼び、窒素添加量が10ppm未満の高純度酸素原料ガスを用いたオゾン発生器を「窒素添加レス・オゾン発生器」と呼ぶ。本明細書では広義の意味として、上述した「窒素添加抑制・オゾン発生器」を含めて、1000ppm以下の高純度酸素原料ガスを用いたオゾン発生器を総称して「窒素添加レス・オゾン発生器」と呼ぶ。
図2は図1で示した窒素添加レス・オゾン発生器1によるオゾン濃度特性を示す特性図である。図3は酸素分子と光触媒とによる酸素分子の酸素原子への解離メカニズムを説明する模式図である。
図4は窒素添加レス・オゾン発生器1によって生じる酸素原子と酸素分子との三体衝突によるオゾンの生成メカニズムを説明する模式図である。なお、明細書中で各図中、同一符号は同一又は相当部分を示す。
この発明での窒素添加レス・オゾン発生器は、200g/m3以上の高濃度オゾンガス、半導体製造装置や洗浄装置等のクリーンなオゾンガス、NOXやOHラジカル物質等の副生物を無くした窒素レスオゾンガス,又はオゾン生成効率のよい装置を必要とするところに有効である。
図1において、純度99.99%以上の酸素(原料ガス)を供給する原料供給系99は、高純度酸素ボンベ991,減圧弁992,及び開閉弁993で構成され、酸素ガス994を外部に供給する。そして、酸素ガス994がMFC3を介して原料ガス995として窒素添加レス・オゾン発生器1に供給される。窒素添加レス・オゾン発生器1は内部に電極1a,1b、誘電体1c及び光触媒1dを有している。2枚の電極1a、1bは互いに対向し、電極1aの電極1bとの対向面上に誘電体1cが設けられる。そして、誘電体1c及び電極1b間の対向面にそれぞれ光触媒1dを塗布した構成になっている。
図1では、付記されていないが、ボンベから供給される高純度酸素に含まれる水分量を0.1ppm以下まで下げる水分除去ガスフィルターを設け、窒素、水分量を極力抑えた窒素、水分レス原料ガスのガス量を調整する流量調整器(MFC)3を介して、酸素ガス994が原料ガス995として窒素添加レス・オゾン発生器1に供給される。
なお、酸素ガスとして、純度99.99%以上の酸素を用いても、具体的には、99.995%高純度酸素を用いても、N2が151×102ppb(即ち15ppm)含まれるように、避けられないN2が混入するが、高純度のオゾンガスを得るためには、N2の混入がより少ない原料酸素ガスを使用することが望まれる。
図3は、無声放電中での光触媒の固体電子論(バンドギャップ理論)の固体中の電子配位構造と酸素分子の解離メカニズムを模式的に示したものである。光触媒物質と放電光による光触媒反応機能の動作と作用について説明する。無声放電空間中の電極等の壁面に光触媒を塗布すると、光触媒のバンドギャップの電子配位構造は図3に示すように、バンドギャップ以上のエネルギーを有する無声放電光を光吸収する。そうすると、光触媒は価電子帯から電子が飛び出し伝導帯へ移動(ポンピング)する。
電子が移動した価電子帯では正孔(ホール)が形成される。伝導帯に移動した電子は周囲に移動するか、放電領域に電子放出をするかで寿命が終る。つまり、伝導帯に移動した電子は非常に寿命が短く数十psecである。価電子帯の正孔は伝導帯に移動した電子が再結合で戻ってこない限り、存在し続けるため、正孔の寿命は200〜300nsecと長い。この正孔が存在する励起状態の光触媒と酸素分子が量子的に接触すると、酸素分子の共有電子を奪いとり、酸素分子を物理的に解離する(光触媒による酸素の吸着解離現象[酸化反応])。
一方、バンドギャップ2.0eV〜2.9eVの光触媒では光吸収波長は428nm〜620nmの可視光であり、窒素を含まない酸素の場合でも又は酸素とアルゴンガスの場合でも、無声放電はこの可視光領域の光波長を発光する能力(放電)を有している。そのため、オゾン発生器の電極面(壁面)にバンドギャップ2.0eV〜2.9eVの光触媒を塗布すると、窒素を含まない酸素の場合でも又は酸素とアルゴンガスでも、その無声放電で発光した放電光を、前記光触媒が吸収して、光触媒が励起され、励起された光触媒と酸素ガスの吸着解離作用で酸素が解離できることが判明した。さらに、図4の模式図で示したように、解離した酸素原子と供給される酸素分子(原料酸素ガス)と第三物質との三体衝突で結合作用が、光触媒1d(壁M)上で促進される働きでオゾンが生成できる。
他方、オゾン発生器中の窒素ガスによる無声放電では、紫外領域(413nm〜344nmの紫外光)の光波長を発光(放電)する能力を有する。
そのため、本願の光触媒物質を放電面に塗布した窒素添加レス・オゾン発生器1では、においては、バンドギャップ3.0eV〜3.6eVの光触媒は、光励起でき、励起したこの光触媒は、酸素分子を解離する能力によってオゾンガスが生成で窒素を含んだ無声放電きる。
さらに、窒素を含んだ無声放電においては、バンドギャップ3.0eV〜3.6eVの光触媒は、光励起でき、酸素による無声放電においては、バンドギャップ2.0eV〜2.9eVの光触媒は、光励起でき、結果として、酸素に微量の窒素(抑制した窒素量)を添加することで、放電領域の誘電体又は電極に設けられた光触媒の許容バンドギャップ範囲は、2.0eV〜3.6eVまで可能になり、酸素のみならず窒素の放電光(紫外光)を利用してオゾン生成反応を促進させることができる。つまり、N2ガスが含まれると、本願の発明効果によるオゾン発生機能が高められる。
オゾン発生器の放電面に塗布する光触媒物質は、半導体の一種に位置付けられ、半導体特有のバンドギャップを有した物質であり、通常の半導体物質のバンドギャップよりも大きい値を示している。また、光触媒物質は、通常金属と酸素原子が結合した酸化金属物質であって、その酸化金属物質の結晶において金属原子と酸素原子との完全結合ではなく、酸素欠損を有した結晶構造を有する酸化金属物質が半導体効果や光触媒効果を有する物質と言われている。
例えば、特許文献2に開示された光触媒物質である酸化鉄(Fe2O3)は、正確には、光触媒物質である酸化鉄はFe2OXであり、酸素の結合数Xの値が3未満(X<3)の酸化鉄が光触媒物質となる結晶構造である。つまり2個の鉄原子と酸素原子との結合では、3個の酸素原子までは、結合できるが、光触媒物質であるためには、酸素結合において酸素欠損した部分を残した結晶構造になっている。
本発明のオゾンガス供給システムで用いる窒素添加レス・オゾン発生器では、放電面に光触媒物質を塗布し、光触媒効果を能力アップして高濃度オゾンを生成させるため、放電している酸素ガスの通過する放電面に、塗布した光触媒物質の表面積を大幅に増やす工夫がされている。
そのため、窒素添加レス・オゾン発生器1においては、放電面に塗布した光触媒物質面は、原料ガスに含まれる微量(数ppm以下)の水分であっても、表面積を増やした光触媒物質面に水分が吸着されやすい。その水分吸着された状態で放電させると、水分がH原子やOH分子に解離され、その解離されたH原子やOH分子が光触媒物質の酸素欠損部分と結合する。H原子やOH分子が結合した光触媒物質は、光触媒効果が低下したり、失われてしまったりするため、結果としてオゾン生成能力が大幅に失われる結果となる。
上記のように、本発明のオゾンガス供給システムで用いる窒素添加レス・オゾン発生器1では、原料酸素に含まれる微量(数ppm以下)の水分であっても、窒素添加レス・オゾン発生器1の性能劣化の原因になるため、原料酸素に含まれる微量の水分を取り除く手段として、原料酸素ガス供給口に微量の水分を取り除き、水分量300ppb(0.3ppm)以下に抑制する水分除去フィルターを設けることが望ましい。
<実施の形態1>
以下、この発明の実施の形態1を図5から図10に基づいて説明する。以下、図5〜図10の概要は以下の通りである。図5は本発明の実施の形態1であるオゾンガス供給システムの構成を示すブロック図である。図6は図5で示したオゾンガス供給システムにおけるオゾンガス出力流量管理ユニットの内部構成を示す説明図である。図7は実施の形態1のオゾンガス供給システムにおけるメイン操作パネルの表示状態を模式的に示す説明図である。図8は図5で示した窒素添加レス・オゾン発生ユニット内のオゾン制御部の構成を示すブロック図である。図9は図5で示したオゾン発生ユニット内のデータメモリの記憶内容(オゾン発生ユニットの濃度、流量制御を行うための初期条件等)を模式的に示す説明図である。図10は図5で示した窒素添加レス・オゾン発生ユニット7に対し出力濃度制御を行った出力濃度制御波形を示すグラフである。
(全体構成)
図5に示すように、オゾンガス供給システム10は内部にn(≧2)個の窒素添加レス・オゾン発生ユニット7−1〜7−nを有している。以下、窒素添加レス・オゾン発生ユニット7−1〜7−nのうち窒素添加レス・オゾン発生ユニット7−2を代表して取り上げその内部構成を図5中心に参照して説明する。
窒素添加レス・オゾン発生ユニット7−2における窒素添加レス・オゾン発生器1の内部は酸素ガスを含んだガスが充満されており、窒素添加レス・オゾン発生ユニット7−2内のオゾン電源2から高周波高電圧HV,LVが窒素添加レス・オゾン発生器1内の電極間に印加され、この電極間で誘電体バリア放電(無声放電)をすることにより、放電空間のガスが放電によってオゾンガスを生成している。なお、オゾン電源2は後に詳述するがコンバータ2a、インバータ2b及び高電圧回路部2cにより構成される。
本実施の形態は窒素添加レス・オゾン発生器1として無声放電方式によるオゾン発生器構造のものを代表して説明したが、オゾン発生させる機能としては、窒素添加レスの沿面放電やグロー放電を利用したオゾン発生器構造や超高周波やマイクロ波放電を利用したオゾン発生器構造もあり、これらのオゾン発生器であっても良い。
オゾンを安定出力するには、オゾン発生器に供給する原料ガスのガス種の限定、流量値やオゾン発生器内のガス圧力や電極を冷却する水温、水量等の環境条件を一定に調整する機能が重要である。このような機能を有する制御手段を下記に示す。
原料ガス供給口14には、酸素ガス等のオゾンガスを生成するための高純度酸素ガスもしくは10ppm未満の微量の窒素ガスを含んだ高純度酸素原料ガスが望まれる(これらの高純度酸素原料ガスを総称して狭義の意味で「窒素添加レス・酸素原料ガス」と呼ぶ)。これらの原料ガスには、オゾンガスを生成するのに不要な不純物や不純ガスや水分が微量に含まれる。原料ガスに含まれる水分や不純物が窒素添加レス・オゾン発生器1の放電面に吸着し、窒素添加レス・オゾン発生器1の光触媒物質の性能を低下させる。そのため、これらの原料ガスに含まれる微量の不純物や不純ガスや水分を取り除くため、原料ガスの入り口部にガスフィルターやガス中の水分を除去する水分除去フィルター等を設けることが望ましい。
オゾンガス供給システム10の原料ガス供給口14、窒素添加レス・オゾン発生ユニット7−2の原料ガス供給口14−2から得られる所定の原料ガス流量Qの原料ガスが、ガス流量コントローラ(MFC)3を介して窒素添加レス・オゾン発生器1に、一定流量で原料ガスが供給される。
窒素添加レス・オゾン発生器1内の圧力を一定にする手段として、発生器内のガス圧力を検出する手段と、この検出した発生器に出力するオゾンガス量を微調整することで、窒素添加レス・オゾン発生器1内の圧力を一定にする機能をオゾン発生器システムには保有している。この1つの方法として、発生器圧力を自動で所定圧力に調整する自動圧力調整器(APC)4があり、この自動圧力調整器(APC)4がオゾン発生器のオゾンガス出力配管ガスラインに設けられている。
オゾンガス出力配管ガスラインの具体的な構成としては、窒素添加レス・オゾン発生器1内で生成したオゾンガスから不純物や異物を除去するガスフィルター51に通した後、オゾン濃度計5、自動圧力調整器(APC)4を介して連続的に所定のオゾン濃度Cを有するオゾン(化酸素)ガスをオゾンガス出力口15−2から窒素添加レス・オゾン発生ユニット7−2の外部に出力している。
オゾンガス出力配管ガスラインには、出力オゾンガス流量を一定出力するためのオゾンガス流量コントローラ(MFC)を設ける場合もある。この実施例では、このオゾンガス流量コントローラ(MFC)は設けていない。
したがって、出力したオゾンガスの流量Qxは、原料ガス流量Qからオゾンに変換したオゾン流量Qcと変換されなかった原料酸素流量Qnの和となる。つまり、オゾン(化酸素)ガスの流量Qxは、原料(酸素)ガス流量Q、オゾン濃度Cに基づく式(1){Qx=F(Q,C)・・・(1)}により決定する。このガス流量コントローラ(MFC)3で、オゾン発生器に供給する原料ガス流量を一定値に制御している。
なお、APC4は、窒素添加レス・オゾン発生器1のオゾンガスの出力配管経路内を流れるオゾンガスの圧力を制御することにより窒素添加レス・オゾン発生器1のガス圧力を自動的に一定値に制御している。
窒素添加レス・オゾン発生ユニット7−2は、オゾンガスを発生する手段を有した窒素添加レス・オゾン発生器1、オゾンガスに所定の電力を供給する手段を有したオゾン電源2、供給する原料ガス流量を一定値に制御する手段を有するMFC3、窒素添加レス・オゾン発生器1内の圧力値を一定値に制御する手段を有するAPC4、出力するオゾンガスの不純物ガスをトラップする手段を有するガスフィルター51、出力するオゾン濃度値を検出する手段を有するオゾン濃度計5等の複数個の機能手段を集約し1単位のパッケージユニットとして構成されている。オゾン発生ユニット7−1〜7−nそれぞれの構成は全て同じであり(7−2以外は図示省略)、窒素添加レス・オゾン発生ユニット7−2を代表して説明した内部構成を呈している。
各窒素添加レス・オゾン発生ユニット7(オゾン発生ユニット7−1〜7−n)の底面に漏水センサ6を設け、各オゾン発生ユニット7の漏水の有無を監視している。すなわち、漏水センサ6から得られる情報がシステム統括管理ユニット8内のEMO回路(非常停止回路)81により得られ、システム管理制御部84の制御下で監視される。
また、オゾンガス供給システム10内に設けられるシステム統括管理ユニット8は、装置内を排気ダクト11から真空引きし負圧状態に監視するための排気センサ23、オゾン漏洩センサ24それぞれの検出情報を受けている。そして、システム統括管理ユニット8は、排気センサ23による排気異常、オゾン漏洩センサ24による漏洩異常を受けると、システム管理制御部84より全ての窒素添加レス・オゾン発生ユニット7−1〜7−nに停止を指示する窒素添加レス・オゾン発生ユニット制御信号86−1〜86−nを与え、窒素添加レス・オゾン発生ユニット7−1〜7−nの運転を停止させる。
また、システム統括管理ユニット8内のシステム管理制御部84は、オゾン処理装置12−1〜12−nから、要求オゾン流量Qs12及び要求オゾン濃度Cs12を含む処理オゾンガスイベント信号16−1〜16−nをユーザ情報I/F83を介して受ける。
そして、システム管理制御部84は、処理オゾンガスイベント信号16−1〜16−nの指示内容に基づき、窒素添加レス・オゾン発生ユニット制御信号86−1〜86−nを窒素添加レス・オゾン発生ユニット7−1〜7−nに出力するとともに、制御信号S8をオゾンガス出力流量管理ユニット9に出力する。
その結果、窒素添加レス・オゾン発生ユニット7−1〜7−nそれぞれから出力するオゾンガスの流量、濃度が制御されるともに、オゾンガス出力流量管理ユニット9におけるオゾンガス制御弁9a等の開閉制御が行われ、処理オゾンガスイベント信号16−1〜16−nの指示内容に沿ったガス流量、濃度のオゾンガスをオゾン処理装置12−1〜12−nに供給することができる。以下、システム統括管理ユニット8についてさらに詳述する。
システム統括管理ユニット8は、装置の非常停止を行うEMO回路81、ユニット情報I/F82、ユーザ情報I/F83、システム管理制御部84及びメイン操作パネル85を有している。
EMO回路81は、前述したように、各窒素添加レス・オゾン発生ユニット7の漏水センサ6から得られるシステムの異常信号を監視する回路である。具体的には、EMO回路81が漏水センサ6より漏水異常の検出情報を受けると、当該情報をシステム管理制御部84に伝達し、システム管理制御部84より、漏水異常を検出した漏水センサ6に対応する窒素添加レス・オゾン発生ユニット7にオゾン発生ユニット制御信号86(オゾン発生ユニット制御信号86−1〜86−nのいずれか)を与え、当該窒素添加レス・オゾン発生ユニット7を停止させる。
ユニット情報I/F82は、窒素添加レス・オゾン発生ユニット7−1〜7−nからユニット情報信号17−1〜17−nの授受を行う機能を有している。
ユーザ情報I/F83は、前述したように、オゾン処理装置12−1〜12−nからの指令信号である処理オゾンガスイベント信号16−1〜16−n(要求オゾン流量Qs12、要求オゾン濃度Cs12、運転情報Y、装置No.等を指示)を受信する機能を有している。
システム管理制御部84は、オゾンガス出力流量管理ユニット9内のオゾンガス制御弁(9a、9b、9c、9ab、9bc、9ca)を開閉制御するための指令である制御信号S8を出力し、オゾンガス出力流量管理ユニット9内の統括制御を行う。システム管理制御部84はメイン操作パネル85との情報の授受も行う機能も有している。
図5に示すように、オゾンガス供給システム10は冷却水入口13A及び冷却水出口13Bを有し、冷却水入口13Aから冷却水入口13a−1〜13a−nを介して窒素添加レス・オゾン発生ユニット7−1〜7−n内に図示しない外部の冷却装置からの冷却水を取り込み、窒素添加レス・オゾン発生ユニット7−1〜7−nから冷却後の水を冷却水出口13b−1〜13b−nを介して冷却水出口13Bから外部に出力している。
ここでは、記載されていないが、外部の冷却装置からの冷却水の水量および水温は、一定値のものを供給されるように制御されている。
オゾンガス供給システム10は原料ガス供給口14を有し、原料ガス供給口14から原料ガス供給口14−1〜14−nを介して窒素添加レス・オゾン発生ユニット7−1〜7−n内に外部から原料ガスを取り込んでいる。ここでは、記載されていないが、外部の原料ガスの入口には、原料ガス中の微量の不純物や不純ガスおよび水分を除去するためのガスフィルターが設けられ、原料ガスの純度を安定するように制御されている。
窒素添加レス・オゾン発生ユニット7−1〜7−nのオゾンガス出力口15−1〜15−nは内部のオゾンガス出力流量管理ユニット9に接続され、オゾンガス出力流量管理ユニット9からオゾンガス出力口25−1〜25−nを介してオゾンガス供給システム10の外部にオゾンガスが出力される。
n台のオゾン処理装置12−1〜12−nから出力される処理オゾンガスイベント信号16−1〜16−nはユーザ情報I/F83を介してシステム管理制御部84に取り込まれる。処理オゾンガスイベント信号16(16−1〜16−n)は要求オゾン流量Qs12、原料ガス設定濃度Cs12及び運転情報Y等を指示している。システム管理制御部84は処理オゾンガスイベント信号16−1〜16−nに基づき、窒素添加レス・オゾン発生ユニット7−1〜7−nを制御する窒素添加レス・オゾン発生ユニット制御信号86−1〜86−nを出力する機能を有している。
窒素添加レス・オゾン発生ユニット7−1〜7−nは窒素添加レス・オゾン発生ユニット用操作パネル85−1〜85−nを有している。また、窒素添加レス・オゾン発生ユニット7−1〜7−nからユニット情報信号17−1〜17−nがシステム統括管理ユニット8のユニット情報I/F82を介してシステム管理制御部84に伝達される。ユニット情報信号17(17−1〜17−n)は、各窒素添加レス・オゾン発生ユニット7におけるオゾン発生器1の故障や運転/停止状態を指示する情報信号である。
処理オゾンガスイベント信号16に含まれる運転情報Yは、各オゾン処理装置12(12−1〜12−n)の故障や運転/停止状態情報信号を示すユーザ情報信号に相当し、前述したように、システム統括管理ユニット8内のユーザ情報I/F83に取り込まれる。
また、窒素添加レス・オゾン発生ユニット7−1〜7−nはそれぞれオゾン制御部19を有している。オゾン制御部19は、後に詳述するように、原料ガス流量の設定流量Qs、検出流量Q,オゾン発生器1の発生器圧力の設定圧力Ps、検出圧力P及び各窒素添加レス・オゾン発生ユニット7から出力するオゾン濃度Cを受信し、オゾン電源2を制御して窒素添加レス・オゾン発生器1から発生するオゾンガスのオゾン濃度、ガス流量等を制御する制御部である。また、オゾン制御部19は、オゾン濃度計5、MFC3、APC4及びオゾン電源2との間で信号授受を行っている。
(オゾンガス出力流量管理ユニットの制御)
図6に示すように、オゾンガス出力流量管理ユニット9は窒素添加レス・オゾン発生ユニット7−1〜7−nの出力部に対応してオゾンガス入力口29−1〜29−nを有しており、オゾン処理装置12−1〜12−nの入力部に対応してオゾンガス出力口39−1〜39−nを有している。そして、オゾンガス出力口39−1〜39−n(オゾンガス出力口25−1〜25−n)とオゾン処理装置12−1〜12−nとの間にオゾンガス開閉弁22−1〜22−nが介挿される。オゾン処理装置12−1〜12−nはオゾンガス供給時にオゾンガス開閉弁22−1〜22−nを開状態にする。本オゾンガス供給システム10はオゾンガス出力口39−1〜39−nのn個のオゾンガス出力口を設けたシステムにしているが、ユーザ側のオゾン処理装置数がn個より少ない場合は出力しないオゾンガス出力口39部分の配管継手をキャップ継手にし、出力ガスを栓することで対応することもできる。
オゾンガス出力流量管理ユニット9は内部にオゾンガス制御弁9a,9b,9c,9bc,9ab,9caを有しており、オゾンガス制御弁9a,9b,9cはノーマリオープン(NO),オゾンガス制御弁9bc,9ab,9caはノーマリクローズ(NC)である。なお、説明の都合上、図2ではn=3の場合で具体化して示している。なお、オゾンガス制御弁9a,9b,9c,9bc,9ab,9caとして、電気もしくはエアー圧力によって開閉できる電動バルブもしくは空圧弁が考えられる。
オゾンガス制御弁9a〜9cは窒素添加レス・オゾン発生ユニット7−1〜7−nのオゾンガス入力口29−1〜29−nとオゾンガス出力口39−1〜39−nとの間に介挿される。オゾンガス制御弁9abはオゾンガス制御弁9a,9bの出力間に設けられ、オゾンガス制御弁9bcはオゾンガス制御弁9b,9cの出力間に設けられ、オゾンガス制御弁9caはオゾンガス制御弁9c,9aの出力間に設けられる。
そして、システム統括管理ユニット8のシステム管理制御部84からの制御信号S8に基づき、オゾンガス制御弁9a,9b,9c,9bc,9ab,9caそれぞれの開状態、閉状態が制御される。
図6では、オゾン処理装置12−1〜12−nのうち、オゾンガス開閉弁22−2を開状態(黒塗り潰し)としたオゾン処理装置12−2の1台のみ運転しており、オゾン処理装置12−2に対するオゾンガス流量としては、30SLM(L/min)のオゾンガスを供給した場合のオゾンガス出力流量管理ユニット9の状態を示している。すなわち、オゾン処理装置12−2は処理オゾンガスイベント信号16−2内の要求オゾン流量Qs12により30SLMのオゾン流量を指示している。
システム統括管理ユニット8内のシステム管理制御部84は、窒素添加レス・オゾン発生ユニット制御信号86−1〜86−nにより、窒素添加レス・オゾン発生ユニット7−1〜7−nよりそれぞれ10SLMのオゾンガスを供給するように制御する。
さらに、システム管理制御部84は制御信号S8により、オゾンガス出力流量管理ユニット9内のオゾンガス制御弁9a,9b,9c,9bc,9ab,9caの開閉状態を制御する。具体的には、オゾンガス制御弁9a,9b,9c,9bc,9abを開状態(黒塗り潰し)、オゾンガス制御弁9caを閉状態(白抜き)にする制御信号S8をオゾンガス出力流量管理ユニット9に出力する。
一方、前述したように、オゾンガス開閉弁22−1〜22−nのうち、オゾンガス開閉弁22−2のみが開状態であり、オゾンガス開閉弁22−1及び22−nが閉状態である。ここでは、使用しないオゾン処理装置12をオゾンガス開閉弁22−1〜22−nで閉状態にする方式で説明したが、使用しないオゾン処理装置にはオゾンガスが供給されないように25−1〜25−nの部分で、配管継手により、強制的に栓させてもよい。
このように、システム管理制御部84は窒素添加レス・オゾン発生ユニット制御信号86−1〜86−nにより窒素添加レス・オゾン発生ユニット7−1〜7−nからそれぞれ10SLMの流量のオゾンガスを供給させ、かつ制御信号S8によりオゾンガス出力流量管理ユニット9を制御することにより、オゾン処理装置12−2に対してガス流量30SLM(10SLM×3)のオゾンガスを供給することができる。
(メイン操作パネル)
図7に示すように、オゾンガス供給システム10のメイン操作パネル85の表示面において、窒素添加レス・オゾン発生ユニット7−1〜7−n及びオゾン処理装置12−1〜12−nに対応づけて、オゾンガス制御弁9a,9b,9c,9bc,9ab,9caの開閉状態を示している。さらに、オゾン処理装置12−1〜12−nの要求オゾン流量Qs12(SLM)、要求オゾン濃度Cs12(g/m3)が示されている。
図7に示す例では、オゾン処理装置12−2のみ要求オゾン流量Qs12=30SLM、要求オゾン濃度Cs12=280(g/m3)を要求している。
したがって、窒素添加レス・オゾン発生ユニット7−1〜7−nからそれぞれオゾン流量10(SLM)、オゾン濃度280(g/m3)のオゾンガスを出力させ、オゾンガス制御弁9a,9b,9c,9bc,9abを開状態、オゾンガス制御弁9caを閉状態にすることにより、オゾン処理装置12−2に対し、オゾン流量30(SLM)、オゾン濃度280(g/m3)のオゾンガスを供給することができる。
(オゾン制御部)
図8に示すように、各窒素添加レス・オゾン発生ユニット7内に設けられるオゾン制御部19は、オゾン電源2を制御することにより窒素添加レス・オゾン発生器1のオゾン発生内容(ガス流量、オゾンガス濃度)を制御する。
オゾン電源2は、商用交流電圧AC1φ〜AC3φを整流するコンバータ2a、直流電圧を窒素添加レス・オゾン発生器1に最適な高周波に変換し、出力電圧を制御して所定電力を窒素添加レス・オゾン発生器1に供給するインバータ2b、インバータ2bから出力された電圧を、窒素添加レス・オゾン発生器1を生成するための放電を発生させる電圧まで高電圧に昇圧させるための高電圧回路部2c及び電流センサ2dから構成されている。コンバータ2a、インバータ2b及び高電圧回路部2cの順で直列に接続され、コンバータ2a,インバータ2b間に電流センサ2dが介挿される。
オゾン制御部19は、窒素添加レス・オゾン発生器1で発生するオゾンガス内容(ガス流量Q、オゾン濃度C)を制御するため、高電圧回路部2cの出力である高周波・高電圧HV,LVを窒素添加レス・オゾン発生器1に印加させ、原料ガスである酸素ガスから放電現象によって所定のオゾン量のオゾンガスを生成させている。
オゾン制御部19は原料ガス流量設定器1S1、セレクタ1S2、オゾン濃度設定器1S3、それぞれの制御信号をON-OFFして制御するアナログスイッチ1S4−A〜1S4−F、及びそれぞれの制御信号を反転信号にする反転器1S5−1,1S5−2を有している。
さらに、オゾン制御部19は、原料ガス設定流量Qs,設定濃度Csおよび窒素添加レス・オゾン発生器1の設定圧力Psの信号を受けて最適なオゾン量を生成に必要な設定電力Wsを記憶させたデータメモリ1S6、設定電力Wsからオゾン電源に必要な電流を注入するための電流信号に変換する電流信号変換器1S7を有している。
加えて、オゾン制御部19は、初期電流指令でインバータ2bを駆動させ、MFC3及びオゾン濃度計5によって実際に流れている原料ガス流量Q及び生成オゾン濃度Cを受けてPID制御に切り替えるタイマ1S8、オゾン濃度Cとガス設定濃度Csとを比較結果に基づいてPID制御するPID制御回路1S9を有している。
さらに、オゾン制御部19は、システム管理制御部84よりオゾン発生ユニット制御信号86を受けて、オゾン発生ユニット制御信号86が指示する要求オゾン流量Qs8、要求オゾン濃度Cs8、及び運転情報Y8に基づき、設定流量Qs,設定オゾン濃度Cs信号を調整するイベント調整器1S10を有している。
また、オゾン制御部19は、圧力設定器1S11、電流信号変換器1S7の出力電流に基づき注入電力を制御するためインバータ2bのONする初期パルス幅を設定する初期パルス幅設定器1S12、及びオゾン濃度計5に検出されたオゾン濃度C及び設定オゾン濃度Cs受け、オゾン濃度Cと原料ガス設定濃度Csとの比較結果に基づき、インバータ2bの注入電力を制御するための電流信号に変換させる電流変換器1S13を有している。
(データメモリ1S6)
窒素添加レス・オゾン発生ユニット7のオゾン濃度、オゾン流量制御を行うための初期条件を記憶したデータメモリ1S6は、図9に示すように、窒素添加レス・オゾン発生器1の設定圧力Psをパラメータとして、複数個のメモリバンクBK1〜BK4を有しており(図9では説明の都合上、4個の場合を示している)、窒素添加レス・オゾン発生器1の設定圧力Psが決れば、設定圧力Psに対応するメモリバンクBKx(1〜4のいずれか)が選び出される。
選択された1つのメモリバンクBKには、図9で示すように、横軸(X軸)をオゾンガス流量の設定流量Qsを番地とし、ΔQ毎に複数分割されている。縦軸(Y軸)をオゾン濃度の設定濃度Csを番地とし、ΔC毎に複数分割されている。
データメモリ1S6は、この横軸(X軸)、縦軸(Y軸)の番地として機能する設定流量Qs,設定濃度Csの信号を受け、X軸とY軸の番地で決るメモリ番地に所定のオゾン量を発生させるに必要な設定電力量W(A11〜A17,・・・,A61〜A67)が書き込まれており、その設定電力量Wsをオゾン量制御19内の電流信号変換器1S7に出力する。その結果、電流信号変換器1S7で電流信号に変換されて、アナログスイッチ1S4−Eを介して初期パルス幅設定器1S12に電流信号が付与され、初期パルス幅設定器1S12により設定電力量Wsを実現するための所定周波数、所定パルス幅のパルス信号Twがインバータ2bに出力される。
図10に示すように、窒素添加レス・オゾン発生ユニット7の出力濃度制御を行った出力濃度制御波形はオゾン発生ユニット7への運転指令信号(運転情報Y8に含まれる)に対応して、設定時間Toで規定される初期状態時は、データメモリ1S6からの設定電力量Wsに基づく、インバータ2bの注入電力を設定する。
そして、設定時間To経過後にタイマ1S8による時間制御によってPID制御回路1S9によるPID制御に切り替わる。PID制御回路1S9は、電流変換器1S13の電流信号(オゾンガス濃度C(オゾン濃度計5より検出)とガス設定濃度Csとの比較結果に基づき決定される信号)に基づき、パルス信号Twのパルス幅ΔTwを微小変化させることにより、インバータ2bの注入電力のPID制御が実行される。その結果、窒素添加レス・オゾン発生器1から発生するオゾン濃度(C)は、同図(a)で示す制御応答性波形を示す。
以下、図10で示す濃度制御について詳述する。まず、オゾン発生ユニット制御信号86に基づかない窒素添加レス・オゾン発生ユニット7単体の動作について説明する。
イベント調整器1S10は図示しなし運転指令の入力をトリガとしてタイマ1S8を起動する。このとき、イベント調整器1S10は、原料ガス流量設定器1S1の原料ガス設定流量Qsを選択するように原料ガス流量比較器1S2を制御し、アナログスイッチ1S4−A,1S4−Dをオン状態,アナログスイッチ1S4−B,1S4−Cをオフ状態にする。一方、起動直後のタイマ1S8はアナログスイッチ1S4−Eをオン、アナログスイッチ1S4−Fをオフ状態にする。
すると、データメモリ1S6には、圧力設定器1S11より設定圧力Ps、原料ガス流量設定器1S1より原料ガス設定流量Qs、オゾン濃度設定器1S3より原料ガス設定濃度Csが得られる結果、前述したように設定電力量Wsを電流信号変換器1S7に出力する。その結果、初期パルス幅設定器1S12により初期パルス幅のパルス信号Twが発生される。このパルス信号Twの“H”,“L”に応じてインバータ2bのオン,オフが制御される。
このように、タイマ1S8が動作状態となる設定時間To内において、データメモリ1S6の設定電力量Wsに基づく初期制御が実行される。
そして、タイマ1S8が起動後、設定時間To経過すると初期状態を終え、アナログスイッチ1S4−Eをオフ状態、アナログスイッチ1S4−Fをオン状態に切り換える。
すると、PID制御回路1S9は、電流変換器1S13からの電流信号に基づき、オゾン濃度計5より得られるオゾン濃度Cとガス設定濃度Csとの比較結果を反映して、パルス信号Twのパルス幅を微小偏位(ΔTw)させることを主としたPID制御をオゾン電源2に対して行う。なお、PID制御回路1S9は電流センサ2dの検出電流Iによっても微小偏位ΔTwを変動させる。このように、運転指令から設定時間To経過後はPID制御(W)に切り替わる。
次に、オゾン発生ユニット制御信号86に基づく窒素添加レス・オゾン発生ユニット7単体の動作について説明する。
イベント調整器1S10は要求オゾン流量Qs8、要求オゾン濃度Cs8及び運転情報Y8を指示するオゾン発生ユニット制御信号86の入力をトリガとしてタイマ1S8を起動する。このとき、アナログスイッチ1S4−A,1S4−Dをオフ,アナログスイッチ1S4−B,1S4−Cをオン状態にする。さらに、起動直後のタイマ1S8はアナログスイッチ1S4−Eをオン、アナログスイッチ1S4−Fをオフ状態にする。
なお、要求オゾン流量Qs8及び要求オゾン濃度Cs8は、オゾン処理装置12−1〜12−nからの処理オゾンガスイベント信号16−1〜16−nが指示する要求オゾン流量Qs12及び要求オゾン濃度Cs12に基づき、システム管理制御部84により決定される。
すると、データメモリ1S6には、圧力設定器1S11より設定圧力Ps、オゾン発生ユニット制御信号86が指示する要求オゾン流量Qs8及び要求オゾン濃度Cs8が設定流量Qs及び設定濃度Csとして得られる結果、前述したように設定電力量Wsを電流信号変換器1S7に出力する。その結果、初期パルス幅設定器1S12により初期パルス幅のパルス信号Twが発生する。
このように、オゾン発生ユニット制御信号86の入力によっても、タイマ1S8が動作状態となる設定時間To内において、データメモリ1S6の設定電力量Wsに基づく初期制御が実行される。
そして、タイマ1S8が起動後、設定時間To経過すると初期状態を終え、アナログスイッチ1S4−Eをオフ状態、アナログスイッチ1S4−Fをオン状態に切り換える。
すると、PID制御回路1S9は、電流変換器1S13からの電流信号に基づき、パルス信号Twのパルス幅を微小偏位(ΔTw)させることを主としたPID制御をオゾン電源2に対して行う。
このように、オゾン制御部19はオゾン電源2に対する初期制御、PID制御を行う。図11は、1台の窒素添加レス・オゾン発生ユニット7の2.5KWのオゾン電源2の受電電力と窒素添加レス・オゾン発生器1で発生するオゾン濃度特性を示すグラフである。
図11において、オゾン濃度特性L11は、オゾンガス流量Qが1.25L/min(=1.25SLM)を供給した場合の発生するオゾン濃度特性を示す。この場合は受電電力を100W〜1.0kWで可変にすれば、発生するオゾン濃度は約0g/m3〜360g/m3まで可変設定できる。
同様に、オゾン濃度特性L12は、オゾンガス流量Qが2.5SLMを供給した場合のオゾン濃度特性を示す。この場合は受電電力を100W〜2.0kWで可変にすれば、発生するオゾン濃度は約0g/m3〜360g/m3まで可変設定できる。
オゾン濃度特性L13は、オゾンガス流量Qが5.0SLMを供給した場合のオゾン濃度特性、オゾン濃度特性L14は、オゾンガス流量Qが7.5SLMを供給した場合のオゾン濃度特性、オゾン濃度特性L15は、オゾンガス流量Qが10SLMを供給した場合のオゾン濃度特性、オゾン濃度特性L16は、オゾンガス流量Qが20SLMを供給した場合のオゾン濃度特性、オゾン濃度特性L17は、オゾンガス流量Qが30SLMを供給した場合のオゾン濃度特性を示す。
オゾンガス流量Qが5SLMのオゾンガスを1台のオゾン発生ユニット7から供給した場合は、受電電力2.5kWで最大発生するオゾン濃度は350g/m3(オゾン濃度特性L13参照)、オゾンガス流量Qが7.5SLMのオゾンガスを供給した場合は、受電電力2.5kWで最大発生するオゾン濃度は300g/m3(オゾン濃度特性L14参照)となる。
また、オゾンガス流量Qが10SLMのオゾンガスを供給した場合は、受電電力2.5kWで最大発生するオゾン濃度は280g/m3(オゾン濃度特性L15参照)、オゾンガス流量Qが20SLMのオゾンガスを供給した場合は、受電電力2.5kWで最大発生するオゾン濃度は180g/m3(オゾン濃度特性L16参照)、オゾンガス流量Qが30SLMのオゾンガスを供給した場合は、受電電力2.5kWで最大発生するオゾン濃度は140g/m3(オゾン濃度特性L17参照)しか得られない。
受電電力が2.5KWのオゾン電源2である窒素添加レス・オゾン発生ユニット7において、280g/m3のオゾン濃度を維持する場合、1台の窒素添加レス・オゾン発生器1が供給可能な最大流量は10SLMであり、すなわち、1台の窒素添加レス・オゾン発生器1からオゾン濃度を280g/m3を満足させる場合、オゾンガス流量10SLM以上のガス流量を供給することはできない。
一方、本実施の形態のオゾンガス供給システム10は、オゾンガス出力流量管理ユニット9により、n台の窒素添加レス・オゾン発生ユニット77−1〜7−nから供給されるn個のオゾンガス出力の1または複数の組合せを、オゾン処理装置12−1〜12−nのうち任意のオゾン処理装置12に選択的に出力することができる、出力オゾンガス出力制御方式を採用している。
このため、実施の形態1のオゾンガス供給システム10では、オゾンガス出力流量管理ユニット9に設けた各ユニット間に設けたオゾンガス出力流量管理ユニット9内のオゾンガス制御弁9ab、9bc、9caの開閉制御を、図6及び図7に示すように行えば、n台の窒素添加レス・オゾン発生ユニット7−1〜7−nから発生するオゾンガス全てを1台のオゾン処理装置12−2に供給することができる。したがって、窒素添加レス・オゾン発生ユニット7−1〜7−nからそれぞれガス流量:10SLM、オゾンガス濃度280g/m3のオゾンガスを出力させることにより、オゾン処理装置12−2に対し、ガス流量:30SLMのオゾンAガスを供給でき、その際のオゾン濃度は280g/m3まで高くすることができる。結果として、現状オゾン発生器の利用でオゾン処理装置の処理能力である処理速度、性能向上等を大幅に向上できる効果がある。
また、窒素添加レス・オゾン発生ユニット7で10SLMの原料ガスでは、最大280g/m3のオゾン濃度しか出力できないが、オゾンガス出力流量管理ユニット9に設けた各ユニット間に設けたオゾンガス制御弁9ab、9bc、9caの開閉制御を利用すれば、オゾン濃度を高めることもできる。
例えば、図6及び図7に示すようにオゾンガス制御弁9a,9b,9c,9bc,9ab,9caの開閉制御を行って、3台のオゾン発生ユニット7からそれぞれ供給するガス流量を3.3SLMにすれば、3.3SLMのオゾン濃度の最大値まで出力濃度が高められ、仮想点P3に示すように約330g/m3のオゾン濃度で総計10SLMのオゾンガスが供給でき、オゾンガス供給を受けるオゾン処理装置12−2のオゾン処理能力を高められる効果がある。
また、n台の窒素添加レス・オゾン発生ユニット7を搭載して、オゾンガス出力流量管理ユニット9で構成した出力オゾンガス出力制御方式を採用した本実施の形態のオゾンガス供給システム10では、窒素添加レス・オゾン発生ユニット7−1〜7−nのいずれかが故障して、それに対応するオゾン処理装置12が使えなくなることはなくなり、故障していない窒素添加レス・オゾン発生ユニット7から出力されるオゾンガスをオゾンガス制御弁9ab、9bc、9caを開閉して供給することができ、よりオゾンガス供給の信頼性が高いオゾンガス供給システムを得ることができる。
例えば、オゾン処理装置12−2に対応する窒素添加レス・オゾン発生ユニット7−2が故障している場合、窒素添加レス・オゾン発生ユニット7−1より供給されるオゾンガスを、オゾンガス制御弁9a,9ab、オゾンガス開閉弁22−2を開状態にしてオゾン処理装置12−2に供給することができる。
さらに、n台のオゾン処理装置12−1〜12−nのいずれかが故障や運転停止しても、処理オゾンガスイベント信号16の運転情報Yを取り込むことで、即座にオゾン発生ユニット制御信号86により、故障したオゾン処理装置12にオゾンガスを供給している窒素添加レス・オゾン発生ユニット7の動作を停止させることができる。
(効果等)
上述した実施の形態1では、1つのオゾンガス供給システム10に複数の窒素添加レス・オゾン発生ユニット7−1〜7−nを備え、各窒素添加レス・オゾン発生ユニット7は、オゾンガスを発生させる手段を有する窒素添加レス・オゾン発生器1、オゾン発生に供給する電力を供給と制御する手段を有するオゾン電源2、原料ガスもしくはオゾンガス流量Qを一定値に制御する手段を有するMFC3、窒素添加レス・オゾン発生器1内の圧力Pを一定に制御する手段を有する自動制御するAPC4、及び出力するオゾンガスの濃度値Cを検出する手段を有するオゾン濃度計5を搭載している。
また、窒素添加レス・オゾン発生器1での原料ガスは、酸素ガスのみであり、数千f以上の窒素ガスを添加するためのMFCが不要で、NOXやOHラジカル物質等の副生物を含まないより高純度で高濃度のオゾンガスを独立したオゾンガス量、オゾン濃度で、複数のオゾン処理装置へ供給することが可能である。
そして、オゾンガス供給システム10は、各窒素添加レス・オゾン発生器1から出力オゾンガス配管に対応して開閉弁(オゾンガス制御弁9a〜9c)を設け、かつ、上記各窒素添加レス・オゾン発生器1の出力オゾンガス配管間にも開閉弁(9bc,9ab,9ca)を設けたオゾンガス出力流量管理ユニット9を設けている。
実施の形態1のオゾンガス供給システム10は、オゾンガス出力流量管理ユニット9内のオゾンガス制御弁9a,9b,9c,9bc,9ab,9caの開閉動作によって、窒素添加レス・オゾン発生ユニット7−1〜7−nから出力される複数のオゾンガスの1または2以上の組合せを、オゾン処理装置12−1のいずれかに選択的に出力するオゾンガス出力流量制御が実行可能なシステム統括管理ユニット8(オゾンガス出力流量管理ユニット)を有している。
したがって、オゾンガス制御弁9a,9b,9cを開状態、オゾンガス制御弁9ab,9bc、9caを閉状態にし、オゾンガス開閉弁22−1〜22−nを開状態にすることにより、1対1に対応する窒素添加レス・オゾン発生ユニット7−1〜7−nからオゾン処理装置12−1〜12−nにオゾンガスを供給することにより、供給されるオゾンのガス流量・オゾンガス濃度をオゾン処理装置12−1〜12−nそれぞれ独立に制御することができる。
加えて、図6及び図7で示したように、2以上のオゾンガス出力の組合せをひとつのオゾン処理装置(オゾン処理装置12−2)に供給することにより、多様なガス流量及び濃度のオゾンガスを供給することができる。
さらに、窒素添加レス・オゾン発生ユニット7−1〜7−nのうち一部に異常が発生しても、正常動作する残りの窒素添加レス・オゾン発生ユニット7によって、オゾン処理装置12−1〜12−nのいずれにもオゾンガスを供給することができるため、信頼性が高いオゾンガス供給が実現できる。
このように、オゾンガス供給システム10は、システム管理制御部84からの制御信号S8によりオゾンガス出力流量管理ユニット9を制御して、窒素添加レス・オゾン発生ユニット7−1〜7−nから出力されるオゾンガスの組合せ・選択処理を行い、所望のガス流量、オゾンガス濃度のオゾンガスをオゾン処理装置12に出力できるようにしている。
また、実施の形態1のオゾンガス供給システム10は、オゾンガス出力流量管理ユニット9内に設けられたオゾンガス制御弁9a,9b,9c,9bc,9ab,9caを電気もしくはエアー圧力によって開閉できる電動バルブもしくは空圧弁にして、制御信号S8の制御下で各窒素添加レス・オゾン発生ユニット7内の窒素添加レス・オゾン発生器1から外部に出力するオゾンガスのガス流量、オゾンガス濃度を集中管理することができる。
また、システム統括管理ユニット8は、漏水センサ6、EMO回路81、ユニット情報I/F82、システム管理制御部84等を備えることにより、窒素添加レス・オゾン発生ユニット7−1〜7−nのいずれかに非常停止、漏水が検知された場合、対応する前記窒素添加レス・オゾン発生ユニットを停止させることができる。
さらに、排気センサ23、オゾン漏洩センサ24、システム管理制御部84等を備えることにより、システム全体として排気異常、オゾン漏洩異常を検出したとき、窒素添加レス・オゾン発生ユニット7−1〜7−nを全て停止させることができる。
このように、実施の形態1のオゾンガス供給システム10は、各オゾン発生ユニット7の異常時、オゾンガス供給システム10全体の異常時等における安全停止機能を備えることにより、安全性の高いシステムを実現することができる。
さらに、実施の形態1のオゾンガス供給システム10は、NOXやOHラジカル物質等の副生物を含まないより高純度で高濃度のオゾンガスを独立したオゾンガス量、オゾン濃度で、複数のオゾン処理装置へ供給することが可能になり、半導体製造分野における複数のオゾン処理工程のオゾンガス量、オゾン濃度の管理をこの装置で一括管理でき、オゾン処理工場の省力化に効果がある。
<実施の形態2>
実施の形態2ではオゾンガス供給システム10内における窒素添加レス・オゾン発生ユニット7−1〜7−nそれぞれに相当する、1単位の窒素添加レス・オゾン発生ユニット7に着目し、窒素添加レス・オゾン発生ユニット7の小型化を図ったことを特徴としている。
図12はオゾン電源2の内部構成の詳細を示す回路図である。図13は実施の形態1の窒素添加レス・オゾン発生ユニット7Xの組合せ構造を模式的に示す斜視図である。
以下、図12,図13を参照して窒素添加レス・オゾン発生ユニット7Xの小型化について説明する。なお、窒素添加レス・オゾン発生ユニット7Xは実施の形態1の窒素添加レス・オゾン発生ユニット7−1〜7−nそれぞれとして構成される、1単位のオゾン発生ユニットを意味する。
図13に示す窒素添加レス・オゾン発生ユニット7Xにおいて、オゾン電源部2、窒素添加レス・オゾン発生器1それぞれの小型化を実現させ、コンパクト化した電力を供給し、電力量を制御する手段を有したオゾン電源部2、オゾンガスを発生する手段を有した窒素添加レス・オゾン発生器1に加え、原料ガス流量を制御する手段を有したMFC3、オゾンガスの不純物を取り除く手段を有したガスフィルター51、出力するオゾンガス濃度を検知する手段を有したオゾン濃度計5、オゾン発生器内のガス圧力を一定値に制御する手段を有したAPC4を集約しパッケージ化して構造上も1単位の窒素添加レス・オゾン発生ユニット7Xを実現している。
さらに、原料ガス配管(原料ガス供給口14)および出力ガス配管系(オゾンガス出力口15)をガス配管集積ブロック30に一体化したガス配管集積ブロック構造することにより、窒素添加レス・オゾン発生器1、オゾン電源2、ガス配管系をパッケージ化して窒素添加レス・オゾン発生ユニット7Xをより小型にしている。
このため、実施の形態1のオゾンガス供給システム10のように、複数台の窒素添加レス・オゾン発生ユニット7Xを窒素添加レス・オゾン発生ユニット7−1〜7−nとして搭載しても、装置全体を大きくすることなく、機能アップ、および信頼性を向上させたオゾンガス供給システムに実現できる。
(オゾン電源2のコンパクト化)
図12は、窒素添加レス・オゾン発生器1およびオゾン電源部2のメイン部品の一体化を実現させてコンパクト化した回路構成を示している。
窒素添加レス・オゾン発生器1は、所要のオゾン発生量を得るためには、オゾンを生成するための放電面積として必要面積が必要である。そのため、発生器の占有面積を小さくするため、薄い電極セルを形成し、かつ1つの電極セルの断面積を小さくして、多段積層した電極セルタイプにしてオゾン発生器1を構成したため、非常に占有面積の小さいオゾン発生器1を実現している。
オゾン電源2は、商用交流電圧を整流するコンバータ2a、直流電圧を窒素添加レス・オゾン発生器に最適な高周波に変換し、出力電圧を制御して所定電力をオゾン発生器に供給するインバータ2b、インバータ2bから出力された電圧を窒素添加レス・オゾン発生器1用に生成するための放電を発生させる電圧まで高電圧に昇圧させるための高電圧回路部2cを有しており、オゾン制御部19によってオゾン電源の注入電力が制御される。
コンバータ2aは、整流回路2a1、コンデンサバンク2a2、平滑リアクトル2a3、チョッパー回路部2a4及びチョッパー制御回路部2a5の直列接続で構成され、インバータ2bはインバータ回路2b1とインバータ制御回路2b2とで構成されており、このオゾン電源2のコンバータ2aとインバータ2bの各部品の分類分けし、各部品をモジュール化して回路構成の小型化を実現している。
すなわち、整流回路2a1、コンデンサバンク2a2、及び平滑リアクトル2a3を一体としてモジュール化した直流・平滑回路部2axとして回路構成の小型化を図り、部品品質を高めた。
さらに、コンバータ2aを構成するチョッパー回路部2a4とインバータ2bを構成するインバータ回路2b1はともにFET素子やIGBT素子等のパワー半導体で構成され冷却フィンで冷却させる必要があるため、チョッパー回路部2a4とインバータ回路2b1とを1つの半導体モジュールとしてモジュール化することにより効果的に小型化されたパワー素子部2pを実現する。コンバータ2aのチョッパー制御回路2a5とインバータ2bのインバータ制御回路2b2とは、1つの基板化もしくは集積IC化することで、非常に小型化された電源制御基板2qを実現している。
高電圧回路部2cは、インバータ出力電流を限流する直列リアクトルL0、高圧に昇圧する高圧トランスTrおよび力率改善用の並列リアクトルLbで構成されており、各部品が大きく重量の重い部品であるが、直列リアクトルL0と並列リアクトルLbとを一体で高圧トランスTrに機能を組み込めるようにした特殊トランスにした。つまり、直列リアクトルL0は高圧トランスの1次漏れインダクタンスを利用して一体構成を形成できるようにトランスを設計した。また並列リアクトルLbは、トランスの励磁インダクタンスを大きくとれるトランス設計にし、並列リアクトルLbがトランスに機能が盛り込めるようにした。
さらに、この高圧トランスTrを数十kHzで高周波化することで、軽く、高周波特性の良いフェライトコアーでトランスを形成し、トランスTrは設置面積を小さくして、所定容量を確保したトランスにするため、小さなトランスを複数台並列接続で形成するようにして、複数台(図中3台)のトランスを縦型に設置することで、非常に小さい高電圧回路部2cを実現させた。但し、インバータの出力電流を制限する直列リアクトルL0についてはトランスと一体化せず、独立した小さいリアクトルL0で形成しても良い。
(オゾン発生ユニットの組合せ構造)
図13は、窒素添加レス・オゾン発生器1、オゾン電源2、MFC5、ガスフィルター51、オゾン濃度計5、APC4、およびガス配管集積ブロック30を集約した1単位の窒素添加レス・オゾン発生ユニット7Xを示している。
同図において、前面(図中左側)に操作パネル85−i(i=1〜nのいずれか)が設けられており、その背面に集積されたオゾン制御部19(図示せず)が存在し、このオゾン制御部19は、集約して設けられた窒素添加レス・オゾン発生器1及びオゾン電源2(ブロックBL1,BL2)、並びにMFC3、オゾン濃度計5、及びAPC4との電気信号でつながっている。以降、操作パネル85−iが存在する方向を窒素添加レス・オゾン発生ユニット7Xの前面として説明する。
窒素添加レス・オゾン発生器1とオゾン電源2は図8で示したように各部品をモジュール化等にすることで、部品点数を減らし、それぞれの部品をコンパクト化と設置面積を小さくし、図9に示すように、1つの窒素添加レス・オゾン発生ユニット7Xにおいて窒素添加レス・オゾン発生器1を中心にして、オゾン電源2の直流・平滑回路部1Ax、パワー素子部2p、電源制御基板を1つのブロックBL1とし前面に配置し、数台の小型トランスを縦に積層し高電圧回路部2cをブロックBL2として形成して分散配置して集積化を図っている。
窒素添加レス・オゾン発生器1に対し、原料ガスを供給するMFC3を含んだガス供給配管系、生成したオゾンガスを外部に出力するガスフィルター51、オゾン濃度計5、APC4を介したオゾンガス出力配管系および窒素添加レス・オゾン発生器1の電極を冷却する冷却配管系(冷却水入口13A,冷却水出口13B)が必要となる。これらの配管系は立体配置しなければならないため、既存のガス配管、冷却配管等で各部品を接続すると、配管と部品間の接続継手が多くなり、その継手を接続するためには接続スペースを確保しなければならず、これらの配管系を接続するには非常に大きなスペースが必要となる。
従来は、窒素添加レス・オゾン発生ユニット(窒素添加レス・オゾン発生器)とは別の配管ユニットを例えば背面に設け、発生器ユニットと配管接続を背面で行っていた。そのため、窒素添加レス・オゾン発生ユニットとガス供給配管系、オゾンガス出力配管系および冷却配管系13A、13Bをまとめて一体化させることは困難であった。
実施の形態2においては、それらの配管系を全て1つのガス配管集積ブロック30に集約し、このガス配管集積ブロック30内にガス供給配管、オゾンガス出力配管、冷却配管用の配管経路を組み込み、このガス配管集積ブロック30を立体構造にし、それぞれの面に、窒素添加レス・オゾン発生器1、MFC3、ガスフィルター51、オゾンモニタ5、APC4(以下、これらを総称して「窒素添加レス・オゾン発生器1等」と略する場合あり)を隣接配置する。そして、窒素添加レス・オゾン発生器1等とガス配管集積ブロック30との接続部部分においてOリングを介したネジ止め等を施すことにより気密を保持し精度の高い配管経路を確保することにより、窒素添加レス・オゾン発生器1等とガス配管集積ブロック30との一体化配置を実現させている。またオゾン発生器1等の各部品の取り付け、取り外しが良くなり、メンテナンス性も向上させている。
このように、実施の形態2の窒素添加レス・オゾン発生ユニット7Xは、ガス配管集積ブロック30に窒素添加レス・オゾン発生器1等を密接して装着している。以下、図13で示すガス配管集積ブロック30を利用した窒素添加レス・オゾン発生ユニット7Xの配管経路について説明する。ガス配管集積ブロック30は内部に配管経路R30a〜30fを有しており、冷却水入口13A、冷却水出口13B、原料ガス供給口14及びオゾンガス出力口15が側面に取り付けられており、オゾン発生器装着用ボルトBt1〜Bt4を用いて窒素添加レス・オゾン発生器1を取り付ける構造を呈している。
また、MFC装着用ブロック33,33によりMFC3を挟みこんでガス配管集積ブロック30に装着し、APC装着用ブロック34,34によりAPC4を挟みこんでガス配管集積ブロック30に装着し、オゾン濃度計装着用ブロック35,35により挟みこんでオゾン濃度計5を装着している。これら装着用ブロック33〜35内にも配管経路を確保するためのブロック内流路B3〜B5が形成されている。また、ガスフィルター装着用ブロック31を用いてガスフィルター51をガス配管集積ブロック30に装着している。
原料ガスGmが供給される原料ガス供給口14からMFC3を介した窒素添加レス・オゾン発生器1のオゾン発生器入力部ET1への原料ガス入力配管経路は、原料ガス供給口14、配管経路R30a、ブロック内流路B3、MFC3、ブロック内流路B3、配管経路R30b、及びオゾン発生器入力部ET1の順で形成される経路で構成される。この際、窒素添加レス・オゾン発生器1のオゾン発生器入力部ET1の周辺に設けられた部分がオゾン発生器装着用ボルトBt1によりガス配管集積ブロック30に取り付けられる。このように、ガス配管集積ブロック30を用いて原料ガスGmの入力配管経路が形成される。
窒素添加レス・オゾン発生器1から出力されるオゾンガスを受けるオゾン発生器出力部EX1から、ガスフィルター51、オゾン濃度計5、及びAPC4を介してオゾンガス出力口15から出力されるオゾンガス出力配管は、窒素添加レス・オゾン発生器出力部EX1、配管経路R30c、ガスフィルター装着用ブロック31内、ガスフィルター51、ガスフィルター装着用ブロック31内、配管経路R30d、ブロック内流路B5、オゾン濃度計5、ブロック内流路B5、配管経路R30e、ブロック内流路B4、APC4、ブロック内流路B4、配管経路R30f、及びオゾンガス出力口15の順で形成される経路で構成される。この際、窒素添加レス・オゾン発生器1のオゾン発生器出力部EX1の周辺に設けられた部分がオゾン発生器装着用ボルトBt2によりガス配管集積ブロック30に取り付けられる。このように、ガス配管集積ブロック30を用いてオゾンガスの出力配管経路が形成される。
図24は窒素添加レス・オゾン発生ユニット7Xに対応する従来の構成を模試的に示す説明図である。同図に示すように、従来は、窒素添加レス・オゾン発生ユニット7Xに対応する構成は、ガス制御ユニット400、インバータ制御ユニット500、オゾン発生ユニット600によって分離構成されるのが一般的であった。
ガス制御ユニット400は内部にMFC73、APC74、オゾン濃度計75及びガスフィルター91を有している。インバータ制御ユニット500は内部にコンバータ2a、インバータ2b、オゾン制御部79、操作パネル85−i、直列リアクトルL0等を有している。オゾン発生ユニット600はオゾン発生器71及び高圧トランスTr,並列リアクトルLbから構成される。
また、コンバータ2a内は整流回路2a1、コンデンサバンク2a2、平滑リアクトル2a3、チョッパー回路部2a4、チョッパー制御回路部2a5により構成され、インバータ2bはインバータ回路2b1及びインバータ制御回路2b2により構成される。なお、接続関係、動作内容の説明は省略する。
従来のオゾンガス供給システムや、従来のオゾン発生装置では、図24に示すように、ガス制御ユニット400、オゾン電源に相当するインバータ制御ユニット500、及びオゾン発生ユニット600と3つに分割した各ブロック間において電気的接続やガス配管による接続することしかできず、図13で示す構造は実現不可能であった。
図13に示すように、窒素添加レス・オゾン発生ユニット7Xは、これらの3つのユニット(400,500,600)を集約して、図24で示した構成に比べ、大幅に小型化を実現させている。
このように、実施の形態2の窒素添加レス・オゾン発生ユニット7Xは、窒素添加レス・オゾン発生器1、オゾン電源2、MFC3、ガスフィルター51、APC4、オゾン濃度計5、原料ガス供給口14、オゾンガス出力口15、冷却水入口13A及び冷却水出口13Bを集約して一体化構造で形成することにより、従来の同様な構成に比べ、大幅な小型化を図ることができる。
加えて、窒素添加レス・オゾン発生ユニット7Xにおけるガス配管集積ブロック30は、複数の内部配管経路である配管経路R30a〜R30fを有しているため、配管経路R30a〜R30fと、オゾン発生器1、MFC3、ガスフィルター51、APC4、オゾン濃度計5、原料ガス供給口14、オゾンガス出力口15並びに冷却水入出口13A及び13Bそれぞれとが繋がることにより、上記原料ガスGmの入力配管経路及び上記オゾンガスの出力配管経路が形成されるため、これらの配管経路を含めた小型化を効果的に図ることができる。
このように、窒素添加レス・オゾン発生ユニット7−1〜7−nは、それぞれ実施の形態1の窒素添加レス・オゾン発生ユニット7Xとして小型化を図ることにより、実施の形態1で示したオゾンガス供給システム10を実用レベルで実現可能にすることができる。
その結果、実施の形態2のオゾンガス供給システムは、実施の形態1のオゾンガス供給システム10のように、内部に窒素添加レス・オゾン発生ユニット7Xを複数台搭載でき、窒素添加レス・オゾン発生ユニット7Xの出力配管同士をガス制御弁9で接続することにより、実施の形態1で述べたように、オゾン処理装置12−1〜12−nの各オゾン処理装置12にオゾンガスを分散供給したり、1つのオゾン処理装置12に多量のオゾンガスや高濃度のオゾンガスを選択的に供給したりすることができる。
さらに、実施の形態2のオゾンガス供給システムは、窒素添加レス・オゾン発生システム部分を一体化した窒素添加レス・オゾン発生ユニットにすることにより、実施例2の効果の高純度で高濃度のオゾンガスを独立したパラメータ量条件で、複数のオゾン処理装置へ供給することが可能になり、「半導体製造分野における複数のオゾン処理工程のオゾンガス量、オゾン濃度の管理をこの装置で一括管理でき、オゾン処理工場の省力化」の効果とともに、オゾンガス供給システム自身のコンパクト化および安価にできる効果がある。
<実施の形態3>
実施の形態3では実施の形態2と同様、1単位の窒素添加レス・オゾン発生ユニット7に着目し、オゾンガス出力流量管理ユニット9をも組み合わせた窒素添加レス・オゾン発生ユニット7の小型化を図ったことを特徴としている。
(オゾンガス出力流量管理ユニットの制御)
図14は図5で示したオゾンガス供給システム10に相当する、実施の形態3のオゾンガス供給システム20によるオゾンガス出力流量管理ユニットの内部構成を示す説明図である。
図14に示すように、実施の形態1のオゾンガス出力流量管理ユニット9に相当する実施の形態2のオゾンガス出力流量管理ユニット9Yは、窒素添加レス・オゾン発生ユニット7−1〜7−nそれぞれと対応する部分が一体的に形成される。以下、図14では、説明の都合上、n=3の場合を例に挙げて説明する。
窒素添加レス・オゾン発生ユニット7−1〜7−nに対応してオゾンガス制御弁9a〜9cが一体的に設けられ、オゾンガス制御弁9a〜9cに密接して装着ブロック93a〜93cが設けられる。装着ブロック93a、93b、及び93cの一方経路側(図中上方)にはオゾンガス制御弁9ab、オゾンガス制御弁9bc及びオゾンガス制御弁9caを設けている。
そして、装着ブロック93aの一方経路側のオゾンガス制御弁9abが配管継手98u、ユニット間オゾンガス配管95ab、配管継手98dを介して装着ブロック93abの他方経路(図中下方)と繋がる。同様にして、装着ブロック93abの一方経路側のオゾンガス制御弁9abが配管継手98u、ユニット間オゾンガス配管95bc、及び配管継手98dを介して装着ブロック93acの他方経路と繋がり、装着ブロック93acの一方経路側のオゾンガス制御弁9caが配管継手98u、ユニット間オゾンガス配管95ca及び配管継手98dを介して装着ブロック93aの他方経路と繋がる。
さらに、装着ブロック93a〜93cの出力部(図中右方)からオゾンガス出力口25−1〜25−nを介して実施の形態2のオゾンガス供給システム20の外部に出力される。
したがって、オゾンガス出力流量管理ユニット9Yはオゾンガス出力流量管理ユニット9と回路構成として同様なオゾンガス制御弁9a,9b,9c,9bc,9ab,9caを有している。
そして、オゾンガス出力口25−1〜25−nとオゾン処理装置12−1〜12−nとの間にオゾンガス開閉弁22−1〜22−nが介挿される。
オゾンガス出力流量管理ユニット9Yを構成するオゾンガス制御弁9a,9b,9c,9bc,9ab,9caにおいて、オゾンガス制御弁9a,9b,9cはノーマリオープンタイプ(NO),オゾンガス制御弁9bc,9ab,9caはノーマリクローズタイプ(NC)である。
そして、システム統括管理ユニット8のシステム管理制御部84からの制御信号S8aがオゾンガス制御弁9a及びオゾンガス制御弁9abに与えられ、制御信号S8bがオゾンガス制御弁9b及びオゾンガス制御弁9bcに与えられ、制御信号S8cがオゾンガス制御弁9c、及びオゾンガス制御弁9caに与えられる。
このように、システム統括管理ユニット8のシステム管理制御部84からの制御信号S8(S8a〜S8c)に基づき、オゾンガス出力流量管理ユニット9Yのオゾンガス制御弁9a,9b,9c,9bc,9ab,9caの開状態、閉状態が制御される。
図14では、オゾン処理装置12−1〜12−nのうち、オゾン処理装置12−2の1台のみ運転しており(オゾンガス開閉弁22−2が開状態)、オゾン処理装置12−2に対するオゾンガス流量としては、30SLMのオゾンガスを供給した場合のオゾンガス出力流量管理ユニット9Yの状態を示している。
すなわち、システム管理制御部84からのオゾン発生ユニット制御信号86−1〜86−nによりオゾン発生ユニット7−1〜7−nからそれぞれ10SLMのオゾンガスを出力させ、オゾンガス制御弁9a,9b,9c,9bc,9abを開状態(黒塗り潰し)にして、オゾンガス制御弁9caを閉状態(白抜き)にしている。
一方、前述したように、オゾンガス開閉弁22−1〜22−nのうち、オゾンガス開閉弁22−2のみを開状態にし、オゾンガス開閉弁22−1及び22−nを閉状態としている。オゾン処理装置12−2のみ使用して他のオゾン処理装置12は使用しない場合オゾンガス開閉弁22を閉にするようにしたが、全くオゾン処理装置がない場合は使用していないオゾンガス出口である25−1、25−nの配管部分を強制的に配管キャップ継手で栓をしてもよい。さらにオゾンガス供給システム10内の各オゾン発生ユニット間接続配管95ab、95bc、95caのいずれかを配管しない場合は配管継手である98u、98dのいずれかを配管キャップ継手にして栓することで、出力オゾンガスを遮断することは言うまでもない。
このように、窒素添加レス・オゾン発生ユニット7−1〜7−n及びオゾンガス出力流量管理ユニット9Yを制御して、窒素添加レス・オゾン発生ユニット7−1〜7−nからそれぞれ10SLMの流量のオゾンガスを出力させることにより、オゾンガス出力流量管理ユニット9を介してオゾン処理装置12−2に対してガス流量30SLMのオゾンガスを供給することができる。
(オゾン発生ユニットの組合せ構造)
図15は実施の形態3の1単位の窒素添加レス・オゾン発生ユニットの組合せ構造を模式的に示す斜視図である。図15に示すように、実施の形態3の窒素添加レス・オゾン発生ユニット7Yは、窒素添加レス・オゾン発生器1、オゾン電源2、MFC5、ガスフィルター51、オゾン濃度計5、APC4、およびガス配管集積ブロック30に加え、オゾンガス出力流量管理ユニット9の構成部分をも集約している。
図15に示すように、オゾンガス出力流量管理ユニット9の構成部分をガス配管集積ブロック30に装着すべく、ブロック本体930a及び930b(図10の装着ブロック93a〜93cのいずれかに相当)を中心にして、オゾンガス制御弁収納部931,932、オゾンガス出力部933、オゾンガス分岐部934,935を設けている。
オゾンガス制御弁収納部931は内部にオゾンガス制御弁90x(オゾンガス制御弁9a〜9cのいずれかに相当)を収納しており、オゾンガス制御弁収納部932は内部にオゾンガス制御弁90xy(オゾンガス制御弁9ab,9bc及び9caのいずれかに相当)を収納している。オゾンガス出力部933は、図13で示した実施の形態1のオゾン発生ユニット7Xのオゾンガス出力口15に相当し、図14のオゾンガス出力口25に繋がる。オゾンガス分岐部934が図10で示した配管継手98uに繋がる一方経路側の分岐部(ユニット間オゾンガス空圧弁配管接続口)として機能し、オゾンガス分岐部935は図14で示した配管継手98dに繋がる他方形路側の分岐部(ユニット間オゾンガス空圧弁配管接続口)として機能する。
実施の形態3においては、実施の形態2と同様、ガス供給配管系、オゾンガス出力配管系および冷却配管系13A、13Bを全て1つのガス配管集積ブロック30に集約し、オゾンガス出力流量管理ユニット9Yの構成部分を組み合わせて、ガス配管集積ブロック30内にガス供給配管、オゾンガス出力配管、冷却配管それぞれの配管経路を組み込んでいる。
原料ガスGmが供給される原料ガス供給口14からMFC3を介した窒素添加レス・オゾン発生器1のオゾン発生器入力部ET1への原料ガス入力配管は、実施の形態2のオゾン発生ユニット7Xとほぼ同様に、原料ガス供給口14、配管経路R30a、ブロック内流路B3、MFC3、ブロック内流路B3、配管経路R30b、及びオゾン発生器入力部ET1の順で形成される経路で構成される。
窒素添加レス・オゾン発生器1のオゾン発生器出力部EX1から、ガスフィルター51、オゾン濃度計5、及びAPC4を介してブロック本体930bまでのオゾンガス出力配管は、オゾン発生器出力部EX1、配管経路R30c、ガスフィルター装着用ブロック31内、ガスフィルター51、ガスフィルター装着用ブロック31内、配管経路R30d、ブロック内流路B5、オゾン濃度計5、ブロック内流路B5、配管経路R30e、ブロック内流路B4、APC4、ブロック内流路B4、配管経路R30f、ブロック本体930a(内側部分)、オゾンガス制御弁90x、配管経路R30g、ブロック本体930b(外側部分)の順で形成される経路で構成される。なお、ブロック本体930a及び930bを一体的に構成し、ガス配管集積ブロック30内を貫通して形成しても良い。
ブロック本体930b内において、オゾンガス制御弁90xyを介してオゾンガス分岐部934に繋がる一方分岐経路と、オゾンガス分岐部935に繋がる他方分岐経路と、上記一方及び他方分岐経路と上記オゾンガス出力配管とが合流した後、オゾンガス出力部933から出力される合流経路が形成される。
なお、他の構成及び配管経路等は、図13で示した窒素添加レス・オゾン発生ユニット7Xと同様であるため、説明を省略する。
実施の形態3のオゾンガス供給システム20において、各々がオゾンガス制御弁90x,90xyを収納する複数のオゾンガス制御弁収納部931,932はそれぞれ対応する窒素添加レス・オゾン発生ユニット7Yにおけるガス配管集積ブロック30に密着して装着され、上記オゾンガスの出力配管経路上に介挿されている。
このため、オゾンガス供給システム20内において、オゾンガス出力流量管理ユニット9Y及び窒素添加レス・オゾン発生ユニット7−1〜7−nの組合せ構造の小型化を図ることができる効果を奏する。
このように、実施の形態3の窒素添加レス・オゾン発生ユニット7Yは、実施の形態2の窒素添加レス・オゾン発生ユニット7Xの特徴に加え、オゾンガス出力流量管理ユニット9の構成部分の大半とガス配管集積ブロック30との一体化を図ることにより、実施の形態2の窒素添加レス・オゾン発生ユニット7Xとオゾンガス出力流量管理ユニット9とを別途構成する場合に比べ、より一層の小型化を図ることができる。
<実施の形態4>
実施の形態4では実施の形態2のオゾンガス供給システム構成内に原料ガス供給部に原料ガスに含まれる水分をトラップするガスフィルターである超高純度水分除去器を装着して、装置内に供給する原料ガスの純度を増すことで、装置内で生成するオゾンガスに付随して生成される活性ガスを抑制できるようにしたことを特徴としている。
特に、実施の形態2と同様、1単位の窒素添加レス・オゾン発生ユニット7の原料ガス入り口部に、ガス中に含まれる水分をトラップする超高純度水分除去器を装着するようにして、組み合わせた窒素添加レス・オゾン発生ユニット7の小型化と窒素添加レス・オゾン発生器自身の性能や品質アップを図ったことを特徴としている。
(原料ガスのガス純度管理)
従来の窒素が数千ppm以上添加したオゾン発生器では、発生器内で生成される二酸化窒素NO2の触媒作用で、酸素分子の解離が促進され、酸素分子と解離した酸素原子との三体結合で、高濃度のオゾン化ガスが生成されていた。この場合は、二酸化窒素NO2はガスであるため、原料ガスの水分露点が−50℃(水分量約100ppm)以下であれば、ほとんどオゾン濃度低下の影響がなかった。そのため、従来のオゾン発生器では、原料ガスに含まれる水分量を除去は、水分露点が−50℃以下を確保できる簡易水分除去器で十分であった(図28参照)。
それに対し、本願の発明の窒素添加レス・オゾン発生器では、オゾンガスを生成する触媒作用が光触媒作用で、放電面に光触媒物質を塗布して、高純度酸素ガスによる高純度の高濃度オゾン発生する装置である。そのため、原料ガス中に含まれる水分量が数十ppmの微量の水分であっても、ガス中に含まれる水分を放電面に塗布した光触媒物質が吸着して、水分が蓄積される。そうすると、水分を蓄積された放電面においては、無声放電によって水分が水素H原子やOH分子に解離され、塗布した光触媒物質との化学反応結合で光触媒物質自身を改質させてしまい、窒素添加レス・オゾン発生器のオゾン生成能力を低下させたり、劣化を促進させたりすることがあきらかになって来た。さらに、窒素添加レス・オゾン発生器に水分が含まれると、解離された水素H原子やOH分子が含まれたオゾンガスをオゾン処理装置に提供することになり、半導体製造工程の成膜品質を悪くする原因になっていた。
そのため、本願の発明の窒素添加レス・オゾン発生器では、3000ppb以上の微量の水分が含まれる原料ガスを数百ppb以下(望ましくは、300ppb以下)までに水分量を取り除く超高純度水分除去器を搭載したことである。
この超高純度水分除去器を設けることで、水分だけでなく、CO2、COや極微量の不純物も除去出来、より高純度のオゾンガスを得るのに効果がある。
図16は図5で示したオゾンガス供給システム10に相当する、実施の形態4のオゾンガス供給システム101による原料ガスの微量の水分量を抑制するための内部構成を示す説明図である。
図17は実施の形態4の1単位の窒素添加レス・オゾン発生ユニットの組合せ構造を模式的に示す斜視図である。
図16、図17に示すように、実施の形態1の窒素添加レス・オゾン発生ユニット7−1〜7−nそれぞれの原料ガス入り口14−1〜14−nに、交換が容易な位置に超高純度水分除去器(ガスフィルター)59−1〜59−nを装着して、一体的に形成される。以下、図16では、説明の都合上、n=3の場合を例に挙げて説明する。
図17に示すように、原料ガス配管(原料ガス供給口14+超高純度水分除去器599)および出力ガス配管系(オゾンガス出力口15)をガス配管集積ブロック30に一体化したガス配管集積ブロック構造することにより、オゾン発生器1、オゾン電源2、ガス配管系をパッケージ化してオゾン発生ユニット7X2をより小型にしている。なお、原料ガス供給口14及び超高純度水分除去器59は互いに連結して構成される。
オゾンガス供給システム10に供給される原料ガスは、一般に99.99%以上の高純度原料ガスを使用しているが、この高純度原料ガスには、原料ガス以外のガスとして、窒素系ガス、炭素系ガス、硫化ガス等の不純物ガスが0.1〜数ppm程度含まれており、また、ガス中に含まれる水分量も1〜数ppm含んでいる。また、これらの不純物ガスや水分は空気中にも含まれるガスであるため、原料ガス配管経路の一部の配管を大気に開放すると、すぐに、配管面に水分や窒素ガス等の不純物ガスが吸着される。そのため、この不純物ガスが吸着された原料ガス配管に原料ガスを流すと、高純度原料ガスに含まれる不純物ガスや水分量だけでなく、配管に付着した不純物ガスも、ガスを流すことにより、離脱して、供給する原料ガスの純度が悪くなる場合がある。
原料ガスに、窒素系ガス、炭素系ガス、硫化ガス等の不純物ガスや微量の水分が含まれるとオゾンガスの生成だけでなく、放電によってNラジカルやOHラジカルガスも生成されるため、これらのラジカルガスと水分が結合することで、硝酸や過酸化水素水としてクラスタ状の分子状のガスもオゾンガスに含んで出力される。そのため、これらの硝酸や過酸化水素水のクラスタ分子ガス等は非常に活性の強いガスであるため、オゾンガスを出力するガス配管やバルブ等の金属表面と化学反応をして、配管面が腐食して、出力するオゾンガスに腐食した金属不純物(金属コンタミ)を発生させる原因になる。
出力するオゾンガスに含まれる金属不純物(金属コンタミ)量が高まると、オゾンガスを利用して半導体の酸化膜処理をしている酸化膜等の成膜性能を劣化させる原因になる。
上記のことから、原料ガスに不純物ガスや微量の水分が含まれると、出力するオゾンガスの品質が悪くなることが、試験で確かめられた。そのため、原料ガスの供給部に不純物ガスをトラップや微量の水分除去を目的とした超高純度水分除去器(ガスフィルター)を装着するようにした。特に、実施の形態4では窒素添加レス・オゾン発生ユニット7−1〜7−nそれぞれの原料ガス入り口14−1〜14−nに、交換が容易な位置に超高純度水分除去器59−1〜59−nを設け、不純物ガスや微量の水分を除去した。
具体的には、超高純度水分除去器59−1〜59−nの通過前の原料ガス供給口14から供給される原料ガスは、3000ppb以上の水分を含む場合、超高純度水分除去器59−1〜59−nはそれぞれ上記原料ガス内の水分を300ppb以下まで低減する水分除去能力を有している。
このように、実施の形態4のオゾンガス供給システム101では、オゾン発生ユニット7−1〜7−nそれぞれの原料ガス入り口14−1〜14−nに、超高純度水分除去器59−1〜59−nを設けることにより、不純物の含まない高品質のオゾンを高い濃度で得ることができる。
ここでは、超高純度水分除去器59−1〜59−nを窒素添加レス・オゾン発生ユニット7−1〜7−nに対応して1つ設ける構成にしたが、不純物ガス種によって、ガスフィルターを複数個多段に設けたり、微量の水分トラップ用のガスフィルター構成にしたりしても良い。
なお、他の構成及び配管経路等は、図13で示した窒素添加レス・オゾン発生ユニット7Xと同様であるため、説明を省略する。
実施の形態4のように、窒素添加レス・オゾン発生ユニット7−1〜7−nの背面の原料ガス供給口14に交換が容易な部分に超高純度水分除去器を装着するようにしたため、より高純度の高いオゾンガスを提供するだけでなく、装着した超高純度水分除去器で、微量の水分量を取り除くことができるため、オゾンガスを発生させる前のパージガスを流す時間を大幅に短縮させることができる効果を奏する。
なお、実施の形態4では、窒素添加レス・オゾン発生ユニット7−1〜7−nに対応して超高純度水分除去器59−1〜59−nを設けたが、原料ガス供給口14から供給される原料ガスに含まれる微量の水分をトラップできる機能を有する、窒素添加レス・オゾン発生ユニット7−1〜7−n間共用の超高純度水分除去器59を一つ追加するように構成することもできる。この場合、一の超高純度水分除去器59の通過前の原料ガス供給口14から供給される原料ガスが3000ppb以上の水分を含む場合、超高純度水分除去器59は上記原料ガス内の水分を300ppb以下まで低減する水分除去能力を有している。
<実施の形態5>
実施の形態5では、実施の形態2の「窒素添加レス・オゾン発生ユニット7−1〜7−nそれぞれに相当する、1単位の窒素添加レス・オゾン発生ユニット7に着目し、窒素添加レス・オゾン発生ユニット7の小型化を図ったもの」の他の実施の形態を示す。特に、実施の形態2の原料ガスの流量コントロール手段であるMFC3の変わりに、発生させたオゾンガスの出力ガス部に流量コントロール手段であるMFC53を配置し、窒素添加レス・オゾン発生ユニット7の小型化を図ったものである。
(オゾンガス流量コントロール)
図18は図5で示したオゾンガス供給システム10に相当する、実施の形態5のオゾンガス供給システム102によるオゾンガス流量コントロールするための内部構成を示す説明図である。図19は実施の形態4の1単位の窒素添加レス・オゾン発生ユニットの組合せ構造を模式的に示す斜視図である。
図18、図19に示すように、実施の形態5は、機能的には、実施の形態1および実施の形態2で示したガス流量を制御する手段であるMFC3を原料ガス供給部に設けていたものを、発生したオゾンガス配管系に移動した実施の形態であるため、装置の動作等については、実施の形態1および実施の形態2と同様であるため、説明は省略する。
実施の形態5では、発生したオゾンガス自身の出力するオゾン量をMFC53によって制御するため、正確な出力するオゾンガス流量を制御が出来、出力するオゾン量を正確に制御している効果を奏する。
また、原料ガス配管系には、配管周辺部品は付けずに直接配管をするだけで済み、オゾンガス出力配管部にガスフィルター51、MFC53、オゾン濃度計5、APC4にガス配管部品を一括装着する構成にするため、出力ガス配管系のみ、配管の集積配管構成ができるため、配管がよりコンパクト化ができ、一体化した集積配管構成の部品数を減らせ、部品の交換がより容易になる。
<実施の形態6>
図20は本発明の実施の形態6であるオゾンガス供給システムの構成を示すブロック図である。図17に示すように、オゾンガス供給システム103は、原料ガス供給口14から供給される原料ガスに含まれる微量の水分を超高純度にトラップできる機能を有する一つの超高純度水分除去器59を、窒素添加レス・オゾン発生ユニット7−1〜7−n間で共用されるように追加している。
また、図16で示した実施の形態4と同様に、オゾン発生ユニット7−1〜7−nの原料ガス供給口14−1〜14−nの近傍に超高純度水分除去器59−1〜59−nを設けた構成(図示せず)を採用しても良い。
この場合、図21に示すように、オゾン発生器入力部ET1に原料ガス供給口14及び超高純度水分除去器59(超高純度水分除去器59−1〜59−nのいずれか)が直列に設けられる。すなわち、図21に示すように、原料ガス配管(原料ガス供給口14+水分除去フィルター59)および出力ガス配管系(オゾンガス出力口15)をガス配管集積ブロック30に一体化したガス配管集積ブロック構造のオゾン発生ユニット7X4を得ることができる。
<実施の形態7>
図22は本発明の実施の形態7であるオゾンガス供給システムの構成を示すブロック図である。
実施の形態7のオゾンガス供給システム104内に原料ガス供給口14より供給される原料ガスに含まれる不純物や不純物ガスもしくは水分をトラップする目的の(原料ガス用)ガスフィルター52−1〜52−nを設けている。ただし、ガスフィルター52−1〜52−nは、オゾン発生ユニット7−1〜7−nに1対1に対応して設けられており、オゾン発生ユニット7−1〜7−nそれぞれの原料ガス供給部入口近傍に設けられる。ガスフィルター52−1〜52−nはそれぞれオゾン発生ユニット7−1〜7−n内に供給する原料ガスの純度を増やすことで、オゾンガス供給システム105内で生成するオゾンガスの純度を高めることを特徴としている。
特に、実施の形態7のオゾン発生ユニット7−1〜7−nそれぞれは、実施の形態2と同様、1単位のオゾン発生ユニット7の原料ガス入り口部に、ガス中に含まれる不純物や不純物ガスもしくは水分をトラップするガスフィルター52を装着するようにして、組み合わせたオゾン発生ユニット7の小型化を図ったことを特徴としている。
(原料ガスのガス純度管理)
図23は実施の形態7の1単位のオゾン発生ユニット7X5の組合せ構造を模式的に示す斜視図である。
図22、図23に示すように、オゾン発生ユニット7−1〜7−nそれぞれの原料ガス入り口14−1〜14−nに連結して、交換が容易な位置にガスフィルター52(52−1〜52−n)を装着して、一体的に形成される。以下、図20では、説明の都合上、n=3の場合を例に挙げて説明する。
図25は原料ガスの露点と原料ガスに含まれる水分量との関係を示す説明図である。オゾンガス供給システム104に供給される原料ガスは、一般に99.99%以上の高純度原料ガスを使用しているが、この高純度原料ガスには、原料ガス以外のガスとして、窒素系ガス、炭素系ガス、硫化ガス等の不純物ガスが0.1〜数PPM程度含まれており、また、ガス中に含まれる水分量も1〜数PPM含んでいる(図25参照)。
また、これらの不純物ガスや水分は空気中にも含まれるガスであるため、原料ガス配管経路の一部の配管を大気に開放すると、すぐに、配管面に水分や窒素ガス等の不純物ガスが吸着される。そのため、この不純物ガスが吸着された原料ガス配管に原料ガスを流すと、高純度原料ガスに含まれる不純物ガスや水分量だけでなく、配管に付着した不純物ガスも、ガスを流すことにより、離脱して、供給する原料ガスの純度が悪くなる場合がある。
原料ガスに、窒素系ガス、炭素系ガス、硫化ガス等の不純物ガスや水分が含まれるとオゾンガスの生成だけでなく、放電によってNラジカルやOHラジカルガスも生成されるため、これらのラジカルガスと水分が結合することで、硝酸や過酸化水素水としてクラスタ状の分子状のガスもオゾンガスに含んで出力される。
そのため、これらの硝酸や過酸化水素水のクラスタ分子ガス等は非常に活性の強いガスであるため、オゾンガスを出力するガス配管やバルブ等の金属表面と化学反応をして、配管面が腐食して、出力するオゾンガスに腐食した金属不純物(金属コンタミ)を発生させる原因になる。
出力するオゾンガスに含まれる金属不純物(金属コンタミ)量が高まると、オゾンガスを利用して半導体の酸化膜処理をしている酸化膜等の成膜性能を劣化させる原因になる。
上記のことから、原料ガスに不純物ガスや水分が含まれると、出力するオゾンガスの品質が悪くなることが、試験で確かめられた。そのため、原料ガスの供給部に不純物ガスもしくは水分のトラップを目的としたガスフィルターを装着するようにした。特に、実施の形態7ではオゾン発生ユニット7−1〜7−nそれぞれの原料ガス入り口14−1〜14−nに、交換が容易な位置にガスフィルター52−1〜52−nを設け、不純物ガスもしくは水分を除去した。
ここでは、ガスフィルター52−1〜52−nを1つ設ける構成にしたが、不純物ガス種によって、ガスフィルターを複数個直列多段に設けたり、不純物ガス用のガスフィルターと水分トラップ用のガスフィルターとを直列多段構成にしたりしても良い。
なお、他の構成及び配管経路等は、超高純度水分除去器59がガスフィルター52に置き換わった点を除き、図14で示したオゾン発生ユニット7X2と同様であるため、説明を省略する。
図23に示すように、原料ガス配管(原料ガス供給口14+ガスフィルター52)および出力ガス配管系(オゾンガス出力口15)をガス配管集積ブロック30に一体化したガス配管集積ブロック構造することにより、オゾン発生器1、オゾン電源2、ガス配管系をパッケージ化してオゾン発生ユニット7X5をより小型にしている。なお、原料ガス供給口14及びガスフィルター52は互いに連結して構成される。
実施の形態7のように、オゾン発生ユニット7−1〜7−nの背面の原料ガス供給口14に交換が容易な部分にガスフィルター52(ガスフィルター52−1〜52−n)を装着するようにしたため、より高純度の高いオゾンガスを提供するだけでなく、装着したガスフィルター52によって、不純物ガスを取り除くことができるため、オゾンガスを発生させる前のパージガスを流す時間を大幅に短縮させることができる効果を奏する。
<その他>
以上、実施の形態1〜実施の形態7では、オゾン処理装置として、主に、オゾン発生量が数十g/h〜500g/h程度のオゾンを必要とする半導体製造装置で用いられるオゾンガスの多処理装置における所定のオゾン流量、オゾン濃度のオゾンガスを供給するシステムについて述べてきた。
上述したオゾン処理装置12に代えて、必要とするオゾンガス量が、もっと大きな、パルプのオゾン漂白装置やプールの水のオゾン処理装置、上下水のオゾン処理装置、化学プラントのオゾン処理装置であっても良い。例えば、1kg/h〜数kg/hのオゾンガスを必要とする処理装置であれば、上述したオゾンガス供給システム10(101〜104)内に複数台の窒素添加レス・オゾン発生ユニット7−1〜7−nを搭載して、窒素添加レス・オゾン発生ユニット7−1〜7−n間で出力オゾンガスをまとめて1つのオゾン処理装置に供給することが、比較的安価、かつ容易に行え、メンテナンス性が非常に良いオゾンガス供給システムの利用分野が高められる効果を奏する。
この発明は詳細に説明されたが、上記した説明は、すべての局面において、例示であって、この発明がそれに限定されるものではない。例示されていない無数の変形例が、この発明の範囲から外れることなく想定され得るものと解される。