JP5655352B2 - 感放射線性樹脂組成物及びそれに用いる重合体 - Google Patents
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[2] (A)重合体が、さらにラクトン構造を有する繰り返し単位及び環状カーボネート構造を有する繰り返し単位から選ばれる少なくとも一種を有する、[1]に記載の感放射線性樹脂組成物。
[3] 分子鎖の少なくとも一方の末端にカルボニル基を有し、かつ、ゲルパーミエーションクロマトグラフィーによるポリスチレン換算重量平均分子量が11000以上である、酸の作用により分解しアルカリ現像液に対する溶解度が増大する重合体。
本発明の感放射線性樹脂組成物は、分子鎖(主鎖)の少なくとも一方の末端にカルボニル基を有し、ゲルパーミエーションクロマトグラフィーによるポリスチレン換算重量平均分子量が11000以上である、酸の作用により分解しアルカリ現像液に対する溶解度が増大する重合体(A)と、酸発生剤(B)とを含有する。
重合体(A)は、酸の作用前にはアルカリ不溶性またはアルカリ難溶性を示し、酸の作用により酸解離性基が解離してアルカリ易溶性を示す重合体である。重合体(A)が、分子鎖の末端にカルボニル基を含有し、かつ高分子量体であることで、現像欠陥の少ない感放射線性樹脂組成物を得ることができると考えられる。
以下、各成分について詳細に説明する。
本発明の感放射線性樹脂組成物に用いられる重合体(A)は、本発明の重合体であり、分子鎖の少なくとも一方の末端にカルボニル基を有する。なお、ここで言う「分子鎖」とは重合体主鎖を示す。すなわち、重合体(A)は、例えば下記一般式(a)で表される構造を有する。なお、重合体(A)の主鎖は、直鎖状であっても分岐鎖状であってもよい。
(1)カルボニル基を有するラジカル重合開始剤を用いて重合する方法。
(2)カルボニル基を有する連鎖移動剤の存在下で重合する方法。
(3)カルボニル基を有するラジカル停止剤を用いる方法。
(4)カルボン酸エステル基を有するアニオン重合開始剤を用いて重合し、アルコールで重合停止させ、得られた重合体を加水分解する方法。
(5)アニオン重合した後、カルボン酸エステル基を有する重合停止剤または二酸化炭素を用いて重合停止させ、得られた重合体を加水分解する方法。
(6)2つの水酸基をトリアルキルシリル基で保護したエノレート開始剤を用いてグループトランスファー重合した後、得られた重合体を加水分解する方法。
(7)重合体末端に水酸基、アミノ基等を有する重合体を得た後、高分子反応によりカルボキシル基を導入する方法。
これらのうち、(1)または(2)の方法が特に好ましく用いられる。
本発明の感放射線性樹脂組成物は、溶剤を含有する。該溶剤は、少なくとも上記の重合体(A)、および任意成分を溶解可能であれば、特に限定されない。例えば、アルコール系溶剤、ケトン系溶剤、アミド系溶剤、エーテル系溶剤、エステル系溶剤およびその混合溶剤等が挙げられる。
エチレングリコール、1,2−プロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール、2,4−ペンタンジオール、2−メチル−2,4−ペンタンジオール、2,5−ヘキサンジオール、2,4−ヘプタンジオール、2−エチル−1,3−ヘキサンジオール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、トリエチレングリコール、トリプロピレングリコール等の多価アルコール系溶剤;
エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノプロピルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールモノヘキシルエーテル、エチレングリコールモノフェニルエーテル、エチレングリコールモノ−2−エチルブチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノプロピルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノヘキシルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノプロピルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノエチルエーテル、ジプロピレングリコールモノプロピルエーテル等の多価アルコール部分エーテル系溶剤等が挙げられる。
ベンゼン、トルエン、キシレン、メシチレン、エチルベンゼン、トリメチルベンゼン、メチルエチルベンゼン、n−プロピルベンセン、iso−プロピルベンセン、ジエチルベンゼン、iso−ブチルベンゼン、トリエチルベンゼン、ジ−iso−プロピルベンセン、n−アミルナフタレン等の芳香族炭化水素系溶剤;
ジクロロメタン、クロロホルム、フロン、クロロベンゼン、ジクロロベンゼン等の含ハロゲン溶剤を挙げることができる。
本発明の感放射線性樹脂組成物は、上記の重合体(A)および溶剤(B)に加え、本発明の効果を損なわない範囲で、任意成分として酸発生体、フッ素含有樹脂、脂環式骨格含有化合物、界面活性剤、酸拡散制御体、増感剤等を含有することができる。任意成分の配合量は、その目的に応じて適宜決定することができる。
酸発生体は、露光により酸を発生する成分である。その酸により重合体(A)中に存在する酸解離性基が解離し、その結果、重合体(A)がアルカリ現像液に易溶性となる。酸発生体の当該感放射線性樹脂組成物における含有形態としては、後述するような遊離の化合物の形態でも、重合体(A)または前述の他の重合体の一部として組み込まれた形態でも、これらの両方の形態でもよい。
酸拡散制御体は、露光により酸発生体から生じる酸のレジスト被膜中における拡散現象を制御する成分である。具体的には、非露光領域における好ましくない化学反応を抑制する効果を奏し、その結果、得られる感放射線性樹脂組成物の貯蔵安定性がさらに向上し、またレジストとしての解像度がさらに向上するとともに、露光から現像処理までの引き置き時間の変動によるレジストパターンの線幅変化を抑えることができ、プロセス安定性に極めて優れた組成物が得られる。酸拡散制御体の当該感放射線性樹脂組成物における含有形態としては、遊離の化合物の形態でも、重合体(A)または前述の他の重合体の一部として組み込まれた形態でも、これらの両方の形態でもよい。
酸拡散抑制体は、1種を単独でまたは2種以上を混合して使用することができる。低分子の酸拡散制御剤の含有割合は、全重合体100質量部に対して、5質量部未満が好ましく、1質量部未満が更に好ましい。合計使用量が5質量部を超えると、レジストとしての感度が著しく低下する傾向にある。
フッ素含有樹脂は、特に液浸露光においてレジスト膜表面に撥水性を発現させる作用を示す。また、レジスト膜から液浸液への成分の溶出を抑制する効果を奏し、さらに高速スキャンにより液浸露光を行ったとしても液滴を残さない為、結果としてウォーターマーク欠陥等の液浸由来欠陥を抑制する効果がある。
それ自体が現像液に不溶で、酸の作用によりアルカリ可溶性となるフッ素含有樹脂;
それ自体が現像液に可溶で、酸の作用によりアルカリ可溶性が増大するフッ素含有樹脂;
それ自体が現像液に不溶で、アルカリの作用によりアルカリ可溶性となるフッ素含有樹脂;
それ自体が現像液に可溶であり、アルカリの作用によりアルカリ可溶性が増大するフッ素含有樹脂等を挙げることができる。
脂環式骨格含有化合物は、ドライエッチング耐性、パターン形状、基板との接着性等を改善する効果を奏する。
デオキシコール酸t−ブチル、デオキシコール酸t−ブトキシカルボニルメチル、デオキシコール酸2−エトキシエチル等のデオキシコール酸エステル類;
リトコール酸t−ブチル、リトコール酸t−ブトキシカルボニルメチル、リトコール酸2−エトキシエチル等のリトコール酸エステル類;
3−〔2−ヒドロキシ−2,2−ビス(トリフルオロメチル)エチル〕テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデカン、2−ヒドロキシ−9−メトキシカルボニル−5−オキソ−4−オキサ−トリシクロ[4.2.1.03,7]ノナン等を挙げることができる。これらの脂環式骨格含有化合物は、単独または2種以上を併用できる。
界面活性剤は、塗布性、ストリエーション、現像性等を改良する効果を奏する。
増感剤は、酸発生体に吸収される放射線のエネルギー以外のエネルギーを吸収して、そのエネルギーを電子やラジカル等の形で酸発生体に伝達し、それにより酸の生成量を増加する作用を示すものであり、感放射線性樹脂組成物の「みかけの感度」を向上させる効果を奏する。
その他の任意成分としては、例えば、染料、顔料、接着助剤、アルカリ可溶性樹脂、酸解離性の保護基を有する低分子のアルカリ溶解性制御剤、ハレーション防止剤、保存安定化剤、消泡剤等が挙げられる。これらのうち、例えば、染料または顔料を配合すると、露光部の潜像を可視化させて、露光時のハレーションの影響を緩和できる。また、接着助剤を配合すると、基板との接着性を改善できる。これらのその他の任意成分は、単独または2種以上を併用できる。
フォトレジストパターンの形成方法は、例えば、以下に示す方法が一般的である。感放射線性樹脂組成物を用いて、基板上にフォトレジスト膜を形成する工程(以下、工程(i)ともいう。)、形成されたフォトレジスト膜に、必要に応じて液浸媒体を介し、所定のパターンを有するマスクを通して放射線を照射して露光する工程(以下、工程(ii)ともいう。)、基板(露光されたフォトレジスト膜)を加熱する工程(以下、工程(iii)ともいう。)、現像工程(以下、工程(iv)ともいう。)を経て、フォトレジストパターンを形成することができる。
式(M−1)で表される単量体(以下、「単量体(M−1)」ともいう)13.0g(50mol%)、式(M−7)で表される単量体(以下、「単量体(M−7)」ともいう)2.9g(10mol%)及び式(M−11)で表される単量体(以下、「単量体(M−9)」ともいう)10.3g(30mol%)を、2−ブタノン60gに溶解し、更に上記式(a3)の構造を有する和光純薬工業(株)製重合開始剤「V−601」0.36gを投入した単量体溶液を準備した。一方で、式(M−5)で表される単量体(以下、「単量体(M−5)」ともいう)3.8g(10mol%)を30gの2−ブタノンに溶解した単量体溶液を200mlの三口フラスコに投入し、30分窒素パージした後、反応釜を攪拌しながら80℃に加熱し、事前に準備した単量体溶液を滴下漏斗を用いて3時間かけて滴下した。滴下開始を重合開始時間とし、重合反応を6時間実施した。重合終了後、重合溶液を水冷することにより30℃以下に冷却し、600gのメタノールへ投入して、析出した白色粉末をろ別した。ろ別した白色粉末を150gのメタノールにて2度スラリー状で洗浄した後、再度ろ別し、50℃にて17時間乾燥して白色粉末の共重合体を得た。得られた共重合体のMwは18000であり、Mw/Mnは1.74であり、収率は82.4%であり、共重合体中の各単量体に由来する繰り返し単位の割合(単量体(M−1)/単量体(M−5)/単量体(M−7)/単量体(M−11))はmol%で、49.0/9.2/10.1/31.6であった。この共重合体を樹脂(A−1)とする。合成例1で用いた単量体の種類、及び配合処方を表1に示す。また、得られた共重合体のMw、Mw/Mn、収率、及び共重合体中の各単量体に由来する繰り返し単位の割合の測定結果を表2に示す。
表1に示す種類の単量体及び開始剤を、表1に示す配合処方で使用したこと以外は、合成例1と同様の方法によって、共重合体を調製した。表中の重合開始剤の記載は、「V−501」が上記式(a2)の構造を有する和光純薬製開始剤、「パーロイルSA」が上記式(a1)の構造を有する日油株式会社製開始剤である。なお、得られた共重合体のMw、Mw/Mn、収率、及び共重合体中の各単量体に由来する繰り返し単位の割合の測定結果を表2に示す。各共重合体を樹脂(A−2)〜(A−20)とする。
合成例1で調製した樹脂(A−1)100部、酸発生剤(B−1)3.6部、酸発生剤(B−2)10.6部、酸拡散抑制剤(C)1.7部、添加剤(D)0.02部、溶剤(E−1)1700部、溶剤(E−2)700部、及び溶剤(E−3)30部を混合して感放射線性樹脂組成物を調製した。
表3に示す配合処方としたこと以外は実施例1と同様にして感放射線性樹脂組成物を調製した。
(B−2):トリフェニルスルホニウム2−(アダマンタンカルボニルオキシ)−1,1,2,2−テトラフルオロヘキサン−1−スルホネート
(C):N−t−ブトキシカルボニル−4−ヒドロキシピペリジン
(D):DAINAFLOW(株式会社ネオス製)
(E−1):プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート
(E−2):シクロヘキサノン
(E−3):γ−ブチロラクトン
実施例1〜11及び比較例1〜9の感放射線性樹脂組成物について、以下のようにして各種評価を行った。これらの評価結果を表4に示す。
まず、下層反射防止膜(「ARC66」、日産化学社製)を形成した12インチシリコンウェハ上に、感放射線性樹脂組成物によって、膜厚110nmの被膜を形成し、100℃又は130℃で60秒間ソフトベーク(SB)を行った。次に、この被膜を、ArFエキシマレーザー液浸露光装置(「NSR S610C」、NIKON社製)を用い、NA=1.3、ratio=0.800、Dipoleの条件により、マスクパターンを介して露光した。露光後、95℃又は120℃で60秒間ポストベーク(PEB)を行った。その後、2.38質量%のテトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液により現像し、水洗し、乾燥して、ポジ型のレジストパターンを形成した。このとき、幅45nmのラインアンドスペースを形成する露光量を最適露光量とした。この最適露光量にてウェハ全面に線幅45nmのラインアンドスペースを形成し、欠陥検査用ウェハとした。なお、測長には走査型電子顕微鏡(「CC−4000」、日立ハイテクノロジーズ社製)を用いた。
Claims (2)
- (A)分子鎖の少なくとも一方の末端にカルボニル基を有し、かつ、ゲルパーミエーションクロマトグラフィーによるポリスチレン換算重量平均分子量が11000以上である、酸の作用により分解しアルカリ現像液に対する溶解度が増大する重合体であって、さらにラクトン構造を有する繰り返し単位及び環状カーボネート構造を有する繰り返し単位から選ばれる少なくとも二種の繰り返し単位を有し、下記式(a1)で表されるラジカル重合開始剤を用いて重合して得られる重合体、並びに、(B)感放射線性酸発生剤を含有することを特徴とする、感放射線性樹脂組成物。
- (A)重合体における、ラクトン構造を有する繰り返し単位及び環状カーボネート構造を有する繰り返し単位から選ばれる少なくとも二種の繰り返し単位が、下記式で表される繰り返し単位から選ばれる少なくとも二種の繰り返し単位である、請求項1に記載の感放射線性樹脂組成物。
(前記一般式中、R5およびR6は相互に独立に水素またはメチル基を示し、R7は水素原子またはメトキシ基を示し、R8は水素原子、炭素数1〜4のアルキル基またはシアノ基を示し、Aは単結合またはメチレンを示し、Bはメチレンまたは酸素を示し、l,mは0または1の整数である。)
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