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JP5659373B2 - 気流制御板 - Google Patents
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Description

本発明は、データセンタ等であるサーバ室において、サーバラックに搭載されたICT(Information and Communication Technology)装置の排気方向を変更することを目的とした気流制御板に関する。
近年、インターネットやICTサービスの普及に伴い、ICT装置の高機能化・高密度化が進んでいる。この結果、ICT装置の発熱量が上昇してきている。その一方、通信機械室やデータセンタ等であるサーバ室における消費電力削減という観点からは、サーバ室における空調出力の抑制が求められている。これら相反する要求を両立するためには、サーバ室におけるICT装置の冷却効率を向上させる必要がある。
一般的なサーバ室においては、ICT装置を冷却するための冷気供給手段として、二重床方式が採用されている。サーバ室内に設置された空調機からの冷気は二重床下を経由し、二重床開口パネルから床上に噴出する。
サーバ室内には、複数のサーバラックを一列に並べたサーバラック列が並列に設置されていて、各サーバラック内には複数台のICT装置が上下方向に隙間を確保しつつ平行に積み上げる形態で取付支持されている。
各ICT装置は、自身に内蔵されたファンによってサーバ室内の空調機から二重床下を経由して供給される冷気を吸気し、ICT装置内を冷却する。冷却に利用されて温度が上がった空気は、ICT装置の排気口よりサーバ室内に排出される。
上述のようなサーバ室において、ICT装置の冷却効率を向上させるためには、あるICT装置の排気が自身や他のICT装置の吸気にできるだけ混入しないようにしてICT装置の吸気温度を低く維持する必要がある。
そのためには、サーバラック内においては、複数台のICT装置の吸気口・排気口の方向が統一されるように搭載されるべきである。このとき、ICT装置の吸気口が並ぶ面をサーバラックの吸気面、排気口が並ぶ面をサーバラックの排気面と呼ぶ。また、複数のサーバラックが一列に並ぶサーバラック列においても、各サーバラックの吸気面・排気面が同一の方向を向くようにICT装置が搭載されるべきである。
さらに、対峙するサーバラック列を吸気面同士・排気面同士が対向するように設置し、吸気面が対向する通路にのみ二重床開口パネルを設け、冷気空間(コールドアイル)を形成することにより、サーバラック内のICT装置の吸入空気には自他装置の排気が入り込みにくくなり、ICT装置の吸気温度を低く維持することが容易になる。
しかし、実際には上述のようにサーバラックの吸気面同士・排気面同士が対向して配置されるとは限らず、あるサーバラックの排気面と他のサーバラックの吸気面が対向するようにレイアウトされているケースが存在する。このような場合、前者のサーバラック内のICT装置(加害装置)からの排気が後者のサーバラック内のICT装置(被害装置)の吸気面に到達し、被害装置の吸気温度が上昇してしまう。
このような問題を解決する手段としては、特許文献1において、サーバラックの片側に閉塞空間を形成するための片側空間閉塞装置が提案されている。
特開2012−221294号公報
しかしながら、特許文献1の片側空間閉塞装置は、閉塞空間を形成するための部材がサーバラック列間の通路に大きく張り出すことが余儀なくされるため、通路における保守作業の作業性が悪化してしまうという課題がある。
本発明は、このような状況に鑑みてなされたものであり、あるICT装置の排気口と他のICT装置の吸気口が対向するようにレイアウトされている状況においても、サーバラック間の通路における保守作業の作業性を阻害することなく、ICT装置の吸気温度の上昇を防止することができる技術を提供することを目的としている。
本発明の気流制御板は、
ICT装置の吸気口・排気口の方向が統一されるように搭載されたサーバラックであって、前記サーバラックに搭載されたICT装置の排気口が、対向する対向サーバラックに搭載されたICT装置の吸気口と対向するように配置されたサーバラックにおける、前記ICT装置の排気口側に設置される気流制御板であって、
前記サーバラックから斜め上方に張り出した傾斜部と、
前記傾斜部の側端と前記サーバラックとの間に形成された側面部と、を有し、
前記傾斜部は、
前記気流制御板が設置されたサーバラックと前記気流制御板に対向する対向サーバラックとの間の通路幅をXとし、前記気流制御板の下端と前記対向サーバラックの最上段に搭載されたICT装置の上端との高低差をYとする場合に、tan−1(Y/X)以上の傾斜角度を有する
本発明の気流制御板によれば、サーバラックから斜め上方に張り出した傾斜部と、傾斜部の側端とサーバラックとの間に形成された側面部と、を有し、傾斜部は、気流制御板が設置されたサーバラックと対向サーバラックとの間の通路幅をXとし、気流制御板の下端と対向サーバラックの最上段に搭載されたICT装置の上端との高低差をYとする場合に、tan-1(Y/X)以上の傾斜角度を有し、気流制御板は、ICT機器の高さ以上で、200mm以下の高さを有する。
そのため、サーバラックと対向サーバラックとの間の通路への張り出しを最小限に留めつつ、ICT機器からの高温の排気を対向サーバラックの上方に誘導することができる。
その結果、気流制御板が設置されたサーバラックに搭載されたICT装置の排気口が他のICT装置の吸気口と対向するようレイアウトされた状況においても、サーバラック間の通路における保守作業の作業性を阻害することなく、ICT機器からの高温の排気を他のICT装置が直接的に吸気することを防止して、他のICT装置の吸気温度の上昇を防止することができるという効果が得られる。
本発明の第1の実施形態の気流制御板の構成を示す図である。 図1に示した気流制御板を、ICT装置が搭載されたサーバラックへ設置した例を示す図である。 図1に示した気流制御板における傾斜部の傾斜角度を説明する図である。 図1に示した気流制御板を設置しない場合のサーバラック周辺の温度の解析結果を示す図である。 図1に示した気流制御板を設置した場合のサーバラック周辺の温度の解析結果を示す図である。 本発明の第2の実施形態の気流制御板の構成を示す図である。 本発明の第3の実施形態の気流制御板の構成を示す図である。
以下に、本発明を実施するための形態について図面を参照して説明する。
(1)第1の実施形態
図1に、本実施形態の気流制御板10の構成を示す。なお、図1において、(a)は外観斜視図、(b)は正面図、(c)は側面図、(d)は平面図である。
また、図2に、本実施形態の気流制御板10を、ICT装置20が搭載されたサーバラック30へ設置した例を示す。
本実施形態の気流制御板10は、取付部11、傾斜部12、および側面部13から構成されている。
取付部11は、気流制御板10をサーバラック30へ設置するための部材であり、取付用ネジ穴を具備している。
ICT装置20は、サーバラック30のマウントフレーム31に支持されている。
気流制御板10は、取付部11に具備された取付用ネジ穴を利用して、ICT装置20の排気口22側のマウントフレーム31に設置される。
傾斜部12は、サーバラック30のマウントフレーム31から斜め上方に張り出した部材である。
側面部13は、傾斜部12の側端とサーバラック30のマウントフレーム31との間に形成された部材である。
なお、図1および図2の例では、傾斜部12と側面部13は、平面状に形成されているが、曲面状でも良い。また、傾斜部12と側面部13は、別個独立に形成されているが、連続的な曲面状に形成されていて、両者を区別できない構造でもよい。
気流制御板10の傾斜部12の傾斜角度は次のようにする。すなわち、図3に示すように、気流制御板10が設置されたサーバラック30と気流制御板10に対向する対向サーバラック40との間の通路幅をXとし、気流制御板10の下端と対向サーバラック40の最上段に搭載されたICT装置50−1の上端との高低差をYとする場合、傾斜部12の傾斜角度は、tan-1(Y/X)以上とする。例えば、X=900mm、Y=1500mmである場合には、傾斜部12の傾斜角度は、tan-1(1500/900)≒59°以上とする。
このような傾斜角度にすることで、加害装置となるICT装置20からの高温の排気が、対向サーバラック40に搭載されたICT装置50−1,50−2に吸気されるのを防止することができる。
また、気流制御板10の高さは、ICT機器20の排気口21が設けられている背面が、気流制御板10の内部に納まる高さとする。具体的には、一般的なICT装置の多くが4U(およそ200mm)以下であることを考慮すると、気流制御板10の高さは、ICT機器20の高さ以上で、200mm以下にするのが望ましい。このような高さにすることで、上述の傾斜部12の傾斜角度を考慮すると、気流制御板10のサーバラック30からの張り出しを小さく抑えることができる。
また、気流制御板10の上方に向けて開口している開口部の面積は、ICT機器20の排気口21の面積よりも大きくすることが望ましい。
なお、図1では、1つの気流制御板10でICT装置20の背面を収めているが、必要な傾斜角度を有する複数の傾斜部及び側面部を連続させた構造を有する気流制御板であっても構わない。
本実施形態の効果について図4および図5を参照して説明する。
図4および図5に、ICT装置が搭載されたサーバラック周辺の温度を熱気流シミュレーションによって解析した結果を示す。
図4および図5において、サーバラック30に搭載されたICT装置20および対向サーバラック40に搭載されたICT装置50−1〜50−3は、図中右面に吸気口を、図中左面に排気口を持っている。なお、排気口は、図中左面の全体に設けられている。すなわち、図4および図5は、ICT装置20の排気口が他のICT装置50−1〜50−3の吸気口と対向するようにレイアウトされた状況になっている。
図4は、図1に示した気流制御板10が未設置の場合の解析結果である。図4を参照すると、ICT装置20の排気口21からの高温の排気は、ICT装置50−1〜50−3の吸気口に直接的に到達していることが分かる(矢印参照)。したがって、ICT装置50−1〜50−3の吸気温度は高くなる。
一方、図5は、ICT装置20の排気口21側に、図1に示した気流制御板10が垂直方向に2つ連続した構造の気流制御板を設置した場合の解析結果である。図5を参照すると、ICT装置20の排気口21からの高温の排気は、気流制御板10によって上方に誘導され、ICT装置50−1〜50−3の吸気口に直接的に到達することが回避されていることが分かる(矢印参照)。これにより、ICT装置50−1〜50−3の吸気温度は低下する。また、この結果、ICT装置50−1〜50−3の排気温度も低下する。
上述したように本実施形態においては、気流制御板10は、サーバラック30から斜め上方に張り出した傾斜部12と、傾斜部12の側端とサーバラック30との間に形成された側面部13と、を有し、傾斜部12は、気流制御板10が設置されたサーバラック30と対向サーバラック40との間の通路幅をXとし、気流制御板10の下端と対向サーバラック40の最上段に搭載されたICT装置50−1の上端との高低差をYとする場合に、tan-1(Y/X)以上の傾斜角度を有し、気流制御板10は、ICT機器20の高さ以上で、200mm以下の高さを有する。
そのため、サーバラック30と対向サーバラック40との間の通路への張り出しを最小限に留めつつ、ICT機器20からの高温の排気を対向サーバラック40の上方に誘導することができる。
その結果、ICT装置20の排気口が他のICT装置50−1〜50−3の吸気口と対向するようレイアウトされた状況においても、サーバラック間の通路における保守作業の作業性を阻害することなく、ICT機器20からの高温の排気を他のICT装置50−1〜50−3が直接的に吸気することを防止して、他のICT装置50−1〜50−3の吸気温度の上昇を防止することができるという効果が得られる。
また、気流制御板10は、サーバラック30に設置されるものであるため、様々なICT装置20に対してその形状に左右されることなく、汎用的に設置可能である。
(2)第2の実施形態
図6に、本実施形態の気流制御板10の構成を示す。
第1の実施形態においては、傾斜部12の下端がサーバラック30のマウントフレーム31に取付部11を介して当接する構造であった。
これに対して、本実施形態においては、傾斜部12の下端とサーバラック30のマウントフレーム31との間に取付部11を介して水平部14を形成した構造となっている。
このように水平部14を設けることで、気流制御板10の下部の流路断面積を確保することができ、この結果、ICT機器20の排気風量が大きい場合に、暖気の排出抵抗を低減することが可能となる。その一方、必要以上に広い水平部14を設けると、排気の流れが傾斜部12の方向にきちんと向かわなくなる。
そのため、水平部14の大きさは、流路断面積の確保と排気の流れとの両者のバランスを考慮して、適宜設計することが望ましい。
(3)第3の実施形態
図7に、本実施形態の気流制御板10の構成を示す。なお、図7において、(a)は外観斜視図、(b)は側面図である。
第1の実施形態においては、傾斜部12を1つだけ設ける構造であった。
これに対して、本実施形態においては、傾斜部12を複数設け、これら複数の傾斜部12を垂直方向に隙間を介して配設する構造となっている。
このように複数の傾斜部12を設けることにより、傾斜部12を1つだけ設ける構造よりも、気流制御板10のサーバラック30からの張り出しを小さく抑えることができる。
10 気流制御板
11 取付部
12 傾斜部
13 側面部
14 水平部
20 ICT装置
21 排気口
30 サーバラック
31 サーバラックのマウントフレーム
40 対向サーバラック
50−1〜50−3 ICT装置

Claims (7)

  1. ICT装置の吸気口・排気口の方向が統一されるように搭載されたサーバラックであって、前記サーバラックに搭載されたICT装置の排気口が、対向する対向サーバラックに搭載されたICT装置の吸気口と対向するように配置されたサーバラックにおける、前記ICT装置の排気口側に設置される気流制御板であって、
    前記サーバラックから斜め上方に張り出した傾斜部と、
    前記傾斜部の側端と前記サーバラックとの間に形成された側面部と、を有し、
    前記傾斜部は、
    前記気流制御板が設置されたサーバラックと前記気流制御板に対向する対向サーバラックとの間の通路幅をXとし、前記気流制御板の下端と前記対向サーバラックの最上段に搭載されたICT装置の上端との高低差をYとする場合に、tan−1(Y/X)以上の傾斜角度を有する、気流制御板。
  2. 前記気流制御板は、
    前記ICT装置の高さ以上で、200mm以下の高さを有する、請求項1に記載の気流制御板。
  3. 前記傾斜部の下端と前記サーバラックとの間に形成された水平部をさらに有する、請求項1または2に記載の気流制御板。
  4. 前記傾斜部と前記側面部とは、平面状に別個独立に形成されている、請求項1から3のいずれか1項に記載の気流制御板。
  5. 前記傾斜部と前記側面部とは、連続的な曲面状に形成されている、請求項1から3のいずれか1項に記載の気流制御板。
  6. 前記気流制御板の上方に向けて開口している開口部の面積は、前記ICT装置の排気口の面積よりも大きい、請求項1からのいずれか1項に記載の気流制御板。
  7. 前記傾斜部を複数有し、
    複数の前記傾斜部は、垂直方向に隙間を介して配設される、請求項1からのいずれか1項に記載の気流制御板。
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