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JP5668530B2 - 画像処理方法及び画像処理装置 - Google Patents
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Description

本発明は、画像処理方法及び画像処理装置に関する。
近年、コピー機やプリンタ等では、画像をメモリに保存する際、データ量の削減のため圧縮処理を施すことが一般に行われている。圧縮方法としては、BTC(Block Truncation Coding)方式が広く知られている。しかし、1つの画像に文字や線画のように高解像度が求められる領域と、写真画のように解像度よりは高階調性が求められる領域とが混在する場合、1つの圧縮方法で圧縮処理したのでは、解像度性と階調性の両立は難しい。特に、文字や線画のエッジ部分については、圧縮処理や解像度変換を経ることにより元の解像度のときの画像を維持できず、鮮鋭性が失われることが知られている。
そこで、中間調領域の画素の場合にはBTC圧縮処理を用い、高階調領域の画素の場合には濃度パターンに基づく圧縮処理(縮退圧縮処理)を行い、中間調領域の画素か高階調領域の画素かに応じて圧縮処理を異ならせる技術が開示されている(特許文献1、2参照)。
特開2009−94619号公報 特開2010−87961号公報
縮退圧縮処理は、伸張時に量子化値から元の濃度パターンを予測して復元を行う必要がある。この濃度パターンの予測では、圧縮データにおいて注目画素とその周辺画素とのパターンマッチングを行うことにより復元後の濃度パターンが決定される。そのため、縮退圧縮処理後の伸張処理により復元される画像は、周辺画素の影響を受けやすく、特に、線画や極小文字においては、元の画像を維持できない可能性があった。
本発明の課題は、上記問題に鑑みて、伸張処理の復号精度を向上することである。
請求項1に記載の発明は、画素毎に属性データを有した画像を量子化する際、量子化対象の領域を構成する複数の画素の画素値を2値化した濃度パターンを作成して当該濃度パターンに基づいて量子化し、前記領域を構成する複数の画素が有するぞれぞれの属性データを画素毎に2値化する画像圧縮変換部と、前記画像圧縮変換部により前記濃度パターンに基づいて量子化された前記領域の画像を復号する際、当該領域を構成する複数の画素それぞれの2値化された属性データに基づく属性パターンに応じて当該領域の量子化前の濃度パターンを決定し、当該決定した濃度パターンに応じて復号する画像伸張変換部と、を備える画像処理装置である。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の画像処理装置において、前記画像伸張変換部は、前記属性パターンと一致する濃度パターンを前記量子化前の濃度パターンとして決定する。
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載の画像処理装置において、前記画像圧縮変換部は、写真画の属性データを有するか否かに基づいて、前記領域を構成する複数の画素が有する属性データを画素毎に2値化する。
請求項4に記載の発明は、請求項1又は2に記載の画像処理装置において、前記画像圧縮変換部は、前記領域を構成する複数の画素が有する属性データを、写真画の属性データを有するか否かに基づいて前記画素毎に属性データを2値化した第1中間属性データと、文字の属性データを有するか否かに基づいて前記画素毎に属性データを2値化した第2中間属性デーとに変換し、前記第1中間属性データ又は前記第2中間属性データを用いて、前記領域を構成する複数の画素が有する属性データを画素毎に2値化する。
請求項5に記載の発明は、請求項1から4のいずれか一項に記載の画像処理装置において、前記画像圧縮変換部は、前記領域が高階調度領域である場合、当該領域を構成する複数の画素の画素値を2値化した濃度パターンを作成して当該濃度パターンに基づいて量子化し、前記領域を構成する複数の画素が有するぞれぞれの属性データを画素毎に2値化する。
請求項6に記載の発明は、請求項1から5のいずれか一項に記載の画像処理装置において、前記画像圧縮変換部は、前記量子化対象の領域が中間調領域である場合にはBTC方式により量子化し、前記画像伸張変換部は、前記画像圧縮変換部により量子化された領域が中間調領域である場合にはBTC方式により復号する。
請求項7に記載の発明は、画像処理装置が実行する画像処理方法であって、画素毎に属性データを有した画像を量子化する際、量子化対象の領域を構成する複数の画素の画素値を2値化した濃度パターンを作成して当該濃度パターンに基づいて量子化し、前記領域を構成する複数の画素が有するぞれぞれの属性データを画素毎に2値化する画像圧縮変換工程と、前記画像圧縮変換工程により前記濃度パターンに基づいて量子化された前記領域の画像を復号する際、当該領域を構成する複数の画素それぞれの2値化された属性データに基づく属性パターンに応じて当該領域の量子化前の濃度パターンを決定し、当該決定した濃度パターンに応じて復号する画像伸張変換工程と、を含む画像処理方法である。
本発明によれば、周辺画素の画素値の影響を受けずに各画素の属性に応じて復号することができ、伸張処理の復号精度を向上することができる。
本実施形態におけるMFPの機能的構成を示す図である。 図1の画像処理部のうち、圧縮処理及び伸張処理時に主に機能する構成部分を示す図である。 図2の画像圧縮変換部による圧縮処理を示すフローチャートである。 圧縮処理前後の元画像と処理画像を示す図である。 元属性データと処理属性データを示す図である。 元属性データ、第1中間属性データ、第2中間属性データ、処理属性データを示す図である。 第1中間属性データと第2中間画像データとに基づく処理属性データの生成処理を示すフローチャートである。 BTC圧縮処理を示すフローチャートである。 BTC圧縮処理される場合の閾値と量子化データと復号データとの関係を示す図である。 BTC圧縮処理された処理画像のデータ構成を示す図である。 属性データのデータ構成を示す図である。 縮退圧縮処理を示すフローチャートである。 第1量子化処理を示すフローチャートである。 第1量子化処理される場合の閾値と量子化データと復号データとの関係を示す図である。 縮退圧縮処理された処理画像のデータ構成を示す図である。 第2量子化処理を示すフローチャートである。 濃度パターンと濃度パターンに定められた量子化データとの対応関係を示す図である。 図2の画像伸張変換部による伸張処理を示すフローチャートである。 伸張処理前後の処理画像と復元画像を示す図である。 BTC伸張処理を示すフローチャートである。 縮退伸張処理を示すフローチャートである。 第1復号処理を示すフローチャートである。 第2復号処理を示すフローチャートである。 量子化データと、その量子化データから予測される濃度パターンとの関係を示す図である。 属性パターンT0のマッチング処理に用いられる属性パターンと、その属性パターンから決定される濃度パターンとの関係を示す図である。 属性パターンT1のマッチング処理に用いられる属性パターンと、その属性パターンから決定される濃度パターンとの関係を示す図である。 属性パターンT2のマッチング処理に用いられる属性パターンと、その属性パターンから決定される濃度パターンとの関係を示す図である。 属性パターンT3のマッチング処理に用いられる属性パターンと、その属性パターンから決定される濃度パターンとの関係を示す図である。 濃度パターンH0の予測処理を示すフローチャートである。 濃度パターンH0の予測処理に用いられるテンプレートと、そのテンプレートと一致する場合に予測される濃度パターンとの関係を示す図である。 濃度パターンH1の予測処理に用いられるテンプレートと、そのテンプレートと一致する場合に予測される濃度パターンとの関係を示す図である。 濃度パターンH1の予測処理に用いられるテンプレートと、そのテンプレートと一致する場合に予測される濃度パターンとの関係を示す図である。 濃度パターンH2の予測処理に用いられるテンプレートと、そのテンプレートと一致する場合に予測される濃度パターンとの関係を示す図である。 濃度パターンH2の予測処理に用いられるテンプレートと、そのテンプレートと一致する場合に予測される濃度パターンとの関係を示す図である。 濃度パターンH3の予測処理に用いられるテンプレートと、そのテンプレートと一致する場合に予測される濃度パターンとの関係を示す図である。 元画像と予測に用いるテンプレートとを示す図である。 元画像と予測に用いるテンプレートとを示す図である。 縮退圧縮処理及び縮退伸張処理による処理結果を示す図である。 縮退圧縮処理及び縮退伸張処理による処理結果を示す図である。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。
本実施形態では、本発明をMFP(Multi Function Peripheral)に適用した例を説明する。MFPは、複写機能、プリント機能等の複数の機能を備えた複合型の画像形成装置である。
図1は、本実施形態におけるMFP100の機能的構成を示す図である。
MFP100は、外部PC(パーソナルコンピュータ)200と接続されており、当該外部PC200から送信されたPDL(Page Description Language)形式のデータから画像データを生成して画像処理した後、印刷を行うことができる。
図1に示すように、MFP100は、コントローラ20、画像処理部10、制御部11、読取部12、操作部13、表示部14、記憶部15、画像メモリ16、印刷装置17を備えて構成されている。
コントローラ20は、C(シアン)、M(マジェンタ)、Y(イエロー)、K(ブラック)の各色の画像データを生成する。
外部PC200のアプリケーションにより作成されたデータは、プリンタドライバソフトによってPDL形式に変換されて、コントローラ20に送信される。コントローラ20は送信されたPDL形式のデータをラスタライズ処理し、画像データを生成する。ラスタライズ処理において、コントローラ20はPDLコマンドを解析し、描画すべき画像単位(これをオブジェクトという)毎に画素を割り当て、この割り当てた画素にそれぞれC、M、Y、Kの各色のデータ値(画素値)を設定する。
また、ラスタライズ処理において、コントローラ20は画素毎に画像の属性を示す属性データを生成し、画像に付帯する。画像の属性は、少なくとも文字(Text)、線画(Graphics)、写真画(Image)の3つを含む。
なお、本実施形態ではコントローラ20をMFP100内に内蔵する構成を説明したが、コントローラ20をMFP100外部に設ける構成であってもよい。
制御部11は、CPU(Central Processing Unit)、RAM(Random Access Memory)等を備えて構成されており、記憶部15に記憶されている各種処理プログラムとの協働によって各種演算を行ったり、MFP100の各部を集中制御したりする。
読取部12は、光学系やCCD(Charge Coupled Device)を有するスキャナを備え、原稿を光走査して画像(アナログ信号)を生成する。生成された画像は、図示しない処理部において各種補正処理が施された後、デジタル変換されて画像処理部10に出力される。
操作部13はオペレータの操作指示を入力するために用いられ、各種キーや表示部14と一体に構成されるタッチパネル等を備えて構成されている。操作部13は、操作に応じた操作信号を生成して制御部11に出力する。
表示部14は、制御部11の制御に従ってディスプレイ上に操作画面等を表示する。
記憶部15は、各種処理プログラムの他、処理に必要なパラメータや設定データ等を記憶している。
画像メモリ16は、コントローラ20によって生成された画像データや読取部12によって生成された画像データを記憶する。
印刷装置17は、画像処理部10から入力される印刷用の画像データに基づいて印刷を行う。印刷用の画像データとは、コントローラ20や読取部12によって生成された画像データに各種画像処理が施された画像データである。
印刷装置17は電子写真方式による印刷を行い、例えば給紙部、露光部、現像部、定着部等からなる。印刷時には、画像データに基づき露光部によりレーザ光が照射され、感光ドラム上に静電潜像が形成される。そして、現像部の現像処理により感光ドラム上にトナー像が形成されると、当該トナー像は給紙部から給紙された用紙上に転写され、定着部により定着処理が行われる。
次に、図2を参照して画像処理部10について説明する。
コントローラ20や読取部12から入力された画像データは一旦画像メモリ16に保存される。そして、オペレータにより印刷指示がなされると、画像データは画像メモリ16から読み出されて印刷装置17へと出力される。
画像処理部10は、画像メモリ16に画像データを保存する際には当該画像データに対し、圧縮処理を施すとともに低解像度への解像度変換を行い、画像メモリ16から読み出された画像データに対し、伸張処理を施すとともに、元の解像度へ戻す解像度変換を行う画像処理装置としての機能を実現する。その後、画像処理部10は伸張された画像データに対し、濃度補正処理、スクリーン処理等の画像処理を施して印刷用の画像データを生成し、印刷装置17に出力する。
図2は、画像処理部10において圧縮処理又は伸張処理時に主に機能する構成部分を示す図である。図2に示すように、画像処理部10は画像圧縮変換部1、画像伸張変換部2を含んで構成されている。画像圧縮変換部1、画像伸張変換部2は、画像処理回路や画像データを保持するラインメモリ等から構成されている。
〈圧縮処理〉
図3を参照して、画像圧縮変換部1による実行される圧縮処理を説明する。圧縮処理では、解像度1200dpi、1画素8bitのデータからなる元画像が、1画素4bitのデータに圧縮され、600dpiに解像度変換されて処理画像が生成される。なお、圧縮処理は、8×8画素のブロック単位で行われる。
図4に、8×8画素(1200dpi)の元画像と、その領域に対応する4×4画素(600dpi)の処理画像を示す。
図4に示すように、元画像の8×8画素の各画素はaij(0≦i≦7、0≦j≦7)、処理画像の4×4画素の各画素はbij(0≦i≦3、0≦j≦3)で表される。また、以下の説明では、aij、bijの画素の画素値をそれぞれaij、bijで示す場合がある。
図3に示すように、画像圧縮変換部1は、圧縮対象の画像(1200dpi、8bit)から8×8画素のブロック単位の画素を抽出して入力する(ステップS1)。次いで、画像圧縮変換部1は、8×8画素の各画素aijが持つ画素値のうち、最大値Max(8bit)、最小値min(8bit)を算出する(ステップS2)。この8×8画素における最大値Max、最小値minは、圧縮処理後の4×4画素の処理画像における最大値Max、最小値minでもある。
Max、minが算出されると、画像圧縮変換部1は、8×8画素の中から2×2画素の領域を量子化対象の領域として抽出する(ステップS3)。抽出された2×2画素の各画素aijはそれぞれ属性データを有する。画像圧縮変換部1は、各画素aijが有する属性データを画素毎に2値化して圧縮し、2×2画素の領域に対応する処理画像の1画素bijの画像の属性を示す属性データ(処理属性データ)として変換する属性データ変換処理を行う(ステップS4)。処理属性データは、2×2画素の領域が対応する処理画像の1画素bijの画像の属性を示す属性データであると共に、bijの元画像である2×2画素の各画素の属性データを示す。
図5を参照しながら、属性データ変換処理について説明する。
図5に、2×2画素(1200dpi)の元画像に対応する属性データ(元属性データ)(2bit)と、元画像に対応する処理画像(600dpi)に対応する属性データ(処理属性データ)(4bit)を示す。
2×2画素の各画素aijの属性データをTAG(aij)、2×2画素の領域に対応する処理画像の画素bijの属性データをTAG(bij)で示すと、各TAG(aij)は、下記条件(1)、(2)に従って2値化され、2×2画素の4画素に0又は1に変換された属性データが定められる。そして2値化された各画素の値が予め定めら得た順番に配列されることにより4bitの1つのTAG(bij)に変換される。なお、TAG(aij)=11は文字、TAG(aij)=01は線画、TAG(aij)=00は写真画の属性データであることを示す。
(1)TAG(aij)=00の場合、「0」
(2)TAG(aij)=00でない場合、即ちTAG(aij)=01 or 11の場合、「1」
属性データ変換処理では、例えば図5に示すように、TAG(a00)の2値化された値をTAG(b00)の3bit目、TAG(a01)の2値化された値をTAG(b00)の2bit目、TAG(a10)の2値化された値をTAG(b00)の1bit目、TAG(a11)の2値化された値をTAG(b00)の0bit目、に配列することにより、属性データが4bitの処理属性データTAG(b00)に変換される。
なお、属性データ変換処理は、図5に示すような上述した処理に限らない。
図6及び図7を参照して、属性データ変換処理に変形例を示す。
図6に、2×2画素(1200dpi)の元画像に対応する属性データ(元属性データ)(2bit)、元画像に対応する処理画像(600dpi)の第1中間属性データ(4bit)、元画像に対応する処理画像(600dpi)の第2中間属性データ(4bit)、元画像に対応する処理画像(600dpi)の属性データ(処理属性データ)(4bit)、を示す。
2×2画素の各画素aijの属性データをTAG(aij)、2×2画素の領域に対応する第1中間属性データをTAG(cij)、第2中間属性データをTAG(dij)、処理画像データをTAG(bij)と示す。
図6に示すように、元属性データTAG(aij)は、第1中間属性データTAG(cij)と第2中間属性データTAG(dij)とに変換され、TAG(cij)又はTAG(dij)のいずれか一方に基づいて処理属性データTAG(bij)に変換される。
第1中間属性データTAG(cij)は、各TAG(aij)が、上記条件(1)、(2)に従って2値化され、2値化された各画素の値が予め定めら得た順番に配列されることにより4bitの1つの値に変換されたものである。
第2中間属性データTAG(dij)は、各TAG(aij)が、上記条件(3)、(4)に従って2値化され、2値化された各画素の値が予め定めら得た順番に配列されることにより4bitの1つの値に変換されたものである。
(3)TAG(aij)=11の場合、「1」
(4)TAG(aij)=11でない場合、即ちTAG(aij)=00 or 01の場合、「0」
図7を参照して、第1中間属性データTAG(cij)と第2中間画像データTAG(dij)とに基づく処理属性データTAG(bij)の生成について説明する。
まず、第1中間属性データTAG(cij)が0、即ち、TAG(cij)を構成する4bit全てが0であるか否かが判別される(ステップS41)。第1中間属性データTAG(cij)が0の場合(ステップS41;YES)、第1中間属性データTAG(cij)が処理属性データTAG(bij)として選出され決定される(ステップS42)。
第1中間属性データTAG(cij)が0でない場合(ステップS41;NO)、第1中間属性データTAG(cij)を構成する4bitが1及び0を含むか否が判別される(ステップS43)。第1中間属性データTAG(cij)を構成する4bitが1及び0を含む場合(ステップS43;YES)、第1中間属性データTAG(cij)の最上位bit(3bit目)が「1」か否かが判別される(ステップS44)。
第1中間属性データTAG(cij)の最上位bit(3bit目)が「1」の場合(ステップS44;YES)、第1中間属性データTAG(cij)の反転データが処理属性データTAG(bij)として選出され決定される(ステップS45)。第1中間属性データTAG(cij)の最上位bit(3bit目)が「1」でない場合、即ち、「0」の場合(ステップS44;NO)、第1中間属性データTAG(cij)が処理属性データTAG(bij)として選出され決定される(ステップS46)。
第1中間属性データTAG(cij)を構成する4bitが1及び0を含まない場合(ステップS43;NO)、第2中間属性データTAG(dij)を構成する4bitが1及び0を含むか否が判別される(ステップS47)。第2中間属性データTAG(dij)を構成する4bitが1及び0を含む場合(ステップS47;YES)、第2中間属性データTAG(dij)の最上位bit(3bit目)が「1」か否かが判別される(ステップS48)。
第2中間属性データTAG(dij)の最上位bit(3bit目)が「1」の場合(ステップS48;YES)、第2中間属性データTAG(dij)が処理属性データTAG(bij)として選出され決定される(ステップS49)。第2中間属性データTAG(dij)の最上位bit(3bit目)が「1」でない場合、即ち、「0」の場合(ステップS48;NO)、第2中間属性データTAG(dij)の反転データが処理属性データTAG(bij)として選出され決定される(ステップS50)。
第2中間属性データTAG(dij)を構成する4bitが1及び0を含まない場合(ステップS47;NO)、第1中間属性データTAG(cij)が処理属性データTAG(bij)として選出され決定される(ステップS51)。
図6及び図7に示すように、元属性データを2値化するにあたって異なる条件に基づいて変換した第1中間属性データと第2中間属性データとを用いて処理属性データに変換することにより、2×2画素を構成する各画素の属性データが文字又は線画のみである場合であっても復号可能となる。
また、最上位bitに応じて選出する第1中間属性データ又は第2中間属性データを反転させることにより、最上位bitが「0」の場合には処理属性データが第1中間属性データ由来である、最上位bitが「1」の場合には処理属性データが第2中間属性データ由来である、ことが判別可能となる。そのため、最上位bitを参照すれば、写真画か否かで2値化した値を用いた属性データ(第1中間属性データ)であるのか、文字か否かで2値化した値を用いた属性データ(第2中間属性データ)であるのかがわかり、輪郭処理等の伸張処理後に施される処理において属性データを有効に活用することができる。
属性データ変換処理後(ステップS4後)、画像圧縮変換部1は、変換後の属性データ(処理属性データ)に基づいて、2×2画素の領域の属性が写真画であるか否かを判別する(ステップS5)。ステップS5では、処理属性データTAG(bij)を構成する4bit全てが「0」の場合は写真画と判別される。
写真画の属性を有する領域では、後段の処理において画素値の平均化が行われる。文字や線画は平均化が行われると解像度が失われ、画質劣化の程度が大きくなる。そのため、2×2画素の中に1画素でも文字又は線画の属性を持つ画素aijが含まれる場合には、2×2画素の領域を文字や線画の領域として扱うことにより、平均化を回避する。
2×2画素の領域の属性が写真画である場合(ステップS5;YES)、画像圧縮変換部1は、2×2画素の領域にBTC圧縮処理を施す(ステップS6)。一方、2×2画素の領域の属性が写真画でない場合(ステップS5;NO)、画像圧縮変換部1は、2×2画素の領域に縮退圧縮処理を施す(ステップS7)。
ステップS6又はステップS7後、画像圧縮変換部1は1画素bij分の処理画像(600dpi、4bit)を出力する(ステップS8)。
次いで、画像圧縮変換部1は、ステップS1で抽出された8×8画素の画素aij全てについて圧縮処理したか否かを判別する(ステップS9)。まだ未処理の画素aijがある場合(ステップS9;NO)、画像圧縮変換部1は、ステップS3に戻り、未処理の画素aijのうち新たに2×2画素を処理対象としてステップS3〜S9の処理を繰り返す。一方、8×8画素の画素aij全てについて圧縮処理がなされた場合(ステップS9;YES)、画像圧縮変換部1は、画像終端まで圧縮処理を終えたか否かを判別する(ステップS10)。
未処理の画像部分がある場合(ステップS10;NO)、画像圧縮変換部1は、ステップS1に戻り、未処理の画像部分から新たに8×8画素を抽出して、この8×8画素を対象にステップS1〜S10の処理を繰り返す。そして、画像の終端まで圧縮処理がなされると(ステップS10;YES)、本処理が終了する。
図8を参照してBTC圧縮処理について説明する。
BTC圧縮処理では、BTC方式により2×2画素の領域が量子化される。
図8に示すように、画像圧縮変換部1は、2×2画素の各画素aijの画素値の平均値avr(bij)を算出する(ステップS61)。この平均化によって4画素aijを1画素bijとする解像度変換が実現される。次いで、画像圧縮変換部1は、ステップS2で算出された最大値Max、最小値minを用いて下記式により閾値THa1〜THa7を算出する(ステップS62)。
THa7=min+(Max-min)×13/14
THa6=min+(Max-min)×11/14
THa5=min+(Max-min)×9/14
THa4=min+(Max-min)×7/14
THa3=min+(Max-min)×5/14
THa2=min+(Max-min)×3/14
THa1=min+(Max-min)×1/14
そして画像圧縮変換部1は、算出された閾値THa1〜THa7を用いて、8bitの平均値avr(bij)を量子化し、000〜111の3bitの量子化データを得る。この量子化データをBTC(bij)で表す。図9は、閾値THa1〜THa7と、量子化データBTC(bij)との関係を示しており、この関係は下記式のように表される。
THa7≦avr(bij)≦Maxのとき、BTC(bij)=111
THa6≦avr(bij)<THa7のとき、BTC(bij)=110
THa5≦avr(bij)<THa6のとき、BTC(bij)=101
THa4≦avr(bij)<THa5のとき、BTC(bij)=100
THa3≦avr(bij)<THa4のとき、BTC(bij)=011
THa2≦avr(bij)<THa3のとき、BTC(bij)=010
THa1≦avr(bij)<THa2のとき、BTC(bij)=001
min≦avr(bij)<THa1のとき、BTC(bij)=000
すなわち、図9に示すように、avr(bij)がMax、min、THa1〜THa7で定められる濃度範囲の何れに属するかによって3bitの量子化データBTC(bij)に変換される。この量子化データBTC(bij)が処理画像の1画素bijの画素値となる。
画像圧縮変換部1は、得られた量子化データBTC(bij)を処理画像の一部としてラインメモリや画像メモリ16(以下、総称してメモリという)に保存する。処理画像は、1画素4bitのデータからなるので、メモリではそのような処理画像を保持するためのメモリ領域が形成されている。画像圧縮変換部1は、そのメモリ領域のうち、量子化データBTC(bij)を保持する領域に量子化データBTC(bij)を保持させる(ステップS63)。
図10を参照して、処理画像のデータ構成について説明する。
処理画像のデータ構成は、BTC圧縮処理が施されたか、縮退圧縮処理が施されたかによって異なる。図10に示すのは、8×8画素の各画素aij全てについてBTC圧縮処理が施された場合の処理画像のデータ構成である。メモリには、1画素bijが4bitのデータからなる処理画像を保持するため、1画素bij×1bitで4×4画素分のデータ層(プレーンという)4つ分のメモリ領域が形成されている。
この4つのプレーンのうち、0〜2bit目のプレーンには量子化データBTC(bij)が保持され、当該プレーンはBTCプレーンと呼ばれる。また、3bit目のプレーンには元画像の8×8画素における最大値Max(8bit)、最小値min(8bit)が保持され、当該プレーンは差分プレーンと呼ばれる。図10に示すように、最大値はMax(k)、最小値はmin(k)(kは8bit中のビット位置を示す。0≦k≦7)で示される。8bitのMax(k)、min(k)は、差分プレーンの中でMax(k)、min(k)のそれぞれに定められた2×4画素の位置に保持され、2×4画素の中でもビット位置kによって定められた位置に1bitずつ保持される。
さらに、上述の処理画像のメモリ領域に対応して処理画像の属性データ(処理属性データ)を保持するため、メモリには図11に示すように4つのプレーンに対応するメモリ領域が形成されることとなる。属性データTAG(bij)は4bitであるので、4bit分つまり4つのプレーン分のメモリ領域が確保されている。
図11に示すように、0〜3bit目のプレーンには、4bitの属性データTAG(bij)が保持され、当該プレーンはTAGプレーンと呼ばれる。
画像圧縮変換部1は、上記BTCプレーンに量子化データBTC(bij)を保持させると、処理属性データTAG(bij)を上記TAGプレーンに保持させる(ステップS64)。次いで、画像圧縮変換部1は、ステップS2で算出したMax又はminの8bitのデータ値のうち、画素bijに対応するビット位置kに位置する1bitのデータ値を抽出し、図10に示す差分プレーンの画素bijに対応する位置に保持させる(ステップS65)。
次に、図12を参照して縮退圧縮処理について説明する。
縮退圧縮処理では、処理対象とする2×2画素の領域が中間調領域であるか、高解像度領域であるかによって異なる量子化方法が用いられる。中間調領域とは、高解像度の維持が特に必要ない画像領域をいい、例えば中間調の濃度を持つ画像部分や、中間調でなくとも隣接画素間の濃度が同程度(濃度差が小さい)の画像部分等をいう。高解像度領域とは、高解像度の維持が必要な画像部分をいい、例えばオブジェクトのエッジ部分や細線構造、孤立点等の画像部分をいう。高解像度領域では階調性よりも解像度が重要視されるのに対し、中間調領域では解像度よりも階調性が重要視される。このように画像の特性によって求められる画質が異なるため、写真画以外の属性を持つ2×2画素の領域を高解像度領域と中間調領域に分け、それぞれ別の方法により量子化を行う。
下記条件(11)〜(14)を満たす場合、中間調領域であるとして2×2画素の領域はBTC方式により量子化される。
(11)4つの画素aijのうち、THb1<aij≦THb3となる画素が1つでもある場合
(12)4つの画素aijの全てが、aij≦THb1を満たす場合
(13)4つの画素aijの全てが、aij>THb3を満たす場合
(14)(Max-min)<T(0≦T≦255)を満たす場合
TはMaxとminの差、つまり8×8画素の領域内での濃度差が小さいかどうかを判別するために設定された閾値である。例えば、T=30等の値を設定することができる。
この条件(11)〜(14)により、2×2画素のaijの領域において、中間調の濃度を有するか、濃度値が全て最大値或いは最小値付近であり、同程度の濃度を有するか又は濃度変化が小さいかを判別することができる。
一方、下記条件(15)を満たす場合、高解像度領域であるとして2×2画素の領域は当該領域の濃度パターンに応じて量子化される。
(15)4つのaijにおいて、aij≦THb1を満たす画素と、aij>THb3を満たす画素が混在している場合
この条件(15)により、2×2画素のaijの領域において濃度変化が大きいかどうかを判別することができる。
処理の流れとしては、図12に示すように、画像圧縮変換部1は、ステップS2の処理で算出されたMax、minを用いて閾値THb1〜THb3を算出する(ステップS71)。算出式は以下に示す。
THb3=min+(Max-min)×5/6
THb2=min+(Max-min)×3/6
THb1=min+(Max-min)×1/6
次いで、画像圧縮変換部1は、(Max-min)<Tを満たすか否か、つまり上記条件(14)を満たすか否かを判別する(ステップS72)。(Max-min)<Tが満たされる場合(ステップS72;YES)、上記条件(14)を満たすので、画像圧縮変換部1は、第1量子化処理に移行する(ステップS77)。(Max-min)<Tが満たされない場合であっても(ステップS72;NO)、2×2画素のaijについてTHb1<aij≦THb3となる画素が1以上ある場合(ステップS73;Y)、条件(11)が満たされるので、画像圧縮変換部1は、第1量子化処理に移行する(ステップS77)。また、4つの画素aijの全てが、aij≦THb1である場合には(ステップS74;YES)、条件(12)が満たされ、4つの画素aijの全てが、aij>THb3である場合には(ステップS75;Y)、条件(13)が満たされるので、画像圧縮変換部1は、第1量子化処理に移行する(ステップS77)。
一方、条件(11)〜(14)の何れも満たされない場合(ステップS73;NO、かつ、ステップS74;NO、かつ、ステップS75;NO)、2×2画素の領域にaij≦THb1を満たす画素と、aij>THb3を満たす画素が混在する場合であるので、上記条件(15)が満たされ、画像圧縮変換部1は、第2量子化処理に移行する(ステップS76)。
図13を参照して第1量子化処理を説明する。
第1量子化処理では、2×2画素の領域がBTC方式により量子化される。
図13に示すように、画像圧縮変換部1は、条件(11)〜(14)を満たす2×2画素のaijの平均化を行い、その平均値avr(bij)を算出する(ステップS771)。
次いで、画像圧縮変換部1は、ステップS71の処理において算出された閾値THb1〜THb3を用いて、平均値avr(bij)を00、01、10、11の2bitのデータ値に量子化する。この量子化データをBTC(bij)で表す。図11は、閾値THb1〜THb3と、BTC(bij)との関係を示し、この関係は下記式のように表される。
THb3≦avr(bij)≦Maxのとき、BTC(bij)=11
THb2≦avr(bij)<THb3のとき、BTC(bij)=10
THb1≦avr(bij)<THb2のとき、BTC(bij)=01
min≦avr(bij)<THb1のとき、BTC(bij)=00
この量子化は、BTC圧縮処理と同様にBTC方式による量子化であり、圧縮率が異なるのみである。また、量子化前の平均化によって、量子化とともに解像度変換されている点も同じである。
画像圧縮変換部1は、得られたBTC(bij)を処理画像の一部としてラインメモリや画像メモリ16のBTCプレーンに保持させる(ステップS772)。
前述したように、縮退圧縮処理された処理画像のデータ構成は、BTC圧縮処理された処理画像のデータ構成とは異なるので、縮退圧縮処理された処理画像のデータ構成について、図15を参照して説明する。図15は、8×8画素のaij全てについて縮退圧縮処理が施された場合の処理画像のデータ構成を示す。1画素bijが4bitの処理画像を保存するため、1画素bij×1bitで4×4画素分のデータ層(プレーンという)4つに対応するメモリ領域が形成されている。
この4つのプレーンのうち、0、1bit目のプレーンには2bitのBTC(bij)が保持され、当該プレーンはBTCプレーンと呼ばれる。
2bit目のプレーンには1bitの識別データflag(bij)が保持され、当該プレーンは識別プレーンと呼ばれる。識別データflag(bij)は中間調領域か高解像度領域かを識別するために用いられるデータであり、この識別データflag(bij)を参照することによって圧縮処理において用いられた量子化の方法を識別することができる。flag(bij)=0は画素bijに対応する2×2画素のaijが中間調領域として第1量子化処理が施されたことを示し、flag(bij)=1は高解像度領域として第2量子化処理が施されたことを示す。
3bit目のプレーンには元画像の8×8画素における最大値Max(8bit)、最小値min(8bit)が保持され、当該プレーンは差分プレーンと呼ばれる。この差分プレーンはBTC圧縮処理された処理画像における差分プレーンと同じである。
つまり、縮退圧縮処理された処理画像に識別プレーンが含まれる点で、BTC圧縮処理された処理画像とデータ構成が異なる。BTC圧縮処理された処理画像では、識別プレーンが無い分、識別プレーン用のメモリ領域がBTCプレーンに割り当てられ、圧縮率の低減が図られている。
なお、図15は8×8画素のaij全てについて縮退圧縮処理が施された場合のデータ構成である。BTC圧縮処理と縮退圧縮処理は、2×2画素の単位で切り替えることができるので、処理画像のデータ構成も2×2画素単位で切り替わりうる。
縮退圧縮処理された処理画像についても、メモリには処理画像の属性データを保持するため、図11に示したようにTAGプレーンを含む4つのプレーン分のメモリ領域が形成されている。画像圧縮変換部1は、2×2画素のaijの属性データ(元属性データ)に対応する変換後の属性データ(処理属性データ)TAG(bij)を、TAGプレーンに保持する(ステップS773)。
次いで、画像圧縮変換部1は、2×2画素のaijに対応する処理画像のbijの識別データflag(bij)を、flag(bij)=0に設定し、上記識別プレーンのbijに対応する位置に保持させる(ステップS774)。また、画像圧縮変換部1は、図3に示すステップS2で算出したMax又はminの8bitのデータ値から、bijに対応するビット位置kにある1bitのデータ値を抽出し、図15に示す差分プレーンのbijに対応する位置に保持させる(ステップS775)。
以上の処理を終えると、図3に示すステップS8に戻る。ステップS8以降の処理は上述の通りであるので、ここでは説明を省略する。
次に、図16を参照して第2量子化処理について説明する。
第2量子化処理では、2×2画素の領域の濃度パターンが作成され、当該濃度パターンに応じて量子化が行われる。
図13に示すように、画像圧縮変換部1は条件(15)を満たす2×2画素のaijの画素値を下記条件に従って2値化し、2×2画素の4画素に0又は1のデータ値が定められた濃度パターンを作成する(ステップS761)。
aij>THb3のとき、aij=1
aij≦THb1のとき、aij=0
条件(15)が満たされる場合、aij>THb3の画素は最大値Maxに近く、aij≦THb1の画素は最小値minに近い。よって、上記のように2値化し、2値化された0又は1の値を各画素aijの位置に設定することにより、2×2画素の領域の濃度変化をパターン化することができる。
次いで、画像圧縮変換部1は、作成された濃度パターンにより00、01、10、11の2bitのデータ値に量子化する。この量子化データをBTC(bij)で表す。具体的には、予め濃度パターンをいくつかのグループに分類し、グループ毎に量子化データ00、01、10、11を割り当てておく。画像圧縮変換部1は、2×2画素のaijについて作成された濃度パターンに対応する量子化データBTC(bij)を得る。これにより、解像度変換も実現することができる。
ここでは、図17に示すように、H0〜H3の4つのグループに濃度パターンが分類され、グループ毎に量子化データ00、01、10、11が割り当てられている例を説明する。
なお、各濃度パターンには、パターン番号(濃度パターンの右下に示す数字)を付与している。
図17に示すように、濃度パターンH0のグループは、2×2画素のaijのうち、aij=1を1つのみ含むグループであり、パターン番号1〜4の濃度パターンが含まれる。濃度パターンH0に該当する場合、2×2画素のaijはBTC(bij)=00に量子化される。
また、濃度パターンH1、H2のグループは、何れもaij=1を2つ含むグループであるが、図17に示すようにaij=1がどの位置になるかによって濃度パターンH1又はH2に分類される。濃度パターンH1のグループは、パターン番号5〜7の濃度パターンが含まれ、濃度パターンH2のグループは、パターン番号8〜10の濃度パターンが含まれる。濃度パターンH1に該当する場合は2×2画素のaijはBTC(bij)=01に量子化され、濃度パターンH2に該当する場合はBTC(bij)=10に量子化される。
濃度パターンH3のグループは、aij=1を3つ含むグループであり、パターン番号11〜14の濃度パターンが含まれる。濃度パターンH3に該当する場合、2×2画素のaijはBTC(bij)=11に量子化される。
復号化の際、量子化データBTC(bij)の値から濃度パターンが予測されるが、上記のように2×2画素の濃度が同じ(濃度パターンに含まれる0、1の数が同じ)となる濃度パターンを同一グループとして量子化することにより、0、1の位置の予測を誤った場合でも2×2画素の領域内では同一濃度で表現することができる。よって、誤差が生じたとしても視覚的には画質劣化として現れにくいという効果がある。
なお、上記のように濃度パターンにおけるaij=1の数でグループ分類するのではなく、濃度パターンにおける0、1の並び位置等によってグループ分類し、各グループに量子化データを割り当てることとしてもよい。
画像圧縮変換部1は、得られた量子化データBTC(bij)をメモリの図15に示すBTCプレーンに保持させる(ステップS762)。次いで、画像圧縮変換部1は、変換後の属性データTAG(bij)を、TAGプレーンに保持する(ステップS763)。また、画像圧縮変換部1は、量子化後の画素bijの識別データflag(bij)を、flag(bij)=1に設定し、図15に示す識別プレーンに保持させる(ステップS764)。また、画像圧縮変換部1は、ステップS2(図3参照)の処理において算出されたMax又はminの8bitのデータ値から、bijに対応するビット位置kにある1bitのデータ値を抽出し、図15に示す差分プレーンのbijに対応する位置に保持させる(ステップS765)。
以上の処理を終えると、図3に示すステップS8に戻る。ステップS8以降の処理については上述の通りであるので、ここでは説明を省略する。
〈伸張処理〉
次に、図18を参照して画像伸張変換部2による伸張処理について説明する。
伸張処理では、図19に示すように、1画素4bitの処理画像が復号され、1画素8bitのデータからなる復元画像が得られる。伸張処理は、圧縮処理の処理単位である8×8画素(aij)に対応する4×4画素(bij)の処理単位で行われる。また、600dpiの処理画像は解像度変換され、解像度が1200dpiの復元画像に変換される。
図18に示すように、画像伸張変換部2は、伸張対象の処理画像を4×4画素の処理単位で抽出し入力する(ステップP1)。次いで、画像伸張変換部2は、4×4画素の処理画像の差分プレーンからMax(k)、min(k)をそれぞれ取得し、ビット順に並べて4×4画素の最大値Max、最小値minのデータを復元する(ステップP2)。
次いで、画像伸張変換部2は、4×4画素の処理画像のうち1画素のbijを、注目画素として抽出する(ステップP3)。画像伸張変換部2は、抽出された1画素のbijに対応する属性データTAG(bij)をTAGプレーンから取得し、この属性データTAG(bij)に基づいて注目画素bijの属性は写真画であるか否かを判別する(ステップP4)。ステップP4では、抽出された1画素の属性データTAG(bij)を構成する4bit全てが「0」の場合は写真画と判別される。
属性が写真画である場合(ステップP4;YES)、画像伸張変換部2は、BTC伸張処理に移行する(ステップP5)。一方、属性が写真画でない場合(ステップP4;NO)、画像伸張変換部2は、縮退伸張処理に移行する(ステップP6)。
ステップP5又はステップP6後、画像伸張変換部2は、復号された2×2画素のaij(1200dpi、8bit)を出力する(ステップP7)。
次いで、画像伸張変換部2は、復号前の1画素bij(600dpi)に付帯されていた4bitの属性データTAG(bij)を、復号後の2×2画素の各画素aijの位置に1bitずつ付帯させ、2×2画素(1200dpi)の各画素に対応する属性データに変換する(ステップP8)。
例えば、TAG(b00)の最上位bit(3bit目)の値をa00の属性データ、2bit目の値をa01の属性データ、1bit目の値をa10の属性データ、0bit目の値をa11の属性データとして変換する。
次いで、画像伸張変換部2は、処理対象とする4×4画素のbij全てについて伸張処理を施したかどうかを判別する(ステップP9)。未処理の画素bijがある場合(ステップP9;NO)、画像伸張変換部2は、ステップP3に戻り、未処理のbijのうちの1画素を新たに処理対象としてステップP3〜P9の処理を繰り返す。一方、4×4画素のbij全てについて処理がなされた場合(ステップP9;YES)、画像伸張変換部2は、画像終端まで伸張処理を終えたか否かを判別する(ステップP10)。
未処理の画像部分がある場合(ステップP10;NO)、画像伸張変換部2は、ステップP1に戻り、未処理の画像部分から新たに4×4画素を抽出し、ステップP1〜P10の処理を繰り返す。そして、画像の終端まで伸張処理がなされると(ステップP10;YES)、本処理を終了する。
図20を参照してBTC伸張処理について説明する。
図20に示すように、画像伸張変換部2は、ステップP2で復元されたMax、minを用いて、3bitの量子化データBTC(bij)を復号し、8bitの復号データを得る(ステップP51)。このとき、画像伸張変換部2は、1画素bijを2×2画素のaijに分割して解像度変換を行い、この2×2画素のaijに8bitの復号データをそれぞれ割り当てる(ステップP52)。つまり、復号後の2×2画素のaijの復号データ値は全て同一値となる。
図9は、量子化データBTC(bij)と復号データとの関係を示しており、この関係は下記式のように表される。
BTC(bij)=111のとき、aij=Max
BTC(bij)=110のとき、aij=min+(Max-min)×12/14
BTC(bij)=101のとき、aij=min+(Max-min)×10/14
BTC(bij)=100のとき、aij=min+(Max-min)×8/14
BTC(bij)=011のとき、aij=min+(Max-min)×6/14
BTC(bij)=010のとき、aij=min+(Max-min)×4/14
BTC(bij)=001のとき、aij=min+(Max-min)×2/14
BTC(bij)=000のとき、aij=min
次に、図21を参照して縮退伸張処理について説明する。
図21に示すように、画像伸張変換部2は、注目画素のbijについて識別プレーンに保持されている識別データflag(bij)を取得し、flag(bij)=0であれば(ステップP61;YES)、注目画素bijが中間調領域であるとして第1復号処理を実行する(ステップP62)。一方、flag(bij)=1であれば(ステップP61;NO)、画像伸張変換部2は、注目画素bijが高解像度領域であるとして第2復号処理を実行する(ステップP63)。
図22を参照して第1復号処理について説明する。
第1復号処理では、第1量子化処理で用いられた量子化方法に対応する復号方法により、量子化データBTC(bij)が復号される。
図22に示すように、画像伸張変換部2は、復元したMax、minを用いて、2bitの量子化データBTC(bij)を復号し、8bitの復号データを得る(ステップP621)。このとき、画像伸張変換部2は、1画素bijを2×2画素のaijに分割して解像度変換を行い、この2×2画素のaijに8bitの復号データをそれぞれ割り当てる(ステップP622)。つまり、復号後の2×2画素のaijの復号データ値は全て同一値となる。
図11は、量子化データBTC(bij)と復号データとの関係を示しており、この関係は下記式のように表される。
BTC(bij)=11のとき、aij=Max
BTC(bij)=10のとき、aij=min+(Max-min)×2/3
BTC(bij)=01のとき、aij=min+(Max-min)×1/3
BTC(bij)=00のとき、aij=min
次に、図23を参照して第2復号処理について説明する。
第2復号処理では、第2量子化処理で用いられた量子化方法に対応する復号方法により、量子化データBTC(bij)が復号される。
第2量子化処理では、1と0の2値が配置された濃度パターンのグループ分類に応じてBTC(bij)のデータ値(00〜11)が割り当てられているので、これを元の8bitのデータに復号するにあたっては、BTC(bij)のデータ値によっていくつかの濃度パターン(図24では、パターン番号1〜14の濃度パターン)が考えられる。よって、第2復号処理では、BTC(bij)のデータ値及び属性データTAG(bij)から量子化の際の濃度パターンがどのような濃度パターンであったかを予測することによって復号が行われる。
図23に示すように、画像伸張変換部2は、BTC(bij)のデータ値を判別する。
BTC(bij)=00の場合(ステップP631;YES)、画像伸張変換部2は、属性パターンT0のマッチング処理に移行する(ステップP632)。属性パターンT0のマッチング処理後、画像伸張変換部2は、濃度パターンが決定したか否かを判別し(ステップP633)、濃度パターンが決定しない場合(ステップP633;NO)、濃度パターンH0の予測処理に移行する(ステップP634)。
BTC(bij)=01の場合(ステップP631;NO、P635;YES)、画像伸張変換部2は、属性パターンT1のマッチング処理に移行する(ステップP636)。属性パターンT1のマッチング処理後、画像伸張変換部2は、濃度パターンが決定したか否かを判別し(ステップP637)、濃度パターンが決定しない場合(ステップP637;NO)、濃度パターンH1の予測処理に移行する(ステップP638)。
BTC(bij)=10の場合(ステップP631;NO、P635;NO、P639;YES)、画像伸張変換部2は、属性パターンT2のマッチング処理に移行する(ステップP640)。属性パターンT2のマッチング処理後、画像伸張変換部2は、濃度パターンが決定したか否かを判別し(ステップP641)、濃度パターンが決定しない場合(ステップP641;NO)、濃度パターンH2の予測処理に移行する(ステップP642)。
BTC(bij)=11の場合(ステップP631;NO、P635;NO、P639;NO)、画像伸張変換部2は、属性パターンT3のマッチング処理に移行する(ステップP643)。属性パターンT3のマッチング処理後、画像伸張変換部2は、濃度パターンが決定したか否かを判別し(ステップP644)、濃度パターンが決定しない場合(ステップP644;NO)、濃度パターンH3の予測処理に移行する(ステップP645)。
属性パターンT0〜T3のマッチング処理は、処理に用いられる属性パターンが異なるのみでその処理内容は同じであるので、ここでは代表として属性パターンT0のマッチング処理について、図25を参照して説明する。
属性パターンT0〜T3のマッチング処理では、濃度パターンの予測のために属性パターンが用いられる。属性パターンは、4bitの属性データTAG(bij)を2×2画素の各画素の位置に1bitずつ設定することにより、2×2画素の4画素に0又は1の値が定められたものであり、2×2画素の領域の属性をパターン化したものである。この属性パターンは、属性データの値によって、いくつかの属性パターンが考えられる。
なお、図25〜図28に示す各属性パターンには、各属性パターンを識別するための番号(各属性パターンの右下に示す符号(t1〜t14))を付与している。
属性パターンT0のマッチング処理では、属性データに基づいて、濃度パターンが濃度パターンH0のグループのいずれかの濃度パターンに決定される。属性パターンT0のマッチング処理では、注目画素として抽出された画素bijに対応する属性データTAG(bij)に基づく属性パターンが生成され、生成された属性パターンが図25に示す属性パターンのいずれかと一致するか否かが判別される。図25に示す属性パターンいずれとも一致しない場合、属性パターンT0のマッチング処理では濃度パターンは決定されないこととなる。図25に示す属性パターンのいずれかと一致する場合、一致する属性パターンに対応する濃度パターンが決定される。
濃度パターンが決定されると、決定された濃度パターンにおける1の値がMaxに、0の値がminに置き換えられて復号される。つまり、注目画素bijを解像度変換した2×2画素のaijに、決定された濃度パターンに設定されている2値に対応する復号データ値Max、minを割り当てて、復号とともに解像度変換を行う。第2量子化処理において濃度パターンにパターン化する際、Maxに近い画素は1、minに近い画素は0に2値化しているので、2×2画素において1の値が設定された画素aijをMaxに、0の値が設定された画素aijをminに置き換えても、元画像と復元画像の濃度の誤差は小さくなる。
例えば、一致する属性パターンがt1の場合、濃度パターン1が決定される(図25参照)。この濃度パターンにおいて、1の値がMax(8bit)に、0の値がmin(8bit)に置き換えられた2×2画素のaijが、復号した画像(1200dpi、8bit)となる。
図25は、BTC(bij)=00である場合に属性パターンT0のマッチング処理で用いられる属性パターンと、その属性パターンに一致する場合に決定される濃度パターンとの関係を示す図である。図25では、属性データTAG(bij)に基づく属性パターンが属性パターン番号t1又はt11の属性パターンと一致する場合には、濃度パターンはパターン番号1の濃度パターンに決定される。属性パターン番号t2又はt12の属性パターンと一致する場合には、濃度パターンはパターン番号2の濃度パターンに決定される。属性パターン番号t3又はt13の属性パターンと一致する場合には、濃度パターンはパターン番号3の濃度パターンに決定される。属性パターン番号t4又はt14の属性パターンと一致する場合には、濃度パターンはパターン番号4の濃度パターンに決定される。
なお、属性パターン番号t11〜t14の属性パターンは、属性パターン番号t1〜t4の属性パターンの反転パターンである。
図26は、BTC(bij)=01である場合に属性パターンT1のマッチング処理で用いられる属性パターンと、その属性パターンに一致する場合に決定される濃度パターンとの関係を示す図である。図27は、BTC(bij)=10である場合に属性パターンT2のマッチング処理で用いられる属性パターンと、その属性パターンに一致する場合に決定される濃度パターンとの関係を示す図である。図28は、BTC(bij)=11である場合に属性パターンT3のマッチング処理で用いられる属性パターンと、その属性パターンに一致する場合に決定される濃度パターンとの関係を示す図である。
次に、濃度パターンH0〜H3の予測処理について説明する。
濃度パターンH0〜H3の予測処理は、処理に用いられるテンプレートが異なるのみでその処理内容は同じであるので、ここでは代表として濃度パターンH0の予測処理について、図29を参照して説明する。
濃度パターンH0〜H3の予測処理では、濃度パターンH0〜H3の予測のためにテンプレートが用いられる。
図30は、BTC(bij)=00である場合、つまり濃度パターンH0の予測処理で用いられるテンプレートと、そのテンプレートと一致する場合に予測される濃度パターンとの関係を示す図である。各テンプレートには識別番号(テンプレートの左上に示す番号)が付与されている。
各テンプレート上に定められているCは、テンプレートの一致条件の1つを示している。Cは、Cの位置にある画素の属性データが写真画である場合、Cの位置にある画素と注目画素bijとの濃度差|Cden-bijMax|が|Cden-bijMax|<Tcとなることが一致条件の1つであることを示している。CdenはCの位置にある画素の復号データ値である。つまり、Cの画素はBTC圧縮処理されているので、CdenはBTC伸張処理による復号データ値(図9に示す復号データ値)である。一方、Cの位置にある画素の属性データが写真画以外である場合、CはCの位置にある画素が条件(11)〜(14)を満たし、かつCの画素と注目画素bijとの濃度差|Cden-bijMax|が|Cden-bijMax|<Tcとなることが一致条件の1つであることを示している。つまり、Cの画素は第1量子化処理により量子化されているので、Cdenは第1復号処理による復号データ値(図14に示す復号データ値)である。bijMaxは注目画素bijが属する4×4画素の処理領域における最大濃度値Maxである。
また、各テンプレート上に定められているMはテンプレートの一致条件の1つを示している。Mは、Mの位置にある画素の属性データが写真画以外であり、Mの位置にある画素が条件(15)を満たし、かつMの位置にある画素と注目画素bijとの濃度差|MMax-bijMax|が|MMax-bijMax|<TMとなることが一致条件の1つであることを示している。MMaxはMの画素が属する4×4画素の処理領域における最大濃度値Maxである。Mの画素と注目画素bijとが同じ処理領域に属する場合にはMMax=bijMax=Maxとなるので、濃度差は0である。
なお、Tc、TMは濃度差が小さいかどうかを判別するための閾値であり、適宜設定することが可能であるが、例えばTc=30、TM=35等に設定することができる。このようにTc、TMは異なる値としてもよいし同じ値としてもよい。このTc、TMと比較することにより、濃度差が小さい、つまりC又はMの位置の画素と注目画素bijとが同程度の濃度となる濃度パターンを予測する。
図31及び図32は、BTC(bij)=01である場合、つまり濃度パターンH1の予測処理で用いられるテンプレートと、そのテンプレートと一致する場合に予測される濃度パターンとの関係を示す図である。
図33及び図34は、BTC(bij)=10である場合、つまり濃度パターンH2の予測処理で用いられるテンプレートと、そのテンプレートと一致する場合に予測される濃度パターンとの関係を示す図である。
図35は、BTC(bij)=11である場合、つまり濃度パターンH3の予測処理で用いられるテンプレートと、そのテンプレートと一致する場合に予測される濃度パターンとの関係を示す図である。
図31〜図35において、M1、M2、Qは、テンプレートの一致条件の1つである。M1は、M1の位置にある画素が上記Mの条件を満たし、かつ濃度パターンH1に該当することが一致条件の1つであることを示している。つまり、M1の画素の属性データが写真画以外であり、かつM1の画素がBTC(bij)=01であることが条件となる。M2は、M2の位置にある画素が上記Mの条件を満たし、かつ濃度パターンH2に該当することが一致条件の1つであることを示している。つまり、M2の画素の属性データが写真画以外であり、M2の画素がBTC(bij)=10であることが条件となる。Qは、Qの位置にある画素がC、M、M1、M2の何れの条件も満たさないことが一致条件の1つであることを示している。
各テンプレートは、X1、X2、X3の3つのグループに分類されている。これは3段階に分けて予測を行うためである。
X1グループのテンプレートと一致したと判別されるのは、そのテンプレートで定められているC、M等の全ての条件が満たされた場合である。一方、X2、X3グループのテンプレートと一致したと判別されるのは、C、M等の全ての条件が満たされた場合ではなく、それらの条件をどの程度満たすか評価を行ったときに一定の評価が得られた場合である。例えば、X2グループのテンプレートであれば、X2グループのテンプレート群全てについて一度照合が行われ、各テンプレートにつき、C、M等の条件を満たす画素の個数が計数されて、評価値とされる。そして、求めた評価値が最大となるテンプレートと一致したと判別される。
これらテンプレートは、注目画素bijの濃度パターンを、元画像に含まれるエッジの形状や細線構造等から予測するために設計されている。エッジ形状や細線構造等の高解像度の維持が望まれる構造は、注目画素bijの周辺画素の濃度パターンから特定できるので、テンプレートではそのような構造をなすときの周辺画素の条件を、上述したCやM等の条件として定めてられている。
特にX1グループは、注目画素bijが高解像度の維持が特に望まれる細線構造の画素である場合の濃度パターンを予測できるように設計されたテンプレート群を含んでいる。X2、X3グループは、エッジ形状等をなす場合の濃度パターンを広く予測できるようにX1グループよりも緩やかな一致条件が設定されたテンプレート群を含む。
例えば、図36Aに示すように、a00〜a77の元画像に1ドット幅の斜線の画像が含まれる場合、標準縮退圧縮処理ではa44、a45、a54、a55の4画素は条件(2)を満たし、濃度パターンH1に該当するため、この4画素に対応する処理画像の画素b22はBTC(b22)=01に量子化される。そうすると、復号時には周辺画素のb13、b31(注目画素b22の右上、左下)の濃度パターンから、b22の画素は1ドット幅でしかも画素b13、b31で形成されるドットに連結するようにドットが並んでおり、これらドットの濃度は同程度であると予測することができる。よって、このような濃度パターンを予測するため、図36Aに示すように周辺画素においてM1の条件を定めたテンプレート8(図32参照)が設計される。
また、図36Bに示すように、ある濃度を持った画像のエッジが含まれている元画像の場合、このエッジ部分を構成するa44、a45、a54、a55は濃度パターンH1に該当する。復号時にこのようなエッジ形状における濃度パターンを予測するため、図36Bに示すようにa44、a45、a54、a55に対応する処理画像の画素b22の周辺画素においてCの条件を定めたテンプレート20(図31参照)が設計される。テンプレート20は、X2グループのテンプレートである。元画像において、注目画素b22の真上の画素に対応する(a24、a25、a34、a35)は、条件(2)を満たすため、テンプレート20ではb22の真上のCの条件を満たさないこととなるが、b22の左側3つの画素に対応する(a22、a32、a23、a33)、(a24、a34、a25、a35)、(a26、a36、a27、a37)はCの条件を満たすこととなる。そのため、評価値は高くなり、このテンプレート20と一致すると判別される可能性が大きくなるはずである。
なお、重み付け評価を行うため、X2、X3グループのテンプレートにおいて重み付け係数を設定することとしてもよい。例えば、図36Bに示す元画像の場合、注目画素b22の左側に位置する3つの画素全てがCの条件を満たせば、注目画素b22は2×2画素のうち左側の2画素が1の値を持つ濃度パターンである可能性が高い。よって、テンプレート20の注目画素b22の左側に位置する3つの画素に設定した一致条件Cについて、例えば2倍等の重み付け係数を設定しておき、この3つの画素位置においてCの条件を満たす場合には、その評価値を重み付け係数を乗じた値とすればよい。これにより、テンプレートとの一致率を調整することができる。
図30〜図35に挙げたテンプレートは例示である。元画像に含まれると考えられるエッジ形状等に応じて適宜設計すればよい。
図29を参照して、上記テンプレートを用いた予測処理について説明する。
図29に示すように、画像伸張変換部2は、注目画素bijとテンプレートの中心位置とが一致するように、X1グループのテンプレートのうちの1つと照合する。照合されたテンプレートと一致する場合(ステップP71;Y)、画像伸張変換部2は、一致したテンプレートにより濃度パターンを予測する。そして、画像伸張変換部2は、予測した濃度パターンに応じて注目画素bijの復号を行う(ステップP78)。
画像伸張変換部2は、予測された濃度パターンにおける1の値をMaxに、0の値をminに置き換えて復号する。つまり、画像伸張変換部2は、注目画素bijを解像度変換した2×2画素のaijに、予測された濃度パターンに設定されている2値に対応する復号データ値Max、minを割り当てて、復号とともに解像度変換を行っている。第2量子化処理において濃度パターンにパターン化する際、Maxに近い画素は1、minに近い画素は0に2値化しているので、2×2画素において1の値が設定された画素aijをMaxに、0の値が設定された画素aijをminに置き換えても、元画像と復元画像の濃度の誤差は小さくなる。
例えば、注目画素bijがBTC(bij)=00であり、一致したのがテンプレート1(図30参照)であった場合、左上の画素が1、その他が0となる濃度パターン1が予測される。この濃度パターンにおいて、1の値がMax(8bit)に、0の値がmin(8bit)に置き換えられた2×2画素のaijが、復号した画像(1200dpi、8bit)となる。
照合したテンプレートと一致しない場合(ステップP71;NO)、画像伸張変換部2は、X1グループの全てのテンプレートとの照合を終えたか否かを判別する(ステップP72)。全ての照合を終えていない場合(ステップP72;NO)、画像伸張変換部2は、ステップP71の処理に戻り、X1グループのうちの何れかのテンプレートと一致するまで、X1グループに属する他のテンプレートとの照合を繰り返す。
X1グループのテンプレートの全てと照合を行ったが、何れとも一致しなかった場合(ステップP72;YES)、画像伸張変換部2は、X2グループに属する全てのテンプレートと照合を行い、それぞれのテンプレートについて評価値を算出する(ステップP73)。そして、各テンプレートについて算出された評価値のうちの最大値が0を超えている場合(ステップP74;YES)、画像伸張変換部2は、その評価値が最大値となったテンプレートと一致したと判別する(ステップP77)。画像伸張変換部2は、一致したと判別したテンプレートによって濃度パターンを予測し、当該予測された濃度パターンに応じて注目画素bijの復号を行う(ステップP78)。
一方、X2グループのテンプレートで定められている条件を何れも満たさず、各テンプレートについて算出された評価値のうちの最大値が0である場合(ステップP74;NO)、画像伸張変換部2は、注目画素bijについてX3グループに属する全てのテンプレートと照合し、それぞれのテンプレートについて評価値を算出する(ステップP75)。そして、各テンプレートについて算出された評価値のうちの最大値が0を超えている場合(ステップP76;YES)、画像伸張変換部2は、その評価値が最大値となったテンプレートと一致したと判別する(ステップP77)。画像伸張変換部2は、一致したと判別したテンプレートによって濃度パターンを予測し、当該予測された濃度パターンに応じて注目画素bijの復号を行う(ステップP78)。
X3グループのテンプレートで定められている条件を何れも満たさず、各テンプレートについて算出された評価値のうちの最大値が0である場合(ステップP76;NO)、2×2画素のaijにおいて、1の値が設定されている画素が孤立点の画像を形成していることが考えられる。この場合、周辺画素を参照しても濃度パターンを予測するのは困難であるため、画像伸張変換部2は平均化パターンを用いて復号を行う(ステップP79)。
平均化パターンとは、2×2画素のaijのそれぞれについて平均値を割り当てたものである。平均化パターンは濃度パターンH0〜H3毎に定められている。
例えば、濃度パターンH0の場合、2×2画素のaijの中で1の値が設定された画素は1つであり、4画素でMaxの濃度値を出力することになる。よって、濃度パターンH0に対応する平均化パターンは、2×2画素の各画素aijに平均値1/4Maxが割り当てられる。同様に、濃度パターンH1、H2では4画素で2Max、濃度パターンH3は4画素で3Maxの濃度を出力するので、それぞれ平均値である1/2Max、3/4Maxの値が2×2画素の各画素に割り当てられた平均化パターンが定められている。
図37、図38に、縮退圧縮処理及び縮退伸張処理により量子化及び復号化を行った処理結果の例を示す。
まず、図37について説明する。図37(a)に実施例1、(b)に実施例2、(c)に比較例、(d)に元画像の属性データのイメージを示す。
圧縮及び伸張処理前の元画像は、図37(d)に示すように、写真画(Image)の背景上に文字(text)が描かれた1200dpi、8bitの画像である。図37(d)に示す属性データのイメージは、属性データが写真画(Image)である部分を白、属性データが文字(非Image)部分をグレーで表している。
図37(a)に示す実施例1は、圧縮処理では、属性データ変換処理において1200dpi、2bitの属性データを図5を用いて説明した内容(条件(1)、(2)に従って処理属性データを生成する)に基づいて600dpi、4bitに変換し、そして縮退圧縮処理において元画像データを600dpi、4bitに圧縮、解像度変換し、伸張処理では、縮退伸張処理において属性パターンのマッチング処理により1200dpi、8bitに伸張、解像度変換したものである。
図37(b)に示す実施例2は、圧縮処理では、属性データ変換処理において1200dpi、2bitの属性データを図6,7を用いて説明した内容(条件(1)〜(4)に従って処理属性データを生成する)に基づいて600dpi、4bitに変換し、そして縮退圧縮処理において元画像データを600dpi、4bitに圧縮、解像度変換し、伸張処理では、縮退伸張処理において属性パターンのマッチング処理により1200dpi、8bitに伸張、解像度変換したものである。
図37(c)に示す比較例は、圧縮処理では、属性データ変換処理において1200dpi、2bitの4つの属性データを下記条件(21)〜(23)に従って600dpi、2bitの1つの属性データに変換し、縮退圧縮処理により元画像データを600dpi、4bitに圧縮、解像度変換し、伸張処理では、縮退伸張処理において従来の濃度パターン予測処理により1200dpi、8bitに伸張、解像度変換したものである。
(21)4つのTAG(aij)に1つでもTAG(aij)=11が含まれる場合、TAG(bij)=11
(22)4つのTAG(aij)にTAG(aij)=11は無いが、TAG(aij)=01が含まれる場合、TAG(bij)=01
(23)4つのTAG(aij)が全てTAG(aij)=00の場合、TAG(bij)=00
図37に示すように、比較例では若干細部において再現性に欠けるのに対し、実施例1及び実施例2では細部においてもほぼ正確に再現することに成功している。これは、図37(d)に示すように、画素が写真画か否かという条件(1)、(2)に基づいて属性データを分けると、元画像の濃度パターンは属性パターンとほぼ一致する。そのため、伸張処理の際に、比較例では周囲の濃度に基づいて濃度パターンが予測されるため周囲濃度の影響を受けるのに対し、実施例1及び実施例2では、属性パターンと一致する濃度パターンが決定され、周囲濃度の影響を受けないためである。
次に、図38について説明する。図38(a)に実施例1、(b)に実施例2、(c)に比較例、(d)に元画像の属性データのイメージを示す。
元画像は、図38(d)に示すように、線画(graphics)の背景上に文字(text)が描かれた1200dpi、8bitの画像である。図38(d)に示す属性データのイメージは、属性データが文字(text)である部分をグレー、属性データが線画(非text)である部分を網掛けで表している。
図38(a)に示す実施例1は、圧縮処理では、属性データ変換処理において1200dpi、2bitの属性データを図5を用いて説明した内容(条件(1)、(2)に従って処理属性データを生成する)に基づいて600dpi、4bitに変換し、そして縮退圧縮処理において元画像データを600dpi、4bitに圧縮、解像度変換し、伸張処理では、縮退伸張処理において属性パターンのマッチング処理では濃度パターンが決定できないため、濃度パターン予測処理により1200dpi、8bitに伸張、解像度変換したものである。
図38(b)に示す実施例2は、圧縮処理では、属性データ変換処理において1200dpi、2bitの属性データを図6,7を用いて説明した内容(条件(1)〜(4)に従って処理属性データを生成する)に基づいて600dpi、4bitに変換し、そして縮退圧縮処理において元画像データを600dpi、4bitに圧縮、解像度変換し、伸張処理では、縮退伸張処理において属性パターンのマッチング処理により1200dpi、8bitに伸張、解像度変換したものである。
図38(c)に示す比較例は、圧縮処理では、属性データ変換処理において1200dpi、2bitの4つの属性データを上記条件(21)〜(23)に従って600dpi、2bitの1つの属性データに変換し、縮退圧縮処理により元画像データを600dpi、4bitに圧縮、解像度変換し、伸張処理では、縮退伸張処理において従来の濃度パターン予測処理により1200dpi、8bitに伸張、解像度変換したものである。
図38に示すように、比較例及び実施例1では若干細部において再現性に欠けるのに対し、実施例2では細部においてもほぼ正確に再現することに成功している。これは、図38(d)に示すような属性データを有する元画像では、画素が写真画か否かという条件(1)、(2)に基づいて属性データを分けると、全ての画素が写真画でないことを示す属性データに変換されてしまうのに対し、画素が文字か否かという条件(3)、(4)に基づいて属性データを分けると、元画像の濃度パターンと属性パターンがほぼ一致することとなる。そのため、伸張処理の際に、比較例及び実施例1では周囲の濃度に基づいて濃度パターンが予測されるため周囲濃度の影響を受けるのに対し、実施例2では、属性パターンと一致する濃度パターンが決定され、周囲濃度の影響を受けないためである。
以上のように、本実施の形態によれば、量子化対象の領域を構成する2×2画素の各画素の2値化された属性データに基づく属性パターンと一致する濃度パターンを量子化前の濃度パターンとして決定することができ、当該濃度パターンに応じて復号することができる。そのため、周辺画素の画素値の影響を受けずに各画素の属性に応じて復号することができ、伸張処理の復号精度を向上することができる。
特に、圧縮処理において実行される属性データ変換処理によって、写真画の属性データを有するか否かという条件(1)、(2)に基づいて属性データを2値化することができるため、2値化された属性データは、写真画又は非写真画であることを示すことができる。そのため、2値化された属性データに基づく属性パターンは、写真画の画素と非写真画の画素とがどのような位置関係(パターン)を有するのかを示す機能を保持できる。
従って、属性パターンと一致する濃度パターンを量子化前の濃度パターンとして決定することにより、復号精度を向上することができる。
また、圧縮処理において実行される属性データ変換処理の変形例によって、写真画の属性データを有するか否かという条件(1)、(2)に基づいて2値化された第1中間属性データ、又は、文字の属性データを有するか否かという条件(3)、(4)に基づいて2値化された第2中間属性データ、を用いて、属性データを2値化することができるため、2値化された属性データは、写真画又は非写真画、又は、文字又は非文字、であることを示すことができる。
そのため、2値化された属性データに基づく属性パターンは、写真画の画素と非写真画の画素とがどのような位置関係(パターン)を有するのか、又は、文字の画素と非文字の画素とがどのような位置関係(パターン)を有するのかを示す機能を保持できる。
従って、2×2画素を構成する各画素の属性データが写真画又は非写真画である場合のみならず、文字又は非文字である場合であっても、属性パターンと一致する濃度パターンを決定することができ、復号精度を向上することができる。
特に、本実施の形態では、高階調度領域の画像に対して量子化する際、濃度パターンに基づいて量子化すると共に属性データを2値化するため、当該高階調度領域の量子化された画像を復号する際、2値化された属性データに基づく属性パターンに応じて当該高階調度領域の量子化前の濃度パターンを決定し、当該決定した濃度パターンに応じて復号することができる。そのため、高階調度領域について、圧縮及び伸張を経ても解像度の維持を図ることができる。
また、中間調領域の画像に対しては、BTC方式により量子化及び復号することができるため、中間調領域について、圧縮及び伸張を経ても階調性の維持を図ることができる。
以上の説明では、本発明に係るプログラムのコンピュータ読み取り可能な媒体として、記憶部15を使用した例を開示したが、この例に限定されない。その他のコンピュータ読み取り可能な媒体として、フラッシュメモリ等の不揮発性メモリ、CD-ROM等の可搬型記録媒体を適用することが可能である。また、本発明に係るプログラムのデータを通信回線を介して提供する媒体として、キャリアウエーブ(搬送波)も本発明に適用される。
また、本発明は、上記実施の形態の内容に限定されるものではなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。
1 画像圧縮変換部
2 画像伸張変換部
10 画像処理部
11 制御部
12 読取部
13 操作部
14 表示部
15 記憶部
16 画像メモリ
17 印刷装置
20 コントローラ
200 外部PC

Claims (7)

  1. 画素毎に属性データを有した画像を量子化する際、量子化対象の領域を構成する複数の画素の画素値を2値化した濃度パターンを作成して当該濃度パターンに基づいて量子化し、前記領域を構成する複数の画素が有するぞれぞれの属性データを画素毎に2値化する画像圧縮変換部と、
    前記画像圧縮変換部により前記濃度パターンに基づいて量子化された前記領域の画像を復号する際、当該領域を構成する複数の画素それぞれの2値化された属性データに基づく属性パターンに応じて当該領域の量子化前の濃度パターンを決定し、当該決定した濃度パターンに応じて復号する画像伸張変換部と、
    を備える画像処理装置。
  2. 前記画像伸張変換部は、
    前記属性パターンと一致する濃度パターンを前記量子化前の濃度パターンとして決定する、
    請求項1に記載の画像処理装置。
  3. 前記画像圧縮変換部は、
    写真画の属性データを有するか否かに基づいて、前記領域を構成する複数の画素が有する属性データを画素毎に2値化する、
    請求項1又は2に記載の画像処理装置。
  4. 前記画像圧縮変換部は、
    前記領域を構成する複数の画素が有する属性データを、写真画の属性データを有するか否かに基づいて前記画素毎に属性データを2値化した第1中間属性データと、文字の属性データを有するか否かに基づいて前記画素毎に属性データを2値化した第2中間属性デーとに変換し、前記第1中間属性データ又は前記第2中間属性データを用いて、前記領域を構成する複数の画素が有する属性データを画素毎に2値化する、
    請求項1又は2に記載の画像処理装置。
  5. 前記画像圧縮変換部は、
    前記領域が高階調度領域である場合、当該領域を構成する複数の画素の画素値を2値化した濃度パターンを作成して当該濃度パターンに基づいて量子化し、前記領域を構成する複数の画素が有するぞれぞれの属性データを画素毎に2値化する、
    請求項1から4のいずれか一項に記載の画像処理装置。
  6. 前記画像圧縮変換部は、
    前記量子化対象の領域が中間調領域である場合にはBTC方式により量子化し、
    前記画像伸張変換部は、
    前記画像圧縮変換部により量子化された領域が中間調領域である場合にはBTC方式により復号する、
    請求項1から5のいずれか一項に記載の画像処理装置。
  7. 画像処理装置が実行する画像処理方法であって、
    画素毎に属性データを有した画像を量子化する際、量子化対象の領域を構成する複数の画素の画素値を2値化した濃度パターンを作成して当該濃度パターンに基づいて量子化し、前記領域を構成する複数の画素が有するぞれぞれの属性データを画素毎に2値化する画像圧縮変換工程と、
    前記画像圧縮変換工程により前記濃度パターンに基づいて量子化された前記領域の画像を復号する際、当該領域を構成する複数の画素それぞれの2値化された属性データに基づく属性パターンに応じて当該領域の量子化前の濃度パターンを決定し、当該決定した濃度パターンに応じて復号する画像伸張変換工程と、
    を含む画像処理方法。
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