JP5609940B2 - 気体吸着デバイスおよび真空断熱材 - Google Patents
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Description
時間が望ましい。これは、窒素吸着能力の多くが空気と接触する製造プロセスで消耗することによって、気体吸着材を用いる機器の経時的な性能維持のための吸着能力が乏しくなり、性能劣化や性能ばらつきが大きくなることを防止するためである。真空断熱材等のさらなる高性能化が望まれている中で、機器内部の真空度維持を図るために、吸着材をより安定的に高効率に使いこなすことが大きな課題であった。
また、上記目的を達成するために、本発明の気体吸着デバイスは、少なくとも気体吸着材を内包したガスバリア性を有するプラスチックの成型体であるとともに気密性を確保し密閉性に優れた容器と、前記容器と隣接する突起物とからなり、外力が加わることで、前記突起物により前記容器に貫通孔が生じ、前記気体吸着材が前記容器の外部と連通するとともに、前記外力が大気圧であるものである。
容器として用いるフィルムがガスバリア性を有するため、高活性な気体吸着材を大気中に長時間保存することができる。また、容器がフィルムであるため、突起物を押し付けることにより容易に貫通孔が生じ、より確実に吸着材を外部に連通させることができる。
ここで、ガスバリア性を有するフィルムまたはシートとは、気体透過度が、104[cm 3 /m 2 ・day・atm]以下となるものであり、より望ましくは103[cm 3 /m 2 ・day・atm]以下のものである。具体的には、エチレン−ビニルアルコール共重合体、ナイロン、ポリエチレンテレフタレート、ポリプロピレン等のプラスチックのフィルムあるいはシートを製袋したものであるが、これらに限定するものではない。さらに、プラスチックフィルムに金属箔をラミネート、または、金属を蒸着してガスバリア性をより高めたものが望ましい。金属箔または、蒸着に適用できる金属は、金、銅、アルミ等を用いることができるが、これらに限定するものではない。
気体吸着材が高活性であるほど、比表面積が大きくなるほど取り扱いの条件が厳しくなる。つまり、空気に接触可能な時間が短くなり、接触可能な圧力が小さくなる。従って、このような気体吸着材は、保存時に加えて、真空機器に設置する際の劣化も問題となる。従って、真空機器に、気体吸着材を設置する際は、真空チャンバー内の圧力が下がりきってから外部と連通させる必要がある。
真空機器の一例として、真空断熱材に気体吸着材を適用する際は、ガスバリア性の外皮材中に芯材と気体吸着材を挿入したものをチャンバーに設置後、チャンバーを減圧し、外皮材内部を減圧後、外皮材の開口部を封止する。
この際、チャンバー内の減圧は真空ポンプにて行われる。高圧領域、つまり真空封止前ではポンプ、吸着材いずれによっても減圧することが可能である。一方、低圧領域、つまり真空封止後の外皮材内部には、真空ポンプで減圧しきれなかった気体、真空封止後に外皮材を通して侵入する気体、芯材から発生する気体が存在し、これらは気体吸着材のみで吸着が可能である。従って、真空封止後の外皮材内部において気体吸着材の能力を十分に発揮するためには、真空封止後に連通することが必要である。
さらに、気体吸着材を外部と連通させる手段として、真空封止後に外皮材に加わる大気圧を用いる方法が適切である。
外皮材を真空封止した後は、外皮材には、内外の圧力差に相当する圧力、つまり、ほぼ1気圧の圧力が加わる。外皮材内部に、大気圧が加わると、その大きさの圧力で外皮材内の突起物が容器に押し付けられ、容器に貫通孔が生じ、気体吸着材が外部と連通する。
また、外皮材の機械的特性としては、ガスバリア性に加え、大気圧が加わることにより変形し、大気圧を突起物と容器に伝えることができるものであれば良い。さらに望ましくは、大気圧以下の圧力で、突起物により容器に貫通孔が生じるものであれば良い。
本発明における容器は、ガスバリア性があり、保存時の取り扱いに耐えうる機械的強度を有する必要がある。一方、突起物は硬度が大きいものが望ましい。容器と突起物の機械的強度の相対関係としては、突起物の硬度が容器の硬度より大きく、突起物が容器に押し付けられた際、容器に貫通孔が生じるものであれば良い。容器、突起物ともプラスチック、金属等を用いることができ、これらの複合体であっても良い。
第4の気体吸着デバイスの発明は、第3の発明において、前記ガスバリア性を有するプラスチックの成型体は、少なくとも、エチレン−ビニルアルコール共重合体、ナイロン、ポリエチレンテレフタレート、ポリプロピレンのいずれかからなるものである。
通孔が生じる必要がなく、ガスバリア性を重視した容器の設計が可能になる。従って、容器には、金属の成型体、硝子の成型体等を用いることができる。
図1は本発明の実施の形態1における気体吸着デバイスの断面図である。
よる突刺し力が加わらず、外皮材に貫通孔が生じない。
図4は本発明の実施の形態2における気体吸着デバイスの断面図である。
図6は本発明の実施の形態3における気体吸着デバイスの断面図である。
図8は本発明の実施の形態4における気体吸着デバイスの断面図である。
気体吸着材として、粉末状のCuZSM−5を用いた。
気体吸着材として、粉末状のCuZSM−5を用いた。
気体吸着材として、粉末状のCuZSM−5を用いた。
一辺が1cmの正方形である。突起物の数は25個であり、形状は、円錐形であり、円錐の底面と板状部材の表面が一致する。また、突起部と板状部材の距離は5mmである。
特許文献1に記載の気体吸着デバイスを用いて真空断熱材を作製した。真空断熱材作製の条件は、実施例1と同等である。特許文献1に記載の気体吸着デバイスは、開口部を有する金属製の容器にBa−Liを封入し、開口部を酸化カルシウムで覆った構成である。作製した真空断熱材の内部の圧力を測定すると、100hpaであった。この結果から、Ba−Liは真空断熱材内部の気体を吸着していないことがわかる。これは、本実施例で用いた気体吸着デバイスでは、酸化カルシウムのガスバリア性が不足しているため、真空断熱材作製の際、Ba−Liが気体を吸着して劣化したためであると考えられる。
予め不織布製の袋にCuZSM−5を封入した気体吸着デバイスを用いて真空断熱材を作製した。真空断熱材作製の条件は、実施例1と同等である。真空断熱材内部の圧力を測定すると100Paであった。この結果から、CuZSM−5は真空断熱材内部の気体を吸着していないことがわかる。これは、不織布の気体透過度が大きいため、真空断熱材作製の際、CuZSM−5が気体を吸着して劣化したためであると考えられる。
2 気体吸着材
3 容器
4 突起物
5 突起部
6 板状部材
10 開口部
11 ゴム栓
12 フィルム
Claims (10)
- 少なくとも気体吸着材を内包したガスバリア性を有するフィルムまたはシートを製袋するとともに気密性を確保し密閉性に優れた容器と、前記容器と隣接する突起物とからなり、外力が加わることで、前記突起物により前記容器に貫通孔が生じ、前記気体吸着材が前記容器の外部と連通するとともに、前記外力が大気圧であることを特徴とする気体吸着デバイス。
- 前記ガスバリア性を有するフィルムまたはシートは、少なくとも、エチレン−ビニルアルコール共重合体、ナイロン、ポリエチレンテレフタレート、ポリプロピレンのいずれかからなる請求項1に記載の気体吸着デバイス。
- 少なくとも気体吸着材を内包したガスバリア性を有するプラスチックの成型体であるとともに気密性を確保し密閉性に優れた容器と、前記容器と隣接する突起物とからなり、外力が加わることで、前記突起物により前記容器に貫通孔が生じ、前記気体吸着材が前記容器の外部と連通するとともに、前記外力が大気圧であることを特徴とする気体吸着デバイス。
- 前記ガスバリア性を有するプラスチックの成型体は、少なくとも、エチレン−ビニルアルコール共重合体、ナイロン、ポリエチレンテレフタレート、ポリプロピレンのいずれかからなる請求項3に記載の気体吸着デバイス。
- 容器の一部に開口部があり、前記開口部を弾性体の隔壁で覆ってあり、突起物が前記隔壁に隣接している請求項3または4に記載の気体吸着デバイス。
- 容器の一部に開口部があり、前記開口部をガスバリア性のフィルムで覆ってあり、突起物が前記フィルムに隣接している請求項3または4に記載の気体吸着デバイス。
- 突起物が板状部材を介して固定されることにより、前記突起物の突起部が二次元の面状に配列している請求項1から請求項6のいずれか一項に記載の気体吸着デバイス。
- 前記容器の形状を構成する最も小さい寸法を、前記容器の厚さとし、
前記突起物の先端が前記容器内部に留まるように、突起物の突起部から板状部材までの距離が、前記容器の厚さより短い請求項7に記載の気体吸着デバイス。 - 気体吸着材がCuZSM−5である請求項1から請求項8のいずれか一項に記載の気体吸着デバイス。
- 請求項1から9のいずれか一項に記載の気体吸着デバイスと、芯材とを外皮材に挿入後、減圧封止した真空断熱材。
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