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JP5645346B2 - ポリオールを含むポリ(ビニルアルコール)組成物 - Google Patents
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JP5645346B2 - ポリオールを含むポリ(ビニルアルコール)組成物 - Google Patents

ポリオールを含むポリ(ビニルアルコール)組成物 Download PDF

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Description

本発明はポリオール可塑剤を含むポリ(ビニルアルコール)組成物、そのための方法、及びそれを含む物品に関する。
ポリ(ビニルアルコール)(PVOH)は酸又は塩基触媒アルコーリシスにより調製される水溶性ポリマーである。異なる溶解温度要件を有する適用のために可変溶解性のPVOHフィルムを利用することが望ましい。例えば、消費洗浄適用のための洗剤を含むパウチは10℃以上の冷水に可溶性であることが好ましい。反対の極限では、PVOHランドリーバッグが熱水にわずかに溶解することが好ましい。
PVOHの溶解性は加水分解の程度により調節し得る。水溶性フィルムについて、その加水分解は典型的には80-100%である。冷水可溶性フィルムに使用される普通の銘柄は88%加水分解PVOHである。加水分解が88%から公称100%まで増大するにつれて、溶解に必要とされる水温が上昇する。
PVOHの溶解性に影響するために、官能性コポリマーがPVAc重合に混入されてPVOH結晶性のそれらの崩壊及び/又はそれらの疎水性もしくは親水性により溶解性を変性し得る。例えば、ポリビニルアルコール-開発;Finch, C.A.編集, John Wiley & Sons: New York, 1992, 361-402頁(アクリレート又はメタクリレートエステルを酢酸ビニルと共重合する(これは、エステル交換後に、ポリマー鎖にラクトン官能基をもたらす))を参照のこと。
PVOHの押出では、フィルムの所望の溶解性を与える加水分解の程度を有するPVOHの銘柄が利用される。或る場合には、所望の加水分解及び分子量を有するPVOH樹脂が商業上入手できない。この状況でブレンド戦略を使用することができるが、多くの場合、これはその他の性質の折衷を必要とすることがあり、最終溶解温度が高溶解温度を有する成分により依然として支配されるかもしれない。それ故、加工中の樹脂の溶解性を微調整する別の方法を有することが望ましいであろう。
PVOHは多くの既知の方法、例えば、水溶性フィルムを製造するための溶液キャスティング技術又は溶融押出技術によりフィルムにし得る。このようなフィルムはまた幾つかの用途、例えば、薬品の包装が前測定され、シールされる場合に、包装材料として有益であるが、続いてこれが水に入れられる時にその内容物を放出する。例として、ランドリー洗剤及びホットタブのための衛生薬品等が挙げられる。
PVOHフィルムはまた酸素バリヤーであり、多層フィルム、例えば、疎水性フィルムの間にサンドイッチにされたPVOHフィルムに使用し得る。このような複合材料フィルムは耐水性であるが、酸素バリヤー特性を保持し、例えば、或る種の食品及び医療製品の包装中で酸化からの保護を必要とする包装材料に有益であり得る。
PVOHフィルムをつくるための溶融押出方法は慎重に管理される。何とならば、PVOHがスクリューせん断及び熱の下の滞留時間のために、押出機中で分解を受ける傾向を示すからである。約200℃以下で始まると考えられる、分解は、望ましくない性質、例えば、非一様の性質、フィルムの不連続性、着色、脆さ、架橋、生分解性の損失、及び水溶性の損失により証明される。
可塑剤が溶融押出中にPVOHとともに使用されて押出温度を下げ、固有の熱不安定性を解消し、又はPVOHを軟化するのに使用されて一層軟質の、一層可撓性の物品を与える。グリセロールの如きポリオールがこの目的のために普通に利用される。グリセロールトリアセテートがWO98/39382に88%加水分解PVOHとともに可塑剤として利用されていたが、グリセロールトリアセテートは一層高い加水分解、例えば、>95%又は>98%のPVOHには不十分な可塑剤である。PVOHの加水分解レベルが増大するにつれて、それは非極性分子、例えば、トリアセチンと相溶性ではなくなることが知られている。
ポリマー溶融温度及び押出温度を下げることを特別に助け、同時に結晶性を最小にすることにより水溶性を最大にする生分解性可塑剤で可塑化された生分解性PVOHを調製することが望ましい。完全加水分解PVOHを押し出すことがまた望ましい。何とならば、幾つかの適用が低下された水溶性を必要とするからである。
組成物はポリ(ビニルアルコール)及びポリオールエステル可塑剤を含み、又はこれらから製造され、そのポリ(ビニルアルコール)がポリ(ビニルアルコール)ホモポリマー又はコポリマーを含み、そのポリオールエステル可塑剤が1個以上のエステル基及び少なくとも1個の遊離ヒドロキシル基を有するエステル化ポリオールを含む。
その組成物を製造するのに使用し得る方法はポリ(ビニルアルコール)をそのポリ(ビニルアルコール)をエステル交換するのに充分な条件下でポリオールエステル可塑剤と合わせることを含む。
物品はその組成物を含み、又はそれから製造される。
その組成物は最小の熱分解、変色、架橋、又は化学的性質及び物理的性質、例えば、水溶性、生分解性、透明性、引張特性、可撓性、伸び、耐衝撃性、引裂き強さ、熱シール性、及びバリヤー特性の損失で押出可能であり得る。
有益なPVOH組成物は約70%以上、もしくは約88%以上、又は99%以上の加水分解の等級を含み得る。
商業上入手し得る完全加水分解“100%”銘柄は実際には約98-100%加水分解される。80-98%、特に88%の部分加水分解銘柄が最も普通である。PVOHの99%より大きい加水分解銘柄は顆粒状粉末又は微粉末であり、約200℃の熱分解温度及び約227℃の融点を有する。100%加水分解銘柄は高度に結晶性であり、水中の溶解に約80℃の温度を必要とする。88%加水分解銘柄は、その一層高いアセチル基含量にもかかわらず、室温で水に可溶性であり、極めて結晶性が小さく、185℃付近の比較的広い温度範囲で溶融し、またおそらく12%の残留酢酸ビニル成分のために100%銘柄よりも熱安定性ではない。また顆粒状の、70%加水分解銘柄はおそらく残留アセチル基の増大された比率のために著しく水溶性ではなく、しかも熱安定性ではない。部分加水分解PVOH中のアセテート基のランダム分布はアセテート基の分布が非ランダムである場合よりも大きい融点降下をもたらし、商用の部分加水分解PVOHが非ランダムアセテート基を有することが知られている(R.K. Tubbs, J. Polymer Sci. Part A-1, 4, 623-629頁(1966))。
%加水分解において、その%はビニルアルコール(VOH)部分のモル比率を表し、その残部は非加水分解酢酸ビニル(VAc)部分である。溶融加工条件下で、鎖中のPVAc部分及びVAc部分は相当するPVOH又はVOH部分よりも安定ではないかもしれない。何とならば、酢酸がポリマー鎖中の不飽和の生成で除かれるからである。P. Alexyら著Polymer Degradation and Stability v. 85 (2004), 823-830頁によれば、このような不飽和は望ましくない色発生を生じ、架橋を促進する。発生される酢酸がまた水又は酢酸を脱離する更なる反応の触媒であり得る。
PVOHコポリマーの例は(メタ)アクリレートエステルとのコポリマー、例えば、ポリ(ビニルアルコール共メチルメタクリレート)(PVOH/MMA)、ポリ(ビニルアルコール共メチルアクリレート(その(メタ)アクリレートコモノマーのモル比率は約2モル%から約10モル%まで、又は約2モル%から約6モル%までである)、又はこれらの組み合わせである。(メタ)アクリレートはアクリレート、メタクリレート、又はこれらの組み合わせを表す。(メタ)アクリレートはラクトンとして存在してもよい。
例えば、一種の既知のコポリマーは米国特許第4,885,105号(その開示が参考として本明細書に含まれる)に開示されたようにVAcを酸含有モノマー、例えば、アクリル酸もしくはメタクリル酸又はその他のエステルと共重合することによりつくられる。また例えば、VAc/メチルメタクリレート(MMA)コポリマーはPVOHコポリマー(そのMMAカルボキシル基が隣接アルコール単位とラクトン構造を形成していた)へとアルコーリシス反応を受けることが知られている。コモノマーは約0.5モル%から約15モル%まで、もしくは約0.5モル%から約8モル%まで、又は約1モル%から約6モル%までのメチルメタクリレートを含んでもよい。ここで実用的なポリマーは約5,000から約80,000まで、もしくは約10,000から約120,000まで、又は約20,000から約40,000までの数平均分子量を有し得る。
その組成物はポリ(ビニルアルコール)をエステル交換するのに充分な量のポリオールエステル可塑剤を含むことができ、それによりポリ(ビニルアルコール)の約1%から約10%まで、もしくは約1%から約5%まで、又は1%から3%までがエステル交換される。ポリオールエステル可塑剤は1個以上のエステル基及び少なくとも1個の遊離ヒドロキシル基を有するエステル化ポリオールである。ポリオールエステル可塑剤は可塑剤として、かつ反応性エステルとして作用することがあり、その反応性エステルがPVOHとのエステル交換反応を受けることを意味する。好適なポリオールエステル可塑剤はエステル官能基及びヒドロキシ官能基の両方を有するポリオールのC1-10又はC1-5アルカン酸エステルである。エステル基はエステル交換を行なって熱加工中にPVOHのエステル含量を増大することができ、ヒドロキシ基がそのポリオールをPVOHと相溶性にし得る。相溶性及び可塑化能力は一般にヒドロキシルの数が増大するにつれて一層良好になる。また、一層低い前変性加水分解値を有するPVOHは一層広範囲のポリオールエステル可塑剤と相溶性であり得る。
ポリオールエステル可塑剤はポリオール及び酸から誘導される。ジオールの例として、エチレングリコール、ポリエチレングリコール、プロパンジオールの異性体、ブタンジオールの異性体、ペンタンジオールの異性体、もしくはヘキサンジオールの異性体、又は2種以上のこれらの組み合わせが挙げられる。エチレングリコール及びポリエチレングリコールの分子量は約600未満であってもよい。トリオールの例として、グリセロール、トリメチロールプロパン、ブタントリオールの異性体、ペンタントリオールの異性体、もしくはヘキサントリオールの異性体、又は2種以上のこれらの組み合わせが挙げられる。高級ポリオールの例として、エリスリトール、ネオペンチルグリコール、ペンタエリスリトール、マルチトール、ソルビトール、キシリトール、ジグリセロール、トリグリセロール、テトラグリセロール、ペンタグリセロール、又は2種以上のこれらの組み合わせが挙げられる。
酸はC1-10又はC1-5アルカン酸(これらの誘導体、例えば、ヒドロキシ官能基、トリアルキルアミノ官能基、又はエーテル官能基を含むものを含む)であってもよい。酸の例として、ギ酸、酢酸、プロピオン酸、ブタン酸、ペンタン酸、グリコール酸、乳酸、3-ヒドロキシ酪酸、4-ヒドロキシ酪酸、4-ヒドロキシペンタン酸、(2-メトキシエトキシ)酢酸、3-(ジメチルアミノ)プロパン酸、又は2種以上のこれらの組み合わせが挙げられる。
ポリオールエステル可塑剤の具体例として、エチレングリコールモノアセテート、エチレングリコールモノブチレート、グリセロールアセテート、グリセロールジアセテート、グリセロールモノプロピオネート、グリセロールジプロピオネート、グリセロールモノラクテート、グリセロールジラクテート、トリメチロールプロパンアセテート、トリメチロールプロパンジアセテート、トリメチロールプロパンラクテート、トリメチロールプロパンジラクテート、ソルビトールアセテート、ソルビトールジアセテート、ソルビトールトリアセテート、ソルビトールテトラアセテート、ソルビトールモノラクテート、ソルビトールジラクテート、又は2種以上のこれらの組み合わせが挙げられるが、これらに限定されない。1種より多い酸でエステル化されたポリオール、例えば、ソルビトールモノアセテートモノプロピオネートが使用し得る。
グリセロールのアセテートエステルはしばしばモノアセチン(グリセロールモノアセテート)、ジアセチン(グリセロールジアセテート)、及びトリアセチン(グリセロールトリアセテート)と称される。以下、名称グリセロールモノアセテート、グリセロールジアセテート、及びグリセロールトリアセテートが使用される。
グリセロールのアセテートエステル、即ち、グリセロールモノアセテート及びグリセロールジアセテート並びにこれらの混合物が好ましい。グリセロールモノアセテート及びグリセロールジアセテートの両方がグリセロールエステル及びPVOHの両方とのエステル交換を受ける。こうして、商業上入手し得るグリセロールモノアセテート及びグリセロールジアセテートは異なるレベルのアセチル化を含む混合物を含む。グリセロールモノアセテート及びグリセロールジアセテートは未反応のグリセロール、グリセロールモノアセテート、グリセロールジアセテート及びグリセロールトリアセテートの混合物であり、これらの名称は平均アセチル含量を表す。WO 98/39382に開示された一般的結論とは逆に、グリセロールトリアセテートは95%以上の加水分解でPVOHに有効な可塑剤ではない。グリセロールトリアセテートは混合物ではなく、単一化合物である。
押出温度で、PVOHの加水分解レベルはエステル交換方法(エステル基が一種以上のポリオールエステル可塑剤からPVOHに移される)により変化されると考えられる。エステル交換はPVOH加水分解レベルの低下(PVOHのエステル基の量が増加されることを意味する)を可能にし、融点を下げることによりPVOHの溶融加工性を高め、一層低く、かつ一層広い95-99.4%の加水分解まで加水分解し、それによりコポリマーが水に溶解する温度を約27℃に低下することにより、99.4-99.8%の加水分解で商業上入手し得るにすぎない、PVOH-ラクトンコポリマー(約44℃の水溶解温度を有する)の利用を可能にし得る。
また、導入されたエステル基はPVOH部分中にランダムに位置され、こうしてそれらが酢酸ビニル部分のブロックを含む商用の部分加水分解ホモポリマーと較べて結晶性を破壊するのに有効であり、それによりPVOHの水溶性を増大すると考えられる。
ポリオールエステル可塑剤及びエステル交換されたポリオールエステル可塑剤はまたフィルム適用の可塑剤要件、例えば、改良された可撓性、引張強度、融点低下、及び溶融強度を与え得る。
ポリオールエステル可塑剤の量は所望のエステル交換レベルひいては目標とされる加水分解レベルを可能にするのに充分な量であってもよく、PVOH成分の重量を基準として約5%から約30%まで、もしくは約5%から約20%まで、又は約10%から約15%までである。
理論により制限されたくないが、ポリオールエステル可塑剤の有効性は押出条件下で起こるエステル交換のためであると考えられる。更に、ポリオールエステル可塑剤それ自体がそのエステル交換副生物であるのでPVOHの可塑剤である。例えば、PVOHとグリセロールモノアセテート又はジアセテートのエステル交換は一層低い加水分解レベルを有するPVOH及び副生物、グリセロール又はグリセロールモノアセテート(これらの両方がPVOHの有効な可塑剤である)を与える。PVOH及び可塑剤の均一なブレンド中のエステル交換はランダム再アセチル化をもたらし、それにより商用のPVOH製造方法により残されたVAc基よりも有効に融点及び結晶性を低下し得る。換言すれば、ポリオールアセテートによる溶融エステル交換により調製された、98%加水分解PVOHポリマーは商用のPVOH製造方法により調製された98%加水分解コポリマーよりも低い融点をもたらすVAc分布を有するであろう。融点を低下することは溶融温度要件を下げることがあり、これが押出と従来関連する分解を最小にし、一層低い結晶性が水溶性を改良する。更に、エステル交換により生成されたポリオールはまたPVOHと相溶性であり、その可塑剤として作用する。
PVOHのエステル部分含量は押出中に増大する。例えば、初期のPVOH等級が約99.6%加水分解であった場合の可塑化押出について、グリセロールモノアセテート又はジアセテートの存在下の押出後に、押し出された生成物は約97.2%から約99%までの加水分解であり、再アセチル化の発生を示した。一層高いレベルの再アセチル化は、一層多いグリセロールモノアセテート又はジアセテートの添加により得られる。押出後に、PVOH中の再アセチル化の量は約0.1%から約10%まで、又は0.5%から5.0%までの再アセチル化であり得る。
ポリオールエステル可塑剤のエステル交換能はポリオールエステル可塑剤をPVOHとともに溶融加工し、ポリオールエステル可塑剤及びその他のポリオールの全てをPVOH物品から抽出し、次いでPVOHのエステル含量を溶融加工の前後で比較することにより評価し得る。PVOHとポリオールエステル可塑剤の熱加工がPVOHヒドロキシル基の約0.5%から約5%までをエステル化させ得る。エステル化は滴定、DSC、IR分光分析、及びNMR分光分析の如き手段で評価し得る。
PVOH組成物はまた目標適用に所望される軟度、加工性、シール性、及び可塑剤移行に対する耐性を与える液体又は固体の、付加的な可塑剤;取扱及び加工を改良するための加工助剤、例えば、400より大きいMWのポリアルキレングリコール、ワックス、脂肪酸及びそれらの塩、並びに米国特許第3997489号に開示されたステアリルアミド;充填剤及びエキステンダー、例えば、澱粉、変性澱粉、セルロース、変性セルロース;無機充填剤、例えば、炭酸カルシウム、シリカ、又はタルク;酸化防止剤、例えば、BHT、イルガノックス1010又はイルガノックスB215;顔料;並びに染料を含み得る。
可塑化され、かつ押出可能なPVOHポリマー又はコポリマーはまたその他の相溶性ポリマー及びコポリマー、例えば、ポリエチレンを含むエチレン含有ポリマー及びエチレン、(メタ)アクリル酸、(メタ)アクリレート、アルキル(メタ)アクリレート、一酸化炭素、マレイン酸、無水マレイン酸、又は2種以上のこれらの組み合わせから誘導された反復単位を含むコポリマーとブレンドされてもよい。このようなコポリマーは約4000〜10,000の分子量で少なくとも66重量%のエチレンを含み得る。エチレン含有ポリマーの具体例として、ポリエチレン、エルバロイ(登録商標)エチレン/n-ブチルアクリレート/一酸化炭素ターポリマー、エルバロイ(登録商標)エチレン/酢酸ビニル/一酸化炭素ターポリマー、エチレン-ビニルアルコールコポリマー、例えば、エルバックス(登録商標)、又は可塑化ポリビニルブチラールコポリマー、例えば、エコサイト(登録商標)(デュポン社(ウィルミントンDE)から入手し得るコポリマー)が挙げられる。
当業者に公知であるように、PVOHはまた容器が開放された時間の長さ及びそれが暴露された相対湿度に応じて約5重量%までの水を含んでもよい。水の添加は、特にPVOH/澱粉ブレンドで公知であり、この場合、それがPVOHを溶解し、溶融することを助ける点で溶融押出を助け、こうして熱要件を低減する。しかしながら、典型的にはそれは押出機を出る前に気化されてフィルム欠陥、例えば、“フィッシュアイ”を回避する。含水量を5%以下又は3%以下に最小にし、押出中に必要とされる水の蒸発の量を最小にすることが望ましいことがある。例えば、米国特許出願第2005/0001348号(そこでは、PVOH及び可塑剤が同時に押出機に供給されてその方法を単一工程で達成する)を参照のこと。
水は必要により可塑剤として、かつ/又はポリビニルアルコールの溶融又は溶解を促進するための加工助剤として添加されてもよく、これがポリビニルアルコールの熱暴露を最小にし得る。追加の水はポリビニルアルコールを溶融する前にプロセス工程で単独で、もしくは可塑剤と組み合わせてポリビニルアルコールと混合でき、又は熱加工装置、例えば、押出機に直接注入し得る。しかしながら、押出品中の高レベルの水は脱蔵のための欠陥、例えば、フィルム中の“フィッシュアイ”を生じ得る。こうして、水の一部又は全部はそれが加工助剤の役割を果たした後だがそれがダイに達する前に押出機中で排気することにより除去し得る。水はポリビニルアルコール押出の加工助剤であるが、それは加工温度でポリオールエステル可塑剤の加水分解を生じ得る。この競合する加水分解反応プロセスは最初に押出機の一つ以上のゾーン(そこでは溶融温度が200℃又は220℃以下である)中でポリビニルアルコール、可塑剤、及び水の混合物を溶融又は溶解し、その後のゾーンで無欠陥押出品に必要な量の水を排出し、次いでその後の一つ以上のゾーンで200℃又は220℃より上に加熱してポリオールエステル可塑剤とのエステル交換を生じることにより最小にし得る。
ポリビニルアルコール及び反応性ポリオールエステル可塑剤の熱加工は文献に広く記載されており、また当業者に公知であるように、混合、加熱及び溶融のプロセス工程を含む。典型的には、最後の加熱及び溶融工程は物品を形成するために取り付けられたダイ又は金型を備えた押出機中で達成される。これらの作業は同様の最終結果を得るための幾つかの方法で達成し得る。これらの工程は連続のユニット操作であってもよく、又は組み合わされてもよい。Harreus及びZimmermannによりResin News, (1978), 14, 1-6頁の“ポリビニルアルコールから形成されたプラスチックフィルム パートI.モウィオール/可塑剤ブレンドの調製”及び米国特許第4542178号に記載された一つの操作は、PVOH、可塑剤及びその他の添加剤を混合又は激しく混合し、混合物を加熱し、PVOH粒子に可塑剤を吸収させ、必要により通常の一軸スクリュー又は二軸スクリュー溶融押出装置に導入し得る組成物に凝集させることである。溶融押出機は、例えば、プロフィール、ペレット、単層もしくは多層キャストフィルム、単層もしくは多層インフレートフィルム、金型の形状をとる部品、又はフィラメントをつくるための種々の端部アタッチメント又はダイを備えることができる。フィルムをつくるための方法がResin News, (1979), 15,25-31頁にHarreus及びZimmermann著“ポリビニルアルコールから形成されたプラスチックフィルム パートII.インフレート法によるモウィオール/可塑剤ブレンドの加工”により記載されていた。
また、PVOHの多孔性銘柄、例えば、デュポンにより製造されたエルバノール(登録商標)製品では、反応性ポリオールエステル可塑剤が加熱しないで単に混合でき、その液体を多孔性PVOHに吸収させることができる。次いで得られる粉末が加熱、混合、及び溶融のために押出機に供給し得る。プロセス温度が約170℃から約210℃まで、もしくは約210℃から約245℃まで、又は約215℃から約245℃までの範囲であってもよい。エルバノール(登録商標)PVOHの多孔性銘柄は微孔性、吸収性の、低嵩密度の粉末の物理形態のPVOHを与える方法によりつくられる。こうして、エルバノール(登録商標)PVOHは室温で液体を容易に吸収するとともに、易流動性粉末のままである。
この方法により製造されたPVOH組成物は約170℃から約220℃まで、又は約190℃から約210℃までの融点を有し得る。PVOHは熱に影響されやすく、熱分解を問題とし、押出品品質を与えるために最小加工温度が使用し得る。例えば、PVOH組成物はバレルから約180℃から約245℃までの温度に加熱又は冷却することにより増強されたせん断力により押出機中で加熱し得る。所望の加工温度はPVOHホモポリマー又はコポリマーの融点、可塑剤の同一性及び量、並びに押出前の可塑剤導入の充分度に依存し得る。適当な押出機バレル温度プロフィール並びにせん断とバレル熱のバランスは装置デザイン及びスケールに依存し、全て当業者に公知である。
実施態様において、2工程混合操作が使用されてもよく、この場合、ポリオールエステル可塑剤が最初に押出前にポリ(ビニルアルコール)粉末に添加され、混合物が押し出され、押出品がペレット化される。ペレットの色及びペレット透明性の改良が非ポリオールエステル可塑剤と較べて観察される。次いでインフレートフィルムへのペレット化PVOH/ポリオールエステル可塑剤の再押出が、優れた可撓性特性及び伸び特性を有する透明な、水溶性フィルムを生じた。このような溶融押出可能なフィルムは溶液キャストフィルムに対し経済的な改良を与え得る。
PVOH組成物(これらは生分解性であってもよい)は、フィルム、成形物品、熱成形物品、管、ロッド、又は容器を含む物品をつくるのに使用し得る。フィルムとして、多層フィルム又はシートが挙げられ、水性媒体、例えば、洗剤、農薬及びプール薬品、染料及び顔料、充填剤、フレグランス、及び乾燥接着剤のための包装材料;衛生ナプキン及び失禁衣類の包装材料又は成分;植え込み可能な種子パッケージ、例えば、種子テープ;バリヤーフィルム;レリースフィルム;堆肥化可能な廃物のための厨芥袋;医療ランドリーバッグ;ランドリー洗剤パウチ等として使用し得る。
組成物はキャストフィルム及びインフレートフィルムを調製するために押出によりフィルム及びシートに成形されてもよい。組成物はシリットダイ中の押出及び得られる平らなシートのカレンダー掛けによりキャストフィルムに成形されてもよい。インフレートフィルムはまた管状フィルムを調製するために円形もしくは環形ダイ中の押出により調製されてもよい。限定ではなく、例えば、フィルム及びシートは包装材料及びパッケージを調製するのに有益である。シートは更に物品及び構造物に熱成形されてもよい。
フィルムはPVOH組成物の単層を含んでもよい(単層フィルム)。また、多層フィルム又はシートはPVOH組成物の層及び異なる材料を含む少なくとも一つの付加的な層を含む。
包装の業界で一般に知られているようなあらゆるフィルム等級ポリマー樹脂又は材料が多層フィルム構造中の付加的な層を調製するのに使用し得る。多層ポリマーシートは最も外の構造又は酷使層、内側又はインテリアバリヤー層、及びパッケージの意図される内容物と接触し、かつ相溶性で、しかも必要とされるシールを形成することができる最も内側の層を含むが、これらに限定されない少なくとも三つのカテゴリーの層を含んでもよい。その他の層がまた存在してこれらの層を一緒に結合することを助けるための接着層又は“タイ”層として利用できるかもしれない。
多層フィルムは以下のように同時押出により調製し得る:種々の成分の顆粒が別々の押出機中で溶融される。溶融されたポリマーが別々のポリマー溶融流を種々の成分の多層を含む一つの溶融流に合わせる混合ブロックに通される。溶融流がダイ又はダイの組に流入して多層流として加工される溶融ポリマーの層を形成する。層状溶融ポリマーの流れが、例えば、急冷ドラムで迅速に冷却されて層状構造を形成する。フィルムはまた(同時)押出、続いて一つ以上のその他の層への積層によりつくられる。その他の好適な変換技術は、例えば、インフレームフィルム(同時)押出及び(同時)押出被覆である。
フィルムは必要により一軸延伸されて(一方向に引っ張られて)、テープ及びストラップに有益であるような機械方向(MD)の高引張強度を得てもよい。また、フィルムはフィルムの面で二つの相互に垂直の方向に引っ張ることにより二軸延伸されて機械的性質及び物理的性質の満足な組み合わせを得ることができる。このような二軸延伸は連続に、例えば、最初にMDに、次いで横方向に行なうことができ、又は同時に、例えば、同時に二つの垂直方向に行なうことができる。
フィルムを一軸又は二軸延伸するための配向及び延伸装置が当業界で知られており、また米国特許第3,278,663号、同第3,337,665号、同第3,456,044号、同第4,590,106号、同第4,760,116号、同第4,769,421号、同第4,797,235号及び同第4,886,634号に開示されたもののように当業者により適合されてもよい。
フィルムはまた支持体、例えば、箔、紙又は不織繊維材料に積層されて多層包装材料を得てもよい。積層は支持体と高速(約100〜1000フィート/分(fpm、0.5-5m/秒)、好ましくは約300〜800fpm(1.5-4m/秒))で移動するフィルムの間の接着剤組成物の溶融カーテンをそれらが冷(冷却)ロールと接触する際にレイダウンすることを伴う。溶融カーテンは接着剤組成物を平らなダイ中を押し出すことにより形成される。溶液系接着剤組成物がまたフィルムを支持体に接着するのに使用されてもよい。
包装材料はまた、例えば、限定ではなく、印刷、型押、及び/又は着色により更に加工されてその中の製品についての情報を消費者に与え、かつ/又はパッケージの心地よい外観を与えるための包装材料を提供してもよい。
フィルム及びシートは包装材料及び容器、例えば、パウチ、リディング(lidding)、熱成形容器、例えば、トレイ、カップ、及びボウルを調製するのに使用し得る。その他の熱成形包装物品として、ブリスター包装、ディスペンサー用のブリスター成分又は医薬区画、クラムシェル、取扱トレイ、購入時点 (point-of-purchase)ディスプレイスタンド、ツーピースボックス(蓋及びベース組み合わせ)、ディスペンサーボディ、二つ折り可能な(bifoldable)物品等が挙げられる。
管状フィルムの如きフィルムは管表面を横切ってシールを形成し(例えば、ヒートシール又は無線周波数溶接により)、シールされた管を長さ部分に切断し、それにより一つの閉じた端部及び一つの開いた端部を有する管を得ることによりバッグ又はパウチに加工されてもよい。
組成物はあらゆる好適な溶融加工技術を使用して物品に成形されてもよい。当業界で知られている普通に使用される溶融成形方法として、例えば、射出成形、押出成形、又はブロー成形が挙げられる。
熱成形容器、例えば、トレイ、カップ、又はボウル及びPVOH組成物を含むフィルムを含むリディングフィルムを含むパッケージが注目される。
試験方法
試験方法1.加水分解%の測定のための赤外方法
水性ケン化方法により測定して86.6-99.6%の範囲の加水分解%値を有する一連のPVOHサンプルを減衰全反射赤外分光分析(ATR)により分析した。1273cm-1における酢酸メチル吸収を844cm-1のPVOHメチレンピークに対する比率で表した。次いで較正曲線をプロットし、PVOHフィルムの加水分解%値を測定するのに使用した。
試験方法2.示差走査熱量法
示差走査熱量法(DSC)測定を10℃/分で20℃から250℃まで傾斜し、20℃に冷却し、次いで250℃に再加熱する温度プログラムを使用し、製造業者の推奨に従って使用されるTAインストルメンツQ1000熱分析系(ニューキャッスル、DE)で行なった。融点を最初の熱の吸熱から測定し、ガラス転移温度を第二の熱の傾斜の変化から内挿した。
試験方法3.核磁気共鳴スペクトル
1H NMRスペクトルを重水素化ジメチルスルホキシド中で500MHzで、製造業者の推奨に従って使用されるブルカー・アドバンスDRX-500(ビレリカ、MA、米国)で測定した。1H NMRを使用して実施例で使用された抽出方法がグリセロールモノアセテートの全てを除去することを確かめた。検出限界を測定したところ、PVOHに対し0.6モル%未満であった。
試験方法4.フィルム崩壊/溶解試験
対象試験を米国特許第6787512号のモノゾル試験方法205(MSTM205)に記載されたように最小の変化で行なった。5個の試験標本を試験すべき夫々のフィルムから切断し、夫々の標本を別々の35mmスライドマウントにロックした。温度計を備えたビーカーに16±2℃の温度の水道水600mlを入れた。水の柱の高さをマークし、磁気撹拌棒を加えた。ホットプレート/磁気撹拌機を使用して水を撹拌して水柱の高さの約1/5で渦巻きを発生させた。渦巻きの深さをマークした。スライドマウントを、その一層短い面がビーカーの面に平行であり、かつその一層長い面が水表面に平行であるように調節可能なホルダーに締め付けた。スライドマウントを、渦巻きの中心から外にあるが、フィルム表面が水の流れに垂直に位置されるように、ビーカーの面に対しずれた、ビーカーの中心線に位置させた。スライドホルダーが水により完全に覆われ、タイミングが始められるように、スライド及びクランプを水に落下することにより固定スライドを挿入した。ホットプレートを稼動させ、崩壊(フィルムが離れて分解する)が生じる温度及び時間を記録した。全てのフィルムがスライドマウントから開放された時、スライドマウントを水から上昇させた。フィルム溶解(全てのフィルム断片が最早見えず、溶液が透明になる時)が生じた温度及び時間を測定した。試験を残りの4つのサンプルについて繰り返し、5つの評価の平均を報告する。加熱速度は1〜4℃/分の範囲であった。
実施例1
PVOHサンプル(“ホモポリマー1”、デュポンからエルバノール(登録商標)90-50として得た)は、30,000のMn、228℃のDSC融点(エンタルピー69J/g)、及び99.7%の加水分解(試験方法1による)を有するPVOHの完全加水分解銘柄であった。室温でバッグ中で混合し、一夜放置することによりホモポリマー1を15重量%のグリセロールモノアセテート及び1g/kgのイルガノックスB215(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社、バーゼル、スイス)とブレンドした。ブレンドを200rpmで運転され、かつ低せん断スクリュー、単一ベント、及びポリ(塩化ビニル)(PVC)単一ストランドダイを備えたトリローバル28mmウェルナー&フレイデラー(シュタットガルト、ドイツ)2軸スクリュー押出機により押し出した。その押出機は80℃、130℃、160℃、195℃、210℃、210℃の設定温度(ダイへの供給)を有する6つのゾーンを有していた。溶融温度は225℃であった。ストランドを空気ラダーを備えた移動ベルトで急冷し、次いでストランドカッターに供給した。ペレットを集め、50-55℃に設定された真空オーブン中で一夜乾燥させた。次いでペレットを45-47rpmで運転され、かつ一般目的のスクリュー、3/4”ダイ、及び200℃、210℃、210℃、及び220℃(ダイへの供給)に設定された4つの加熱ゾーンを備えた3/4”ブラベンダーインフレートフィルム一軸スクリュー押出機(C.W.ブラベンダー・インストルメンツ社(サウスハッケンサック、NJ)からの)に供給した。公称2ミル(0.05mm)の厚さを有する透明な、無色のフィルムを調製した。水崩壊特性及び溶解性を表1に示す。0.2684gのフィルムを46時間にわたってメタノールでソクスレー抽出し、次いで真空オーブン中で110℃で4時間乾燥させて乾燥フィルム0.2260gを得た。抽出され、乾燥されたフィルムのDSC融点は221℃の融点(エンタルピー62J/g)を示した。加水分解%を試験方法1により測定したところ、99.0%であった。
再アセチル化発生が以下の比較により示される。この実施例1は99.7%の初期加水分解レベル及び228℃の初期示差走査熱量法(DSC)融点(エンタルピー69J/g)を有するポリビニルアルコールの完全加水分解銘柄を使用した。グリセロールモノアセテートとの溶融エステル交換次いで抽出後に、その生成物は99.0%の加水分解レベル及び試験方法1(下記の試験方法を参照のこと)による221℃の融点(エンタルピー62J/g)を有していた。比較により、BF70-40PVOH(チャン・チュン・グループ、台湾からの)のサンプルをまた試験方法1により測定したところ、99.0%の加水分解レベルを有していたが、DSC融点は227℃(エンタルピー101J/g)であった。これらの温度で、本発明において開示されたランダム再アセチル化による融点の7℃低下が結晶性を破壊するのに利点を与えた。
比較例A
実施例1に匹敵するMW及び229℃の融点(エンタルピー98J/g)並びに99.6%の加水分解(試験方法1による)を有するホモポリマー1を、室温でバッグ中で混合し、一夜放置することにより19.5重量%のグリセロールとブレンドした。ブレンドを200rpmで運転され、かつ低せん断スクリュー、単一ベント、及びPVC単一ストランドダイを備えたトリローバル30mmウェルナー&フレイデラー2軸スクリュー押出機により押し出した。その押出機は220℃、220℃、220℃、210℃、210℃、190℃、190℃、190℃、及び190℃の設定温度(ダイへの供給)を有する9つのゾーンを有していた。ストランドを空気ラダーを備えた移動ベルトで急冷し、次いでストランドカッターに供給した。ペレットを集め、50-55℃に設定された真空オーブン中で一夜乾燥させた。次いでペレットを実施例1に記載された3/4”ブラベンダーインフレートフィルム一軸スクリュー押出機に供給して公称2ミル(0.05mm)の厚さを有する透明な、わずかに黄色のフィルムを得た。水崩壊特性及び溶解性を表1に示す。0.0562gのフィルムを実施例1に記載されたようにソクスレー抽出して乾燥フィルム0.0450gを得た。抽出され、乾燥されたフィルムのDSC融点は229℃の融点(エンタルピー94J/g)を示した。加水分解%を試験方法1により測定したところ、99.7%であった。
比較例B
デュポンから得られ、米国特許第3689469号に従って調製されたPVOH/MMAコポリマー(“コポリマー1”と称される)は、34,000の数平均MW(Mn)、210℃の示差走査熱量計(DSC)融点(エンタルピー66J/g)、及び99.6%の加水分解(試験方法1)を有する2.5モル%のメチルメタノールを含むポリビニルアルコールコポリマーの完全加水分解銘柄であった。コポリマー1を10重量%のグリセロール(アルドリッチ、ミルウォーキー、WI)及び1g/kgのイルガノックスB215とブレンドし、ブレンドを実施例1に開示された28mmウェルナー&フレイデラーにより押し出した。その押出機は80℃、130℃、160℃、195℃、210℃の設定温度(ダイへの供給)を有する5つのゾーンを有していた。溶融温度は213℃であった。ストランドを空気ラダーを備えた移動ベルトで急冷し、次いでストランドカッターに供給した。ペレットを集め、50-55℃に設定された真空オーブン中で一夜乾燥させた。次いでペレットを実施例1に記載された3/4”ブラベンダーインフレートフィルム一軸スクリュー押出機に供給した。フィルムは公称2ミル(0.05mm)の厚さを有し、淡黄色の色を有し透明であった。水崩壊特性及び溶解性を表1に示す。
3x9.3cmの円筒ろ紙を備えたソクスレー抽出器に0.3120gのフィルムを仕込み、40時間にわたってメタノールで抽出した。次いでフィルムを真空オーブン中で110℃で4時間乾燥させて乾燥フィルム0.2734gを得た。抽出され、乾燥されたフィルムのDSC融点は212℃の融点(60J/g)を示した。加水分解%を試験方法1により測定したところ、99.7%であった。
実施例2
コポリマー1を20重量%のグリセロールモノアセテート(TCIアメリカ、ポートランド、OR;そのグリセロールモノアセテートサンプルはまた少量のグリセロール、グリセロールジアセテート、及びグリセロールトリアセテートを含んでいた)及び1g/kgのイルガノックスB215とブレンドし、そのブレンドを実施例1について記載されたように押し出し、溶融温度は234℃であった。フィルムを実施例1に記載されたように乾燥させ、押し出した後に、公称2ミル(0.05mm)の厚さを有する透明な無色のフィルムを調製した。水崩壊特性及び溶解性を表1に示す。0.1293gのフィルムを48時間にわたってメタノールでソクスレー抽出し、次いで真空オーブン中で110℃で5時間乾燥させて、乾燥フィルム0.1062gを得た。抽出され、乾燥されたフィルムのDSC融点は195℃の融点(39J/g)を示した。加水分解%を試験方法1により測定したところ、98.0%であった。この実施例はグリセロールモノアセテートとポリビニルアルコールの押出がコポリマーの加水分解%を低下し、融点を低下することを示す。
実施例3
85:15のコポリマー1:グリセロールモノアセテートのブレンド(更に1000ppmのイルガノックスB215を含む)を比較例Aに記載されたようにブレンドし、次いで比較例Aに記載されたように30mmウェルナー&フレイデラー2軸スクリュー押出機により押し出した。次いでペレットを210℃、210℃、210℃、及び220℃(ダイへの供給)に設定された4つのゾーンを有する実施例1に記載された3/4”ブラベンダーインフレートフィルム1軸スクリュー押出機に供給した。溶融温度は216℃であった。フィルムは透明、軟質、かつ靭性であった。
約5cm平方のフィルムの片を3x9.3cmの円筒ろ紙を備えたソクスレー抽出器中で40時間にわたってメタノールで抽出した。次いでフィルムを真空オーブン中で110℃で4時間乾燥させた。抽出され、乾燥されたフィルムのDSC融点は191℃の融点(エンタルピー26J/g)を示した。加水分解%を試験方法1により測定したところ、97.3%であった。これは21℃の融点の低下及び2.4%の加水分解の低下(99.7→97.3ポイント)である。水崩壊特性及び溶解性を表1に示す。
実施例4
85:15のコポリマー1:グリセロールジアセテート(アセト、レーク・サクセス、NY)のブレンド(更に1000ppmのイルガノックスB215を含む)をブレンドし、次いで比較例Aに記載されたように30mmウェルナー&フレイデラー2軸スクリュー押出機により押し出した。ペレットを集め、50-55℃に設定したオーブン中で一夜乾燥させた。次いでペレットを実施例3に記載されたように3/4”ブラベンダーインフレートフィルム1軸スクリュー押出機に供給した。溶融温度は216℃であった。フィルムは透明かつ淡黄色、軟質、かつ靭性であった。
約5cm平方のフィルムの片を3x9.3cmの円筒ろ紙を備えたソクスレー抽出器中で40時間にわたってメタノールで抽出した。次いでフィルムを真空オーブン中で110℃で4時間乾燥させた。抽出され、乾燥されたフィルムのDSC融点は191℃の融点(エンタルピー23J/g)を示した。加水分解%を試験方法1により測定したところ、97.2%であった。これは21℃の融点の低下及び2.5の加水分解%ポイントの低下である。水崩壊特性及び溶解性を表1に示す。
比較例C
85:15のコポリマー1:グリセロールトリアセテート(アセト、レーク・サクセス、NY)のブレンド(更に1000ppmのイルガノックスB215を含む)をブレンドし、次いで比較例Aに記載されたように30mmウェルナー&フレイデラー2軸スクリュー押出機により押し出した。溶融温度は204℃であった。ペレットを集め、50-55℃に設定された真空オーブン中で一夜乾燥させた。次いでペレットを実施例3に記載されたように3/4”ブラベンダーインフレートフィルム1軸スクリュー押出機に供給した。溶融温度は216℃であった。フィルムは堅く、容易に引裂かれ、これは不十分な可塑化を示す。
約5cm平方のフィルムの片を3x9.3cmの円筒ろ紙を備えたソクスレー抽出器中で40時間にわたってメタノールで抽出した。次いでフィルムを真空オーブン中で110℃で4時間乾燥させた。抽出され、乾燥されたフィルムのDSC融点は204℃の融点(エンタルピー49J/g)を示した。加水分解%を試験方法1により測定したところ、98.8%であった。これは8℃の融点の低下及び0.9の加水分解%ポイントの低下である。水崩壊特性及び溶解性を表1に示す。
表1 可塑化フィルムの水崩壊
Figure 0005645346
1崩壊が始まった
2溶解が完結した
3フィルムが脆く、容易に引裂かれた
表1はグリセロールモノアセテートとコポリマー1又はホモポリマー1の押出が低下された崩壊温度及び溶解温度を有するフィルムを与えたことを示す。異なる崩壊温度及び溶解温度を有するフィルムは変量、例えば、時間、温度、開始溶解性、及びPVOHの加水分解、エステル交換剤使用量、並びに加工中のエステル交換剤の除去の量を単に調節することにより容易に調製し得る。
表2 フィルムの性質及びフィルムを抽出することにより得られたポリマー
Figure 0005645346
#実施例1につき、比較例Aに関するPVOHホモポリマーは融点229℃(エンタルピー98J/g)を有していた
*フィルムは脆く、容易に引裂かれた
表2は製造されたフィルムのフィルム強度観察、可塑剤の除去後のポリビニルアルコールのDSC融点、及びエンタルピー並びにATR加水分解%を示す。ポリオールエステル可塑剤、例えば、グリセロールモノアセテート及びグリセロールジアセテートはPVOH樹脂の融点、エンタルピー、及び加水分解%を低下し、そのポリマーを有効に可塑化したことが見られる。比較例A及びB中のグリセロールは融点又は加水分解を低下しなかった。グリセロールトリアセテート(比較例C)は不十分な可塑剤であり、そのフィルムは脆く、容易に引裂かれた。
次の本発明の態様を示す。
1. ポリオールエステル可塑剤及びポリ(ビニルアルコール)を含み、又はこれらから製造された組成物であって、
そのポリ(ビニルアルコール)がポリ(ビニルアルコール)ホモポリマー又はコポリマーを含み、ポリ(ビニルアルコール)の約0.1%〜約10%がエステル交換され、かつポリ(ビニルアルコール)が少なくとも約70%の加水分解を有し、
そのポリオールエステル可塑剤が、1個以上のエステル基及び少なくとも1個の遊離ヒドロキシル基を有するエステル化ポリオールを含み、及びポリ(ビニルアルコール)をエステル交換し、かつそのエステル含量を増大するのに充分な量で組成物中に存在し、及び そのポリオールエステルが必要により一種以上のポリール及び一種以上のC 1-5 アルカン酸から誘導されてもよく、そのC 1-5 アルカン酸が必要によりヒドロキシ、トリアルキルアミノ、もしくはエーテル、又はこれらの2種以上の組み合わせを含む官能基を含んでもよいことを特徴とする前記組成物。
2. そのポリ(ビニルアルコール)の約0.5%〜約5%がエステル交換され、かつそのポリ(ビニルアルコール)が少なくとも約80%の加水分解を有し、
そのポリオールエステル可塑剤がポリオール及び酸から誘導され、かつそのポリオールがエチレングリコール、ポリエチレングリコール、プロパンジオールの異性体、ブタンジオールの異性体、ペンタンジオールの異性体、ヘキサンジオールの異性体、グリセロール、トリメチロールプロパン、ブタントリオールの異性体、ペンタントリオールの異性体、もしくはヘキサントリオールの異性体、エリスリトール、ネオペンチルグリコール、ペンタエリスリトール、マルチトール、ソルビトール、キシリトール、ジグリセロール、トリグリセロール、テトラグリセロール、ペンタグリセロール、又は2種以上のこれらの組み合わせを含み、また好ましくは
そのポリオールエステル可塑剤がエチレングリコールモノアセテート、エチレングリコールモノブチレート、グリセロールアセテート、グリセロールジアセテート、グリセロールモノプロピオネート、グリセロールジプロピオネート、グリセロールモノラクテート、グリセロールジラクテート、トリメチロールプロパンアセテート、トリメチロールプロパンジアセテート、トリメチロールプロパンラクテート、トリメチロールプロパンジラクテート、ソルビトールアセテート、ソルビトールジアセテート、ソルビトールトリアセテート、ソルビトールテトラアセテート、ソルビトールモノラクテート、ソルビトールジラクテート、ソルビトールモノアセテートモノプロピオネート、又は2種以上のこれらの組み合わせを含む、上記1記載の組成物。
3. そのポリ(ビニルアルコール)が少なくとも約93%の加水分解を有し、そのポリ(ビニルアルコール)がポリ(ビニルアルコールメチルメタクリレート)、ポリ(ビニルアルコールメチルアクリレート)、又はこれらの組み合わせを含み、そのポリオールエステル可塑剤がグリセロールのアセテートエステル、好ましくはグリセロールモノアセテート、グリセロールジアセテート、又はこれらの組み合わせであり、そのポリオールが必要によりアセチル化を含んでもよく、かつそのメタクリレート又はアクリレートが約2モル%から約10モル%又は約6モル%までの範囲でポリマー中に存在する、上記2記載の組成物。
4. エチレンポリマー、ポリビニルブチラールコポリマー、又はこれらの組み合わせを含む付加的なポリマーを更に含み、そのエチレンポリマーがポリエチレン、エチレンコポリマー、又はこれらの組み合わせを含み、そのエチレンコポリマーがエチレンとアルキル(メタ)アクリレート、酢酸ビニル、ビニルアルコール、一酸化炭素、又は2種以上のこれらの組み合わせから誘導された反復単位を含み、かつそのアルキル(メタ)アクリレート中のアルキル基が基当り約1個〜約12個の炭素原子を有する、上記1、2、又は3記載の組成物。
5. ポリ(ビニルアルコール)をそのポリ(ビニルアルコール)をエステル交換するのに充分な条件下でポリオールエステル可塑剤と合わせることを含み、そのポリ(ビニルアルコール)が約5重量%未満、又は約3重量%未満の水を含み、かつその条件がそのポリ(ビニルアルコール)を溶融する温度、好ましくは約170℃から約210℃まで、又は約211℃から約245℃までの範囲の温度を含むことを特徴とする方法。
6. 組成物を含み、又はそれから製造された物品であって、その物品がフィルム、多層フィルムもしくはシート、又はこれらの組み合わせを含み、かつその組成物が上記1、2、3、又は4に記載されたとおりであり、かつフィルム又はシートが必要により厨芥袋、医療ランドリーバッグ、ランドリー洗剤パウチ、薬品バッグ、トレイ、カップ、ボウル、又はリディング材料に変換されてもよく、かつその組成物が必要により更に一種以上の生分解性ポリマーを含んでもよいことを特徴とする前記物品。

Claims (5)

  1. ポリオールエステル可塑剤及びポリ(ビニルアルコール)を含組成物であって、
    そのポリ(ビニルアルコール)が(ビニルアルコール−メチルメタクリレート)コポリマー、(ビニルアルコール−メチルアクリレート)コポリマー、又はこれらの組み合わせを含み、かつポリ(ビニルアルコール)が少なくとも80%の加水分解を有し、
    そのポリオールエステル可塑剤が、1個以上のエステル基及び少なくとも1個の遊離ヒドロキシル基を有するエステル化ポリオールを含み、及びポリ(ビニルアルコール)をエステル交換し、かつそのエステル含量を増大するのに充分な量で組成物中に存在し、及び
    そのポリオールエステルが一種以上のポリール及び一種以上のC1-5アルカン酸から誘導され、そのC1-5アルカン酸が必要によりヒドロキシ、もしくはエーテル、又はこれらの2種以上の組み合わせを含む官能基を含んでもよいことを特徴とする前記組成物。
  2. そのポリオールエステル可塑剤がポリオール及び酸から誘導され、かつそのポリオールがエチレングリコール、ポリエチレングリコール、プロパンジオールの異性体、ブタンジオールの異性体、ペンタンジオールの異性体、ヘキサンジオールの異性体、グリセロール、トリメチロールプロパン、ブタントリオールの異性体、ペンタントリオールの異性体、もしくはヘキサントリオールの異性体、エリスリトール、ネオペンチルグリコール、ペンタエリスリトール、マルチトール、ソルビトール、キシリトール、ジグリセロール、トリグリセロール、テトラグリセロール、ペンタグリセロール、又は2種以上のこれらの組み合わせを含む、請求項1記載の組成物。
  3. そのポリ(ビニルアルコール)が少なくとも93%の加水分解を有し、そのポリオールエステル可塑剤がグリセロールと酢酸から誘導され、かつ(ビニルアルコール−メチルメタクリレート)コポリマー又は(ビニルアルコール−メチルアクリレート)コポリマーが、メタクリレート又はアクリレート2モル%から10モル%含有する、請求項2記載の組成物。
  4. ポリ(ビニルアルコール)が(ビニルアルコール−メチルメタクリレート)コポリマー、(ビニルアルコール−メチルアクリレート)コポリマー、又はこれらの組み合わせを含み、かつ少なくとも80%の加水分解を有するポリ(ビニルアルコール)をそのポリ(ビニルアルコール)をエステル交換するのに充分な条件下でポリオールエステル可塑剤と合わせることを含み、そのポリ(ビニルアルコール)が5重量%未満の水を含み、かつその条件がそのポリ(ビニルアルコール)を溶融する温度を含むことを特徴とするポリ(ビニルアルコール)の融点又は結晶性を低下させる方法。
  5. 組成物を含む物品であって、その物品がフィルム、多層フィルムもしくはシート、又はこれらの組み合わせを含み、かつその組成物が請求項1、2又は3に記載されたとおりであることを特徴とする前記物品。
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