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JP5599692B2 - 空気入りタイヤ - Google Patents
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Description

本発明は、空気入りタイヤに関し、特には、トレッド表面に摩耗インジケータを備えた空気入りタイヤに関するものである。
従来、空気入りタイヤのトレッド表面に、トレッドの摩耗の進行状態を表示する摩耗インジケータを設けることがあり、種々の技術が提案されている。例えば、下記特許文献1には、深さの異なる複数のインジケータ(例えば、一連の数字列)をトレッド表面に並べて設け、摩耗の進行とともに順番に数字が消失するようにして、摩耗量(即ち、トレッド溝の残存深さ)が読み取れるようにした技術が開示されている。
下記特許文献2には、トレッド表面に多段の孔を設け、各段の孔の輪郭形状を円形や四角形、三角形などに異ならせ、これにより、摩耗の進行とともに孔の輪郭形状が変わることによって摩耗量を知らせる技術が開示されている。
下記特許文献3には、トレッド表面に設ける摩耗インジケータとして、摩耗量を視覚的に示す形状を有し、かつ深さ方向に異なる形状を持つものが提案されており、具体的にはスマイルマークなどの絵記号が摩耗の進行とともに異なる絵記号に変化するようにした構成が開示されている。
特開2001−030721号公報 WO2004/050390号 特開2006−056508号公報
上記特許文献1に開示の技術はインジケータの断面形状が深さ方向で変化するものではないので、摩耗量を表示するためには複数のインジケータを並べて設ける必要があり、偏摩耗等の要因となる。
一方、特許文献2,3には、インジケータの断面形状を摩耗の進行に伴い変化させることは開示されているが、溝残量などの摩耗量を視覚的にわかりやすく表示するものではない。なお、特許文献3には、トレッドの摩耗レベルを示す積み重ねられた数字を形成する積み重ねブレードを用いてもよいとの記載はあるものの、具体的にどのようにして積み重ねられた数字を形成するかについては開示されていない。
本発明は、以上の点に鑑みてなされたものであり、摩耗状況を視覚的にわかりやすく表示することができる摩耗インジケータを備えた空気入りタイヤを提供することを目的とする。
本発明に係る空気入りタイヤは、トレッド表面にサイプによって形成される摩耗インジケータを備えたものである。該摩耗インジケータは、最上部において横方向に延びる最上部サイプと、最下部において横方向に延びる最下部サイプと、前記最上部サイプと最下部サイプの中間位置を横方向に延びる中間サイプと、前記最上部サイプと中間サイプの端部同士を繋ぐ縦方向に延びる左上部サイプ及び右上部サイプと、前記最下部サイプと中間サイプの端部同士を繋ぐ縦方向に延びる左下部サイプ及び右下部サイプとの7つのサイプにより構成された7セグメントディスプレイ状の表示構造を持つものである。該7つのサイプは、それぞれ、第1の溝幅を持ち文字を表示するために用いられる表示部と、前記第1の溝幅よりも狭い第2の溝幅を持ち文字を表示するために用いられない非表示部とをサイプ深さ方向において組み合わせてなるか、又はサイプ深さ方向の全体が前記表示部からなるものであり、かつ、少なくとも1つのサイプは前記表示部と非表示部とを組み合わせてなる。そして、摩耗インジケータは、前記7つのサイプにおける前記表示部の組合せによって単一の文字を表示するとともに、前記文字がサイプ深さ方向で段階的に変化するように前記表示部の組合せをサイプ深さ方向で段階的に変化させたものである。
より好ましい態様として、少なくとも1つの前記サイプは、前記非表示部のサイプ底部側に前記表示部を備えてなることである。また、前記摩耗インジケータがサイプ深さ方向で少なくとも3つの摩耗段階を持ち、各摩耗段階で異なる文字を表示するようにしてもよい。また、前記文字がアラビア数字であってもよい。その場合、前記摩耗インジケータは、サイプ底部側ほど表示する数字が小さくなるように設定することができる。更に他の好ましい態様として、前記左上部サイプと左下部サイプが連結一体化されて縦方向の全体に延びる左側の縦サイプを構成し、前記右上部サイプと右下部サイプとが連結一体化されて縦方向の全体に延びる右側の縦サイプを構成してもよい。また、その場合、前記左右の縦サイプの少なくとも一方と、前記最上部サイプ、最下部サイプ及び中間サイプの少なくとも1つの横方向に延びるサイプとが連結一体化されて単一のサイプを構成してもよい。
本発明によれば、トレッド表面に7セグメントディスプレイ状の表示構造を設けたので、溝残量などの摩耗状況を視覚的にわかりやすく表示することができる。また、上記表示部と非表示部を深さ方向で組み合わせたサイプを用いて文字を表示するので、溝幅の狭い非表示部でトレッド成型時における成形ブレードの脱型性を確保しつつ、サイプ深さ方向で様々な文字を形成することができる。
第1実施形態に係るタイヤのトレッドパターンを示す展開図である。 第1実施形態に係る摩耗インジケータの平面図である。 図2のIII−III線断面図である。 図2のIV−IV線断面図である。 第1実施形態に係る摩耗インジケータの各摩耗段階での平面図であり、(a)は図3におけるA−A線の摩耗段階での平面図、(b)はB−B線の摩耗段階での平面図、(c)はC−C線の摩耗段階での平面図である。 該摩耗インジケータのための成形ブレードの斜視図であり、(a)は図3のA−A線での切断面、(b)はB−B線での切断面、(c)はC−C線での切断面とともにそれぞれ示している。 第2実施形態に係る摩耗インジケータの各摩耗段階での平面図である。 第3実施形態に係る摩耗インジケータの各摩耗段階での平面図である。
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。
(第1実施形態)
実施形態に係る空気入りタイヤは、図示を省略したが、左右一対のビード部及びサイドウォール部と、左右のサイドウォール部の径方向外方端部同士を連結するように両サイドウォール部間に設けられたトレッド部10とを備えて構成されており、一対のビード部間にまたがって延びるカーカスを備える。カーカスは、トレッド部10からサイドウォール部をへて、ビード部に埋設された環状のビードコアにて両端部が係止された少なくとも1枚のカーカスプライからなり、上記各部を補強する。トレッド部10におけるカーカスの外周側には、2層以上のゴム被覆スチールコード層からなるベルトが設けられており、カーカスの外周でトレッド部10を補強する。
トレッド部10の表面には、図1に示すように、タイヤ周方向Aにストレート状に延びる複数の縦溝(主溝)12と、該縦溝12に交差する複数の横溝14が設けられており、縦溝12と横溝14により区分された複数のブロック16を備える。この例では、縦溝12がタイヤ幅方向Bに4本設けられ、これによりタイヤ幅方向Bにおいて、タイヤ中心線C上でリブ状のセンター領域18と、センター領域18を挟んでその両側に形成されるブロック列からなる中間領域20,20と、中間領域20の更に外側に形成されるブロック列からなる両端部のショルダー領域22,22との5つの領域に区画されている。
センター領域18の陸部であるリブとショルダー領域22の陸部であるブロック16には、縦溝12の残量(残溝深さ)を表示するための摩耗インジケータ24が、縦溝12に隣接させて設けられている。この例では、摩耗インジケータ24を、タイヤ幅方向Bにおいて中央部と両端部の3箇所に設けたが、中央部といずれか一方の端部、中央部のみ、端部のみ等、摩耗インジケータ24のタイヤ幅方向Bにおける設置箇所及び数は特に限定されるものではない。このような摩耗インジケータ24は、タイヤ周上の複数箇所に設けられ、例えば、タイヤ周上の4〜10箇所程度に一定間隔で設けられるが、このような周方向での設置箇所も特に限定されるものではない。
摩耗インジケータ24は、トレッド部10のブロックやリブなどの陸部表面にサイプ(細溝)によって設けられたものであり、次のように形成されている。図2に示すように、摩耗インジケータ24は、7セグメントディスプレイ状の表示構造を持つものであり、最上部において横方向に延びる最上部サイプ26と、最下部において横方向に延びる最下部サイプ27と、両者26,27の中間位置を横方向に延びる中間サイプ28と、最上部サイプ26と中間サイプ28の端部同士を繋ぐ縦方向に延びる左上部サイプ29及び右上部サイプ30と、最下部サイプ27と中間サイプ28の端部同士を繋ぐ縦方向に延びる左下部サイプ31及び右下部サイプ32との7つのサイプにより構成されている。ここで、最上部及び最下部との用語は、摩耗インジケータ24としての最上部と最下部(即ち、7セグメントディスプレイの最上部と最下部)を意味し、タイヤないしトレッド部10における位置関係とは無関係である。横方向、縦方向、及び左右の用語も同様である。
最上部サイプ26と最下部サイプ27と中間サイプ28は、互いに平行に横方向に延び、かつ同じ長さを持つサイプである。左上部サイプ29と右上部サイプ30は、互い平行に縦方向に延び、かつ同じ長さを持つサイプである。左下部サイプ31と右下部サイプ32は、互いに平行に縦方向に延び、かつ同じ長さを持つサイプである。これにより、摩耗インジケータ24は、トレッド表面における外形形状が矩形状をなし、かつその上下方向中央部を中間サイプ28が横切るような形態を有している。
この例では、左上部サイプ29と左下部サイプ31は連結一体化されて、縦方向の全体にわたって直線状に延びる左側の縦サイプ34を構成している。また、右上部サイプ30と右下部サイプ32は連結一体化されて、縦方向の全体にわたって直線状に延びる右側の縦サイプ36を構成している。
摩耗インジケータ24は、文字(ここでは0〜9のアラビア数字)を表示できるように、次のように構成されている。
上記7つのサイプ26〜32は、その溝幅が、第1の溝幅W1と、これよりも狭い第2の溝幅W2との2種類に設定されている。第1の溝幅W1を持つサイプ部分は、文字を表示するために用いられる表示部38として機能する部分であり、文字の一部を表示していることを視認できるのに十分な溝幅に設定されている。特に限定するものではないが、第1の溝幅W1は1.0〜2.0mmであることが好ましい。
一方、第2の溝幅W2を持つサイプ部分は、文字を表示するために用いられない非表示部40として機能する部分であり、文字の一部を表示しているとは視認されないような狭い溝幅に設定されている。特に限定するものではないが、第2の溝幅W2は、第1の溝幅W1の1/2以下であることが好ましく、より好ましくは1/3以下であり、具体的には0.2〜0.8mmであることが好ましい。
このような溝幅の異なる2種類のサイプ部分の組合せにより、7つのサイプ26〜32が全体として1つの文字を表示する。実際には、幅狭の非表示部40は文字を表示するために機能しないので、表示部38の組合せにより単一の文字を表示する。そして、該表示部38の組合せをサイプ深さ方向Hで段階的に変化させることにより、表示部38によって表示される文字をサイプ深さ方向Hで段階的に変化させるようになっている。
この例では、摩耗インジケータ24は、サイプ深さ方向Hで3つの摩耗段階を持ち、図5に示すように、第1摩耗段階(摩耗初期)では「8」、第2摩耗段階(摩耗中期)では「5」、第3摩耗段階(摩耗末期)では「2」を表示するようになっている。
かかる表示を可能にするため、本実施形態では、上記7つのサイプ26〜32が、表示部38と非表示部40をサイプ深さ方向Hに組み合わせてなる4つのサイプ29〜32と、サイプ深さ方向Hの全体が表示部38からなる3つのサイプ26〜28とで構成されている。
詳細には、横方向に延びる最上部サイプ26と最下部サイプ27と中間サイプ28との3つのサイプについては、いずれもサイプ深さ方向Hの全体にわたって第1の溝幅W1を持つ表示部38に形成されている。
一方、左上部サイプ29は、図3,4に示すように、トレッド表面から第1摩耗段階及び第2摩耗段階の深さまでは第1の溝幅W1を持つ表示部38に、第3摩耗段階では第2の溝幅W2を持つ非表示部40に形成されている。左下部サイプ31は、図3に示すように、トレッド表面から第1摩耗段階の深さまでは第1の溝幅W1を持つ表示部38に、第2摩耗段階では第2の溝幅W2を持つ非表示部40に、第3摩耗段階では第1の溝幅W1を持つ表示部38に形成されている。右上部サイプ30は、図4に示すように、トレッド表面から第1摩耗段階の深さまでは第1の溝幅W1を持つ表示部38に、第2摩耗段階では第2の溝幅W2を持つ非表示部40に、第3摩耗段階では第1の溝幅W1を持つ表示部38に形成されている。右下部サイプ32は、トレッド表面から第1摩耗段階及び第2摩耗段階の深さまでは第1の溝幅W1を持つ表示部38に、第3摩耗段階では第2の溝幅W2を持つ非表示部40に形成されている。
これにより、図5(a)に示すように、第1摩耗段階では、7つのサイプ26〜32が全て表示部38であるため、「8」と表示される。第2摩耗段階では、図5(b)に示すように、右上部サイプ30と左下部サイプ31が非表示部40となり、その他のサイプ26〜29,32が表示部38であるため、「6」と表示される。第3摩耗段階では、図5(c)に示すように、左上部サイプ29と右下部サイプ32が非表示部40となり、その他のサイプ26〜28,30,31が表示部38であるため、「2」と表示される。
図6は、摩耗インジケータ24を成形するためにタイヤ金型に設けられる成形ブレード50を示したものである。上記のようにこの例では、左上部サイプ29と左下部サイプ31が連結一体化されて左側の縦サイプ34を構成し、右上部サイプ30と右下部サイプ32が連結一体化されて右側の縦サイプ36を構成しているので、成形ブレード50も、これら左右の縦サイプ34,36を成形する左右一対の縦ブレード片52,53を有する。また、横方向に延びる3つのサイプ26〜28を成形する3つの横ブレード片54,55,56を有し、これら5つのブレード片により成形ブレード50が構成されている。
そして、左右の縦ブレード片52,53には、上記非表示部40をサイプ34,36内に凸状に設けるための凹部58が設けられている。一方、3つの横ブレード片54,55,56は、このような凹部を持たない一定の肉厚の板状をなしている。上記5つのブレード片52〜56は、この例では、互いに連結一体化されておらず、各ブレード片52〜56の端部同士を互いに突き合わせることで成形ブレード50を構成している。これにより、図6(a)に示すように突き合わせ部に長孔60が存在し、その部分に非表示部40を構成する凸部が成形されるにもかかわらず、脱型時に突き合わせ部が開くことにより当該凸部の脱型性を確保している。
なお、図6に示す例では、上記凹部58の縁部が直角状に形成されているが、脱型抵抗を低減するために、凹部58の縁部を脱型方向に傾斜させて設けてもよい。
以上よりなる本実施形態によれば、トレッド表面に設けた摩耗インジケータ24が、溝残量を視覚的に分かりやすく表示する。詳細には、第1摩耗段階では、摩耗インジケータ24は、図5(a)に示すように「8」と表示する。この表示は溝残量が8mm以上であることを意味する。それから摩耗が進み、第2摩耗段階になると、摩耗インジケータ24は、図5(b)に示すように「5」と表示する。この表示は溝残量が5mm以上であることを意味し、即ち、もはや溝残量は8mmには満たないものの、5mm以上はあることを示す。更に摩耗が進み、第3摩耗段階になると、摩耗インジケータ24は、図5(c)に示すように「2」と表示する。この表示は溝残量が2mm以上であることを意味し、即ち、もはや溝残量は5mmには満たないものの、2mm以上はあることを示す。そして、更に摩耗が進むと摩耗インジケータ24自体が消失することにより、タイヤの取り替え時期がきたことがわかる。
このように本実施形態であると、摩耗インジケータ24が溝残量を直接、数字として表示するので、タイヤサイズや溝深さに関わらず、溝残量を視覚的にわかりやすく表示することができる。
また、上記表示部38と非表示部40をサイプ深さ方向Hで組み合わせたサイプを用いて文字を表示するので、溝幅の狭い非表示部40でトレッド成型時における成形ブレード50の脱型性を確保しつつ、サイプ深さ方向Hで様々な文字を形成することができる。詳細には、該摩耗インジケータ24は、サイプ底部側ほど表示する数字が小さいことが溝残量を直接的に表示するために求められ、その場合、表示する数字の組合せにもよるが、非表示部40のサイプ底部側に表示部38を設けることが必要な場合がある。このような場合に、仮に上記のような非表示部40を設けず、この部分を全くサイプのないの形状とすると、その底部側には成形ブレードの脱型上の理由から表示部38を設けることができない。これに対し、溝幅の狭い非表示部40を設けることにより、そのサイプ底部側に表示部38を設ける場合であっても、該表示部38を成形するブレード部分を非表示部40のサイプ部分を通って抜くことができる。
また、本実施形態であると、単一の摩耗インジケータ24により表示する数字を段階的に変化させることができるので、溝残量を数字で表示するために複数のインジケータを並べて設ける必要がなく、偏摩耗を抑制することができる。特に、非表示部40は、表示部38に比べて溝幅が狭いので、この部分で剛性変動を抑制することができ、偏摩耗の抑制に繋がる。
また、本実施形態であると、左右のサイプをそれぞれ連結一体化した縦サイプ34,36で構成したので、それらを成形するための縦ブレード片52,53が上下方向で互いに補強し合うことができ、成形ブレード50の耐久性を向上することができる。詳細には、この例では、上記のように縦ブレード片52,53には凹部58が長手方向において互い違いに設けられているので、長手方向の一方側に設けられた凹部部分の薄肉部を、他方側の厚肉部で補強することができ、成形ブレード50の変形を抑制することができる。また、この例では、横方向に延びるサイプ26,27,28がいずれも幅広の表示部38のみからなるので、横ブレード片54,55,56に凹部に起因した薄肉部がなく、この点からも成形ブレード50の変形を抑制することができる。
(第2実施形態)
図7は、第2実施形態に係る摩耗インジケータ24の各摩耗段階での表示構成を示したものである。図示するように、この例では、摩耗インジケータ24は、第1摩耗段階(摩耗初期)では「9」、第2摩耗段階(摩耗中期)では「6」、第3摩耗段階(摩耗末期)では「3」と表示するようになっている。
かかる表示を可能にするため、この例では、横方向に延びる最上部サイプ26と最下部サイプ27と中間サイプ28との3つのサイプについては、いずれもサイプ深さ方向Hの全体にわたって第1の溝幅W1を持つ表示部38に形成されている。また、右下部サイプ32も、サイプ深さ方向Hの全体にわたって第1の溝幅W1を持つ表示部38に形成されている。
一方、右上部サイプ30は、トレッド表面から第1摩耗段階の深さまでは第1の溝幅W1を持つ表示部38に、第2摩耗段階では第2の溝幅W2を持つ非表示部40に、第3摩耗段階では第1の溝幅W1を持つ表示部38に形成されている。
左上部サイプ29は、トレッド表面から第1摩耗段階及び第2摩耗段階の深さまでは第1の溝幅W1を持つ表示部38に形成され、そこで終端して第3摩耗段階では消失するように形成されている。また、左下部サイプ31は、トレッド表面から第1摩耗段階の深さまでは第2の溝幅W2を持つ非表示部40に、第2摩耗段階では第1の溝幅W1を持つ表示部38に形成され、そこで終端して第3摩耗段階では消失するように形成されている。
なお、左右のサイプがそれぞれ連結一体化されて、縦方向の全体に延びる縦サイプ34,36を構成している点は、第1実施形態と同様である。
これにより、図7(a)に示すように、第1摩耗段階では、左下部サイプ31が非表示部40であり、その他のサイプ26〜30,32が表示部38であるため、「9」と表示される。第2摩耗段階では、図7(b)に示すように、右上部サイプ30が非表示部40であり、その他のサイプ26〜29,31,32が表示部38であるため、「6」と表示される。第3摩耗段階では、図7(c)に示すように、左上部サイプ29と左下部サイプ31が消失し、その他のサイプ26〜28,30,31が表示部38であるため、「3」と表示される。
このように最後の摩耗段階での表示を形成するにあたっては、非表示部40はもはや設ける必要はないので、その部分ではサイプを消失させることにより、ブレード片の先端に非表示部40を成形するための薄肉部を設ける必要がなくなり、成形ブレードの耐久性を向上することができる。第2実施形態について、その他の構成及び作用効果は第1実施形態と基本的に同様であり、説明は省略する。
(第3実施形態)
図8は、第3実施形態に係る摩耗インジケータ24の各摩耗段階での表示構成を示したものである。図示するように、この例では、摩耗インジケータ24は、サイプ深さ方向Hで4つの摩耗段階を有し、摩耗初期の第1摩耗段階では「0」、第2摩耗段階では「7」、第3摩耗段階では「4」、摩耗末期の第4摩耗段階では「1」と表示するようになっている。
かかる表示を可能にするため、この例では、右上部サイプ30と右下部サイプ32とからなる右側の縦サイプ36については、サイプ深さ方向Hの全体にわたって第1の溝幅W1を持つ表示部38に形成されている。最上部サイプ26は、第1摩耗段階及び第2摩耗段階の深さまでは第1の溝幅W1を持つ表示部38に形成され、そこで終端して第3摩耗段階以降は消失するように形成されている。最下部サイプ27は、第1摩耗段階の深さまでは第1の溝幅W1を持つ表示部38に形成され、そこで終端して第2摩耗段階以降は消失するように形成されている。中間サイプ28は、第1摩耗段階及び第2摩耗段階の深さまでは第2の溝幅W2を持つ非表示部40に、第3摩耗段階では第1の溝幅W1を持つ表示部38に形成され、そこで終端して第4摩耗段階では消失するように形成されている。左上部サイプ29は、第1摩耗段階から第3摩耗段階の深さまでは第1の溝幅W1を持つ表示部38に形成され、そこで終端して第4摩耗段階では消失するように形成されている。左下部サイプ31は、第1摩耗段階の深さまでは第1の溝幅W1を持つ表示部38に形成され、そこで終端して第2摩耗段階以降は消失するように形成されている。
なお、左右のサイプがそれぞれ連結一体化されて、縦方向の全体に延びる縦サイプ34,36を構成している点は、第1実施形態と同様である。
これにより、図8(a)に示すように、第1摩耗段階では、中間サイプ28が非表示部40であり、その他のサイプ26,27,29〜32が表示部38であるため、「0」と表示される。この表示は溝残量が10mm以上であることを意味する。第2摩耗段階では、図8(b)に示すように、中間サイプ28が非表示部40で、最下部サイプ27と左下部サイプ31が消失し、その他のサイプ26,29,30,32が表示部38であるため、「7」と表示される。第3摩耗段階では、図8(c)に示すように、最上部サイプ26と最下部サイプ27と左下部サイプ31が消失し、その他のサイプ28,29,30,32が表示部38であるため、「4」と表示される。第4摩耗段階では、図8(d)に示すように、右上部サイプ30と右下部サイプ32が表示部38であり、その他のサイプ26〜29,31が消失しているため、「1」と表示される。
このように表示部38のサイプ底部側に更なる表示部38がこない場合には、それ以降は非表示部40を必要はないので、その部分でサイプを消失させることにより、ブレード片の先端に非表示部40を成形するための薄肉部を設ける必要がなくなり、成形ブレードの耐久性を向上することができる。第3実施形態について、その他の構成及び作用効果は第1実施形態と基本的に同様であり、説明は省略する。
(第4実施形態)
第4実施形態は、上記第1実施形態において、左右の縦サイプ34,36と中間サイプ28とを連結一体化してH字状をなす単一のサイプに形成した点で、第1実施形態とは異なる。このように連結一体化した構造は、成形ブレード50の左右の縦ブレード52,53と中央の横ブレード55とを連結一体化することで成形することができる。
これにより、成形ブレード50の耐久性を更に向上することができる。また、この場合、最上部サイプ26と最下部サイプ27については左右の縦サイプ34,36と連結一体化しておらず、端部同士を互いに突き合わせた構成としているので、上記長孔60が存在することによる脱型性の問題は生じない。
なお、この例では、最上部サイプ26と最下部サイプ27については、左右の縦サイプ34,36と連結一体化しなかったが、表示する数字の組合せによっては、脱型性の問題を生じることなく連結一体化することができ、それにより耐久性を向上することができる。例えば、図7に示す第2実施形態において、最上部サイプ26を左側の縦サイプ34に連結一体化したり、最下部サイプ27を右側の縦サイプ36に連結一体化したりすることができ、それにより成形ブレードの耐久性を高めることができる。
(その他の実施形態)
上記実施形態では、いずれも、7つのサイプ26〜32としてサイプ深さ方向Hの全体が表示部38からなるものを含む場合について説明したが、本発明においては、7つのサイプ26〜32の全てを、サイプ深さ方向Hにおいて表示部38と非表示部40を組み合わせたサイプとしてもよい。
また、上記実施形態では、摩耗インジケータ24をサイプ深さ方向Hで3つ又は4つの領域(摩耗段階)に区画したが、本発明では、2つの領域、又は5つ以上の領域に区画してもよい。但し、主溝の溝深さとの関係より、好ましくは3〜5つの摩耗段階を設け、各摩耗段階で数字を徐々に小さくすることが好ましい。
また、上記実施形態では、摩耗インジケータ24がアラビア数字を表示するようにしたが、A、b、c、d、E、Fなどのラテン文字など、7セグメントディスプレイで表示可能な様々な文字を表示することができ、それにより摩耗量(溝残量)を表示するようにしてもよい。その他、一々列挙しないが、本発明の趣旨を逸脱しない限り、種々の変更が可能である。
10…トレッド部 24…摩耗インジケータ 26…最上部サイプ
27…最下段サイプ 28…中間サイプ 29…左上部サイプ
30…右上部サイプ 31…左下部サイプ 32…右下部サイプ
34…左側の縦サイプ 36…右側の縦サイプ 38…表示部
40…非表示部 H…サイプ深さ方向

Claims (7)

  1. トレッド表面にサイプによって形成される摩耗インジケータを備えた空気入りタイヤにおいて、
    前記摩耗インジケータは、最上部において横方向に延びる最上部サイプと、最下部において横方向に延びる最下部サイプと、前記最上部サイプと最下部サイプの中間位置を横方向に延びる中間サイプと、前記最上部サイプと中間サイプの端部同士を繋ぐ縦方向に延びる左上部サイプ及び右上部サイプと、前記最下部サイプと中間サイプの端部同士を繋ぐ縦方向に延びる左下部サイプ及び右下部サイプとの7つのサイプにより構成された7セグメントディスプレイ状の表示構造を持つものであり
    前記7つのサイプは、それぞれ、第1の溝幅を持ち文字を表示するために用いられる表示部と、前記第1の溝幅よりも狭い第2の溝幅を持ち文字を表示するために用いられない非表示部とをサイプ深さ方向において組み合わせてなるか、又はサイプ深さ方向の全体が前記表示部からなるものであり、かつ、少なくとも1つのサイプは前記表示部と非表示部とを組み合わせてなり、前記7つのサイプにおける前記表示部の組合せによって単一の文字を表示するとともに、前記文字がサイプ深さ方向で段階的に変化するように前記表示部の組合せをサイプ深さ方向で段階的に変化させた
    ことを特徴とする空気入りタイヤ。
  2. 少なくとも1つの前記サイプは、前記非表示部のサイプ底部側に前記表示部を備えてなることを特徴とする請求項1記載の空気入りタイヤ。
  3. 前記摩耗インジケータがサイプ深さ方向で少なくとも3つの摩耗段階を持ち、各摩耗段階で異なる文字を表示することを特徴とする請求項1又は2記載の空気入りタイヤ。
  4. 前記文字がアラビア数字であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の空気入りタイヤ。
  5. 前記摩耗インジケータは、サイプ底部側ほど表示する数字が小さいことを特徴とする請求項4記載の空気入りタイヤ。
  6. 前記左上部サイプと左下部サイプが連結一体化されて縦方向の全体に延びる左側の縦サイプを構成し、前記右上部サイプと右下部サイプとが連結一体化されて縦方向の全体に延びる右側の縦サイプを構成していることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の空気入りタイヤ。
  7. 前記左右の縦サイプの少なくとも一方と、前記最上部サイプ、最下部サイプ及び中間サイプの少なくとも1つの横方向に延びるサイプとが連結一体化されて単一のサイプを構成していることを特徴とする請求項6記載の空気入りタイヤ。
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