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JP5649972B2 - ヨーレートセンサ - Google Patents
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JP5649972B2 - ヨーレートセンサ - Google Patents

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Description

背景技術
本発明は、請求項1の上位概念部に記載の形式のヨーレートセンサに関する。
線形振動型のヨーレートセンサが一般に知られている。このようなヨーレートセンサでは、センサ構造体の一部がアクティブに1方向への振動(一次振動)、すなわち基板表面に対して平行に向けられた第1の軸線(x軸)に沿った振動にもたらされる。特徴付けられたセンシティブな軸線を中心とした外部のヨーレート、つまり回転角速度が発生すると、センサ構造体の振動する部分にコリオリ力が作用する。一次振動の周波数と共に周期的に変化するこのようなコリオリ力は、x軸に対して直角に向けられた第2の軸線の方向におけるセンサ構造体の一部の振動(二次振動)を生ぜしめる。第2の軸線は基板表面に対して平行に向けられているか、または基板表面に対して直角に向けられていてよい。センサ構造体には検出手段が取り付けられており、これらの検出手段は電極を介して二次振動を容量式に検出する。
用途増大に基づき、互いに直交する複数の軸線回りの回転角速度を検出することのできるヨーレートセンサを求める要求が生じている。このためには、これまで複数の単軸式のセンサが横方向または縦置き式に相並んで配置される。複数の単軸式のヨーレートセンサの使用は、コスト、所要スペース、所要電流および軸線の相対的な配向精度に関する不都合を招く。
さらに、公知先行技術においては、2軸式のヨーレートセンサが知られている。2軸式のヨーレートセンサは互いに直交しかつ基板表面に対して平行に向けられた2つの軸線回りの回転角速度を検出することができる。
発明の開示
本発明の課題は、互いに直交する2つの空間軸線を中心とした回転角速度を検出することのできる、改善された2軸式のヨーレートセンサを提供することである。さらに本発明の課題は、3つの全ての空間軸線を中心とした回転角速度を検出することのできる3軸式のヨーレートセンサを提供することである。
本発明の根底を成す上記課題は、請求項1の特徴部に記載の特徴を有するヨーレートセンサ、すなわち基板と、多数の可動の部分構造体とが設けられており、該部分構造体が、基板の表面の上に配置されており、可動の部分構造体が、1つの共通のばねエレメント、特に中央のばねエレメントに連結されており、可動の部分構造体を励振させて、基板の表面に対して平行な平面内でのカップリングされた振動を生ぜしめるための手段が設けられており、可動の部分構造体が、コリオリ素子を有しており、該コリオリ素子の、コリオリ力によって生ぜしめられた変位を検出するための手段が設けられており、第1のコリオリ素子が、第1の軸回りの回転角速度を検出するために設けられており、第2のコリオリ素子が、第2の軸回りの回転角速度を検出するために設けられており、第2の軸が、第1の軸に対して平行ではなく、特に直角に向けられていることを特徴とするヨーレートセンサにより解決される。本発明によれば、ヨーレートセンサが、多数の可動の部分構造体を有しており、これらの部分構造体は基板の表面の上に配置されている。これらの部分構造体は、1つの共通のばねエレメント、特に中央のばねエレメントを介して連結されている。この場合、基板の表面に対して平行な平面においてカップリングされた振動を生ぜしめるように前記部分構造体を励振させることができる。部分構造体はそれぞれ1つまたは複数のコリオリ素子を有しており、該コリオリ素子は、コリオリ力によって生ぜしめられた変位を検出するために設けられている。
当該ヨーレートセンサは、部分構造体の機械的な連結によって1つの規定された共通の駆動モードを有しているので有利である。したがって、当該ヨーレートセンサは1つの駆動制御回路しか必要としない。これにより、電子評価回路の所要スペースおよび所要電流は減少する。
有利な実施態様では、ヨーレートセンサの2つの部分構造体は、1つの共通の軸線に沿った両可動の部分構造体の逆平行な逆相の変位を生ぜしめる駆動モードが生ぜしめられるように励振される。
このようなヨーレートセンサの質量重心は一次振動の1周期の間、位置固定のままとなると有利である。このヨーレートセンサは線形脈動をもトルクをも取り出さないので、これにより周辺環境とのエネルギ交換は最小限に抑えられる。
さらに別の有利な実施態様では、ヨーレートセンサが4つの可動の部分構造体を有しており、これら4つの可動の部分構造体は1つの中央のばねエレメントを介して互いに連結されていて、基板の表面に対して平行な平面におけるカップリングされた振動モードを生ぜしめるように励振され得る。この場合、第1および第2の可動の部分構造体は第1の軸の方向における逆平行な振動を実施し、第3および第4の可動の部分構造体は、第1の軸線に対して直角に向けられた第2の軸の方向における逆平行な振動を実施する。
4つの可動の部分構造体から成るヨーレートセンサのカップリングされた振動モードは、同じく1つの共通の駆動制御回路によって励起され得る。これにより、電子評価回路の所要スペースおよび所要電流は減じられる。
さらに、4つの可動の部分構造体から成るヨーレートセンサは、1振動周期の時間にわたって位置固定となる質量重心の利点をも有している。これにより、当該ヨーレートセンサは線形脈動をもトルクをも取り出さなくなるか、もしくは出力結合しなくなる。
4つの可動の部分構造体から成るヨーレートセンサの別の利点は、3つの全ての空間軸回りの回転角速度を検出するためのコリオリ素子を統合することが可能になることである。コリオリ素子に作用するコリオリ力は該コリオリ素子の駆動方向に対して直角で、かつ回転角速度の回転軸線に対して直角に作用するので、コリオリ素子の駆動方向に対して平行な回転軸線回りの回転角速度はコリオリ力を生ぜしめない。4つの可動の部分構造体から成る本発明によるヨーレートセンサの一次振動は唯1つの空間方向における運動成分しか有しないのではなく、1つよりも多い空間方向における運動成分を有しているので、各任意の空間軸回りの回転角速度の検出が可能になる。
上記有利な実施態様の改良形では、逆相振動する少なくとも2つの部分構造体が、同じ軸回りの回転角速度の検出のための同一のコリオリ素子を有している。同一のコリオリ素子を支持する部分構造体の逆相の一次振動は、コリオリ素子の逆相の二次振動を生ぜしめるので有利である。このことは、検出信号の全差動的な評価を可能にする。さらに、逆平行な駆動・検出運動は発生する線形加速度に関するヨーレートセンサの故障発生率を減少させる。
さらに別の有利な実施態様では、ヨーレートセンサのコリオリ素子が、駆動運動に関してだけではなく、検出モードの点でもカップリングされている。これにより、ヨーレートセンサの種々異なるコリオリ素子の検出周波数の不本意な分割が阻止されるので有利である。
本発明により提供された2軸式および3軸式のヨーレートセンサは、表面マイクロマシニング技術の標準プロセスによって廉価にかつ大量生産に適した形で製造することができるので有利である。
以下に、本発明を実施するための形態を図面につき詳しく説明する。同一の構成部分に対しては同じ符号が使用されている。
y軸回りおよびz軸回りの回転角速度を検出するための2軸式のヨーレートセンサを示す概略図である。 y軸回りおよびz軸回りの回転角速度を検出するための2軸式のヨーレートセンサを示す概略図である。 公知のマイクロマシニング型の撓みばねを示す概略図である。 梯子形ばねとして形成された撓みばねを示す概略図である。 y軸回りおよびz軸回りの回転角速度を検出するための2軸式のヨーレートセンサを示す概略図である。 x軸回りおよびy軸回りの回転角速度を検出するための2軸式のヨーレートセンサを示す概略図である。 4つの部分構造体から成るヨーレートセンサの1駆動モードを示す概略図である。 4つの可動の部分構造体から成るヨーレートセンサの1駆動モードを示す概略図である。 x軸回りおよびy軸回りの回転角速度を検出するための2軸式のヨーレートセンサを示す概略図である。 3つの全ての空間軸回りの回転角速度を検出するための3軸式のヨーレートセンサを示す概略図である。 3つの全ての空間軸回りの回転角速度を検出するための3軸式のヨーレートセンサを示す概略図である。 減じられた所要スペースを有する3軸式のヨーレートセンサを示す概略図である。 3軸式のヨーレートセンサを示す概略図である。 3軸式のヨーレートセンサを示す概略図である。 3軸式のヨーレートセンサを示す概略図である。 3軸式のヨーレートセンサを示す概略図である。 6つの部分構造体から成る3軸式のヨーレートセンサを示す概略図である。
発明の実施形態
図1には、2軸式のヨーレートセンサ100の概略図が示されている。このヨーレートセンサ100は2つの可動の部分構造体51を有している。両部分構造体51は、図平面内に延びる基板50の上に配置されている。ヨーレートセンサ100の一辺の長さは、数100マイクロメートルである。
可動の部分構造体51の製造は、一番下に厚いシリコン基板を有する材料から出発する。このシリコン基板上には、酸化物層が設けられる。この酸化物層の上方には、ポリシリコン層VPが位置しており、このポリシリコン層VPは導体路平面を形成する。その次に、別の酸化物層OXが設けられる。この酸化物層OX上にはシリコン層EPが析出される。このシリコン層EPからは、ヨーレートセンサ100の可動のコンポーネントが製作される。酸化物層OXには、特別な個所に複数の切欠きが設けられている。シリコン層EPの析出中に、これらの切欠き内では、シリコン層EPと導体路平面VPとの間の接続が形成される。その後に、センサエレメントが規定され、酸化物層OXがエッチングプロセスにおいて除去される。こうして、自己支持能力を備えた片持ち式の構造体が得られる。
可動の部分構造体51はそれぞれ1つの駆動フレーム52を有している。駆動フレーム52はパーフォレーション孔(穿孔)を有していてよいが、これらのパーフォレーション孔は図面を見易くする目的で図示されていない。各駆動フレーム52は4つの結合撓みばね53を介して基板50に結合されている。これらの結合撓みばね53は、メアンダ状に折り畳まれた梁形のビームばね(Balkenfeder)として形成されていて、可動の部分構造体51が、図平面内に延びるx方向では可動となり、他の全ての空間方向では位置固定されるように向けられている。結合撓みばね53は別のジオメトリ(幾何学的形状)を有していてもよく、その場合、このジオメトリによって方向に関連したばね剛性が保証されている。
各可動の部分構造体51の駆動フレーム52は2つの駆動コーム形構造体56を介してx方向に振動させることができる。各駆動コーム形構造体56は基板50に結合された部分と、駆動フレーム52に結合された部分とから成っている。駆動コーム形構造体56の両部分はコーム(櫛)形構造を有しており、これらのコーム形構造の櫛歯は、互いに接触することなしに互いに噛み合っている。駆動コーム形構造体56の両部分に同極性(gleichpolig)または逆極性(gegenpolig)の電圧を印加することにより、可動の部分構造体51にx方向における力を加えることができ、この可動の部分構造体51を振動させることができる。可動の部分構造体51の振動は、駆動フレーム52に固定された2つの別の容量型の駆動・検出コーム形構造体57を介して検出され得る。駆動・検出コーム形構造体57の構造は駆動コーム形構造体56の構造に相当している。両駆動・検出コーム形構造体57は、駆動振動の差動検出を可能にするために、可動の部分構造体51の互いに反対の側に取り付けられていると有利である。
各駆動フレーム52は、それぞれ他方の駆動フレーム52に面した外縁部に結合部材102を有している。両結合部材102は1つの中央の結合ばね101に結合されている。2つの可動の部分構造体51はこれによって中央の結合ばね101を介して連結されている。中央の結合ばね101は、基板材料から成る、メアンダ状に折り畳まれた2つのビーム(梁)から成っている。中央の結合ばね101は別のジオメトリ(幾何学的形状)を有していてもよい。
両可動の部分構造体51はそれぞれ2つのコリオリ素子58を有している。コリオリ素子58は、ほぼ方形の形状を有している。各可動の部分構造体51の第1のコリオリ素子58は格子構造型コリオリ素子70である。各可動の部分構造体51の第2のコリオリ素子58はシーソ構造型コリオリ素子(Wippenstruktur-Coriolis-Element)80である。コリオリ素子58は、ヨーレートセンサ100が、基板50の表面に対して直角に向けられた、両可動の部分構造体51の間に配置された1つの平面に関して鏡像対称的に形成されるように可動の部分構造体51に配置されている。
格子構造型コリオリ素子70はフレーム71を有している。このフレーム71の、y方向で互いに向かい合って位置する2つの側では、フレーム71がそれぞれ2つの撓みばね72を介して駆動フレーム52に結合されている。メアンダ状に折り畳まれた4つの撓みばね72は、その折畳みの向きによって、とりわけy方向に伸長可能であり、それに対してx方向における駆動フレーム52の振動は格子構造型コリオリ素子70のフレーム71へ十分に伝達される。格子構造型コリオリ素子70の、フレーム71によって取り囲まれた範囲は、可動電極73を有している。格子構造体に形成された複数の空隙には、その下に位置する導体路平面に接続された定位置の固定電極74が配置されている。電極73,74はy方向における格子構造型コリオリ素子70の変位の検出を可能にする。
シーソ構造型コリオリ素子80はシーソエレメント81を有している。このシーソエレメント81はy方向で相並んで配置された、互いも異なる質量の2つのエレメントから成っており、両エレメントは1つのウェブを介して結合されている。このウェブは、x軸線に対して平行に向けられた2つのトーションばね82を介して両側で駆動フレーム52に結合されている。さらに、シーソエレメント81と駆動フレーム52との結合は形成されない。トーションばね82は、これらのトーションばね82により形成された軸線を中心にしたシーソエレメント81の旋回を可能にする。x軸に対して平行な軸線を中心とした旋回は別として、シーソ構造型コリオリ素子80は理想的には駆動フレーム52に対する別の運動自由度を有していない。x方向における可動の部分構造体51の振動は、シーソ構造型コリオリ素子80に完全に伝達される。シーソエレメント81の両部分の下方では、基板50に各1つの検出電極83が設けられている。シーソエレメント81の旋回により、検出電極83とシーソエレメント81との間の容量の変化が生ぜしめられ、これによりこの旋回量は差動検出され得る。
駆動コーム形構造体56の駆動周波数は、両可動の部分構造体51が励振されて、両可動の部分構造体51の逆相の変位を有する、x方向における逆平行(antiparallel)な振動を生ぜしめるように設定されると有利である。両可動の部分構造体51が互いに対称的に形成されていて、ほぼ等しい質量を有しているので、ヨーレートセンサ100の質量重心は逆平行の一次振動の1周期の間、位置固定のままとなる。これにより、ヨーレートセンサ100は線形脈動(Linearimpuls)をもトルクをも取り出さず(auskoppeln)、これにより周辺環境とのエネルギ交換は最小限に抑えられる。
z軸回りの回転角速度が発生すると、第1および第2の可動の部分構造体51の格子構造型コリオリ素子70には、y方向におけるコリオリ力が作用する。このコリオリ力はy方向における格子構造型コリオリ素子70の変位を生ぜしめ、この変位は可動電極73と、基板50に結合された固定電極74とによって検出され得る。両可動の部分構造体51の逆相の振動に基づき、このコリオリ力は両格子構造型コリオリ素子70に互いに逆の方向で作用する。可動の部分構造体51の1振動周期の最初の1/2では、たとえば第1の格子構造型コリオリ素子70に、正のy方向におけるコリオリ力が作用し、第2の格子構造型コリオリ素子70には負のy方向におけるコリオリ力が作用する。振動周期の次の1/2では、第1の格子構造型コリオリ素子70に負のy方向におけるコリオリ力が作用し、第2の格子構造型コリオリ素子70には、正のy方向におけるコリオリ力が作用する。これにより、格子構造型コリオリ素子70の、両電極73,74により検出された変位の差動評価が可能となる。これにより、場合によっては付加的にヨーレートセンサ100に作用する線形加速による回転角速度検出の外乱が抑制される。
z軸回りの回転角速度が発生すると、第1および第2の可動の部分構造体51には、やはりy方向におけるコリオリ力が作用する。しかし、y方向において剛性的な結合撓みばね53に基づき、y方向における可動の部分構造体51の変位は十分に著しく抑制されている。シーソ構造型コリオリ素子80にも、y方向におけるコリオリ力が作用する。しかし、y方向において剛性的なトーションばね82に基づき、y方向におけるシーソ構造型コリオリ素子80の変位も同じく不可能となるか、もしくは著しく抑制されている。さらに、基板表面に対して平行な変位が生じても、この変位により、基板に結合された検出電極83における容量変化は生ぜしめられない。
y軸回りの回転角速度が発生すると、第1および第2の可動の部分構造体51のシーソ構造型コリオリ素子80には、z方向におけるコリオリ力が作用する。シーソ構造型コリオリ素子80のシーソエレメント81の、トーションばね82の両側に非対称的に分配された質量に基づき、z方向に作用するコリオリ力は、トーションばね82の、x軸に対して平行に向けられた軸線を中心としたシーソエレメント81の旋回を生ぜしめる。シーソエレメント81の旋回は検出電極83における容量変化を介して検出され得る。両可動の部分構造体51の逆平行の振動運動に基づき、コリオリ力は両シーソ構造型コリオリ素子80に、互いに逆の方向で作用して、両シーソ構造型コリオリ素子80の、互いに逆方向での旋回を生ぜしめる。これにより、検出電極83の容量変化を差動評価することができ、そして場合によって付加的にヨーレートセンサ100に作用する線形加速による回転角速度検出の妨害もしくは外乱が抑制される。
y軸回りの回転角速度が発生すると、第1および第2の可動の部分構造体51の駆動フレーム52には、やはりz方向においてコリオリ力が作用する。しかし、z方向において剛性的な結合撓みばね53に基づき、z方向における駆動フレーム52の変位は不可能である。格子構造型コリオリ素子70にも、z方向におけるコリオリ力が作用する。しかし、z方向において剛性的な撓みばね72に基づき、z方向における格子構造型コリオリ素子70の変位も同じく不可能となる。
図2には、2軸式のヨーレートセンサ200の概略図が示されている。このヨーレートセンサ200は、両可動の部分構造体51のそれぞれにおいて、シーソ構造型コリオリ素子80がトランポリン構造型コリオリ素子90により代えられている点で、図1に示したヨーレートセンサ100とは異なっている。
両トランポリン構造型コリオリ素子90は、それぞれほぼ方形のサイズモ質量体91を有している。このサイズモ質量体91は4つの撓みばね92を介して駆動フレーム52に結合されていて、その他の部分では自由に可動である。各撓みばね92はサイズモ質量体91の1つの側縁部のほぼ真ん中で作用していて、サイズモ質量体91の該側縁部に対して平行に、サイズモ質量体91と駆動フレーム52との間のギャップ内で、サイズモ質量体91の隣接した側縁部のほぼ真ん中にまで延びていて、この場所で駆動フレーム52に結合されている。撓みばね92はx方向およびy方向で剛性的であると有利である。これにより、サイズモ質量体91はx方向およびy方向においては駆動フレーム52に対して変位され得なくなる。z方向では、撓みばね92は駆動フレーム52に対するサイズモ質量体91の均一な平行平面的な変位を可能にする。サイズモ質量体91の下方では、基板50に検出電極94が設けられている。サイズモ質量体91の変位により、検出電極94における容量変化が生ぜしめられ、これによりこの変位量が検出され得る。
y軸回りの回転角速度が発生すると、コリオリ力がz方向で両トランポリン構造型コリオリ素子90に作用して、z方向におけるサイズモ質量体91の変位を生ぜしめる。両可動の部分構造体51の逆相の運動に基づき、コリオリ力は両トランポリン構造型コリオリ素子90に互いに逆の方向で作用し、両サイズモ質量体91の互いに逆向きの変位を生ぜしめる。したがって、両サイズモ質量体91の変位を検出電極94によって差動検出することができる。これにより、ヨーレートセンサ200はz方向における線形加速により生ぜしめられた外乱に対して鈍感(安定的)となる。
図3には、公知の屈曲された撓みばね92の概略図が示されている。この撓みばね92は、トランポリン構造型コリオリ素子90のサイズモ質量体91を懸吊するために使用され得る。撓みばね92はシリコンから成る単独の長尺でかつ小幅のビーム(梁)から成っている。このビームは真ん中の範囲に90゜の屈曲部を有している。ビームの両端部には、ビーム本体に対して90゜の角度で端部材が設けられており、これらの端部材を介して、撓みばね92は別のマイクロマシニング型の構成部分、たとえばサイズモ質量体91およびトランポリン構造型コリオリ素子90の駆動フレーム52に結合されていてよい。
図4には、同じくトランポリン構造型コリオリ素子90にサイズモ質量体91を懸吊するために使用することのできる梯子形ばね(Leiterfeder)93の概略図が示されている。梯子形ばね93はシリコンから成る、長尺で小幅な2つの平行な梁、つまりビームから成っており、両ビームは梯子形ばね93の長さにわたって複数回、段95を介して結合されている。2つの段95の相互間隔は梯子形ばね93の両平行なビームの間隔よりも大きく形成されている。梯子形ばね93は真ん中の範囲に90゜の屈曲部を有している。梯子形ばね93の両端部には、90゜の角度で端部材が設けられており、これらの端部材を介して、梯子形ばね93は別のマイクロマニシング型の構成部分、たとえばサイズモ質量体81およびトランポリン構造型コリオリ素子90の駆動フレーム52に結合されていてよい。梯子形ばね93は図3に示した撓みばね92に比べて、x方向およびy方向における剛性対z方向における剛性の著しく高い割合(x方向およびy方向における剛性:z方向における剛性)を有している。これにより、梯子形ばね93は、トランポリン構造型コリオリ素子90のサイズモ質量体91を懸吊するために、撓みばね92よりも良好に適している。梯子形ばね93は、異方性のばね剛性を有するばねエレメントを必要とする任意の別のマイクロマニシング型の構成部分のためにも使用され得る。
図5には、y軸およびz軸回りの回転角速度を検出するための別の2軸式のヨーレートセンサ500の概略図が示されている。このヨーレートセンサ500は4つの可動の部分構造体51を有している。4つの可動の部分構造体51は結合部材102を介して中央の1つの結合ばね501に結合されている。この結合ばね501は、基板材料から成る、メアンダ状に折り畳まれたビーム(梁)から成っている。
第1および第2の可動の部分構造体51は、これらの部分構造体51が励振されてx方向におけるカップリングされた振動を生ぜしめるように配置されている。第3および第4の可動の部分構造体51は、これらの部分構造体51が励振されてy方向におけるカップリングされた振動を生ぜしめるように配置されている。中央の結合ばね501によって、第1および第2の可動の部分構造体51の振動と、第3および第4の可動の部分構造体51の振動とは互いにカップリングされている。ヨーレートセンサ500のこれら4つの可動の部分構造体51は、共通の駆動モードを生ぜしめるように励振され得る。この駆動モードはx方向およびy方向における4つの可動の部分構造体51の重畳された変位を生ぜしめる。図7および図8には、2つの可能な駆動モードが概略的に図示されている。図7に示した駆動モード(breath-mode;呼吸モード)700は、4つの全ての可動の部分構造体51を、中央の結合ばね501に向かう方向または中央の結合ばね501から離れる方向へ同時に運動させる。図8に示した駆動モード(anti-breath-mode;非呼吸モード)701では、1振動周期の第1の半部において、x方向に可動の両部分構造体51が中央の結合ばね501に向かって運動し、y方向に可動の両部分構造体51は中央の結合ばね501から離れる方向に運動する。1振動周期の第2の半部においては、x方向に可動の両部分構造体51が中央の結合ばね501から離れる方向に運動し、y方向に可動の両部分構造体51が中央の結合ばね501に向かって運動する。中央の結合ばね501はヨーレートセンサ500の図7および図8に示した両駆動モード700,701の周波数分割を生ぜしめる。ヨーレートセンサ500の可動の部分構造体51に設けられた駆動コーム形構造体56によるx方向およびy方向における規定された位相適正な力入力結合によって、両駆動モード700,701のうちのいずれか一方の駆動モードを意図的に励起させることができる。
図1および図2に示したヨーレートセンサ100,200の場合とは異なり、図5に示したヨーレートセンサ500の可動の部分構造体51はそれぞれ1つのコリオリ素子58しか有していない。x方向に可動の第1および第2の部分構造体51は、それぞれ1つのトランポリン構造型コリオリ素子90を有している。y方向に可動の第3および第4の部分構造体51は、それぞれ1つの格子構造型コリオリ素子70を有している。
y軸回りの回転角速度が発生すると、x方向に可動の第1および第2の可動の部分構造体51には、z方向におけるコリオリ力が作用し、このコリオリ力はz軸の方向におけるトランポリン構造型コリオリ素子90のサイズモ質量体91の変位を生ぜしめる。第1および第2の可動の部分構造体51の逆平行な運動は、サイズモ質量体91の、互いに逆の方向に向けられた変位を生ぜしめて、トランポリン構造型コリオリ素子90の検出電極94による差動評価を可能にする。
z軸回りの回転角速度が発生すると、y方向に可動の第3および第4の部分構造体51にx方向におけるコリオリ力が作用し、このコリオリ力はx軸に沿った格子構造型コリオリ素子70のフレーム71の変位を生ぜしめる。第3および第4の部分構造体51の逆平行な運動に基づき、両格子構造型コリオリ素子70のフレーム71は互いに逆の方向に変位させられ、このことは差動評価を可能にする。
図6には、x軸回りおよびy軸回りの回転角速度を検出するための2軸式のヨーレートセンサ600の概略図が示されている。図6に示したヨーレートセンサ600は、y方向に可動の部分構造体51も格子構造型コリオリ素子70の代わりにトランポリン構造型コリオリ素子90を有している点で、図5に示したヨーレートセンサ500とは異なっている。x軸回りの回転角速度が発生すると、y方向に可動の部分構造体51には、z方向におけるコリオリ力が作用し、このコリオリ力はz軸方向におけるトランポリン構造型コリオリ素子90のサイズモ質量体91の変位を生ぜしめる。y方向に可動の部分構造体51の逆平行な運動に基づき、コリオリ力は両サイズモ質量体91の互いに逆向きの変位を生ぜしめる。この変位は差動評価され得る。
図9には、x軸回りおよびy軸回りの回転角速度を検出するための2軸式のヨーレートセンサ900の概略図が示されている。図6に示したヨーレートセンサ600と同様に、このヨーレートセンサ900は、それぞれ1つのトランポリン構造型コリオリ素子90を有する4つの可動の部分構造体51を有している。しかし、図6に示した実施形態に比べて、可動の部分構造体51の駆動フレーム52は2つの部分に分割された駆動フレーム902によって代えられている。2つの部分に分割された駆動フレーム902と、中央の結合ばね501との間には結合が形成されない。その代わりに、中央の結合ばね501は結合部材901を介してトランポリン構造型コリオリ素子90のサイズモ質量体91に結合されている。さらに、トランポリン構造型コリオリ素子90のサイズモ質量体91は付加的な結合エレメント903を介して、各可動の部分構造体51の、中央の結合ばね501とは反対の側で基板50に結合されている。中央の結合ばね501を介して行われるサイズモ質量体91のカップリングにより、コリオリ素子58は駆動運動に関してだけでなく、検出モードの点でもカップリングされるようになる。サイズモ質量体91を駆動フレーム902に結合する撓みばね904は、この実施形態ではU字形に形成されている。
プロセス技術的に生ぜしめられる、2つの部分構造体51の質量の差または2つのコリオリ素子58の撓みばね92または904のばね剛性の差は、両コリオリ素子58の検出周波数の意図されない分割を招く恐れがある。これにより、コリオリ素子58の駆動運動と検出運動との間に互いに異なる位相関係が生ぜしめられる。このことは、たとえばマルチプレックス動作(Multiplexing-Betrieb)における1つの共通の評価経路を介して行われる両検出チャンネルの単純な評価を困難にする。なぜならば、種々異なる位相を有する信号が検出されなければならないからである。また、電子的な直交補償(Quadraturkompensation)も、著しく困難となる。4つの可動の部分構造体51のコリオリ素子58の検出モードのカップリングにより、この問題を回避することができる。
図10には、x軸回り、y軸回りおよびz軸回りの回転角速度を検出するための3軸式のヨーレート1000の概略図が示されている。図5および図6に図示したヨーレートセンサ500,600と同様に、この3軸式のヨーレートセンサ1000は4つの可動の部分構造体51を有しており、これらの部分構造体51は結合部材102を介して、中央の結合ばね501に連結されている。図5および図6に図示したヨーレートセンサ500,600とは異なり、ヨーレートセンサ1000の各可動の部分構造体51は2つのコリオリ素子58を有している。各可動の部分構造体51は1つのシーソ構造型コリオリ素子80と1つの格子構造型コリオリ素子70とを有している。
y軸回りの回転角速度が発生すると、x方向に可動の部分構造体51にz軸の方向におけるコリオリ力が作用し、このコリオリ力は、x軸に対して平行に向けられたトーションばね82を中心とした、x方向に可動の部分構造体51のシーソ構造型コリオリ素子80のシーソエレメント81の旋回を生ぜしめる。x方向に可動の両部分構造体51の逆平行の運動は、シーソエレメント81の、コリオリ力によって生ぜしめられた傾倒もしくは旋回の差動評価を可能にし、ひいてはy軸回りの回転角速度の検出を可能にする。
x軸回りの回転角速度が発生すると、y方向に可動の部分構造体51には、z方向におけるコリオリ力が作用し、このコリオリ力はy軸に対して平行に向けられたトーションばね82を中心とした、y方向に可動の部分構造体51のシーソ構造型コリオリ素子80のシーソエレメント81の旋回を生ぜしめる。y方向に可動の両部分構造体51の逆平行な運動に基づき、シーソエレメント81の旋回の差動評価が可能になる。
z軸回りの回転角速度が発生すると、x方向に可動の部分構造体51には、y方向におけるコリオリ力が作用し、このコリオリ力はy軸の方向における、x方向に可動の部分構造体51の格子構造型コリオリ素子70のフレーム71の変位を生ぜしめる。x方向に可動の両部分構造体51の逆平行な運動に基づき、コリオリ力により生ぜしめられたフレーム71の変位の差動評価が可能になる。
さらに、z軸回りの回転角速度が発生すると、y方向に可動の部分構造体51には、x軸の方向におけるコリオリ力が作用し、このコリオリ力はx軸の方向における、y方向に可動の部分構造体51の格子構造型コリオリ素子70のフレーム71の変位を生ぜしめる。y方向に可動の両部分構造体51の逆平行な運動に基づき、この変位量も差動検出され得る。これによって、z軸回りの回転角速度を測定するためには、合計4つのコリオリ素子58が提供されている。
図11には、3つの全ての空間軸回りの回転角速度を測定するための別の3軸式のヨーレートセンサ1100の概略図が示されている。図10に示したヨーレートセンサ1000に比べて、x軸回りおよびy軸回りの回転角速度を測定するための4つのシーソ構造型コリオリ素子80が、トランポリン構造型コリオリ素子90によって代えられている。トランポリン構造型コリオリ素子90は同じくx軸回りおよびy軸回りの回転角速度を差動検出するために適している。
図10および図11に示した3軸式のヨーレートセンサ1000,1100は、z軸回りの回転角速度を測定するために不必要に多いコリオリ素子58を有している。図12には、図10に示したヨーレートセンサ1000の構造に類似した構造を有する3軸式のヨーレートセンサ1200の概略図が示されている。図12に示したヨーレートセンサ1200では、y方向に可動の部分構造体51において格子構造型コリオリ素子70が存在していない。したがって、y方向に可動の部分構造体51はそれぞれ1つのシーソ構造型コリオリ素子80しか有していない。z軸回りの回転角速度を検出するためには、x方向に可動の部分構造体51の格子構造型コリオリ素子70しか働かない。さらに、y方向に可動の部分構造体51の駆動フレーム52と、中央の結合ばね501との間の結合部材102は、x方向に可動の部分構造体51の駆動フレーム52と、中央の結合ばね501との間の結合部材102に比べて著しく短縮されているので、y方向に可動の部分構造体51は、基板50の表面の、x方向に可動の部分構造体51の間に設置された範囲に配置されている。これにより、ヨーレートセンサ1200の所要スペースは減少する。
ヨーレートセンサ1200のy方向に可動の部分構造体51は、それぞれ1つのコリオリ素子58しか有していない。それに対して、ヨーレートセンサ1200のx方向に可動の部分構造体51はそれぞれ2つのコリオリ素子58を有している。これにより、y方向に可動の部分構造体51の質量は、x方向に可動の部分構造体51の質量よりも小さく形成されている。有利な1実施態様では、この質量差が、中央の結合ばね501のばね剛性をx方向とy方向とで異ならせることにより補償される。この実施態様では、中央の結合ばね501がy方向において、x方向におけるよりも小さなばね剛性を有している。ばね剛性は、y方向に可動の部分構造体51が、x方向に可動の部分構造体51と比較可能な変位振幅を有する振動を実施するように設定されている。中央の結合ばね501の剛性は、個々のばね要素の長さおよび太さを異ならせることによって調節され得る。
図13には、3つの全ての空間軸回りの回転角速度を検出するための別の3軸式のヨーレートセンサ1300の概略図が示されている。このヨーレートセンサ1300は4つの可動の部分構造体51を有している。x方向に可動の部分構造体51は、y軸回りおよびz軸回りの回転角速度を検出するためのそれぞれ2つのコリオリ素子58を有している。y方向に可動の両部分構造体51は、x軸回りの回転角速度を差動検出するためのそれぞれ1つのコリオリ素子58を有している。
x方向に可動の部分構造体51は、2つの部分に分割された各1つの格子構造型コリオリ素子1301と、各1つのシーソ構造型コリオリ素子80とを有している。2つの部分に分割された格子構造型コリオリ素子1301はU字形の形状を有していて、シーソ構造型コリオリ素子80を、これらのシーソ構造型コリオリ素子80に接触することなしに取り囲んでいる。2つの部分に分割された格子構造型コリオリ素子1301のこのような形状により、x方向に可動の部分構造体51はx軸に対して平行な鏡像対称平面に関して対称性を有している。x方向に可動の両部分構造体51のシーソ構造型コリオリ素子80は、y軸回りの回転角速度を差動検出するために働く。x方向に可動の両部分構造体51の2つの部分に分割された両格子構造型コリオリ素子1301は、z軸回りの回転角速度を差動検出するために働く。
y方向に可動の両部分構造体51は、それぞれ1つのシーソ構造型コリオリ素子80を有している。y方向に可動の部分構造体51のシーソ構造型コリオリ素子80は、図12に示したヨーレートセンサ1200のy方向に可動の部分構造体51のシーソ構造型コリオリ素子80に対して90゜だけ回転させられている。これにより、y方向に可動の部分構造体51は、y軸に対して平行な鏡像対称平面に対する内側の対称性をも、互いに対する対称性をも有している。トランポリン構造型コリオリ素子90の機能形式は90゜だけ回転させられた配置によっても変わらない。
y方向に可動の部分構造体51の駆動フレーム52は、y軸に対して平行な側縁部にそれぞれ1つのアーム1302を有している。y方向に可動の部分構造体51を駆動するための駆動コーム形構造体56ならびにy方向に可動の部分構造体51の駆動運動を検出するための容量型の駆動・検出コーム形構造体57は、y方向に可動の部分構造体51の駆動フレーム52のアーム1302に設けられている。y方向に可動の部分構造体51の駆動フレーム52の、x軸に対して平行な全側縁部は、4つの結合撓みばね53によって占められる。駆動コーム形構造体56、容量型の駆動・検出コーム形構造体57ならびに結合撓みばね53のこのような配置は、y方向に可動の部分構造体51の一層小さな空間的な寸法を可能にし、これによって3軸式のヨーレートセンサ1300の所要面積を減少させる。
図14には、3つの全ての空間方向もしくは空間軸回りの回転角速度を検出するためのさらに別の3軸式のヨーレートセンサ1400が示されている。このヨーレートセンサ1400は図12に示したヨーレートセンサ1200に相当しており、ただしこの場合、4つの全ての可動の部分構造体51においてシーソ構造型コリオリ素子80がトランポリン構造型コリオリ素子90によって代えられている。y方向に可動の部分構造体51のトランポリン構造型コリオリ素子90は、x軸回りの回転角速度を差動検出することを可能にする。x方向に可動の部分構造体51のトランポリン構造型コリオリ素子90は、y軸回りの回転角速度を差動検出することを可能にする。ヨーレートセンサ1400は、図12に示したヨーレートセンサ1200よりも高い対称性を有している。
図15には、x軸回り、y軸回りおよびz軸回りの回転角速度を検出するための3軸式のヨーレートセンサ1500のさらに別の実施形態が示されている。このヨーレートセンサ1500は4つの可動の部分構造体51を有している。可動の部分構造体51の間には、1つの中央の結合ばね1501が設けられている。この結合ばね1501は基板材料から成る円形の薄いリングとして形成されている。中央の結合ばね1501は、それぞれ90゜の間隔を置いて直角に設けられた4つの結合部材1505を介して、4つの可動の部分構造体51の駆動フレーム1502に結合されている。中央の結合ばね1501は、x方向とy方向とにおいて互いに異なるばね剛性を達成するために、楕円形の形状を有していてもよい。
各可動の部分構造体51は4つの結合撓みばね1503を介して基板50に結合されている。各可動の部分構造体51の結合撓みばね1503の向きは、可動の部分構造体51が、基板の表面に対して平行な第1の軸線の方向では可動で、かつこの第1の軸線の方向に対して直角に位置する2つの軸線の方向では位置固定されるように調整されている。第1の可動の部分構造体51と第2の可動の部分構造体51とは、x軸の方向における逆平行な振動を生ぜしめるように励振され得る。第3の可動の部分構造体51と第4の可動の部分構造体51とは、y軸の方向における逆平行な振動を生ぜしめるように励振され得る。振動を励起させるためには、可動の部分構造体51がそれぞれ、駆動フレーム1502の、中央の結合ばね1501とは反対の側に駆動コーム形構造体1504を有しており、この駆動コーム形構造体1504は駆動フレーム1502の、中央の結合ばね1501とは反対の側全体を占めている。別の実施態様では、駆動コーム形構造体1504が駆動フレーム1502の、中央の結合ばね1501とは反対の側の一部のみを占め、駆動・検出コーム形構造体57によって補われる。
ヨーレートセンサ1500の、中央の結合ばね1501を介して互いに結合された4つの可動の部分構造体51は、x方向およびy方向におけるカップリングされた振動を生ぜしめるために励振させることができる。このカップリングされた振動は、x方向およびy方向における4つの可動の部分構造体51の重畳された変位を生ぜしめる。たとえば、図7および図8に概略的に図示された駆動モード700,701を励起させることができる。
4つの可動の部分構造体51の駆動フレーム1502は、六角形の基本形状を有している。各駆動フレーム1502は方形の部分を有しており、この方形の部分の、中央の結合ばね1501寄りの側の長辺には、二等辺の台形の底辺が当て付けられている。各可動の部分構造体51の駆動フレーム1502の方形の部分は、z軸回りの回転角速度を検出するための格子構造型コリオリ素子70を有している。各可動の部分構造体51の駆動フレーム52の台形の部分はトランポリン構造型コリオリ素子1510を有している。各トランポリン構造型コリオリ素子1510は台形状のサイズモ質量体1511を有しており、このサイズモ質量体1511はそれぞれ4つの撓みばね1512を介して駆動フレーム1502に結合されている。これらの撓みばね1512は、サイズモ質量体1511がx方向およびy方向で駆動フレーム1502の運動に従動し、z方向ではサイズモ質量体1511が駆動フレーム1502に対して変位され得るように設けられている。y軸回りの回転角速度が発生すると、x方向に可動の部分構造体51には、z軸の方向におけるコリオリ力が作用し、このコリオリ力はz軸に沿った、x方向に可動の部分構造体51のトランポリン構造型コリオリ素子1510のサイズモ質量体1511の変位を生ぜしめる。x方向に可動の部分構造体51の逆平行な運動に基づき、x方向に可動の両部分構造体51のサイズモ質量体1511は互いに逆の方向に変位させられて、y軸回りの回転角速度の差動検出を可能にする。y方向に可動の部分構造体51の両トランポリン構造型コリオリ素子1510は、x軸回りの回転角速度の差動測定を可能にする。
図16には、x軸回り、y軸回りおよびz軸回りの回転角速度を測定するための3軸式のヨーレートセンサ1600のさらに別の実施形態が示されている。このヨーレートセンサ1600は4つの可動の部分構造体51を有しており、これらの部分構造体51はそれぞれ1つのコリオリ素子58を有している。この場合、x方向に可動の両部分構造体51のうちの一方の部分構造体51はシーソ構造型コリオリ素子80を有しており、他方の部分構造体51は格子構造型コリオリ素子70を有している。y方向に可動の両部分構造体51のうちの一方の部分構造体51は格子構造型コリオリ素子70を有しており、他方の部分構造体51はシーソ構造型コリオリ素子80を有している。
3軸式のヨーレートセンサ1600の4つの可動の部分構造体51が1つの共通の駆動モードに励振されると、両格子構造型コリオリ素子70はz軸回りの回転角速度の差動検出を可能にする。x方向に可動の第1の部分構造体51のシーソ構造型コリオリ素子80は、y軸回りの回転角速度の検出を可能にする。y方向に可動の第2の部分構造体51のシーソ構造型コリオリ素子80は、x軸回りの回転角速度の検出を可能にする。
この3軸式のヨーレートセンサ1600の4つの可動の部分構造体51はそれぞれ1つのコリオリ素子58しか有していないので、このヨーレートセンサ1600の所要面積は図10に示したヨーレートセンサ1000の所要面積よりも小さく形成されている。しかし、逆平行に振動する部分構造体51は互いに対する対称性を有していない。逆平行に振動する2つの部分構造体51の質量差は、逆平行に振動する両部分構造体51の駆動フレーム52の質量を適当に設定することによって補償され得る。
図17には、6つの可動の部分構造体51から成る3軸式のヨーレートセンサ1700の概略図が示されている。このヨーレートセンサ1700の4つの可動の部分構造体51は、図6に示したヨーレートセンサ600の構造に相当する構造を有する2軸式のヨーレートセンサを形成している。図面を見易くするために、図17には、多数の結合撓みばね53のうちの幾つかしか図示されておらず、また駆動コーム形構造体56ならびに容量型の駆動・検出コーム形構造体57の図示は省略されている。別の2つの可動の部分構造体51は、最初の4つの可動の部分構造体51に対して45゜だけ回転させられて中央の結合ばね501の2つの側に配置されており、そして同じく結合部材102を介して中央の結合ばね501に結合されている。これら6つの可動の部分構造体51は、1つの共通の駆動モードを生ぜしめるように励振され得る。
最初の4つの可動の部分構造体51は、それぞれ1つのトランポリン構造型コリオリ素子90を有している。x方向に可動の部分構造体51は、y軸回りの回転角速度の差動検出を可能にする。y方向に可動の部分構造体51は、x軸回りの回転角速度の差動検出を可能にする。x−y平面内で対角線方向に可動の別の2つの部分構造体51は、それぞれ1つの格子構造型コリオリ素子70を有していて、z軸回りの回転角速度の差動検出を可能にする。

Claims (13)

  1. ヨーレートセンサにおいて、
    基板(50)と、それぞれ可動の第1〜第4の部分構造体(51)とが設けられており、第1〜第4の部分構造体(51)が、基板(50)の表面の上に配置されており、
    第1〜第4の部分構造体(51)が、1つの共通の中央のばねエレメント(501)に連結されており、
    第1〜第4の部分構造体(51)を励振させて、基板(50)の表面に対して平行な平面内でのカップリングされた振動を生ぜしめるための手段(56,1504)が設けられており、
    第1の部分構造体(51)はシーソ構造型コリオリ素子(80)を有し、第2の部分構造体(51)は格子構造型コリオリ素子(70)を有し、第3の部分構造体(51)は格子構造型コリオリ素子(70)を有し、第4の部分構造体(51)はシーソ構造型コリオリ素子(80)を有し、
    第2の軸(y)が、第1の軸(x)に対して直角に向けられており、
    第1および第2の部分構造体(51)は、励振されて第1の軸(x)方向におけるカップリングされた振動を生ぜしめるように配置され、
    第3および第4の部分構造体(51)は、励振されて第2の軸(y)方向におけるカップリングされた振動を生ぜしめるように配置され、
    前記ばねエレメント(501)は、第1および第2の部分構造体(51)の振動と、第3および第4の部分構造体(51)の振動とを互いにカップリングし、共通の駆動モードを生ぜしめるよう第1〜第4の部分構造体(51)を励振可能に設けられ、前記共通の駆動モードは、第1の軸(x)方向および第2の軸(y)方向における第1〜第4の部分構造体(51)の重畳された変位を生ぜしめ
    第1の振動モード(700)または第2の振動モード(701)で第1〜第4の部分構造体(51)を励起させる手段(56,1504)が設けられており、
    第1および第2の振動モード(700,701)は、第1の軸に沿った第1および第2の部分構造体(51)のほぼ逆相の変位を生ぜしめ、
    第1および第2の振動モード(700,701)は、第2の軸に沿った第3および第4の部分構造体(51)のほぼ逆相の変位を生ぜしめ、
    第1の振動モード(700)では、第1および第2の部分構造体(51)の変位は、第3および第4の部分構造体(51)の変位に対して同相に経過し、
    第2の振動モード(701)では、第1および第2の部分構造体(51)の変位は、第3および第4の部分構造体(51)の変位に対して逆相に経過し、
    第1〜第4の部分構造体(51)が前記共通の駆動モードに励振されると、両格子構造型コリオリ素子(70)は、第1及び第2の軸に垂直な第3の軸(z)回りの回転角速度の差動を検出し、第1の部分構造体(51)のシーソ構造型コリオリ素子(80)は、第2の軸(y)回りの回転角速度を検出し、第4の部分構造体(51)のシーソ構造型コリオリ素子(80)は、第1の軸(x)回りの回転角速度を検出することを特徴とするヨーレートセンサ。
  2. 各コリオリ素子(58)が、別のばねエレメント(72,82,92,93,1512)を介して、前記部分構造体(51)にそれぞれ設けられた駆動フレーム(52)に結合されており、
    コリオリ素子(58)が、前記中央のばねエレメント(101,501,1501)に結合されている、
    請求項1記載のヨーレートセンサ。
  3. 各コリオリ素子(58)が、別のばねエレメント(904)を介して、前記部分構造体(51)にそれぞれ設けられた駆動フレーム(902)に結合されており、
    各部分構造体(51)の駆動フレーム(902)が、前記中央のばねエレメント(101,501,1501)に結合されている、
    請求項1記載のヨーレートセンサ。
  4. 少なくとも2つの可動の部分構造体(51)の1つの共通の質量重心が、1振動周期の間、位置固定のままとなる、請求項1から3までのいずれか1項記載のヨーレートセンサ。
  5. 少なくとも1つのコリオリ素子(70,1301)が、撓みばねエレメント(72)を介して1つの部分構造体(51)に結合されており、
    前記撓みばねエレメント(72)が、当該部分構造体(51)の振動の方向に高い剛性を有しており、
    前記撓みばねエレメント(72)が、当該部分構造体(51)の振動の方向に対して直角でかつ基板(50)の表面に対して平行に向けられた第2の方向に小さな剛性を有しており、
    第2の方向へのコリオリ素子(70,1301)の、コリオリ力によって生ぜしめられた変位を検出するための手段(73,74)が設けられている、
    請求項1から4までのいずれか1項記載のヨーレートセンサ。
  6. 少なくとも1つのコリオリ素子(80)が、シーソ体として形成されており、
    該コリオリ素子(80)が、トーションばねエレメント(82)を介して1つの部分構造体(51)に結合されており、
    該トーションばねエレメント(82)が、前記シーソ体の、基板(50)の表面に対して平行な旋回軸線を形成しており、
    前記シーソ体の両側が、互いに異なる質量を有しており、
    前記コリオリ素子(80)が、基板(50)の表面に対して直角に作用するコリオリ力によって前記旋回軸線を中心にして旋回可能であり、
    前記コリオリ素子(80)の旋回を検出するための手段(83)が設けられている、
    請求項1から5までのいずれか1項記載のヨーレートセンサ。
  7. 少なくとも1つのコリオリ素子(90,1510)が、撓みばねエレメント(92,1512)を介して1つの部分構造体(51)に結合されており、
    前記撓みばねエレメント(92,1512)が、基板(50)の表面に対して平行な方向に高い剛性を有しており、
    前記撓みばねエレメント(92,1512)が、基板(50)の表面に対して直角に向けられた第2の方向に小さな剛性を有しており、
    第2の方向への前記コリオリ素子(90,1510)の、コリオリ力によって生ぜしめられた変位を検出するための手段(94)が設けられている、
    請求項1から6までのいずれか1項記載のヨーレートセンサ。
  8. 少なくとも1つの可動の部分構造体(51)が、1つよりも多いコリオリ素子(58)を有している、請求項1から7までのいずれか1項記載のヨーレートセンサ。
  9. 前記コリオリ素子(58)が、互いに直交して位置する3つの軸回りの回転角速度を測定するために設けられている、請求項からまでのいずれか1項記載のヨーレートセンサ。
  10. 第1および第2の可動の部分構造体(51)が、ほぼ同一の第1の質量を有しており、
    第3および第4の可動の部分構造体(51)が、ほぼ同一の第2の質量を有しており、
    前記中央のばねエレメント(501,1501)が、第1の軸の方向に第1のばね剛性を有しており、
    前記中央のばねエレメント(501,1501)が、第2の軸の方向に第2のばね剛性を有しており、
    第1の質量と第2の質量と第1のばね剛性と第2のばね剛性とは、4つの可動の部分構造体(51)が、これら4つの全ての可動の部分構造体(51)のほぼ等しい変位振幅を有する振動モードを生ぜしめるように励振可能となるように設定されている、
    請求項からまでのいずれか1項記載のヨーレートセンサ。
  11. 第3および第4の可動の部分構造体(51)は、該第3および第4の可動の部分構造体(51)の面の一部が、基板(50)の表面の、第1の可動の部分構造体(51)と第2の可動の部分構造体(51)との間に位置する範囲を覆うように基板(50)の表面に配置されている、請求項から10までのいずれか1項記載のヨーレートセンサ。
  12. 前記中央のばねエレメント(501)が、多数の歯と結合エレメントとから成っており、
    各歯が、逆時計回り方向へ90゜屈曲した第1の屈曲部と、第1の長さの第1の真っ直ぐな区分と、時計回り方向へ90゜屈曲した第2の屈曲部と、第2の長さの第2の真っ直ぐな区分と、時計回り方向へ90゜屈曲した第3の屈曲部と、第1の長さの第3の区分とを有しており、
    各結合エレメントが、逆時計回り方向へ90゜屈曲した第4の屈曲部と、第3の長さの第4の区分とを有しており、
    各歯に1つの結合エレメントが続いているか、または別の1つの歯が続いており、
    各結合エレメントに1つの歯が続いており、
    前記中央のばねエレメント(501)が、1つの閉じたリングを形成している、
    請求項1から11までのいずれか1項記載のヨーレートセンサ。
  13. 前記中央のばねエレメント(1501)が、リングとして形成されており、可動の部分構造体(51)が、該リングに据え付けられた結合部材(1505)を介して前記中央のばねエレメント(1501)に連結されている、請求項1から11までのいずれか1項記載のヨーレートセンサ。
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