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JP5612588B2 - 目封止ハニカム構造体の製造方法 - Google Patents
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JP5612588B2 - 目封止ハニカム構造体の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、目封止ハニカム構造体の製造方法に関し、さらに詳しくは、目封止部の凹みや、突出を防止することが可能な目封止ハニカム構造体の製造方法に関する。
化学、電力、鉄鋼等の様々な分野において、環境対策や特定物資の回収等のために使用される触媒装置用の担体、又はフィルタとして、耐熱性、耐食性に優れるセラミック製の目封止ハニカム構造体が採用されている。特に、近時では、目封止ハニカム構造体は、ディーゼル機関から排出されるパティキュレートマター(PM)を捕集するディーゼルパティキュレートフィルタ(DPF)としての需要が盛んである。
図8に示されるように、目封止ハニカム構造体31は、流体の流路となる複数のセル34を区画形成する多孔質の隔壁32を備えるハニカム構造部33のセル34の端部に、目封止部36が形成されたものである。図8は、目封止ハニカム構造体の構造を模式的に示す、中心軸を含む平面で切断した断面図である。目封止部36は、所定のセル34の一方の開口端に配設されるとともに残余のセル34の他方の開口端に配設されている。目封止ハニカム構造体31においては、目封止ハニカム構造体31の流体の入口側の端面Bにおけるセル34の開口端と、流体の出口側の端面Cにおけるセル34の開口端とにおいて、目封止部36が互い違いに形成されている(例えば、特許文献1参照)。
例えば目封止ハニカム構造体31をDPFとして使用し、被処理ガスG1を入口側の端面Bからセル34に導入すると、多孔質の隔壁32を透過して隣接するセル34に流入して、処理済ガスG2として、出口側の端面Cから排出される。そして、被処理ガスG1が隔壁32を透過するときに、被処理ガスG1に含有されるダストやパティキュレートは、隔壁32において捕捉される。
上記のような目封止ハニカム構造体31は、押出し成形によって、流体の流路となる複数のセルを区画形成する多孔質の隔壁を有する柱状のハニカム成形体を得た後に、目封止工程を経ることで作製することが出来る。目封止工程では、先ず、ハニカム成形体の一方の端面にマスクを貼着する。マスクの貼着は、粘着フィルムをハニカム成形体の一方の端面に貼着し、画像処理を利用したレーザー加工により、その粘着フィルムの目封止すべきセルに対応する部分のみを孔開けすることによって行う。そして、マスクが貼着されたハニカム成形体の一方の端面を、容器に貯めた、セラミックを含有するスラリー状の目封止材料(目封止用スラリー)の中に浸漬し、目封止部を形成すべきセルに目封止材料を充填する。ハニカム成形体の他方の端面についても、同様にして、目封止部を形成すべきセルに目封止材料を充填する。
特開2001−300922号公報
しかしながら、目封止ハニカム構造体を、上記目封止工程を経て作製した場合には、目封止部に凹み(ひけ)が形成されたり、目封止部が、ハニカム成形体の端面から突出(目抜け)したりするという問題があった。
本発明は、上述した問題に鑑みてなされたものであり、目封止部の凹みや、突出を防止することが可能な目封止ハニカム構造体の製造方法を提供することを目的とする。
上述の課題を解決するため、本発明は、以下の目封止ハニカム構造体の製造方法を提供する。
[1] 流体の流路となる一方の端面から他方の端面まで延びる複数のセルを区画形成する隔壁を有する、柱状のハニカム成形体を形成する工程と、前記ハニカム成形体の前記セルの端部に目封止部を形成する目封止工程とを有し、前記目封止工程が、有底筒状の外側容器内に配設され、目封止用スラリーが貯められた、ヤング率が5〜550MPaであり、引張応力が0.5〜11MPaである有底筒状の内側容器内に、一方の端部を前記内側容器の底面に押し付けながら、前記ハニカム成形体を挿入して目封止用スラリーをセル内に圧入し、その後、前記ハニカム成形体を前記内側容器から引き抜く、目封止用スラリー圧入操作を有し、前記内側容器の材質が、ポリウレタンゴム、シリコーンゴム、ネオプレンゴム、フッ素ゴム及び天然ゴムからなる群から選択される少なくとも1種であり、前記内側容器の厚さが、0.5〜2.5mmである目封止ハニカム構造体の製造方法。
[2] 前記内側容器の深さが、前記外側容器の深さの40〜150%であり、前記内側容器の外周の直径が、前記外側容器の内周の直径の90〜98%である[1]に記載の目封止ハニカム構造体の製造方法。
] 前記内側容器の内周の直径が、前記ハニカム成形体の中心軸に直交する断面の直径の102〜118%である[1]又は[2]に記載の目封止ハニカム構造体の製造方法。
] 製造するハニカム構造体の材質がセラミックである[1]〜[]のいずれかに記載の目封止ハニカム構造体の製造方法。
] 前記外側容器が、ASTM試験法による曲げ強さが100MPa以上である[1]〜[]のいずれかに記載の目封止ハニカム構造体の製造方法。
] 前記外側容器の材質が金属である[1]〜[]のいずれかに記載の目封止ハニカム構造体の製造方法。
本発明の目封止ハニカム構造体の製造方法によれば、目封止工程が、「有底筒状の外側容器内に配設され、目封止用スラリーが貯められた、ヤング率が5〜550MPaであり、引張応力が0.5〜11MPaである有底筒状の内側容器内に、一方の端部を内側容器の底面に押し付けながら、ハニカム成形体を挿入して目封止用スラリーをセル内に圧入し、その後、ハニカム成形体を内側容器から引き抜く、」という、目封止用スラリー圧入操作を有するものであるため、内側容器内からハニカム成形体を引き抜く際に、内側容器が変形し、ハニカム成形体と内側容器の底面との間に真空状態が形成され難くなることにより、目封止部に凹み(ひけ)が形成されたり、目封止部が、ハニカム成形体の端面から突出(目抜け)したりすることを、防止することができる。
本発明の目封止ハニカム構造体の製造方法の一の実施形態において、ハニカム構造体の製造過程で形成される柱状のハニカム成形体を模式的に示す斜視図である。 本発明の目封止ハニカム構造体の製造方法の一の実施形態において、ハニカム構造体の製造過程で形成される柱状のハニカム成形体の中心軸に平行な断面を示す模式図である。 本発明の目封止ハニカム構造体の製造方法の一の実施形態において使用される、目封止用容器を模式的に示す斜視図である。 本発明の目封止ハニカム構造体の製造方法の一の実施形態において使用される、目封止用容器の、中心軸に平行な断面を示す模式図である。 本発明の目封止ハニカム構造体の製造方法の一の実施形態において、目封止用容器の内側容器に目封止用スラリーが貯められた状態を示す、内側容器の中心軸に平行な断面を示す模式図である。 本発明の目封止ハニカム構造体の製造方法の一の実施形態において、ハニカム成形体を内側容器内に圧入した状態を示す、内側容器の中心軸に平行な断面を示す模式図である。 本発明の目封止ハニカム構造体の製造方法の一の実施形態において、ハニカム成形体を内側容器から引き抜いている状態を示す、内側容器の中心軸に平行な断面を示す模式図である。 目封止ハニカム構造体を示す、中心軸に平行な断面を示す模式図である。
次に本発明を実施するための形態を図面を参照しながら詳細に説明するが、本発明は以下の実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、当業者の通常の知識に基づいて、適宜設計の変更、改良等が加えられることが理解されるべきである。
本発明のハニカム構造体の製造方法の一の実施形態は、流体の流路となる一方の端面から他方の端面まで延びる複数のセル1を区画形成する隔壁2を有する、柱状のハニカム成形体10(図1、図2を参照)を形成する工程と、ハニカム成形体のセルの端部に目封止部を形成する目封止工程とを有し、目封止工程が、図6、図7に示すように、「有底筒状の外側容器4内に配設され、目封止用スラリー6が貯められた、ヤング率が5〜550MPaであり、引張応力が0.5〜11MPaである有底筒状の内側容器5内に、一方の端部11を内側容器5の底面に押し付けながら、ハニカム成形体10を挿入して目封止用スラリー6をセル1内に圧入し(図6を参照)、その後、ハニカム成形体10を内側容器5から引き抜く(図7を参照)」、目封止用スラリー圧入操作を有するものである。
ここで、図1は、本発明の目封止ハニカム構造体の製造方法の一の実施形態において、ハニカム構造体の製造過程で形成される柱状のハニカム成形体10を模式的に示す斜視図である。図2は、本発明の目封止ハニカム構造体の製造方法の一の実施形態において、ハニカム構造体の製造過程で形成される柱状のハニカム成形体10の中心軸に平行な断面を示す模式図である。図6は、本発明の目封止ハニカム構造体の製造方法の一の実施形態において、ハニカム成形体10を内側容器5内に圧入した状態を示す、内側容器5の中心軸に平行な断面を示す模式図である。図7は、本発明の目封止ハニカム構造体の製造方法の一の実施形態において、ハニカム成形体10を内側容器5から引き抜いている状態を示す、内側容器5の中心軸に平行な断面を示す模式図である。
このように、目封止工程が、「有底筒状の外側容器内に配設され、目封止用スラリーが貯められた、ヤング率が5〜550MPaであり、引張応力が0.5〜11MPaである有底筒状の内側容器内に、一方の端部を内側容器の底面に押し付けながら、ハニカム成形体を挿入して目封止用スラリーをセル内に圧入し、その後、ハニカム成形体を内側容器から引き抜く」という、目封止用スラリー圧入操作を有するものであるため、内側容器内からハニカム成形体を引き抜く際に、内側容器が変形し、ハニカム成形体と内側容器の底面との間に真空状態が形成され難くなることにより、目封止部に凹み(ひけ)が形成されたり、目封止部が、ハニカム成形体の端面から突出(目抜け)したりすることを、防止することができる。
従来、金属等により形成された容器に目封止用のスラリーを貯めておき、そこにハニカム成形体の端部を挿入し、その後ハニカム成形体を引き抜いて目封止を行っていた。この場合、ハニカム成形体を容器から引き抜くときに、ハニカム成形体の端面と容器の底面との間が真空状態となり、ハニカム成形体のセル内に充填された目封止用スラリー(乾燥前目封止部)が、ハニカム成形体を容器から引き抜くに従って、ハニカム成形体から外部に引き抜かれる(乾燥前目封止部が突出する)という問題があった。また、乾燥前目封止部の端面が窪むように変形する(凹みが形成される)という問題もあった。これに対し、本実施形態の目封止ハニカム構造体の製造方法は、目封止用スラリーを貯める目封止用容器として、外側容器の中に所定の物性の内側容器が配置されたものを用いたため、ハニカム成形体(ハニカム成形体の端部)を目封止用スラリーが貯められた内側容器内に挿入し、その後ハニカム成形体(ハニカム成形体の端部)を内側容器から引き抜くときに、内側容器が変形するため、ハニカム成形体の端面と容器の底面との間が、真空状態とはならず、ハニカム成形体を容器から引き抜いても、乾燥前目封止部はハニカム成形体から抜けることはなく、また乾燥前目封止部の端面の窪むような変形も生じない。以下、本実施形態の目封止ハニカム構造体の製造方法について工程毎に説明する。
(1)ハニカム成形体の形成(ハニカム成形体形成工程):
ハニカム成形体を形成する工程においては、まず、セラミック原料にバインダ、界面活性剤、造孔材、水等を添加して成形原料とすることが好ましい。セラミック原料としては、炭化珪素、珪素−炭化珪素系複合材料、コージェライト化原料、コージェライト、ムライト、アルミナ、チタニア、スピネル、炭化珪素−コージェライト系複合材料、リチウムアルミニウムシリケート、チタン酸アルミニウム、鉄−クロム−アルミニウム系合金からなる群から選択される少なくとも1種であることが好ましい。これらの中でも、コージェライト化原料又はコージェライトが好ましく、コージェライト化原料が特に好ましい。尚、コージェライト化原料とは、シリカが42〜56質量%、アルミナが30〜45質量%、マグネシアが12〜16質量%の範囲に入る化学組成となるように配合されたセラミックス原料であって、焼成されてコージェライトになるものである。珪素−炭化珪素系複合材料とする場合、炭化珪素粉末及び金属珪素粉末を混合したものをセラミック原料とする。セラミック原料の含有量は、成形原料全体に対して40〜90質量%であることが好ましい。
バインダとしては、メチルセルロース、ヒドロキシプロポキシルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ポリビニルアルコール等を挙げることができる。これらの中でも、メチルセルロースとヒドロキシプロポキシルセルロースとを併用することが好ましい。バインダの含有量は、成形原料全体に対して3〜15質量%であることが好ましい。
水の含有量は、成形原料全体に対して7〜45質量%であることが好ましい。
界面活性剤としては、エチレングリコール、デキストリン、脂肪酸石鹸、ポリアルコール等を用いることができる。これらは、一種単独で使用してもよいし、二種以上を組み合わせて使用してもよい。界面活性剤の含有量は、成形原料全体に対して5質量%以下であることが好ましい。
造孔材としては、焼成後に気孔となるものであれば特に限定されるものではなく、例えば、澱粉、発泡樹脂、吸水性樹脂、シリカゲル、炭素等を挙げることができる。造孔材の含有量は、成形原料全体に対して15質量%以下であることが好ましい。
次に、成形原料を成形して、図1、図2に示すような、柱状のハニカム成形体10を形成する。成形原料を成形する際には、まず、成形原料を混練して坏土を形成する。成形原料を混練して坏土を形成する方法としては特に制限はなく、例えば、ニーダー、真空土練機等を用いる方法を挙げることができる。そして、坏土を押出成形して、柱状のハニカム成形体10を形成する。ハニカム成形体10は、流体の流路となる一方の端面10aから他方の端面10bまで延びる複数のセル1を区画形成する隔壁2を有するものである。ハニカム成形体10の、中心軸に直交する(セルの延びる方向に直交する)断面の形状は、用途に合わせて適宜決定することができる。例えば、円形(図1を参照)、楕円形、レーストラック形状、四角形、五角形、六角形、その他多角形、その他の形状を挙げることができる。坏土を成形してハニカム成形体を形成する方法は特に制限されず、押出成形等の従来公知の成形法を用いることができる。所望のセル形状、隔壁厚さ、セル密度を有する口金を用いて押出成形してハニカム成形体を形成する方法等を好適例として挙げることができる。口金の材質としては、摩耗し難い超硬合金が好ましい。
次に、得られたハニカム成形体を乾燥させることが好ましい。乾燥の方法は特に限定されず、例えば、マイクロ波加熱乾燥、高周波誘電加熱乾燥等の電磁波加熱方式と、熱風乾燥、過熱水蒸気乾燥等の外部加熱方式とを挙げることができる。これらの中でも、ハニカム成形体全体を迅速かつ均一に、クラックが生じないように乾燥することができる点で、電磁波加熱方式で一定量の水分を乾燥させた後、残りの水分を外部加熱方式により乾燥させることが好ましい。乾燥の条件として、電磁波加熱方式にて、乾燥前の水分量に対して、30〜95質量%の水分を除いた後、外部加熱方式にて、3質量%以下の水分にすることが好ましい。電磁波加熱方式としては、誘電加熱乾燥が好ましく、外部加熱方式としては、熱風乾燥が好ましい。乾燥温度は、90〜180℃が好ましい。乾燥時間は1〜10時間が好ましい。
次に、ハニカム成形体の中心軸方向長さ(セルの延びる方向における長さ)が、所望の長さではない場合は、両端面(両端部)を切断して所望の長さとすることが好ましい。切断方法は特に限定されないが、両頭丸鋸切断機等を用いる方法を挙げることができる。
(2)目封止部の形成(目封止工程):
次に、ハニカム成形体について、一方の端面における所定のセルの開口部と、他方の端面における残余のセルの開口部に目封止部を形成することが好ましい。目封止部を形成したハニカム成形体は、一方の端面側に目封止部が形成された所定のセルと、他方の端面側に目封止部が形成された残余のセルとが、交互に並び、両端面に市松模様が形成されることが好ましい。
ハニカム成形体に目封止を施す方法は、まず、ハニカム成形体の一方の端面にシートを貼り付けた後、当該シートの目封止部を形成しようとするセルに対応した位置に孔を開けることが好ましい。より具体的には、ハニカム成形体の一方の端面全体に粘着性フィルムを貼着した後に、当該粘着性フィルムの、目封止部を形成しようとするセル(所定のセル)に相当する部分のみを、レーザーにより孔開けする方法等を好適に用いることができる。粘着性フィルムとしては、ポリエステル、ポリエチレン、熱硬化性樹脂等の樹脂からなるフィルムの一方の表面に粘着剤が塗布されたもの等を好適に用いることができる。
次に、目封止スラリー圧入操作を行う。目封止スラリー圧入操作は、図6、図7に示すように、「有底筒状の外側容器4内に配設され、目封止用スラリー6が貯められた、ヤング率が5〜550MPaであり、引張応力が0.5〜11MPaである有底筒状の内側容器5内に、一方の端部11を内側容器5の底面5aに押し付けながら、ハニカム成形体10を挿入することにより目封止用スラリー6をセル1内に圧入し、その後、ハニカム成形体10を内側容器5から引き抜く」操作である。ここで、上記のように「有底筒状の内側容器5内にハニカム成形体10を挿入する」ときには、内側容器5を固定しておき、ハニカム成形体10を内側容器5に向かって移動させてもよいし、ハニカム成形体10を固定しておき、内側容器5をハニカム成形体10に向かって移動させてもよい。また、「ハニカム成形体10を内側容器5から引き抜く」ときには、内側容器5を固定しておき、ハニカム成形体10を内側容器5から離すように移動させてもよいし、ハニカム成形体10を固定しておき、内側容器5をハニカム成形体10から離すように移動させてもよい。換言すれば、目封止スラリー圧入操作は、「有底筒状の外側容器4内に配設され、目封止用スラリー6が貯められた、ヤング率が5〜550MPaであり、引張応力が0.5〜11MPaである有底筒状の内側容器5内に、一方の端部11が内側容器5の底面5aに押し付けられながら、ハニカム成形体10が挿入されることにより目封止用スラリー6がセル1内に圧入されるように、内側容器5又はハニカム成形体10を移動させ、その後、ハニカム成形体10が内側容器5から引き抜かれるように、内側容器5又はハニカム成形体10を移動させる」操作である。また、内側容器5の方を移動させると、内側容器5が傾いたり振動したりすることにより、貯められたスラリーが偏ることがあるため、ハニカム成形体10を移動させるほうが好ましい。尚、図6、図7においては、ハニカム成形体の端面に貼り付けたシート(粘着性フィルム)は省略されている。
本実施形態の目封止ハニカム構造体の製造方法においては、目封止用スラリー6が貯められた内側容器5が、ヤング率5〜550MPa、引張応力0.5〜11MPaである。内側容器5が、このような物性であるため、ハニカム成形体10(ハニカム成形体の端部)を内側容器5から引き抜くときに、内側容器5が、図7に示すように、内側容器の底面5aの中央部分が盛り上るように変形する。このとき、ハニカム成形体10の端面の外縁部分が、内側容器の底面5aから離れた状態となり、ハニカム成形体10の端面と内側容器5の底面5aとの間の真空状態の形成が妨げられる。これにより、ハニカム成形体を内側容器から引き抜いても、乾燥前目封止部21はハニカム成形体から抜けることはなく、また乾燥前目封止部21の端面の窪むような変形も生じない。ここで、乾燥前目封止部とは、ハニカム成形体のセル内に充填された目封止用スラリーであって、乾燥させる前のものを意味する。
内側容器5は、ヤング率が5〜550MPaであり、10〜500MPaであることが好ましい。ヤング率が5MPaより小さいと、内側容器が軟らかすぎるため、ハニカム成形体10(ハニカム成形体の端部)を内側容器5から引き抜くときに、ハニカム成形体10が内側容器の底面5aに張り付いた状態が解消され難くなり、これにより、目封止部(乾燥前目封止部)に凹み(ひけ)が形成されたり、目封止部(乾燥前目封止部)が、ハニカム成形体の端面から突出(目抜け)したりするため好ましくない。ヤング率が550MPaより大きいと、内側容器が変形し難いため、目封止部(乾燥前目封止部)に凹み(ひけ)が形成されたり、目封止部(乾燥前目封止部)が、ハニカム成形体の端面から突出(目抜け)したりするため好ましくない。ヤング率は、JIS K 6253に準拠して測定した値である。
内側容器5は、引張応力が0.5〜11MPaであり、1〜7.5MPaであることが好ましい。引張応力が0.5MPaより小さいと、内側容器が瞬時に破断してしまうため、ハニカム成形体を引き抜く際に内側容器5をハニカム成形体と同心円状に引き剥がすことが出来ず、目封止部(乾燥前目封止部)に凹み(ひけ)が形成されたり、目封止部(乾燥前目封止部)が、ハニカム成形体の端面から突出(目抜け)したりするため好ましくない。引張応力が11MPaより大きいと、ハニカム成形体を取り出す時に、ハニカム成形体と内側容器5とが密着してしまい、そのまま引き抜くとハニカム成形体と内側容器5とが一気に剥がれ、ハニカム成形体の端面を傷つけたり、真空破壊を引き起こすことにより、目封止部(乾燥前目封止部)に凹み(ひけ)が形成されたり、目封止部(乾燥前目封止部)が、ハニカム成形体の端面から突出(目抜け)したりするため好ましくない。引張応力は、ダンベル状試験片による試験方法で測定した値である。そして、引張応力の測定は、JIS K 6251「加硫ゴム及び熱可塑性ゴム−引張特性の求め方」に準拠して行う。また、試験片の形状は、JIS K 6251の3号型とし、試験片の引張速度は、200mm/分とする。
内側容器5は、図3、図4に示すように、目封止用容器3を構成する有底筒状の容器である。ここで、目封止用容器3は、有底筒状の外側容器4と、外側容器4内に配設された有底筒状の内側容器5とを備えるものである。内側容器5の厚さは、0.5〜2.5mmであることが好ましく、0.7〜2.0mmであることが更に好ましい。内側容器5の厚さが0.5mmより薄いと、内側容器5がハニカム成形体に密着しやすく、ヒケ、目封止深さや端面エグレ等の品質の低下やゴムの破断等により、生産性の低下を招くことがある。内側容器5の厚さが2.5mmより厚いと、圧入時に内側容器が外側容器と密着してしまい、ハニカム成形体の引き抜き時にヒケや目封止深さ異常を引き起こしやすいことがある。内側容器5の材質は、ポリウレタンゴム、シリコーンゴム、ネオプレンゴム、フッ素ゴム及び天然ゴムからなる群から選択される少なくとも1種であることが好ましい。これらの中でも、機械的強度、耐摩耗性に優れる点で、ウレタンゴムが好ましい。図3は、本発明の目封止ハニカム構造体の製造方法の一の実施形態において使用される、目封止用容器3を模式的に示す斜視図である。図4は、本発明の目封止ハニカム構造体の製造方法の一の実施形態において使用される、目封止用容器3の、中心軸に平行な断面を示す模式図である。
内側容器5は、操作性向上のため、持ち手が設けられていることが好ましい。そして、当該持ち手は、内側容器5の開口端部に設けられていることが更に好ましく、開口端部全周に亘って設けられていることが特に好ましい。持ち手の形状は、板状であることが好ましく、内側容器5の開口端部から外側(内側容器5の中心軸に直交する断面における、径方向外側)に突き出るように配設されていることが好ましい。内側容器5の内周の直径は、ハニカム成形体10の中心軸に直交する断面の直径の102〜118%であることが好ましく、103〜115%であることが更に好ましい。102%より小さいと、ワークと内側容器5が一体となり製品側面のイタミを生じさせることがある。118%より大きいと、ワークと内側容器のシール性が低下し、目封止深さのバラツキを生じさせることがある。内側容器5の内周の直径とは、内側容器5の筒形状の部分(底部を除く部分)を中心軸に直交する平面で切断したときの、内径(内周側の直径)を意味する。また、内側容器5は、筒形状の部分が円筒形(側面が底面に直交する筒形状)であってもよいし、円錐台状(側面と底面とにより形成される角度が直角ではなく、開口端部と底面の面積が異なる形状)であってもよい。内側容器5の形状が、円錐台状の場合、開口端部側の内周の直径が小さいことが好ましい。開口端部側の内周の直径が底面部側の内周の直径よりも大きいことが望ましい。また、内側容器5の形状が、円錐台状の場合、内側容器5の内周の直径は、中心軸方向の両端部における直径の中で、小さい側の直径とする。
本実施形態の目封止ハニカム構造体の製造方法においては、内側容器の深さが、外側容器の深さの40〜150%であることが好ましい。更に、内側容器の外周の直径が、外側容器の内周の直径の90〜98%であることが好ましい。内側容器の深さが、外側容器の深さの40%未満であると、圧入時にハニカム成形体が内側容器の端をかみこんでしまい目封止できないことがある。内側容器の深さが、外側容器の深さの150%を超えると、圧入時にハニカム成形体が内側容器の折込部分(開口端部)をかみこんでしまい目封止できないことがある。また、内側容器の外周の直径が、外側容器の内周の直径の90%未満であると、内側容器と外側容器の中心点ズレが大きくなりハニカム成形体圧入時に内側容器中心部とワーク中心位置が合わず、目封止し難くなることがある。内側容器の外周の直径が、外側容器の内周の直径の98%を超えると、内側容器が外側容器に密着してしまい目封止品質を低下させることがある。
本実施形態の目封止ハニカム構造体の製造方法においては、外側容器4は、ASTM試験法による曲げ強さが、100MPa以上であることが好ましく、105〜150MPaであることが更に好ましい。100MPaより低いと、軟らかいため、内側に内側容器を入れて取り扱うときに、扱い難くなることがある。外側容器4の材質としては、金属が好ましく、更に具体的には、ステンレス鋼、アルミ合金が好ましい。
本実施形態の目封止ハニカム構造体の製造方法においては、目封止用スラリーは、ハニカム成形体の成形原料と同じ原料を含むことが好ましい。また、目封止用スラリーの粘度は、常温で、10〜1000dPa・sであることが好ましい。10dPa・sより低いと、目封止部(乾燥前目封止部)に凹み(ひけ)が形成されたり、目封止部(乾燥前目封止部)が、ハニカム成形体の端面から突出(目抜け)したりし易くなることがある。1000dPa・sより高いと、目封止用スラリーがハニカム成形体のセル内に充填され難くなることがある。目封止用スラリーの粘度は、B型粘度形で測定した値である。
ハニカム成形体を内側容器内に挿入するときの圧力は、0.05〜5.0MPa程度が好ましい。0.05MPaより低いと、目封止用スラリーがハニカム成形体のセル内に充填され難くなることがある。5.0MPaより高いと、ハニカム成形体が欠けたりすることがある。
上記目封止スラリー圧入操作を行って、ハニカム成形体のセルの一方の端部(ハニカム成形体の一方の端面)に目封止用スラリーを充填した後に、ハニカム成形体のセルの他方の端部(ハニカム成形体の他方の端面)にも目封止スラリー圧入操作により目封止用スラリーを充填することが好ましい。
ハニカム成形体の他方の端面に目封止用スラリーを充填する際には、まず、ハニカム成形体の他方の端面にシートを貼り付けた後、一方の端面において目封止用スラリーを充填しなかったセルに対応する位置に孔を開けることが好ましい。シートの種類や孔を開ける方法は、上記ハニカム成形体の一方の端面に目封止用スラリーを充填する場合と同様であることが好ましい。その後、目封止スラリー圧入操作を行って、ハニカム成形体の他方の端面に目封止用スラリーを充填する。目封止スラリー圧入操作については、上記ハニカム成形体の一方の端面に目封止用スラリーを充填する場合と同様であることが好ましい。
(3)目封止ハニカム構造体の作製:
目封止用スラリーが充填されたハニカム成形体を、焼成して、両端面の所定の位置に(例えば、市松模様を形成するように)目封止部が形成された、目封止ハニカム構造体(例えば、図8を参照)を作製することが好ましい。焼成の前に、バインダ等を除去するため、脱脂(仮焼成)を行うことが好ましい。仮焼成は大気雰囲気において、400〜500℃を最高温度として、0.5〜40時間温度を保持して行うことが好ましい。仮焼成及び焼成の方法は特に限定されず、電気炉、ガス炉等を用いて焼成することができる。焼成条件としては、大気雰囲気下、必要に応じて窒素、アルゴン等の不活性雰囲気下、1300〜1500℃の最高温度で、1〜50時間加熱保持することが好ましい。特に、コージェライト製ハニカム構造体を得る場合には、大気雰囲気下、1350〜1440℃の最高温度とすることが好ましい。
本実施形態の目封止ハニカム構造体においては、乾燥させたハニカム成形体に目封止用スラリーを充填して、その後、ハニカム成形体及び目封止部を焼成しているが、ハニカム成形体を焼成した後に目封止用スラリーを充填してもよい。その場合、乾燥させたハニカム成形体を上記「(3)目封止ハニカム構造体の作製」において記載した条件で焼成を行い、その後、焼成したハニカム成形体に、上記「(2)目封止部の形成」において記載した条件で、目封止用スラリーを充填することが好ましい。そして、焼成したハニカム成形体に目封止用スラリーを充填した後に、目封止部を固化させ、隔壁と密着させるため、必要に応じて、上記「(3)目封止ハニカム構造体の作製」において記載した条件で焼成等を行うことが好ましい。
得られた目封止ハニカム構造体の隔壁は、多孔質であることが好ましい。目封止ハニカム構造体の隔壁の開気孔率の下限値は30%であることが好ましく、35%であることが更に好ましい。目封止ハニカム構造体の隔壁の開気孔率の上限値は80%であることが好ましく、65%であることが更に好ましい。開気孔率の上限値及び下限値をこのような値とすることにより、強度を維持しながら圧力損失を小さくすることができる。開気孔率が30%未満であると、圧力損失が上昇することがある。開気孔率が80%を超えると、強度が低下するとともに、熱伝導率が低下することがある。開気孔率は、アルキメデス法により測定した値である。
目封止ハニカム構造体の隔壁は、平均細孔径の下限値が5μmであることが好ましく、7μmであることが更に好ましい。また、平均細孔径の上限値が50μmであることが好ましく、35μmであることが更に好ましい。平均細孔径の上限値及び下限値をこのような値とすることにより、作製される目封止ハニカム構造体をフィルターとして使用した場合に、粒子状物質(PM)を効果的に捕集することができる。平均細孔径が5μm未満であると、粒子状物質(PM)により目詰まりを起こしやすくなることがある。平均細孔径が50μmを超えると、粒子状物質(PM)がフィルターに捕集されず通過することがある。平均細孔径は、水銀ポロシメータにより測定した値である。例えば、島津製作所社製、商品名:ポロシメータ 型式9810を使用して測定することが出来る。
目封止ハニカム構造体の隔壁の材質が炭化珪素である場合、炭化珪素粒子の平均粒径が5〜100μmであることが好ましい。このような平均粒径とすることより、フィルターを、好適な気孔率、気孔径に制御しやすいという利点がある。平均粒径が5μmより小さいと、気孔径が小さくなり過ぎ、100μmより大きいと気孔率が小さくなることがある。気孔径が小さ過ぎると粒子状物質(PM)により目詰まりを起こしやすく、気孔率が小さすぎると圧力損失が上昇することがある。平均粒径は、JIS R 1629に準拠して測定した値である。
目封止ハニカム構造体のセル形状(目封止ハニカム構造体の中心軸(セルが延びる方向)に対して垂直な断面におけるセル形状)としては、特に制限はなく、例えば、三角形、四角形、六角形、八角形、円形、あるいはこれらの組合せを挙げることができる。八角形と四角形との組み合わせも好適な一例である。目封止ハニカム構造体の隔壁の厚さは、50〜2000μmであることが好ましい。隔壁の厚さが50μmより薄いと、得られる目封止ハニカム構造体の強度が低下することがあり、2000μmより厚いと、圧力損失が大きくなることがある。目封止ハニカム構造体のセル密度は、特に制限されないが、0.9〜311セル/cmであることが好ましく、7.8〜62セル/cmであることが更に好ましい。
以下、本発明を実施例によって更に具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例によって何ら限定されるものではない。
(実施例1)
(ハニカム成形体の作製)
コージェライト化原料、有機バインダー、増孔剤、及び水からなる混合原料をハニカム状に成形した後、乾燥することにより、底面の直径314mm、長さ305mmの円筒状(円柱状)のハニカム成形体を作製した。作製したハニカム成形体の、その貫通方向と直行するセルの断面形状は正方形であり、隔壁の厚みは約310μmであり、セル密度は300セル/平方インチであった。
(目封止用スラリーの調製)
コージェライト粉末100質量部に対して、メチルセルロース1.5質量部、グリセリン8質量部、及び水40質量部を加え、混練することにより目封止用スラリーを調製した。なお、調製した目封止用スラリーの粘度は200dPa・sであった。
得られたハニカム成形体について、目封止用スラリー圧入操作を用いて、隣接するセルが互いに反対側の端部で封じられ(目封止され)、両端面が市松模様状を呈するように、各セルの端部に目封止部を形成した。目封止用スラリー圧入操作に用いる内側容器としては、底面が直径(円筒の内径に相当)320mmの円形であって高さが50mmの有底円筒状の容器を用いた。内側容器の厚さ(厚さ)は0.5mmとし、内側容器の深さは49.5mmとした。内側容器の材質は、ヤング率40MPa、引張応力1.5MPaのエーテル系のポリウレタンゴムとした。外側容器としては、底面が直径(円筒の内径に相当)328mmの円形であって高さが45mmの有底円筒状の容器を用いた。外側容器の厚さは3mmとし、外側容器の深さは42mmとした。外側容器の材質はステンレス鋼(SUS304)とした。外側容器のASTM試験法による曲げ強さは、120MPaであった。ヤング率の測定は、エムアンドケー社製、商品名「デジテストII(検出器:Shore A)」を用いて、JIS K6253に準拠した方法で行った。また、引張応力は、ダンベル状試験片による試験方法によって測定した。また、引張応力の測定は、エムアンドケー社製、商品名「自動伸び計付引張試験機mini tech(シングルコラム卓上型)」を用いて行った。そして、引張応力の測定は、JIS K 6251「加硫ゴム及び熱可塑性ゴム−引張特性の求め方」に準拠して行い、試験片の形状は、JIS K 6251の3号型とし、試験片の引張速度は、200mm/分とした。外側容器の深さの、内側容器の深さに対する比率(深さ比(%))(100×内側容器深さ/外側容器深さ)は、111%であった。また、外側容器の内周の直径に対する内側容器の外周の直径の比率(外周直径比(%))(100×内側容器の外周の直径/外側容器の内周の直径)は、98%であった。また、ハニカム成形体の中心軸に直交する断面の直径(ハニカム成形体直径)に対する、内側容器の内周の直径(内周直径比(%))(100×内側容器の内周の直径/ハニカム成形体直径)は、102%であった。
目封止用スラリー圧入操作の際には、ハニカム成形体の一方の端面に粘着フィルムを貼り付け、当該粘着フィルムの、目封止部を形成しようとするセルに対応する位置にレーザーで孔を開けた。粘着フィルムの材質は、PP(ポリプロピレン)とした。目封止用スラリー圧入操作を行う際には、外側容器内に内側容器を配置し、当該内側容器内に、目封止用スラリーを貯め、一方の端部を内側容器の底面に押し付けながら、ハニカム成形体を挿入して目封止用スラリーをセル内に圧入し、その後、ハニカム成形体を内側容器から引き抜いた。その後、ハニカム成形体を、100℃で120秒間乾燥した。内側容器に目封止用スラリーを貯めたときの、目封止用スラリーの深さは、10mmとした。その後、ハニカム成形体の他方の端面についても、同様にして、目封止用スラリーを充填し、乾燥させた。これにより、両端面が市松模様状を呈するように両端面に目封止部が配設されたハニカム成形体を得た。
その後、ハニカム成形体を、大気雰囲気下、1400℃で合計20時間焼成することにより目封止ハニカム構造体を得た。得られた目封止ハニカム構造体は、「底面が、直径303mmの円形で、長さが305mm」の円柱状であった。また、得られた目封止ハニカム構造体は隔壁が多孔質であった。目封止ハニカム構造体の平均細孔径は13μmであり、気孔率は41%であった。平均細孔径は、水銀ポロシメータにより測定した値であり、気孔率は、アルキメデス法により測定した値である。
得られた目封止ハニカム構造体について、以下の方法で、目封止部の深さのバラツキ(目封止深さ)及び目封止ハニカム構造体の端面における目封止部の凹みの程度(目封止品質)を測定した。結果を表1に示す。
(目封止深さ)
目封止深さは目封止部を縦に切断後、ノギス(ミツトヨ社製、スーパーキャリパ)にて測定し、測定深さからバラツキを算出する。目封止深さのバラツキが0を「A」、0.5以内を「B]、1以内を「C]、1より大きいものを「D」とする。「A」及び「B」を合格、「C」及び「D」を不合格とする。
(目封止品質)
目封止部の凹みは、キーエンス社製、マイクロスコープVHX−1000にて3次高さ測定を行うことにより評価する。ハニカム構造体の端面を基準として深さ500μm以上の凹みを有する目封止部の割合が、目封止部全体の0%である場合を「A」、5%以下である場合を「B」、10%以下である場合を「C]、10%より多いである場合を「D]とする。「A」及び「B」を合格、「C」及び「D」を不合格とする。
Figure 0005612588
(実施例2〜27及び参考例
内側容器の材質、ヤング率及び引っ張り応力を変更し、更に、内側容器の形状を変更することにより、「深さ比」、「外周直径比」、「厚さ」及び「内周直径比」を変更した以外は、実施例1と同様にして目封止ハニカム構造体を作製した。実施例1の場合と同様に、得られた目封止ハニカム構造体について、上記方法で、目封止部の深さのバラツキ(目封止深さ)及び目封止ハニカム構造体の端面における目封止部の凹みの程度(目封止品質)を測定した。結果を表1に示す。
(比較例1)
内側容器を使用しなかった以外は、実施例1と同様にして目封止ハニカム構造体を作製した。実施例1の場合と同様に、得られた目封止ハニカム構造体について、上記方法で、目封止部の深さのバラツキ(目封止深さ)及び目封止ハニカム構造体の端面における目封止部の凹みの程度(目封止品質)を測定した。結果を表1に示す。
(比較例2〜5)
内側容器の材質、ヤング率及び引張応力を変更し、更に、内側容器の形状を変更することにより、「深さ比」、「外周直径比」、「厚さ」及び「内周直径比」を変更した以外は、実施例1と同様にして目封止ハニカム構造体を作製した。実施例1の場合と同様に、得られた目封止ハニカム構造体について、上記方法で、目封止部の深さのバラツキ(目封止深さ)及び目封止ハニカム構造体の端面における目封止部の凹みの程度(目封止品質)を測定した。結果を表1に示す。
表1より、内側容器を使用することにより、目封止深さ及び目封止品質が非常に良好になることが分かる(実施例1〜27、参考例及び比較例1)。また、内側容器のヤング率が5〜550MPaのときに、目封止深さ及び目封止品質が良好であることが分かる(実施例2,5及び比較例2,3)。更に、内側容器のヤング率が10〜500MPaのときに、特に、目封止深さ及び目封止品質が良好であることが分かる。
更に、内側容器の引張応力が0.5〜11MPaのときに、目封止深さ及び目封止品質が良好であることが分かる(実施例6,9及び比較例4,5)。更に、内側容器の引張応力が1〜7.5MPaのときに、特に、目封止深さ及び目封止品質が良好であることが分かる。
本発明のハニカム構造体の製造方法は、自動車、化学、電力、鉄鋼等の様々な分野において、環境対策や特定物質の回収等のために使用される触媒装置用の担体、又はフィルターとして好適に利用することができる目封止ハニカム構造体を、製造するために利用することができる。
1:セル、2:隔壁、3:目封止用容器、4:外側容器、5:内側容器、5a:内側容器の底面、6:目封止用スラリー、10:ハニカム成形体、10a:一方の端面、10b:他方の端面、11:一方の端部、21:乾燥前目封止部、31:目封止ハニカム構造体、32:隔壁、33:ハニカム構造部、34:セル、36:目封止部、B:入口側端面、C:出口側端面、G1:被処理ガス、G2:処理済ガス。

Claims (6)

  1. 流体の流路となる一方の端面から他方の端面まで延びる複数のセルを区画形成する隔壁を有する、柱状のハニカム成形体を形成する工程と、
    前記ハニカム成形体の前記セルの端部に目封止部を形成する目封止工程とを有し、
    前記目封止工程が、有底筒状の外側容器内に配設され、目封止用スラリーが貯められた、ヤング率が5〜550MPaであり、引張応力が0.5〜11MPaである有底筒状の内側容器内に、一方の端部を前記内側容器の底面に押し付けながら、前記ハニカム成形体を挿入して目封止用スラリーをセル内に圧入し、その後、前記ハニカム成形体を前記内側容器から引き抜く、目封止用スラリー圧入操作を有し、
    前記内側容器の材質が、ポリウレタンゴム、シリコーンゴム、ネオプレンゴム、フッ素ゴム及び天然ゴムからなる群から選択される少なくとも1種であり、前記内側容器の厚さが、0.5〜2.5mmである目封止ハニカム構造体の製造方法。
  2. 前記内側容器の深さが、前記外側容器の深さの40〜150%であり、前記内側容器の外周の直径が、前記外側容器の内周の直径の90〜98%である請求項1に記載の目封止ハニカム構造体の製造方法。
  3. 前記内側容器の内周の直径が、前記ハニカム成形体の中心軸に直交する断面の直径の102〜118%である請求項1又は2に記載の目封止ハニカム構造体の製造方法。
  4. 製造するハニカム構造体の材質がセラミックである請求項1〜のいずれかに記載の目封止ハニカム構造体の製造方法。
  5. 前記外側容器が、ASTM試験法による曲げ強さが100MPa以上である請求項1〜のいずれかに記載の目封止ハニカム構造体の製造方法。
  6. 前記外側容器の材質が金属である請求項1〜のいずれかに記載の目封止ハニカム構造体の製造方法。
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