図1は、本発明の実施の形態に係るリソグラフィ装置を模式的に示す図である。この装置は、放射ビームB(例えばUV放射またはDUV放射)を調整するよう構成されている照明システム(イルミネータ)ILと、パターニングデバイス(例えばマスク)MAを支持するよう構成され、いくつかのパラメタに従ってパターニングデバイスMAを正確に位置決めするよう構成されている第1の位置決め装置PMに接続されている支持構造(例えばマスクテーブル)MTと、基板(例えばレジストでコーティングされた基板)Wを保持するよう構成され、いくつかのパラメタに従って例えば基板Wの表面などのテーブルの表面を正確に位置決めするよう構成されている第2の位置決め装置PWに接続されている支持テーブル(例えばひとつまたは複数のセンサを支持するセンサテーブルまたは基板テーブル)WTと、パターニングデバイスMAにより放射ビームBに付与されたパターンを基板Wの(例えば1つまたは複数のダイからなる)ターゲット部分Cに投影するよう構成されている投影システム(例えば屈折投影レンズ)PSと、を備える。
照明システムILは、放射の方向や形状の調整またはその他の制御用に、各種の光学素子例えば屈折光学素子、反射光学素子、磁気的光学素子、電磁気的光学素子、静電的光学素子または他の各種光学部品を含んでもよく、あるいはこれらの任意の組み合わせを含んでもよい。
支持構造MTは、パターニングデバイスMAを保持する。支持構造は、パターニングデバイスMAの向きやリソグラフィ装置の構成、あるいはパターニングデバイスMAが真空環境下で保持されるか否かなどの他の条件に応じた方式でパターニングデバイスMAを保持する。支持構造MTは、機械的固定、真空固定、またはパターニングデバイスMAを保持するその他の固定用技術を用いてもよい。支持構造MTは例えばフレームまたはテーブルであってよく、必要に応じて固定されていてもよいし移動可能であってもよい。支持構造MTは、パターニングデバイスMAを例えば投影システムPSに対して所望の位置に位置決めできるようにしてもよい。本明細書において「レチクル」または「マスク」という用語を用いた場合には、より一般的な用語である「パターニングデバイス」と同義であるとみなされてもよい。
本明細書では「パターニングデバイス」という用語は、例えば基板のターゲット部分にパターンを形成すべく放射ビームの断面にパターンを付与するために使用され得るいかなるデバイスをも指し示すよう広く解釈されるべきである。放射ビームに与えられるパターンは、例えばパターンが位相シフトフィーチャやいわゆるアシストフィーチャを含む場合は、基板のターゲット部分における所望のパターンと厳密に対応していなくてもよいことを注意しておく。一般には、放射ビームに付与されるパターンは、ターゲット部分に形成される集積回路などのデバイスの特定の機能層に対応する。
パターニングデバイスMAは透過型であっても反射型であってもよい。パターニングデバイスには例えばマスク、プログラマブルミラーアレイ、及びプログラマブルLCDパネルが含まれる。マスクはリソグラフィの分野では周知であり、バイナリマスクやレベンソン型位相シフトマスク、ハーフトーン型位相シフトマスク、更に各種のハイブリッド型マスクが含まれる。プログラマブルミラーアレイの一例としては、小型のミラーがマトリックス状に配列され、各ミラーが入射してくる放射ビームを異なる方向に反射するように個別に傾斜されるというものがある。傾斜されたミラーは、ミラーマトリックスにより反射された放射ビームにパターンを付与する。
本明細書で使用される「投影システム」なる用語は、屈折光学システム、反射光学システム、反射屈折光学システム、磁気光学システム、電磁気光学システムおよび静電光学システムまたはそれらの任意の組み合わせを含む任意のタイプの投影システムを指し示すものとして広義に解釈されるべきである。投影システムは、使用される露光放射に応じて、あるいは真空の使用や液浸液の使用などのその他の要因に応じて適切とされる投影システムであってもよい。本明細書において「投影レンズ」という用語を使用する場合はいつでも、より一般的な用語である「投影システム」と同義であると見なされうる。
図示されるように、装置は(例えば透過型マスクを使用する)透過型である。あるいはまた、装置は(例えば上述のタイプのプログラマブルミラーアレイを使用するまたは反射マスクを使用する)反射型であってもよい。
リソグラフィ装置は2つ以上のテーブル(またはステージまたはサポート)、例えば2つ以上の基板テーブルまたはひとつの基板テーブルとひとつのセンサまたは測定テーブルとの組み合わせを備えるタイプのものであってもよい。このような「多重ステージ」型の装置においては、複数のテーブルが並行して使用されてもよく、あるいは1以上のテーブルが露光に使用されている間に1以上の他のテーブルで準備工程が実行されてもよい。リソグラフィ装置は2つ以上のパターニングデバイステーブル(またはステージまたはサポート)を有してもよく、それらのパターニングデバイステーブルは、基板テーブル、センサテーブルおよび測定テーブルと同様に、並行して使用されてもよい。
図1を参照すると、イルミネータILは放射源SOから放射ビームを受け取る。例えば光源SOがエキシマレーザである場合には、光源SOとリソグラフィ装置とは別体であってもよい。この場合、光源SOはリソグラフィ装置の一部を構成しているとはみなされなく、放射ビームは光源SOからイルミネータILへとビーム搬送系BDを介して受け渡される。ビーム搬送系BDは例えば適当な方向変更用のミラー及び/またはビームエキスパンダを含んで構成される。他の場合、例えば光源SOが水銀ランプである場合には、光源SOはリソグラフィ装置と一体に構成されていてもよい。光源SOとイルミネータILとは、またビーム搬送系BDが必要とされる場合にはこれも合わせて、放射システムと称されることがある。
イルミネータILは放射ビームの角強度分布を調整するためのアジャスタADを備えてもよい。一般には、イルミネータILの瞳面における強度分布の少なくとも半径方向外径及び/または内径の大きさ(通常それぞれ「シグマ−アウタ(σ−outer)」、「シグマ−インナ(σ−inner)」と呼ばれる)が調整される。加えてイルミネータILは、インテグレータIN及びコンデンサCOなどの他の要素を備えてもよい。イルミネータILはビーム断面における所望の均一性及び照度分布を得るべく放射ビームを調整するために用いられてもよい。光源SOと同様に、イルミネータILはリソグラフィ装置の一部を形成するとみなされてもよいしみなされなくてもよい。例えば、イルミネータILはリソグラフィ装置と一体であってもよく、またはリソグラフィ装置と別体であってもよい。後者の場合、リソグラフィ装置はイルミネータILがそれに取り付け可能なように構成されてもよい。オプションで、イルミネータILは取り外し可能であって別途提供されてもよい(例えば、リソグラフィ装置の製造者または他のサプライヤーによって)。
放射ビームBは、支持構造(例えばマスクテーブル)MTに保持されるパターニングデバイス(例えばマスク)MAに入射して、当該パターニングデバイスMAによりパターンが付与される。パターニングデバイスMAを通過した放射ビームBは投影システムPSに進入する。投影システムPSはビームを基板Wのターゲット部分Cに投影する。第2の位置決め装置PWと位置センサIF(例えば、干渉計、リニアエンコーダ、静電容量センサなど)により基板テーブルWTを正確に移動させることができる。基板テーブルWTは例えば放射ビームBの経路に異なるターゲット部分Cを位置決めするように移動される。同様に、第1の位置決め装置PMと他の位置センサ(図1には明示せず)とにより放射ビームBの経路に対してパターニングデバイスMAを正確に位置決めすることができる。この位置決めは例えばマスクライブラリからのマスクの機械検索後や走査中に行われる。一般に支持構造MTの移動は、第1の位置決め装置PMの一部を構成するロングストロークモジュール(粗い位置決め用)及びショートストロークモジュール(精細な位置決め用)により実現されうる。同様に基板テーブルWTの移動は、第2の位置決め装置PWの一部を構成するロングストロークモジュール及びショートストロークモジュールにより実現されうる。ステッパでは(スキャナとは異なり)、支持構造MTはショートストロークのアクチュエータにのみ接続されているか、あるいは固定されていてもよい。パターニングデバイスMAと基板Wとは、パターニングデバイスアライメントマークM1、M2及び基板アライメントマークP1、P2を用いてアライメントされてもよい。図においては基板アライメントマークが専用の目標部分を占拠しているが、アライメントマークは目標部分C間のスペースに配置されてもよい(これはスクライブライン・アライメントマークとして公知である)。同様に、パターニングデバイスMAに複数のダイがある場合にはパターニングデバイスアライメントマークをダイ間に配置してもよい。
図示の装置は以下のモードのうち少なくとも1つで使用することができる。
1.ステップモードにおいては、放射ビームBに付与されたパターンの全体が1回の照射でターゲット部分Cに投影される間、支持構造MT及び基板テーブルWTは実質的に静止状態とされる(すなわち、単一の静的な露光)。そして基板テーブルWTがX方向及び/またはY方向に移動されて、異なるターゲット部分Cが露光される。ステップモードでは露光フィールドの最大サイズが単一静的露光で転写されるターゲット部分Cのサイズを制限することになる。
2.スキャンモードにおいては、放射ビームBに付与されたパターンがターゲット部分Cに投影される間、支持構造MT及び基板テーブルWTは同期して走査される(すなわち、単一の動的な露光)。支持構造MTに対する基板テーブルWTの速度及び方向は、投影システムPSの拡大(縮小)特性及び像反転特性により定められる。スキャンモードでは露光フィールドの最大サイズが単一の動的な露光でのターゲット部分Cの(非走査方向の)幅を制限し、走査移動距離がターゲット部分Cの(走査方向の)長さを決定する。
3.別のモードにおいては、放射ビームに付与されたパターンがターゲット部分Cに投影される間、支持構造MTはプログラム可能パターニングデバイスを保持して実質的に静止状態とされ、基板テーブルWTは移動または走査される。このモードでは一般にパルス放射源が用いられ、プログラマブルパターニングデバイスは走査中に基板テーブルWTが移動するたびに、または連続する放射パルスと放射パルスの間に必要に応じて更新される。この動作モードは、上述のタイプのプログラマブルミラーアレイなどのプログラマブルパターニングデバイスを使用するマスクレスリソグラフィに容易に適用可能である。
上記の使用モードを組み合わせて動作させてもよいし、使用モードに変更を加えて動作させてもよく、さらに全く別の使用モードを用いてもよい。
本明細書ではICの製造におけるリソグラフィ装置の使用を例として説明しているが、本明細書で説明されるリソグラフィ装置を他の用途にも適用することが可能であるものと理解されたい。他の用途としてはマイクロスケールや場合によってはナノスケールのフィーチャを有する部材の製造があり、例えば集積光学システム、磁区メモリ用ガイダンスおよび検出パターン、フラットパネルディスプレイ、液晶ディスプレイ(LCD)、薄膜磁気ヘッドなどの製造がある。
投影システムPSの最終要素と基板との間に液体を提供する構成は三種類に分類することができる。浴槽型、いわゆる局所液浸システム、及び全域濡れ液浸システムである。浴槽型では基板Wの実質的に全体が液槽に浸される。基板テーブルWTの一部も液層に浸されてもよい。
局所液浸システムは、基板の局所区域にのみ液体を供給する液体供給システムを使用する。液体で満たされる空間は基板上面よりも小さく、液体で満たされた領域は基板Wがその領域の下を移動しているとき投影システムPSに対し実質的に静止状態にある。図2乃至図7はそのようなシステムに使用可能である供給装置をそれぞれ示す。局所区域に液体を封止するシール機能が存在する。そのための構成の一例がPCT特許出願第WO99/49504号に開示されている。
全域濡れ構成においては液体は閉じ込められない。基板上面全体と基板テーブルの全体または一部が液浸液で覆われる。少なくとも基板を覆う液体の深さは小さい。液体は基板上の液体フィルムであってもよく、例えば基板上の液体薄膜であってもよい。液浸液は、投影システム及びそれに対向する対向表面の領域に供給される(そのような対向表面は基板表面及び/または基板テーブル表面であってもよい)。図2乃至図5の液体供給装置はいずれもこのシステムに使用可能である。しかしながら、シール機能はなくすか、動作させないか、通常ほどは効果的でないようにして、局所区域のみに液体を封じないようにする。
図2及び図3に図示されているように、液体が少なくとも1つの入口によって基板上に、望ましくは最終要素に対する基板の移動方向に沿って供給される。液体は、投影システムの下を通過した後に少なくとも1つの出口によって除去される。基板が−X方向に要素の下を走査されるにつれて、液体が要素の+X側にて供給され、−X側にて除去される。図2は、液体が入口を介して供給され、低圧源に接続された出口によって要素の他方側で除去される構成を概略的に示したものである。図2では液体が最終要素に対する基板の移動方向に沿って供給されるが、こうである必要はない。最終要素の周囲に配置された入口及び出口の様々な方向及び数が可能であり、一例が図3に示され、ここでは各側に4組の入口と出口が、最終要素の周囲に規則的なパターンで設けられる。なお液体の流れ方向を図2及び図3に矢印で示す。
局所液体供給システムをもつ液浸リソグラフィの解決法が、図4に示されている。液体は、投影システムPLの両側にある2つの溝入口によって供給され、入口の半径方向外側に配置された複数の別個の出口によって除去される。入口を、投影ビームを通す穴を中心に有するプレートに設けることができる。液体は、投影システムPSの一方側にある1つの溝入口によって供給され、投影システムPSの他方側にある複数の別個の出口によって除去され、これによって投影システムPSと基板Wとの間に液体の薄膜の流れが生じる。どちらの組合せの入口と出口を使用するかの選択は、基板Wの移動方向によって決まる(他方の組合せの入口及び出口は作動させない)。なお流体の流れ方向および基板の流れ方向を図4に矢印で示す。
提案されている別の構成は液体閉じ込め構造を液体供給システムに設けることである。液体閉じ込め構造は、投影システムの最終要素と基板テーブルWTまたは基板Wとの間の空間の境界の少なくとも一部に沿って延在する。そのような構成が図5に示される。
図5は、局所液体供給システムまたは流体ハンドリング構造12を模式的に示す図である。流体ハンドリング構造12は、投影システムの最終要素と基板テーブルWTまたは基板Wとの間の空間の境界の少なくとも一部に沿って延在する。(なお後述の説明で基板W表面への言及は、そうではないことを明示していない限り、基板テーブル表面をも意味するものとする。)流体ハンドリング構造12は、投影システムに対してXY面で実質的に静止しているが、Z方向(光軸の方向)では多少の相対運動があってよい。ある実施の形態においては、流体ハンドリング構造12と基板Wの表面との間にシールが形成される。このシールは、ガスシール(ガスシールをもつシステムが欧州特許出願公開公報EP−A−1420298号に開示されている)や液体シール等の非接触シールであってもよい。
流体ハンドリング構造12は、投影システムPSの最終要素と基板Wとの間の空間11の少なくとも一部に液体を収容する。基板Wに対する非接触シール16が投影システムPSの像フィールドの周囲に形成され、投影システムPSの最終要素と基板W表面との間の空間に液体が閉じ込められてもよい。この空間11の少なくとも一部が流体ハンドリング構造12により形成される。流体ハンドリング構造12は投影システムPSの最終要素の下方に配置され、当該最終要素を囲む。液体が、投影システムPS下方かつ流体ハンドリング構造12内部の空間に、液体入口13によってもたらされる。液体出口13によって液体が除去されてもよい。流体ハンドリング構造12は、投影システム最終要素の少し上まで延在してもよい。液位が最終要素の上まで上昇することで、液体のバッファが提供される。ある実施の形態では、流体ハンドリング構造12は、上端において内周が投影システムまたはその最終要素の形状によく一致し、例えば円形であってもよい。下端において内周がイメージフィールドの形状によく一致し、例えば矩形であってもよい。しかしながら、必ずしもこうでなくてもよい。
液体は、流体ハンドリング構造12の底部と基板Wの表面との間に使用時に形成されるガスシール16によって空間11に保持されてもよい。ガスシールはガスによって形成される。ガスシールのガスは、圧力下で入口15を介して流体ハンドリング構造12と基板Wとの隙間に提供され、出口14から抜き取られる。ガス入口15への過剰圧力、出口14の真空レベル、及び隙間の幾何学的形状は、液体を閉じ込める内側への高速のガス流16が存在するように構成される。流体ハンドリング構造12と基板Wとの間の液体にガスが印加する力が空間11に液体を保持する。入口/出口は空間11を取り巻く環状溝であってもよい。環状溝は連続していてもよいし不連続であってもよい。ガス流れ16は空間11に液体を保持する際に有効に働く。このようなシステムが、本明細書にその全体が組み込まれる米国特許出願公開第2004−0207824号公報に開示されている。ある実施の形態では流体ハンドリング構造12がガスシールを有しない。
図6は、液体供給システムの一部である流体ハンドリング構造12を示す。流体ハンドリング構造12は、投影システムPSの最終要素の周縁(例えば周)に沿って延在する。
部分的に空間11を画定する表面に設けられた複数の開口20は、空間11に液体を供給する。液体は、対応するチャンバ24、26を通過し、側壁28、22の開口29、20をそれぞれ通過してから空間11に流入する。
流体ハンドリング構造12の底部と対向表面、例えば基板Wまたは基板テーブルWTまたはそれらの両方、との間にシールが形成される。図6ではシールデバイスは非接触シールを提供し、いくつかの部材から構成されている。投影システムPSの光軸から半径方向外側に、空間11へと延在する流れ制御プレート51が設けられる(オプション)。制御プレート51は開口55を有してもよく、その開口55を通じて液体が流れうる。制御プレート51がZ方向に(例えば、投影システムPSの光軸と平行に)動かされる場合、開口55は有益でありうる。基板Wなどの対向表面に対向する(例えば反対側にある)流体ハンドリング構造12の底面において流れ制御プレート51の半径方向外側には開口180が設けられていてもよい。開口180は対向表面に向かう向きに液体を供給することができる。これは、基板Wと基板テーブルWTとの隙間を液体で満たすことにより液浸液中での気泡形成を抑制するという点で結像中に有効である。
開口180の半径方向外側には、流体ハンドリング構造12と対向表面との間から液体を抽出するための抽出アセンブリ70が設けられていてもよい。抽出アセンブリ70は単相流を抽出する手段として動作してもよいし、二相流を抽出する手段として動作してもよい。抽出アセンブリ70はメニスカス固定特徴部として動作してもよい。
抽出アセンブリ70は単相抽出器として、本明細書にその全体が組み込まれる米国特許出願公開第2006−0038968号に開示されているような液体除去デバイスまたは抽出部または入口を備えてもよい。ある実施の形態では、液体除去デバイス70は、液体とガスとを分離して単一液体相での液体抽出を可能とするために使用される多孔質材料111で覆われている入口を備える。チャンバ120の負圧は、多孔質材料110の孔に形成されるメニスカスが液体除去デバイス70のチャンバ121に周囲のガスが引き込まれることを実質的に妨げるよう選択される。しかしながら、多孔質材料111の表面が液体に接触しているときには流れを制限するメニスカスは無く、液体除去デバイス70の区画121に自由に液体が流れることができる。
多孔質材料111は多数の小孔を有する。各孔の寸法例えば幅または直径は5マイクロメートル乃至50マイクロメートルの範囲にある。多孔質材料111は、対向表面などの液体が除去されるべき表面例えば基板Wの表面から50マイクロメートル乃至300マイクロメートルの範囲の高さに保持されてもよい。ある実施の形態では、多孔質材料111は少なくとも若干の親液体性であってもよい。つまり、液浸液例えば水に対する多孔質材料111の動的接触角は90度以下であってもよく、望ましくは85度以下または望ましくは80度以下であってもよい。
ある実施の形態では、液体供給システムは液位変動を処理するための構成を有する。これにより、投影システムPSと液体閉じ込め構造12との間で上昇した(例えばメニスカス400を形成する)液体が処理され逃げない。この液体処理の1つの手法は、疎液性(例えば疎水性)コーティングを形成することである。そのコーティングが流体ハンドリング構造12の上面で開口および/または投影システムPSの最終光学素子の周囲を取り巻く帯状に形成されていてもよい。コーティングは投影システムPSの光軸の半径方向外側に設けられていてもよい。疎液性(例えば疎水性)コーティングは空間11に液浸液を保持するのに役立つ。追加的にまたは代替的に、ひとつ以上の出口201は、構造12に対する所定の高さに到達する液体を除去するために提供されてもよい。
図7は、本発明の実施の形態が関係してもよく、かつ、気体吸引原理を体現している抽出器を有する流体ハンドリングシステムまたは流体ハンドリング構造12のメニスカス固定特徴部を模式的に示す平面図である。例えば、図5のメニスカス固定構造14、15、16または図6に示される少なくとも抽出器アセンブリ70を置き換えることができるメニスカス固定デバイスの特徴が示されている。図7のメニスカス固定デバイスは抽出器の形をとる。メニスカス固定デバイスは、複数の離散開口50を備えている。これらの開口50の各々は、図には円形の開口として示されているが、必ずしも円形である必要はない。実際、これらの開口50のうちの1つまたは複数は、円形、楕円形、直線で囲まれた形状(例えば、正方形または矩形)、三角形、等々から選択される1つまたは複数の開口であってもよい。また、1つまたは複数の開口は細長いものであってもよい。個々の開口は、平面視で、0.2mm以上の、または0.5mm以上の、または1mm以上の長さ寸法(つまり1つの開口から隣接する開口への方向の寸法)を有している。ある実施の形態では長さ寸法は0.1mmから10mmまでの範囲から選択され、ある実施の形態では0.25mmから2mmまでの範囲から選択される。ある実施の形態では、個々の開口の幅は、0.1mmから2mmまでの範囲から選択される。ある実施の形態では、個々の開口の幅は、0.2mmから1mmまでの範囲から選択される。ある実施の形態では、長さ寸法は、0.2mmから0.5mmまでの範囲から選択され、または0.2mmから0.3mmまでの範囲から選択される。図6に示されるもの(符号180で示される)のような入口開口は、開口50の半径方向内側に設けられてもよい。
図7のメニスカス固定デバイスの開口50の各々を、個別の低圧力源に接続することができる。別法または追加として、これらの開口50の各々または複数を、それ自体が低圧力に保持される共通のチャンバまたはマニホルド(環状であってもよい)に接続することも可能である。この方法によれば、これらの開口50の各々または複数における一様な低圧を実現できる。これらの開口50を真空源に接続することができ、および/または流体ハンドリングシステム(あるいは閉じ込め構造)を取り囲んでいる大気の圧力を高くして所望の圧力差を生成することも可能である。
図7の実施の形態の場合、開口は流体抽出開口である。各開口は、流体ハンドリングシステムへのガス、液体、またはガスと液体の2相流体の通路における入口である。各入口は空間11からの出口と見なされうる。
個々の開口50は、液体およびガスの混合物を抽出するように設計されている。液体は空間11から抽出され、一方、ガスは開口50の液体とは別の側にある大気から抽出される。これにより、矢印100によって示されているガス流が生成され、このガス流は、図7に示されているように、これらの開口50間のメニスカス320を実質的に所定の位置に固定するために有効である。このガス流は、運動量阻止による、ガス流誘導圧力勾配による、および/または液体に対するガス(例えば空気)流のドラッグ(ずり(shear))による、液体閉じ込めの維持に貢献する。
開口50は、流体ハンドリング構造が液体を供給する空間を取り囲んでいる。これらの開口50は、流体ハンドリング構造の下側の表面に分散されていてもよい。これらの開口は、空間の周りに間隔を隔てて実質的に連続していてもよい(ただし、隣接する開口50間の間隔は変化してもよい)。ある実施の形態では、液体はコーナを有する形状の周り全体から抽出され、また、液体がコーナを有する形状に衝突するポイントで実質的に抽出される。これが達成されるのは、空間の周り全体にこれらの開口50が(コーナを有する形状に)形成されることによるものである。この方法によれば、液体を空間11に閉じ込めることができる。メニスカスは、動作中、開口50によって固定されうる。
図7から分かるように、開口50は、平面図で、コーナを有する形状(つまりコーナ52を備えた形状)が形成されるように配置されている。図7の場合、これは、縁部すなわち辺54が湾曲した菱形、望ましくは正方形の形をしている。縁部54は、湾曲している場合負の半径を有している。縁部54は、コーナ52から離れた領域においてコーナを有する形状の中心に向かって湾曲していてもよい。本発明の実施の形態は、例えば菱形や正方形や矩形などの直線で囲まれた形状または円形または三角形または星形または楕円形などの説明される形状を含むがそれに限定されない任意の平面形状に適用可能である。
コーナを有する形状は、投影システムPS下での基板Wの主進行方向に沿った主軸110、120を有する。これは、臨界走査速さ以下において最大走査速さが開口50が円形に配置された場合より大きいことを確かなものとするのに役に立つ。これは、2つの開口50間のメニスカスに対する力が係数cosθで低減されることによるものである。ここでθは、これらの2つの開口50を結んでいる線の、基板Wが移動する方向に対する角度である。
コーナを有する形状を使用することにより、ステップ方向の運動および走査方向の運動の最大速さを実質的に同じ速さにすることができる。これは、形状のコーナ52の各々と走査方向およびステッピング方向110、120とを整列させることによって達成されうる。一方の方向、たとえば走査方向の運動をステップ方向の運動より速くすることが好ましい場合、ひし形形状を使用することができる。このような構造の場合、ひし形の主軸を走査方向に整列させることができる。ひし形形状の場合、コーナの各々を鋭角にすることができるが、たとえばステッピング方向におけるひし形の2つの隣接する辺の間の角度は、鈍角、すなわち90度より大きい角度であってもよい(たとえば約90度から120度までの範囲から選択され、ある実施の形態では90度と105度の範囲から選択され、ある実施の形態では85度と105度の範囲から選択される)。
開口50の形状の主軸を基板の主移動方向(通常は走査方向)に整列させ、かつ、第2の軸を基板のもう一方の主移動方向(通常はステップ方向)に整列させることによって、スループットを最適化することができる。θが90度以外の任意の構造は、少なくとも1つの運動方向には有利であることは理解されよう。したがって、主軸と主移動方向との正確なアライメントは重要ではない。
負の半径を有する縁部を提供する利点は、コーナをより鋭くすることができることである。走査方向に整列したコーナ52およびステップ方向に整列したコーナ52の両方に対して、75から85度までの範囲から選択される角度、さらにはそれより小さい角度を達成することができる。この特徴が無かったならば、両方の方向に整列したコーナ52に同じ角度を持たせるためには、これらのコーナは90度の角度を有するほかない。90度未満が望ましい場合、90度未満のコーナを有する一の方向を選択する必要があり、その結果、もう一方のコーナが90度より大きい角度を有することになる。
開口50の半径方向内側には、メニスカス固定特徴部は存在していなくてもよい。メニスカスは、開口50間で、開口50に流入するガスによって誘導されるドラッグ力を使用して固定される。ガスドラッグ速度は、約15m/s、望ましくは約20m/s以上の速度で十分である。基板から液体が蒸発する量を少なくすることができ、それにより液体のはねかけ、ならびに熱膨張/収縮効果の両方を抑制することができる。
流体ハンドリング構造12の底部の他の幾何形状も可能である。例えば、米国特許出願公開第2004−0207824号または米国特許出願公開第2010−0313974号に開示されている任意の構造を本発明の実施の形態で使用することができる。
複数の開口は二次元アレイを形成してもよい。複数の開口はマイクロシーブのような外観を有してもよい。
ある実施の形態では、少なくともひとつのガス供給開口は、開口50の周りのスリット開口(例えば、連続的な線形開口)の形態のガスナイフ、例えばUS2010/0313974に記載されるようなガスナイフを含む。スリット開口の形態のガスナイフは、図6の実施の形態の抽出器70の周りに設けられてもよい。スリット開口の形態のガスナイフは、典型的には50μmの幅を有しうる。
図6および図7に示される実施の形態では、少なくともひとつのガス供給開口61は線形アレイ状に設けられた複数のガス供給開口61(すなわち、離散的なアパーチャ)を含む。(別の実施の形態では、ガス供給開口は線形開口すなわちスリットである)。複数のガス供給開口61は、空間に対して、メニスカス固定特徴部(図6では抽出器70であり、図7では開口50)の半径方向外側に設けられている。複数のガス供給開口61によって形成される線形アレイは、開口50同士を結ぶ線に実質的に平行となっていてもよい。使用中、複数のガス供給開口61は正圧力源に接続され、メニスカス固定デバイスを囲む(空気などのガスを供給する)ガスナイフを形成する。線形アレイ状の(例えば、一次元または二次元線形アレイ状の)複数のガス供給開口61は、メニスカス固定特徴部を少なくとも部分的に囲む。
複数のガス供給開口61は、スリットの形態のガスナイフよりも製造が容易であり、メニスカス固定特徴部の周り(例えば、周)で特に少なくともひとつのガス供給開口61の半径方向内側の圧力変動を低減できる。追加的に、複数のガス供給開口61は、スリットの形態のガスナイフよりも汚染の存在に対する感度が低くててもよい。これもまた、メニスカス固定特徴部の周囲の負圧の安定性を向上させることができる。さらに、例えば再循環ゾーン(この特徴は後述される)において、要求される動作負圧は同等のスリット形状のガスナイフの場合よりも小さくなりうる。例えば基板のエッジが液浸空間の下を通過するとき、複数のガス供給開口が基板のエッジと周囲の表面との間のギャップから乱す(例えば、散らす)液浸液の量は少なくなるので有利であり、これによって空間から逃げる液体の分布を低減でき、それに伴う熱負荷および汚染を低減できる。
線形アレイの一例は線である。線形アレイの一例は、2行以上の開口を含む。開口は、線形アレイに沿って周期的に設けられてもよい。例えば、開口は行に沿ってジグザグ状(staggered)に設けられてもよい。開口の行のうちのひとつ以上において、各開口は線状に整列していてもよい。それらの行のうちの2つにおける開口は互いにジグザグ状に(すなわち、孔の2つの列)設けられてもよい。
ある実施の形態では、ガス供給開口61は線形アレイ状に配置され、その線形アレイはメニスカス固定特徴部(例えば、開口50)の線と実質的に平行である。ある実施の形態では、メニスカス固定特徴部(例えば、開口50)およびガス供給開口61のうちの隣接するもの同士の距離は実質的に一定に維持される。
ある実施の形態では、線形アレイ状の複数のガス供給開口61はガスナイフとして動作する。離散的なガス供給開口61がガスナイフ様の機能を示すために、開口面積は例えば1メートル当たり6.0x10−5m2以下であることが望ましい。開口の線形アレイ状のガス供給開口61は30マイクロメートルから100マイクロメートルの範囲にあってもよい。
図6の断面図および図7の平面図で示されるように、ある実施の形態では、線形アレイ状に配置された複数の離散的なガス供給開口61の半径方向外側に、少なくともひとつの流体リカバリ開口210が設けられる。
ある実施の形態では、少なくともひとつの流体リカバリ開口210は複数の流体リカバリ開口210であってもよい。ある実施の形態では、少なくともひとつの流体リカバリ開口210はひとつのスリット開口(すなわち、連続的)であってもよい。ある実施の形態では、隣接するガス供給開口61の間のスペースのそれぞれは対応する流体リカバリ開口210を有する。
少なくともひとつの流体リカバリ開口210が複数の流体リカバリ開口210である実施の形態では、ガスナイフはスリットまたは連続的な開口の形態をとってもよい。すなわち、少なくともひとつのガス供給開口61は実際はスリット(すなわち、連続的な)開口を含んでもよい。
流体リカバリ開口210は、上述のガス供給開口61と同じ特性および/または寸法を有してもよい。少なくともひとつの流体リカバリ開口210は不連続的であってもよく、連続的であってもよく、2次元線形アレイ状(例えば、実質的に平行な2本の開口の線)であってもよい。流体リカバリ開口210は流体ハンドリング構造と対向表面との間の空間からガスを回収してもよい。流体リカバリ開口210は空間11から逃れた液体を回収してもよい。
ある実施の形態では、少なくともひとつの流体リカバリ開口210と複数のガス供給開口61との距離(例えば、半径方向の距離)は少なくとも0.2mmであり、最大で2.5mmであり、例えば0.2mmから1mmの範囲にある。これは比較的短い距離である。そのように短い距離は、(液浸空間11から逃れた)液滴が流体リカバリ開口210を通じた回収によって捕捉される可能性が高まるので、有利である。この距離が短すぎると、ガス供給開口61から流れるガス流と流体リカバリ開口210のなかへ流れるガス流との干渉が生じうる。この干渉は望ましくない。
コントローラ500はフローレートを制御するために提供される。フローレートまたは流体ハンドリング構造12の下面のフィーチャの寸法もしくはその両方は、所望の圧力プロファイルを得るために調整可能である。
空間11から液体が逃れ、液滴を形成しうる。一般に液滴はそれが載置される表面に対して静止している。この表面は液浸空間11に対して動く。したがって、液滴は液浸空間11のメニスカス320と衝突しうる。このメニスカス320は、流体ハンドリング構造12の下面と対向表面との間に位置する。そのような衝突は(非常に小さいものであってもよい)泡を形成する可能性があり、そのような泡が液浸空間11に進入する可能性がある。そのような泡が投影ビームの経路に到達するとビームと干渉し、露光イメージに欠陥を生じさせる可能性がある。これは欠陥性を増大させる。
泡のガスは、泡が空間11の露光領域に到達する前に液浸液に溶解しうる。この場合、泡のサイズが低減されるか泡が消える。溶解の速さは捕らわれたガスのタイプおよび使用される液浸液の性質に依存する。他の任意の実施の形態と組み合わせ可能なある実施の形態では、泡のガスのガス成分を欠陥性リスクが低減されうるように変えることによって泡の溶解の速さを強化できる。
二酸化炭素(CO2)の泡は典型的には空気の泡よりも速く溶解する。CO2の泡は窒素の55倍の溶解度および窒素の0.86倍の拡散率を有しており、典型的には、同じサイズの窒素の泡が溶解するのに要する時間の37分の1の短い時間で溶解する。体積にて空気の約80%は窒素である。ある実施の形態では、メニスカス320の周りのガス大気は二酸化炭素であってもよい。
本明細書に参照によりその全体が組み込まれる米国特許出願公開第2011−0134401号は、摂氏20度および全圧1atmにおいて5x10−3mol/kg以上の液浸液への溶解度を有するガスを空間11に隣接する領域に供給することを開示する。それはまた、摂氏20度および全圧1atmにおいて3x10−5cm2s−1以上の液浸液への拡散率を有するガスを空間11に隣接する領域に供給することを開示する。それはまた、摂氏20度および全圧1atmにおいて空気よりも大きな液浸液への拡散率と溶解度との積を有するガスを空間11に隣接する領域に供給することを開示する。二酸化炭素はそのようなガスである。
ガスの泡が高い拡散率、高い溶解度、または液浸液への溶解度と液浸液における拡散率との大きな積を有するガスの泡である場合、その泡は液浸液により速く溶解するであろう。したがって、本発明の実施の形態を使用すると結像欠陥の数を低減でき、それによってスループットを高め(例えば基板Wの液体ハンドリング構造12に対する速さを大きくす)ることができ、また欠陥性を低減できる。
したがって、本発明の実施の形態では、少なくともひとつのガス供給開口61は、空間11に隣接する領域に(例えば、ボリューム(volume)に、またはエリア(area)に向けて)ガスを供給するよう構成される。例えば、対向表面と液体ハンドリング構造12との間に張るメニスカス320に隣接する領域に存在するようにガスが提供される。
例示的なガスは二酸化炭素である。二酸化炭素は、容易に入手可能であり、液浸システムにおいて他の用途で使用されうるので望ましい。二酸化炭素は、摂氏20度および全圧1atmにおいて水への溶解度として1.69x10−3kg/kgまたは37x10−3mol/kgを有する。液浸液に容易に溶解する任意の反応しないガスは好適である。
本明細書で説明される本発明の実施の形態は、液浸液のメニスカス320の周りにCO2雰囲気を形成してもよい。その結果、液浸液へガスがどのように混入されても液浸液のなかに溶解されうる。
ガス状のCO2を使用することで、メニスカスが液滴に衝突することに伴う課題が軽減されるか、軽減されないまでも低減されうる。典型的には、直径300マイクロメートルの液滴は直径30マイクロメートル(つまり、10分の1のサイズ)の泡を生成しうる。そのような二酸化炭素の泡は、通常露光領域に到達する前に液浸液へ溶解しうる。(そのようなサイズの液滴はひとつ以上の他の課題を生じうることを注意しておく)。したがって、液滴によって生じる課題はより重要でなくなる。液浸システムは空間から脱出した液浸液との相互作用についてより寛容となるであろう。
二酸化炭素はガス供給開口61を通じて提供されてもよい。ある実施の形態では、ガスはガス供給開口の第2アレイを通じて供給され、またはガス供給開口およびガス開口の第2アレイの両方を通じて供給される。
ある実施の形態では、開口50からの二酸化炭素のフローレートに流体リカバリ開口210からのガスのフローレートを足したものは、ガス供給開口61からのガスのフローレート以上である。ある実施の形態では、合計のガス抽出レートはガス供給レートの1.2倍以上であり、望ましくは1.4倍以上である。例えば、開口50へのガスフローレートは毎分60リットルであり、流体リカバリ開口210へのガスフローレートは毎分60リットルであり、ガス供給開口61からのガスフローレートは毎分90リットルであってもよい。ある実施の形態では、開口50、流体リカバリ開口210およびガス供給開口61を通じたフローレジームは、流体ハンドリング構造12を囲む外部雰囲気からのトータルのフローレートによって特徴付けられうる。外部雰囲気からのトータルのフローレートは毎分0から45リットルの範囲にあってもよい。この構成は、ガス供給開口61から供給されるガスが二酸化炭素である場合に有利である(後述)。これは、二酸化炭素が流体ハンドリング構造12の外部の干渉計と干渉しうるからである。フローレートを上述のように調整することで、流体ハンドリング構造12からの二酸化炭素のロスは低減されるか防止されうる。
ガスナイフにおいてCO2を使用する場合、ガス流の不均一さに起因するフローの変動(スリット型のガスナイフを使用する場合に生じるようなもの)により、流体ハンドリング構造12の外部の外部雰囲気からCO2でないガス(例えば、空気)がフローに混入し、開口50に到達する可能性がある。外部雰囲気ガス(例えば、空気)が内部雰囲気ガス(例えば、CO2)を汚染しうるので、これは望ましくない。ある実施の形態では、外部雰囲気ガスは空気である。空気は主に窒素からなる。窒素は、露光ビームの経路などのクリティカルな位置に泡が到達する前に液浸液に溶解する可能性はより小さい。そのように汚染された内部雰囲気ガスの液浸液への溶解はあまり容易ではなく、また溶解はより遅いので望ましくない。泡が液浸空間11に到達する可能性は高まり、欠陥のリスクは増大する。スリットに対して複数のガス供給開口61を使用することの利点が存在することを注意しておく。複数のガス供給開口61の寸法許容値はスリットの寸法許容値よりも小さいことにより、この利点が提供される。
二酸化炭素などの内部雰囲気ガスを外部雰囲気に逃すことは望ましくない。ガス供給開口61によって供給される二酸化炭素(または他のガス)と、干渉計などの流体ハンドリング構造12の外部のリソグラフィ装置のコンポーネントと、の干渉を低減することが望ましい。
内部雰囲気ガスが外部雰囲気に逃げ入ることを低減するまたは防止すること、および/または内部雰囲気ガスが外部雰囲気からのガスで汚染されることを低減するまたは防止することの2つの目的のうちの一方の目的または両方の目的は、ガス供給開口61から半径方向外向きに延在するダンパを提供することによって、達成されうる。ダンパは、ダンパ表面80(外側ダンパ表面80とも称される)と、内側ダンパ表面90と、を備えてもよい。ダンパは、流体リカバリ開口210を含むと考えられる構成である。
ダンパ表面80は流体リカバリ開口210から半径方向外向きに延在する。ダンパ表面80は流体ハンドリング構造12の下面に沿って延在する。ある実施の形態では、ダンパ表面80は、流体ハンドリング構造12の下面に沿って少なくともひとつの流体リカバリ開口210から半径方向外向きに少なくとも0.5mm延在する(すなわち、ダンパ表面80は少なくとも0.5mmの半径方向の幅を有する)。
ある実施の形態では、ダンパ表面80の半径方向の寸法は少なくとも、ダンパ表面80の下の再循環ゾーン96の半径方向の寸法と同程度である。再循環ゾーン96については後述する。ダンパ表面80の半径方向の寸法についての0.5mmという下限は、再循環ゾーン96の半径方向の寸法のおおよその下限を表す。再循環ゾーン96の半径方向の寸法は作業距離の約5倍である。作業距離は、流体ハンドリング構造12の下面と対向表面との距離である。ある実施の形態では、作業距離は約100μmである。
ある実施の形態では、流体リカバリ開口210と流体ハンドリング構造12の下面の半径方向外側のエッジ98との離間距離は最大で約3.0mmである。しかしながら、この離間距離は、流体ハンドリング構造12の下面と対向表面との間の動作距離に依存する。動作距離(または飛行高度)が増大すると、離間距離も増大すべきである。動作距離が例えば150マイクロメートルまで減少し、ダンパ表面80は例えば1mmまで低減されうる。したがって、ある実施の形態では、ダンパ表面80の半径方向の寸法は、約0.5mmから約5.0mmの範囲内にあり、望ましくは0.5mmから3.0mmの範囲内にある。ダンパ表面80の半径方向の寸法は、流体リカバリ開口210と下面の半径方向外側のエッジ98との距離と実質的に等しくてもよい。ある実施の形態では、ダンパ表面80の半径方向の寸法は少なくとも約1.0mmである。ある実施の形態では、ダンパ表面80の半径方向の寸法は最大で約2.0mmである。ある実施の形態では、ダンパ表面80の半径方向の寸法は約1.5mmである。
ダンパ表面80は、少なくともひとつのガス供給開口61から流体ハンドリング構造12の外部への、二酸化炭素などの内部雰囲気ガスのフローを低減するのに役に立つ。例えば、二酸化炭素の屈折率は空気の屈折率とは異なる。流体ハンドリング構造の半径方向外側のエッジ98の半径方向外側の領域(すなわち、外部雰囲気)に到達した二酸化炭素は、流体ハンドリング構造12を囲む環境に存在する空気の望まれる屈折率に影響を与えうる。屈折率が変動すると、エンコーダや干渉計などの光学システムの所望のパフォーマンスを得ることが困難となりうる。外部雰囲気の屈折率と異なる屈折率を有する任意のガスによって同様の問題が生じうる。したがって、流体ハンドリング構造12の半径方向外側の環境に内部雰囲気ガスが存在すると、その環境のガスの屈折率によって影響を受ける光学システムのパフォーマンスが低減されうる。
ある実施の形態では、ダンパ表面80およびリソグラフィ装置の残りの部分は、流体ハンドリング構造の外側における内部雰囲気ガスの濃度が最大で約0.225%となるように構成される。これは、流体ハンドリング構造12の外側の環境における例えば二酸化炭素の許容可能なレベルとして考えられる。特定のコンポーネントやそのアプリケーションに依存して、内部雰囲気ガスの許容可能なレベルは0.225%より大きいかまたはそれよりも小さい。ある実施の形態では、リソグラフィ装置は、メニスカス320を直接囲みメニスカス320と接触する環境における内部雰囲気ガス(例えば、二酸化炭素)の濃度が少なくとも95%、望ましくは少なくとも99%、より望ましくは少なくとも99.9%となるように構成される。
少なくともひとつのガス供給開口61を通じて例えば二酸化炭素を供給すると、対向表面の上方であって流体ハンドリング構造12の下面の下方の領域に複雑なガス流が生成される。例えば、図8に示されるように、ダンパ表面80の下方に再循環ゾーン96が存在しうる。および/または、流体ハンドリング構造12の下方の領域であって少なくともひとつのガス供給開口61と少なくともひとつの流体リカバリ開口210との間の領域に再循環ゾーン91が存在しうる。図8において、矢印はガス流の局所的な向きを示す。図8におけるガス流のトータルの向きは、少なくともひとつのガス供給開口61から少なくともひとつの流体リカバリ開口210への向きであり、また流体ハンドリング構造12の半径方向外側(図8の最も右側)から少なくともひとつの流体リカバリ開口210に向けた向きである。
トータルの流れの向きは少なくともひとつのガス供給開口61から少なくともひとつの流体リカバリ開口210への向きではあるが、再循環ゾーン91では少なくともひとつのガス供給開口61に向けられた局所ガス流が生じる。ダンパ表面80の下方の再循環ゾーン96は、局所ガス流がトータルのガス流の向きとは反対を向く点で同様である。
トータルのフローの向きとは反対を向く局所ガス流は、望ましくないガスの混合を生じさせうる。例えば、基本的に、ダンパ表面80の下方の再循環ゾーン96によると、少なくともひとつの流体リカバリ開口210から流体ハンドリング構造12の半径方向外側の領域へ流れる内部雰囲気ガス(例えば、二酸化炭素)が生じる可能性がある。しかしながら、ダンパ表面80はこれが発生することを少なくとも部分的に低減するまたは防止する。同様に、再循環ゾーン91によると、少なくともひとつの流体リカバリ開口210の半径方向外側から少なくともひとつのガス供給開口61へ流れる外部雰囲気ガス(例えば空気)が生じる可能性がある。外部雰囲気ガスが少なくともひとつのガス供給開口61に到達すると、外部雰囲気ガスは内部雰囲気ガスのトータルのフローと一緒に少なくともひとつのガス供給開口61からメニスカス320へ流れうる。半径方向内側のダンパ表面90は、これが生じるのを少なくとも部分的に低減するまたは防止する。
ある実施の形態では、ダンパ表面80は、流体ハンドリング構造12の半径方向外側の外部雰囲気ガスが少なくともひとつの流体リカバリ開口210の半径方向外側の再循環ゾーンに到達できないような半径方向の寸法を有する。ある実施の形態では、ダンパ表面80の半径方向の寸法は少なくとも、ダンパ表面80の下の再循環ゾーンの半径方向の寸法である。ある実施の形態では、ダンパ表面80の半径方向の寸法は再循環ゾーンの半径方向の寸法よりも大きく、その結果バリア97が生成される。バリア97は、再循環ゾーンによって占有されないダンパ表面80の下方の領域に対応する。
バリア97は、内部雰囲気ガスが流体ハンドリング構造12の半径方向外側の領域に到達するのを低減するか防止する。これは、内部雰囲気ガスがダンパ表面80の下方の再循環ゾーン96に到達するのを防止するのにバリア97が役に立つからである。バリア97の領域においては、実質的に全てのガス流は少なくともひとつの流体リカバリ開口210を向いている、すなわちトータルのフローの向きになっている。バリア92、97の半径方向の寸法に関連する再循環ゾーン91、96の半径方向の寸法を足したものがダンパ表面80、90の半径方向の寸法である。
図9は、(流体ハンドリング構造12と対向表面との間の)ガス流速GSと混合長MLとの関係を示すグラフである。x軸は流体ハンドリング構造12と対向表面との間のガス流速GSを示す。ガス流速GSは対向表面が流体ハンドリング構造12に対して静止しているときに測定される。ガス流速GSはバリア92、97の領域において測定される。y軸は混合長MLを示す。混合長MLはバリア92、97の半径方向の寸法である。この寸法は、2つのガスの間の所定割合の混合を生じさせる。
4つの線のそれぞれは、異なる混合割合に対応する。実線は225ppmの混合割合を表す。これは、再循環ゾーン91、96からバリア92、97の他端へ(すなわち、バリア92、97の流れに逆らって)到達したガスの割合は225ppmであることを意味する。点線は1000ppmの混合割合を表す。破線は2250ppmの混合割合を表す。
グラフは、作業距離が150μmであり対向表面が流体ハンドリング構造12に対して毎秒約1メートルの速さで動くリソグラフィ装置に対応する。
グラフは、バリア92、97の半径方向の寸法が増えるにつれて混合割合が減少することを示す。グラフは、ガス流速GSが増えるにつれて混合割合が減少することを示す。(基板速度が1m/sであり作業距離が150μmである場合について)ダンパ下方の平均静止ガス流速GSが約2.5m/sであり、バリア92、97の半径方向の寸法が約200μmである場合に約1000ppmの混合割合が生じることを、グラフは示す。再循環ゾーン91、96は約750μm(作業距離の5倍)の半径方向の寸法を有してもよい。したがって、ダンパ表面80、90の長さは約950μm(再循環ゾーン足すバリア)であってもよい。
ダンパ表面80の下方の領域におけるガス流は、少なくともひとつのガス供給開口61と少なくともひとつの流体リカバリ開口210との間の流体ハンドリング構造12の下方の領域におけるガス流と同様である。図8は、両方の領域における例示的なガス流を示す。 それらのガス流は、ある意味、形態的に互いに鏡像の関係にある。2つの領域においてトータルのガス流の向きは互いに反対であるからである。
図8に示されるように、ある実施の形態では、少なくともひとつのガス供給開口61と少なくともひとつの流体リカバリ開口210との距離は、少なくとも再循環ゾーン91の半径方向の寸法程度である。ある実施の形態では、半径方向内側のダンパ表面90の半径方向の寸法に対応するその距離は、再循環ゾーン91の半径方向の寸法よりも大きく、その結果バリア92が存在する。バリア92は、外部雰囲気ガスが再循環ゾーン91に到達するのを低減するか妨げる。バリア92は、外部雰囲気ガスが少なくともひとつのガス供給開口61に向けて流れるのを低減するか防止し、その結果外部雰囲気ガスがメニスカス320に到達するのを低減するか防止する。
ダンパ表面80の半径方向の寸法についての考察は、半径方向内側のダンパ表面90の長さについての考察と同様である。以下の説明では、主に考察を簡潔にするために、ダンパ表面80の長さが考察される。ダンパ表面80の半径方向の寸法に対する制約は、少なくともひとつのガス供給開口61と少なくともひとつの流体リカバリ開口210との距離の寸法にも同等に適用される。 例えば、ある実施の形態では、少なくともひとつのガス供給開口61と少なくともひとつの流体リカバリ開口210との距離は、少なくとも約0.5mmである。ある実施の形態では、少なくともひとつのガス供給開口61と少なくともひとつの流体リカバリ開口210との距離は、最大で約3.0mmである。
ある実施の形態では、流体ハンドリング構造の下面の半径方向外側のエッジ98はチャンファ81と接続される。チャンファ81は下面を流体ハンドリング構造12の側面に接続する。チャンファは、少なくともひとつの流体リカバリ開口210の半径方向外側の再循環ゾーンのサイズを低減する。これは、ダンパ表面80の機能である流体ハンドリング構造12から半径方向外向きへの内部雰囲気ガスのフローを低減する機能を維持しつつ、ダンパ表面80の半径方向の寸法または幅を低減できることを意味する。ある実施の形態では、チャンファ81は下面に対して約30度から約60度の範囲の角度をなし、望ましくは約45度の角度をなす。
再循環ゾーン(再循環ゾーン91または再循環ゾーン96のいずれか)の半径方向の寸法は作業距離の約5倍である。作業距離は、流体ハンドリング構造12の下面と対向表面(例えば、基板Wの表面または基板テーブルWTの表面)との距離である。
ある実施の形態では、少なくともひとつの流体リカバリ開口210と下面の半径方向外側のエッジ98との離間距離は、流体ハンドリング構造12と対向表面との距離の少なくとも5倍である。ある実施の形態では、少なくともひとつのガス供給開口61と少なくともひとつの流体リカバリ開口210との離間距離は、流体ハンドリング構造と対向表面との距離の少なくとも5倍である。
作業距離は、約100μmから約750μmの範囲内にあってもよく、望ましくは約100μmから約200μmの範囲内にあってもよい。作業距離が100μmよりも小さい場合、リソグラフィ装置の安全性が危うくなりうる。これは、対向表面上に、ゼロでない高さを有するステッカーおよび/またはセンサが存在しうるからである。したがって、流体ハンドリング構造12は、対向表面の起伏の上方を動くことができるような作業距離で動作されるべきである。作業距離が100μmよりも小さい場合、対向表面の垂直方向の変位によって流体ハンドリング構造12と対向表面とが接触する可能性が高まる。作業距離が100μm以上あると、対向表面および/または流体ハンドリング構造12の垂直方向の変位に応じて流体ハンドリング構造12および/または対向表面を動かすための時間をより多く確保し、接触の可能性を低減できるので望ましい。ある実施の形態では、対向表面と液体ハンドリング構造12とが相互に接触するのを避けるために、コントローラ500は、対向表面の垂直方向の変位に応じて流体ハンドリング構造12が動くように、および/または対向表面の垂直方向の変位に応じて対向表面が動くように、リソグラフィ装置を制御するよう構成される。
200μmよりも大きな作業距離、または750μm程度の作業距離が可能である。しかしながら、より多くの液浸液が空間11から失われうるので、そのような大きい作業距離は望ましくないかもしれない。その結果、より大きな泡が発生し、そのような泡は結像品質を低下させうる。典型的には、作業距離は約150μmである。ある実施の形態では、ダンパ表面80は長さにして少なくとも0.75mmである。ある実施の形態では、半径方向内側のダンパ表面90は長さにして少なくとも0.75mmである。作業距離が150μmのときの再循環ゾーン91、96のおおよその長さが0.75mmであるから、0.75mmという数値が選択されている。
流体ハンドリング構造12と対向表面との相対速度は下面と対向表面との間のガス流に影響を与える。典型的には、流体ハンドリング構造12に対する基板Wまたは基板テーブルWTの速さは約毎秒1メートルであってもよい。相対速度が増加すると、ダンパ表面80の半径方向の寸法も増加するべきである。
流体ハンドリング構造12の半径方向外側の領域に逃れる内部雰囲気ガス(例えば、二酸化炭素)の許容可能なレベルは、ダンパ表面80の長さに影響を与える。同様に、メニスカス320に向けた外部雰囲気ガスのフローの許容可能なレベルは、少なくともひとつのガス供給開口61と少なくともひとつの流体リカバリ開口210との距離に影響を与える。ガス(例えば、二酸化炭素や空気)の許容可能なリークインが増えると、ダンパ表面80の長さは低減されうる。
基板Wまたは基板テーブルWTが静止している間の下面と対向表面との間の空間におけるガス流の速さは、ダンパ表面80の長さに影響を与える。対向表面が流体ハンドリング構造12に対して静止しているときの典型的なガス流速は毎秒約2メートルから毎秒約5メートルの範囲内にあってもよい。しかしながら、より大きなガス流速も可能であり、例えば毎秒約25メートル程度まで可能である。ガス流速が増大すると、ダンパ表面80の長さは減少する。これは、ガス流速が増大すると、ガスがトータルのフローの向きとは反対の向きに流れる可能性が低減されるからである。
下面と対向表面との間の空間におけるガス流速は、開口61、210を介してガスを供給、回収するレートに依存する。ある実施の形態では、液浸リソグラフィ装置は、少なくともひとつのガス供給開口61が少なくとも毎分約15リットルのレートでガスを供給するよう構成される。ある実施の形態では、液浸リソグラフィ装置は、少なくともひとつのガス供給開口61が最大で毎分約90リットルのレートでガスを供給するよう構成される。ある実施の形態では、液浸リソグラフィ装置は、少なくともひとつのガス供給開口61が最大で毎分約40リットルのレートでガスを供給するよう構成される。
ある実施の形態では、液浸リソグラフィ装置は、少なくともひとつの流体リカバリ開口210が少なくとも毎分約10リットルのレートでガスを回収するよう構成される。ある実施の形態では、液浸リソグラフィ装置は、少なくともひとつの流体リカバリ開口210が最大で毎分約60リットルのレートでガスを回収するよう構成される。ある実施の形態では、液浸リソグラフィ装置は、少なくともひとつの流体リカバリ開口210が最大で毎分約25リットルのレートでガスを回収するよう構成される。
ある実施の形態では、液浸リソグラフィ装置は、メニスカス固定特徴部が少なくとも毎分約10リットルのレートでガスを回収するよう構成される。ある実施の形態では、液浸リソグラフィ装置は、メニスカス固定特徴部が最大で毎分約60リットルのレートでガスを回収するよう構成される。ある実施の形態では、液浸リソグラフィ装置は、メニスカス固定特徴部が最大で毎分約25リットルのレートでガスを回収するよう構成される。
これらのフローレートおよびガス速さにおいて、バリアは約100μmから約300μmの範囲の長さを有してもよく、望ましくは約200μmの長さを有してもよい。ダンパ表面80の長さは、バリアの長さに再循環ゾーンの長さを加えたものを含む。
ある実施の形態では、少なくともひとつの流体リカバリ開口210と下面の半径方向外側のエッジ98との離間距離は少なくとも、流体ハンドリング構造12と対向表面との距離の5倍と0.2mmとの和である。ある実施の形態では、少なくともひとつのガス供給開口61と少なくともひとつの流体リカバリ開口210との離間距離は少なくとも、流体ハンドリング構造12と対向表面との距離の5倍と0.2mmとの和である。
ある実施の形態では、ダンパ表面80の長さは、少なくともひとつのガス供給開口61と少なくともひとつの流体リカバリ開口210との距離に実質的に等しい。ある実施の形態では、ダンパ表面80の長さは、少なくともひとつのガス供給開口61と少なくともひとつの流体リカバリ開口210との距離より小さい。
少なくともひとつの流体リカバリ開口210と少なくともひとつのガス供給開口61とを分ける下面の部分は、内側ダンパ表面90を形成してもよい。内側ダンパ表面90は外側ダンパ表面80の半径方向内側にある。ある実施の形態では、内側ダンパ表面90の長さは外側ダンパ表面80の長さに実質的に等しい。内側ダンパ表面90は、少なくともひとつの流体リカバリ開口210から少なくともひとつのガス供給開口61へのガス流を制限するよう構成される。外側ダンパ表面は、少なくともひとつの流体リカバリ開口210から流体ハンドリング構造12の半径方向外側へのガス流を制限するよう構成される。ある実施の形態では、内側ダンパ表面90と外側ダンパ表面80とは前記ガス流をほぼ同程度に制限する。
そのような構成では、ガス供給開口61から供給されたガスが外部雰囲気に到達することがダンパによって実質的に阻止される。ダンパは、外部雰囲気からのガス流がメニスカス周りの雰囲気に到達するのを実質的に阻止する。そのようなダンパはブロッキングダンパと称されてもよい。ブロッキングダンパは、メニスカス周りの雰囲気と外部雰囲気との間の半径方向のガス流に対するバリアとして機能する。ガス供給開口61と流体ハンドリング構造の外部の雰囲気との間の半径方向のガス流は実質的に防止される。したがって、流体ハンドリング構造12の下方において、ガス供給開口61からのガス流と外部雰囲気からのガス流との混合が生じることが実質的に防止される。
ある実施の形態では、少なくともひとつのガス供給開口61と少なくともひとつの流体リカバリ開口210との離間距離は約1.5mmであり、ダンパ表面80の長さは少なくとも1.5mmである。
上述の実施の形態は、メニスカス固定特徴部を囲むガス供給開口61の線形アレイがひとつのみ存在する場合に関連して説明された。しかしながら、本発明の実施の形態は、線形アレイ状の第2の(およびそれ以上の)複数のガス供給開口61が第1の複数のガス供給開口61を少なくとも部分的に囲むよう配置される場合にも同様に適用可能である。その構成は、2つのスリット型のガスナイフの一方または両方が上述の複数の離散的なガス供給開口によって置き換えられる点を除いて、米国特許出願公開第2011−0090472号に記載されるものと同様である。流体ハンドリングシステム12と対向表面との速い相対運動が生じる場合にこれは特に有利でありうる。そのようなより大きな相対速度は、現行の産業的標準である300mmよりも大きな直径を有する基板、例えば直径450mmの基板を露光するリソグラフィ装置において使用されうる。
理解されるように、上述の特徴のいずれかは他のいずれかとともに使用可能であり、明確に記述された組合せのみが本願の範囲に含まれるわけではない。例えば、本発明の実施の形態は、図2から図4の実施の形態にも適用されうる。
本明細書ではICの製造におけるリソグラフィ装置の使用を例として説明しているが、リソグラフィ装置は他の用途にも適用することが可能であるものと理解されたい。他の用途としては、集積光学システム、磁区メモリ用ガイダンスおよび検出パターン、フラットパネルディスプレイ、液晶ディスプレイ(LCD)、薄膜磁気ヘッドなどがある。これらの代替的な適用に際して、本明細書において「ウエハ」あるいは「ダイ」という用語が使用される場合はいつでも、それぞれ「基板」あるいは「ターゲット部分」という、より一般的な用語と同義であるとみなされうると、当業者であれば理解するであろう。本明細書で言及される基板は露光前または露光後において例えばトラック(典型的にはレジスト層を基板に塗布し、露光後のレジストを現像するツール)、メトロロジツール、及び/またはインスペクションツールにおいて処理されてもよい。適用可能であれば、本明細書の開示はこれらのまたは他の基板処理装置にも適用され得る。また、基板は例えば多層ICを製造するために複数回処理されてもよく、その場合には本明細書における基板という用語は処理されている多数の層を既に含む基板をも意味してもよい。
本明細書において「放射」及び「ビーム」という用語は、紫外(UV)放射(例えば約365nm、248nm、193nm、157nm、または126nmの波長を有する)を含むあらゆる種類の電磁放射を示す。「レンズ」という用語は文脈が許す限り、屈折光学素子及び反射光学素子を含むあらゆる光学素子またはそれらの組合せを示してもよい。
本発明の具体的な実施の形態が上述のように説明されたが、本発明は上述の形式以外の形式でも実施可能であると理解されたい。例えば、本発明の実施の形態は、上述の方法を記述する機械で読み取り可能な命令の1つまたは複数のシーケンスを含むコンピュータプログラムの形式をとってもよいし、そのコンピュータプログラムを記録したデータ記録媒体(例えば半導体メモリ、磁気ディスク、または光ディスク)であってもよい。さらに、機械で読み取り可能な命令は2以上のコンピュータプログラムにより実現されてもよい。それら2以上のコンピュータプログラムは1つまたは複数の異なるメモリ及び/またはデータ記録媒体に記録されていてもよい。
本明細書に記載の任意のコントローラは、リソグラフィ装置の少なくとも1つの構成要素内部に設けられた1つまたは複数のコンピュータプロセッサによって1つまたは複数のコンピュータプログラムが読み取られたときに、おのおのがまたは組み合わせで動作可能であってもよい。コントローラはそれぞれまたは組み合わせで、信号を受信し処理し送信するのに適切な任意の構成を有してもよい。1つまたは複数のプロセッサは少なくとも1つのコントローラと通信するよう構成される。例えば、複数のコントローラの各々が上述の方法のための機械読み取り可能命令を含むコンピュータプログラムを実行するための1つまたは複数のプロセッサを含んでもよい。コントローラはそのようなコンピュータプログラムを記録するデータ記録媒体及び/またはそのような媒体を受けるハードウエアを含んでもよい。したがって、コントローラは1つまたは複数のコンピュータプログラムの機械読み取り可能命令に従って動作してもよい。
本発明の1つまたは複数の実施の形態はいかなる液浸リソグラフィ装置に適用されてもよい。上述の形式のものを含むがこれらに限られない。液浸液が浴槽形式で提供されてもよいし、基板の局所領域のみに提供されてもよいし、非閉じ込め型であってもよい。非閉じ込め型においては、液浸液が基板及び/または基板テーブルの表面から流れ出ることで、基板テーブル及び/または基板の覆われていない実質的に全ての表面が濡れ状態であってもよい。そのような非閉じ込め液浸システムにおいては、液体供給システムは液浸液を閉じ込めなくてもよいし、液浸液の一部が閉じ込められるが完全には閉じ込めないようにしてもよい。
本明細書で述べた液体供給システムは広く解釈されるべきである。ある実施の形態においては、投影システムと基板及び/または基板テーブルとの間の空間に液体を提供する機構または構造体の組合せであってもよい。1つまたは複数の構造体、及び1つまたは複数の流体開口の組合せを含んでもよい。流体開口は、1つまたは複数の液体開口、1つまたは複数の気体開口、1つまたは複数の二相流のための開口を含む。開口のそれぞれは、液浸空間への入口(または流体ハンドリング構造からの出口)または液浸空間からの出口(または流体ハンドリング構造への入口)であってもよい。ある実施の形態においては、液浸空間の表面は基板及び/または基板テーブルの一部であってもよい。あるいは液浸空間の表面は基板及び/または基板テーブルの表面を完全に含んでもよいし、液浸空間が基板及び/または基板テーブルを包含してもよい。液体供給システムは、液体の位置、量、性質、形状、フローレート、またはその他の性状を制御するための1つまたは複数の要素をさらに含んでもよいが、それは必須ではない。
ある実施の形態では、リソグラフィ装置はマルチステージの装置であり、投影システムの露光側に設けられた2以上のテーブルを備え、各テーブルはひとつ以上のオブジェクトを含むおよび/または保持する。ある実施の形態では、ひとつ以上のテーブルは放射感応性基板を保持してもよい。ある実施の形態では、ひとつ以上のテーブルは投影システムからの放射を測定するセンサを保持してもよい。ある実施の形態では、マルチステージ装置は、放射感応性基板を保持するよう構成された第1テーブル(すなわち、基板テーブル)と、放射感応性基板を保持するよう構成されていない第2テーブル(以下、一般におよび限定を目的とせずに測定および/またはクリーニングテーブルと称す)と、を備える。第2テーブルは、放射感応性基板ではない別のひとつ以上のオブジェクトを含んでもよいおよび/または保持してもよい。そのようなひとつ以上のオブジェクトは、投影システムからの放射を測定するセンサ、ひとつ以上のアライメントマークおよび/または(例えば液体閉じ込め構造を洗浄するための)クリーニングデバイスのなかから選択されたひとつ以上のものを含んでもよい。
ある実施の形態では、リソグラフィ装置は装置のコンポーネントの位置や速度などを測定するエンコーダシステムを含んでもよい。ある実施の形態では、コンポーネントは基板テーブルを含む。ある実施の形態では、コンポーネントは測定および/またはクリーニングテーブルを含む。エンコーダシステムは、本明細書でテーブルに関して説明された干渉計システムに追加されるものまたはそれを代替するものであってもよい。エンコーダシステムは、センサと、スケールまたはグリッドを伴う(例えば対になった)トランスデューサまたはリードヘッドと、を備える。ある実施の形態では、移動可能なコンポーネント(例えば、基板テーブルおよび/または測定および/またはクリーニングテーブル)はひとつ以上のスケールまたはグリッドを有し、そのコンポーネントはリソグラフィ装置のフレームに対して移動し、そのフレームはセンサ、トランスデューサまたはリードヘッドのうちのひとつ以上を有する。センサ、トランスデューサまたはリードヘッドのうちのひとつ以上はスケールまたはグリッドと協働してコンポーネントの位置、速度などを決定する。ある実施の形態では、コンポーネントはリソグラフィ装置のフレームに対して移動し、そのフレームはひとつ以上のスケールまたはグリッドを有し、移動可能なコンポーネント(例えば、基板テーブルおよび/または測定および/またはクリーニングテーブル)はセンサ、トランスデューサまたはリードヘッドのうちのひとつ以上を有し、そのひとつ以上はスケールまたはグリッドと協働してコンポーネントの位置や速度などを決定する。
ある実施の形態では、リソグラフィ装置は、メッシュまたは同様の多孔質材料で覆われた入口を有する液体除去デバイスを有する液体閉じ込め構造を備える。メッシュまたは同様の多孔質材料は、投影システムの最終要素と移動可能なテーブル(例えば、基板テーブル)との間の空間内の液浸液と接触する孔の2次元アレイを提供する。ある実施の形態では、メッシュまたは同様の多孔質材料はハニカムまたは他の多角形メッシュを含む。ある実施の形態では、メッシュまたは同様の多孔質材料は金属メッシュを含む。ある実施の形態では、メッシュまたは同様の多孔質材料は、リソグラフィ装置の投影システムのイメージフィールドの全周に亘って延在する。ある実施の形態では、メッシュまたは同様の多孔質材料は、液体閉じ込め構造の底面に設けられ、テーブルに向いている表面を有する。ある実施の形態では、メッシュまたは同様の多孔質材料は、その底面の少なくとも一部がテーブルの上面と総じて平行である。
本発明の他の態様は、以下の番号が振られたクローズにおいて表現される。
1.
投影システムと基板を支持するよう構成された基板テーブルとを備えるリソグラフィ装置のための流体ハンドリング構造であって、
本流体ハンドリング構造は前記投影システムと対向表面との間の空間に液浸液を閉じ込めるよう構成され、
本流体ハンドリング構造は前記空間の外部となる下面領域であって前記空間を囲む下面領域を有し、
本流体ハンドリング構造は、
前記空間の外側に設けられ、前記下面と前記対向表面との間にガス流を供給するよう構成されたガス供給開口と、
前記ガス供給開口と本流体ハンドリング構造の前記下面の外側のエッジとの間に設けられたブロッキングダンパと、を有し、
前記ブロッキングダンパは、前記ガス供給開口から本流体ハンドリング構造の外部の大気への半径方向のガス流を実質的に妨げるか、または前記外部の大気から前記ガス供給開口への半径方向のガス流を実質的に妨げるか、またはそれらの両方を妨げることによって、前記ガス供給開口からのガスと前記外部の大気からのガスとの間の混合を実質的に防ぐよう構成される、流体ハンドリング構造。
2.
前記ブロッキングダンパは、前記下面の、前記ガス供給開口の半径方向外側に設けられた流体リカバリ開口を含む、クローズ1に記載の流体ハンドリング構造。
3.
前記流体リカバリ開口に負圧が加えられ、それによって前記流体リカバリ開口の半径方向内側から流れてくるガスおよび半径方向外側から流れてくるガスを除去する、クローズ2に記載の流体ハンドリング構造。
4.
前記ブロッキングダンパは、前記外部の大気からの半径方向内向きのガス流を妨げるよう構成された外側ダンパを含む、クローズ1から3のいずれかに記載の流体ハンドリング構造。
5.
前記ガス除去開口は前記ブロッキングダンパの半径方向外側にある、クローズ4に記載の流体ハンドリング構造。
6.
前記ブロッキングダンパは、本流体ハンドリング構造と前記対向表面との間からの半径方向外向きのガス流を実質的に妨げるよう構成されたダンパを含む、クローズ1から5のいずれかに記載の流体ハンドリング構造。
7.
前記ガス除去開口は前記ダンパの半径方向内側にある、クローズ6に記載の流体ハンドリング構造。
8.
前記ガス供給開口を通じて供給されるガスは、易水溶性のガス、例えば二酸化炭素であり、前記液浸液は水性液体である、クローズ1から7のいずれかに記載の流体ハンドリング構造。
9.
リソグラフィ装置のための流体ハンドリング構造であって、
本流体ハンドリング構造は、液浸流体を含むよう構成された空間の本流体ハンドリング構造の外部の領域に対する境界において、
前記空間の半径方向外側に設けられたガス供給開口と、
前記ガス供給開口の半径方向外側に設けられた流体リカバリ開口と、を有し、
前記流体リカバリ開口と本流体ハンドリング構造の下面の半径方向外側のエッジとの距離は、前記ガス供給開口と前記流体リカバリ開口との距離以下である、流体ハンドリング構造。
10.
流体ハンドリング構造であって、液浸流体を含むよう構成された空間の本流体ハンドリング構造の外部の領域に対する境界において、
空間の半径方向外側に設けられたガス供給開口と、
ガス供給開口の半径方向外側に設けられた流体リカバリ開口と、
本流体ハンドリング構造の下面に沿って流体リカバリ開口から半径方向外向きに延在しガスリカバリ開口から本流体ハンドリング構造の下面の半径方向外側のエッジへのガス流を制限する外側ダンパ表面と、
本流体ハンドリング構造の下面に沿ってガス供給開口と流体リカバリ開口との間で半径方向に延在し流体リカバリ開口からガス供給開口へのガス流を制限する内側ダンパ表面と、を有し、内側ダンパ表面および外側ダンパ表面はガス流を実質的に同程度に制限する、流体ハンドリング構造。
11.
リソグラフィ装置のための流体ハンドリング構造であって、液浸流体を含むよう構成された空間の本流体ハンドリング構造の外部の領域に対する境界において、
空間の半径方向外側に設けられたガス供給開口と、
ガス供給開口の半径方向外側に設けられた流体リカバリ開口と、
本流体ハンドリング構造の下面に沿って流体リカバリ開口から半径方向外向きに少なくとも0.5mm延在するダンパ表面と、を有する、流体ハンドリング構造。
12.
流体リカバリ開口と本流体ハンドリング構造の下面の半径方向外側のエッジとの距離は最大で約3.0mmである、クローズ1から11のいずれかに記載の流体ハンドリング構造。
13.
ガス供給開口と流体リカバリ開口との距離は、約0.5mmから約3.0mmの範囲内にある、クローズ1からクローズ12のいずれかに記載の流体ハンドリング構造。
14.
下面の半径方向外側のエッジは、下面を本流体ハンドリング構造の側面に接続するチャンファと接続される、クローズ1からクローズ13のいずれかに記載の流体ハンドリング構造。
15.
ガス供給開口が二酸化炭素を含むガスを供給するよう構成される、クローズ1からクローズ14のいずれかに記載の流体ハンドリング構造。
16.
ガス供給開口はガスナイフの開口を含む、クローズ1からクローズ15のいずれかに記載の流体ハンドリング構造。
17.
ガス供給開口は空間を囲む連続的な開口を含む、クローズ1からクローズ16のいずれかに記載の流体ハンドリング構造。
18.
流体リカバリ開口はガス供給開口を囲む連続的な開口を含む、クローズ1からクローズ17のいずれかに記載の流体ハンドリング構造。
19.
ガス供給開口は平面視でコーナを有する形状を有する、クローズ1からクローズ18のいずれかに記載の流体ハンドリング構造。
20.
流体リカバリ開口は平面視でコーナを有する形状を有する、クローズ1からクローズ19のいずれかに記載の流体ハンドリング構造。
21.
空間からの半径方向外向きの液浸流体の通過に抵抗するメニスカス固定特徴部を空間の境界において備え、
ガス供給開口はメニスカス固定特徴部の半径方向外側にある、クローズ1からクローズ20のいずれかに記載の流体ハンドリング構造。
22.
メニスカス固定特徴部とガス供給開口との距離は、約0.5mmから約2.5mmの範囲内にある、クローズ21に記載の流体ハンドリング構造。
23.
メニスカス固定特徴部は線形アレイ状の複数の開口を含む、クローズ21またはクローズ22に記載の流体ハンドリング構造。
24.
流体ハンドリング構造であって、液浸流体を含むよう構成された空間の本流体ハンドリング構造の外部の領域に対する境界において、
空間の半径方向外側に設けられたガス供給開口と、
ガス供給開口の半径方向外側に設けられた流体リカバリ開口と、
本流体ハンドリング構造の下面に沿って流体リカバリ開口から半径方向外向きに延在するダンパ表面と、を有し、流体リカバリ開口と下面の半径方向外側のエッジとの距離は、本流体ハンドリング構造と液浸リソグラフィ装置の投影システムに対向する対向表面との距離の少なくとも5倍である、流体ハンドリング構造。
25.
流体リカバリ開口と下面の半径方向外側のエッジとの距離は、本流体ハンドリング構造と対向表面との距離の少なくとも5倍である、クローズ24に記載の流体ハンドリング構造。
26.
流体リカバリ開口と下面の半径方向外側のエッジとの距離は少なくとも、本流体ハンドリング構造と対向表面との距離の5倍と0.2mmとの和である、クローズ25に記載の流体ハンドリング構造。
27.
ガス供給開口と流体リカバリ開口との距離は、本流体ハンドリング構造と対向表面との距離の少なくとも5倍である、クローズ24から26のいずれかに記載の流体ハンドリング構造。
28.
ガス供給開口と流体リカバリ開口との距離は少なくとも、本流体ハンドリング構造と対向表面との距離の5倍と0.2mmとの和である、クローズ27に記載の流体ハンドリング構造。
29.
ガス供給開口が毎分約15リットルから毎分約90リットルの範囲のレートでガスを供給するよう構成される、クローズ24から28のいずれかに記載の流体ハンドリング構造。
30.
流体リカバリ開口が毎分約10リットルから毎分約60リットルの範囲のレートでガスを回収するよう構成される、クローズ24から29のいずれかに記載の流体ハンドリング構造。
31.
空間からの半径方向外向きの液浸流体の通過に抵抗するメニスカス固定特徴部を空間の境界において備え、
メニスカス固定特徴部は毎分約10リットルから毎分約60リットルの範囲のレートでガスを回収する、クローズ24から30のいずれかに記載の流体ハンドリング構造。
32.
ガス供給開口からメニスカス固定特徴部へのガスの速度が毎秒約2メートルから毎秒約5メートルの範囲となるよう構成される、クローズ31に記載の流体ハンドリング構造。
33.
ガス供給開口から流体リカバリ開口へのガスの速度が毎秒約2メートルから毎秒約5メートルの範囲となるよう構成される、クローズ24から32のいずれかに記載の流体ハンドリング構造。
34.
ガス供給開口は線形アレイ状の複数のガス供給開口を含む、クローズ1からクローズ33のいずれかに記載の流体ハンドリング構造。
35.
流体リカバリ開口は線形アレイ状の複数の流体リカバリ開口を含む、クローズ1からクローズ34のいずれかに記載の流体ハンドリング構造。
36.
投影システムと、
基板を支持するよう構成された基板テーブルと、
クローズ1から35のいずれかに記載の流体ハンドリング構造と、を備え、
前記流体ハンドリング構造は、前記投影システムと前記投影システムに対向する対向表面との間の空間に液浸液を閉じ込めるよう構成される、液浸リソグラフィ装置。
37.
デバイス製造方法であって、
流体ハンドリング構造によって投影システムと基板との間の空間に閉じ込められた液浸液を通じてパターン形成された放射ビームを投影することと、
液浸液のメニスカスに隣接する位置にガス供給開口を通じてガスを提供することと、
ガス供給開口の半径方向外側に設けられた流体リカバリ開口を通じてガスを回収することと、
本流体ハンドリング構造の下面に沿って流体リカバリ開口から半径方向外向きに少なくとも0.5mm延在するダンパ表面によって流体リカバリ開口から本流体ハンドリング構造の半径方向外側へのガスの動きを減衰させることと、を含む、デバイス製造方法。
38.
デバイス製造方法であって、
流体ハンドリング構造によって投影システムと基板との間の空間に閉じ込められた液浸液を通じてパターン形成された放射ビームを投影することと、
液浸液のメニスカスに隣接する位置にガス供給開口を通じてガスを提供することと、
ガス供給開口の半径方向外側に設けられた流体リカバリ開口を通じてガスを回収することと、
本流体ハンドリング構造の下面に沿って流体リカバリ開口から半径方向外向きに延在するダンパ表面によって流体リカバリ開口から本流体ハンドリング構造の半径方向外側へのガスの動きを減衰させることと、を含み、
流体リカバリ開口と下面の半径方向外側のエッジとの距離は、流体ハンドリング構造と投影システムに対向する対向表面との距離の少なくとも5倍である、デバイス製造方法。
上述の記載は例示を目的としており、それに限定されるものではない。したがって下記の特許請求の範囲から逸脱することなく、記載された発明に変更を加えることができるということは、関連技術の当業者には明らかなことであろう。