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JP5605800B2 - トロイダルコイルの製造方法 - Google Patents
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Description

本発明は電源回路等に用いるため、太い巻線が巻かれるトロイダルコイルの製造方法に関するものである。
電源回路等の昇圧や平滑あるいはノイズ除去等に用いられるトロイダルコイルは巻線の径が太い銅線またアルミ線が用いられる。例えば、100Aから200Aの電流が流れるトロイダルコイルでは巻線の外径が0.6mmから3.0mm程度の太い巻線が巻かれる。
従来のトロイダルコイルは環状コアを固定し、手巻きで巻線を動かして巻いていた。トロイダルコアはケースに入れるため、巻線を環状コアに密着させ巻いて外形を小さくする必要があるが、環状コアの断面が長方形等の四角状になっているため、手巻きでは環状コアに太い巻線を密着させ巻付けることができない。
そこで、環状コアに切れ目を入れ、その切れ目を通して機械で銅線を巻付け、巻付けた後に切れ目を閉塞し環状コアを形成することが考えられるが、環状コアに切れ目が入ると磁束が減少し十分な性能を有するトロイダルコイルが実現できない。
特開平9−115761号公報に自動的にリング状コアにトロイダルコイルを装着する方法が記載されている。
第43図(A)に示すように、巻線用の銅線50を芯材51の一方端から他方の残余部方向へ芯材51を中心として巻いていく。
第43図(B)に示すように、巻き終わったなら芯材51を抜き去ると、トロイダルコイル52が出来る。
第43図(C)に示すように、形成されたトロイダルコイル52の先端をリング状コア53の内側に挿入し、トロイダルコイル52がリング状コア53を巻き込むように、トロイダルコイル52を回転させながらリング状コア53にトロイダルコイル52を巻付ける。
また、特開2002−289455号公報にはリング状コアを収納し二つに分割される治具を用いて、リング状コアのまわりに延びる螺旋ガイド溝を設け、螺旋ガイド溝に巻線を押し込んでトロイダルコイルを製造する方法が記載されている。
特開平09−115761号公報 特開2002−289455号公報
手作業で環状コアに巻線を巻く製造方法では、手巻きのために巻線の形状が一巻きごとに一定とならない。そのために巻線が環状コアに密着して巻けないのでトロイダルコイルの外形が大きく且つ不統一となり、ケースに収まらなくなる。そこで、機械的に巻く方法が強く要望されている。
既にある機械的に巻く方法としては、芯材を用いて予めトロイダルコイルを形成し、そのトロイダルコイルを環状コアに巻付けるので、環状コアに巻線を巻付けるためにトロイダルコイルを回転させなければならない。さらに、巻線を送り込むための装置を必要とし、その装置が完成しても断面が四角状の環状コアに密着して巻線を巻付けることはできない。
さらに、トロイダルコイルを巻くために、治具を用いることは巻線の太さ、大きさあるいは環状コアの大きさ等毎に多くの治具を用意する必要性がある。また、太い巻線を用いるトロイダルコイルでは治具に巻線を送り込むことは巻線自体に強度があるので困難で実用性に乏しい。
これらの理由で特に、太い巻線のトロイダルコイルは手作業での製造を余儀なくされているのが現状である。
本発明のトロイダルコイルの製造方法は、環状コアと、前記環状コアに巻かれる巻線とを準備する工程と、前記巻線の一端付近を固定し、前記環状コアを一方側に貫通して突出する前記巻線の他端付近を第1クランプで固定し、前記環状コアをコアクランプ機構に固定する工程と、前記環状コアの一方側にて前記第1クランプで前記巻線を固定し、前記コアクランプ機構を前記第1クランプから離間する方向に移動させ、前記環状コアと前記第1クランプとを離間させて前記巻線を前記環状コアに巻回する工程と、前記環状コアと前記第1クランプとを接近させて前記巻線を緩め、前記第1クランプを回転させて前記巻線をループ状に曲げて前記巻線の他端を前記環状コアの他方側に貫通させる工程と、前記環状コアの他方側で、前記巻線の他端付近を第2クランプで固定し、前記コアクランプ機構を前記第2クランプから離間する方向に移動させ、前記巻線を前記環状コアに巻回する工程と、前記環状コアの他方側で前記巻線を前記第1クランプで固定し、前記第2クランプによる前記巻線の固定を解除する工程と、前記第1クランプを、前記環状コアの下方を経由して、前記環状コアの他方側から一方側まで移動させ、前記第1クランプで前記巻線を固定し、前記コアクランプ機構を前記第1クランプから離間する方向に移動させ、前記環状コアと前記第1クランプとを離間させて前記巻線を前記環状コアに巻回する工程と、を備えることを特徴とする。
更に本発明は、前記巻線の前記他端側を前記環状コアに巻回した後、前記巻線の前記一端付近を前記第1クランプで固定し、前記巻線の前記一端側を同様に前記環状コアに巻回する工程と、を更に備えることを特徴とする。
本発明に依れば、環状コアと環状コアに巻かれる巻回部と残余部とで構成される太い巻線とを準備し、巻線の一方の残余部を固定し、巻線の他方の残余部から環状コイルを貫通して、巻線の他方の残余部の一部を突出させて回転クランプで固定したので、回転クランプで巻線の他方の残余部を回転させ、環状コアを回転クランプまたは固定クランプに近づけるように移動し、あるいは離れるように移動することにより巻線を環状コイルに機械的に巻くことが実現できる。
しかも、巻線の残余部の長さは回転クランプを回転させて巻線がループ状に曲げて巻線の他端の突出部を環状コアに貫通させる際に、巻線に変形を与えない長さに選んだので、巻線は緩やかに曲げられ巻線に不必要な曲げ癖が付かない。このために各巻線の形状が一定になり、一定の形状のトロイダルコイルを実現できる。
また、本発明に依れば、環状コアを回転クランプから離れるように移動させて巻線の巻回部を環状コアの端部に沿って曲折する際、及び環状コアを固定クランプあるいは回転クランプから離れるように移動させ、巻線の巻回部を前記環状コアの反対側の端部に沿って曲折する際に巻線を直線状に張ることにより一定のテンションを与えるので、環状コアの両端の巻線の巻回部の曲折形状を揃えることができる。従って、断面が四角状の環状コアであっても、太い巻線を環状コアに密着して巻くことができるので、各巻線の形状が一定になり、小さなケースに容易に収納できる。
更に、本発明に依れば、巻線の残余部は巻回の終了後に、不用部分を切断することにより、そのまま端子として利用できる。
本発明に依れば、巻線の中央部付近を環状コアに位置させて、中央部付近から巻線を環状コアに巻くことができる。従って、環状コアの移動距離が巻線の半分の長さで足りるので短くなり、巻く速度が速められると共に巻く装置を小型化できる。
また、本発明に依れば、巻線の巻回部の約半分を環状コアに巻回した後、巻線の一方の残余部の一部を突出させて回転クランプで固定し、巻線の残された約半分の巻回部を同様に環状コアに巻回するので、巻線を中央部から環状コアの円周の両方向に巻け、巻線を環状コアに広く配置できる。
更に、本発明に依れば、最初に前記環状コアに巻回される巻線の巻回部の約半分と次に環状コアに巻回される巻線の巻回部の残りの約半分の巻回方向を逆方向にしたので、巻線の中央付近から環状コアに巻くことが可能となった。
更に、本発明に依れば、最初に環状コアに巻回される巻線の巻回部の約半分と次に環状コアに巻回される巻線の巻回部の残りの約半分の送り方向を円周方向の逆にするので、巻線の端部を巻き始め位置から取出される。
更に、本発明に依れば、最初に環状コアに巻回される巻線の巻回部の約半分は環状コアの上端から巻回が開始されて所定ピッチで円周方向の一方向に送られて反転してピッチ間に巻回されて最初の位置に戻り、次に、環状コアに巻回される巻線の巻回部の残りの約半分は環状コアの上端から巻回が開始されて所定ピッチで円周方向の逆方向に送られて反転してピッチ間に巻回されて最初の位置に戻り、巻線の両側の残余部が環状コアの同じ位置から突出するので、端子となる端部を巻線の巻回部の中央部付近から、しかも環状コアの両側より取出されることができる。
第1図は本発明のトロイダルコイルの製造方法に用いられた環状コアで、第1図(A)は斜面図であり、第1図(B)は断面図である。 第2図は本発明のトロイダルコイルの製造方法に用い42巻線を環状コアに巻回させた状態を示す側面図である。 第3図は本発明のトロイダルコイルの製造方法の巻線をセットする前を示す模型図である。 第4図は本発明のトロイダルコイルの製造方法に於いて、巻線の端部の湾曲を矯正する工程を示す図であり、第4図(A)および第4図(B)は斜視図である。 第5図は本発明のトロイダルコイルの製造方法の巻線をセットした状態を示す模型図である。 第6図は本発明のトロイダルコイルの製造方法の巻線の他方の残余部を浮上させた状態を示す模型図である。 第7図は本発明のトロイダルコイルの製造方法の他方の残余部を浮上させて環状コアを貫通させる前の状態を示す模型図である。 第8図は本発明のトロイダルコイルの製造方法の他方の残余部を浮上させて環状コアと第2の固定コアを貫通させた状態を示す模型図である。 第9図は本発明のトロイダルコイルの製造方法の他方の残余部を固定コアに貫通させた状態を示す模型図である。 第10図は本発明のトロイダルコイルの製造方法の他方の残余部を固定コアにクランプさせた状態を示す模型図である。 第11図は本発明のトロイダルコイルの製造方法の環状コアを元の方向に移動させ、巻線を環状コアに巻回させる状態を示す模型図である。 第12図は本発明のトロイダルコイルの製造方法の巻線を環状コアに巻回させた状態を示す模型図である。 第13図は本発明のトロイダルコイルの製造方法の巻線を環状コアに巻回させ復帰させる状態を示す模型図である。 第14図は同じく本発明のトロイダルコイルの製造方法の巻線を環状コアに巻回させ復帰させる状態を示す模型図である。 第15図は本発明のトロイダルコイルの製造方法で巻線が巻かれ復帰させる状態を示す模型図である。 第16図は本発明のトロイダルコイルの製造方法で2回目に巻線が巻かれる最初の状態を示す模型図である。 第17図は本発明のトロイダルコイルの製造方法で巻線が2回目に巻かれる状態を示す模型図である。 第18図は本発明のトロイダルコイルの製造方法に用いられた巻線装置の斜視図である。 第19図は本発明のトロイダルコイルの製造方法に用いられたコアクランプ機構の横コアクランプおよび縦コアクランプと環状コアの関係を示す断面図で、第19図(A)はクランプ前の状態を示し、第19図(B)は固定した状態を示し、第19図(C)は固定した状態で横コアクランプおよび縦コアクランプを傾斜させた状態を示す図である。 第20図は本発明のトロイダルコイルの製造方法の具体的実施例で巻線をセットする前を示す模型図である。 第21図本発明のトロイダルコイルの製造方法の具体的実施例で巻線をセットした状態を示す模型図である。 第22図は本発明のトロイダルコイルの製造方法の具体的実施例で巻線の他方の残余部を浮上させた状態を示す模型図である。 第23図は本発明のトロイダルコイルの製造方法の具体的実施例で他方の残余部を浮上させて環状コアを貫通させる前の状態を示す模型図である。 第24図は本発明のトロイダルコイルの製造方法の具体的実施例で他方の残余部を浮上させて環状コアに貫通させた状態を示す模型図である。 第25図は本発明のトロイダルコイルの製造方法の具体的実施例で他方の残余部を浮上させて環状コアと第2の固定コアを貫通させた状態を示す模型図である。 第26図は本発明のトロイダルコイルの製造方法の具体的実施例で他方の残余部を固定コアにクランプさせた状態を示す模型図である。 第27図は本発明のトロイダルコイルの製造方法の具体的実施例でコアクランプ機構の横コアクランプおよび縦コアクランプを元の方向に移動させ、巻線の中央を環状コアに巻回させる状態を示す模型図である。 第28図は本発明のトロイダルコイルの製造方法の具体的実施例で元に戻す状態を示す模型図である。 第29図は本発明のトロイダルコイルの製造方法の具体的実施例で元に戻す状態を示す模型図である。 第30図は本発明のトロイダルコイルの製造方法の具体的実施例で2回目の巻線をセットした状態を示す模型図である。 第31図は本発明のトロイダルコイルの製造方法の具体的実施例で2回目の巻線の他方の残余部を浮上させた状態を示す模型図である。 第32図は本発明のトロイダルコイルの製造方法の具体的実施例で2回目の他方の残余部を浮上させて環状コアを貫通させる前の状態を示す模型図である。 第33図は本発明のトロイダルコイルの製造方法の具体的実施例で2回目の他方の残余部を浮上させて環状コアを貫通させた状態を示す模型図である。 第34図は本発明のトロイダルコイルの製造方法の具体的実施例で2回目の他方の残余部を浮上させて環状コアと第2の固定コアを貫通させた状態を示す模型図である。 第35図は本発明のトロイダルコイルの製造方法の具体的実施例で2回目の他方の残余部を第2の固定コアにクランプさせた状態を示す模型図である。 第36図は本発明のトロイダルコイルの製造方法の具体的実施例で回転クランプを浮上させた状態を示す模型図である。 第37図は本発明のトロイダルコイルの製造方法の具体的実施例で元に戻す状態を示す模型図である。 第38図は本発明のトロイダルコイルの製造方法の具体的実施例で環状コアの右側に巻線を巻くため残余を固定コアにクランプさせた状態を示す模型図である。 第39図は本発明のトロイダルコイルの製造方法の具体的実施例で環状コアの右側に巻線を巻くためコアクランプ機構の横コアクランプおよび縦コアクランプを元の方向に移動させ、巻線の中央を環状コアに巻回させる状態を示す模型図である。 第40図は本発明のトロイダルコイルの製造方法の具体的実施例で環状コアの右側に巻線を巻くためコアクランプ機構の横コアクランプおよび縦コアクランプとを移動させた状態を示す模型図である。 第41図は本発明のトロイダルコイルの製造方法の具体的実施例で環状コアの右側に巻線を巻くためコアクランプ機構の横コアクランプおよび縦コアクランプとを移動させた状態を示す模型図である。 第42図は本発明のトロイダルコイルの製造方法の具体的実施例で環状コアの右側に巻線を巻き終わりもとに戻す状態を示す模型図である。 第43図は従来のトロイダルコイルの製造方法で、第43図(A)は芯材に巻線を巻く方法を示す斜視図で、第43図(B)はトロイダルコイル状の巻かれた巻線の斜視図で、第43図(C)は従来方法で巻かれたトロイダルコイルの斜視図である。
本発明のトロイダルコイルの製造方法を図面に従って以下に説明する。
第1図(A)は、本発明のトロイダルコイルの巻線方法に用いた環状コアと巻線の斜視図である。
巻線45は環状コア46に巻かれる。巻線45は太い銅線またはアルミ線が使用され、具体的には100Aから200A程度の電流が流れるトロイダルコイルに用いる巻線の外径は0.6mmから3.0mm程度の太い銅線またはアルミ線が使用される。
環状コア46は直径約25mmから40mmの磁性体で形成されており、第1図(B)に示すように、量産効果を高めるためにドーナツ状で、断面が四角形に形成されている。
第2図は本発明のトロイダルコイルの巻線方法で巻かれたトロイダルコイルの側面図である。巻線45は巻線45の中央部45C付近から環状コア46に巻かれる巻線45の他方の残余部45B側半分の巻回部45D1、45D2・・・と、巻線45の中央部45C付近から環状コア46に巻かれ残り一方の残余部45A側半分の巻回部45E1、45E2・・と、残余部45A、他方の残余部45Bで構成される。巻線45の一方の残余部45Aおよび他方の残余部45Bは約200mm以上の長さにしている。一方の残余部45Aおよび他方の残余部45Bはそのまま端子として使用され、不要な部分は巻線を環状コアに巻回した後に切断される。
巻線45は最初に環状コア46の中央部から円周左側方向に1巻線分の間隔を空け、巻線の他方の残余部45B側から中央部45C付近の巻回部45D1、45D3・・・45D9まで4〜5回巻く。巻回部45D9まで巻かれたら、前と逆に円周右方向に巻回部45D9と巻回部45D7間に巻回部45D2を巻き、巻回部45D7と巻回部45D5間に巻回部45D4を巻き、巻回部45D8まで巻いて他方の残余部45Bを環状コイル56の中央部から取出す。
環状コア46の円周左側に巻線が巻かれたら、今度は巻線の巻き方向を逆にして環状コア46の円周右側方向に前述と同様に1巻線分の間隔を空けて、巻線45の一方の残余部45A側を中央部45C付近から巻回部45E1、45E3・・・45E9まで4〜5回巻き、次に円周左方向に巻回部45E9と巻回部45E7間に巻回部45E2を巻き、巻回部45E7と巻回部45E5間に巻回部45E4を巻き、巻回部45E8まで巻いて一方の残余部45Aを環状コイル56の中央部から取出す。
次に、本発明のトロイダルコイルの製造方法を図面に従って説明する。
第3図から第17図は本発明のトロイダルコイルの製造方法を示す模型図である
なお、図番号は後述する具体的実施例の説明と分かり易くするために一致させた。
第3図に示すように、先ず、巻線45の一方の残余部45Aを第1固定クランプ機構1の第1固定クランプ3、3間に挿入し、第1固定クランプ3、3を閉じて固定する。
次に巻線45を他方の残余部45Bからコアクランプ機構30の横コアクランプ38、38で固定されている環状コア46の孔46Cに貫通させる。
環状コア46を貫通させた巻線45の他方の残余部45Bは、回転クランプ機構5に有する回転クランプ16、16間を通過させ、回転クランプ16、16より下方に突出させる。
回転クランプ機構5は上下方向に直線移動すると共に、回転クランプ16、16が回転される。
更に、回転クランプ機構5の直下には、巻線45の残余部45Bの湾曲を矯正する矯正機構60が配置されている。
尚、以下の図において、図面から第1固定クランプ機構1、第2固定クランプ機構20および回転クランプ機構5は省略する。
次に、第4図を参照して、矯正機構60を用いて巻線45の端部を直線状に矯正する。第4図(A)および第4図(B)は本工程を示す斜視図である。これらの図では、互いに直交するX軸、Y軸およびZ軸を用いて説明する。X軸−Y軸を含むX−Y平面は当接板61の上面に対して平行な面であり、Z軸は巻線45が延在する方向に対して平行な軸である。
第4図(A)を参照して、矯正機構60は巻線45の下端を直線状に矯正するものであり、押圧部62、63と、当接板61とから構成されている。押圧部62、63は、巻線45を側面から押圧する働きを備え、当接板61は巻線45の端部が接触する部位である。
押圧部62は、アルミニウムやステンレス等の金属を所定形状に成形したものであり、−X方向に細長に突出する押圧部位62Aを複数備えている。換言すると、押圧部位62Aは等間隔に櫛刃状に形成されている。各押圧部位62Aの先端部には、上方からの平面視でV字形状を呈する切欠き62Bが設けられており、押圧部62が巻線45を押圧する際には、この切欠き62Bの側面にて巻線45が押圧される。
押圧部63の形状は押圧部62と同様であり、+X方向に伸びる複数の押圧部位63Aが櫛刃状に形成されている。更に、各押圧部位63Aの端部には、V字形状の切欠き63Bが設けられている。
上記した構成の押圧部63と押圧部62とは、Z軸方向に対してずらして配置されている。従って、押圧部62と押圧部63とを噛み合わせると、押圧部63が備える押圧部位63A同士の間隙の間に、押圧部62が備える押圧部位62Aの先端部が入り込む。
巻線45の下端は、当接板61の上面に接触するように配置される。この様にすることで、巻線45の他方の残余部45B(第3図参照)の長さを一定に規制することができる。また、巻線45は、押圧部62と押圧部63との間に配置される。
第4図(B)を参照して、次に、押圧部62を−X方向に移動させると共に、押圧部63を+X方向に移動させることにより、巻線45を押圧して直線状に矯正する。上記したように、押圧部63が備える押圧部位63Aの端部には切欠き63Bが設けられており、押圧部62が備える押圧部位62Aには切欠き62Bが設けられている。従って、押圧部63の切欠き63Bと押圧部62の切欠き62Bとで、巻線45が交互に挟み込まれる。結果的に、巻線45の湾曲が矯正されて直線状とされる。
供給される巻線45は直線状ではなく、若干の湾曲が生じている。従って、このままの状態で環状コアに対する巻回を行うと、湾曲する巻線45の端部が環状コアを通過することができずに巻回できない問題が生じる。本形態では、巻線の巻回を行う前に、巻線45の端部の湾曲を矯正して直線状とすることにより、巻線45の端部を確実に環状コイルに貫通させることが可能となる。
次に、第5図に示すように、巻線45の中央部45C付近の半分から他方の残余部45B側を環状コア46に巻く。 回転クランプ16、16を閉じ、通過させた巻線45の他方の残余部45B側の一部を突出させて固定する。またコアクランプ機構30の縦コアクランプ43、43を閉じて、環状コア46を横コアクランプ38、38と縦コアクランプ43、43で固定し、巻線45を初期状態にセットする。
初期状態では第1固定クランプ3、3の固定された巻線45の一方の残余部45Aから巻線45の中央部45Cの長さH1と巻線45の他方の残余部45Bから巻線45の中央部45Cとの長さH2が略等しくして、巻線45の中央部45C付近が環状コア46のコア孔46Cに位置されるようにしている。
巻線45の他方の残余部45Bを回転クランプ16、16より下方に突出させる長さは、巻線45がループ状に曲げて他方の残余部45Bを環状コア46に貫通させる際に、巻線45に変形を与えない長さにしている。
最初に回転クランプ機構5を上方に移動させると共に、回転クランプ16、16を反時計方向に回転させる。これと同時に、コアクランプ機構30は左方向に直線移動される。
第6図に示すように、回転クランプ機構5にある回転クランプ16、16がコアクランプ機構30に固定されている環状コア46の高さまで上向きに直線移動したときには、回転クランプ16、16は反時計方向に90度回転される。回転クランプ16、16が回転されると、巻線45の中央部45C付近は環状コア46に端部に当たる。
環状コア46が第2固定クランプ28、28がある位置を通り越した左側位置まで移動すると、巻線45は環状コア46と回転クランプ16、16間に直線状に張られてテンションが加えられるので、巻線45の中央部45C付近の巻回部45D1が環状コア46の端部に当たり、曲折される。本工程では、この曲折を更に確実なものとして環状コア46の側面に巻線45を密着させるために、巻線45にテンションが加えられた状態で、コアクランプ機構30を時計方向に僅かに回転(傾斜)させている。
第7図に示すように、巻線が直線的に張られた後、コアクランプ機構30が今までと逆に右方向に直線移動され、横コアクランプ38、38と縦コアクランプ43、43の固定されている環状コア46が回転クランプ16、16に接近される。環状コア46が回転クランプ16、16に接近すると共に回転クランプ16、16もさらに反時計方向に回転する。
回転クランプ16、16が回転すると、回転クランプ16、16に固定されている巻線45の他方の残余部45Bは回転する。このとき、コアクランプ機構30が右方向に直線移動されることにより、環状コア46と回転クランプ16、16間に直線状に張られる巻線45は緩むため、回転された巻線45の他方の残余部45Bは環状コア46の端部に当たる付近の中間部分45C1と回転クランプ16、16に固定されている付近の中間部分45C2の離れた二カ所でループ状に曲折され始められる。
巻線45の他方の残余部45Bの長さは回転クランプ機構5を回転させて、巻線がループ状に曲げても変形されない長さにされており、巻線45の曲げ始めの中間部分45C1、45C2は離間しているため緩やかに曲げられる。環状コア46が右方向に直線移動され回転クランプ機構5に接近されるに従い、さらに巻線45は大きく湾曲され、全体的に丸くループ状に曲げられる。
回転クランプ機構5の回転クランプ16、16が反時計方向に180度(最初から270度)回転すると、巻線45の他方の残余部45Bは環状コア46の孔46Cに向けられる。このときまだ、環状コア46と回転クランプ16、16の間隔は巻線45の回転クランプ16、16か突出されている他方の残余部45Bの長さより長いので、巻線45の他方の残余部45Bは環状コア46のコア孔46Cに貫通していない。
第8図に示すように、コアクランプ機構30がさらに右方向に直線移動され、環状コア46が回転クランプ16、16に接近されるので、環状コア46の孔46Cに巻線45の他方の残余部45Bが縦コアクランプ43の孔43Aを通過し貫通する。また、第2固定クランプ機構20の上方向の直線移動に伴い、第2固定クランプ28、28が環状コア46の位置まで上昇する。本実施の形態では、第4図に示した矯正機構60を用いて、他方の残余部45Bの端部を直線状に矯正しているので、残余部45Bはスムーズに孔43Bおよび環状コア46を貫通する。
第9図に示すように、第2固定クランプ機構20は右方向に直線移動するので、環状コア46に貫通された巻線45の他方の残余部45Bが第2固定クランプ機構20の第2固定クランプ28、28にも挿入される。
第10図に示すように、第2固定クランプ28、28を閉じて挿入された巻線45の他方の残余部45Bを固定する。回転クランプ機構5の回転クランプ16、16は開放し固定しているのを解除するので、巻線45の他方の残余部45Bは第2固定クランプ28、28が回転クランプ機構5の回転クランプ16、16に代って固定する。
第11図に示すように、第2固定クランプ機構20の第2固定クランプ28、28で巻線45の他方の残余部45Bが固定された後、コアクランプ機構30を引き続き右方向に直線移動する。
このとき、環状コア46が移動するのを邪魔しない位置まで回転クランプ16、16を360度回転させながら下降させる。
コアクランプ機構30を移動し、横コアクランプ38、38と縦コアクランプ43、43に固定されている環状コア46は第2固定クランプ28、28から次第に離されるに従い、巻線45の一方の残余部45Aは第1固定クランプ機構1の第1固定クランプ3、3で固定されているので、巻線45の環状コア46の端部に当たっている巻回部45D1が引っ張られ、次第に湾曲が狭められ巻かれる。
第12図に示すように、環状コア46が十分に右側に移動したとき、巻線45の他方の残余部45Bが第2固定クランプ28、28と環状コア46間に直線状に張られてテンションが加えられ、中央部45C付近の巻回部45D1は環状コア46の前記とは反対側の端部に当たり、端部に沿って密着して巻かれる。更に、この巻回を確実にするために、巻線45にテンションが与えられている状態で、コアクランプ機構30を反時計回りに若干回転(傾斜)させている。
環状コア46に巻線45が巻かれた後、回転クランプ機構5を上方向に移動させ、巻線45の他方の残余部45Bを回転クランプ機構5の回転クランプ16、16に通過させる。
第13図に示すように、回転クランプ機構5の回転クランプ16、16を閉じ巻線45の他方の残余部45Bを固定する。
それまで巻線45の他方の残余部45Bを固定していた第2固定クランプ機構20の第2固定クランプ28、28を開放し、巻線45の他方の残余部45Bのクランプを解除し、第2固定クランプ28、28を後退させる。
巻線45の中央部45C付近から他方の残余部45B側半分から環状コア46に巻かれた後、環状コア46を復帰させると共に、第2固定クランプ28、28を下方の直線移動し、元の位置に復帰させる。
本発明では巻線45の中央部45C付近から環状コア46に巻かれるため、前述した環状コア46を固定しているコアクランプ機構30の直線移動が巻線45の端部から巻き始めるのに比して半分になる。
第14図に示すように、巻線の他方の残余部45Bを固定した回転クランプ機構5を降下させる。このとき回転クランプ機構5の回転クランプ16、16は90度回転させながら降下させ初期状態に復帰させる。
巻線45の一方の残余部45Aからコアクランプ機構30の横コアクランプ38、38と縦コアクランプ43、43に固定された環状コア46までの長さと巻線45の他方の残余部45Bからコアクランプ機構30の横コアクランプ38、38と縦コアクランプ43、43に固定された環状コア46までの長さとを等しくしているので、巻線45の巻回部46D1(第2図参照)は巻線45の略真ん中となり、巻線45は中央部45C付近から環状コア46の右側に巻かれることになる。
前述と同様にして中央部45C付近から他方の残余部側の2回目の巻線を開始する。
第15図に示すように、再び回転クランプ機構5の回転クランプ16、16をコアクランプ機構30の高さまで上方向に移動すると共に、回転クランプ16、16を反時計方向に90度回転させる。
コアクランプ機構30が左方向に直線移動され、コアクランプ機構30の横コアクランプ38、38と縦コアクランプ43、43に固定されている環状コア46と回転クランプ16、16は横方向に並び、環状コア46が第2固定クランプ28、28がある位置を通り越した左側位置まで移動すると、巻線45は環状コア46と回転クランプ16、16間に直線状に張られ、巻線45の環状コア46に中央部45C付近の巻回部46D1より他方の残余部45Bに多少ずれた巻回部45D3が環状コア46の端部に当たり、曲折される。
このとき、環状コア46は2巻線分左円周方向に回転しているので、環状コア46の巻回部46D1より2巻線分移動した位置に巻回部46D3が圧着される。
その後は前述と同様にして巻回部46D3が巻かれる。
係る動作を繰返し、巻線45の他方の残余部45B側は環状コア46の中央部から円周左側方向に間隔を置いて巻線の中央部45C付近から巻回部45D1、45D3・・・45D9まで巻かれたら、次に環状コア46を円周右方向に回転させて、巻回部45D9と巻回部45D7間に巻回部45D2を巻き、巻回部45D7と巻回部45D5間に巻回部45D4を巻き、巻回部45D8まで巻いて他方の残余部45Bを環状コイル56の中央部から取出す。
環状コア46の円周左側に巻線45の中央部45C付近から他方の残余部45B側が巻かれたら、今度は巻線45の巻き方向を逆に一方の残余部45A側の半分を前述と同様にして中央部45C付近から巻く。
第16図に示すように、それまでコアクランプ機構30の左側にあった第2固定クランプ機構20をコアクランプ機構30の右側の対称位置までエアシリダーで移動させる。
そして、第1固定クランプ3を開放し固定されていた巻線の残余部45Aを開放すると共に、回転クランプ機構5の回転クランプ16を開放して、巻線45の他方の残余部45Bのクランプを解除する。そして巻線45の残余部45Aを回転クランプ16で固定する。尚、巻かれた側の巻線45の他方の残余部45Bはフリーにされている。
係る状態から回転クランプ16、16を上方に移動させると共に今度は回転クランプ16、16を時計方向に回転させる。
第17図に示すように、回転クランプ機構5の回転クランプ16、16がコアクランプ機構30に固定されている環状コア46の高さまで直線移動したときには、回転クランプ16、16は時計方向に90度回転される。回転クランプ16、16が回転されると、巻線45の一方の残余部45Aは回転され、環状コア46の端部に当たる巻線45の中央部45C付近の部分45E1から巻線45は曲げられる。
このとき、モータによりコアクランプ機構30は右方向に直線移動され、コアクランプ機構30に固定されている環状コア46は第2固定クランプ機構20がある位置を通り越した右側位置まで移動し、回転クランプ16、16が環状コア46と同じ高さまで上方向に移動されたとき、巻線45は環状コア46と回転クランプ16、16間に直線状に張られる。
後は前述と同様にして、円周右側方向に間隔を置いて巻回部45E1、45E3・・・45E9まで巻き、次に円周左方向に巻回部45E9と巻回部45E7間に巻回部45E2を巻き、巻回部45E7と巻回部45D5間に巻回部45E4を巻き、巻回部45E8まで巻いて一方の残余部45Aを環状コイル56の中央部から取出す。
かくして、巻線の巻回部E1は環状コア46の下部右側に巻かれる。前述同様に、係る動作を繰返し環状コア46の右側に巻回46E9まで巻かれたとき、コアクランプ機構の縦コアクランプ43、43を逆回転し、今度は巻回部45E7と巻回部45E5間に巻回部45E4、巻回部45E5と巻回部45E3間に巻回部45E6と巻回し、巻回部45E3と巻回部45E1間に巻回部45E8まで巻かれたとき、巻線45の一方の残余部45Aを取出し端子とする。
一方の残余部45Aと他方の残余部45Bは巻線45が環状コア46に巻回開始された部分から接近して、しかも環状コア46の両側より取出される。取出された巻線45の一方の残余部45Aと他方の残余部45Bの余分な部分は切断される。
第18図の斜視図を参照して、実際にトロイダルコイルの巻線装置を用いて、巻線を巻く製造方法を具体的説明する。
第1固定クランプ機構1は左右に開閉する第1固定クランプ3、3を備える。
回転クランプ機構5は螺溝が切られた軸6に螺溝が螺合する第1の支持台7を有する。支持台7には左右方向に直線移動する第2の支持台9が設けられており、第2の支持台9には前後方向に直線移動する第3の支持台11が設けられている。
軸6はモータ8にて回転され、第1の支持台7を上下方向に直線移動させる。第3の支持台11の切起し片12には軸14を介して細長の回転クランプ16、16が取付けられている。回転クランプ16、16は左右に開閉し、軸14はサーボモータ15にて回転される。
第2固定クランプ機構20はレール21を左右に水平移動する第1の支持台22と、第1の支持台22に前後方向に可動する第2の支持台23と、支持台23の部材25に上下方向に直線移動する第3の支持台26と、第3の支持台26に設けられた第2固定クランプ28、28とを有する。第2固定クランプ28、28は上下に開閉する。
コアクランプ機構30はレール31、31に第1の支持台32が設けられている。第1の支持台32はモータ33にて回転される軸34の螺溝に螺合される螺溝(図示せず)が設けられ、レール31、31に沿って左右方向に直線移動される。第1の支持台32にはモータ36にて回転される第2の支持台37が設けられ、第2の支持台37に環状コア46を外側横面から固定する4つの横コアクランプ38、38が支持材39、支持材40を介して取付けられている。横コアクランプ38、38は支持材40から内方に突出したり、引っ込んだりし、またモータ36の回転により環状コア46を傾斜させる。
第2の支持台37には支持材42を介して環状コアの縦面から固定する縦コアクランプ43、43が取付けられている。縦コアクランプ43、43はモータ33にて支持材42が回転することにより回転し、環状コアを円周方向に回転させる。
第1固定クランプ機構1はコアクランプ機構30の左右方向の直線移動と共に直線移動される。
矯正機構60は、コアクランプ機構30の下方に位置し、押圧部62、押圧部63および当接板61から構成されている。矯正機構60は、コアクランプ機構30に巻線がセットされるときは、コアクランプ機構30の直下に位置している。そして、巻線を巻回する際には、他の部位との干渉を防止するために、図示されている箇所よりも更に下方に矯正機構60は退避する。
第18図において、第2固定クランプ機構20はコアクランプ機構30より右方向に位置されているが、巻線を環状コアに巻回する箇所によって、第2固定クランプ機構20はレール21に沿って移動しコアクランプ機構30より左方向に位置される。
第19図は本発明のトロイダルコイルの製造方法に用いられるコアクランプ機構に用いられる横コアクランプおよび縦コアクランプの関係を示す断面図で、第19図(A)はコアクランプ機構30の横コアクランプ38、38で環状コア46を固定している状態を示し、第19図(B)は横コアクランプ38、38と縦コアクランプ43、43の双方で環状コア46を固定している状態を示し、第19図(C)は横コアクランプ38、38を開放し、縦コアクランプ43、43で環状コア46を固定し、環状コア46を円周方向に回転している状態を示している。
縦コアクランプ43、43には巻線45が湾曲され環状コア46に巻かれる巻回部45D1、45D2、・・・45E1、45E2が通過される切れ目43Cが設けられている。切れ目43Cにより巻回部45D1、45D2、・・・45E1、45E2が巻かれる環状コア46の円周位置が定められる。
なお、第19図において縦コアクランプ43、43の上側のハッチング部分は側面部に相当し、下側のハッチングがない部分は切れ目43C部に相当する。
第18図に示すように、巻線45を巻回させる前の初期状態では、第1固定クランプ機構1の第1固定クランプ3、3は図面の略上部中央に位置される。また第2固定クランプ機構20の第2固定クランプ28、28は巻き始める前はコアクランプ機構30に対して図面の左下方に位置され、コアクランプ機構30が直線方向に移動するのを妨害しないようにしている。
第20図から第42図に従って本発明のトロイダルコイルの巻線装置を用いて巻線を巻く方法を説明する。
(1)巻線のセット
第20図に示すように、横コアクランプ38、38で環状コア46の外側横側面46Aの4箇所を固定する。このとき縦コアクランプ43、43はまだ開放されたままである。
巻線45の一方の残余部45Aを第1固定クランプ機構1の第1固定クランプ3、3間に挿入し、第1固定クランプ3、3を閉じて固定する。一方の残余部45Aが固定された巻線45をコアクランプ機構30の横コアクランプ38、38で固定されている環状コア46の孔46Cにそのとき開放されている側面から貫通させる。環状コア46を貫通させた巻線45の他方の残余部45Bは回転クランプ機構5の回転クランプ16を通過させ、回転クランプ16、16より下方に突出させる。
更に、巻線の他方の残余部45Bは、矯正機構60により湾曲が矯正されて直線状とされる。具体的には、先ず、残余部45Bの下端を矯正機構60の当接板61の上面に接触させる。次に、押圧部63と押圧部62とを噛み合わせて、他方の残余部45Bを両側の側面から挟み込むことにより、残余部45Bの端部付近の湾曲を矯正して直線状にする。押圧が終了した後は、押圧部63と押圧部62とを離間させて、矯正機構60を下方に退避させる。
第21図に示すように、回転クランプ16、16を閉じ通過させた巻線45の他方の残余部45B側の一部を突出させて固定する。巻線45の他方の残余部45Bを回転クランプ16、16より下方に突出させる長さは、巻線がループ状に曲げて他方の残余部45Bの巻線の突出部を環状コア46に貫通させる際に、巻線45に塑性変形を与えない長さにしている。
巻線45がセットした状態では、巻線45の一方の残余部45Aからコアクランプ機構30で固定された環状コア46までの長さH1と巻線45の他方の残余部45Bからコアクランプ機構30で固定された環状コア46までの長さH2とを略等しく、コアクランプ機構30に固定された環状コア46のコア孔46Cを貫通する巻線45の中央部45C付近が環状コア46のコア孔46Cに位置されるようにしている。
環状コア46に他方の残余部45Bを貫通させた後の状態では環状コア46はコアクランプ機構30の横コアクランプ38、38と縦コアクランプ43、43の双方で固定されている。
(2)巻線の巻回部の曲折の形成
第21図の巻線45をセットした状態から、第18図に示す回転クランプ機構5のモータ8を回転させると、軸6が回転し、その軸6の螺溝に螺合する第1の支持台7は上方方向に直線移動する。このときサーボモータ15も回転し回転クランプ16、16は軸14を中心として反時計方向に回転する。同時にコアクランプ機構30はモータが回転することにより、軸34に螺合する第1の支持台32は左方向に直線移動する。
第22図に示すように、回転クランプ機構5の回転クランプ16、16がコアクランプ機構30に固定されている環状コア46の高さまで直線移動しながら、サーボモータ15が回転し回転クランプ16、16は反時計方向に90度回転される。回転クランプ16、16が回転されると、巻線45の他方の残余部45Bは回転され、環状コア46の端部に当たる巻線45の中央部45C付近、即ち巻回部45D1から巻線45は曲げられる。
このとき、第18図に示すモータ33が回転しコアクランプ機構30は左方向に直線移動され、コアクランプ機構30に固定されている環状コア46は第2固定クランプ機構20がある位置を通り越した左側位置まで移動する。回転クランプ16、16が環状コア46と同じ高さまで上方向に移動されたとき、巻線45は環状コア46と回転クランプ16、16間に直線状に張られてテンションが加えられるので、巻回部45D1は環状コア46の左側端部に当たり、環状コア46の外周に沿って曲折される。
(3)巻線の他方の残余部の反転
第23図に示すように、次にモータ33がそれまでとは逆回転させると、コアクランプ機構30は今までと逆に右方向に直線移動されるので、コアクランプ機構30環状コア46も右方向に直線移動され、環状コア46は回転クランプ16、16に接近してくる。
環状コア46が回転クランプ16、16に接近すると共に、サーボモータ15をさらに回転することにより、回転クランプ16、16もさらに反時計方向に180度回転する。回転クランプ16、16が回転すると、回転クランプ16、16に固定されている巻線45の他方の残余部45Bは回転する。このときコアクランプ機構30は右方向に直線移動されるので、横コアクランプ38、38と縦コアクランプ43、43に固定されている環状コア46も直線移動する。それにより環状コア46と回転クランプ16、16間に直線状に張られていた巻線45が緩むため、巻線45は環状コア46に当たる付近の中間部分45C1と回転クランプ16、16に固定されている付近の中間部分45C2の離れている二カ所で曲げ始められる。
巻線45の他方の残余部45Bの長さは回転クランプ機構5を回転させて、巻線がループ状に曲げても変形にされない長さにされており、最初に曲げられる巻線45の中間部分45C1、45C2は離間しているので緩やかに曲げられる。環状コア46が右方向に直線移動され回転クランプ16に接近されるに従い、さらに巻線45は大きく湾曲され、全体的に丸くループ状に曲げられる。
回転クランプ16、16が反時計方向に180度(最初から270度)回転すると、巻線45の他方の残余部45Bは環状コア46の孔46Cに向けられる。このときまだ環状コア46と回転クランプ16、16の間隔は巻線45の回転クランプ16、16から突出されている他方の残余部45Bの長さより長いので、巻線45の他方の残余部45Bは環状コア46のコア孔46Cに貫通していない。
第20図を参照して説明したように、本形態では矯正機構60を用いて巻線45の端部を直線状に矯正している。従って、コアクランプの孔43Aおよび環状コア46に対して、巻線45を確実に貫通させることが可能となる。
(4)巻線の他方の残余部の固定
第24図に示すように、モータ33をさらに回転させると、コアクランプ機構30の横コアクランプ38、38と縦コアクランプ43、43に固定されている環状コア46はさらに右方向に直線移動され回転クランプ16に接近されるので、環状コア46の孔46Cに巻線45の他方の残余部45Bが縦コアクランプ43の孔43Aを通過し貫通する。このとき第2固定クランプ機構20を上方へ直線移動させ、横コアクランプ38、38と縦コアクランプ43、43に固定されている環状コア46のコア孔46Cと対向する位置にする。
コアクランプ機構30をさらに右方向に直線移動し、環状コア46を回転クランプ16に接近させる。環状コア46を回転クランプ16、16に接近させると、巻線45の他方の残余部45Bはさらに環状コア46のコア孔46Cに貫通される。
第25図に示すように、第2固定クランプ28、28はレール21に沿ってエアシンダーにより直線移動させると、環状コア46に貫通された巻線45の他方の残余部45Bが第2固定クランプ機構20の第2固定クランプ28、28にも挿入される。
第26図に示すように、第2固定クランプ機構20の第2固定クランプ28、28を閉じて挿入された巻線45の他方の残余部45Bを固定する。回転クランプ機構5の回転クランプ16、16は開放しクランプを解除するので、今度は巻線45の他方の残余部45Bは第2固定クランプ機構20の第2固定クランプ28、28が回転クランプ16、16に代って固定する。
(5)巻線の残余部の巻回部の曲折の形成
第27図に示すように、第3の支持台11を後退させることにより回転クランプ16、16を後退させ、回転クランプ16を巻線45の後方へ移動する。そしてモータ8を逆転させて、コアクランプ機構30が移動するのを邪魔しない位置まで回転クランプ16、16を360度回転させながら下降させる。
第2固定クランプ機構20の第2固定クランプ28、28で巻線45の他方の残余部45Bが固定された後、コアクランプ機構30を引き続き右方向に直線移動する。
コアクランプ機構30の支持台37を右方向に直線移動すると横コアクランプ38、38と縦コアクランプ43、43に固定されている環状コア46は第2固定クランプ28、28から次第に離されるに従い、巻線45の一方の残余部45Aは第1固定クランプ3で固定されているので、巻線45の環状コア46に当たっている巻回部45D1が引っ張られ、次第に湾曲が狭められ巻かれる。
第28図に示すように、コアクランプ機構30が回転クランプ16、16を通り越して、十分に右方向に直線移動させると、巻線45の湾曲部分はなくなり、巻線45の巻回部45D1が縦コアクランプ43、43に設けられている切れ目43C(第19図(C))を通過し、直線的に張られ、巻線45の中央部45C付近の巻回部45D1を環状コア46の前述とは反対側の端部に沿って曲折し、環状コア46の所定の円周位置に巻付けられる。
環状コア46に巻線45の中央部45C付近が巻かれた後、モータ8を回転させ、回転クランプ機構5を上方向に移動させさらに支持台11を前進させて、巻線45の他方の残余部45Bを回転クランプ機構5の回転クランプ16、16に通過させる。
第29図に示すように、回転クランプ機構5の回転クランプ16、16を閉じ、再び回転クランプ16、16で巻線45の他方の残余部45Bを固定する。
第30図に示すように、環状コア46を復帰させると共に、第2固定クランプ28、28を下方の直線移動し、元の位置に復帰させる。
巻線45の他方の残余部45Bを固定した回転クランプ機構5を降下させる。このとき回転クランプ機構5の回転クランプ16、16は90度回転させながら降下させ、初期状態に復帰させる。
(6)巻線を初期状態に復帰
第30図に示す状態で、前述と同様にモータ8を回転し第1の支持台7を上方向に移動させると共に、サーボモータ15を回転し軸14を回転させる。
(7)巻線の二回目の左側巻回部の曲折の形成。
第31図に示すように、再び回転クランプ機構5の回転クランプ16、16がコアクランプ機構30の高さまで上方向に移動すると共に、サーボモータ15が回転し回転クランプ16、16の細長の回転クランプ16、16は反時計方向に90度回転される。またコアクランプ機構30は第2固定クランプ機構20がある位置を通り越して左方向に水平移動しているので、環状コア46に巻線45が当たる。このときコアクランプ機構30に固定されている環状コア46と回転クランプ16、16は横方向に直線状になるまで張って巻回部45D3にテンションを加える。
第32図に示すように、モータ36をそれまでと逆回転させると、コアクランプ機構30は逆に右方向に直線移動され、横コアクランプ38、38と横コアクランプ38、38に固定されている環状コア46も右方向に移動する。それと共に回転クランプ16、16はさらに反時計方向に回転する。回転クランプ16、16が回転されると、環状コア46と回転クランプ16、16間にある巻線45は曲げられる。
環状コア46の右方向への直線移動と共に、サーボモータ15もさらに回転することにより、回転クランプ16、16もさらに反時計方向に回転し、巻線45の他方の残余部45Bをさらに回転する。回転クランプ16、16が反時計方向に180度(最初から270度)回転すると、巻線45の他方の残余部45Bは環状コア46の孔46Cに向けられる。
第33図に示すように、モータ36をさらに回転させると、コアクランプ機構30は右方向に直線移動し、横コアクランプ38、38と横コアクランプ38、38に固定されている環状コア46は回転クランプ16、16に接近されるので、環状コア46の孔46Cに巻線45の他方の残余部45Bが縦コアクランプ43の孔43Aを通過し貫通する。このとき第2固定クランプ機構20も移動され、第2固定クランプ28、28が横コアクランプ38、38と縦コアクランプ43、43に固定されている環状コア46の孔46Cと同一高さに位置する。
第34図に示すように、環状コア46に巻線45が巻かれた後、モータ8を回転させ、回転クランプ機構5を上方向に移動させ、巻線45の他方の残余部45B側を回転クランプ機構5の回転クランプ16、16に通過させる。
第35図に示すように、第2固定クランプ機構20の第2固定クランプ28、28を閉じ挿入された巻線45の他方の残余部45Bを回転クランプ16、16に代って固定する。回転クランプ機構5の回転クランプ16、16を開放し、固定を解除し、回転クランプ16、16を後退させてから360度回転させて下降させる。
コアクランプ機構30を引き続き右方向に直線移動すると、横コアクランプ38、38と縦コアクランプ43、43に固定されている環状コア46は第2固定クランプ28、28から離間する方向に直線移動し、巻線45の他方の残余部45Bは第2固定クランプ機構20の第2固定クランプ28、28で固定されているので、巻線45の環状コア46の端部に当たっている巻回部45D3が引っ張られ次第に巻かれる。
(8)二回目の巻線の環状コアへの位置決め
第19図(C)に示すように、このとき横コアクランプ38、38は開放され、環状コア46は縦コアクランプ43、43だけで固定される。そして縦コアクランプ43、43がモータ33にて反時計方向に回転され、環状コア46を2巻線分円周方向に回転させる。環状コア46を回転させた後、横コアクランプ38、38で環状コア46を固定し、縦コアクランプ43、43を元の位置に復帰させる。縦コアクランプ43、43を元の位置に復帰されたら、再び、横コアクランプ38、38と縦コアクランプ43、43で環状コア46を固定する。
コアクランプ機構30を引き続き右方向に直線移動すると、横コアクランプ38、38と縦コアクランプ43、43に固定されている環状コア46は第2固定クランプ28、28から離間する方向に直線移動し、巻線45の他方の残余部45Bは第2固定クランプ機構20の第2固定クランプ28、28で固定されているので、巻線45の環状コア46の端部に当たっている巻回部45D3が引っ張られ次第に巻かれる。この状態で、環状コア46がさらに移動することにより巻線45は中央部付近から環状コア46に巻かれる。
第36図に示すように、環状コア46に巻線45が巻かれた後、モータ8を回転させ、回転クランプ機構5を上方向に移動させ、巻線45の他方の残余部45B側を回転クランプ機構5の回転クランプ16、16に通過させる。
第37図に示すように、回転クランプ機構5の回転クランプ16、16を閉じ巻線45の他方の残余部45Bを固定する。それまで巻線45の他方の残余部45Bを固定していた第2固定クランプ機構20の第2固定クランプ28、28を開放し、巻線45の他方の残余部45Bのクランプを解除し、第2固定クランプ28、28を後退させる。この状態で、環状コア46がさらに移動することにより巻線45は中央部付近から環状コア46に巻かれる。
巻線45の中央部付近から環状コア46に巻かれた後、環状コア46を復帰させると共に、回転クランプ16、16を下方の直線移動し、元の位置に復帰させる。
巻線45の他方の残余部45Bを固定した回転クランプ機構5を降下させるが、このとき回転クランプ機構5の回転クランプ16、16は90度回転させながら降下させ、最初の状態に復帰させる。
巻線45が環状コア46に巻かれたら、巻線45の他方の残余部45Bを固定した回転クランプ機構5を下方向に移動させる。このとき回転クランプ16、16は90度回転させながら降下させ初期状態に復帰させる。コアクランプ機構30も第2の固定クランプ方向に直線移動し初期状態に復帰させる。
(9)巻線の複数回巻回
第2図に示すように、係る動作を繰返し巻線45が環状コア46に巻かれるごとに環状コア46を縦コアクランプ43、43にて反時計方向に回転させ、巻回部45D3、45D5、45D7,45D9まで環状コア46の円周左方向に巻回する。巻回部45D9まで巻かれたとき、縦コアクランプ43、43を逆転し環状コア46を反時計方向に回転させる。
今度は以前に巻かれた巻回部45D9と巻回部45D7間の環状コア46に巻回部45D2が巻かれる。
係る動作を繰返し、巻回部45D7と巻回部45D5間に巻回部45D4、巻回部45D5と巻回部45D3間に巻回部45D6と巻回し、巻回部45D3と巻回部45D1間に巻回部45D8まで巻かれたとき、巻線45の他方の残余部45Bの半分から最初に環状コア46に巻き、巻かれた巻回部45D1付近より取出し端子とする。
(10)巻線の他方の残余部の巻回
第2図に示す巻線45の他方の残余部45B側の中央部45C付近から環状コア46の円周左側部分が巻かれた後、巻線45の一方の残余部45A側の中央部45C付近から環状コア46の右側部分に巻回する。
(11)巻線の一方の残余部を初期状態にセット
第38図に示すように、それまでコアクランプ機構30の左側にあった第2固定クランプ機構20をレール21に沿ってコアクランプ機構30の右側の対称位置までエアシリダーで移動させる。
そして、回転クランプ機構5の回転クランプ16、16を開放して、巻線45の他方の残余部45Bのクランプを解除する。
巻線45の巻かれていない一方の残余部45A側を回転クランプ16、16を通過させ突出させる。その後回転クランプ16、16を閉じ通過させた巻線45の一方の残余部45A側をクランプさせる。巻線45の一方の残余部45Aを回転クランプ16、16より突出させる長さは前と同様に、巻線がループ状に曲げて一方の巻線の突出部を環状コア46に貫通させる際に、巻線45に変形を与えない長さにしている。
第19図(C)に示すように、コアクランプ機構30の横コアクランプ38、38を開放し、縦コアクランプ43、43のみで環状コア46を固定し、モータ33を回転して縦コアクランプ43、43を時計方向に回転させ、環状コア46も時計方向に回転させる。
環状コア46を回転させた後、横コアクランプ38、38で環状コア46を固定し、縦コアクランプ43、43を解放し、縦コアクランプ43、43を元の位置に復帰させた後、再び横コアクランプ38、38と縦コアクランプ43、43で環状コア46を再び固定する。
係る状態からモータ8を回転させ、回転クランプ16、16を上方に移動させると共に、サーボモータ15を回転させ、今度は回転クランプ16、16時計方向に回転させる。
(12)巻線の巻回部の曲折の形成
第39図に示すように、回転クランプ機構5の回転クランプ16、16がコアクランプ機構30に固定されている環状コア46の高さまで直線移動しながら、回転クランプ16、16はサーボモータ15の回転により時計方向に90度回転される。回転クランプ16、16が回転されると、巻線45の一方の残余部45Aは回転され、環状コア46の端部に当たる巻線45の中央部45C付近45E1から巻線45は曲げられる。
このとき、モータによりコアクランプ機構30は右方向に直線移動され、コアクランプ機構30に固定されている環状コア46は第2固定クランプ機構20がある位置を通り越した左側位置まで移動し、回転クランプ16、16が環状コア46と同じ高さまで上方向に移動されたとき、巻線45は環状コア46と回転クランプ16、16間に直線状に張られる。
(13)一方の残余部の反転
第40図に示すように、次にモータがそれまでとは逆回転させると、コアクランプ機構30は今までと逆に左方向に直線移動されるので、コアクランプ機構30の横コアクランプ38、38と縦コアクランプ43、43に固定されている環状コア46も左方向に直線移動され、環状コア46は回転クランプ16、16に接近してくる。
環状コア46が回転クランプ16、16に接近すると共に、サーボモータ15をさらに回転することにより、回転クランプ16、16もさらに時計方向に回転する。回転クランプ16、16が回転すると、回転クランプ16、16に固定されている巻線45の一方の残余部45Aは回転する。このときコアクランプ機構30は左方向に直線移動されるので、横コアクランプ38、38と縦コアクランプ43、43に固定されている環状コア46も直線移動する。それにより環状コア46と回転クランプ16、16間に直線状に張られていた巻線45が緩むため、巻線45は環状コア46に当たる付近の中間部分45C5と回転クランプ16、16に固定されている付近の中間部分45C6の離れている二カ所で曲げ始められる。
回転クランプ16、16が時計方向に180度(最初から270度)回転すると、巻線45の他方の残余部45Bは環状コア46の孔46Cに向けられる。このときまだ環状コア46と回転クランプ16、16の間隔は巻線45の回転クランプ16、16から突出されている他方の残余部45Bの長さより長いので、巻線45の一方の残余部45Aは環状コア46のコア孔46Cに貫通していない。
最初に曲げられる巻線45の中間部分45C5、45C6は離間しているので緩やかに曲げられる。環状コア46が左方向に直線移動され回転クランプ16に接近されるに従い、さらに巻線45は大きく湾曲され、全体的に丸くループ状に曲げられる。
(14)巻線の一方の残余部の固定
第41図に示すように、モータ33をさらに回転させると、コアクランプ機構30の横コアクランプ38、38と縦コアクランプ43、43に固定されている環状コア46はさらに左方向に直線移動され回転クランプ16に接近されるので、環状コア46の孔46Cに巻線45の一方の残余部45Aが縦コアクランプ43の孔43Aを通過し貫通する。このとき第2固定クランプ機構20を上方へ直線移動させ、横コアクランプ38、38と縦コアクランプ43、43に固定されている環状コア46のコア孔46Cと対向する位置にする。
コアクランプ機構30をさらに左方向に直線移動し、環状コア46を回転クランプ16に接近させる。環状コア46を回転クランプ16、16に接近させると、巻線45の一方の残余部45Aはさらに環状コア46のコア孔46Cに貫通される。
前述と同様に、第2固定クランプ28、28はレール21に沿ってエアシンダーによりそれまで環状コア46が位置していた所まで直線移動させると、環状コア46に貫通された巻線45の一方の残余部45Aが第2固定クランプ機構20の第2固定クランプ28、28にも挿入される。
第42図に示すように、第2固定クランプ機構20の第2固定クランプ28、28を閉じて挿入された巻線45の残余部45Aを固定する。回転クランプ機構5の回転クランプ16、16は開放しクランプを解除するので、今度は巻線45の一方の残余部45Aは第2固定クランプ機構20の第2固定クランプ28、28が回転クランプ16、16に代って固定する。
(15)巻線の巻回部の曲折の形成
第3の支持台11を後退させることにより回転クランプ16、16を後退させ、回転クランプ16を巻線45の後方へ移動する。そしてモータ8を逆転させて、コアクランプ機構30が移動するのを邪魔しない位置まで回転クランプ16、16を下降させる。
前述と同様に、第2固定クランプ機構20の第2固定クランプ28、28で巻線45の一方の残余部45Aが固定された後、コアクランプ機構30を引き続き左方向に直線移動する。
コアクランプ機構の支持台37を左方向に直線移動すると横コアクランプ38、38と縦コアクランプ43、43に固定されている環状コア46は第2固定クランプ28、28から次第に離されるに従い、巻線45の環状コア46に当たっている巻回部45E1が引っ張られ、次第に湾曲が狭められ巻かれる。
コアクランプ機構30が回転クランプ16、16を通り越して、十分に右方向に直線移動させると、巻線45の湾曲部分はなくなり、巻線45の巻回部45E1が縦コアクランプ43、43に設けられている切れ目43C(第19(C))を通過し、直線的に張られ、巻線に巻回部45E1を環状コア46の前述とは反対側の端部に沿って曲折し、環状コア46の右側の円周位置に巻付けられる。
環状コア46に巻線45が巻かれた後、モータ8を回転させ、回転クランプ機構5を上方向に移動させさらに支持台11を前進させて、巻線45の他方の残余部45Bを回転クランプ機構5の回転クランプ16、16に通過させる。
回転クランプ機構5の回転クランプ16、16を閉じ巻線45の一方の残余部45Aを固定する。
それまで巻線45の一方の残余部45Aを固定していた第2固定クランプ機構20の第2固定クランプ28、28を開放し、巻線45の他方の残余部45Bのクランプを解除し、第2固定クランプ28、28を後退させる。
巻線45の一方の残余部45Aからコアクランプ機構30の横コアクランプ38、38と縦コアクランプ43、43に固定された環状コア46までの距離H1と、巻線の他方の残余部45Bからコアクランプ機構30の横コアクランプ38、38と縦コアクランプ43、43に固定された環状コア46までの距離H2とをほぼ等しくしているので、巻線45の巻回部46E1は巻線45の略真ん中となり、巻線45は中央部45C付近から環状コア46の右側に巻かれることになる。
以下に上述した動作を同様に繰り返して右側巻線の巻回を行う。
第2図に示すように、このようにして巻線の一方の残余部45A側の巻回部45E1は環状コア46の下部右側に巻かれる。前述同様に、係る動作を繰返し環状コア46の右側を巻回46E9まで巻かれたとき、コアクランプ機構の縦コアクランプ43、43を逆回転し、今度は巻回部45E9と巻回部45E7との間に巻回部45E2を巻き回す。更に、巻回部45E7と巻回部45E5間に巻回部45E4、巻回部45E5と巻回部45E3間に巻回部45E6と巻回し、巻回部45E3と巻回部45E1間に巻回部45E8まで巻かれたとき、巻線45の一方の残余部45Aを取出し端子とする。
一方の残余部45Aと他方の残余部45Bは巻線45が環状コア46に巻回開始された部分から接近して取出される。取出された巻線45の一方の残余部45Aと他方の残余部45Bの余分な部分は切断される。

Claims (4)

  1. 環状コアと、前記環状コアに巻かれる巻線とを準備する工程と、
    前記巻線の一端付近を固定し、前記環状コアを一方側に貫通して突出する前記巻線の他端付近を第1クランプで固定し、前記環状コアをコアクランプ機構に固定する工程と、
    前記環状コアの一方側にて前記第1クランプで前記巻線を固定し、前記コアクランプ機構を前記第1クランプから離間する方向に移動させ、前記環状コアと前記第1クランプとを離間させて前記巻線を前記環状コアに巻回する工程と、
    前記環状コアと前記第1クランプとを接近させて前記巻線を緩め、前記第1クランプを回転させて前記巻線をループ状に曲げて前記巻線の他端を前記環状コアの他方側に貫通させる工程と、
    前記環状コアの他方側で、前記巻線の他端付近を第2クランプで固定し、前記コアクランプ機構を前記第2クランプから離間する方向に移動させ、前記巻線を前記環状コアに巻回する工程と、
    前記環状コアの他方側で前記巻線を前記第1クランプで固定し、前記第2クランプによる前記巻線の固定を解除する工程と、
    前記第1クランプを、前記環状コアの下方を経由して、前記環状コアの他方側から一方側まで移動させ、前記第1クランプで前記巻線を固定し、前記コアクランプ機構を前記第1クランプから離間する方向に移動させ、前記環状コアと前記第1クランプとを離間させて前記巻線を前記環状コアに巻回する工程と、
    を備えることを特徴とするトロイダルコイルの製造方法。
  2. 前記巻線の前記他端側を前記環状コアに巻回した後、前記巻線の前記一端付近を前記第1クランプで固定し、前記巻線の前記一端側を同様に前記環状コアに巻回する工程と、
    を更に備えることを特徴とする請求項1に記載のトロイダルコイルの製造方法。
  3. 前記巻線の前記他端側の巻線方向と、前記巻線の前記一端側の巻回方向とを、逆方向にすることを特徴とする請求項2に記載のトロイダルコイルの製造方法。
  4. 前記巻線の前記他端側は前記環状コアの初期位置から巻回が開始されて所定ピッチで円周方向の一方向に送られて反転してピッチ間に巻回されて前記初期位置に戻り、
    次に前記環状コアに巻回される前記巻線の前記一端側は前記環状コアの前記初期位置から巻回が開始されて所定ピッチで円周方向の逆方向に送られて反転してピッチ間に巻回されて前記初期位置に戻り、
    前記巻線の両側の残余部が前記初期位置の近傍から導出することを特徴とする請求項1から請求項3の何れかに記載のトロイダルコイルの製造方法。
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