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JP5680825B2 - 海洋哺乳動物に影響を及ぼす確率が低いソナーシステム及び方法 - Google Patents
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海洋哺乳動物に影響を及ぼす確率が低いソナーシステム及び方法 Download PDF

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Description

本発明は概括的には、ソナーシステム及び方法に関し、より詳細には、海洋哺乳動物に及ぼす影響が小さい音波(音響)信号を水中に送信するアクティブソナーシステム及び方法に関する。
海洋哺乳動物の座礁に関する多くの事故が、アクティブソナーシステムが用いられている最中の海軍演習と場所的及び時間的に同時に起こっている。アクティブソナーシステムによって生成される音波が、海洋哺乳動物の組織損傷を引き起こし、海洋哺乳動物が浜に乗り上げる傾向があることが、共通認識になっている。海洋哺乳動物によっては、浜に乗り上げることによって死んでしまうことも知られている。
一般的に海軍アクティブソナーシステムに対して厳しい視線が注がれていることを受けて、合衆国海軍は、長い時間をかけ、大量の資金を使って、低周波数水中音波が人間及び海洋哺乳動物に及ぼす影響に関する科学的な調査を実施しており、それにより、環境への影響が発表され、これらの海洋哺乳動物に起こっている事故の原因に関する調査が引き続き行われている。海軍アクティブソナーシステム及び他の中間周波数アクティブソナーシステムの使用に関して、公開討論が行われている。
海洋哺乳動物に対して一般的には害を及ぼさないアクティブソナーシステムを提供することが有用であろう。しかしながら、そのようなシステムはそれでも、水中の目標物の検出、位置特定及び/又は分類に関する海軍の任務要件を満たさなければならない。
海軍中間周波数アクティブソナーシステムが海洋哺乳動物に及ぼす影響に関する仮説が立てられている。特に、中間周波数アクティブソナーシステムによって送信される、特定の周波数で変調された能動的な音波信号が、シャチによって生成される自然の音波信号と類似の音響特性を有するという仮説が立てられている。この仮説は、海洋哺乳動物が、そのような周波数で変調された音波信号、詳細には、水中目標物を三角法で測定するために行動している複数の軍艦の船内でソナーシステムによって生成される音波信号のうちの1つ又は複数の信号を検出するときに、海洋哺乳動物は、その音波信号が狩猟捕食しているシャチの群れによって生成されるものと認識することがあることをさらに示唆する。影響を受けた哺乳動物がこのように認識することによって、「逃走」行動反応を引き起こし、そのエリアから避難し、その結果として、座礁することがある。
さらに、アカボウクジラ科は、これらの特定の中間周波数によって周波数変調された音波信号及び三角測量行動によって特に影響を受けるという仮説が立てられている。世界の80種のクジラ及びイルカのうちの約4分の1が、アカボウクジラ科(Ziphiidae)に属しているが、これらの海洋哺乳動物の多くは深海の生息環境を好むので、これらの海洋哺乳動物及びその行動の研究及び知識は比較的新しい。
海洋哺乳動物が、海軍アクティブソナーシステムによって放射される音波によって生理的に損傷を受けるという仮説も立てられているが、海軍アクティブソナー演習後に座礁したアカボウクジラの検死では、アクティブソナーシステムに起因する、特に、アクティブソナーシステムと関連付けられる高い音圧レベルに起因する出血又は他の生理的損傷があるという確証は得られていない。海洋哺乳動物がベンズ即ち減圧症(急速な深度変化からの急速な減圧に起因する血流への窒素ガスの放出)を経験した証拠も見つかっていない。したがって、アカボウクジラの座礁は、海軍アクティブソナーシステムによって生成される、特定の周波数変調を受けた音波信号に応答した行動の結果であると考えられる。
図1〜図1Bを参照すると、オルカ(シャチ)の音波を録音したものが種々のグラフ形式で提示される。図1を参照すると、グラフ10は、時間(秒)単位の横軸と、任意の単位系の振幅単位の縦軸とを有する。曲線12は、オルカによって生成される1つの例示的な音波信号を示す時間波形である。時間波形12は、±1.0の振幅限界内に存在するピーク振幅を含むように正規化されている。オルカによって生成される音波のこの例から、この波形が約1秒の持続時間を有することが明らかである。曲線12は第1の部分12a及び第2の部分12bを有するが、それらの部分は、必ずしも、オルカによって生成される全ての音波の特徴を示すとは限らない。
ここで図1Aを参照すると、グラフ20は、周波数(ヘルツ)単位の横軸と、振幅(デシベル)単位の縦軸とを有する。曲線22は、電力スペクトルであり、図1の波形12に示されるオルカの送信の全持続時間にわたって単一のフーリエ変換記録を計算することによって計算された。電力スペクトル曲線22は、0デシベルのピークを有するように正規化されている。ピーク22aは、背景海洋雑音に関連付けられる。ピーク22bは、オルカによって生成される音波を表す。
ここで図1Bを参照すると、グラフ30が、周波数単位の横軸と、時間(秒)単位の縦軸とを含む。グラフ30は、図1の時間波形12に従って、オルカによって生成される音波信号を表すスペクトログラムである。第1の曲線32aは、約1秒の時間にわたる。第2の曲線32bは、約0.5秒の時間にわたる。第3の曲線32cは、約0.3秒の時間にわたる。3つの曲線32a〜32cは、図1の時間波形12に、及び図1Aの電力スペクトル22に対応する。曲線32a〜32cはそれぞれ、時間と共に変化する周波数を有し、時間が進むのに応じて、周波数が高くなる。したがって、曲線32a〜32cはそれぞれ、時間と共に周波数が高くなる傾向がある周波数掃引(本明細書では、チャープ又は周波数変調された音波信号とも呼ばれる)である。
曲線32a〜32cのそれぞれの強度によって、グラフ30において第3の次元が表されており、曲線32a〜32cの暗くなっている部分は、音波出力レベルが高い部分を表す。
図1Bにおいて提示されるスペクトログラムは、0dBのピーク電力レベルを含むように正規化されている(図1Aの電力スペクトルによる)。−40dBのフロアが、スペクトログラム30のレベルのダイナミックレンジを40dBに制限するために用いられた。40dBのダイナミックレンジを用いて、スペクトログラム30を示すことができるようになり、そのスペクトログラムは、256値の色マップ上で視覚的に読み取ることができる。
曲線32a〜32cは、オルカによって生成される複素音波信号を表し、それは間隔を置いて位置するスペクトル高調波成分を含み、その成分は、広い範囲の周波数にわたって、時間の関数として周波数を変化させる。
図1の曲線12、図1Aの曲線22及び図1Bの曲線32a〜32cによって表される音波信号には、ただ一匹のオルカが寄与したものと推定される。この推定は、図1Bの3つの曲線32a〜32cの特性に基づいており、それらの曲線は、類似の周波数対時間勾配を有する。これらの3つの曲線32a〜32cは同時に始まる。同時の開始時刻を有し、類似の周波数対時間勾配を有し、且つ間隔を置いて高調波成分が配置される、曲線32a〜32cによって表される音波を生成する独立した哺乳動物が存在する可能性は極めて低いと考えられる。
図1Bにおいて明らかな高調波成分は、オルカによって自然に生成されるように思われ、信号録音又は信号処理アーティファクトの結果とは考えられない。録音過程において、オルカ以外による高調波成分が導入される場合には、その高調波成分は、おそらく信号をクリッピングした結果であろう。しかしながら、クリッピングは、基本成分の奇数倍において高調波を生成する傾向がある。これは、図1Bには当てはまらない。曲線32a〜32cは、偶数及び奇数両方の高調波に対応する。
曲線32a〜32cによって表される周波数掃引が、約1kHz〜5kHzの中間周波数帯内にあることは理解されよう。以下の説明では、曲線32a〜32cによって表される周波数掃引のいくつかの特性が、或る周波数掃引を利用する1つの例示的な波形の特性と比較され、その例示的な波形は、従来の中間周波数アクティブソナーシステムによって用いられることがある波形を表す。
従来のアクティブソナーシステムは、所望の目的又は任務に基づいて選択することができる種々の送信波形を利用することがある。例示的な波形は、限定はしないが、単一周波数音パルス、線形周波数変調波形(LFM)及び線形周期変調(LPM)波形(双曲線周波数変調(HFM)波形又は対数位相変調波形と呼ばれることもある)を含む。
HFM波形を使用することによって、入力としてドップラ歪みを受けた波形を受信するときに、相関処理によって生成される波形圧縮の劣化を緩和することを含む、種々の利点が提供される。HFM音波信号は、大きな時間帯域幅積を有する、ドップラ効果の影響を受けた音波信号において用いるための、いわゆる周波数変調則を最適化することが知られている。瞬時周期が線形であると考えると、周波数変調則が最適化される。以下の式から明らかなように、傾き及びy切片のパラメータが、HFM波形を支配する。HFM波形は、以下のように書くことができる。
s(t)=A(t)cos[(2π/b) ln(1+(b/T0)t] 式(1)
0≦t≦T
A(t)=振幅窓関数
T(t)=T+bt=瞬時周期
b=瞬時周期の傾き
=瞬時周期のY切片
ここで図2を参照すると、グラフ40が、時間(秒)単位の横軸と、振幅単位の縦軸とを含む。曲線42は、従来のソナーシステムによって生成される音波信号に関連付けられる1つの例示的な時間波形を表す。時間波形42は、約3500Hzの搬送波周波数と、約1秒の持続時間と、約1000Hzの帯域幅とを有する。その例示的な従来の波形42の場合に、図1Bのスペクトログラム30からの観測結果に基づいて、約1秒の持続時間及び約1000Hzの帯域幅が選択される。3500Hzの中心周波数は、例示的なHFM波形42を中間周波数帯に入れるために選択される。
図示される特定の時間スケールでは、波形42の個々のサイクルは見ることができない。しかしながら、後でさらに十分説明する、1つの例示的な振幅(又は時間)窓(又は重み関数)を表す、曲線を成す振幅包絡線42aを見ることができる。時間波形42は、±1.0の振幅限界内に存在するピーク振幅を含むように正規化されている。時間波形42は、周波数変調された(FM)周波数掃引を有するが、それも、図示される時間スケールでは見ることはできない。FM掃引として、双曲線FM(HFM)周波数掃引を用いることができる。本明細書において用いられるとき、用語「チャープ」は、開始周波数から終了周波数まで、時間と共に周波数が変化する信号を記述するために用いられる。FM時間波形42は、時間の関数として、上方又は下方のいずれかの周波数掃引を用いて生成することができる。この例では、上方周波数掃引が用いられた。その一例のHFM波形の場合に、オルカ送信の録音から生成されるスペクトログラムにおいて観測される行動と一致するように、上方周波数掃引が選択された。
図2の例示的なHFM時間波形42は、曲線42aの曲線包絡線関数によって表される時間振幅重み関数を有する。時間窓関数42aは、1.5であるαの値を用いるガウス窓関数を表す。
(同じ時間帯域幅積を用いて形成された)種々の人工波形間で以下で行われる性能比較は、自己相関関数及びあいまい関数に基づく。自己相関関数及びあいまい関数から導出される性能パラメータのうちのいくつかは、限定はしないが、以下のものを含む。
・時間(又は距離)領域における予想される最大サイドローブ干渉レベル
・周波数(又はドップラ)領域における予想される最大サイドローブ干渉レベル
・ドップラシフトがゼロの条件下で、自身の波形と相関をとられた波形の最適な理論的距離分解能(電力半値点によって支配される)
・ドップラシフトがゼロの条件下で、自身の波形と相関をとられた時間波形のフーリエ変換を求めることによって結果として生成される波形の最適な理論的ドップラ分解能(電力半値点によって支配される)
・未知の相対径方向速度を有する目標物によって、波形がドップラ歪みを受けるときの波形のドップラ許容値の指示
本明細書において説明する種々の人工波形間で意味のある性能比較を実施するために、1つの性能パラメータを一定値に保持したまま、残りの性能パラメータを変化できるようにする。その際、図2の例示的なHFM波形42と比べるときに、選択された波形に関連付けられる利点及び/又は問題を特定するために、変更することが可能である性能パラメータを波形毎に比較することができる。
本明細書において用いられる固定性能パラメータは、レプリカ相関(すなわち、波形と波形そのもののレプリカとの相関であり、レプリカ及び波形が同じであるときには自己相関にすることができる)の関連する最大ピークに対する最大許容時間サイドローブ干渉レベルである。この性能パラメータは−28dBの一定レベルに固定される。
平坦な包絡線(図示せず)を有するHFM波形の場合のレプリカ相関過程の出力の結果として、相関済み波形のピークに対して、−13dBの最大時間サイドローブ干渉レベルが生成される。相関済み波形のピークに対して、最大時間サイドローブ干渉レベルを−28dBに設定するために、時間振幅重み関数が必要とされ、その関数は、振幅包絡線42aによって表される。1.5のα値を用いるガウス窓関数の結果として、相関済み波形のピークに対して、−28dBの最大時間サイドローブ干渉レベルが生成される。
ここで図2Aを参照すると、グラフ50が、周波数(ヘルツ)単位の横軸と、デシベル単位の縦軸とを含む。曲線52は、図2の時間波形42に従って従来のソナーシステムによって生成される1つの例示的な従来のHFM音波信号を表す電力スペクトルである。この電力スペクトルは、図2に示される波形の全持続時間にわたって単一のフーリエ変換記録を計算することによって算出された。その電力スペクトル曲線52は、全てのレベルが0dBの最大電力レベルに対してプロットされるように、0dBに正規化されている。
この曲線52は、双曲線FM周波数掃引、ガウス振幅窓、約3500Hzの搬送波周波数、約1秒の持続時間、及び約1000Hzの帯域幅を有する、上記の時間波形42を表す。
図2の送信時間波形42(チャープ)は、数多くの従来のアクティブソナーシステムによって用いられるソナーハードウエアとの関連で好ましい送信特性を有する。チャープ42は、ソナー受信機信号処理に対して数多くの好ましい特性も有する。線形FMチャープ波形とは異なり、HFMチャープ波形は、周波数に反比例する電力レベルを有する。しかしながら、上記の窓処理は、デシベルスケールを用いてプロットされるときに、電力スペクトル52のこの周波数依存の電力特性を見る能力に影響を及ぼす傾向があることは理解されよう。周波数依存の電力レベルは、電力スペクトル52において明らかであり、それはHFM波形の周波数依存の電力特性、及び上記の窓関数の両方に起因する。
ここで図2Bを参照すると、グラフ60が、周波数単位の横軸と、時間(秒)単位の縦軸とを含む。グラフ60は、図2の時間波形42及び図2Aの電力スペクトル52に従って、従来のソナーシステムによって生成される1つの例示的な従来のHFM信号を表すスペクトログラムである。曲線62は、約1秒の周期にわたる。曲線62は、時間と共に変化する周波数を有し、時間が進むのに応じて周波数が高くなり、且つ、オルカによって生成された、図1Bの曲線32a、32b、32cと類似の周波数掃引速度及び周波数スパンを有する。
曲線62の強度によって、グラフ62内に第3の次元が表されており、曲線62の濃い部分は、音波出力が大きい部分を表す。
図1のオルカ波形と、本明細書において記述される人工波形とを比較するときに、類似の背景雑音特性が存在するのを確保するために、図2の時間波形42に背景雑音が付加された。スペクトログラム60は、結果として生成された背景雑音とHFM波形信号とを加算した和から形成された。人工HFM波形42に付加された背景雑音は、オルカ送信が存在しないときのオルカ録音内の海洋音を抽出することによって得られた。
図1Bのスペクトログラム30と同じように、図2Bのスペクトログラム60は、0dBのピーク電力レベルを有するように正規化されている。スペクトログラムレベルのダイナミックレンジを40dBに制限するために、−40dBのフロアが用いられた。この40dBのダイナミックレンジを用いて、256値色マップにわたって視覚的に読み取ることができるスペクトログラムを図示できるようにした。
曲線62は、有限の持続時間パルス長にわたって時間の関数として周波数を上方に掃引する狭帯域音成分を示す。曲線62は、従来のHFMソナーシステムによって生成される信号を表しており、オルカによって生成される音を表す、図1Bの曲線32a〜32cに類似の特性(例えば、変調、持続時間、帯域幅、中心周波数、掃引速度)を有することは明らかである。この類似性が、海軍船艇がこれらのタイプのチャープHFM信号を用いる結果として、シャチが近くにいるものと海洋哺乳動物が認識することに起因して、或る特定の海洋哺乳動物が浜に乗り上げることがあるという上記の仮説を支持する証拠を提供する。
図1の時間波形12によって、図1Aの電力スペクトル曲線22によって、及び図1Bのスペクトログラム曲線32a〜32cによって表されるオルカ信号、同じく、図2の時間波形42によって、図2Aの電力スペクトル52によって、及び図2Bのスペクトログラム曲線62によって表される従来のソナーHFM信号は、従来のソナーシステムによって用いられる中間周波数帯内に存在する。本明細書において用いられるときに、中間周波数帯は、約1kHz〜約5kHzである。信号12、42はいずれも、約1秒の概ね同じパルス長(持続時間)を有する。信号12及び42は、上記のような中間周波数帯内に存在する周波数成分を含む。また、信号12及び42は、約毎秒1kHzの同じような速度で、1kHz帯域幅にわたって周波数を上方に掃引する音成分を有する。
オルカ音波信号12は従来のHFM音波信号42と全く同じではないが、それらの信号は、人工HFMチャープ信号42を聞く海洋哺乳動物が、逃走反応で応答し、結果として浜に乗り上げることがあるほど十分に似ているように思われる。
オルカによって生成された音波信号12と比べるときに、従来のHFM音波信号42を単に人間が聴いて評価するだけでも、自然に生成されたオルカ音波信号12及び人工のHFMチャープ42が互いに同じような音を出していることが実証される。これらの信号の音を聞き比べた場合の類似性は、海洋哺乳動物が、人工HFMチャープ信号を、オルカによって生成された音であると誤って聞き取る可能性があることをさらに示唆する。
上記の説明から、図2の時間波形42が、上方周波数掃引特性で生成されることは理解されよう。しかしながら、従来のアクティブソナーシステムにおいて用いられるFMチャープ波形は、上方又は下方いずれの周波数掃引特性でも生成することができる。下方掃引特性は、或る種のシャチによって、時に生成されることが観測されている。下方掃引波形が、或る種の海洋哺乳動物において同じ拒否反応を引き出すことになるものと仮定することは不合理とはいえない。
上記のように、特定の目的又は任務、例えば、目標物の検出、位置特定、追跡又は分類に基づいて、アクティブソナーシステムによって特定の波形が用いられる。特定の目的又は任務のために選択される特定の波形は、システムの性能全体に大きな影響を及ぼす。ソナーシステム内で音波信号を生成するために用いられる波形は、限定はしないが、変調、パルス持続時間、中心周波数、帯域幅、周波数掃引速度、時間振幅窓関数及び信号エネルギー(又はピーク音圧レベル)を含む、種々の特性によって特徴付けられる。
種々の信号特性(例えば、変調、パルス持続時間、中心周波数、周波数掃引のタイプ及び速度、帯域幅、振幅重み)を有する、周波数変調されるチャープ波形は、検出、位置特定、追跡及び分類の問題において最新のソナーシステムによって用いられる。そのシステムの種々の性能パラメータは互いに関連付けられるので、その波形は、実際に考慮すべき事柄に基づいて生成される。性能パラメータは互いに関連付けられるので、或る特定の性能パラメータのための波形を最適化することによって、他の性能パラメータが望ましくない影響(悪影響)を及ぼされることがあるので、波形の選択は基本的には、トレードオフを行うことであることに留意されたい。
ソナー波形を選択するときに考慮される問題のうちのいくつかは、限定はしないが、以下の事柄を含む。
・ハードウエアが持続チャープ波形に対応することができるか、又はハードウエアが、離散した周波数帯を短い持続時間で送信することに適しているか?
・送信機が複素波形に対応することができるか?
・送信機の帯域幅制限があるか?
・送信機によって指示される波形送信時間の範囲はどのくらいであるか?
・そのシステムにとって望ましい最大検出距離はどのくらいであるか?
・マッチドフィルタ(整合フィルタ)処理から、どのくらいの利得レベルが望ましいか?
・望ましい距離分解能はどのくらいであるか?
・望ましいドップラ(又は相対速度)分解能はどのくらいであるか?
・設計者/操作者が緩和することを望む媒質の影響は何であるか(すなわち、分散性媒質に起因する波形歪み)?
・操作者が、ドップラにおけるサイドローブレベルに関心があるか、距離におけるサイドロープレベルに関心があるか?
・操作者が、ドップラ歪みに起因するパルス圧縮処理の劣化を緩和することを望むか?
上記のように、音波信号が目標物を検出する能力、及び目標物までの距離を特定する能力の評価は、自己相関関数及び関連するあいまい関数を用いて実行することができる。自己相関は、或る波形と、その波形そのものの全く同じ複製(すなわち、レプリカ)との相関をとることを含む。自己相関は、波形と、その波形そのものとの相関であり、一般的な相互相関をさらに限定した関数である。或る波形のために実行される自己相関関数は、無相関の雑音が存在する中で、その波形のための整合フィルタ(すなわち、波形圧縮)によって与えられる最適な理論的利得を提供する。相関処理前の信号エネルギー対雑音エネルギーの計算比と、相関処理後の信号エネルギー対雑音エネルギーの計算比とを比較することによって、波形圧縮(時間帯域幅積に関連する)に関連付けられる利得が与えられる。相関処理によって生成される出力信号のピークの場所に関連付けられる時間遅延は、受信した音波信号のための計算された時間遅延を与え、それは、目標物への距離に対応する。
自己相関関数を用いることによって、整合フィルタの性能が測定され、任意の信号特性、例えば、変調、持続時間、中心周波数、帯域幅及び信号エネルギーを有する送信音波信号で得ることができる、対応する理論上の距離測定精度(位置特定)が示される。
自己あいまい関数(さらに簡単して、あいまい関数)によって、整合フィルタ性能を2次元(アクティブソナーシステムと目標物との間に相対的な動きがあることから生じる時間遅延及びドップラ周波数)において調べることができるようになる。あいまい関数は、特定の信号特性を有する送信音波信号が、目標物の相対的な径方向速度(すなわち、ドップラ周波数)の関数として、目標物の距離を求める能力の評価を提供することができる。周波数/ドップラ次元におけるあいまい図が、或る波形が目標物の相対的な速度を特定する能力を示す。このために、あいまい関数は、基準として、送信音波信号に関連付けられる、格納された波形を用いる。この格納された波形は、整合フィルタのインパルス応答である。整合フィルタのインパルス応答は、基準信号のいくつかの時間遅延したバージョン及び時間歪みのあるバージョンと畳み込みが行われて、各相対速度条件において相関済みの出力波形が生成される。
ソナーに対して未知の径(半径)方向速度で動いている目標物の検出は、受信波形の歪み(例えば、ドップラシフト)の結果として難しくなる。受信波形は、ソナーと目標物が相対的に動く結果として歪むことになる。目標物の相対的な動きは、送信された波形に関連して、受信波形に圧縮作用又は伸長作用のいずれかを提供する。その作用が伸長であるか、圧縮であるかは、ソナーシステムに対する目標物の方向に関連付けられる。波形が歪む結果として、受信波形がもはや、送信された波形と理想的に一致しなくなるので(全ての他の影響を無視する)、整合フィルタ性能が劣化する。この劣化した整合フィルタ性能は、相関過程が、設計された信号処理利得よりも小さな利得しか与えないことを意味し、それは、雑音が存在する場合にシステムが信号を検出する能力に直接的影響を及ぼす。
いくつかの従来のアクティブソナーシステムは、相対的な径方向速度を有する目標物から反響する、音波信号内の予想されるドップラシフトを明らかにするため、ドップラヌル(無効)化処理において自身の船舶の速さを測定し、使用する。しかしながら、船舶が動いており、目標物が静止しているというシナリオに反して、目標物及び船舶の両方が動いているとき、ほとんどの場合に目標物の実際の相対的な径方向の速さは(最初に)未知である。あいまい関数は、あいまい図を計算する手段を提供する。あいまい図は、波形設計者が、距離(時間)及びドップラ(周波数)の両方の次元において同時にいくつかの性能パラメータを評価することができる手段を提供する。設計者が波形特性に変更を加えるとき、結果として生じる性能が、予想される(整合フィルタステージにおける)システム性能に及ぼす影響を両方の次元において調べることができる。このようにして、一方の次元において性能要件を満たし、他方の次元において性能損失を許容できる波形を設計することができる。
多くのアクティブソナーシステムは、目標物が未知の相対的な径方向の速さを有することに起因することがある、相関処理に関連付けられる性能劣化を最小限に抑えようとする。性能劣化を最小限に抑えるために用いることができる1つの方法は、ドップラ歪みを受けた受信音波信号が存在する場合に、(相関処理に関して)性能劣化の度合いを相対的に低く抑える傾向がある特性を有する送信信号を選択することである。そのような送信信号は一般的に、「ドップラ耐性波形」と呼ばれる。上記のHFM波形は、1つのそのようなドップラ耐性波形である。
性能劣化(整合フィルタ処理に関連する)を最小限に抑えるために用いることができる別の方法は、送信音波信号に関連する格納された波形のドップラシフトを受けた複数のレプリカを、対応する複数の並列整合フィルタ(例えば、複数の並列相互相関)において用いることであり、したがって、それらのレプリカはそれぞれ、特定のドップラシフト(すなわち、目標物の相対径方向速度)に合わせられる。この場合、ドップラ耐性波形は不要である。受信音波信号は、送信音波信号の複数のレプリカのうちの1つと並列に処理される。結果として最良の相関出力を生成するレプリカを選択することによって、相関済みの出力のピークによって目標物を検出することができ、ピークの時間遅延によって目標物への距離を特定することができ、最良の相関器出力を生成したレプリカに関連付けられる周波数を求める結果として、相対的な速さを特定することができる。しかしながら、並列処理チャネルは、受信機処理負荷を著しく高める必要があることは理解されよう。
最後に、性能劣化(整合フィルタ処理に関連する)を最小限に抑えるために用いることができる別の技法は、送信系列において1組の複数の波形タイプを利用することである。各波形タイプは、それぞれが別個の情報を提供する能力を最適化するように形成される。例えば、送信系列は、4つのFM送信と、それに続く、単一周波数音波形送信とを利用することがある。大きな時間帯域幅積を有する広帯域の波形(FM)を形成して、結果として、最適な波形圧縮を生成し、したがって、時間/距離次元において相関器出力及び検出過程を最適化する。単一周波数音は、周波数成分を最小限に抑え、それにより目標物のドップラシフト(すなわち、相対的な径方向の速さ)を求める能力を最適化することによって、ドップラ次元内の検出過程を最適化する特性を有することができる。フィードバック機構によって、ドップラ送信から得られる情報が、ドップラ無効化処理に戻る情報を提供して、それに応じて、レプリカ波形を調整することによって、相関出力(すなわち、検出処理)を最適化できるようになる。この場合、複数の波形を用いるので、受信機処理を増やす必要があり、システム送信設計を増やす必要があること、そして、ドップラ送信/受信サイクル毎に、距離/方位情報送信/受信サイクルが犠牲にされることは理解されよう。
距離/方位評価のためにアクティブシステムによって利用される2つの共通の波形は、線形FM波形及び双曲線FM波形である。各信号はその利点及び欠点を有し、それは当業者には知られている。
本発明によれば、ソナーシステムは、変調成分、持続時間成分、帯域幅成分及び中心周波数成分を有する海洋哺乳動物に影響を及ぼす確率が低い(LPMMI)波形を生成するように適応された海洋哺乳動物に影響を及ぼす確率が低い波形発生器を備える。当該ソナーシステムは、波形発生器に接続され、海洋哺乳動物に影響を及ぼす確率が低い波形に従って水中に音波信号を送信するように適応されたソナー送信機も備える。LPMMI波形の変調成分は、LPMMI波形と概ね同じ持続時間成分、概ね同じ帯域幅成分及び概ね同じ中心周波数成分を有するが、或る周波数変調を含む変調成分を有する、別の波形に従って別の音波信号を送信する場合に生じることによる海洋哺乳動物の行動反応を低減するように選択される。ソナーシステムのいくつかの実施の形態においては、LPMMI波形は、スペクトル拡散を有するインターセプト(捕捉)される確率が低い(LPI)波形を含む。
本発明の別の態様によれば、ソナーシステムにおいて用いられる目標物検出の方法は、変調成分、持続時間成分、帯域幅成分及び中心周波数成分を有する海洋哺乳動物に影響を及ぼす確率が低い(LPMMI)波形を生成することを含む。当該方法は、海洋哺乳動物に影響を及ぼす確率が低い波形に従って水中に音波信号を送信することも含む。LPMMI波形の変調成分は、LPMMI波形と概ね同じ持続時間成分、概ね同じ帯域幅成分及び概ね同じ中心周波数成分を有するが、或る周波数変調を含む変調成分を有する、別の波形に従って別の音波信号を送信する場合に生じることによる海洋哺乳動物の行動反応を低減するように選択される。当該方法のいくつかの実施の態様によれば、LPMMI波形は、スペクトル拡散を有する捕捉される確率が低い(LPI)波形を含む。
本発明の上記の特徴、及び本発明自体は、図面を参照する以下の詳細な説明からさらに十分に理解されるであろう。
本明細書において用いられるとき、用語「音波(音響)信号」は、水中で伝搬することができる圧力信号を記述するために用いられる。本明細書において用いられるときに、用語「波形」は、種々の媒質内に存在することができる信号を記述するために用いられる。例えば、波形として、電子回路内の電圧信号を用いることができる。別の例として、波形として音波信号を用いることができる。波形及び音波信号はそれぞれ、限定はしないが、持続時間(例えば、パルス持続時間)、帯域幅、中心周波数、大きさ又は強度、変調及び周波数掃引速度を含む、複数の信号特性を有することができる。特定の信号特性を有する、電子回路内の電子波形を用いて、同じ又は類似の信号特性を有する、関連する音波信号を生成できることは明らかであろう。したがって、本明細書において波形を説明するとき、同じ又は類似の特性が、波形によって表される電子信号に、且つ波形によって表される音波信号に当てはまることは理解されよう。
本発明は、FM波形(線形及び双曲線の両方)及び関連する音波信号を用いる上記の従来のソナーシステムに類似の目標物検出能力、位置特定能力、追跡能力及び/又は分類能力を提供し、同時に、海洋哺乳動物への損傷を避けるか、又は低減する信号特性を有する、アクティブソナーシステムにおいて用いられる波形を対象とする。これらの波形及び関連する音波信号は、本明細書において、「海洋哺乳動物に影響を及ぼす確率が低い」(LPMMI)波形及び関連する音波信号と呼ばれる。
本明細書において用いられるときに、「捕捉される確率が低い」(LPI)波形及び関連する音波信号という用語は、LPI信号の具体的な特性の知識を持たない外部観測者によって検出するのが一般的に難しい波形及び関連する音波信号のファミリを記述するために用いられる。いわゆる、スペクトル拡散信号は、LPI信号の1つのタイプである。スペクトル拡散信号は、比較的広い帯域幅全体にわたる雑音のような特性を有する。以下の説明から明らかになるように、LPI音波信号が或る特定の特性を有するとき、LPI音波信号はLPMMI音波信号にもなり得る。
海洋哺乳動物に影響を及ぼす確率が低く、捕捉される確率が低い(LPI)いくつかの特定のタイプの波形が後に説明されるが、海洋哺乳動物に影響を及ぼす確率を下げるために、他のタイプのLPI波形を用いることもできる。さらに、特定の搬送波周波数、帯域幅、持続時間、変調及び/又は周波数掃引速度を有する波形の特定の例が後に説明されるが、他の搬送波周波数、帯域幅、持続時間、変調、掃引速度及び/又は他の特性を有する波形を用いて、LPMMI波形を提供することができることも理解されたい。
いわゆるM系列は、擬似ランダム特性を有する2値状態系列であることが知られている。M系列は、最大周期線形2値擬似ランダム系列発生器、又はさらに簡単に、擬似ランダム系列発生器と呼ばれるシフトレジスタアーキテクチャによって生成することができる。そのシフトレジスタアーキテクチャはM個の2値セルを含み、各セルは1つの状態を有し、その状態は0又は1のいずれかである。動作時に、2値ベクトル加算を用いて、合成2進数系列が求められる。擬似ランダム系列発生器が、1組のL=2−1個の状態を周期的に繰り返す。
擬似ランダム系列発生器に対する別の構成では、M系列は、擬似ランダムデジタル値から生成することもでき、その値は固体メモリ等に格納され、系列内に呼び出されることは理解されよう。
M系列を用いて、位相シフトキーイング(PSK)波形及び関連する音波信号(本明細書において、位相符号化信号とも呼ばれる)を生成することができ、例えば、その音波信号の位相は、M系列が0状態を有するときに第1の位相値であり、M系列が1状態を有するときに第2の位相値である。いくつかの構成では、第1の位相値及び第2の位相値は、180度だけ異なる。
M系列位相符号化信号は、以下の式によって記述することができる。
x(t)=A(t)cos(2πfct+m(t)Θ ) 式(2)
ただし、
A(t)=窓関数
=搬送波周波数(Hz)
m(t)=±1の擬似ランダム符号
Θ=位相シフト
本明細書において、LPMMI波形を利用することができるシステム及び方法を記述するが、いくつかの実施形態では、後に明らかになる技法を用いて、システム及び方法が1組の(すなわち、複数の)LPMMI波形を利用することができ、それらの波形は異なるLPMMI波形にすることができる。1組のLPMMI波形の要素は、異なる変調成分、異なる持続時間成分、異なる帯域幅成分及び/又は異なる中心周波数成分を有することができる。その1組は、従来の非LPMMI波形を含むこともできる。
ここで図3を参照すると、グラフ70が、時間(秒)単位の横軸と、位相(度)単位の縦軸とを有する。曲線72は、図3Aと関連して後でさらに説明する、2つの状態、すなわちハイ状態及びロー状態、ここでは2つの信号位相、例えば+90度及び−90度を示す状態を有する擬似ランダムデジタル符号の少なくとも一部を表す。曲線72は、長い擬似ランダム符号の一部のみを示すこともある。上記のように、いくつかの実施形態では、符号の長さは、シフトレジスタ擬似ランダム符号発生器内のシフトレジスタの数によって決定することができる。他の実施形態では、符号の長さは、擬似ランダム符号としてメモリに格納されるビット数のカウントによって決定される。
ここで図3Aを参照すると、グラフ80が、時間(秒)単位の横軸と、正規化されている振幅単位の縦軸とを有する。曲線82は、図3の擬似ランダム符号72の状態に従って+90度と−90度との間で位相を変更する位相シフトキーイング(PSK)正弦波形を表す。曲線82は、図3の曲線72よりも長い擬似ランダム符号に従う、より長いPSK波形の一部だけを示すことができる。曲線82は、水中に送信することができる波形及び関連する音波信号を表す。
1つの特定の実施形態では、M系列位相符号化波形(例えば、82)は、約3500Hzの搬送波(中心)周波数と、約1000Hzの帯域幅と、約0.9809秒の持続時間とを有する。これらの信号特性の結果として、音波信号は図1〜図1Bとの関連で先に説明したオルカによって生成される自然の音波信号のものと類似の中心周波数、帯域幅及びパルス持続時間を有することになる。また、これらの信号特性の結果として、音波信号は、図2〜図2Bとの関連で先に説明した従来のHFM波形42と類似の時間帯域幅積を有することになる。
他のM系列、又はM系列の組み合わせを用いて、異なる持続時間、帯域幅及び中心周波数を有する別のスペクトル拡散波形を生成することができる。信号帯域幅の有用な範囲は約2500〜6000である。波形帯域幅の有用な範囲は、約500〜2500Hzである。持続時間の有用な範囲は、約10ミリ秒〜約1.5秒である。
位相符号化波形82は、窓関数で処理されないままである(すなわち、時間振幅窓が適用されない)ときに、最適な波形圧縮を達成することが明らかである。したがって、M系列位相符号化波形82は窓関数で処理されないままにすることができる(すなわち、ボックスカー包絡線を有する)。この構成の場合、自己相関関数内で得られる最大サイドローブ干渉レベルは−29dBである。
位相符号化M系列信号は、窓関数で処理されないときに(すなわち、平坦な振幅窓を有するときに)、最適な性能を得る。M系列位相符号化スペクトル拡散波形をレプリカ相関にかけることによって結果として得られる時間サイドロープ干渉レベルは、本明細書において説明する全ての人工波形のための時間サイドローブ干渉レベルの場合に、固定された性能パラメータとして用いられるレベルである。
波形82に関して自己相関関数を実行することによって結果として生成される波形(図示せず)は、0.749msだけ分離されるピークについての電力半値点を有する相関ピークを生成し、それは、1500m/秒の音速を用いるときに、0.562メートルの距離分解能に相当する。
同じ時間帯域幅積を有し、(その自己相関において)概ね同じ時間サイドローブ干渉レベルを有する、図2の例示的なHFM波形42も評価した。波形42に関して自己相関関数を実行することによって結果として生成される曲線(図示せず)は、結果として1.237秒だけ分離されるピークについての電力半値点を有する相関ピークを生成する。これは、1500m/秒の音速を用いるときに、0.928メートルに相当する。したがって、波形82は、図2の従来の窓処理されたHFM波形42の場合の上記の0.928メートルと比べて、0.562メートルの理論的な距離分解能(電力半値点又は−3dB点によって定義される)を提供する。
ここで図3Bを参照すると、グラフ90が、周波数(Hz)単位の横軸と、デシベル単位の縦軸とを含む。曲線92は、図3AのPSK音波信号82に従ってソナーシステムによって生成することができる音波信号の電力スペクトルである。電力スペクトル曲線92は、0dBに正規化されており、全てのレベルが0dBの最大電力レベルに対してプロットされるようにする。
この曲線92は、擬似ランダム位相シフト、約3500Hzの搬送波周波数、約1秒の持続時間、及び約1000Hzの帯域幅を有する、上記のPSK時間波形82を表す。
曲線92は、メインローブ92a、及び複数のサイドローブを有し、サイドローブ92bはその単なる一例である。曲線92のローブ構造は、図3Aの擬似ランダム符号波形82の結果であることは当業者には理解されよう。メインローブ92aの幅94は、図3の擬似ランダム符号72のビット速度に関連付けられることは理解されよう。したがって、メインローブ92aは、所望の時間帯域幅積に従って選択される幅94を有することができる。時間帯域幅積は、ソナーシステムの検出性能に関連付けられることは当業者には理解されよう。ここでは、時間帯域幅積は、1秒のパルス持続時間の場合に約1000である。
図3のPSK時間波形80は、結果として生成される広帯域スペクトル92が、位相変調によって、スペクトル80にわたって狭帯域スペクトル成分(所望の搬送波周波数において2つの位相を有する単一周波数音である)を拡散することによって達成されるという特性に基づいて、スペクトル拡散波形と呼ばれる。
ここで図3Cを参照すると、グラフ100が、周波数単位の横軸と、時間(秒)単位の縦軸とを含む。グラフ100は、図3AのPSK波長82に従ってソナーシステムによって生成することができる音波信号を表すスペクトログラムである。スペクトログラム100のスペクトログラム特性102は、約1秒の時間にわたり、図3Aの時間波形82及び図3Bの電力スペクトル92に対応する。
特性102は主要な特性102aを含み、特性102aは図3Bの電力スペクトル曲線92のメインローブ92aに対応し、また特性102は副次的な特性を含み、副次的な特性102bはその単なる一例である。副次的な特性102bは、図3Bのサイドローブ92bに対応する。
主要な特性102aは、図3Bのメインローブ92aに従って約1kHzの周波数スパンを有し、オルカによって生成された図Bの曲線32a、32b、32cに、また従来のHFMソナーシステムによって生成される音を表す、図2Bの曲線62に類似である。オルカ波形と人工波形とを比較するときに、類似の背景特性が存在することを確実にするために、時間波形82(その一部が図3Aに示される)に背景雑音が付加された。スペクトログラム100は、背景雑音とPSK波形82(図3A)とを合成した和から計算された。人工PSK波形に付加された背景雑音は、オルカ送信が存在しないときに、オルカ録音における海洋音を抽出することによって得られた。
上記の、オルカによって生成される自然音波信号12(図1)、又は人工FMチャープ信号42(図2)のいずれとも異なり、擬似ランダムPSK音波信号82+雑音のスペクトログラム100は、時間の関数として周波数において掃引する、任意の所与の時刻における波形エネルギーの全てを含む狭帯域音成分を含まない。代わりに、PSK音波信号82は、相対的に動きの少ない広い周波数スペクトルを有する。音波信号82の場合、波形エネルギーは送信の全持続時間において、スペクトルにわたって拡散され、任意の所与の時刻におけるいずれか1つの周波数のエネルギーは、狭帯域掃引波形(例えば、42、図2)に関連付けられる、任意の所与の時刻におけるいずれか1つの周波数の波形エネルギーよりもはるかに小さくなることが明らかである。
M系列位相符号化波形のためのスペクトログラム100は、関連する時間波形及び関連する音波信号の全てが類似の帯域幅、中心周波数及び持続時間を有する場合であっても、自然のオルカ音波信号のスペクトログラム30(図1B)及びHFM音波信号のスペクトログラム60(図2B)とは著しく異なる。
人間の観測者にとって、図3Aのスペクトログラム100に従って生成されるスペクトル拡散音波信号は、図1Bのスペクトログラム30によって表される、オルカによって生成される音、又は図2Bのスペクトログラム60によって表される、HFMソナーシステムによって生成される音とは、大きく異なるように聞こえる。大まかに言うと、観測者にとって、スペクトル拡散音波信号は短いヒス音のように聞こえるのに対して、他の信号は小鳥が鳴くような声に聞こえる。したがって、海洋哺乳動物は、スペクトル拡散音波信号を、シャチによって生成されるものとは認識しないであろう。
図3AのM系列位相符号化波形82と同じか又は類似のスペクトル拡散波形を用いて、アクティブソナーシステムにおいて音波信号を生成することができる。結果として生成される音波信号は、図2の上記の従来のHFM音波信号42と同じか又は類似の特性、例えば、同じ持続時間(約1秒)、中心周波数(約3500Hz)、帯域幅(約1kHz)及びソースレベル(1メートルにおける1μPaに関して約220dB)を有することができる。
種々の要因が、任意のソナーシステムの理論的性能を示す。ソナーシステムの検出処理部の性能を決定するのを助ける、信号処理に関連付けられる要因は、限定はしないが、送信音波信号の時間帯域幅積、音波信号のレプリカ相関のピーク対サイドローブレベル、音波信号の中心周波数、帯域幅、及び持続時間を含む。
実際の海洋条件下でのソナーシステムの実際の性能はさらに、システムハードウエア、信号処理の他のステージ、及び環境的な要因に関連付けられる種々の付加的な要因によって影響が及ぼされる。いくつかの付加的な環境的要因は、限定はしないが、反響の存在時、マルチパス受信エコーの存在時、及びソナーシステムと目標物との間の相対速度の存在時の性能の劣化を含む。相対速度の影響は、図2に関連して先に説明している。付加的な環境的要因は、周波数の関数としての、水中の音波吸収の影響も含み得る。付加的なハードウェアの要因の一例は、増幅器及び音響変換器(送信部内)が、所望の波形を正確に表す音波信号を送信することができる精度を含むことができる。例えば、音響変換器は機械的な特性を有し、その特性が、生成された信号に対して帯域幅フィルタをもたらす。したがって、送信音波信号は、機械的な特性に起因する歪みを有することになる。
PSKスペクトル拡散音波信号を用いるソナーシステムは理論的には、従来のHFM波形を使用する同じシステムと概ね同じ検出能力、位置特定能力、追跡能力及び分類能力を有することができる。しかしながら、PSKスペクトル拡散音波信号によって、海洋哺乳動物が、浜に乗り上げることはないはずである。したがって、PSKスペクトル拡散音波信号は、有用なLPMMI音波信号である。
ここで図4を参照すると、グラフ110が、時間(秒)単位の横軸と、位相(度)単位の縦軸とを有する。曲線112は、遺伝的アルゴリズムに従って生成され、2つの状態、すなわちハイ及びロー状態、ここでは、図4Aに関連して後にさらに説明する、2つの信号位相、+90度及び−90度を示す状態を有する1つの例示的なデジタル符号の少なくとも一部を表す。曲線112は、さらに長いデジタル符号の一部だけを示す。いくつかの実施形態では、その符号の長さは、電子符号発生器によって決定することができる。他の実施形態では、符号の長さは、遺伝符号としてメモリに格納されるビット数のカウントによって決定される。
遺伝的アルゴリズムは、自然の生物的進化の挙動をまねる確率的な最適化方法である。遺伝的アルゴリズムは、最適化された解(符号)を生成するために、適者(適した符号)が生存するという原則を用いて、潜在的な解(符号)の集団を決定する。その適性のレベルに応じて個体を選択し、それらの個体を繁殖させる(組み合わせる)ことによって、各世代において、新たな1組の近似解が生成される。この進化の過程によって、前の世代の個体よりも、さらに環境に適合した(より最適化された)個体(符号)の集団が生成される。
遺伝的アルゴリズムは、種々の特性を最適化又は改善することを対象とすることができる。ソナーシステムにおいて、その検出器性能を最適化する場合、遺伝的アルゴリズムを用いて、例示的な遺伝符号112を生成することができる。いくつかの実施形態では、遺伝的アルゴリズムによって生成される符号は、自己相関関数の出力のピーク対サイドローブレベルを最適化することができる。しかしながら、別の実施形態では、遺伝的アルゴリズムは、限定はしないが、自己相関関数の出力のピークの幅、ソナーシステムの検出の確率、ソナーシステムの誤認警報率、ソナーシステムの位置特定精度、ソナーシステムの追跡精度、ソナーシステムの分類精度、又は検出動作モード、位置特定動作モード、追跡動作モード又は分類動作モードにおけるソナーシステムの音響出力電力を含む、他の特性を最適化又は改善することができる。
1組の入力条件、及び遺伝的アルゴリズムによって生成される標本を判断する所望の性能パラメータを考えるとき、遺伝的アルゴリズムを用いて、最適な標本を導出することができる。遺伝的アルゴリズムは、広範な問題にわたって非常に有用である。本明細書の例では、遺伝的アルゴリズムを用いて、2値状態位相符号(例えば、±1の多数の系列を含む)が生成され、それを、図3に関連して先に説明したM系列によって生成される位相符号の代わりに用いることができる。以下の説明から、遺伝的アルゴリズムによって生成される符号を用いるPSK波形が、同じ所望の性能を示すことが明らかになるであろう。2値符号を生成するために、本明細書では、遺伝的アルゴリズムを説明するが、いくつかの別の構成では、遺伝的アルゴリズムを用いて、最適な位相符号が生成され(スペクトル拡散波形を生成するために用いられる)、その位相符号は3つ以上の状態を含む(例えば、結果として、PSK波形内に3つ以上の位相が生成される)。
ここで図4Aを参照すると、グラフ120が、時間(秒)単位の横軸と、正規化されている振幅単位の縦軸とを含む。曲線122は、図4のデジタル符号112の状態に従って、+90度と−90度との間で位相を変更する位相シフトキーイング(PSK)正弦波形を表す。曲線122は、図4の曲線112よりも長い遺伝符号に従う、さらに長いPSK波形の一部だけを示すことができる。曲線122は、水中に送信することができる音波信号を表す。曲線122は、図2に関連して先に説明したHFM波形42の生成において用いられたような、振幅重みを持たない。
1つの特定の実施形態では、遺伝的アルゴリズムによって導出される位相符号(例えば、112)(本明細書において、遺伝的アルゴリズム位相符号化信号とも呼ばれる)を利用するスペクトル拡散波形は、約3500Hzの搬送波(中心)周波数と、約1000Hzの帯域幅と、約0.9809秒の持続時間とを有する。これらの信号特性の結果として、信号が、図1〜図1Bに関連して先に提示したオルカによって生成される自然の音波信号に類似の中心周波数、帯域幅及びパルス持続時間を有するようになる。また、これらの信号特性の結果として、信号が、図2〜図2Bに関連して先に説明した従来のHFM信号に類似の時間帯域幅積を有するようになる。
遺伝的アルゴリズムによって生成される他の符号、又はそのような符号の組み合わせを用いて、異なる持続時間、帯域幅及び中心周波数を有する代替のスペクトル拡散波形を生成することができる。信号帯域幅の有用な範囲は約2500〜6000である。波形帯域幅の有用な範囲は約500〜2500Hzである。持続時間の有用な範囲は約10ミリ秒〜1.5秒である。
先に説明したように、2値状態以外の信号特性を有する位相符号系列も、スペクトル拡散波形を生成する際に用いることができる。遺伝的アルゴリズムは、2値以外の最適な状態位相符号を提供することができる。
波形122に関して自己相関を実行することによって結果として生成される出力(図示せず)は、0.763msの理論的な相関幅を有し(ピークについての電力半値点によって支配される)、それは、1500m/秒の音速を用いるときに、0.573メートルの距離分解能に相当する。図2及び図3に関連して先に説明したように、この波形の性能パラメータを、図2の例示的なHFM波形42の性能パラメータ、及び図3のM系列位相符号72を用いて生成される、図3Aのスペクトル拡散波形82と比較できるようにするために、−28dBの相関後の波形内の最大時間サイドローブ干渉レベルに関連付けられる固定された性能パラメータに従って、波形122を生成することができる。その波形122は、同じ相対時間サイドローブ干渉レベルの場合に図2の従来の窓関数で処理されるHFM波形42のために先に説明した0.928メートルと比べて、0.763メートルの理論的な距離分解能を提供する。
ここで図4Bを参照すると、グラフ130が、周波数(Hz)単位の横軸と、デシベル単位の縦軸とを含む。曲線132は、図4AのPSK時間波形122に従ってソナーシステムによって生成することができる音波信号の電力スペクトルである。電力スペクトル曲線132は、0dBに正規化されており、全てのレベルが、0dBの最大電力レベルに対してプロットされるようにする。
この曲線132は、遺伝的アルゴリズムによって導出される図4の位相符号122に従って位相がシフトし、約3500Hzの搬送波周波数、約1秒の持続時間、及び約1000Hzの帯域幅を有する、図4Aの上記のPSK時間波形122を表す。
曲線132は、メインローブ132aと、複数のサイドローブとを有し、サイドローブ132bはその単なる一例である。曲線132のローブ構造は、図4Aの遺伝的に符号化された波形122の結果であることは、当業者には理解されよう。メインローブ132aの幅134は、図4の遺伝符号112のビット速度に関連付けられることは理解されよう。したがって、メインローブ132aは、所望の時間帯域幅積に従って選択される幅134を有することができる。時間帯域幅積は、雑音の中で信号を検出する能力に関連付けられることは当業者には理解されよう。ここでは、時間帯域幅積は、1秒のパルス持続時間の場合に約1000である。
図4AのPSK時間波形122は、結果として生成される広帯域スペクトル132が、狭帯域スペクトル成分(所望の搬送波周波数において2つの位相を有する単一周波数音である)を、位相変調によって、スペクトル130上に拡散することによって達成されるという事実に基づいて、スペクトル拡散波形と呼ばれる。
ここで図4Cを参照すると、グラフ140が、周波数単位の横軸と、時間(秒)単位の縦軸とを含む。グラフ140は、図4AのPSK波形122に従ってソナーシステムによって生成することができる音波信号を表すスペクトログラムである。スペクトログラム140のスペクトログラム特性142は、約1秒の時間にわたり、図4Aの時間波形122に、及び図4Bの電力スペクトル132に対応する。
特性142は、主要な特性142aを含み、それは図4Bの電力スペクトル曲線132のメインローブ132aに対応し、また特性142は副次的な特性を含み、副次的な特性142bはその単なる一例である。副次的な特性142bは、図4Bのサイドローブ132bに対応する。
主要な特性142aは、図4Bのメインローブ132aに従って約1kHzの周波数スパンを有し、オルカによって生成された図2Bの曲線32a、32b、32cに、また従来のHFMソナーシステムによって生成される音を表す図2Bの曲線62に類似である。オルカ波形と人工波形とを比較するときに、類似の背景特性が存在することを確実にするために、図4Aの時間波形122(その一部が図4Aに示される)に背景雑音が付加された。スペクトログラム140は、結果として生成された背景雑音とPSK波形との和から計算された。人工PSK波形に付加された背景雑音は、オルカ送信が存在しないときに、オルカ録音における海洋音を抽出することによって得られた。
オルカによって生成される自然音波信号又は上記の人工FMチャープ信号のいずれとも異なり、PSK音波信号122+雑音のスペクトログラム140は、時間の関数として周波数において掃引する、任意の所与の時間における波形エネルギーの全てを含む狭帯域音成分を含まない。代わりに、PSK音波信号122は、時間の関数として、相対的に動きの少ない広い周波数スペクトルを有する。音波信号122の場合、波形エネルギーは送信の全持続時間において、スペクトルにわたって拡散され、任意の所与の時刻におけるいずれか1つの周波数のエネルギーが、狭帯域掃引波形に関連付けられる任意の所与の時刻におけるいずれかの1つの周波数の波形エネルギーよりもはるかに小さくなる。
遺伝的アルゴリズム位相符号化波形122のためのスペクトログラム140は、全ての波形が類似の帯域幅及び持続時間を有する場合であっても、自然のオルカ音波信号のスペクトログラム30(図1B)、及びHFM音波信号のスペクトログラム60(図2B)とは著しく異なる。
人間の観測者にとって、図3〜図3Cに関連して先に説明された擬似ランダム信号と同様に、図4Cのスペクトログラム142に従って生成される音波信号は、図1Bのスペクトログラム30によって表される、オルカによって生成される音、又は図2Bのスペクトログラム60によって表される、HFMソナーによって生成される音とは大きく異なるように聞こえる。大まかに言うと、観測者にとって、その音波信号は短いヒス音のように聞こえるのに対して、オルカ及び従来のHFMの波形に関連付けられる信号は小鳥が鳴くような声に聞こえる。したがって、海洋哺乳動物は、スペクトル拡散遺伝的符号化音波信号を、シャチによって生成されるものとは認識しないであろう。
遺伝的アルゴリズム位相符号化波形122と同じか又は類似のスペクトル拡散波形を用いて、アクティブソナーシステムにおいて音波信号を生成することができる。結果として生成される音波信号は、上記の従来のHFM音波信号と同じか又は類似の特性、例えば、同じ持続時間(約1秒)、中心周波数(約3500Hz)、帯域幅(約1kHz)及びソースレベル(1メートルにおける1μPaに関して約220dB)を有することができる。
図3Cに関連して先に説明したように、種々の要因が、任意のソナーシステムの理論的性能を示す。ソナーシステムの検出処理部の性能を決定するのを助ける、信号処理に関連付けられる要因は、限定はしないが、送信音波信号の時間帯域幅積、音波信号の自己相関のピーク対サイドローブレベル、音波信号の中心周波数、帯域幅、及び持続時間を含む。
従来のHFM波形と同じ時間帯域幅積を有するスペクトル拡散波形(遺伝的アルゴリズムによって生成される位相符号を用いることによって生成される)を用いるアクティブソナーシステムは理論的には、従来のHFM波形を利用する同じシステムと類似の検出能力、位置特定能力、追跡能力及び分類能力を達成することができる。しかしながら、遺伝的に符号化されたPSKスペクトル拡散音波信号によって、海洋哺乳動物が、浜に乗り上げることはないはずである。したがって、遺伝的に符号化されたPSKスペクトル拡散音波信号は、LPMMI音波信号である。
ここで図5を参照すると、ソナーシステム180が、LPMMI波形184aと、LPMMI波形184aのレプリカ184bとを生成するようになっている海洋哺乳動物に影響を及ぼす確率が低い(LPMMI)波形発生器182を備える。LPMMI波形184aとして、スペクトル拡散を有する捕捉される確率が低い波形を用いることができる。LPMMI波形として、限定はしないが、以下のものを用いることができる。
・M系列擬似ランダム位相符号化信号
・2値状態遺伝的アルゴリズム位相符号化信号
・3つ以上の状態を有する位相符号で変調することによって生成されるスペクトル拡散波形(この位相符号は、遺伝的アルゴリズムによって生成される)
・バーカー符号で変調することによって生成されるスペクトル拡散波形
・ゴールド符号で変調することによって生成されるスペクトル拡散波形
・ウェルチ符号(welti code)で変調することによって生成されるスペクトル拡散波形
1つの特定の実施形態では、LPMMI波形184aは、いくつかの形態の従来のソナーシステムによって用いられる図2の従来のHFM音波信号42のいくつかの特性をエミュレートするために、約3500Hzの搬送波(中心)周波数と、約1000Hzの帯域幅と、約1秒の持続時間とを有することができる。しかしながら、LPMMI波形84aは、2500〜6000Hzの範囲の搬送波(中心)周波数と、500〜2500Hzの範囲の帯域幅と、10ミリ秒〜1.5秒の範囲の持続時間とを有することができる。
またソナーシステム180は、LPMMI波形184aを受信し、LPMMI波形184aに従って水中に音波信号194を送信するようになっているソナー送信機186も備える。ソナー送信機186は、LPMMI波形184aを受信するように接続される電力増幅器188を備えることができる。電力増幅器188は、1つ又は複数の送信構成要素192に接続され、それらの構成要素は音波信号194を生成するようになっている。いくつかの実施形態では、送信構成要素192は、送信ソナーアレイ(図示せず)として構成され、音波信号194はビームフォーミングされた音波信号である。いくつかの構成では、送信構成要素192毎に、又は送信構成要素192のグループに関連付けられる別個の電力増幅器が存在する。
ソナーシステム180は、送信音波信号194に関連付けられる音波信号198を受信し、受信音波信号198に従って調整済み信号208を生成するように構成されるソナー受信機200も備える。受信音波信号198は、目標物196からの送信音波信号194のエコーによって生成することができる。
ソナー受信機200は、音波信号198を受信するように適応されている1つ又は複数の受信構成要素202を備えることができる。いくつかの実施形態では、受信構成要素202は、受信ソナーアレイ(図示せず)として構成され、それらのアレイは、送信ソナーアレイと同じであるか、又は送信ソナーアレイとは異なるようにすることができる。受信構成要素202は、種々の機能を提供し、且つそれらと共に調整済み信号208を生成するようになっている信号調整モジュール206に接続して、音波信号198を示す電気信号204を供給することができ、それらの機能は、限定はしないが、増幅、時間と共に変化する利得、搬送波復調、バンドパスフィルタリング及びビームフォーミングを含むことができる。
ソナーシステム180は、調整済み信号208を処理するように構成されるソナープロセッサ210も備えることができる。ソナープロセッサ210は、調整済み波形208を受信するために接続される相関プロセッサ212を含むことができる。相関プロセッサ212は、相関信号214を提供するようになっており、相関プロセッサは検出プロセッサ216に接続することができる。ソナープロセッサ210は、検出プロセッサ216及び相関プロセッサ212に接続される位置特定プロセッサ220も備えることができる。ソナープロセッサ210は、検出プロセッサ216及び相関プロセッサ212に接続される分類プロセッサ222も備えることができる。いくつかの実施形態では、プロセッサ216、220、222のうちの1つ又は複数は省略することができる。
相関プロセッサ212は、受信波形208と、LPMMI波形184aの1つ又は複数のバージョン184bとの相関をとるようになっている。いくつかの実施形態では、LPMMI波形184aの1つ又は複数のバージョン184bは、ソナーシステム180と目標物196との間の相対的な動きに従って、受信音波信号198の複数の予想されるドップラシフトを表すことができる。それに応じて、相関プロセッサ212は、相関波形214を提供する。
検出プロセッサ216は、時間の関数として相関済み波形214から導出される信号エネルギー対雑音エネルギーの推定値を用いて、且つ所定の雑音モデル及び一定誤認警報率(CFAR)判定基準に基づくしきい値を用いて、相関済み波形214から目標物196を検出するようになっている。検出信号218が提供され、その信号は目標物196の検出を指示する。位置特定プロセッサ220は、検出信号218及び相関済み波形214を受信し、それに応じて、位置特定信号224を提供するようになっており、その信号は、距離内、及び/又は深度内、及び/又は方位角内、及び/又は俯角内において検出される目標物196の場所を指示する。分類プロセッサ222は、検出信号218及び同じく相関済み波形214を受信し、それに応じて、出力信号226を提供するように構成され、その信号は目標物196のタイプを示す。
図6は、ソナーシステム180(図5)において実施される、以下で考慮する技法による流れ図を示すことは理解されたい。長方形の要素(図6の要素232によって代表される)は、本明細書において「処理ブロック」を表しており、コンピュータソフトウエアの命令又は命令群を表す。
別法では、処理ブロックは、デジタルシグナルプロセッサ回路又は特定用途向け集積回路(ASIC)のような機能的な均等回路によって実行されるステップを表す。流れ図は、任意の特定のプログラミング言語の構文を表さない。むしろ、その流れ図は、回路を形成するか、又はコンピュータソフトウエアを生成して、特定の装置から要求される処理を実行するために、当業者が必要とする機能的な情報を示す。ループ及び変数の初期化、並びに一時的な変数の使用等の、数多くのありきたりのプログラム構成要素は示されないことに留意されたい。本明細書において別段の指示がなければ、示されるブロックの特定のシーケンスは単なる例示であり、本発明の精神から逸脱することなく変更することができることは当業者には理解されよう。したがって、他に明記されない限り、以下に示されるブロックの順序は決まったものではなく、可能なときに、それらのステップは任意の都合の良い順序又は望ましい順序で実行できることを意味する。
ここで図6を参照すると、ブロック232において、ソナーシステムにおいて用いられる目標物検出の方法230が始まり、そのステップでは、海洋哺乳動物に影響を及ぼす確率が低い(LPMMI)波形が生成される。LPMMI波形として、スペクトル拡散を有する捕捉される確率が低い波形を用いることができる。LPMMI波形として、限定はしないが、以下のものを用いることができる。
・M系列擬似ランダム位相符号化信号
・2値状態遺伝的アルゴリズム位相符号化信号
・3つ以上の状態を有する位相符号で変調することによって生成されるスペクトル拡散波形(遺伝的アルゴリズムがこの位相符号を生成する)
・バーカー符号で変調することによって生成されるスペクトル拡散波形
・ゴールド符号で変調することによって生成されるスペクトル拡散波形
・ウェルチ符号で変調することによって生成されるスペクトル拡散波形
1つの特定の実施形態では、そのLPMMI波形は、従来のソナーシステムのいくつかの形態において用いられる従来のFM音波信号のいくつかの特性をエミュレートするために、約3500Hzの搬送波(中心)周波数と、約1000Hzの帯域幅と、約1秒の持続時間とを有することができる。しかしながら、他の実施形態では、LPMMI波形は、2500〜6000Hzの範囲の搬送波(中心)周波数と、500〜2500Hzの範囲の帯域幅と、10ミリ秒〜1.5秒の範囲の持続時間とを有することができる。
ブロック234では、ブロック232において生成されるLPMMI波形に従って、音波信号が水中に送信される。ブロック236では、音波信号が受信され、その信号は、ブロック234において送信された送信音波信号に関連付けられる。受信信号は、目標物からの送信音波信号のエコーを含むことができる。
ブロック238では、ブロック236において受信した音波信号から、調整済み信号が生成される。ブロック238において実行される機能は、限定はしないが、信号増幅、時間と共に変化する利得、すなわち自動利得制御、搬送波復調、バンドパスフィルタリング、アナログ/デジタル変換、及びビームフォーミングを含むことができる。いくつかの実施形態では、ブロック238において提供することができるビームフォーミングの結果として、複数のビームフォーミングされたチャネルを生成することができる。
ブロック240では、ブロック240において提供される調整済み信号(例えば、2つ以上のビームフォーミングされた信号を含むことができる)が、ブロック232において生成されたLPMMI波形の1つ又は複数のバージョンと相関をとられ、相関済み波形が与えられる。
ブロック242では、相関済み波形が、目標物を検出するために処理される。ブロック244では、検出された目標物の位置を特定することができ、ブロック246では、検出された目標物を分類することができる。他の実施形態では、ブロック242、244、及び246のうちのいずれか1つを省くことができる。
LPMMI音波信号のいくつかの例がこれまでに示されており、それは、従来のFM(線形及び双曲線のいずれか)音波信号の代わりの信号としてソナーシステムにおいて用いることができる。これらのLPMMI音波信号はそれぞれ、結果として、オルカによって生成される自然音とは全く異なるように聞き取られる音、及び人工のFM音波信号と全く異なるように聞き取られる音を生成する特徴を有する。この違いは、LPMMI音波信号のスペクトログラム100、140(それぞれ図3C及び図4C)を、オルカのスペクトログラム30(図1B)及び従来のHFM音波信号のスペクトログラム60(図2B)と比較するときに明らかである。
上記のLPMMI音波信号は、FM音波信号の時間依存の狭帯域音特性とは対照的に、所定の帯域幅にわたって雑音のようなシグネチャを有する、LPIスペクトル拡散音波信号である。スペクトル拡散LPMMI音波信号の時間−周波数特性の大きな違いは、海洋哺乳動物は、これらのLPMMI音波信号が存在しても、これらのLPMMI音波信号によって悪い方向に反応しないことを示唆する。
上記のように、2つのスペクトル拡散LPMMI音波信号の予想される性能は、これらの波形を自己相関関数及びあいまい関数にかけることによって与えられる出力を解析することによって評価することができる。これらの波形はそれぞれ、全てが同じ時間帯域幅積を有するときに、予想される理論的な相関器利得(無相関雑音の存在時)に関して類似の性能を有することが予想される。上記のLPMMI波形はそれぞれ、類似の中心周波数、持続時間及び帯域幅を有する。限定はしないが、理論的な距離分解能、理論的な相関器利得、理論的なドップラ分解能、ドップラ耐性、並びに距離及びドップラ両方におけるサイドローブ干渉レベルを含む種々の性能パラメータは全て相互に関連付けられており、1つのパラメータに対して波形を最適化すると、他の性能に影響が及ぼされるようになる(多くの場合に、これらの関係は反比例する)。一例のLPMMI波形と、従来のHFM波形の例との間で意味のある比較を行うための唯一の方法は、全ての他のパラメータが変化するのを許しながら、評価される全ての波形に関して1つの性能パラメータのレベルを固定することである。一定のサイドローブ干渉レベルの場合の理論的な相関幅(すなわち、距離分解能)に関する、HFM波形と2つのLPMMI波形との予想される性能が表1に要約される。
Figure 0005680825
これまで特定のLPMMI音波信号を記述したが、本発明によって、他のLPMMI音波信号も生成することができる。本発明で生成することができる他の音波信号は、限定はしないが、以下のものを含む。
・3つ以上の状態を有する位相符号で変調することによって生成されるスペクトル拡散波形(この位相符号は、遺伝的アルゴリズムによって生成される)
・バーカー符号で変調することによって生成されるスペクトル拡散波形
・ゴールド符号で変調することによって生成されるスペクトル拡散波形
・ウェルチ符号で変調することによって生成されるスペクトル拡散波形
一般的に、LPMMI波形の変調成分は、LPMMI波形と概ね同じ持続時間成分、概ね同じ帯域幅成分及び概ね同じ中心周波数成分を有するが、周波数変調を含む変調成分を有する、別の波形に従って別の音波信号を送信する場合に生じることによる海洋哺乳動物の行動反応を低減するように選択される。
本明細書において記述される種々の波形間で行われる上記の性能比較は、種々の人工波形を自己相関関数及びあいまい関数にかけることに基づく。これらの関数から導出される5つのパラメータは以下のとおりである。
1)0ドップラにおける整合フィルタ処理に起因する波形圧縮によって与えられる理論的な距離分解能(これは、波形の相関幅と同義である)
2)相関済みの波形周波数成分によって与えられる理論的ドップラ分解能(これは、その波形のための自己相関関数の出力の電力スペクトルを計算することと同義である)
3)雑音が存在しない中で波形を自己相関関数にかけることからの出力を評価することによって導出される時間/距離領域内の理論的サイドローブ干渉レベル
4)雑音が存在しない中で波形をあいまい関数にかけることからの出力を評価することによって導出されるドップラ領域内の理論的サイドローブ干渉レベル
5)入力波形が、ドップラによって引き起こされる種々の度合いの歪みを受けるときの、整合フィルタから予想される利得に関する予想される劣化の指示
本明細書において列挙される全ての引用文献は、参照によりその全体が本明細書に援用される。
本発明の好ましい実施形態を記述したが、ここで、その概念を組み込む他の実施形態が用いられることがあることは、当業者には明らかになるであろう。したがって、これらの実施形態は、開示される実施形態に限定されるべきではなく、特許請求の範囲の精神及び範囲によってのみ制限されるべきであると考えられる。
オルカによって生成される音波信号の時間波形の一例を示すグラフである。 オルカによって生成される図1の音波信号の持続時間にわたって計算される電力スペクトルを示すグラフである。 オルカによって生成される図1の音波信号の持続時間にわたって計算されるスペクトログラムを示すグラフである。 従来のソナーシステムによって生成することができる波形の単なる一例である、時間の関数としてプロットされる例示的な双曲線周波数変調(HFM)波形を示すグラフである。 図2の双曲線周波数変調(HFM)波形の全持続時間にわたって計算された電力スペクトルを示すグラフである。 図2の双曲線周波数変調(HFM)波形の全持続時間にわたって計算されたスペクトログラムを示すグラフである。 擬似ランダム2値状態符号の一部を示すグラフである。 図3の擬似ランダム符号による、単一周波数の位相シフトキーイング(PSK)変調を有する時間波形を示すグラフである。 図3AのPSK変調された時間波形の持続時間にわたって計算された電力スペクトルを示すグラフである。 図3AのPSK変調された時間波形の持続時間にわたって計算されたスペクトログラムを示すグラフである。 遺伝的アルゴリズムによって生成される擬似ランダム2値状態符号の一部を示すグラフである。 遺伝的アルゴリズム位相符号化信号を形成する、図4の遺伝的アルゴリズムによる位相シフトキーイング(PSK)変調を有する単一周波数時間波形を示すグラフである。 図4AのPSK変調された時間波形の持続時間にわたって計算された電力スペクトルを示すグラフである。 図4AのPSK変調された時間波形の持続時間にわたって計算されたスペクトログラムを示すグラフである。 「海洋哺乳動物に影響を及ぼす確率が低い」(LPMMI)波形発生器を有するソナーシステムのブロック図である。 ソナーシステムにおいてLPMMIを用いる方法の流れ図である。

Claims (2)

  1. ソナーシステムであって、
    変調成分を有するLPMMI波形を生成するように適応された波形発生器と、
    前記波形発生器に接続され、前記LPMMI波形に従って水中にLPMMI音波信号を送信するように構成されたソナー送信機と、を備え、
    前記LPMMI波形が、スペクトル拡散を有するLPI波形を含み、前記LPMMI波形が、2500〜6000Hzの範囲の中心周波数成分と、500〜2500Hzの範囲の帯域幅成分と、10ミリ秒〜1.5秒の範囲の持続時間成分とを有し、
    周波数変調を含む変調成分を有することを除いて、前記LPMMI波形と概ね同じ持続時間成分、概ね同じ帯域幅成分及び概ね同じ中心周波数成分を有する別の波形に従って別の音波信号を送信するときに生じ得るような海洋哺乳動物の行動反応及び海洋哺乳動物の聞き取りと比べた場合に、前記海洋哺乳動物が聞き取るようなシャチの音とは異なる音を前記LPMMI音波信号に発せさせることによって前記海洋哺乳動物の行動反応を低減するように、前記LPMMI波形の変調成分を選択することを特徴し、当該ソナーシステムが、さらに、
    前記送信音波信号に関連付けられる音波信号を受信し、且つ前記受信音波信号に関連付けられる調整済み信号を生成するように適応されたソナー受信機と、
    前記調整済み信号と、前記LPMMI波形の1つのバージョンとの相関をとり、且つ、それに応じて相関済み信号を生成するように適応された相関プロセッサと、
    前記相関済み信号に応答して目標物を検出すると共に検出信号を提供するように適応された検出プロセッサ、前記検出に応答して前記目標物の位置を特定するように適応された位置特定プロセッサ、又は前記検出に応答して前記目標物を分類するように適応された分類プロセッサのうちの少なくとも1つと、
    を備え、
    前記相関プロセッサにおける前記調整済み信号と前記LPMMI波形の1つのバージョンとの相関がレプリカ相関であり、
    前記海洋哺乳動物がアカボウクジラ科の海洋哺乳動物である
    ことを特徴とする、ソナーシステム。
  2. ソナーシステムにおいて用いられる目標物検出方法であって、
    変調成分を有するLPMMI波形を生成し、
    前記LPMMI波形に従って水中にLPMMI音波信号を送信する、ことを含み、
    前記LPMMI波形が、スペクトル拡散を有するLPI波形を含み、前記LPMMI波形が、2500〜6000Hzの範囲の中心周波数成分と、500〜2500Hzの範囲の帯域幅成分と、10ミリ秒〜1.5秒の範囲の持続時間成分とを有し、
    周波数変調を含む変調成分を有することを除いて、前記LPMMI波形と概ね同じ持続時間成分、概ね同じ帯域幅成分及び概ね同じ中心周波数成分を有する、別の波形に従って別の音波信号を送信するときに生じ得るような海洋哺乳動物の行動反応及び海洋哺乳動物の聞き取りと比べた場合に、前記海洋哺乳動物が聞き取るようなシャチの音とは異なる音を、前記LPMMI音波信号に発せさせることによって前記海洋哺乳動物の行動反応を低減するように、前記LPMMI波形の変調成分を選択することを特徴とし、当該方法が、さらに、
    前記送信信号に関連付けられる音波信号を受信すること、
    前記受信音波信号に関連付けられる受信波形を生成すること、
    前記受信波形と、前記LPMMI波形の1つのバージョンとの相関をとり、相関信号を提供すること、及び
    前記相関信号に応答して目標物を検出すると共に検出信号を提供するように検出信号を提供すること、前記検出信号に応答して前記目標物の位置を特定すること、又は前記検出信号に応答して前記目標物を分類することのうちの少なくとも1つ、
    を含み、
    前記受信波形と前記LPMMI波形の1つのバージョンとの相関がレプリカ相関であり、
    前記海洋哺乳動物がアカボウクジラ科の海洋哺乳動物である
    ことを特徴とする、方法。
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