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JP5643476B2 - 二重弾性機構プローブカード - Google Patents
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JP5643476B2 - 二重弾性機構プローブカード - Google Patents

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Description

本発明は、半導体ウェハ上に高密度に集積されたチップデバイスの電気的特性検査に使用されるプローブカードの構造に関し、すなわち、チップデバイスの電極配置の高密度化、微細化に対応した微小寸法のプローブを採用した場合に、オーバードライブを課しても損傷又は破壊しない機構を持つプローブカードとその製造方法に関するものである。
通常、半導体ウエハ上のチップデバイスについて電気的機能試験を行う試験装置は、半導体ウエハのチップデバイスの電極とプローブカードのプローブとの接触位置を調節して、次いで、オーバードライブを掛けてプローブをチップデバイスの電極に圧接して導通をとるためにウエハ載置台を上下左右に移動させるプローバと、チップデバイスに電気的測定信号をプローブ、プローブ基板、回路基板を経由して入出力して電気的機能試験を行うテスタと、から構成される。
チップデバイスの電気的特性の検査に使用されるプローブカード21は、図7に示すように、複数のテスタ接続端子24aが接続された回路基板24と、複数のプローブ22が装着されたプローブ基板23と、テスタ接続端子24aに対応する回路基板24の接続端子25aと各プローブ22に対応するプローブ基板23の接続端子23aとを電気的に接続するための中継接続ピン25群と、回路基板24の機械的強度を補強する補強板26と、回路基板24及び補強板26とプローブ基板23を所定位置に保持する支持体27と支持ボルト28と、から構成される。この回路基板24及びプローブ基板23は内部に印刷回路を施し、一定の剛性を有する円形又は方形の平板である。回路基板24に固着された中継接続ピン25は弾性を有し、支持体27、支持ボルト28の調節により生ずるプローブ基板23の押圧力により回路基板24の中継接続ピン25の先端部と、対応するプローブ基板23の接続端子23aとが接触して電気的接続が得られる。さらに、プローブ22にオーバードライブ数十ミクロンを掛けるためにウエハ30を載せたウエハ載置台31が移動し、これによりプローブ22とウエハ30の電極間の電気的接続が確保される。
近年、半導体ウエハの大型化と、チップデバイスの高密度・高機能化に伴い、チップデバイスの電極配置間隔(電極ピッチ)はますます小さくなって来ている。例えば、近い将来には、記憶素子では50ミクロン間隔、論理素子では25ミクロン間隔、論理素子の中の液晶表示器を駆動する半導体素子では10ミクロン間隔が実現されようとしている。これらのチップデバイスの試験は、微小寸法のプローブが要求され、このプローブがチップデバイスの電極に対してオーバドライブを掛けて、その押圧力で電極の酸化皮膜を破壊し、確実な電気接続が行われて試験測定が遂行される。この際のオーバドライブによる押圧力は、プローブ内部に応力を発生させるので、プローブはこの応力に耐える必要がある。この場合に、従来と同程度のオーバドライブを与えても、高密度化に対応してプローブ寸法が小さくなるから内部に発生する応力は著しく大きくなる。この応力はプローブ材の許容最大応力に極めて近い状態になるか、又はそれを越えてしまうことになり、その結果プローブが破壊又は損傷を受けるに至る。このようにプローブが損傷を受けると、試験が正常な条件で遂行されないため良品を不良品と判定したりするので、大きい経済損失が発生する。また、プローブに損傷が発見されれば、試験を中断して試験装置の修復作業が必要となり、生産性を悪化させることになる。
また、プローブカードのプローブ群の先端面とウェハ載置面とは互いにわずかではあるが一定の傾きをもつことも多く、中にはプローブの測定試験時のオーバドライブに比して無視し得ない程度の傾きになることがある。このような状態の場合に試験を行うと、プローブの許容変形限度を超える危険性がさらに増加する。例えば、ウェハ上のチップデバイスの電極に押圧接触するために、プローブの縦方向のオーバドライブが20ミクロンを必要とする場合、もしプロープ群の先端面とウェハ載置台の平面とが10ミクロン差の傾きがあるとすると、チップデバイスに適切な20ミクロンのオーバドライブを掛けようとすると、傾きが影響して、最大のオーバドライブは30ミクロンに達し、そのプローブの持つ許容最大応力に対して余裕がない状態となり、それだけプローブが損傷又は破壊する危険性が増加することになる。
このプローブの許容最大応力というのはプローブ材質固有の物性値に依存し、プローブの材質と形状が定まってくると、当該プロープの許容最大応力、すなわち許容最大縦方向変位(オーバドライブ)が決まってしまう。この許容最大オーバドライブはプローバを操作するうえでの許容最大オーバドライブとなる。測定試験において制御するものは、プローバ装置の操作上のオーバドライブである。したがって、チップデバイスの電極配置の高密度化、微細化に対応する測定試験のために、プローブ寸法が小さくなっていくと、プローブの許容最大変形限度が小さくなるので、このプローブを装着したプローブカードを使用する場合に、破壊又は損傷を受け易く、ひいては経済的損失を被る恐れがある。これを防ぐために、プローバ装置から見て許容最大オーバドライブを増加するための解決策が求められている。
この許容最大オーバドライブを高めた微小形状のプローブの先行技術が開示されている(文献1)。この先行技術は、ブレードタイプの形状を工夫したものであるが、プローブの高集積度化において配置上に、また製作上で従来のカンチレバー型プローブに比し複雑さを伴うものである。
特開2006−189370号公報〔0030,0037−38、0043、図1〕
本発明は、上記事情に鑑みて、これらの問題を解決するために成したものであって、半導体ウェハの直径が200mmから300mmへと大型化される状況の中で、高密度に集積され、高機能化されたチップデバイスの電気的機能特性の検査に使用するプローブカードにおいて、微小寸法のプローブを採用した場合に、適切なオーバドライブを掛けてもプローブが損傷又は破壊されないための機構を有するプローブカード及びその製造方法を提供するものである。
前述の目的を達成するために、請求項1の二重弾性機構プローブカードの発明は、回路基板と、上記回路基板の一方の面側に配置され、所定位置に複数の弾性変形するプローブを形成した複数のプローブモジュール基板を表面に複数行・複数列に配置したプローブ基板、上記回路基板と上記プローブ基板との間で対抗する面に設けられた電気的に接続する複数の中継接続ピンとを備え、上記プローブモジュール基板が上記プローブ基板から懸垂定点支持されると共に上記プローブ基板との間に電気的に接続し、かつオーバードライブによって垂直方向に変位、する弾性接続ピンを設けたことを特徴とする。
また二重弾性機構プローブカードの発明は、回路基板と、上記回路基板の一方の面側に複数行・複数列に配置され、所定位置に複数の弾性変形するプローブを形成したプローブモジュール基板、上記回路基板の他方の側に配置され、プローブカードの全体の変形を抑制する補強板と、を備え、上記プローブモジュール基板が上記補強板から懸垂定点支持されると共に上記回路基板との間に電気的に接続し、かつオーバードライブによって垂直方向に変位する弾性接続ピンを設けている
また二重弾性機構プローブカードの発明は、回路基板と、上記回路基板の一方の面側に複数行・複数列に配置され、表面の所定位置に複数の弾性変形するプローブを形成したプローブモジュール基板と、上記プローブモジュール基板と上記回路基板との間に形成した弾性接続ピンとを備え、上記弾性接続ピンが上記プローブモジュール基板と上記回路基板とに固着して接続されると共に、オーバードライブによって垂直方向に変位する。
また二重弾性機構プローブカードの発明は、上記弾性変形するプローブのばね定数(K)と対応する上記弾性接続ピンのばね定数(K)の比(K/K)が0.5〜1.5の範囲である。
本発明は、プローバから見て許容最大オーバドライブを増加するために、プローブモジュール基板とプローブ基板又は回路基板との間に弾性接続ピンである弾性体を介在させて、測定試験時に、該弾性体が動作できるようにした弾性変形するプローブとオーバードライブによって垂直方向に変位する弾性体との二重の弾性機構をもつプローブカードである。プローブモジュール基板とプローブ基板又は回路基板との間に弾性体を介在させて、それが動作する場合、プローバ又はウエハからみれば、このプローブカードは全体としてプローブ群という「ばね」と、介在弾性体の「ばね」を直列に結合した弾性体と見なすことができる。プローブ1本のばね定数をk1、プローブ総数をN本、プローブモジュール基板とプローブ基板又は回路基板との間に介在させる弾性体1本のばね定数をk、弾性体総数はプローブ総数N本に一対一で対応しているからN本とすると、プローブ群全体のばね定数K1はK1=k1×N、弾性体群全体のばね定数KはK=k×Nであり、ウェハからみたプローブカード全体のばね定数をKとすると、ウェハからみたプローブカード全体のばね定数は、 K=(K×K)/(K+K2)となる。この弾性体群を介在させることにより、プローバ又はウエハからみたばね定数は小さくなり、その分、プローブによる所定の押圧力を得るためのオーバドライブが多く要することになる。すなわち、プローブ単体の許容最大応力に達するまでのプローバからみた許容最大オーバドライブは、その分だけ大きくすることができる。これがプローブモジュール基板とプローブ基板又は回路基板との間に弾性体を介在させることによる効果である。
例えば、オーバドライブ25ミクロンで0.5gfの押圧力を発生し、その許容最大応力が荷重0.75gf に対応する内部応力となっているプローブが2,000本実装された複数のプローブモジュール基板の場合を考えると、K1=1,000gf/25ミクロン、許容最大オーバドライブ゛37.5ミクロンとなる。一方K2=1,000gf/25ミクロンの弾性体を介在させた場合、弾性体がない場合(K2=∞)は、ウェハからみたばね定数:K=1,000gf/25ミクロンに対し、弾性体が介在する場合は、ウェハからみたばね定数:K=500gf/25ミクロンとなり、プローブの許容最大応力は変わらないから、ばね定数は半分になる。つまり、弾性体が介在しない場合は、プロープ1本あたり0.5gfの電極への押圧力を得るために、25ミクロンのオーバドライブが必要であり、プローバからみた許容最大オーバドライブは37.5ミクロンであるから、プローバ操作におけるオーバドライブの余裕代は12.5ミクロンである。一方、弾性体が介在する場合は、プローブ1本あたり0.5gfの電極への押圧力を得るために、50ミクロンのオーバドライブが必要であり、プローバからみた許容最大オーバドライブは75ミクロンであるから、プローバ操作におけるオーバドライブの余裕代は25ミクロンとなる。プローバ操作におけるオーバドライブの余裕代は12.5ミクロンから25ミクロンと倍増する。よって、本発明の二重弾性構造のプローブカードによれば、測定試験時にオーバードライブを掛けるプローバ操作に余裕が生まれることになり、微小プローブが損傷又は破壊して測定試験が完遂できない危険性を少なくすることができる。
また、本発明のプローブモジュール基板とプローブ基板又は回路基板との間に弾性体を介在させた二重弾性機構を有するプローブカードでは、プローブモジュール基板はオーバドライブの動作時に上方向に移動するので、この移動前後において、チップデバイスの電極とプローブ先端の押圧接触を確実にするために、プローブ先端部の平面(X-Y)の位置精度を維持する必要がある。このために、請求項1,2に係る二重弾性機構プローブカードにおいては、プローブモジュール基板はプローブ基板又は回路基板(補強板)から懸垂定点支持される。この懸垂定点支持は、プローブモジュール基板がプローブ基板又は回路基板(補強板)から上下移動可能に吊り下げられ、同時に平面(X,Y軸)方向には定位置を維持するガイド機構を有していることを意味する。また、請求項3に係る二重弾性機構プローブカードにおいては、上下に変形可能で、平面的に変位しない形状の弾性接続ピンをプローブモジュール基板と回路基板との各端子間で固着することにより、上記の懸垂定点支持の役割を果たすことができる。
また、本発明の二重弾性機構プローブカードにおいて、弾性変形するプローブ群の総合ばね定数(K)と対応する弾性接続ピン群の総合ばね定数(K)の比(K/K)が0.5〜1.5の範囲であると、測定試験において、該プローブ群のオーバドライブと、それに伴うプローブモジュール基板のオーバドライブのバランスがよく、プローバ又はウエハのオーバドライブ操作がし易いし、プローブの許容最大オーバドライブの余裕代が十分とれ、かつ、許容最大応力にも余裕をとることができる。また、プローブモジュール基板をプローブ基板又は回路基板に対して複数行、複数列にわたり分割して配置した上で、懸垂定点支持しているので、ウェハ面とプローブ面とが互いに傾きを持っていた場合でも、プローブモジュール基板がその傾きに倣うように移動して、均等にオーバドライブを掛ける効果が得られる。
また、請求項5の二重弾性機構プローブカードの製造方法は、請求項1から4のいずれかに記載の二重弾性機構プローブカードにおいて、プローブモジュール基板の電極の上に複数の片持ち梁状プローブをリソグラフィと電鋳の反復実施により形成し、次いで犠牲層をエッチングで除去する方法によりプローブモジュール基板を製造することを特徴とする。また、請求項6の二重弾性機構プローブカードの製造方法は、請求項1から4のいずれかに記載の二重弾性機構プローブカードにおいて、プローブ基板またはプローブモジュール基板の電極の上に複数の弾性接続ピンをリソグラフィと電鋳の反復実施により形成し、次いで犠牲層をエッチングで除去する方法により弾性接続ピンを製造することを特徴とする。また、請求項7の二重弾性機構プローブカードの製造方法は、請求項5に記載の二重弾性機構プローブカードの製造方法により、上記プローブモジュール基板の電極の上に複数の上記片持ち梁状プローブをリソグラフィと電鋳の反復実施により犠牲層と共に設けて形成し、次いで、請求項6に記載の二重弾性機構プローブカードの製造方法により、上記プローブモジュール基板のもう一方の面の電極上に複数のクランク型弾性接続ピンをリソグラフィと電鋳の反復実施により犠牲層と共に設けて形成し、次いで、複数の上記プローブモジュール基板を上記クランク型弾性接続ピンを介して回路基板に固着した後に、上記犠牲層を除去することにより二重弾性機構プローブカードを製造することを特徴とする。
これらの製造方法によれば、プローブモジュール基板に実装する複数の片持ち梁状プローブをリソグラフィと電鋳の反復実施により精密に微細形状のものを形成できるので、高密度化に対応する微小寸法のプローブを形状や位置の精度を高めてエリアアレイ製造することができる。また、プローブ基板又はプローブモジュール基板に実装する複数の弾性接続ピンをリソグラフィと電鋳の反復実施により精密に微細形状のものを形成できるので、高密度化に対応する微小寸法の片持ち梁状又はクランク形状の弾性接続ピンを形状や位置の精度を高めてエリアアレイ製造することができる。また、プローブモジュール基板の両面に実装する複数の片持ち梁状プローブとクランク形状の弾性接続ピンをリソグラフィと電鋳の反復実施により精密に微細形状のものを形成できるので、高密度化に対応する微小寸法のプローブと弾性接続ピンをプローブモジュール基板に対して形状や位置の精度を高めたエリアアレイの製造できる。次いで、複数の上記プローブモジュール基板が上記弾性接続ピンを介して回路基板に固着された後に、上記犠牲層を除去することによりエリアアレイされた二重弾性機構プローブカードを製造することができる。これにより微細形状のプローブを有する二重弾性機構プローブカードが得られ、電極間隔が微小な高密度化されたチップデバイスの電気的性能試験に対し効率よく確実に対応することができる。
本発明による請求項1から4までの構成の二重弾性機構プローブカードによれば、半導体ウェハ上に高密度に集積されたチップデバイスの電気的特性の検査において、現在又は将来チップデバイスの電極間隔が数十ミクロンから十ミクロン台と小さくなる趨勢があり、これに対応するプローブ寸法がより小さくなり、許容最大応力が小さくなる中で、プローブの許容最大オーバドライブを増大することができるので、プローバ又はウエハのオーバドライブ操作がし易く、電気的特性検査を容易に、確実に実施できると共に、プローブの損傷又は破壊による検査時間の延長及び検査の不正確さに伴う経済的利益の逸失をふせぐことができる。また、本発明の二重弾性機構プローブカードは、プローブモジュール基板とプローブ基板又は回路基板との間に弾性体を介在させた簡易な構造であって、微小のプローブの高密度化にも対応できるし、容易に製造することもできるから、電極間隔が最小化したチップデバイスの検査機器の実用化に貢献することができる。また、プローブモジュール基板を複数行、複数列に分割して設けているから、ウエハーの平面に倣って検査できるので、ウエハの平坦度のバラツキ傾きにも対応することができる。
本発明による請求項5から7までの構成の二重弾性機構プローブカードの製造方法によれば、半導体ウエハの大型化、かつ高密度化に対応するプローブカードが製造できるもので、微小寸法でのプローブやこれに対応する弾性接続ピンを形状に制約されることなく、すなわち、適切なばね定数等を持たせて、リソグラフィ・電鋳プロセスで精度よく製造することができるので、電極間隔の微小なチップデバイスの検査に対応したプローブカードを供給することができる。また、許容オーバードライブに余裕が生ずる片持ち梁状プローブやクランク型弾性接続ピンを組み合わせた二重弾性機構プローブカードを簡易に、精度良く製造することができる。
以下、本発明に係る二重弾性機構プローブカードの最良の実施形態を図面に基いて説明する。図1は、本発明に係わる二重弾性機構プローブカードの実施形態であって、(a)はプローブモジュール基板が弾性接続ピンを介してプローブ基板に取り付けられたプローブカードの模式的断面図、(b)は(a)のA部の模式的拡大図である。図2は、本発明に係わる二重弾性機構プローブカードの別の実施形態であって、回路基板とプローブ基板間にスプリング状接続ピンを介在させたプローブカードの模式的断面図である。図3は、本発明に係わる二重弾性機構プローブカードの別の実施形態であって、プローブモジュール基板が弾性接続ピンを介して回路基板に取り付けられたプローブカードの模式的断面図である。図4は、本発明に係わる二重弾性機構プローブカードの実施形態であって、プローブモジュール基板をプローブ基板に実装したプローブ基板の模式的平面図である。図5は、本発明に係わる二重弾性機構プローブカードの製造方法の実施形態であって、(a)はプローブ基板に中継接続ピンを実装する方法の概略説明図、(b)はプローブモジュール基板にプローブを実装する方法の概略説明図である。図6は、本発明に係わる二重弾性機構プローブカードの製造方法の実施形態に関し、プローブカードの形成方法であって、(a)は本方法によるプローブカードの模式的断面図、(b)はプローブカードを形成する方法の概略説明図である。
図1(a)、(b)を用いて、本発明の実施の形態である二重弾性機構プローブカード1の構成について説明すると、プローブカード1は、回路基板6と、回路基板6の一方の面側に配置されたプローブ基板4aと、プローブ基板4aに対して複数のプローブモジュール基板3が複数行・複数列に配置され、プローブモジュール基板3の所定位置に複数の片持ち梁状プローブ2を形成している。回路基板6とプローブ基板4aとの間の対抗する面に設けられ、電気的にも接続する複数の片持ち梁状の中継接続ピン8aを設け、さらに、プローブ基板4aとプローブモジュール基板3との間の対抗する面に電気的にも接続する複数の片持ち梁状の弾性接続ピン5aを設ける。本発明は、プローブモジュール基板3を挟んで、片持ち梁状プローブ2と、対応する弾性接続ピン5aとの複数組を設けた二重弾性機構を有しているのが特徴である。また、各プローブモジュール基板3はプローブ基板4aから懸垂定点支持され、すなわち、吊り下げ具9と複数の位置決めピン10との組み合わせで、プローブモジュール基板3を上下移動可能に吊り下げるが、平面的には動かないように位置固定できるのが特徴である。プローブ基板4aに対して、プローブモジュール基板3が複数行・複数列に配置された状態を図4に示しており、プローブモジュール基板3を分割して設けているから、ウエハーの平面に倣って検査できるので、ウエハの平坦度のバラツキや傾きにも対応できる。また、回路基板6の背面に機械的強度を補強する補強板7が設けられ、支持ボルト17が補強板7と回路基板6とを挿通し、プローブ基板4aの端部を支持する支持体16に螺着している。なお、回路基板6の接続端子8cに固着された片持ち梁状中継接続ピン8aは、通常の中継接続の役割を果たし、押圧力に比例して生ずる反力によりプローブ基板4aの接続端子8cと電気的接続を確保するのが主体で、二重弾性機構としての弾性体としての役割ではない。
プローブモジュール基板3、プローブ基板4a及び回路基板6の形状は所定の厚みを有する円形又は方形の平板である。また、前記基板3、4a及び6は、一定の剛性のある合成樹脂製又はセラミック製のプリント板であって、プローブモジュール基板3では、各接続端子5cと下面の対応するプローブ2の端子2aとをプリントした内部配線3bで接続し、また、プローブ基板4aでは、各接続端子5cと上面の対応する接続端子8cとをプリントした内部配線で接続している。一方の回路基板6でも各テスタ接続端子4aと下面の対応する接続端子8cとをプリントした内部配線で接続している。円形又は方形のプローブモジュール基板3の下面全体に、被測定物である半導体チップデバイスの電極に対応するプローブ2が秩序立って配設される。これらのプローブ2は、プローブ基板3のプローブ接続端子2aに根元を固着されて、片持ち梁状にプローブ2を保持して弾性体としての機能を有し、その先にチップデバイスの電極(図示しない)と接触可能な針先を有する一体構造のものである。この片持ち梁状プローブ2の線径は、チップデバイスの規模にもよるが、20〜100μmの範囲であり、プローブ数も数百から千本超える規模である。片持ち梁状プローブ2の材料としては、通常、パラヂウム合金、ベリリウム銅合金、タングステン合金等から選択された一種類の合金が用いられ、製造はダイス伸線で製造されるか、又は一部微細寸法の片持ち梁状プローブはリガプロセスで製造される。また、補強板7は、回路基板4の平面度を維持するための背面を補強するために用いられ、この場合、強度が高い金属製を用い、耐熱性、耐候性、耐汚染性及び被加工性の点からステンレス鋼を用いることが望ましい。
また、プローブモジュール基板3とプローブ基板4aとの間に介在する複数の片持ち梁状弾性接続ピン5aは、良導電性の金属製がよく、例えばBe−Cu合金等である。片持ち梁状弾性接続ピン5aの総合ばね定数(K=k×N、因みに、k:一個の片持ち梁状弾性接続ピン5aのばね定数、N:弾性接続ピン5aの総数)は片持ち梁状プローブ2群の総合ばね定数(K=k×N、因みに、k:一個のプローブ2のばね定数、N:プローブの総数)の0.5〜1.5の範囲にあるのが、プローバによって負荷するオーバドライブをプローブ2と弾性接続ピン5aとにバランスよく分配することができる。片持ち梁状弾性接続ピン5aは、押圧力により上方へ圧縮移動が生ずると共に、対応する接続端子5cとの水平方向の位置関係がずれなくする形状が求められるから、片持ち梁状であるカンチレバー型が製作容易な点でよく、また、コイルばね型、クランク型ばねでもよい。弾性接続ピン5aの材料は、弾性があり、電気伝導性が良好な材料が望ましく、銅系の燐系銅合金、ベリリウム系銅合金、ニッケル合金等が用いられる。
前述のように、プローブモジュール基板3は、プローブ基板4aに対して、線棒状の吊り下げ具9により垂直方向に上下移動可能に吊り下げられ、かつ、介在する複数の片持ち梁状弾性接続ピン5aの反力とのバランスで上下方向の位置が定められる。この状態からオーバドライブが掛けられると、プローブモジュール基板3は、3乃至4本の複数で、かつ、プローブ基板4aから垂直方向に延在する棒状位置決めピン10により水平方向の動きが拘束されているから、介在する複数の片持ち梁状弾性接続ピン5aを押圧して上方へ正確に移動し、片持ち梁状プローブ2がチップデバイスの電極と確実に押圧接触することができる。オーバドライブが解除されると、このときXY平面における片持ち梁状プローブ2の位置は、プローブモジュール基板3が懸垂定点支持されているから、正確にもとの位置にもどる。
また、図2を用いて、本発明に係わる二重弾性機構プローブカードの別の実施形態であるプローブカード1について、図1(a)、(b)と相違する点について説明すると、プローブカード1は、回路基板6と、回路基板6の一方の面側に配置されたプローブ基板4aと、プローブ基板4aに対して複数のプローブモジュール基板3が複数行・複数列に配置され、プローブモジュール基板3の所定位置に複数の片持ち梁状プローブ2を形成しているのは、図1(a)、(b)と同じであるが、異なる点は、回路基板6とプローブ基板4aとの間で対抗する面に電気的にも接続する複数のつる巻きスプリング状接続ピン8bを設けており、プローブ基板4aと回路基板6の接続端子8c群に個々に根元を固着して、電気的に接続する構成としている。また。つる巻きスプリング状接続ピン8bの両端が接続端子8c群に固着せずに押圧接触している場合には、つる巻きスプリング状接続ピン8bをその位置に保持するピンカバー15を設けるとよい。
また、図3を用いて、本発明に係わる二重弾性機構プローブカードの別の実施形態であるプローブカード1について、図1(a)、(b)、図2と相違する点について説明すると、プローブカード1は、回路基板6と、回路基板6の一方の面側に複数行・複数列に配置された複数のプローブモジュール基板3とから構成され、プローブモジュール基板3の所定位置に複数の片持ち梁状プローブ2を形成し、回路基板6とプローブモジュール基板3との間で対抗する面に電気的にも接続する複数の片持ち梁状弾性接続ピン5aを設けており、回路基板6の接続端子5cに個々に根元を固着して、プローブモジュール基板3の接続端子5cに電気的に接続する構成としている。この場合も、プローブモジュール基板3を挟んで、片持ち梁状プローブ2と、対応する弾性接続ピン5aとの複数組を設けた二重弾性機構を有しているのが特徴である。
また、プローブモジュール基板3は、補強板7から回路基板6を通して、線棒状の吊り下げ具9により垂直方向に上下移動可能に吊り下げられ、かつ、介在する複数の片持ち梁状弾性接続ピン5aの反力とのバランスで上下方向の位置が定められる。この状態からオーバドライブが掛けられると、プローブモジュール基板3は、3乃至4本の複数で、かつ、補強板7から垂直方向に延在するの棒状位置決めピン10により水平方向の動きが拘束されているから、介在する複数の片持ち梁状弾性接続ピン5aを押圧して上方へ正確に移動し、片持ち梁状プローブ2がチップデバイスの電極と確実に押圧接触することができる。オーバドライブが解除されると、このときXY平面における片持ち梁状プローブ2の位置は、プローブモジュール基板3が懸垂定点支持されているから、正確にもとの位置にもどる。
図5には、二重弾性機構プローブカード1のプローブ基板4a及びプローブモジュール基板3の製造方法を示している。図5に示す製造方法は、微細寸法の片持ち梁状プローブ2とそれに対応する片持ち梁状弾性接続ピン5aをエリアアレイに製作して、プローブモジュール基板3及びプローブ基板4aの各接続端子2a、5cに固着する方法である。図5aには、片持ち梁状弾性接続ピン5aを複数個セットにしてエリアアレイに製作して、プローブ基板4aの接続端子5cに固着する方法を示している。先ず、複数個セットの片持ち梁状弾性接続ピン5aをリソグラフィと電鋳の反復実施して、型であるCuの犠牲層12中に形成する。次いで、上記セットの片持ち梁状弾性接続ピン5aを半田付け等でプローブ基板4aの接続端子5cに固着する。その後、Cuの犠牲層12をエッチングで除去して、プローブ基板4aの接続端子5cに実装した片持ち梁状弾性接続ピン5aが製造できる。また、図5bには、片持ち梁状プローブ2を複数個セットにしてエリアアレイに製作して、プローブモジュール基板3の接続端子2aに固着する方法を示している。先ず、複数個セットの片持ち梁状プローブ2をリソグラフィと電鋳の反復実施して、型であるCuの犠牲層12中に形成する。次いで、上記セットの片持ち梁状プローブ2を半田付け等でプローブモジュール基板3の接続端子2aに固着する。その後、Cuの犠牲層12をエッチングで除去して、プローブモジュール基板3の接続端子2aに実装した片持ち梁状プローブ2が製造できる。これにより、微細寸法の片持ち梁状プローブ2とそれに対応する片持ち梁状弾性接続ピン5aを有する二重弾性機構プローブカード1を製造することができる。
図6aに示す二重弾性機構プローブカード1は、回路基板6と、回路基板6の一方の面側に複数行・複数列に配置され、表面の所定位置に複数の片持ち梁状プローブ2を形成し、内部配線3aを有するプローブモジュール基板3と、プローブモジュール基板3と回路基板6との間に形成した複数のクランク型弾性接続ピン5bとを備え、弾性接続ピン5bがプローブモジュール基板3と回路基板6とに固着して接続されている。この場合、複数の片持ち梁状プローブ2及び複数のクランク型弾性接続ピン5bはリソグラフィと電鋳の反復実施により犠牲層12の型内に形成され、次いで犠牲層12をエッチングにより除去して、エリアアレイの微細寸法の片持ち梁状プローブ2及びクランク型弾性接続ピン5bを製造することができる。これにより、チップデバイスの電極間隔が微小であっても、これに対応して性能試験測定ができる二重弾性機構プローブカード1を提供することができる。
また、二重弾性機構プローブカード1の製造は、電極11aと11bを結ぶ内部配線3aを有するプローブモジュール基板3の電極11aの上に複数の片持ち梁状プローブ2をリソグラフィと電鋳の反復実施により犠牲層12と共に設けて形成すると共に、プローブモジュール基板3のもう一方の面の電極上11bに各片持ち梁状プローブ2対応する複数のクランク型弾性接続ピン5bをリソグラフィと電鋳の反復実施により犠牲層12と共に設けて形成し(図6b(1))、次いで、犠牲層12をエッチングで除去して、プローブモジュール基板3上に複数の片持ち梁状プローブ2を形成し(図6b(2))、次いで、複数のプローブモジュール基板3をクランク型弾性接続ピン5bを介して回路基板6に対しボンディング半田層13で固着し(図6b(3))、次いで、クランク型弾性接続ピン5bの犠牲層12をエッチングで除去することにより、回路基板6にクランク型弾性接続ピン5bを介して複数の片持ち梁状プローブ2を有する複数のプローブモジュール基板3を固着した二重弾性機構プローブカード1を製造することができる(図6b(4))。
半導体ウェハにおいて、特に、高集積化チップデバイスの電気的特性検査に使用するプローブカードに利用することができる。
本発明に係わる二重弾性機構プローブカードの実施形態であって、(a)はプローブモジュール基板が弾性接続ピンを介してプローブ基板に取り付けられたプローブカードの模式的断面図、(b)は(a)のA部の模式的拡大図である。 本発明に係わる二重弾性機構プローブカードの別の実施形態であって、回路基板とプローブ基板間にスプリング状接続ピンを介在させたプローブカードの模式的断面図である。 本発明に係わる二重弾性機構プローブカードの別の実施形態であって、プローブモジュール基板が弾性接続ピンを介して回路基板に取り付けられたプローブカードの模式的断面図である。 本発明に係わる二重弾性機構プローブカードの実施形態であって、プローブモジュール基板をプローブ基板に実装したプローブ基板の模式的平面図である。 本発明に係わる二重弾性機構プローブカードの製造方法の実施形態であって、(a)はプローブ基板に中継接続ピンを実装する方法の概略説明図、(b)はプローブモジュール基板にプローブを実装する方法の概略説明図である。 本発明に係わる二重弾性機構プローブカードの製造方法の実施形態に関し、プローブカードの形成方法であって、(a)は本方法によるプローブカードの模式的断面図、(b)はプローブカードを形成する方法の概略説明図である。 従来のプローブカードの一例であって、プローブカードの模式的断面図である。
符号の説明
1:プローブカード 2:プローブ 2a:プローブ端子
3:プローブモジュール基板 3a:内部配線 3b:内部配線
4:プローブユニット 4a:プローブ基板 4b:内部配線
5:接続ピン 5a:片持ち梁状弾性接続ピン 5b:クランク型弾性接続ピン
5c:接続ピン端子 6:回路基板 6a:テスタ接続端子 7:補強板
8:中継接続ピン 8a:片持ち梁状接続ピン 8b:スプリング状接続ピン
8c:接続ピン端子
9:吊下げ具 10:位置決めピン 11a、b:電極
12:犠牲層 13:ボンディング用半田層
15:ピンカバー 16:支持体 17:支持ボルト 21:プローブカード
22:プローブ 23:プローブ基板 23a:接続端子
24:回路基板 24a:テスタ接続端子 25:中継接続ピン 25a:接続端子 26:補強板 27:支持体 28:支持ボルト 30:半導体ウエハ 31:ウエハ載置台

Claims (1)

  1. 回路基板と、上記回路基板の一方の面側に配置され、所定位置に複数の弾性変形するプローブを形成した複数のプローブモジュール基板を表面に複数行・複数列に配置したプローブ基板、上記回路基板と上記プローブ基板との間で対抗する面に設けられた電気的に接続する複数の中継接続ピンとを備え、上記プローブモジュール基板が上記プローブ基板から懸垂定点支持されると共に上記プローブ基板との間に電気的に接続し、かつオーバードライブによって垂直方向に変位する弾性接続ピンを設けたことを特徴とする二重弾性機構プローブカード。
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