JP5679152B2 - 画像形成装置用中間転写ベルトとその製造法及びこのベルトを用いた画像形成方法及び画像形成装置 - Google Patents
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Description
そして、このような電子写真装置用の中間転写ベルトを構成する樹脂材料として熱可塑性樹脂と熱硬化性樹脂が用いられており、また、通常、樹脂材料に起因する高絶縁を緩和するため、カーボンブラック、金属微粒子、金属亜酸化物等の導電性微粒子、炭化水素基含有アンモニウム塩のようなイオン導電剤等の抵抗調節剤が添加されている。
しかし、近年、地球環境へのCO2排出量の低減が以前よりも望まれようになってきており、熱硬化性樹脂は、有機溶媒を使用しなければならず、また、連続生産できない、リサイクルできないなどCO2の排出量といった環境負荷が大きい。
一方、連続生産が可能で、製造時の環境負荷の低減が図れ、リサイクルが容易など環境負荷が熱硬化性樹脂に比べ小さい熱可塑性樹脂を導電性エンドレスベルトに用いる技術が知られている(特許文献2の特開2007−65587号公報、特許文献3の特許3821600号公報、特許文献4の特開2008−239947号公報参照)。
そこで、熱可塑性樹脂へのカーボンブラックなど導電性材料の分散性を向上する目的で、投入する熱量とせん断エネルギを上げることで、カーボンブラックなど導電性材料を均一且つ微分散化することで達成できるが、多くの熱量とせん断エネルギを加えることで、熱可塑性樹脂の場合、高分子鎖が切断したり、結晶領域まで導電性微粒子が侵入したりするため、半導電性材料の弾性率やTgの低下を引き起こし、実際にプリンタ装置に組み込んで使用した際に、ベルト伸び、クリープなどによる品質課題の原因となる。
このように、従来、熱可塑性樹脂と導電性材料とを含む導電性ベルトにおいて、電圧依存性(電気特性)とベルト伸び、クリープなどによる品質課題(機械特性)とを同時に満足するものは得られていなかった。
すなわち、カーボンブラックなど導電性微粒子の均一分散が果たされてないと、抵抗率のバイアス依存性が大きくなってしまうという点が新たに認識されるに至ったが、この問題は、特に、紙などの最終転写媒体として各種のものに対して使用可能という、汎用の画像形成装置の場合に特に重大な技術的課題となるに至った。
したがって、画像品位の向上のためも含めて、中間転写ベルト部材の抵抗率の印加バイアス依存性を小さくするための方策としては、カーボンブラックなどの導電性微粒子の分散のより一層の均一性の達成が非常に有効である。
熱可塑性樹脂に導電材を添加して、抵抗を調整する場合、体積抵抗を特定のごく狭い範囲に制御することと、抵抗率の印加バイアス依存性を小さくすることの双方を同時に満足するのは、後述の説明から理解されるように、実際には簡単とはとてもいえないが、本発明の中間転写用ベルトの製造法によれば、これを比較的簡単かつ確実に達成することができる。
すなわち、本発明の目的は、上記従来技術の実情に鑑みて、熱可塑性樹脂と導電性材料とを含む導電性ベルトにおいて、狭い範囲の半導電性を満たし、かつ、電圧依存性(電気特性)と、ベルト伸び、弾性率、クリープなどによる品質課題(機械特性)とを同時に満足する中間転写ベルトとその製造法を提供し、また、この中間転写用ベルトを用いた画像形性方法及び画像形成装置を提供することにある。
(1)「少なくとも熱可塑性樹脂の架橋反応物と導電性微粒子とを含む導電性樹脂から構成される中間転写体用ベルト部材であって、該ベルト部材は、少なくとも、熱可塑性樹脂及び導電性微粒子とを含む材料を押出し成型後、前記材料中の熱可塑性樹脂がガラス転移点以上の温度を維持した状態で、電子線の照射を行って得られたものであり、かつ下記(i)及び(ii)の2つの式、
(i)6≦log(ρv200)≦10
(ii)0≦Log(ρv10)−Log(ρv1000)が≦2
(ここで、ρVは、200V印加時のベルト部材の体積抵抗率を表わし、ρv10、ρV1000は、それぞれ、10V、1000V印加時のベルト部材の体積抵抗率を表わす。)
を満足することを特徴とする中間転写体用ベルト部材
。」;
(2)「前記導電性微粒子が平均一次粒子径5nm〜50nmの範囲にあることを特徴とする前記(1)項に記載の中間転写体用ベルト部材。」;
(3)「前記導電性微粒子がカーボンブラック、黒鉛、天然グラファイト、人造グラファイト、酸化スズ、酸化チタン、酸化亜鉛、ニッケル、銅等の金属および金属酸化物のいずれか1つ以上を含むことを特徴とする前記(1)項または(2)項に記載の中間転写体用ベルト部材。」;
(4)「少なくとも、像担持体上に静電潜像を形成するための静電潜像形成手段と、像担持体上に形成された静電潜像をトナーを用いてトナー像とする現像手段と、像担持体上のトナー像を中間転写ベルト上に転写する一次転写手段と、中間転写体上のトナー像を被記録媒体上に転写する二次転写手段と、該被記録媒体上のトナー像を定着する定着手段とを備えた画像形成装置に使用される中間転写ベルトであって、前記中間転写ベルトが前記(1)項乃至(3)項のいずれかに記載の中間転写体用ベルト部材を用いたことを特徴とする中間転写ベルト。」;
(5)「少なくとも、像担持体上に静電潜像を形成するための静電潜像形成手段と、像担持体上に形成された静電潜像をトナーを用いてトナー像とする現像手段と、像担持体上のトナー像を中間転写ベルト上に転写する一次転写手段と、中間転写体上のトナー像を被記録媒体上に転写する二次転写手段と、該被記録媒体上のトナー像を定着する定着手段とを備えた画像形成装置であって、前記中間転写ベルトが前記(4)項に記載の中間転写ベルトであることを特徴とする画像形成装置。」;
(6)「中間転写体用ベルト部材の製造方法であって、該中間転写体用ベルト部材は、少なくとも熱可塑性樹脂の架橋反応物と導電性微粒子とを含む導電性樹脂から構成される中間転写体用ベルト部材であって、該ベルト部材は、下記(i)及び(ii)の2つの式、
(i)6≦log(ρv200)≦10
(ii)0≦Log(ρv10)−Log(ρv1000)が≦2
(ここで、ρVは、200V印加時のベルト部材の体積抵抗率を表わし、ρv10、ρV1000は、それぞれ、10V、1000V印加時のベルト部材の体積抵抗率を表わす。)を満足するものであり、
少なくとも熱可塑性樹脂、導電性微粒子とを含む導電性樹脂材料を溶融混練する工程、
該溶融混練物を押出し成形する工程、該押出し成形後、前記材料中の熱可塑性樹脂がガラス転移点以上の温度を維持した状態で、電子線照射する工程とを含むことを特徴とする中間転写体用ベルト部材の製造方法。」;
(7)「少なくとも熱可塑性樹脂、導電性微粒子、架橋剤とを含む導電性樹脂材料を溶融混練する工程、該溶融混練物を押出し成形する工程、該押出し成形後、前記材料中の熱可塑性樹脂がガラス転移点以上の温度を維持した状態で、電子線照射する工程とを含み、該架橋剤がトリアリルイソシアヌレート、トリアリルシアヌレート、トリメタアリルイソシアヌレート、ジアリルモノグリシジルイソシアヌレートおよびこれらのうちいずれか2種以上の混合物からなる群から選択される架橋剤であることを特徴とする前記(6)項に記載の中間転写体用ベルト部材の製造方法。」;
(8)「電子線照射量が、10kGy〜500kGyであることを特徴とする前記(7)項に記載の中間転写体用ベルト部材の製造方法。」;
はじめに、前記体積抵抗を特定の極く狭い範囲に制御することと、抵抗率の印加バイアス依存性を小さくすることの双方を同時に満足することの困難性について、予め説明しておく。
熱可塑性樹脂に導電材を添加して、抵抗を調整する場合、おいて式(i)(ii)満足するようにすることはとても困難である。このことはパーコレーションモデルとして説明される。
図1は、横軸に熱可塑性樹脂への導電性微粒子の添加量、縦軸に抵抗値(Log)を示したグラフである。中間転写ベルトに求められる電気特性領域(Logρが6〜10)においては、急激な傾きの変化となるため、導電性微粒子の添加量では制御が難しい。
なお、この傾きは、樹脂として熱硬化性樹脂を用いた場合と比較すると大きく、材料として熱可塑性樹脂を用いる場合の特性制御は技術的にハードルが高い。
このスレッショルドの傾きを制御する方法の一つに、樹脂中に導電材を均一に且つ微分散する手法がある。熱可塑性樹脂に導電材を分散する場合、混錬機の温度を所定レベルに保持し、時間を長時間にし、混錬機の動力を向上させることで、導電材を均一に微分散することができる。
カーボンブラックなどの導電性粒子を樹脂中に微分散且つ均一に分散しなければならないことが分かる。均一に分散することで図2のグラフに示すように印加バイアスに対する抵抗率の依存が小さくなる。
また、前記特許文献3の特許第3821600号公報のシ−ムレスベルトに関する記載中では、中間転写ベルト機能として重要な電気特性(体積抵抗率)の範囲について、言及されている。しかしながら、体積抵抗値測定時の電圧印加時の依存性については言及がない。中間転写ベルトでは、特に2次転写時の体積抵抗率の電圧依存性が大きいと、小サイズ紙や両面印刷時などニップ中において、通紙されるメディア(紙)の抵抗が大きく変化する場合に、十分な転写電界が形成されず、転写不良など画像品位への影響が課題となる。
また、ρv>10の範囲にあると表面電位が減衰せず、画像メモリなど画像品位を低下させる。
以上のように、本発明における中間転写ベルト材料の体積抵抗率は、(i)式で示す中間的な領域にする必要がある。
電子線照射では、架橋が優先的に起こる架橋型高分子と主鎖切断が優先的に起こる崩壊型高分子に分けられる。架橋型か崩壊型かは以下に示すように分子構造に依存する経験的な関係があり、置換基がついた炭素原子の電子状態に支配され架橋/崩壊の確立が変化する。
架橋型高分子の一例としポリエチレン、ポリスチレン、ポリプロピレン、ポリフッ化ビニリデン、ポリメチルアクリレート、ポリ塩化ビニル、ポリブタジエン、天然ゴム、ポリビニルアルコール、ポリアミドなどが上げられる。一方、崩壊型の高分子としては、ポリテトラフルオロエチレン、ポリαメチルスチレン、ポリイソブチレン、ポリアクリロアミド、ポリメチルメタクリレート、ポリカーボネート、ポリオキシメチレン、ポリアラニン、セルロースなどがあげられる。
樹脂は、架橋構造を採ると溶融粘度が増加するため、溶融押出しする前に架橋反応させると装置への付加が大きくなり、導電材を均一に分散するためのせん断エネルギが得られなくなる。
可塑性樹脂を押出し成形した後に電子線を照射することで、樹脂を架橋させた架橋構造とすることで弾性率及びクリープ性を改善できる。
電子線の照射量が少ないと、十分な架橋が起こらない。また、照射量が多いと、樹脂の架橋反応よりも高分子鎖の切断が律速になり、熱可塑性樹脂の劣化が進む。そこで、電子線照射量を10kGy〜1000kGy(kGyは電子線照射の単位:1Gy=1J/kg)とする(加速電圧は、100kV〜1000kV)を照射することで、熱可塑性樹脂にラジカルが発生し、ラジカル反応により架橋構造を採る。
中間転写ベルト材料として用いられる熱可塑性樹脂材料としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、熱可塑性ポリアミド(PA)、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン(ABS)樹脂、熱可塑性ポリアセタール(POM)、熱可塑性ポリアリレート(PAR)、熱可塑性ポリカーボネート(PC)、熱可塑性ウレタン、ポリエチレンナフタレート(PEN)樹脂やポリブチレンナフタレート(PBN)樹脂等を好適に用いることができる。また、ポリアルキレンテレフタレート樹脂としては、ポリエチレンテレフタレート(PET)樹脂、グリコール変性PET(PETG)樹脂やポリブチレンテレフタレート(PBT)樹脂を好適に用いることができる。また、ポリエステル系樹脂を主成分とするポリマーブレンドとしては、上記ポリアルキレンナフタレート樹脂およびポリアルキレンテレフタレート樹脂のうちいずれか2種以上のポリマーブレンドや、これらのうちのいずれか1種以上とポリエステル系エラストマー、ポリカーボネート樹脂(PC)、ポリシクロヘキシレン・ジメチレン・テレフタレート(PCT)樹脂、グリコール変性PCT(PCTG)樹脂等とのポリマーブレンドなどを好適に用いることができる。かかるポリエステル系エラストマーとしては、ハードセグメントおよびソフトセグメントにポリエステルを用いたポリエステル−ポリエステル型のもの、並びに、ハードセグメントおよびソフトセグメントにポリエーテルを用いたポリエステル−ポリエーテル型のものの双方を好適に用いることができ、特に制限されるものではない。
中間転写ベルトの電気特性のひとつとして、体積抵抗率を半導電性領域に制御する必要がある。中間転写ベルトとして、体積抵抗率が10^6〜10^10(Ω・cm)、より好ましくは、10^6〜10^8(Ω・cm)範囲にある必要がある。このとき表面抵抗率が10^6〜10^10(Ω/□)の範囲にあることが好ましい。また、体積抵抗率≦表面抵抗率の関係にあることが好ましい。
体積抵抗率及び表面抵抗率が下限値を超えると、トナーとの静電的な付着力が向上し、2次転写効率を下げることになる。また、上限値を超えると、印加した転写バイアスによりベルトに誘起された電荷が除電されず、画像メモリなど画像品質に影響を与える。
さらに体積抵抗率>表面抵抗率の関係になると、画像エッジが滲んだようになりシャープな画質が得られない。
樹脂ベルトの体積・表面の抵抗率を調整するには、電子導電性の材料を添加する必要があり、中間転写ベルト材料では、耐久性や使用環境での安定性を考慮して、電子導電性を示す材料を用いることが好ましい。また、本発明においては、電子導電材の他、イオン導電材を少量併用することも可能である。本来のイオン導電機能に合わせて、電子導電材を樹脂中に分散する際、イオン導電材が電子導電材の分散剤として機能するといった効果が期待できる。
本発明では、半導電性樹脂の10V、1000V印加時の体積(表面)抵抗率ρv10、ρV1000としたとき、0≦Log(ρv10)−Log(ρv1000)が≦2の範囲に入るように、導電性材料の分散状態を制御し電気特性を調整する。
熱可塑性樹脂では、熱をかけることで樹脂を溶融状態でせん断力によりカーボンブラックなど導電性微粒子を分散する方法が主な方法として考えられが、微分散且つ均一分散するには、より多くの熱量とせん断力を付与することで達成できる。しかしながら、このように多くの熱量とせん断エネルギを加えることで、熱可塑性樹脂の高分子鎖が切断されたり、結晶領域まで導電性微粒子が侵入したりすることで、半導電性材料の弾性率やTgの低下を引き起こすことが新たな課題となることが、本発明において判った。
電子導電剤としては、特に制限されるものではなく、公知のものを適宜用いることができる。具体的には例えば、ケッチェンブラック,アセチレンブラック等の導電性カーボン、SAF,ISAF,HAF,FEF,GPF,SRF,FT,MT等のゴム用カーボン、酸化処理等を施したカラ−(インク)用カーボン、熱分解カーボン、天然グラファイト、人造グラファイト、アンチモンドープの酸化錫、酸化チタン、酸化亜鉛、ニッケル、銅、銀、ゲルマニウム等の金属および金属酸化物、ポリアニリン、ポリピロール、ポリアセチレン等の導電性ポリマー、カーボンウイスカー、黒鉛ウイスカー、炭化チタンウイスカー、導電性チタン酸カリウムウイスカー、導電性チタン酸バリウムウイスカー、導電性酸化チタンウイスカー、導電性酸化亜鉛ウイスカー等の導電性ウイスカー等が挙げられる。
また、イオン導電剤としては、具体的には例えば、テトラエチルアンモニウム、テトラブチルアンモニウム、ドデシルトリメチルアンモニウム、ヘキサデシルトリメチルアンモニウム、ベンジルトリメチルアンモニウム、変性脂肪酸ジメチルエチルアンモニウム等の過塩素酸塩、塩素酸塩、塩酸塩、臭素酸塩、ヨウ素酸塩、ホウ弗化水素酸塩、硫酸塩、エチル硫酸塩、カルボン酸塩、スルホン酸塩などのアンモニウム塩、リチウム、ナトリウム、カリウム、カルシウム、マグネシウムなどのアルカリ金属、アルカリ土類金属の過塩素酸塩、塩素酸塩、塩酸塩、臭素酸塩、ヨウ素酸塩、ホウ弗化水素酸塩、硫酸塩、トリフルオロメチル硫酸塩、スルホン酸塩等が挙げられる。
電子導電剤の配合量は、樹脂成分100重量部に対して、通常100重量部以下、例えば1〜100重量部、特には1〜80重量部、とりわけ10〜50重量部である。
また、イオン導電剤の配合量は、樹脂成分100重量部に対して、通常0.01〜10重量部、特には0.05〜5重量部の範囲である。本発明においては特に、導電剤としてカーボンブラックを用いて、これを樹脂成分100重量部に対し、5〜30重量部にて配合することが好ましい。
樹脂材料への導電性材料の分散は、樹脂材料に導電性材料を濡らす工程、導電性材料をせん断力により微分散化する工程からなる。樹脂材料に導電性材料を濡らす工程では、樹脂の溶融粘度を適切にすることで樹脂材料と導電性材料の濡れ性を改善したり、樹脂性材料と導電性材料の相溶性を向上させたりする方法が挙げられる。
本発明では、樹脂と導電性材料に熱をかけながら混錬することで導電性材料を分散する。
分散する際に温度は、樹脂のTg以上が好ましく、より溶融状態になる温度で混錬することがより好ましい。
一般に、熱可塑性樹脂に導電性材料を溶融混練する場合、凝集した導電性材料に高剪断力を加え、導電性材料を破壊し、微細化して、溶融した樹脂中へ導電性材料を均一に分散させる。溶融粘度を下げ過ぎると、濡れ性は更に向上するが導電性材料を微分散化するためのせん断力の低下が課題となる。本発明においては、こういった課題に対して、溶融粘度が低い状態で高せん断力を発生させることができる分散機を用いることが好ましい。
このような高剪断力を発生させる混練機としては、石臼機構を利用したものや、同方向2軸押出機でスクリューエレメント中に高剪断力のかかるニーディングディスクを導入したものが挙げられる。また、加圧ニーダーのような、高剪断力がかからなくて、時間を掛けて分散が達成できるものや、単軸押出機において特殊なミキシングエレメントを使用することなどが挙げられる。
樹脂材料と導電性材料の相溶性を向上させる方法としては、導電性材料の表面を処理する方法や樹脂材料と導電性材料の濡れ性を改善する分散剤、イオン導電剤などを添加する方法が挙げられる。導電性材料の表面処理は、分散工程の前に予め処理しておく方法や分散工程で表面処理を同時進行させながら微分散化していく方法などが挙げられる。さらに、樹脂材料を体積平均粒子径が100μm〜1000μm程度に常温あるいは凍結状態で粗粉砕し導電性材料と混合した後、溶融混錬する方法が挙げられる。
成形法は、環状ダイスよりベルト材料を押出してベルト成形する押出し成形方法やインフレーション成形方法が好ましい。
本発明の導電性材料への電子線照射は、押出し成形後に照射されることが好ましい。溶融押出し成形の直後、本発明の導電性材料が溶融状態で不活性ガス(具体的にはN2ガス)雰囲気下において電子線の照射を行う。
電子線の照射量は、10kGy〜500kGyの範囲が好ましい。10kGyよりも少ない電子線照射量だと十分な架橋効果を得られない。また、500kGyを超えて電子線照射は、破断伸度の低下によりベルト割れの原因になる。
本発明における電気特性の測定では、電子線照射後の中間転写ベルト材を用いた。サンプルとなる中間転写ベルトを50mm□のシートのシートに切り出し、同サイズの銅製のプレートに挟み込んで測定した。
電圧は、高圧電源 MODEL 609E−6 : トレック・ジャパン製を用いて、ファンクションジェネレータ (WF1946B:WAVE FACTORY社製)で、所定の電圧(10V−1000V)の矩形波パルス(周期100ms−1000ms)電圧出力し、このときの電流値をオシロスコープ(DL1640L 横河電機社製)で計測し、V−Iの関係、ベルトの面積、厚みから体積抵抗率を求めた。
本発明における機械特性の測定では、シートサンプルをスーパーダンベルカッターSDMK−1000−D(株式会社ダンベル製)でJIS K−7127のダンベル形状で打ち抜いてダンベルサンプルを作製し、精密万能試験機オートグラフ AG−X(島津製作所製)用いて、歪み−応力曲線から、ベルトの引張強度、ベルト伸長率及び破断伸度の測定を行った。また、クリープ評価では、ダンベルサンプル3Nの張力になるまで伸長し、3Nの張力のまま12H保持させ、その後、脱力させることでヒステリシスループを作成し、このヒステリシスの大きさを測定した。以下、図4に、熱可塑性樹脂に電子線照射した前後のヒステリシスループを示した。グラフより電子線照射によって、ヒステリシスロスが軽減していることがわかる。
本発明に係るプリンタの基本的な構成例について説明する。
図3は、本発明の実施形態に係る画像形成装置の構成を示す概略図である。ここでは、電子写真方式の画像形成装置に適用した一実施形態について説明する。画像形成装置は、イエロー(以下、「Y」と記す。)、シアン(以下、「C」と記す。)、マゼンタ(以下、「M」と記す。)、ブラック(以下、「K」と記す。)の4色のトナーから、カラー画像を形成するものである。
まず、タンデム型の画像形成装置の基本的な構成について説明する。この画像形成装置は、静電荷像担持体として4つの感光体ドラム(1Y、1C、1M、1K)を備えている。
なお、ここではドラム状の感光体を例に挙げているが、ベルト状の感光体を採用することもできる。各感光体ドラム(1Y、1C、1M、1K)は、それぞれ中間転写ベルト(10)に接触しながら、図中矢印の方向に回転駆動する。各感光体ドラム(1Y、1C、1M、1K)は、それぞれ中間転写ベルト(10)に接触しながら、図中矢印の方向に回転駆動する。各感光体ドラム(1Y、1C、1M、1K)は、比較的薄い円筒状の導電性基体上に感光層を形成し、さらにその感光層の上に保護層を形成したものであり、また、感光層と保護層との間に中間層を設けてもよい。
この中間転写ベルト(10)上には、各感光体ドラム(1Y、1C、1M、1K)上のトナー像が静電転写方式により互いに重なり合うように転写される。静電転写方式には、転写チャージャーを用いた構成もあるが、ここでは転写チリの発生が少ない1次転写ローラ(14Y、14C、14M、14K)を用いた構成を採用している。具体的には、各感光体ドラム(1)と接触する中間転写ベルト(10)の部分の裏面に、それぞれ転写装置(6)としての1次転写ローラ(14)を配置している。ここでは、各1次転写ローラ(14)により押圧された中間転写ベルト(10)の部分と各感光体ドラム(1)とによって、1次転写ニップ部が形成される。そして、各感光体ドラム(1)上のトナー像を中間転写ベルト(10)上に転写する際には、各1次転写ローラ(14)に正極性のバイアスが印加される。これにより、各1次転写ニップ部には転写電界が形成され、各感光体ドラム(1)上のトナー像は、中間転写ベルト(10)上に静電的に付着し、転写される。
図3に示す各プロセスユニットの下方には、転写部が配設されている。この転写部は、無端状の中間転写ベルト(10)を、複数の張架ローラ(11、12、13)によって張架しながら、図中反時計回り方向に無端移動せしめる。複数の張架ローラ(11、12、13)とは、具体的には、従動ローラ、駆動ローラ及びテンションローラのことである。
また、1次転写ローラ(14)は、金属製の芯金にスポンジ等の弾性体が被覆されたローラであり、感光体ドラム(1)に向けて押圧されて、中間転写ベルト(10)を挟み込んでいる。そして、感光体ドラム(1Y、1M、1C、1K)と中間転写ベルト(10)とにより、ベルト移動方向に沿って、Y、M、C、K用の1次転写ニップが形成されている。
中間転写ベルト(10)における2次転写ニップ部裏側ローラに対する掛け回し箇所には、2次転写ローラ(16)がベルト表面側から当接しており、これによって2次転写ニップ部が形成されている。この2次転写ローラ(16)には、図示しない電源や配線からなる電圧印加手段によって2次転写バイアスが印加されている。これにより、2次転写ローラ(16)と接地された2次転写ニップ部裏側ローラとの間に2次転写電界が形成されている。中間転写ベルト(10)上に形成された4色重ね合わせトナー像は、ベルトの無端移動に伴って2次転写ニップ部に進入する。
本発明に用いるトナーとしては、少なくとも樹脂、着色剤、及び添加剤からなるトナーを用いることができる。製法は、粉砕法や重合法などが挙げられる。本発明に用いられるトナーはその他材料に関しては公知のものが全て利用可能である。
本発明で用いるトナー平均粒子径は、4μm以上8μm未満の範囲にあることが好ましい。
バインダー樹脂としては、ポリスチレン、ポリp−クロロスチレン、ポリビニルトルエンなどのスチレン及びその置換体の重合体;スチレン−p−クロロスチレン共重合体、スチレン−プロピレン共重合体、スチレン−ビニルトルエン共重合体、スチレン−ビニルナフタリン共重合体、スチレン−アクリル酸メチル共重合体、スチレン−アクリル酸エチル共重合体、スチレン−アクリル酸ブチル共重合体、スチレン−アクリル酸オクチル共重合体、スチレン−メタクリル酸メチル共重合体、スチレン−メタクリル酸エチル共重合体、スチレン−メタクリル酸ブチル共重合体、スチレン−α−クロルメタクリル酸メチル共重合体、スチレン−アクリロニトリル共重合体、スチレン−ビニルメチルケトン共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−イソプレン共重合体、スチレン−アクリロニトリル−インデン共重合体、スチレン−マレイン酸共重合体、スチレン−マレイン酸エステル共重合体などのスチレン系共重合体;ポリメチルメタクリレート、ポリブチルメタクリレート、ポリ塩化ビニル、ポリ酢酸ビニル、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル、エポキシ樹脂、エポキシポリオール樹脂、ポリウレタン、ポリアミド、ポリビニルブチラール、ポリアクリル酸樹脂、ロジン、変性ロジン、テルペン樹脂、脂肪族又は脂環族炭化水素樹脂、芳香族系石油樹脂、塩素化パラフィン、パラフィンワックスなどが挙げられる。非相溶となる組合せとしては、スチレン−アクリル酸ブチル共重合体とポリエステルやエポキシ樹脂、エポキシポリオール樹脂のように特性の大きく異なる樹脂の組合せや、同一樹脂系でも分子量分布が大きく異なるものや置換基の大きく異なる組合せ、でも得ることができる。
着色剤としては公知の染料及び顔料を全て使用することができ、例えばカーボンブラック、ニグロシン染料、鉄黒、ナフトールイエローS、ハンザイエロー(10G、5G、G)、カドミュウムイエロー、黄色酸化鉄、黄土、黄鉛、チタン黄、ポリアゾイエロー、オイルイエロー、ハンザイエロー(GR、A、RN、R)、ピグメントイエローL、ベンジジンイエロー(G、GR)、パーマネントイエロー(NCG)、バルカンファストイエロー(5G、R)、タートラジンレーキ、キノリンイエローレーキ、アンスラセンイエローBGL、イソインドリノンイエロー、ベンガラ、鉛丹、鉛朱、カドミュウムレッド、カドミュウムマーキュリレッド、アンチモン朱、パーマネントレッド4R、パラレッド、ファイセーレッド、パラクロルオルトニトロアニリンレッド、リソールファストスカーレットG、ブリリアントファストスカーレット、ブリリアントカーンミンBS、パーマネントレッド(F2R、F4R、FRL、FRLL、F4RH)、ファストスカーレットVD、ベルカンファストルビンB、ブリリアントスカーレットG、リソールルビンGX、パーマネントレッドF5R、ブリリアントカーミン6B、ピグメントスカーレット3B、ボルドー5B、トルイジンマルーン、パーマネントボルドーF2K、ヘリオボルドーBL、ボルドー10B、ボンマルーンライト、ボンマルーンメジアム、エオシンレーキ、ローダミンレーキB、ローダミンレーキY、アリザリンレーキ、チオインジゴレッドB、チオインジゴマルーン、オイルレッド、キナクリドンレッド、ピラゾロンレッド、ポリアゾレッド、クロームバーミリオン、ベンジジンオレンジ、ペリノンオレンジ、オイルオレンジ、コバルトブルー、セルリアンブルー、アルカリブルーレーキ、ピーコックブルーレーキ、ビクトリアブルーレーキ、無金属フタロシアニンブルー、フタロシアニンブルー、ファストスカイブルー、インダンスレンブルー(RS、BC)、インジゴ、群青、紺青、アントラキノンブルー、ファストバイオレットB、メチルバイオレットレーキ、コバルト紫、マンガン紫、ジオキサンバイオレット、アントラキノンバイオレット、クロムグリーン、ジンクグリーン、酸化クロム、ピリジアン、エメラルドグリーン、ピグメントグリーンB、ナフトールグリーンB、グリーンゴールド、アシッドグリーンレーキ、マラカイトグリーンレーキ、フタロシアニングリーン、アントラキノングリーン、酸化チタン、亜鉛華、リトポン及びそれらの混合物を使用することができる。使用量は一般にバインダー樹脂100重量部に対し0.1〜50重量部である。
また、その他の添加剤として例えば、脂肪酸金属塩(ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸アルミニウムなど)、その他の金属酸化物(酸化アルミニウム、酸化錫、酸化アンチモンなど)、フルオロポリマーを含有してもよい。
本発明においては、トナー粒子表面を外添剤により被覆することにより、トナー粒子に適度な流動性と帯電性を付与すると共に、クリーニング性の向上や感光体帯電部材等の接触部材からのストレスを緩和できることが望ましく、トナー表面の外添剤被覆率は、好ましくは5〜99%、さらに好ましくは10〜99%である。
このような外添剤としては、例えば、金属酸化物(酸化アルミニウム、酸化チタン、チタン酸ストロンチウム、酸化セリウム、酸化マグネシウム、酸化クロム、酸化錫及び酸化亜鉛、窒化物(窒化硅素)、炭化物(炭化硅素)、金属塩(硫酸カルシウム、硫酸バリウム及び炭酸カルシウム)、脂肪酸金属塩(ステアリン酸亜鉛及びステアリン酸カルシウム)、カーボンブラック及びシリカが挙げられる。これら外添剤は、トナー粒子100重量部に対し、好ましくは0.01〜10重量部が用いられ、より好ましくは0.05〜5重量部が用いられる。これら外添剤は、単独で用いても、また、複数併用してもよい。疎水化処理を行ったものが、より好ましく用いることができる。
本発明に用いる無機微粒子の粒子径は、5〜200nm程度のものを適選用いることができる。
本発明に用いられる外添剤(無機微粒子)には、必要に応じ、疎水化、帯電性制御等の目的でシリコーンワニス、各種変性シリコーンワニス、シリコーンオイル、各種変性シリコーンオイル、シランカップリング剤、官能期を有するシランカップリング剤、その他有機硅素化合物、有機チタン化合物の如き処理剤を単独であるいは併用して用いることも可能である。高い帯電量を維持し、低消費量及び高転写率を達成するためには、無機微粉体は少なくともシリコーンオイルで処理されていることがさらに好ましい。
これら外添剤は、母体トナーと混合機にて攪拌混合し、母体表面に機械的に付着させる。
混合機としては、例えば、ヘンシェルミキサー(三井鉱山株式会社製)、スーパーミキサー(株式会社カワタ社製)、リボコーン(株式会社大川原製作所製)、ナウターミキサー、タービュライザー、サイクロミックス(ホソカワミクロン株式会社製)、スパイラルピンミキサー(太平洋機工株式会社製)、レーディゲミキサー(株式会社マツボー社製)が挙げられる。
以下の各例における「部」は別段の断りないかぎり「重量部」を表わす。
作製したシームレスベルトのカーボンブラックの分散状態をSTEM(日立ハイテック社製 S−4800)で観察すると、図5のように、均一な分散状態が確認できた。
また、このときのベルトの電気特性をハイレスタUP MCP−HT450型((株)ダイアインスツルメンツ製)で測定したところ、Log(ρv200)=7.3、(Log(ρv10)−Log(ρv1000)の値は、1.4であった。
実施例1では、温度55℃の条件で、NHVコーポレーション社製の電子線照射装置(EBC−300−60)を用いて、加速電圧300kV、30kGyの電子線照射を行った。
作製したシームレスベルトのカーボンブラックの分散状態をSTEM(日立ハイテック社製 S−4800)で観察すると、実施例1の場合と同様(視野範囲での観察では実際は、実施例1と同等以上)、均一な分散状態が確認された。
実施例2では、温度55℃の条件で、NHVコーポレーション社製の電子線照射装置(EBC−300−60)を用いて、加速電圧300kV、180kGyの電子線照射を行った。
作製したシームレスベルトのカーボンブラックの分散状態をSTEM(日立ハイテック社製 S−4800)で観察すると、実施例2の場合と同様、均一な分散状態が確認できた。
実施例3では、温度55℃の条件で、NHVコーポレーション社製の電子線照射装置(EBC−300−60)を用いて、加速電圧300kV、500kGyの電子線照射を行った。
作製したシームレスベルトのカーボンブラックの分散状態をSTEM(日立ハイテック社製 S−4800)で観察すると図6のように均一な分散状態が確認できた。また、このときのベルトの電気特性をハイレスタUP MCP−HT450型((株)ダイアインスツルメンツ製)で測定したところ、Log(ρv200)=8.4、(Log(ρv10)−Log(ρv1000)の値は、1.2であった。
実施例4では、温度55℃の条件で、NHVコーポレーション社製の電子線照射装置(EBC−300−60)を用いて、加速電圧300kV、30kGyの電子線照射を行った。
作製したシームレスベルトのカーボンブラックの分散状態をSTEM(日立ハイテック社製 S−4800)で観察すると実施例4の場合と同じように、均一な分散状態が確認できた。また、このときのベルトの電気特性をハイレスタUP MCP−HT450型((株)ダイアインスツルメンツ製)で測定したところ、Log(ρv200)=8.4、(Log(ρv10)−Log(ρv1000)の値は、1.2であった。
実施例5では、温度80℃の条件で、NHVコーポレーション社製の電子線照射装置(EBC−300−60)を用いて、加速電圧300kV、180kGyの電子線照射を行った。
作製したシームレスベルトのカーボンブラックの分散状態をSTEM(日立ハイテック社製 S−4800)で観察すると実施例5の場合と同様な、均一な分散状態が確認できた。また、このときのベルトの電気特性をハイレスタUP MCP−HT450型((株)ダイアインスツルメンツ製)で測定したところ、Log(ρv200)=8.4、(Log(ρv10)−Log(ρv1000)の値は、1.2であった。
実施例6では、温度55℃の条件で、NHVコーポレーション社製の電子線照射装置(EBC−300−60)を用いて、加速電圧300kV、180kGyの電子線照射を行った。
作製したシームレスベルトのカーボンブラックの分散状態をSTEM(日立ハイテック社製 S−4800)で観察すると実施例2及び実施例3の場合とほぼ同様な、均一な分散状態が確認できた。また、このときのベルトの電気特性をハイレスタUP MCP−HT450型((株)ダイアインスツルメンツ製)で測定したところ、Log(ρv200)=8.4、(Log(ρv10)−Log(ρv1000)の値は、1.2であった。
実施例7では、NHVコーポレーション社製の電子線照射装置(EBC−300−60)を用いて、加速電圧300kV、30kGyの電子線照射を行った。
作製したシームレスベルトのカーボンブラックの分散状態をSTEM(日立ハイテック社製 S−4800)で観察すると実施例7の場合と同様な、均一な分散状態が確認できた。また、このときのベルトの電気特性をハイレスタUP MCP−HT450型((株)ダイアインスツルメンツ製)で測定したところ、Log(ρv200)=8.4、(Log(ρv10)−Log(ρv1000)の値は、1.2であった。
実施例8では、NHVコーポレーション社製の電子線照射装置(EBC−300−60)を用いて、加速電圧300kV、180kGyの電子線照射を行った。
ポリプロピレン樹脂(ノバテックFA3EB:日本ポリプロ株式会社製)100重量部に(融点169℃)に導電性カーボンブラック(デグサ社製)8重量部を添加し、ニーダーで150℃にて30分、混錬後、さらに2本ロールを用いて30分間カーボンブラックの分散を行い、ペレタイザーでペレット化することで導電性ペレットを得た。このペレットを用いて押出し成形機を行い、厚さ100μmのシームレスベルトを作製した。
作製したシームレスベルトのカーボンブラックの分散状態をSTEM(日立ハイテック社製 S−4800)で観察すると実施例1の場合とほぼ同様に、均一な分散状態が確認できた。また、このときのベルトの電気特性をハイレスタUP MCP−HT450型((株)ダイアインスツルメンツ製)で測定したところ、Log(ρv200)=7.3、(Log(ρv10)−Log(ρv1000)の値は、1.4であった。
比較例1では、電子線照射を行わなかった。
作製したシームレスベルトのカーボンブラックの分散状態をSTEM(日立ハイテック社製 S−4800)で観察すると、比較例1の場合と同様に、均一な分散状態が確認できた。
比較例2では、NHVコーポレーション社製の電子線照射装置(EBC−300−60)を用いて、加速電圧300kV、640kGyの電子線照射を行った。
ポリプロピレン樹脂(ノバテックFA3EB:日本ポリプロ株式会社製)100重量部に(融点169℃)に導電性カーボンブラック(デグサ社製)8重量部を添加し、ニーダーで150℃にて10分、混錬後、さらに2本ロールを用いて15分間カーボンブラックの分散を行い、ペレタイザーでペレット化することで導電性ペレットを得た。このペレットを用いて押出し成形機を行い、厚さ100μmのシームレスベルトを作製した。
作製したシームレスベルトのカーボンブラックの分散状態をSTEM(日立ハイテック社製 S−4800)で観察すると図7のような不均一な分散状態が確認できた。また、このときのベルトの電気特性をハイレスタUP MCP−HT450型((株)ダイアインスツルメンツ製)で測定したところ、Log(ρv200)=11.6、(Log(ρv10)−Log(ρv1000)の値は、2.4であった。
比較例3では、温度55℃の条件で、NHVコーポレーション社製の電子線照射装置(EBC−300−60)を用いて、加速電圧300kV、180kGyの電子線照射を行った。
実施例1〜実施例8及び、比較例1〜比較例3の中間転写ベルトを市販のプリンタ(IPSiO SP C220:株式会社リコー製)に装着し、画像評価を行った。結果を表1に記載する。
市販のプリンタで、普通紙(T6200:株式会社リコー製)に約200μm間隔の細線の画像出力を行い、細線の画像評価を光学顕微鏡で目視観察し、細線の状態にトナーの飛散りなどの乱れがない場合を○、トナーの飛散りが認められるが細線の状態に乱れがない場合を△、トナーの飛散りが認められ、かつ細線の状態に乱れが認められる状態を×として評価を行った。
φ20mmSUSローラにシート片(20mm×50mm)を巻きつけて高温−高湿保管(50℃/90%:48h)後、室温におけるカール状態を評価し、弦の距離/50mm×100が75%以上であるものを○、65%以上、75%以下であるものを○△、50%以上、65%以下であるものを△、50%以下のものを×として評価した。さらに、本評価で○△以上の評価となるシート片については、市販プリンタを用いた画像評価において、画像ムラや画像欠損の無い良好な画像が得られることを確認した。
市販のプリンタ(IPSiO SP C220:株式会社リコー製)にベルトを装着し、普通紙(T6200:株式会社リコー製)に10k枚の印字を行いベルトの端部を目視観察した。このとき、ベルト端部に割れや亀裂が認められない場合を○、ベルト端部に割れや亀裂が認める場合を×として評価を行った。
1、1Y、1C、1M、1K 感光体ドラム
10 中間転写ベルト
3,3Y、3C,3M、3K 帯電装置
4、4Y、4C、4M、4K 露光装置
5、5Y、5C、5M、5K 現像装置
31、31Y、31C、31M、31K トナーボトル
6 転写装置
11 張架ローラ(従動ローラ)
12 張架ローラ(駆動ローラ)
13 張架ローラ(支持ローラ)
14,14Y、14C、14M、14K 1次転写ローラ
15 ベルトクリーニング装置
16 2次転写ローラ
20 給紙カセット
21 給紙ローラ
22 レジストローラ対
23 加熱定着装置
23a 加熱ローラ
23b 加圧ローラ
24 排紙ローラ
Claims (8)
- 少なくとも熱可塑性樹脂の架橋反応物と導電性微粒子とを含む導電性樹脂から構成される中間転写体用ベルト部材であって、該ベルト部材は、少なくとも、熱可塑性樹脂及び導電性微粒子とを含む材料を押出し成型後、前記材料中の熱可塑性樹脂がガラス転移点以上の温度を維持した状態で、電子線の照射を行って得られたものであり、かつ下記(i)及び(ii)の2つの式、
(i)6≦log(ρv200)≦10
(ii)0≦Log(ρv10)−Log(ρv1000)が≦2
(ここで、ρVは、200V印加時のベルト部材の体積抵抗率を表わし、ρv10、ρV1000は、それぞれ、10V、1000V印加時のベルト部材の体積抵抗率を表わす。)
を満足することを特徴とする中間転写体用ベルト部材。 - 前記導電性微粒子が平均一次粒子径5nm〜50nmの範囲にあることを特徴とする請求項1に記載の中間転写体用ベルト部材。
- 前記導電性微粒子がカーボンブラック、黒鉛、天然グラファイト、人造グラファイト、酸化スズ、酸化チタン、酸化亜鉛、ニッケル、銅等の金属および金属酸化物のいずれか1つ以上を含むことを特徴とする請求項1または2に記載の中間転写体用ベルト部材。
- 少なくとも、像担持体上に静電潜像を形成するための静電潜像形成手段と、像担持体上に形成された静電潜像をトナーを用いてトナー像とする現像手段と、像担持体上のトナー像を中間転写ベルト上に転写する一次転写手段と、中間転写体上のトナー像を被記録媒体上に転写する二次転写手段と、該被記録媒体上のトナー像を定着する定着手段とを備えた画像形成装置に使用される中間転写ベルトであって、
前記中間転写ベルトが請求項1乃至3のいずれかに記載の中間転写体用ベルト部材を用いたことを特徴とする中間転写ベルト。 - 少なくとも、像担持体上に静電潜像を形成するための静電潜像形成手段と、像担持体上に形成された静電潜像をトナーを用いてトナー像とする現像手段と、像担持体上のトナー像を中間転写ベルト上に転写する一次転写手段と、中間転写体上のトナー像を被記録媒体上に転写する二次転写手段と、該被記録媒体上のトナー像を定着する定着手段とを備えた画像形成装置であって、
前記中間転写ベルトが請求項4に記載の中間転写ベルトであることを特徴とする画像形成装置。 - 中間転写体用ベルト部材の製造方法であって、該中間転写体用ベルト部材は、少なくとも熱可塑性樹脂の架橋反応物と導電性微粒子とを含む導電性樹脂から構成される中間転写体用ベルト部材であって、該ベルト部材は、下記(i)及び(ii)の2つの式、
(i)6≦log(ρv200)≦10
(ii)0≦Log(ρv10)−Log(ρv1000)が≦2
(ここで、ρVは、200V印加時のベルト部材の体積抵抗率を表わし、ρv10、ρV1000は、それぞれ、10V、1000V印加時のベルト部材の体積抵抗率を表わす。)を満足するものであり、
少なくとも熱可塑性樹脂、導電性微粒子とを含む導電性樹脂材料を溶融混練する工程、
該溶融混練物を押出し成形する工程、該押出し成形後、前記材料中の熱可塑性樹脂がガラス転移点以上の温度を維持した状態で、電子線照射する工程とを含むことを特徴とする中間転写体用ベルト部材の製造方法。 - 少なくとも熱可塑性樹脂、導電性微粒子、架橋剤とを含む導電性樹脂材料を溶融混練する工程、該溶融混練物を押出し成形する工程、該押出し成形後、前記材料中の熱可塑性樹脂がガラス転移点以上の温度を維持した状態で、電子線照射する工程とを含み、該架橋剤がトリアリルイソシアヌレート、トリアリルシアヌレート、トリメタアリルイソシアヌレート、ジアリルモノグリシジルイソシアヌレートおよびこれらのうちいずれか2種以上の混合物からなる群から選択される架橋剤であることを特徴とする請求項6に記載の中間転写体用ベルト部材の製造方法。
- 電子線照射量が、10kGy〜500kGyであることを特徴とする請求項7に記載の中間転写体用ベルト部材の製造方法。
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