以下、図面を参照しつつ、本発明の一実施形態について説明する。尚、以下の説明で用いられる「上」、「下」、「左」や「右」などの方向を表す用語は、単に、説明の明瞭化を目的とするものであり、何ら本発明を限定するものではない。また、以下の説明において、「シート」との用語は、コピー用紙、コート紙、OHPシート、厚紙、葉書、トレーシングペーパや画像形成処理を受ける他のシート材料を意味する。「シートの先頭縁」との用語は、シートの搬送方向において、先頭に位置するシートの縁を意味する。「シートの幅方向」との用語は、シートの搬送方向に対して直交する方向を意味する。以下の説明で用いられる「上流」、「下流」及びこれらに類する用語は、シートの搬送方向における「上流」、「下流」及びこれらに類する概念を意味する。
図1は、本発明の一実施形態に係る画像形成装置の外観斜視図である。尚、図1の画像形成装置は、プリンタであるが、他の実施形態において、コピー機、ファクシミリ、これらの機能を備える複合機やシートに画像を形成可能な他の装置であってもよい。
画像形成装置1は、略直方体形状の筐体2と、筐体2の正面側に突出するトレイ510と、トレイ510の下方に配設されるカセット300とを備える。筐体2は、シートに画像を形成するのに必要な様々な機器(例えば、後述される画像形成部を構成する要素)を収容する。トレイ510は、トレイ510の下縁を軸に、筐体2に回動可能に取り付けられる。図1に示されるトレイ510は、上述の如く、筐体2から突出する突出位置にある。使用者は、突出位置にあるトレイ510上にシートを載置することができる。トレイ510上のシートは、後述される給紙構造体によって、シートに画像を形成する画像形成部に向けて給紙されることとなる。使用者が、トレイ510を突出位置から筐体2に近づけるように回動させると、トレイ510は筐体2に形成された凹領域21内に収容されることとなる。カセット300は、筐体2に対して、挿脱可能に形成される。使用者は、カセット300を筐体2から正面側に引き抜き、カセット300内にシートを収容することができる。カセット300内に所望のシートを収容した後、使用者はカセット300を筐体2内に挿入することができる。以下の説明において、トレイ510に載置されたシートは第1のシートと便宜的に称され、カセット300内に収容されたシートは、第2のシートと便宜的に称される。画像形成装置1は、第1のシート及び第2のシートを画像形成部に選択的に搬送し、シートにトナー画像を形成することができる。
トレイ510の上方に操作パネル22が配設される。使用者は、操作パネル22を操作し、画像形成装置1の所望の動作をさせることができる。操作パネル22は、例えば、トナー画像の濃さを調節するためのボタンを含んでもよい。画像形成装置1は、操作パネル22への使用者による入力及び外部装置(例えば、パーソナルコンピュータ)から送られる画像信号(印刷対象となる画像に関する情報を含む信号)に従って、シートにトナー画像を形成する。
トレイ510又はカセット300から給紙されたシートは、画像形成部によってトナー画像の形成がなされた後、筐体2の上面に形成された排紙トレイ23上に排出されることとなる。排紙トレイ23の上側には、略三角柱状の空間が形成され、当該空間内に画像形成処理が施与されたシートが蓄積されることとなる。
図2は、画像形成装置1の内部構造を概略的に示す。図2と併せて、図1を参照しつつ、画像形成装置1が更に説明される。
トレイ510又はカセット300から搬送されたシートは、筐体2内で形成された搬送路に案内されつつ、シートにトナー画像を形成する画像形成部410及びトナー画像をシートに定着させる定着部430へ搬送される。その後、シートは、排出部450を通じて、排紙トレイ23上に排出される。
搬送路は、第1シートを筐体2内へ引き込み、画像形成部410に給紙する給紙構造体520を基端として、筐体2の背面壁24に向けて延びる第1給紙搬送路530と、第1給紙搬送路530の下方に位置するカセット300の下流端(図2中、右端)から上方に向けて延びる第2給紙搬送路310とを含む。第1給紙搬送路530及び第2給紙搬送路310は、画像形成部410の画像形成工程とタイミングを合わせて、画像形成部410にシートを送るレジストローラ対320の上流で合流する。
搬送路は更に、レジストローラ対320から定着部430までの区間、シートを案内する主搬送路330と、定着部430から排出部450までの区間、シートを案内する排出搬送路340とを含む。主搬送路330に沿って移動するシートに画像形成部410はトナー画像を形成し、定着部430は、シートにトナー画像を定着させる。使用者が片面印刷を画像形成装置1にさせるとき、定着部430から排出搬送路340へ送り出されたシートを排出部450は筐体2外へ排出する。排出されたシートは、排紙トレイ23上に積層されることとなる。
使用者が両面印刷を画像形成装置1にさせるとき、排出部450は、定着部430から排出搬送路340へ送り出されたシートを所定量だけ筐体2外へ送り出した後、筐体2内へ引き戻すスイッチバック動作を行う。搬送路は更に、排出部450によって引き戻されたシートを案内するための戻し搬送路350を含む。戻し搬送路350は、排出部450から筐体2の背面壁24へ向かって延び、その後、下方に向けて延びる。更にその後、戻し搬送路350は、第2給紙搬送路310に向けて延び、第2給紙搬送路310と合流する。
第1給紙搬送路530、第2給紙搬送路310、主搬送路330、排出搬送路340及び戻し搬送路350の適所には、これら搬送路に案内されるシートを搬送するための搬送ローラ対360が配設される。
上述の如く、トレイ510上に載置されたシートは、給紙構造体520によって、第1給紙搬送路530に送り込まれる。給紙構造体520は、筐体2に向けて下方に傾斜したトレイ510上のシートの先頭縁を押し上げるリフト板521と、リフト板521によって押し上げられたシートの先頭縁と接触可能に配設された給紙ローラ522と、給紙ローラ522の下方に配設された分離パッド523とを含む。給紙ローラ522が回転すると、シートは、給紙ローラ522と分離パッド523との間を通過し、第1給紙搬送路530内へ送り込まれる。分離パッド523は、給紙ローラ522と分離パッド523との間を通過するシートに対して摩擦力を与える。したがって、給紙ローラ522が複数枚のシートを第1給紙搬送路530へ送り込もうとするとき、分離パッド523は最上位にあるシート(給紙ローラ522と直接的に接触するシート)以外のシートに搬送方向と逆方向に作用する摩擦力を与え、第1給紙搬送路530内への搬送を妨げる。この結果、シートは1枚ずつ第1給紙搬送路530内へ送り込まれることとなる。
他のもう1つの給紙源として用いられるカセット300は、シートを支持するリフト板305を含む。リフト板305は、カセット300内のシートの先頭縁を上方に押し上げるように傾斜する。リフト板305の下流端の上方には、ピックアップローラ311が配設される。ピックアップローラ311は、リフト板305が押し上げたシートの先頭縁に接触する。この結果、ピックアップローラ311が回転すると、シートはカセット300から下流へ送り出されることとなる。
ピックアップローラ311の下流には、給紙ローラ312及び給紙ローラ312の下方に位置するリタードローラ313が配設される。ピックアップローラ311は、給紙ローラ312とリタードローラ313との間にシートを送り込む。給紙ローラ312は、シートを更に下流へ送り出すように回転する。リタードローラ313の回転は、トルクリミッタにより制御される。ピックアップローラ311が2以上のシートを給紙ローラ312とリタードローラ313との間に送り込んだとき、トルクリミッタが作動し、リタードローラ313を回転不能にする。この結果、リタードローラ313は、最上位にあるシート(給紙ローラ312と直接的に接触するシート)以外のシートの搬送に抗する摩擦力を与えることとなる。ピックアップローラ311が1枚のシートを給紙ローラ312とリタードローラ313との間に送り込んだとき、トルクリミッタは作動せず、リタードローラ313はシートの搬送に従って回転する。したがって、この結果、シートは1枚ずつ第2給紙搬送路310へ送り込まれることとなる。本実施形態において、給紙ローラ312は、シートを搬送する搬送部として機能する。また、リタードローラ313は、第2給紙搬送路310へ送られるシートの数の重送を防止する抗力部として機能する。尚、リタードローラ313が取り付けられた案内部600は、以下に詳述される。本実施形態の搬送装置は、給紙ローラ312、案内部600並びに案内部600に取り付けられる要素により構成される。
第2給紙搬送路310へ送り込まれたシートは、第2給紙搬送路310に設けられた搬送ローラ対360によってレジストローラ対320に向けて送り出される。上述の戻し搬送路350は、第2給紙搬送路310の搬送ローラ対360の上流で合流する。したがって、第2給紙搬送路310の搬送ローラ対360は、戻し搬送路350を通じて第2給紙搬送路310に供給されたシートも同様にレジストローラ対320へ送り出す。レジストローラ対320の上流で、第1給紙搬送路530及び第2給紙搬送路310は合流する。したがって、レジストローラ対320は、第1給紙搬送路530又は第2給紙搬送路310を通じて搬送されたシートを画像形成部410へ供給する。
画像形成部410は、イエロー用トナーコンテナ900Y、マゼンタ用トナーコンテナ900M、シアン用トナーコンテナ900C、ブラック用トナーコンテナ900Kを含む。これらコンテナの下方には、YMCK各色に対応する現像装置10Y、10M、10C、10Kがそれぞれ配設される。画像形成部410は、これらトナーコンテナ900Y、900M、900C、900Kに収容されたトナーを用いて、シートに画像を形成する。
画像形成部410は、各色のトナー像を担持する感光体ドラム17(電子写真方式で潜像が形成される感光体)を含む。感光体ドラム17として、アモルファスシリコン(a−Si)系材料を用いた感光体ドラムを用いることができる。各感光体ドラム17には、トナーコンテナ900Y、900M、900C、900Kからそれぞれイエロー、マゼンタ、シアン、ブラックのトナーが供給される。
感光体ドラム17の周囲には、帯電器16、現像装置10(10Y、10M、10C、10K)、転写器(転写ローラ)19及びクリーニング装置18が配置される。帯電器16は、感光体ドラム17の表面を均一に帯電する。帯電後の感光体ドラム17の表面は、露光ユニット94によって露光され、静電潜像が形成される。露光ユニット94は、例えば、外部装置からの画像信号(画像情報を含む信号)に基づき、レーザ光を照射する。現像装置10Y、10M、10C、10Kは、それぞれトナーコンテナ900Y、900M、900C、900Kから供給される各色のトナーを用いて、各々の感光体ドラム17上に形成された静電潜像を現像(可視像化)する。転写ローラ19は、中間転写ベルト921を挟んで感光体ドラム17とニップ部を形成し、感光体ドラム17上のトナー像を中間転写ベルト921上に一次転写する。クリーニング装置18は、トナー像転写後の感光体ドラム17の周面を清掃する。
各現像装置10Y、10M、10C、10Kは、現像筐体20を備える。現像筐体20の内部には、磁性キャリアとトナーとを有する2成分現像剤が収納される。また、現像筐体20内には、現像筐体20の底部近傍に長手方向を軸方向として並列に2本の攪拌ローラ11、12(現像剤攪拌部材)が回転可能に配置される。
現像筐体20の内部底面には、現像剤の循環経路が設定されており、攪拌ローラ11、12は循環経路内に配設される。攪拌ローラ11、12の間の軸方向には、現像筐体20の底部から立設された仕切り壁201が設けられる。仕切り壁201は、循環経路を区画する。仕切り壁201の周囲を周回するように、循環経路が形成される。2成分現像剤は、循環経路を攪拌ローラ11及び12によって攪拌、搬送されながら帯電される。
2成分現像剤は、攪拌ローラ11及び12によって攪拌されつつ現像筐体20内を循環し、トナーが帯電される。攪拌ローラ11上の2成分現像剤は、上側に位置する磁気ローラ14に吸引されて搬送される。吸引された2成分現像剤は、磁気ローラ14上に磁気ブラシ(図示せず)を形成する。磁気ブラシは、ドクターブレード13によって層厚規制される。現像ローラ15上のトナー層は、磁気ローラ14と現像ローラ15との間の電位差によって形成される。トナー層によって感光体ドラム17上の静電潜像が現像される。
露光ユニット94は、光源やポリゴンミラー、反射ミラー、偏向ミラーなどの各種の光学系機器を有し、画像形成部410の各々に設けられた感光体ドラム17の周面に、画像信号に基づく光を照射して、静電潜像を形成する。
中間転写ユニット92は、中間転写ベルト921、駆動ローラ922及び従動ローラ923を備える。中間転写ベルト921上には、複数の感光体ドラム17からトナー像が重ね塗りされる(一次転写)。重ね塗りされたトナー像は、カセット300又はトレイ510から供給されるシートに二次転写部98において二次転写される。中間転写ベルト921を周回駆動させる駆動ローラ922及び従動ローラ923は、筐体2によって回転自在に支持される。
レジストローラ対320から送り出されたシートは、二次転写部98を構成する中間転写ベルト921及び転写ローラ981との間に供給される。その後、シートは二次転写部98によって転写されたトナー画像を担持しつつ、定着部430へ送り出される。
定着部430は、ヒータ431を内蔵する加熱ローラ432と、加熱ローラ432に圧接される加圧ローラ433とを含む。二次転写部98から送り出されたシートは、加熱ローラ432と加圧ローラ433との間に送り込まれる。シート上のトナーは加熱ローラ432からの熱エネルギを受け溶融し、加圧ローラ433からの圧力を受けることにより、シートに定着されることとなる。定着部430は、シートにトナーを定着した後、排出搬送路340を介してシートを排出部450へ送る。
排出部450は、排出ローラ対451を含む。排出ローラ対451は正転・逆転可能に形成される。これにより、上述のスイッチバック動作が達成されることとなる。
図3は、図2に概略的に示されたリタードローラ313が取り付けられた案内部600の斜視図である。図3(a)は、右方からの案内部600の斜視図である。図3(b)は、左方からの案内部600の斜視図である。図3と併せて、図2を参照しつつ、案内部600が説明される。
案内部600は、略台形柱状の筐体610を含む。下方に湾曲した筐体610の上面は、図2に関連して説明されたピックアップローラ311によって送り出された後、給紙ローラ312によって搬送されるシートを第2給紙搬送路310に向けて送り出すように案内する第1案内面611を含む。また、下方に湾曲した筐体610の上面は更に、第1案内面611と協働してシートを第2給紙搬送路310に向けて送り出すように案内する第2案内面612を含む。第2案内面612は、第1案内面611から離間して形成される。第1案内面611及び第2案内面612は、シートの幅方向に沿って整列する。第1案内面611と第2案内面612との間には、第1案内面611及び第2案内面612上を通過するシートの重送を防止するための重送防止部620が配設される。
図4は、重送防止部620が除去された案内部600の斜視図である。図4(a)は、右方からの案内部600の斜視図である。図4(b)は、左方からの案内部600の斜視図である。図4と併せて、図3を参照しつつ、案内部600が更に説明される。
案内部600には、第1案内面611と第2案内面612との間に凹部613が形成される。重送防止部620は、凹部613に収容される。案内部600は、凹部613を形成する側壁614を含む。本実施形態において、第1案内面611から下方に延びる側壁614は、第1側壁615と便宜的に称される。また、第2案内面612から下方に延びる側壁614は、第2側壁616と便宜的に称される。案内部600は更に、第1側壁615及び第2側壁616の下縁の間で延びる底壁617を含む。底壁617は、第1側壁615及び第2側壁616とともに凹部613を形成する。底壁617は、第1案内面611及び第2案内面612と同様に傾斜した面を含む。
第1側壁615及び第2側壁616それぞれには、穴部618が形成される。また、第1側壁615及び第2側壁616それぞれは、凹部613に向けて突出するレール部619を含む。底壁617は、凹部613に向けて突出する縁支持部631を含む。穴部618、レール部619及び縁支持部631は、重送防止部620と案内部600との間の接続に用いられる。
図5は、重送防止部620のホルダの斜視図である。図5(a)は、正面側からのホルダの斜視図である。図5(b)は、背面側からのホルダの斜視図である。尚、図5に示されるホルダには、リタードローラ313が取り付けられている。図5と併せて、図2乃至図4を参照しつつ、重送防止部620が説明される。
重送防止部620のリタードローラ313及びリタードローラ313に隣接して配設されるトルクリミッタ319を支持するホルダ700は、ホルダ621へ突出する支軸750を介して、ホルダ621に支持される。ホルダ700は、ホルダ621とホルダ700との間に設けられた付勢部材(例えば、捻りコイルバネ(図示せず))によって、給紙ローラ312に向けて付勢される。ホルダ621は、案内部600の凹部613に収容される。ホルダ621は、第1側壁615に沿う第1支持壁622と、第2側壁616に沿う第2支持壁623と、第1支持壁622と第2支持壁623との間で延びる正面壁624とを含む。第1支持壁622、第2支持壁623及び正面壁624は、リタードローラ313及びリタードローラ313の回転を制御するトルクリミッタ319を支持する支持部として機能する。リタードローラ313は、第1支持壁622、第2支持壁623及び正面壁624それぞれの上縁で囲まれる空間から露出し、シートの下面に接触する。上述の如く、トルクリミッタ319による回転制御を介して、シートは1枚ずつ第2給紙搬送路310へ送られることとなる。
ホルダ621は更に、リタードローラ313に対して下流に配設される案内板626を含む。案内板626は、第1支持壁622及び第2支持壁623それぞれの内壁の間で延びる。案内板626の上面は、第1案内面611及び第2案内面612と協働してシートを案内する第3案内面627として用いられる。かくして、リタードローラ313及び給紙ローラ312によって1枚ずつ送り出されたシートは、第1案内面611,第2案内面612及び第3案内面627に案内されつつ、第2給紙搬送路310へ搬送される。
ホルダ621は更に、側壁614とリタードローラ313に対する支持部(第1支持壁622、第2支持壁623及び正面壁624)との間に配設される接続片628を含む。第1側壁615と第1支持壁622との間に配設される接続片628は、便宜的に、第1接続片629と称される。第2側壁616と第2支持壁623との間に配設される接続片628は、便宜的に、第2接続片641と称される。
第1支持壁622と一体的に接続される第1接続片629の基端部は、第1接続片629の先端部よりも肉厚に形成される。第1接続片629の先端部と第1支持壁622との間には、空間が形成される。第2支持壁623と一体的に接続される第2接続片641の基端部は、第2接続片641の先端部よりも肉厚に形成される。第2接続片641の先端部と第2支持壁623との間には、空間が形成される。ホルダ621は、例えば、樹脂から一体的に成型される。第1接続片629及び第2接続片641それぞれの先端部は、弾性変形可能に成型される。第1接続片629と第1支持壁622との間の空間並びに第2接続片641と第2支持壁623との間の空間は、第1接続片629及び第2接続片641それぞれが第1支持壁622及び第2支持壁623に向けて弾性変形するための可動空間として用いられる。
第1支持壁622及び第2支持壁623それぞれは、第1側壁615及び第2側壁616に向けて突出する略円柱形状の第1ボス642を含む。レール部619は、湾曲した位置決め部632を含む。第1ボス642は、凹部613にホルダ621が挿入されるとき、レール部619に案内され、位置決め部632によって位置決めされる。
第1接続片629及び第2接続片641それぞれは、第1側壁615及び第2側壁616に向けて突出する第2ボス643を含む。第2ボス643は、第1接続片629及び第2接続片641それぞれの先端外面から突出する。略円柱形状の第2ボス643は、第1側壁615及び第2側壁616それぞれに形成された穴部618と嵌合される。かくして、第2ボス643は、第1側壁615及び第2側壁616とホルダ621とを接続するための接続部として用いられる。上述の如く、第1接続片629及び第2接続片641それぞれを、第1支持壁622及び第2支持壁623に向けて、弾性変形させることにより、第2ボス643と穴部618との間の接続が解除されることとなる。
第1接続片629及び第2接続片641それぞれは、更に、第1支持壁622及び第2支持壁623に向けて突出する第3ボス644を含む。略円柱形状の第3ボス644は、第1接続片629及び第2接続片641それぞれの先端内面から突出する。
図6は、第3ボス644と接続される充填部材の斜視図である。図6(a)は、正面側からの充填部材の斜視図である。図6(a)は、背面側からの充填部材の斜視図である。図6と併せて、図4及び図5を参照しつつ、充填部材が説明される。
重送防止部620は、ホルダ621に着脱自在に取り付けられる充填部材650を備える。充填部材650は、略矩形板状の本体部651と、本体部651から上方に延出する第1アーム部652,第2アーム部653及び摘み部654とを含む。第1アーム部652及び第2アーム部653それぞれは、本体部651の上縁両端から延出する。摘み部654は、第1アーム部652と第2アーム部653との間に形成される。
第1アーム部652及び第2アーム部653の先端部には、略C型の嵌合部655が形成される。第1アーム部652は、第1支持壁622と第1接続片629の先端部との間に形成された空間を埋めるように形成される。第1アーム部652の嵌合部655は、第1支持壁622と第1接続片629の先端部との間に形成された空間内で突出する第3ボス644に着脱自在に嵌合される(スナップフィット)。第2アーム部653は、第2支持壁623と第2接続片641の先端部との間に形成された空間を埋めるように形成される。第2アーム部653の嵌合部655は、第2支持壁623と第2接続片641の先端部との間に形成された空間内で突出する第3ボス644に着脱自在に嵌合される(スナップフィット)。第1アーム部652及び第2アーム部653それぞれが、第1支持壁622と第1接続片629の先端部との間に形成された空間及び第2支持壁623と第2接続片641の先端部との間に形成された空間を埋めている間、第1接続片629及び第2接続片641それぞれの弾性変形は抑制される。充填部材650がホルダ621から取り外されると、第1接続片629及び第2接続片641それぞれは、第1支持壁622及び第2支持壁623に向けて弾性変形可能となる。
図5(b)に明瞭に示されるように、案内板626の背面(即ち、第3案内面627と反対側の面)には、3つのリブ645,646,647が形成される。第1支持壁622側に形成されたリブ645と中央のリブ646との間に、充填部材650の摘み部654が収容される。かくして、充填部材650がホルダ621に取り付けられたとき、摘み部654は、案内板626の背面に隣接するように上方に突出する。
使用者は、摘み部654を摘み、案内板626の背面に充填部材650を近づける。このとき、嵌合部655は、第3ボス644に向けて開口している。かくして、充填部材650は、ホルダ621の背面から比較的容易に着脱されることとなる。
充填部材650の本体部651は、下方に突出する舌片656を含む。舌片656の下縁657は、案内部600の底壁617に形成された縁支持部631によって支持される。
図7及び図8は、ホルダ621及び充填部材650が取り付けられる前の案内部600の構造を示す。図7(a)は、案内部600の正面図である。図7(b)は、図7(a)のA−A線に沿う案内部600の断面図である。図8(a)は、案内部600の凹部613の周辺の背面側の拡大図である。図8(b)は、案内部600の背面側の斜視図である。図9は、ホルダ621が取り付けられた後の案内部600を示す。図9(a)は、案内部600に取り付けられたホルダ621の周囲の背面側の拡大図である。図9(b)は、ホルダ621が取り付けられた後の案内部600の斜視図である。図7乃至図9と併せて、図5及び図6を参照しつつ、ホルダ621の案内部600への取付が説明される。
上述の如く、案内部600の第1側壁615及び第2側壁616は、レール部619を備える。レール部619は、湾曲した位置決め部632を含む。ホルダ621が凹部613に収容されるとき、レール部619は、正面壁624に近接する第1支持壁622及び第2支持壁623の端部から突出する第1ボス642を案内し、位置決め部632に位置決めする。位置決め部632は、第1ボス642を回転可能に支持する。
ホルダ621が凹部613に収容されると、第1側壁615及び第2側壁616に形成された穴部618に、第1接続片629及び第2接続片641それぞれの先端部に形成された第2ボス643が穴部618に嵌入される。この結果、ホルダ621は、凹部613内で固定されることとなる。
図10は、案内部600の底壁617とホルダ621との間に挿入された充填部材650の斜視図である。図11は、ホルダ621に接続された充填部材650を示す。図11(a)は充填部材650の拡大斜視図である。図11(b)は、充填部材650とホルダ621とが接続された後の案内部600の斜視図である。図10及び図11と併せて、図5乃至図9を参照しつつ、充填部材650のホルダ621及び案内部600への取付が説明される。
上述の如く、充填部材650は、ホルダ621の背面から、ホルダ621及び案内部600に接続される。充填部材650の舌片656が、案内部600の底壁617とホルダ621との間に挿入される。この結果、舌片656の下縁657が、底壁617に形成された縁支持部631に受け止められる。縁支持部631は、舌片656の下縁657を回動可能に支持する。したがって、使用者は、縁支持部631に支持される舌片656の下縁657を軸に舌片656を回動させ、第1アーム部652及び第2アーム部653それぞれの先端に形成された嵌合部655を、第1接続片629及び第2接続片641それぞれの先端に形成された第3ボス644に近接させ、嵌合部655と第3ボス644とを嵌合させることができる。図6に明瞭に示されるように、舌片656の回動を容易にするように、舌片656の下縁657は略円柱形状に形成される。
図12は、図7乃至図11に関連して説明されたホルダ621及び充填部材650の案内部600への取付工程を概略的に示す。図12(a)は、ホルダ621及び充填部材650が取り付けられる前の案内部600を示す拡大背面図である。図12(b)は、ホルダ621が取り付けられた後の案内部600を示す拡大背面図である。図12(c)は、充填部材650が取り付けられた後の案内部600を示す拡大背面図である。図12と併せて、図7乃至図11を参照しつつ、ホルダ621及び充填部材650の案内部600への取付が更に説明される。
上述の如く、第1接続片629と第1支持壁622との間並びに第2接続片641と第2支持壁623との間には、空間が形成され、使用者は、当該空間を利用して、第1接続片629及び第2接続片641それぞれを第1支持壁622及び第2支持壁623に向けて弾性変形させることにより、好適に、穴部618に第2ボス643を嵌入させることができる。
上述の如く、第1アーム部652及び第2アーム部653それぞれが、第3ボス644に接続されると、第1アーム部652及び第2アーム部653は、第1接続片629と第1支持壁622との間並びに第2接続片641と第2支持壁623との間の空間を埋めることとなる。この結果、第1接続片629及び第2接続片641の意図しない弾性変形が抑制されることとなる。
図12に関連して説明された工程と逆の工程を経て、ホルダ621及び充填部材650が案内部600から取り外される。したがって、摩耗したリタードローラ313を備えるホルダ621を、新たなリタードローラ313を支持するホルダ621に比較的容易に交換することが可能となる。
図13は、更に改善されたホルダ621Aの斜視図である。図13に示されるホルダ621Aと、図5に示されるホルダ621との間の相違点が、図4乃至図6を参照しつつ説明される。
ホルダ621Aの第2ボス643Aは、略半円柱状に形成される。第2ボス643Aは、第2ボス643Aの突出方向に延びる平坦な切面649を含む。切面649は、第1ボス642周りの第2ボス643Aの周回軌跡を横切るように形成される。この結果、案内部600の側壁614に形成された穴部618に嵌入された第2ボス643Aは、例えば、使用者が案内板626に下方に力を加え、第1ボス642周りの回転モーメントを加えると、比較的容易に穴部618から外れることとなる。したがって、図13に示されるホルダ621Aによれば、更に、リタードローラ313の交換が容易になされることとなる。尚、第2ボス643Aの形状を除いて、ホルダ621Aの他の構造は、図5に関連して説明されたホルダ621と同様である。