JP5674538B2 - 胴幅可変式水平ロール装置 - Google Patents
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Description
特許文献1、2に開示された胴幅可変式水平ロール装置は、H形鋼のフランジ及びこれを連結するウェブを圧延する対となる水平ロールを有し、一方の水平ロールはミルモータによって駆動される駆動側(ドライブ側)のロール軸に固定され、他方の水平ロールはスプラインによって駆動側(ドライブ側)のロール軸に連結されている反駆動側(ワークサイド側)の中空軸に固定されている。
図5において、60は中空軸を、61はスクリュー軸を、62は中空軸60に設けられた雌ねじを、63は中空ねじ駒70に取付けられた雄ねじを、64は片側の水平ロールを、65は軸受箱を、66はスクリュー軸軸受を、67は回転駆動源に連結されているロール軸を、68はロール軸67と中空軸60を連結するスプラインを示す。
このように、中空ねじ駒70の内周にねじ機構がないので、スラスト荷重受けナット73の機構が必要となる。
L´=La+Lb+Lc+Ld+S ・・・(1)
La:胴幅Wmin時の軸受箱中心から中空軸端までの距離
Lb:中空ねじ駒のフランジ幅寸法
Lc:スラスト荷重受けナット端からスクリュー軸軸受中心までの距離
Ld:スラスト荷重受けナットの幅寸法
S:ロール移動量
軸受箱65の中心とスクリュー軸軸受66の中心との距離L´には、スラスト荷重受けナット73の幅寸法が含まれている。
P´=m+S ・・・(2)
m:荷重Fv支持分寸法
S:ロール移動量
このように、ねじ長さP´は、中空ねじ駒70の雄ねじ62によって調整される水平ロール64の移動量Sと荷重Fv支持分寸法の長さが必要となっている。
(1)中空軸側に固定されている水平ロールに大きな水平方向の荷重がかかった場合に、その荷重は中空軸の雌ねじを経路してスクリュー軸にかかる。しかし、一般にスクリュー軸は径が小さいこともあって、大きな荷重を受けることができなかった。
(2)スクリュー軸の回転をロックする側とスクリュー軸を中空軸と連結する(ロック解除)側に切り換える複雑な構造のクラッチ機構が必要となる。
(3)また、左右の水平ロールの中心位置が圧延ラインに対してずれるので、装置全体をシフトするセンターリング装置が必要であり、装置全体が複雑化するという問題があった。
(4)圧延するH形鋼のサイズの大小範囲が広い場合、軸受箱の中心からスクリュー軸軸受の中心までの距離には、ロール胴幅変更のための中空軸と中空ねじ駒との長いねじ噛み合いと、スラスト荷重受けナットの幅の長さが余分に必要となり、コンパクトにできないという問題があった。
前記位置決め手段は、1)前記ロール軸の一部に形成された第1の雄ねじと、2)前記中空軸の内側に形成された第1の雌ねじと、3)内側に前記第1の雄ねじに螺合する第2の雌ねじが形成されるとともに外側に前記第1の雌ねじに螺合する第2の雄ねじが形成された中空ねじ駒と、4)前記ロール軸の軸心方向に移動可能な前記中空ねじ駒の回転を防止する回転防止手段を有し、前記中空ねじ駒の前記第2の雌ねじと前記第2の雄ねじは螺旋方向が異なっている。
図1に示すように、本発明の一実施の形態に係る胴幅可変式水平ロール装置21、21aは、H形鋼圧延機、例えば、ユニバーサル圧延機に用いられ、オフラインで胴幅可変式水平ロール装置21、21aのロール胴幅を変更するものである。この胴幅可変式水平ロール装置21、21aは、それぞれ左右の水平ロール10、10a(胴幅可変式水平ロール装置21aの場合は水平ロール10b、10c)と左右の中空軸11、11aと左右の位置決め手段20、20aを有している。
また、ユニバーサル圧延機は、上下方向において、上方にある胴幅可変式水平ロール装置21と、下方にある胴幅可変式水平ロール装置21aを一対で回転してH形鋼30を圧延する。さらに、左右方向では、堅ロール22、22aが反駆動側と駆動側の左右方向からH形鋼30を押し圧延する。
そして、H形鋼30の寸法(ウェブ長さ)に応じて、胴幅可変式水平ロール装置21の胴幅(即ち、左右の水平ロール10、10a間隔)、胴幅可変式水平ロール装置21aの胴幅(即ち、左右の水平ロール10b、10c間隔)をそれぞれ位置決め手段20、20aによって設定し各種サイズのH形鋼圧延に対応するものである。
胴幅可変式水平ロール装置21のロール軸12の一端部にはロール駆動カップリング17に駆動源となるロール駆動用モータ(図示せず)が接続され水平ロール10、10aを駆動する。また、他端部はロール軸固定軸受16で、ロール軸12が回動自在に固定されている。
反駆動側において、ロール軸12と中空軸11とはスプライン15(駆動側の水平ロール10aの場合は、中空軸11aとスプライン15aよって結合)にてスプライン結合している。これによりモータ駆動されたロール軸12の駆動力は中空軸11に伝えられる。その結果、ロール軸12と中空軸11は一体となって回転し、スプライン結合なので中空軸11はロール軸12の軸心方向に移動可能である。なお、中空軸11には、水平ロール10が固着されている。
なお、駆動側について簡単に説明すると、位置決め手段20aを構成している中空ねじ駒13aは、同様にロール軸12及び中空軸11aと螺合している。そして、軸受箱14aは、同様にロール軸12を支え固定している。
そして、位置決め手段20で中空軸11の取付け位置、即ち水平ロール10の位置を調節し、位置決め手段20aで中空軸11aの取付け位置、即ち水平ロール10aの位置を調節することで、互いに独立して位置調節を行うので、水平ロール10と水平ロール10aで決定される胴幅の中心をH型鋼30の中心と合わせるセンターリング装置が不要となる。
圧延反力(垂直力)Fh1も、反対方向に働く力(図示せず)の差分がかかる軸受箱14にて位置保持している。これについては、本発明に関係しないので詳細説明は省略する。
従って、水平ロール10が固着された中空軸11とロール軸12とが、中空ねじ駒13とねじ結合されている。なお、第2の雄ねじ28と第2の雌ねじ29の送りピッチは同一であってもよいし、異なっていてもよい。
そして、軸受箱14には、切欠孔31が設けられている。掛止部材18は、この切欠孔31を貫通し、掛止部材18の先部は、中空ねじ駒13の端部に作り付けられ第2の雄ねじ28より外径の大きいフランジ33の外周に設けられた溝形の掛止部19に差込まれて、中空ねじ駒13は軸心方向に移動可能だが、回転不能となる。ここでは、掛止部19は中空ねじ駒13の軸心方向に設けられた溝で構成されている。このように、回転防止手段25は簡単なピン状の掛止部材18、切欠孔31及び溝状の掛止部19で構成され、ピンは取付け及び取外しが容易なので、オフラインにて行うロール胴幅可変動作が迅速に行える。
オフラインでロール胴幅可変動作を行う場合、回転防止手段25により、中空ねじ駒13の回転を防止する。すなわち、軸受箱14の切欠孔31に、掛止部材18が挿入され、中空ねじ駒13のフランジ33外周の一部に設けられた掛止部19に差込まれて、中空ねじ駒13は、回転が防止され軸心方向にのみ移動可能となる。
そして、ロール軸12と中空軸11が同じ方向に回転するので、中空ねじ駒13に設けられた第2の雄ねじ28と、第2の雄ねじ28に対し螺旋方向の異なる第2の雌ねじ29の働きにより、ロール軸12に対する中空ねじ駒13の移動方向と、中空ねじ駒13に対する中空軸11の移動方向は軸心方向に同一方向となる。
圧延稼動時の反駆動側の胴幅可変式水平ロール装置21にかかる圧延反力について説明する。
堅ロール22、22aにて、H形鋼30が押し込まれるために、水平ロール10には水平力Fvがかかってくる。ここで、圧延稼動時の水平ロール10の側面に作用する水平力Fvは、中空軸11と螺合している中空ねじ駒13及びロール軸12を経由してロール軸固定軸受16へ伝わり圧縮反力で支持されている。
ここで、具体的に述べる(Fv2>Fv1の場合)と、水平ロール10、10aそれぞれにかかるFv2及びFv1に差が生じているので、水平力Fvは、その差分Fv2−Fv1となり軸心方向中心からロール軸固定軸受16へ向かってかかりロール軸固定軸受16にて支持される。
その結果、従来スクリュー軸を別個に設けていたため、ロール軸のロールネック径は、ロール軸の有効径の従来40%程度しかとれなかったものが、一体化できたので85%以上とれるようになった。その結果、圧延用水平ロールの堅ロール許容反力値を100トンから250トンにアップすることができた。
基本的には、ロール胴幅変更時は、軸受箱14の切欠孔31に掛止部材18が挿入され、中空ねじ駒13のフランジ33の外周の一部に設けられた掛止部19に差込まれる。それにより、中空ねじ駒13は掛止部材18にて軸受箱14に周方向の位置が固定されて、中空ねじ駒13の回転が防止される。かかる状態で、ロール駆動用モータを駆動して、ロール軸12及びスプライン結合された中空軸11を回転させる。
L=La+Lb+Lc+S ・・・(3)
La:胴幅Wmin時の軸受箱中心から中空軸端までの距離
Lb:中空ねじ駒のフランジ幅寸法
Lc:中空ねじ駒からロール軸固定軸受中心までの距離
S:ロール移動量
その結果、軸受箱14の軸方向中心とロール軸固定軸受16の軸方向中心との距離Lは、図5に示す従来例であるスラスト荷重受けナット73が不要となりその分の長さが短縮可能となる。その結果、ロール軸心方向にコンパクトに設計できる。
P=m+S/2 ・・・(4)
m:荷重Fv支持分寸法
S:ロール移動量
すなわち、ねじ長さPは、従来例の中空ねじ駒70に比べて、中空ねじ駒13に設けられた雄ねじと螺旋方向の異なる雌ねじの相乗螺進効果によりロール移動量Sを1/2分だけ短縮化でき、水平ロール10の必要な移動量Sが大きい場合に有利である
その結果、位置決め手段20を小型化できるので、既設の水平ロール装置に位置決め手段20を付加して胴幅可変式水平ロール装置21に改造することが容易になる。
また、その結果、反駆動側に位置決め手段20を、駆動側にも位置決め手段20aを設置することができ、左右でそれぞれ独立して水平ロール10、10aの位置が決められるので、センターリング装置が不要になった。
圧延稼働時において、中空ねじ駒13とロール軸12とは、ねじ結合で固定されていて掛止部材18は外されている。そのため、中空ねじ駒13とロール軸12を固定するねじ止め手段35が設けられている。ねじ止め手段35は固定ねじ36とねじ止め孔32にて構成される。例えば、中空ねじ駒13の掛止部19の底面部にさらに、ねじ止め孔32が設けられている。このねじ止め孔32には、内面に雌ねじが切られており、これに固定ねじ36の雄ねじを挿入してロール軸12と中空ねじ駒13を固定する。このようにして、ねじ止め手段35を設けることで中空ねじ駒13とロール軸12とを確実に固定することができる。即ち操業時は、掛止部材18を外すとともに、ねじ止め孔32に設けられている固定ねじ36を回してロール軸12に中空ねじ駒13を固定する。
ここでは、固定ねじ36は外した状態で、且つオフラインの作業でロール軸12及び中空軸11が停止している状態で行う。直接、中空ねじ駒13のみを手動で回転させるため、回転防止手段25で軸受箱14に固定しないで行う。そのために、中空ねじ駒13の外周にアーム23を形成して、そのアーム23にあけたアーム孔に、例えば突起状の治具(図示しない)を挿入して、その治具を手動で廻して中空ねじ駒13を回転させる。このように、中空ねじ駒13を回転させことにより、中空軸11とロール軸12とが互いに軸心方向の反対側に移動して水平ロール10のロール胴幅可変の動作を行うことができる。
Claims (2)
- 一方に駆動源が連結され、両側を軸受箱によって支持されたロール軸と、該ロール軸にスプライン結合によって装着された左右の中空軸と、該左右の中空軸にそれぞれ固着された左右対となる水平ロールと、前記ロール軸に対して前記左右の中空軸の取付け位置をそれぞれ決める位置決め手段とを有する胴幅可変式水平ロール装置において、
前記位置決め手段は、1)前記ロール軸の一部に形成された第1の雄ねじと、2)前記中空軸の内側に形成された第1の雌ねじと、3)内側に前記第1の雄ねじに螺合する第2の雌ねじが形成されるとともに外側に前記第1の雌ねじに螺合する第2の雄ねじが形成された中空ねじ駒と、4)前記ロール軸の軸心方向に移動可能な前記中空ねじ駒の回転を防止する回転防止手段を有し、前記中空ねじ駒の前記第2の雌ねじと前記第2の雄ねじは螺旋方向が異なっていることを特徴とする胴幅可変式水平ロール装置。 - 請求項1記載の胴幅可変式水平ロール装置において、前記回転防止手段は、前記中空ねじ駒の外周部に設けられた溝形の掛止部と、前記軸受箱の一部を貫通し、前記掛止部に先部が嵌入する取外し可能な掛止部材とを有することを特徴とする胴幅可変式水平ロール装置。
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