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JP5650182B2 - 導水装置 - Google Patents
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JP5650182B2 - 導水装置 - Google Patents

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Description

本発明は、道路トンネルおよび擁壁などの構造部の壁面部に設けられ、構造物の目地およびクラックからの漏水を排水溝など排水設備へ導く導水装置に関する。
典型的な従来技術の導水装置は、たとえば特許文献1に示されている。この従来技術の導水装置は、道路軸線方向に500mm毎に等間隔をあけて構造物の壁面部に平行に設けられる一対の長手の保持体と、前記一対の保持体によって前記長手方向に垂直な幅方向両側部が保持される導水受板とを含んで構成される。
各保持体は、保持体と、保持体の幅方向両側部に設けられる一対のシール部材とを有する。保持体の幅方向両側部間の幅方向中間部には、凹所が前記保持体の長手方向に延びて形成され、この凹所内には、前記構造物に打ち込まれたアンカー体の頭部が突出し、この頭部にナットが螺着されて、各保持体が壁面部に固定される。
前記構造物は、道路トンネルの覆工コンクリート壁であって、この覆工コンクリート壁の壁面部の目地部に沿って、前記導水装置が設けられている。
前記保持体の凹所は、構造物の壁面部とは反対側の道路トンネル内の空間に臨んで開放し、この凹所の幅方向両側には、該幅方向の外側方に臨んで開放する断面凹状の一対の嵌合保持部が設けられる。各嵌合保持部には、導水受板の幅方向一側部および幅方向他側部がそれぞれ嵌まり込んで保持され、導水受板と壁面部との間に水密な導水空間が前記長手方向に延びて形成される。
導水空間には、覆工コンクリート壁の目地部およびクラックなどから漏出した漏水が流れ込んで集水される。導水空間内に流れ込んだ水は、導水装置の長手方向両端部の開口に導かれて、路面両側の路側帯に設けられる上部排水溝に排出される。上部排水溝の下には、暗渠排水溝が設けられ、暗渠排水溝内の水は、図示しない排水管へ導かれて河川などへ放流される。
前記保持体は、硬質ポリ塩化ビニルなどの硬質合成樹脂の押出し形材から成る長尺材によって実現される。またシール部材は、独立気泡の発泡合成樹脂と合成ゴムとの2層構造の長尺材によって実現される。また導水受板は、耐侯性および耐薬品性を有する硬質合成樹脂からなり、厚みが2mm程度の帯状パネルによって実現される。
特許第2916407号公報
前記特許文献1に記載される従来技術では、保持体が硬質ポリ塩化ビニルの押出し形材によって実現され、導水受板が耐侯性および耐薬品性を有する硬質合成樹脂から成る帯状パネルによって実現され、保持体および導水受板は、いずれも硬さが高い合成樹脂材料によって形成されている。
そのため、各保持体および導水受板が取付けられる構造物の壁面部の壁面が、導水受板の幅方向(すなわち水平方向)に関して、該壁面を正面に見て手前側に凸(出隅)または凹(入隅)に屈曲または湾曲している場合、および一方の保持体が取付けられる壁面部と、他方の保持体が取付けられる壁面部との間に段差がある場合には、一方の壁面部に固定される一方の保持体と、他方の壁面部に固定される他方の保持体とにわたって前記導水受板を大きく湾曲させることができないため、そのような場所には導水装置を設置することができないという問題がある。
また、導水装置が取付けられた設置当初の状態は、壁面部が前記幅方向に大きな屈曲、湾曲または段差がない場合であっても、設置後に地震または地盤すべりなどによって、一方の保持体と他方の保持体とが大きな相対変位を生じると、導水受板が容易に破損してしまうという問題がある。
本発明の目的は、壁面部の屈曲、湾曲および段差などによって各保持体の相対的な取付け位置または姿勢が異なる場合であっても、各保持体によって導水受板の両側部を水密に保持して設置することができる取付け性が向上された導水装置を提供することである。
本発明は、構造物の壁面部に水密に固定され、相互に間隔をあけかつ前記壁面部に沿って平行に延びる、第1の合成樹脂から成る一対の保持体と、
前記一対の保持体間に、前記壁面部から離間して配置される長手板状の導水受板であって、長手方向に垂直な幅方向の一側部が一方の保持体に水密に保持されるとともに、前記幅方向の他側部が他方の保持体に水密に保持され、前記第1の合成樹脂よりも硬さの低い第2の合成樹脂と、前記第1の合成樹脂とから成る導水受板と、を含み、
前記導水受板の前記幅方向の両側部は、前記第1の合成樹脂から成り、
前記導水受板の前期幅方向の両側部間における中間部は、前記第2の合成樹脂から成ることを特徴とする導水装置である。
さらに本発明は、前記第1の合成樹脂は、硬さがA90以上、A95以下であり、
前記第2の合成樹脂は、硬さがA65以上、A75以下であることを特徴とする。
本発明によれば、構造物の壁面部に第1の合成樹脂から成る一対の保持体が水密に固定され、一方の保持体には、前記第1の合成樹脂よりも硬さの低い第2の合成樹脂を含んで成る導水受板の一側部が水密に保持され、他方の保持体には、前記導水受板の他側部が水密に保持される。
このように前記導水受板が各保持体よりも硬さの低い第2の合成樹脂を含んで成るので、壁面部の凹凸および段差などによって各保持体の相対的な取付け位置および姿勢が異なる場合であっても、各保持体によって導水受板の両側部を水密に保持して設置することができ、各保持体間であってかつ壁面部と導水受板との間に、導水空間を形成することができる。
したがって、壁面部の屈曲、湾曲および段差などによって各保持体の相対的な取付け位置または姿勢が異なる場合であっても、各保持体によって導水受板の両側部を水密に保持して設置することができる取付け性が向上された導水装置を実現し、構造物の壁面部に生じたひび割れ、目地などの隙間から水が漏出しても、その水は、導水空間から漏洩することなく重力の作用によって該導水空間内を下方へ流れ、導水空間の下端から、たとえば構造物に構築されている排水溝などの排水設備へ導いて排水することができる。
た、前記導水受板は、前記幅方向両側部の硬さが、該幅方向両側部間の中間部の硬さよりも高いので、導水受板の幅方向中間部に比べて硬さの高い一側部が前記一方の保持体によって保持され、他側部が前記他方の保持体によって保持され、これによって導水受板の両側部を、該導水受板の長手方向全長にわたってほぼ均一に各保持体に接触させ、導水受板の両側部と各保持体との間のより確実な水密性を達成することができる。
さらに本発明によれば、前記第1の合成樹脂の硬さがA90以上、A95以下であり、前記第2の合成樹脂の硬さがA65以上、A75以下であるので、地震によって構造物の目地間内でずれが発生しても、そのずれを導水受板が容易に変形することによって吸収することができ、各保持体が構造物から脱落してしまうことが防がれ、地震などによる構造物の変位に対する取付け安定性を向上することができる。
本発明の一実施形態の導水装置1の構成を示す断面図である。 図1の下方から見た導水装置1の一部の正面図である。 導水装置1が構造物Bに取付けられた状態を示す断面図である。 導水装置1が設置される構造物Bが目地8を境に変位して段差B1を生じたときの取付け状態を示す断面図である。 導水装置1が内側に凸に突出した出隅部B2に取付けられた状態を示す斜視図である。 本発明の他の実施形態の導水装置1aを示す断面図である。
図1は、本発明の一実施形態の導水装置1の構成を示す断面図であり、図2は図1の下方から見た導水装置1の一部の正面図である。本実施形態の導水装置1は、長尺材である一対の保持体2a,2bと、各保持体2a,2bに、たとえば接着剤による接着または両面粘着テープによる粘着によって固定されるシール材3a,3bと、各保持体2a,2bに図1の左右方向である幅方向一側部4aおよび幅方向他側部4bが水密に保持される長手板状の導水受板5と、各保持体2a,2bを構造物Bの壁面部6a,6bに固定する複数のアンカー体7a,7bとを含む。
図3は、導水装置1が構造物Bに取付けられた状態を示す断面図である。前記構造物Bは、道路トンネルの覆工コンクリート壁であって、その内周の壁面部6a,6bには、前記導水装置1が図3の紙面に垂直な道路軸線CLに沿って、たとえば施工目地である目地8毎に該目地8を跨ぐように設置される。このような導水装置1によって、各保持体2a,2b間であって、かつ各壁面部6a,6bと導水受板5との間および目地8と導水受板5との間には、導水空間10が形成される。
各導水装置1の導水空間10には、壁面部6a,6bに生じたクラックおよび目地8からの漏水が流れ込んで集水され、その水は導水空間10内を重力によって下方へ流れ落ち、導水空間10の下端から路側帯に設けられる上部排水溝12a,12bに排出される。上部排水溝12a,12bに排出された水は、各上部排水溝12a,12bから暗渠排水溝13a,13bに落とし込まれ、図示しない排水処理設備に導かれて処理される。なお、本実施形態において、前記水は土砂などの固形粒子およびごみなどの異物が混入した流動物である。
前記一対の保持体2a,2bは、道路軸線CL方向(図2では左右方向)に間隔Wをあけて各壁面部6a,6bの壁面に沿って平行に設けられる。構造物Bには、複数のアンカー体7a,7bが壁面部6a,6bに沿って、各保持体2a,2bの長手方向に間隔ΔLをあけ、かつ道路軸線CL方向に前記間隔Wをあけて打ち込まれて埋設される。前記間隔ΔLは、たとえば300〜500mmに選ばれる。また、前記道路軸線CL方向の間隔Wは、たとえば300〜1000mmに選ばれる。
各アンカー体7a,7bは、構造物B内に埋設される円筒部71の軸線方向一端部に周方向に分断された複数の拡開片72が一体的に形成され、円筒部71の軸線方向他端部には外ねじが刻設されるねじ部73を有する中空のアンカースリーブ74と、軸線方向一端部に前記拡開片72に挿入される円錐台状のテーパ部75が設けられるアンカーロッド76と、アンカースリーブ74の前記ねじ部73に螺着されるナット77とを有する。これらのアンカースリーブ74、アンカーロッド76およびナット77は、たとえばステンレス鋼から成る。
このようなアンカー体7a,7bは、構造物Bにコンクリートドリルなどの穿孔工具によって穿孔して予め下穴を形成し、この下穴に前記アンカースリーブ74を打ち込むことによって前記テーパ部75が拡開片72を半径方向外方へ押し開いて拡開させ、拡開した拡開片72が周囲のコンクリートに噛み込むことによって、アンカースリーブ74が構造物Bに固定される。
前述のようにアンカースリーブ74が構造物Bに固定された状態では、アンカースリーブ74の前記ねじ部73が壁面部6a,6bの壁面からほぼ垂直に突出し、この突出部分は保持体2a,2bの幅方向のほぼ中央部を貫通し、保持体2a,2bから突出する。アンカースリーブ74の保持体2a,2bから突出する部分には、座金78が装着された後、前記ナット77が螺着されて締付けられ、こうして保持体2a,2bが各アンカー体7a,7bによって構造物Bの壁面部6a,6bに固定される。
前記保持体2a,2bは、その長手方向に垂直な断面が略U字状に形成され、道路軸線CL方向に互いに開口を対向させて設置される。各保持体2a,2bの壁面部6a,6bに対向する背面には、前記シール材3a,3bが設けられる。各シール材3a,3bは、該保持体2a,2bの長手方向全長にわたって貼り付けられ、両面粘着テープによって実現される粘着シート16a,16bと、粘着シート16a,16bによって各保持体2a,2bに貼り付けられ、発泡合成樹脂から成るシール部材17a,17bとを有する。
各保持体2a,2bは、第3の合成樹脂としての熱可塑性合成樹脂である硬質ポリ塩化ビニル(PVC)の押出し形材から成り、長さがたとえば4.0〜12.0mの長尺材によって実現される。第3の合成樹脂と後述する第4の合成樹脂とを併せて、第1の合成樹脂と総称する。
前記硬質ポリ塩化ビニルの物性は、次の表1に示すとおりである。なお、硬質ポリ塩化ビニルには、後述の軟質合成樹脂と同様に、難燃性を付与するための添加剤として、三酸化アンチモンおよび炭酸カルシウムが添加され、耐候性を付与するための添加剤として、ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤が添加され、柔軟性を付与するための添加剤として、フタル酸ジイソノニル(略称DINP)およびアジビル酸ジオクチル(略称DOA)が添加されており、その状態で、JIS K 6253に基づいて、温度23℃でデュロメータによって測定した硬さがA90〜A95である。
Figure 0005650182
また、前記導水受板5は、前述したように、幅方向両側部4a,4bと、幅方向両側部4a,4b間の幅方向中間部4cとを有する。該導水受板5の幅方向中間部4cは、第2の合成樹脂としての軟質ポリ塩化ビニルから成り、導水受板5の幅方向両側部4a,4bは、第4の合成樹脂としての半硬質ポリ塩化ビニルから成る。第2の合成樹脂は、第1の合成樹脂に比べて硬さが低い。導水受板5の幅方向両側部4a,4bは、半硬質ポリ塩化ビニルから成り、その物性は、次の表2に示すとおりである。
なお、半硬質ポリ塩化ビニルには、後述の軟質合成樹脂と同様に、難燃性を付与するための添加剤として、三酸化アンチモンおよび炭酸カルシウムが添加され、耐候性を付与するための添加剤として、ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤が添加され、柔軟性を付与するための添加剤として、フタル酸ジイソノニル(略称DINP)およびアジビル酸ジオクチル(略称DOA)が添加されており、その状態で、JIS K 6253に基づいて、温度23℃でデュロメータによって測定した硬さがA90〜A95である。
Figure 0005650182
また、導水受板5の幅方向中間部4cは、軟質ポリ塩化ビニルから成り、その物性は、次の表3に示すとおりである。
Figure 0005650182
本実施形態の導水装置1において、導水受板5の幅方向中間部4cに用いられる軟質ポリ塩化ビニルは、JIS K 6253に基づいて、温度23℃でデュロメータによって測定した硬さがA75であったが、難燃性を付与するための添加剤として、三酸化アンチモンおよび炭酸カルシウムが添加され、耐候性を付与するための添加剤として、ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤(商品名:チヌビン(登録商標))が添加され、さらに柔軟性を付与するための添加剤として、フタル酸ジイソノニル(略称DINP)およびアジビル酸ジオクチル(略称DOA)が添加されることを考慮して、軟質ポリ塩化ビニルの硬さは、A60以上、A75以下に選ばれ、好ましくはA70に選ばれる。
このように本実施形態の導水装置1では、記導水受板5の幅方向中間部4cは、軟質ポリ塩化ビニルから成るので、保持体2a,2bの間隔Wを変更することによって、導水受板5の撓みに変化を生じさせて、導水深さを変更できる。したがって、従来の工法のように、シール材の厚みによって勾配を形成することなく、容易に勾配を設けることが出来るので、容易に水を滞留させることなく流すことができる。
図4は、導水装置1が設置される構造物Bが目地8を境に変位して段差B1を生じたときの取付け状態を示す断面図である。上記のように、前記導水受板5の幅方向中間部4cが各保持体2a,2bよりも硬さの低い第2の合成樹脂から成るので、壁面部6a,6b間で図4に示すように段差B1を生じ、各保持体2a,2bの相対的な取付け位置および姿勢が異なる場合であっても、各保持体2a,2bによって導水受板5の両側部4a,4bを水密に保持して設置することができ、各保持体2a,2b間であってかつ壁面部6a,6bと導水受板5との間に水密な導水空間10を形成することができる。
したがって、構造物Bの壁面部6a,6bに生じたひび割れ、目地8などの隙間から水が漏出しても、その水は、導水空間10から漏洩することなく重力の作用によって該導水空間10内を下方へ流れ、導水空間10の下端から、構造物Bに構築されている排水溝である上部排水溝12a,12bおよび暗渠排水溝13a,13bから図示しない排水設備へ導かれて排水処理される。
このように、壁面部6a,6bの屈曲、湾曲および段差などによって各保持体2a,2bの相対的な取付け位置または姿勢が異なる場合であっても、各保持体2a,2bによって導水受板5の両側部4a,4bを水密に保持して設置することができ、取付け性が向上された導水装置1を提供することができる。
また、前記導水受板5は、幅方向両側部4a,4bの硬さが、該幅方向両側部4a,4b間の中間部4cの硬さよりも高いので、導水受板5の幅方向中間部4cに比べて硬さの高い一側部4aが前記一方の保持体2aによって保持され、他側部4bが他方の保持体2bによって保持される。
これによって導水受板5の両側部4a,4bを、該導水受板5の長手方向全長にわたってほぼ均一に各保持体2a,2bに接触させ、導水受板5の両側部4a,4bと各保持体2a,2bとの間のより確実な水密性を達成することができる。
さらに、第1の合成樹脂である前述の硬質合成樹脂および半硬質合成樹脂、ならびに第2の合成樹脂である軟質合成樹脂には、上記のように難燃剤が添加されるので、構造物B内で火災などが発生しても、その火炎または熱によって各保持体2a,2bおよび導水受板5に着火し、各保持体2a,2bおよび導水受板5が燃焼してしまうことが防がれ、火災に対する安全性を向上することができる。
図5は、導水装置1が内側に凸に突出した出隅部B2に取付けられた状態を示す斜視図である。上記のように、前記導水受板5の幅方向中間部4cが各保持体2a,2bよりも硬さの低い第2の合成樹脂から成るので、壁面部6a,6b間で図5に示すように出隅部B2を生じ、各保持体2a,2bの相対的な取付け位置および姿勢が異なる場合であっても、各保持体2a,2bによって導水受板5の両側部4a,4bを水密に保持して設置することができ、各保持体2a,2b間であってかつ壁面部6a,6bと導水受板5との間に水密な導水空間10を形成することができる。
したがって、構造物Bの壁面部6a,6bに生じたひび割れ、目地8などの隙間から水が漏出しても、その水は、導水空間10から漏洩することなく重力の作用によって該導水空間10内を下方へ流れ、導水空間10の下端から、構造物Bに構築されている排水溝である上部排水溝12a,12bおよび暗渠排水溝13a,13bから図示しない排水設備へ導かれて排水処理される。
また、前記導水受板5は、幅方向両側部4a,4bの硬さが、該幅方向両側部4a,4b間の中間部4cの硬さよりも高いので、導水受板5の幅方向中間部4cに比べて硬さの高い一側部4aが前記一方の保持体2aによって保持され、他側部4bが他方の保持体2bによって保持される。
これによって導水受板5の両側部4a,4bを、該導水受板5の長手方向全長にわたってほぼ均一に各保持体2a,2bに接触させ、導水受板5の両側部4a,4bと各保持体2a,2bとの間のより確実な水密性を達成し、導水空間10から外部への水などの液体の漏洩を防止することができるとともに、出隅部B2が露出しないようにして、車両や通行者が出隅部B2に直接に接触することを防ぎ、当接物および被当接物の間に緩衝効果を付与することができる。
本発明の他の実施形態では、前記出隅部B2に代えて、各壁面部6a,6bが奥行き方向に凸の入隅部であっても、本発明に係る導水装置1を設置して、漏出した水を導水空間10によって所定に排水設備へ導くことができるとともに、前記入隅部を導水受板5によって覆い、意匠上の美観を向上することができる。
図6は、本発明の他の実施形態の導水装置1aを示す断面図である。なお、前述の実施形態に対応する部分には、同一の参照符を付し、重複する説明は省略する。本実施形態の導水装置1aでは、一対の保持体2a,2bは、2枚の細幅の板状体2a1,2a2;2b1,2b2から成り、構造物Bの壁面部6a,6b側に臨んで配置される板状体2a1,2b1には、接着剤によってシール部材17a,17bがそれぞれ接着されて取付けられる。
前記導水受板5は、前述の実施形態と同様に、幅方向両側部4a,4bと、幅方向両側部4a,4b間の幅方向中間部4cとを有する。該導水受板5の幅方向中間部4cは、第2の合成樹脂としての軟質ポリ塩化ビニルから成り、導水受板5の幅方向両側部4a,4bは、第4の合成樹脂としての半硬質ポリ塩化ビニルから成る。
各保持体2a,2bは、2枚の板状体2a1,2a2;2b1,2b2から成るので、導水受板5の一側部4aは、一方側で対を成す2枚の板状体2a1,2a2によって挟着され、他側部4bは、他方側で対を成す2枚の2b1,2b2によって挟着された状態で、アンカー体7a,7bによって壁面部6a,6bにそれぞれ押付けられた状態で、水密に固定される。
このように構成される本実施形態においても、前述の実施形態と同様に、構造物Bの壁面部6a,6bに生じたひび割れ、目地8などの隙間から水が漏出しても、その水は、導水空間10から漏洩することなく重力の作用によって該導水空間10内を下方へ流れ、導水空間10の下端から排出することができる。
本発明のさらに他の実施形態では、導水受板5は、透光性のある軟質・半硬質塩化ビニル材を用いてもよい。なお、ポリカーボネート(略称PC)は、アルカリに弱いため、コンクリート面に接するところでは使用しないことが好ましい。
本実施形態において、「透光性」とは、光が透過するが、透過する光が拡散されるため、または透過率が低いために、導水受板5を通して向こう側、すなわち導水空間10内の物体の形状等を明確には認識できないが存在の有無は認識し得る状態、および透過率が高いために、導水受体5を通してその向こう側が透けて見える状態をいう。
このような透光性を有する合成樹脂から成る導水受板5を用いることによって、壁面部6a,6bから剥奪したコンクリートの破片、凍結によって生じた氷、およびその他の物体の有無を導水受板5を通して確認することができる。
また、各保持体2a,2bを第1の合成樹脂として、JIS K 6253に基づいて、温度23℃でデュロメータによって測定した硬さがA90以上、A95以下のポリ塩化ビニル製とし、導水受板5の幅方向中間部4cを第2の合成樹脂として、JIS K 6253に基づいて、温度23℃でデュロメータによって測定した硬さがA65以上、A75以下のポリカーボネート製とすることによって、前述の実施形態と同様に、地震などによる目地8間のずれ、伸縮、変位を許容することができる。
本発明のさらに他の実施形態では、導水受板5を前述のポリ塩化ビニルなどの硬質合成樹脂または透光性を有するアクリル樹脂から成るパネルを厚み方向に間隔をあけて2層または3層に積層し、各パネル間に断熱空間を形成した構成であってもよい。
これによって、寒冷地などで冬季に導水空間10内に流れ込んだ水が凍結することが防がれ、水の凍結時の膨張によって導水受板5が破損してしまうことを防止することができる。さらに前記パネルとして透光性を有する合成樹脂製とすることによって、導水空間10内を外部から認識することができるようになり、導水空間10内の凍結の有無などを確認することができる。
また、各保持体2a,2bを第1の合成樹脂として、JIS K 6253に基づいて、温度23℃でデュロメータによって測定した硬さがA90以上、A95以下のポリ塩化ビニル製とし、導水受板5の幅方向中間部4cを第2の合成樹脂として、JIS K 6253に基づいて、温度23℃でデュロメータによって測定した硬さがA65以上、A75以下のアクリル樹脂製とすることによって、前述の実施形態と同様に、地震などによる目地8間のずれ、伸縮、変位を許容することができる。
さらに他の実施形態では、前記導水受板5は、たとえばアクリル樹脂と軟質ポリ塩化ビニルとが混合された耐侯性および耐薬品性を有する熱可塑性樹脂の押出し形材によって実現されてもよい。このようにアクリル樹脂を軟質ポリ塩化ビニルに混合することによって、前述の各実施形態と同様に、アクリル樹脂によって耐衝撃性を高め、硬質ポリ塩化ビニルの耐衝撃性を向上することができる。
1,1a 導水装置
2a,2b 保持体
3a,3b シール材
4a,4b 側部
5 導水受板
6a,6b 壁面部
7a,7b アンカー体
8 目地
10 導水空間
12a,12b 上部排水溝
13a,13b 暗渠排水溝
B 構造物
CL 道路軸線
ΔL 間隔
W 間隔

Claims (2)

  1. 構造物の壁面部に水密に固定され、相互に間隔をあけかつ前記壁面部に沿って平行に延びる、第1の合成樹脂から成る一対の保持体と、
    前記一対の保持体間に、前記壁面部から離間して配置される長手板状の導水受板であって、長手方向に垂直な幅方向の一側部が一方の保持体に水密に保持されるとともに、前記幅方向の他側部が他方の保持体に水密に保持され、前記第1の合成樹脂よりも硬さの低い第2の合成樹脂と、前記第1の合成樹脂とから成る導水受板と、を含み、
    前記導水受板の前記幅方向の両側部は、前記第1の合成樹脂から成り、
    前記導水受板の前期幅方向の両側部間における中間部は、前記第2の合成樹脂から成ることを特徴とする導水装置。
  2. 前記第1の合成樹脂は、硬さがA90以上、A95以下であり、
    前記第2の合成樹脂は、硬さがA65以上、A75以下であることを特徴とする請求項1に記載の導水装置。
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